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2023年05月23日
1 目指せ!インターハイ出場
 新宮市内の3高校で壮行会  

 和歌山県高校総合体育大会(インターハイ県予選)に向け、新宮市の県立新宮高校、県立新翔高校で19日、近畿大学附属新宮高校で22日、壮行会が開かれた。県内では5月下旬から31競技が行われ、優秀な成績を収めた選手・チームは7~8月のインターハイへの出場権を手にする。

  □     □

■新宮高校



 新宮高校では深野泰宏校長が激励。「(試合は)相手と戦うと同時に、自分自身との戦いでもある。支えてくれた方々への感謝を胸に、チーム一丸となって活躍してくれることを祈る。頑張って」と呼びかけた。3年生で生徒会長の磯﨑咲良さんも「記憶に残るような、良い大会になることを願う」と語った。

 これを受けて、各クラブの代表が決意を表明。「悔いのないよう全力を尽くす」「近畿大会への出場を目指す」「最後まで諦めずに頑張る」「自信を持って臨む」と力を込めた。

  □     □

■新翔高校



 新翔高校では出張中の宮井貴浩校長に代わり、上久保輝教頭があいさつ。「試合を楽しんで」「応援される選手、チームになって」「仲間や指導者を信じて」などと述べた。2年生で生徒会長の中澤優貴さんも「自分と仲間を信じて。健闘と活躍を祈る」と伝えた。

 出場選手を代表し、弓道部の主将を務める3年生の松畑真士希さんが宣誓。「ここまで来られたのは、顧問の先生や家族、仲間の支えがあったから。自分の力を信じ、練習の成果を発揮できるよう全力で頑張る」と強調した。

  □     □

■近畿大学附属新宮高校



 近大新宮高校では、出場する▽サッカー▽バレーボール▽バスケットボール▽卓球▽ソフトテニス▽空手▽なぎなた―の7クラブの代表がそれぞれの目標を掲げた。

 生徒会の前田一成会長は「皆さんはこれまで、一意専心の気持ちで努力を積み重ねてきた。その努力を尊敬している。力を発揮し、全力で楽しんできて」と激励した。池上博基校長はチーム一丸となることの大切さを述べ「近大新宮の良さは、選手が互いに思いやりを持って『頑張ろう』と声をかけ合えるところ。心を一丸として試合に臨んで」と語った。

(2023年5月23日付紙面より)

壮行会に臨む選手たち=19日、和歌山県立新宮高校
大会に出場する選手が入場=19日、和歌山県立新翔高校
拍手を受け選手たちが入場=22日、近畿大学附属新宮高校
2023年05月23日
2 熊野・新宮を広く発信
 総会で本年度事業など承認  (新宮ユネスコ協会 )

 新宮ユネスコ協会(中谷剛会長、個人53人、法人10社)は20日、新宮市井の沢の新宮ユーアイホテルで令和5年度総会を開いた。会員ら約20人が出席する中、本年度事業や予算などを承認。役員改選では中谷会長をはじめ、副会長や理事らを再任した。

 日本では、民間ユネスコ活動から起こったユネスコ運動が、政府、国会などに波及し、ユネスコ加盟の機運が高まっていったという経緯がある。1947年に宮城県で、世界で最初の民間ユネスコ運動団体「仙台ユネスコ協力会」が発足。新宮ユネスコ協会は2012年10月20日、和歌山県で7番目に立ち上げられた。

 開会に当たり、中谷会長があいさつ。「当協会においても新型コロナウイルス感染症の影響で2019年を最後に、恒例の講演会も開催することができなかったが、今年2月、『丹鶴ホール』でチベット出身の歌手・バイマーヤンジンさんをお招きし、文化講演会を開催することができた」と報告。

 現在、小康状態にある新型コロナウイルス感染症、ウクライナ情勢、ロシア政権などに言及し「ウクライナ侵攻はプーチン大統領の問題でありロシア国民の問題だと思っている。できる限り早い、より良い形の終結を望んでいる」と述べた。

 再任に当たっては「熊野・新宮をできるだけ発信していきたいという思いがある」と会員らに協力を求めた。

 来賓の田岡実千年市長は「先のバイマーヤンジンさんの講演では、チベットと日本の文化の違い、家族の在り方など、ユーモアを交えて語っていただき感動した」。

 同協会の日頃の活動や取り組みに感謝を伝え「今後も末永く文化や教育にご尽力いただけることを期待しています」とあいさつした。

 本年度の事業は▽ユネスコ文化講演会の実施▽熊野古道の実地学習と保全活動▽書き損じはがきキャンペーンへの参加▽平和への取り組み―などの事業を予定。県立新宮高校との共同活動として、新宮参詣曼荼羅(まんだら)の英語による絵解きも計画しており、ユネスコ・コングレス(代表者会)で発表する予定としている。

 総会後には、同協会理事の赤木克視さんによる講話「私の自然農法」があった。赤木さんは「技術がなく、費用がなくてもできる稲づくり」をテーマに、高田地区で自身が実践する自然農のノウハウを、獣害や害虫被害を含む失敗談などを交えながらスライドを使って説明。

 「素人も簡単に米を作れる方法を確立したと思っている。極めて安い金額で稲作をすることもできる」と紹介した。

(2023年5月23日付紙面より)

会員らが出席した総会の様子=20日、新宮市井の沢の新宮ユーアイホテル
中谷剛会長
赤木克視さん
2023年05月23日
3 全校一つになり活躍応援
 総体に挑む生徒を壮行  (串本古座高校 )

 和歌山県立串本古座高校(榎本貴英校長、生徒229人)が19日、第1体育館で総合体育大会出場選手壮行会を開き挑む生徒の活躍を期待して激励した。

 連帯感と愛校心の向上を目的とした生徒会執行部(前田美波会長)主導の恒例行事。本年度は▽サッカー部▽陸上競技部▽ソフトテニス部〈男女〉▽バレー部▽柔道部▽剣道部▽弓道部―が今月下旬~6月上旬に試合に臨む予定となっている。

 応援する側を代表して榎本校長は▽自信の気持ち▽仲間との絆▽周囲への感謝―を大切にして臨めば幸運が訪れ感動が得られると鼓舞し、「全校一つになって皆さんの活躍を応援する。しっかりと悔いを残さず頑張ってほしい」とあいさつ。各部の部長が大会日程と会場、意気込みを掲げ、同執行部の雑賀和さん(3年)は「これまれの練習の成果を十分に発揮できるよう全力で臨んでほしい。皆さんがこの部活に入って良かったと言えるような大会になるよう願う」と期待して壮行した。

  □     □

 各部が掲げた大会日程と会場は次の通り。

▽サッカー部=5月26日(金)、南山スポーツ公園〈初戦・対市立和歌山戦〉

▽陸上競技部=5月26日(金)~28日(日)、紀三井寺公園陸上競技場

▽ソフトテニス部=男子・6月1日(木)~3日(土)、女子4日(日)~5日(月)、かわべテニス公園

▽バレー部=6月3日(土)~4日(日)、田辺市体育センター

▽柔道部=6月2日(金)~3日(土)、白浜町立総合体育館

▽剣道部=6月5日(月)~7日(水)、和歌山ビッグホエール

▽弓道部=6月3日(土)~4日(日)、田辺市立弓道場

(2023年5月23日付紙面より)

総合体育大会に挑む生徒を壮行する雑賀和さんら=19日、和歌山県立串本古座高校
2023年05月23日
4 英霊に感謝し非戦と平和願う
 晴天の下、戦没者慰霊祭  (太地町 )

 太地町の飛鳥神社(髙橋正樹宮司)境内にある護国神社で20日、戦没者慰霊祭が営まれた。昨年は新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの斎行となったが雨天のため、社務所内で斎行された。今年は晴天の下、遺族や関係者、自衛隊新宮地域事務所、三軒一高町長、太地町漁業協同組合、町職員ら約30人が参列し、国の繁栄の礎を築いた二百数十柱の英霊に感謝の誠をささげ、恒久平和を願った。

 同神社の例祭は遺族の高齢化などの影響で途絶えていたが、これを憂いた有志たちが友の会(久原拓美会長)を立ち上げて復活させた。今年で12回目。

 慰霊祭では、髙橋宮司が祝詞を奏上。参列者はそれぞれの思いを胸に白菊を供え、手を合わせた。

 久原会長は慰霊祭の準備などに取り組んだ関係者に礼を述べ「世界では紛争が絶えない。ウクライナの報道を聞くたびに心が痛む。悲惨な戦争は再び繰り返さない。世界の人々は平和に共存しなければならない。非戦と平和の願いを込め、現在の平安と繁栄の礎となられた方々の御霊(みたま)を安らかに祈らせていただいた」。

 戦後生まれの人々が多い現在に触れ「大多数の方が戦争を知らない現在。意識されることの少ない平和のありがたさ、命の尊さを再認識し、次の世代に伝えていくことが今を生きる私たちの責務だと考えます」と語った。

 髙橋宮司は「晴天の下、久しぶりに通常通りのお祭りができて良かった。各地でご遺族が少なくなる中、広い意味で町民や里の皆さまが遺族となる。お祭りは継続していくことが大切」と話した。

(2023年5月23日付紙面より)

遺族や関係者が参列した=20日、太地町の飛鳥神社
平和への祈りをささげる久原拓美会長
2023年05月23日
5 M氏賞など受賞者たたえる  熊野美術協会展表彰式  (新宮市 )
2023年05月23日
6 紀北支援学校が修学旅行  平安衣装で記念撮影  (那智勝浦町 )
2023年05月23日
7 美化意識の高揚図る  職員有志らが王子ヶ浜清掃  (新宮市 )
2023年05月23日
8 一日も早い開通に向け  熊野川河口に橋を架ける会が総会  
2023年05月23日
9 ハッチョウトンボ飛ぶ  国内最小、今年も羽化  (新宮市 )
2023年05月23日
10 害虫駆除に効果的  蓬莱地区福祉委員がホウ酸団子作り  (新宮市 )
2023年05月23日
11 絵本の世界を楽しむ  南大居保と大野保の園児  (那智勝浦町 )
2023年05月23日
12 自転車マナー向上へ  新翔高生徒が新宮署に協力  
2023年05月23日
13 「交通事故死ゼロを目指す日」  ルール順守を呼びかける  (紀宝署 )
2023年05月23日
14 人口減少対策などで意見聞く  議会と住民との懇談会  (御浜町 )
2023年05月23日
15 井上さん、松元さんが優勝  鵜殿区グラウンドゴルフ大会  (紀宝町 )
2023年05月23日
16 個別接種の受け付け始まる  コロナワクチン春開始接種  (紀宝町 )
2023年05月23日
17 作家を迎えて技術教わる  串本中2年木彫りに挑戦  (串本町 )
2023年05月23日
18 歓声響かせ熱戦繰り広げる  初夏の運動会体育祭始まる  (串本町 )
2023年05月23日
19 お悔やみ情報
  
2023年05月19日
20 渡海上人ら供養し平和祈る
 補陀洛山寺で春まつり  (那智勝浦町 )

 補陀落渡海の信仰で知られる那智勝浦町浜ノ宮の補陀洛山寺(髙木智英住職)で17日、年中行事の一つ「春まつり」があった。新型コロナウイルスの影響で昨年は僧侶と信者のみで斎行されたが、今年は4年ぶりに一般参拝者も集まった。熊野修験の山伏も参列し、約30人が集まる中、法要が営まれた。

 補陀落渡海は、平安時代から江戸時代まで行

われた宗教儀礼。観音の浄土、補陀落山に往生しようと多くの行者が渡海した。渡海上人が一度乗り込むと出入り口には板が打たれ、外に出られないようにした状態で、海のかなたへ出航したという。

 この日、世界遺産に登録されている本堂では、国重要文化財の本尊「三貌十一面千手千眼観世音菩薩(ぼさつ)」を開帳した。

 信者が手を合わせる中、髙木住職らが読経を行った。大護摩祈祷(きとう)では、熊野修験の山伏のほら貝も鳴り響き、髙木住職らと共にコロナ終息や世界平和を祈った。

 その後、同寺裏山にある渡海上人の供養塔と歴代住職の墓地で追善供養も営まれた。

 髙木住職は「4年ぶりに一般の方々にも参列していただくことができ、ご本尊様も良いお顔をされていたと思う。コロナの5類移行もあり良い方向に進んでいるが、終息したわけではない。毎日、継続して世界平和や疫病退散、人々の安穏を祈願していく」。

 補陀落渡海については「平安時代から多くの方々が行ってきた宗教儀礼。歴代の渡海上人や住職がいてくれたからこそ、今日がある。その強い意志や背中を引き継いでいきたい」と語った。

(2023年5月19日付紙面より)

世界平和や新型コロナウイルス終息を祈願した=17日、那智勝浦町の補陀洛山寺
歴代の渡海上人や住職の追善供養が営まれた
2023年05月19日
21 那智の滝と浮島の森を紹介
 絵本第2弾の作成など発表  (南紀熊野ジオパーク )

 南紀熊野ジオパーク推進協議会が17日、絵本「南紀熊野の民話『クジラとモグラ おいの伝説』」を作成したことなどを発表した。

 民話に親しむところから地質資源への興味を引き出す趣旨で前年度に作成した絵本「南紀熊野の民話『橋杭岩の立岩伝説 河内島(こうちじま)と鯛島(たいじま)』」に続くシリーズ第2弾で、フルカラー25㌻構成。クジラとモグラは那智勝浦町にある那智の滝、おいの伝説は新宮市にある浮島の森の民話で、前回同様に作中は地域の言葉(今回は新宮弁)とし、巻末に標準語の文をつける形で仕上げている。

 挿絵は第1弾に続き大江みどりさんが担当。鉛筆で実物の凹凸を写し取る技法「フロッタージュ」の表現を取り入れ、今回は岩に加えて浮島の森にちなみ植物の葉のフロッタージュ作品も盛り込んでいる。各民話の最後では関係するジオサイトを写真や図を織り交ぜて解説している。

 教材として活用してもらい幼児~児童の段階から興味を持ってほしいという思いから同パークエリア内の小学校40校や幼児教育・保育関係38施設に絵本版を配布していて、県立図書館=和歌山市=や情報交流センターBig・U=田辺市=で6月ごろから閲覧可能となる予定。

 串本町潮岬にある南紀熊野ジオパークセンター内ではゴールデンウイーク前から絵本版を先行披露中。絵本版の一般配布はしていないが、同パーク公式ホームページ内でPDF版の公開(トップページにあるお知らせ欄内の発表を参照)を始めていて内容を確認できる。作成記念として6月14日(水)から7月31日(月)まで、同センター内で原画展も開く予定という。この絵本の問い合わせは同協議会事務局(電話0735・67・7100)まで。

(2023年5月19日付紙面より)

絵本「南紀熊野の民話『クジラとモグラおいの伝説』」(絵本版)(南紀熊野ジオパーク推進協議会提供)
2023年05月19日
22 大規模な溝、重要な成果に
 鵜殿西遺跡で発掘調査進む  (紀宝町 )

 紀宝町鵜殿の鵜殿西遺跡で三重県埋蔵文化財センターによる発掘調査が進んでいる。2018年度から開始し、昨年度は第7~9次調査を実施、鎌倉時代から室町時代の屋敷地の構造を詳しく把握する上で重要な成果が得られたという。

 遺跡は熊野川河口部に位置し、対岸には熊野速玉大社や国指定史跡の新宮城跡、中世の湾港に関係する施設が見つかっている新宮下本町遺跡などがある。

 鎌倉時代から江戸時代を中心とした集落遺跡で、西側の山には鵜殿城跡があることから、鎌倉時代から室町時代に活躍した有力者、鵜殿氏との関わりが想定されている。

 複数の溝が遺跡内に南北方向と東西方向に何本も造られており、これまでの調査で溝に区画された土地の中に大型の掘立柱(ほったてばしら)建物などが見つかった。

 建物以外には、井戸や土坑を複数発見。伊勢産や大坂堺産、播磨産の土器や瀬戸・美濃産、備前産の陶器など東海地方と西日本各地の土器や陶磁器、中国産の青磁と呼ばれる高級品が出土した。

 昨年度は屋敷地を区画する複数の溝のうち、西側を調査したところ、幅5㍍、深さ1・2㍍もある大規模なものだったことが分かった。出土遺物には中国から輸入された青磁などの破片もあった。

 本年度は今月から第10次調査に着手する計画。今後、土器や陶磁器などの整理を進め、鵜殿西遺跡の屋敷地に、どのような人が住み、生活していたのかを検討する予定だという。

(2023年5月19日付紙面より)

大規模な溝であることが分かった(三重県埋蔵文化財センター提供)
発掘された陶器など(同提供)
2023年05月19日
23 シライトソウの花  参詣道沿いで見頃迎える  (田辺市本宮町 )
2023年05月19日
24 各地から14台24人集まる  往年の名車でツーリング  (大阪マツダキャロル360CC愛好会 )
2023年05月19日
25 ポンプ場整備が進む  市田川氾濫受け対策  (新宮市 )
2023年05月19日
26 議長に濱口太史議員  和歌山県議会  
2023年05月19日
27 新宮市では「問題なし」  住民票誤交付を受け  (証明書交付システム )
2023年05月19日
28 熊野地方の植生学ぶ  自然探訪スクールが開講  (新宮市 )
2023年05月19日
29 「オトの世界」楽しもう  スペシャルおはなし会  (那智勝浦町 )
2023年05月19日
30 大地震に備えを  市役所1階に啓発コーナー  (新宮市 )
2023年05月19日
31 町展祭で集めたトルコ義援金  3団体代表が町へ届ける  (那智勝浦町 )
2023年05月19日
32 本番に向け練習など活発  運動会などシーズン目前  (串本町・古座川町 )
2023年05月19日
33 中間支援組織の発想考える  町や防災士ら対象に研修会  (串本町 )
2023年05月19日
34 適度な緊張感を持って運転を  阿田和郵便局で広報啓発  (紀宝署 )
2023年05月19日
35 新議長に三栗章史議員  大石元則議員が副議長に  (新宮市議会 )
2023年05月19日
36 お悔やみ情報
  
2023年05月17日
37 今年こそ安心して産卵を
 下里小が大浜クリーン作戦  (那智勝浦町 )

 アカウミガメの産卵シーズンを前に、那智勝浦町立下里小学校(堺高行校長)と玉の浦リップルズクラブのメンバーが15日、同町の大浜海岸でクリーン作戦を実施した。全校児童72人が漂着した流木やごみを拾い「今年こそ、安心して産卵してもらえるように」と期待を込めた。

 太田川河口に位置する大浜海岸には、毎年6~8月にアカウミガメが産卵のために上陸する。子どもたちに地域の歴史や自然について伝える「玉の浦リップルズクラブ」が30年以上にわたってパトロールや保全活動を行い、台風による増水で流失する可能性がある卵を浜のふ化場で保護している。

 この日は海洋教育の一環として「ウミガメ学習」を行う5年生12人が中心となり、全校児童に「みんなで浜をきれいにしましょう」と呼びかけた。学習を支援している同クラブの湊久和さんは「大浜に産卵に来るのはアカウミガメという種類で、1回の産卵で約120個、多いときには150個の卵を産む。ふ化したウミガメは、黒潮に乗ってアメリカのカリフォルニアまで旅をして、産卵のためにまた戻ってくる。昨年は上陸があったものの、産卵には至らなかった。今年こそ産卵に来てもらえるように」と語った。

 児童は縦割りの8班に分かれ、前日の荒天で浜に漂着した流木や枯れ葉を集め、プラスチックやガラスなどの人工物を分別した。

 西麻陽さん(5年)は「昨年に比べて、プラスチックのごみが多かった印象がある。みんなが頑張ってくれたので、最初と比べると、すごく浜がきれいになったと思う」と話していた。

(2023年5月17日付紙面より)

流木などを集める児童たち=15日、那智勝浦町下里の大浜海岸
5年生がはじめのあいさつ
2023年05月17日
38 鍛錬の成果披露
 不二流体術が演武奉納  (熊野速玉大社 )

 古武術の不二流体術和歌山県支部新宮道場(責任者=山本盛夫師範代)は14日、新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で奉納演武会を開いた。大嶋竜太郎・第三代宗家や同道場生ら18人が体術を披露。雨のため、奉納は拝殿で行われたが、多くの参拝者らが演武に見入った。同大社での奉納は9回目となる。

 不二流体術とは、突き、蹴り、投げなどといった古来から伝わる日本伝統の総合武術で、審判のいないルール不在の中で行われるのが特徴。開祖・古賀不二人師が、合気道開祖・植芝盛平師、親和体道開祖・井上方軒師を源流に、真の合気武術を目指してより実践的に練り上げた。

 二代宗家・田中光四郎師を経て、現宗家の大嶋さんに伝えられた奥義は、講道館出身の柔気流宗家・八木不動師から伝授された柔気流の技を加えて、今や一段と深みを増している。

 新宮道場は11年前に発足。道場生らは山本師範代や平瀬公士初段らの指導の下、同市木ノ川会館で稽古に励んでいる。

 奉納奉告祭の後に行われた奉納演武では、道着やはかま姿の演武者の技の数々に、居合わせた参拝者らが大きな拍手を送った。また、今回の奉納では、熊野鬼城太鼓(湊達也代表)の演奏と「藤紀流」藤紀実美家元による舞踊も奉納された。

 演武を見守っていた上野宮司は「小さなお子さんも一生懸命に演武に励んでおり、将来の達人を目指しておられる姿に感銘を受けた。武道は神様を仰ぎ、己を律していく、日本人古来の生き方を実践しておられる」と大嶋宗家らに感謝を伝えた。

 山本師範代は「新型コロナも5類に移行となり、今回は気持ち的にも思いっきり演武することができた。何事も継続が大事で、回を重ねるごとに皆のレベルも上がる。これからも繰り返し継続してやっていきたい」と思いを語った。

 新宮道場の稽古日は毎週月・木曜日で子ども教室は午後7時~、一般は8時~。初心者や女性も歓迎している。問い合わせは山本師範代(電話090・1266・2684)、平瀬さん(電話090・7112・1087)まで。

(2023年5月17日付紙面より)

奉納演武会に参加した皆さん=14日、熊野速玉大社
大嶋竜太郎宗家らが演武を奉納した
熊野鬼城太鼓の太鼓演奏
藤紀流の藤紀実美家元が舞踊を披露
2023年05月17日
39 旭の森に覆われて現存
 望楼の芝の海軍望楼跡  (串本町 )

 串本町潮岬にある望楼の芝の一角、旭の森内に残る海軍望楼跡=写真①。最近の松枯れ対策で森が半ば切り開かれ、以前より訪ねやすい状態となっている。

 旭の森は県道潮岬周遊線から本州最南端の展望所に向かって右手にある木々の茂み。その南側の林中に海軍望楼跡があり、切り開かれたことで周囲には望楼とは別の遺構も散見できる。

 町教育委員会発行の冊子「串本町の戦争遺跡」によると、この望楼は1894年の海岸望楼条例公布に伴い沿岸監視拠点として設置。1900年に海軍望楼と名称変更され、手旗信号で沖合を通る船舶と交信しては有線通信で海軍省などへ伝えるなどの役割を果たしていた。無線通信の普及により望楼の歴史的使命は終わり、10年に廃止となった。その当時は官舎2棟が付帯し、家族含め14人が常駐していた記録も残っている。

 後に太平洋戦争が始まり船舶を攻撃する敵潜水艦を監視する見張り台として一時的に活用されたが、戦後は役目を帯びることなく旭の森で覆い隠されている。取り壊されることはなく、75年ごろまでは屋根が残っていたがその後に崩落したとある。

 望楼の芝は古く楠平見と呼ばれていたが、望楼が設置されたことで現在の呼び名に。太平洋戦争時に機銃掃射を受け、残存する壁にはその弾痕=写真②=を今も見ることができる。表層を砕き割り内部のレンガを深くえぐる穴は人力では到底再現できるものではなく、戦争はそのような凶弾を人に向けて放つ。海軍望楼跡は町が2011年に平和の尊さを考えさせる戦争遺跡の一つとして指定し、呼び名の由来でもあるその存在が改めて知られるところとなっている。

(2023年5月17日付紙面より)

①串本町指定戦争遺跡「海軍望楼跡」
②残存する壁に刻まれている弾痕
2023年05月17日
40 9日間で8万人超 GWの熊野本宮大社 

 多くの日が好天に恵まれた今年のゴールデンウイーク(GW)中、熊野三山にも多くの参拝客が訪れた。熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)では、4月29日から5月7日までの9日間の合計で8万人を超えた。

 熊野本宮大社の各日の内訳は▽29日が約2800人▽30日が約6600人▽1日が約6450人▽2日が約8770人▽3日が約1万830人▽4日が約1万5450人▽5日が約1万7280人▽6日が約9590人▽7日が約3200人―だった。

 同大社の神職は「正月ぐらいの人出で、参拝客が神門の外まで並んでいた。交通整理や、境内での人員整理が必要なぐらいの状況だった」と述べた。

 熊野那智大社(男成洋三宮司)では、いずれも3日、4日、5日の順で▽約2000人▽約3000人▽約3500人が参拝。那智の滝には▽約2910人▽約3250人▽約3420人が訪れた。

 今年と同じく行動制限がなかった昨年のGWは、同じく3日、4日、5日の順で、熊野那智大社が▽約1700人▽約2000人▽約1600人。那智の滝は▽約1800人▽約2010人▽約1830人だった。比較すると、いずれの日も昨年より増加したことが分かる。

 同大社の神職は「体感では、1割から2割ほど増えたように感じた。4日の午後から5日の終わるぐらいが忙しかった」と話した。

 熊野速玉大社(上野顯宮司)では、人数までは分かりかねるものの、神職の印象としては「昨年のGWより多かったように感じた」とのことだった。

(2023年5月17日付紙面より)

神門の外まで参拝客が並んだ=4日、熊野本宮大社(同大社提供)
2023年05月17日
41 優勝は田中聰・南紀子組
 総合スポーツ大会ソフトテニス  (ゆうゆうクラブ )
2023年05月17日
42 三輪崎、2部門ともに制す
 県スポ少剣道東牟婁予選  
2023年05月17日
43 「その人らしさ」取り戻す  医療ゼミでリハビリ学習  (近大新宮 )
2023年05月17日
44 新部長に浦賀英昭さん  4年ぶりに通常総会開く  (南紀くろしお商工会青年部 )
2023年05月17日
45 青白くてまるで幽霊?  神倉山にギンリョウソウ  
2023年05月17日
46 地域に愛され20年  「はまのデイケア」で記念式典  (新宮市 )
2023年05月17日
47 横断前はハンドサインを  コンビニで呼びかけ  (交通安全運動 )
2023年05月17日
48 神園さん、津本自主防に感謝状  有城さんを運営委員長に選出  (きぼらんせ総会 )
2023年05月17日
49 屋内ながら多くの人出  古座街道青空マルシェ  (古座川町 )