「海彩まつり」4年ぶりに開催 (新宮市 )
当地方を中心に県内外の踊り団体が多彩な踊りを披露する「第14回南紀海彩(かっさい)まつり」(同実行委員会主催)が6月4日(日)の午前10時~午後3時、新宮市佐野の新宮港緑地で開催される。北道江利実行委員長は23日、同市緑ヶ丘の東牟婁振興局で会見を開き、4年ぶりの開催に向け「踊りで地元を盛り上げたい」と意気込みを語った。
「南紀海彩まつり」は踊りを通じて地域、世代間の交流を深め、地域を活性化したいという思いから2006年に始まった。北道実行委員長が立ち上げた新宮市を拠点に活動するよさこいチーム「Team雅龍(がりゅう)」が、遠方でのイベント参加を通して他地方の団体と交流を重ねる中で抱いた「熊野地方にも来てほしい」といった思いがイベント開催への道標となった。
回数を重ねるごとに参加団体、来場者ともに増加し、コロナ禍前の2019年には46団体が参加し、1700人以上(主催者発表)が会場に訪れた。なお、同イベントは新型コロナウイルス感染症の影響で翌年以降は中止を余儀なくされていた。
今回は、当地方を中心に愛知県名古屋市や和歌山市、三重県伊勢市、鈴鹿市などから36団体が参加。よさこいやフラダンス、日本舞踊、ストリートダンスなどで会場を盛り上げる。近畿大学附属新宮高校・中学校吹奏楽部の演奏もイベントに花を添える。また、会場ではグルメやマルシェスペースも設けられるほか、和菓子のふるまい(数量限定)もある。
フラッグショーやスタンプラリー、豪華景品が当たるタオルくじなどの企画も盛りだくさんで、新たな試みとしてLINE(ライン)を使用した「なぞとき」なども開催予定だ。
北道実行委員長は「4年ぶりの開催で準備段階から忘れていることも多々あったが、踊り子だけではなくみんなが楽しめるイベントを目指している。多くの方に会場に足を運んでほしい」と来場を呼びかけている。
当日は小雨決行、荒天時は中止。イベントの詳細はホームページ(http://nankikassai.web.fc2.com/、QRコード)を参照。問い合わせは北道実行委員長(電話090・3052・4351)まで。
(2023年5月24日付紙面より)
磯観察会に親子ら16人 (太地町立くじらの博物館 )
太地町立くじらの博物館(稲森大樹館長)は20日、向島遊歩道沿いの磯で「磯のいきもの観察会」を開いた。町内外から親子16人が参加し、海の生き物たちの営みに触れた。
磯の岩場や潮だまりに残された生き物を採集・観察することで、その生態や海洋環境について考え、小さな生き物たちの営みに触れてもらおうと開催した。
この日は荻原拓さんら博物館スタッフがガイドを務め、海で遊ぶときの注意点や危険な生き物について解説。参加者たちはライフジャケットや軍手を身に着け、生き物探しへ出発した。
岩場や潮だまりの海藻の中にはさまざまな生き物が動いており、ハゼやナマコ、ウニ、ヤドカリなどが発見された。海藻のような毛が密生したケブカガニや、体中に海藻やサンゴを付けて天敵からカムフラージュしているイソクズガニ、体の上に小石などを乗せる習性を持つコシダカウニなどが発見された。
日本一小さい魚ともいわれるゴマハゼや、顔がカエルに似ているといわれるカエルウオなどの魚類は、博物館スタッフが同定に協力した。
家族で参加した森本美桜さん(太地小5年)は「今日捕まえたのはムラサキウニ。家から海が近いので、磯で遊ぶのが好きです。ウツボを捕まえたかったな」と話していた。
(2023年5月24日付紙面より)
大島支館が映画上映会開く (串本町公民館 )
串本町公民館大島支館(古田茂丈支館長)が20日夜、紀伊大島開発総合センターで映画上映会を開き20人が映画館を意識した視聴環境で作品鑑賞に親しんだ。
この上映会は、大島区長会の推挙に応えて本年度から着任した古田支館長(59)による新たな試み。自身の愛好を生かしてプロジェクターやスピーカーなど必要な資機材を教育委員会から借りて視聴環境を組み、区民の中心世代層を考慮して「なつかしい風来坊」(1966年製作)を初上映作品として選択。手作りの告知ポスターを掲げて、当日の来場を呼びかけた。
スクリーンとして縦2㍍、横約3・5㍍の古布を調達。少し黄ばんでいるが試写で気になるほどではないと確かめ、画面の大きさ優先で同センター備え付けのスクリーンではなくこれを使うことを決めた。上映前にはBGMを流し、飲み物を配って来場を歓迎。上映中は古布の横幅いっぱいに作品を投影し、音響も映画館に近いレベルで響かせて鑑賞した。映画館を意識しているが社会教育活動なので、入場料は無料。今回の成果を素地にして今後、同支館の定例活動として年6回程度の実施を目指すという。
「公民館だから文部科学省指定の映画を上映、とは考えていない」と語る古田支館長が見据える先は、サブカルチャーで区民が盛り上がる状況。秀でた伝統文化(水門祭など)を持つ一方、外の文化に親しむ経験が他の地域に比べてごく少ない点を映画の力で変えたいと意気込む。
いまひとつ、映画はテレビや最近はスマートフォンなどでも見ることができるが映画館には一人や少人数の鑑賞では得られない「みんなで鑑賞し、みんなで興奮する」という独特の後味があり、その要素も取り入れて区内を盛り上げることにこだわっている。
今後も洋邦問わず秀作を選びできうる限りの臨場感を出して上映するが、映画自体が若者志向の文化で年を取るほど見に行こうという気持ちが湧きにくくなる傾向があるので当面は機会が少ない年長を優先。若い頃に親しんだ興奮を思い出しながら鑑賞を楽しめるよう、レトロ作品を選ぶ流れで様子を見るという。
(2023年5月24日付紙面より)
色川棚田で田植え体験 (那智勝浦町 )
棚田を守ろう会(峯茂喜代表)の主催による「田植え体験」が21日、那智勝浦町小阪の棚田「米作り体験農場」であった。近隣をはじめ大阪や名古屋から多数が参加。昔ながらの手植えで苗を植えた。
同会は、2005年に前身団体が発足、翌年に名称を変更し、田植えや収穫の体験などを開催してきた。しかしコロナ禍の影響で中断し、この日は4年ぶりの実施となった。なお同町では11月に、第28回全国棚田(千枚田)サミットの開催を予定している。
参加者は、会のスタッフの指導を受け、田植えに挑戦。はだしや長靴で田に入り、苗を1束ずつ、手で植えていった。手や服を泥で汚しながら、少しずつ作業を進めていた。
峯代表(68)は「たくさん来てくれて喜んでいる。ここは色川の顔みたいなところ。できるだけ維持していきたい。ただ、会で維持ではなく、誰かが耕作してくれるのが本来の形。耕作してくれる人が(色川棚田に)入ってきてくれれば」と話した。
事務局の吉田創さん(53)は「体験を機会にこういう場所があることを知り、田んぼを耕して生活してくれる人が増えたら。サミットも盛り上がれば」と語った。
植える田は79枚で、面積の合計は0・4㌶。品種はコシヒカリともち米を少々で、豊作なら七、八百㌔の収穫になる。7月に草取り、9月に収穫の体験の実施を予定している。
(2023年5月24日付紙面より)
西田君、森本さんも準優勝 (北道院拳法錬成大会 )
新宮ソフトテニスが全国、近畿へ (和歌山県予選 )
学童軟式野球(B級)東牟婁大会
補陀洛山寺で春まつり (那智勝浦町 )
補陀落渡海の信仰で知られる那智勝浦町浜ノ宮の補陀洛山寺(髙木智英住職)で17日、年中行事の一つ「春まつり」があった。新型コロナウイルスの影響で昨年は僧侶と信者のみで斎行されたが、今年は4年ぶりに一般参拝者も集まった。熊野修験の山伏も参列し、約30人が集まる中、法要が営まれた。
補陀落渡海は、平安時代から江戸時代まで行
われた宗教儀礼。観音の浄土、補陀落山に往生しようと多くの行者が渡海した。渡海上人が一度乗り込むと出入り口には板が打たれ、外に出られないようにした状態で、海のかなたへ出航したという。
この日、世界遺産に登録されている本堂では、国重要文化財の本尊「三貌十一面千手千眼観世音菩薩(ぼさつ)」を開帳した。
信者が手を合わせる中、髙木住職らが読経を行った。大護摩祈祷(きとう)では、熊野修験の山伏のほら貝も鳴り響き、髙木住職らと共にコロナ終息や世界平和を祈った。
その後、同寺裏山にある渡海上人の供養塔と歴代住職の墓地で追善供養も営まれた。
髙木住職は「4年ぶりに一般の方々にも参列していただくことができ、ご本尊様も良いお顔をされていたと思う。コロナの5類移行もあり良い方向に進んでいるが、終息したわけではない。毎日、継続して世界平和や疫病退散、人々の安穏を祈願していく」。
補陀落渡海については「平安時代から多くの方々が行ってきた宗教儀礼。歴代の渡海上人や住職がいてくれたからこそ、今日がある。その強い意志や背中を引き継いでいきたい」と語った。
(2023年5月19日付紙面より)
絵本第2弾の作成など発表 (南紀熊野ジオパーク )
南紀熊野ジオパーク推進協議会が17日、絵本「南紀熊野の民話『クジラとモグラ おいの伝説』」を作成したことなどを発表した。
民話に親しむところから地質資源への興味を引き出す趣旨で前年度に作成した絵本「南紀熊野の民話『橋杭岩の立岩伝説 河内島(こうちじま)と鯛島(たいじま)』」に続くシリーズ第2弾で、フルカラー25㌻構成。クジラとモグラは那智勝浦町にある那智の滝、おいの伝説は新宮市にある浮島の森の民話で、前回同様に作中は地域の言葉(今回は新宮弁)とし、巻末に標準語の文をつける形で仕上げている。
挿絵は第1弾に続き大江みどりさんが担当。鉛筆で実物の凹凸を写し取る技法「フロッタージュ」の表現を取り入れ、今回は岩に加えて浮島の森にちなみ植物の葉のフロッタージュ作品も盛り込んでいる。各民話の最後では関係するジオサイトを写真や図を織り交ぜて解説している。
教材として活用してもらい幼児~児童の段階から興味を持ってほしいという思いから同パークエリア内の小学校40校や幼児教育・保育関係38施設に絵本版を配布していて、県立図書館=和歌山市=や情報交流センターBig・U=田辺市=で6月ごろから閲覧可能となる予定。
串本町潮岬にある南紀熊野ジオパークセンター内ではゴールデンウイーク前から絵本版を先行披露中。絵本版の一般配布はしていないが、同パーク公式ホームページ内でPDF版の公開(トップページにあるお知らせ欄内の発表を参照)を始めていて内容を確認できる。作成記念として6月14日(水)から7月31日(月)まで、同センター内で原画展も開く予定という。この絵本の問い合わせは同協議会事務局(電話0735・67・7100)まで。
(2023年5月19日付紙面より)
鵜殿西遺跡で発掘調査進む (紀宝町 )
紀宝町鵜殿の鵜殿西遺跡で三重県埋蔵文化財センターによる発掘調査が進んでいる。2018年度から開始し、昨年度は第7~9次調査を実施、鎌倉時代から室町時代の屋敷地の構造を詳しく把握する上で重要な成果が得られたという。
遺跡は熊野川河口部に位置し、対岸には熊野速玉大社や国指定史跡の新宮城跡、中世の湾港に関係する施設が見つかっている新宮下本町遺跡などがある。
鎌倉時代から江戸時代を中心とした集落遺跡で、西側の山には鵜殿城跡があることから、鎌倉時代から室町時代に活躍した有力者、鵜殿氏との関わりが想定されている。
複数の溝が遺跡内に南北方向と東西方向に何本も造られており、これまでの調査で溝に区画された土地の中に大型の掘立柱(ほったてばしら)建物などが見つかった。
建物以外には、井戸や土坑を複数発見。伊勢産や大坂堺産、播磨産の土器や瀬戸・美濃産、備前産の陶器など東海地方と西日本各地の土器や陶磁器、中国産の青磁と呼ばれる高級品が出土した。
昨年度は屋敷地を区画する複数の溝のうち、西側を調査したところ、幅5㍍、深さ1・2㍍もある大規模なものだったことが分かった。出土遺物には中国から輸入された青磁などの破片もあった。
本年度は今月から第10次調査に着手する計画。今後、土器や陶磁器などの整理を進め、鵜殿西遺跡の屋敷地に、どのような人が住み、生活していたのかを検討する予定だという。
(2023年5月19日付紙面より)
アジア協会メンバーらが市長訪問 (新宮市 )
(公社)アジア協会アジア友の会の村上公彦事務局長ら5人は11日、新宮市の田岡実千年市長を訪問し、新型コロナウイルス感染症の影響で3年間実施できずにいた「土と水と緑の学校」の再開に向け意見交換。学校に対する思いや今後の課題などを共有した。
「土と水と緑の学校」は、新宮市、アジア協会アジア友の会、(一財)新熊野体験研修協会が主催する自然学校。大自然の中、地球の基本である土、水、緑について学び、その役割や大切さに気付いてもらうことを目的に1984年に開始した。
40年にわたり、子どもたちの健全育成に寄与。毎年、約80人の小中学生が夏休みを利用して参加し、高校生以上のリーダーの協力を得て共同生活やさまざまな体験を通して熊野の自然やコミュニケーションの大切さなどを学んでいる。これまで、延べ2952人の子どもたちが参加した。
前回、2019年には地元や大阪周辺、同市の姉妹都市・宮城県名取市から76人の子どもたちが参加。同市高田の高田グリーンランドを中心に、5泊6日の日程で班ごとに分かれてキャンプやカヌー遊び、水生昆虫の観察、ホエールウオッチングなどを体験したが、新型コロナウイルス感染症の影響で翌年以降は中止となっていた。
今年は、新型コロナの5類移行などを背景に、日にちの短縮や参加人数の定員を約半数にするなどの対策を講じながらも8月4日(金)~8日(火)の日程で実施していく計画としている。
この日、田岡市長と村上事務局長らは「リーダーの募集を始めているがリーダーの育成も必要」「3年のブランクは大きく、ノウハウの継承も難しい」などと現状や課題を共有。
4年ぶりの開校に向け、村上事務局長は「事故のないように子どもたちに指導したい。今の子どもたちは体験が少ないと感じている。熊野の自然を体験していただき、機転力や洞察力、創造力などの知恵を養ってほしい」。
田岡市長は「4年ぶりに開校できて本当にうれしい。子どもたちの元気な姿が見られることを、今から楽しみにしています」と話していた。
(2023年5月13日付紙面より)
ドライバーらに街頭啓発 (那智勝浦町・太地町 )
那智勝浦町では「春の全国交通安全運動」の初日となる11日午前7時30分、同町天満のAコープなち店前や汐入橋交差点付近で早朝街頭啓発があった。
出勤の時間帯に合わせた運動期間中の恒例行事。堀順一郎町長や町職員をはじめ、町交通指導員協議会、交通安全協会新宮支部、新宮警察署、JAみくまの農業協同組合、那智勝浦自動車教習所などから25人が集まり、啓発を行った。
堀町長が「思いやりを持って交通安全に取り組むことで、事故の減少にもつながる。皆さまが安心して暮らせる町にしていきたい」と訓示。
町交通指導員協議会の塩﨑一男会長が「通勤・通学時間帯と重なり、交通量も多いと思いますので、啓発物資を渡す際には、ご自身が事故に遭わないよう、しっかりと安全確認をしていただきますようお願いいたします」とあいさつした。
参加者はドライバーたちに「こどもを始めとする歩行者の安全の確保」「横断歩行者事故等の防止と安全運転意識の向上」「自転車のヘルメット着用と交通ルール遵守(じゅんしゅ)の徹底」など、運動の重点を記したチラシや町交通指導員協議会の発足50周年記念タオルなどの啓発物資を配布した。
「現在、春の全国交通安全運動を実施しています。運転の際はお気を付けて、安全運転でお願いします」などと呼びかけた。
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太地町太地の小畑石油前の交差点においても、午前10時45分ごろから街頭啓発を実施した。
新宮署、交通指導員会、町職員、町立太地小・中学校の保護者、和歌山県職員、関西電力などから20人が参加し、啓発に取り組んだ。
参加者は田辺市出身の落語家・桂三歩さんと共に声がけをしながら、啓発物資を配った。
桂さんは「皆さま、安全運転を心がけておられるが、慣れが出てしまうと、事故につながる可能性もある。啓発を通して、交通安全の意識や大切さに気付いていただければ」と話していた。
(2023年5月13日付紙面より)
串本町と自社作成の協定締結 (有限会社岡村 )
三重県松阪市に本社工場を置く「有限会社岡村」(西口鐵也代表取締役)が11日、串本町と地域における見守り活動に関する協定を締結した。
同社は1952年創業の豆腐・揚げ類製造販売会社。95年から移動販売業務を始め、その先々の地域から寄せられる見守り活動への誘いに応えて2020年9月、自社作成の同協定を伊勢市と初締結した。以降、今月10日までに三重県内で28市町村、和歌山県内で新宮市と那智勝浦町の2市町と締結済み。串本町との締結は同社として31例目、和歌山県内では3例目となる。
この日は西口代表取締役と髙橋千秋顧問、金谷英生・営業課長兼総務課長が同町役場本庁舎を訪ね、田嶋勝正町長と福祉課の鈴木一郎課長が応対。両代表名で同協定書2通に署名をして締結し、西口代表取締役は「普段やっていることの範囲で町のお役に立てることは、私どもにとってもありがたいこと。地域の方にもっともっと使っていただけるようやっていきたい」、田嶋町長は「串本町も高齢化率が大変高く、65歳以上の1人住まいが2654軒もあるまち。健康なうちは特に問題なく生活されているが、年を重ねるごとにいろいろな不調が出て(周囲から)『あの人どうしたのかな』といった声が聞こえてくることもある。共に協力をさせていただくので、今後とも末永くよろしくお願いしたい」とあいさつを交わして歩み寄った。
この協定は移動販売先で住民の異変に気付いた場合に自治体などとただちに連携し、迅速かつ適切な対応に寄与する内容。同社は現在白浜町や上富田町方面まで移動販売網を広げていて、同協定の内容にかなう展開が見込める状態に達し次第その地域の自治体に締結を申し入れるという。
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この協定の趣旨は同町が22年度から導入している高齢者見守りネットワーク事業に通じる面があり、締結を機に同町はこのネットワークの協力事業者となることを同社に提案。承諾が得られたため締結後にその登録証を交付した。町内2事業者に続き3例目で、今後も登録増を目指すという。
この事業の問い合わせは町福祉課(電話0735・62・0562)まで。
(2023年5月13日付紙面より)
3年生児童が校区探検 (神倉小学校 )
新宮市立神倉小学校(藪中秀樹校長)は11日、3年生の社会の授業の一つとして、校区探検を行った。70人の児童が旧市内を巡り、校区内のどこに何があるかを確かめた。
教職員の引率で、学校を出発。▽和歌山地方裁判所新宮支部▽浮島の森▽新宮市保健センター▽オークワ新宮仲之町店▽仲之町・丹鶴・駅前本通り商店街▽新宮郵便局▽新宮駅▽徐福公園・蓬莱公園▽市役所・中央児童館▽井の沢放課後児童クラブ―を巡って学校に戻った。
児童らは、地図やメモ、方位磁石、カメラなどを持って歩いた。方位磁石で時折、方角を確かめながら移動。中継点で立ち止まり、教職員に教わりながら、場所を地図に記録した。気付いたことはメモを取り、カメラで写真に収めるなどした。教員は「学校に戻ったら、地図記号を確かめてみよう」と呼びかけていた。
児童らは道中、見慣れない物を見つけて友人と「何だろう」と話し合ったりしていた。浮島の森では「あれは浮いているの」と教員に尋ねていた。
(2023年5月13日付紙面より)
新宮ジュニアレスリングクラブ
新宮RFCが「ラグビー体験会」 (新宮市 )
走破目指し思いつなぐ
4月29日に千葉県銚子市を出発した、ナショナルサイクルルート「太平洋岸自転車道(PCR)」をタンデム(2人乗り)自転車で走破する「太平洋岸自転車道をタンデムでつないじゃえ2023」のメンバーらが4日、新宮市に到着した。参加メンバーらは翌5日に同市を出発。ゴールの和歌山市を目指す。
PCRは、千葉県から神奈川県、静岡県、愛知県、三重県を通り和歌山県までをつなぐ、全長1487㌔の日本最長の自転車道。日本を代表する魅力的な自転車道として国内外にPRするため、2021年5月にナショナルサイクルルートに指定された。
同年には、PCRの認知度向上、地域とPCRとのつながりの創出、活用方法の模索などのために民間の有志らが立ち上げた「太平洋岸自転車道を繋(つな)いじゃえプロジェクト」の発起人2人が同ルートの走破を達成。
今回のプロジェクトは、大阪で介護・ケアワークに携わるメンバーが「もっと障害者スポーツ、タンデム自転車に関心を持ってほしい」と思い立ち、和歌山サイクルプロジェクトとともに企画した。
タンデム自転車によるみんなに優しいサイクリングの実践・周知や、自転車とサイクリングルートを通した関係づくりなどを目的に掲げ、障害のある人などを後者ライダーとして迎えて7日までの9日間をかけてコースを走破する。
なお、タンデム自転車は複数人が前後に並んで乗り同時に駆動することができる自転車で、障害者スポーツとしてのパラサイクリングでは視覚障害クラスの競技としてタンデム自転車を使用したレースが実施されている。障害があってもサイクリングを楽しめる手段として活用されており、各都道府県でも次々と一般公道などにおいて走行が解禁されている。
6日目の4日の夕方に新宮市入りした参加メンバーらを、地域の自転車愛好家や市職員が歓迎した。メインパイロットの一人である、大阪府の介護会社「エールラインケア」代表で日本パラサイクリング連盟の小山結美さんは、タンデム自転車の安全性と、障害者だけではなく、一般の人にもその楽しさを広く知ってもらいたいと思いを語り「今回のプロジェクトでは立ち寄ったポイントでタンデム自転車の体験会も行うことができた。タンデム自転車を知ってもらう機会の提供や自転車を通した交流を今後もつないでいきたい。安全にゴールを目指したい」と話していた。
一行は7日午後、終点の和歌山市加太に到着する予定。
(2023年5月7日付紙面より)
勝浦護国神社で例祭営む (那智勝浦町 )
那智勝浦町勝浦の勝浦八幡神社(髙橋正樹宮司)境内にある勝浦護国神社で3日、第68回例祭が営まれた。午前9時から忠魂碑前で式典を、10時から同神社で式典と奉納行事を実施した。遺族や町消防団(下地将仁団長)、来賓など約50人が参列し、258柱の英霊に冥福を祈り白菊をささげ、平和と安寧を願った。
護国神社は日露戦争以降の大戦に出兵、また消防団員として尊い命を国にささげた人たちを神霊として祭っている。例祭は1955(昭和30)年に始まり、現在も勝浦6区で結成される同神社奉賛会(会長・坂井與己第6区長、勝浦地区区長会長)、勝浦遺族会、髙橋宮司の奉仕により、絶やすことなく営まれている。
神社での式典では舟謡(ふなうた)勝謡会(中村誓会長)や神輿(みこし)会、櫂伝馬(かいでんま)保存会の会員らの歌声に合わせ、参列者が国歌を斉唱。髙橋宮司が戦没者の英霊や殉職者ら258人の名前を読み上げ、祝詞を奏上した。
堀順一郎町長は「尊霊には先の大戦において、ひたすら祖国の興隆と同胞の安泰を願いつつ、尊い命をささげられました。消防殉職者におかれましては、郷土を思う不屈の消防精神の下、尊い犠牲となられましたことは、その勇気が永くたたえられるとはいえ痛惜の念に堪えません。私たちは戦火に、防災に散った尊い258柱のみ霊に見守られ、平和で明るく住みよい那智勝浦町を力強く築いていくことを謹んでここにお誓い申し上げる次第でございます」と慰霊の言葉を述べた。
舟謡勝謡会らが舟謡を奉納し参列者が白菊を献花。その後、勝浦獅子神楽保存会(沖和也会長)が獅子神楽を奉納した。
坂井会長は「258柱の英霊を追悼し、感謝の心をささげ、平和への誓いを新たにした。例祭にご参列いただき、ありがとうございました。年々、ご遺族の参列がさみしくなっているが、258柱のみ霊が祭られている限り、私たちが引き継いでいかなければならない。ご協力をお願いします」とあいさつした。
この日は直会(なおらい)も行われた。集まった参列者らは食事を取り、会話を交わすなどして、共にひとときを過ごした。
(2023年5月7日付紙面より)
ウミガメ放流会も大盛況 (紀宝町 )
好天が続いたゴールデンウイーク(GW)後半の3~5日、各地の行楽地は観光客でにぎわいを見せた。新型コロナウイルス対策が緩和される中、紀宝町の道の駅「紀宝町ウミガメ公園」でもコロナ禍前に近い人出となった。
「3日から急激に来場者が増えた。2年前、3年前とは比べものにならない人。これだけ忙しいゴールデンウイークは懐かしい」。観光客の子どもたちにウミガメを紹介する男性スタッフはそう話す。
今年は、ウミガメタッチイベントをはじめ、フリーマーケット、屋台が登場。ウミガメ水族館の営業時間を延長するなどして観光客を迎えた。
「こどもの日」の5日には、熊野灘の漁網にかかり保護していたアオウミガメの放流会を開催。多くの観光客らが見守る中、井田海岸から甲長40㌢、推定5~10歳のウミガメを海へと帰した。
観光客らはスマートフォンでカメを撮影し、放流の際には「ばいばい、元気でね」と手を振った。
臨時駐車場が常に満車になるなど、人と車であふれたウミガメ公園。県外から観光で家族と訪れたという男性は「ウミガメを初めて見て、放流まで経験できてラッキーでした。子どもも良い思い出になったと思う」と話していた。
(2023年5月7日付紙面より)
北山村の観光筏下り開航
熊野川の支流・北山川で3日、筏(いかだ)に乗り急流のスリルと渓谷美を楽しむ北山村の観光筏下りが始まった。関係者らが参列し神事を執り行った後、救命胴衣を身に着けた観光客らを乗せた第1便が出発。乗客らは水しぶきを受けながら迫力満点の川下りを満喫した。
筏下りは元筏師や村民の努力で1979年に観光筏下りとして再開し今年で44回目。特産品のかんきつ系果実「じゃばら」とともに村の基幹産業になっている。スギの丸太8本で組んだ床を七つ連結している筏は、全長約30㍍、幅約1・6㍍、重さは7㌧。手すりと席が設けられ、訓練を積んだ筏師たちが櫂(かい)で操船する。
約5・5㌔を約70分かけて下るコースで、水量豊かな北山川の急流と渓谷の大自然、そして筏師の伝統技術を楽しむことができる人気のレジャーだ。例年なら年間約7000人ほどが体験に訪れるが、新型コロナウイルス感染症の影響で令和2年度は3251人、令和3年度は4277人にとどまった。昨年度は6310人が乗船し、コロナ禍以前の水準に戻りつつある。
今年3月の京都・保津川下りの転覆死亡事故を受け、乗客の救助訓練などを集中実施し安全に万全を期した。運航責任者の山本正幸さんは「今年は川のコンディションが良い。山々の緑に包まれる癒やしの時間と急流のスリルを楽しんでほしい」と話していた。
観光筏下りは1日2便。料金は大人6600円、小学生3300円。乗船対象者は10~75歳の健康、健脚な人。
筏をゆっくり進めながら景観を楽しむことができる人気の特別便は14日(日)、6月4日(日)に運航予定で大人9900円、小学生6600円(弁当、お茶、おくとろ温泉入浴含む)。予約・問い合わせは北山村観光センター(電話0735・49・2324)まで。運航期間は9月30日(土)までを予定している。
(2023年5月7日付紙面より)
新宮GG同好会「春季大会」
田辺市長杯争奪弓道大会
ナガセケンコー旗軟式野球大会