近畿自動車道紀勢線(熊野市~新宮市間)建設促進期成同盟会(西田健会長=紀宝町長)は7日、紀宝町生涯学習センターまなびの郷で本年度総会を開催。紀伊半島一周高速道路の早期全線開通に向けた決議案を全会一致で採択した。
熊野市、御浜町、紀宝町、新宮市、那智勝浦町、田辺市、北山村で組織。総会で西田会長は、悲願である紀伊半島一周高速道路が完成に近づいているとし「一日も早く紀勢線が全線開通するよう、予算確保も踏まえ、今後も国に訴えないといけない。引き続き、ご協力を」と呼びかけた。
議事では本年度の事業計画案、予算案、決議案を採択。役員改選に伴い、西田会長ら全役員を再任した。本年度も近畿自動車道紀勢線(熊野市―新宮市間)事業中区間の早期工事着手、早期完成を図るため、関係機関への要望活動、相互の情報交換を図る。
決議には▽紀宝熊野道路、新宮道路の早期工事着手▽新宮紀宝道路、すさみ串本道路の開通に向け、着実な事業推進▽熊野道路、串本太地道路の早期完成▽熊野尾鷲道路、近畿自動車道紀勢線(紀勢大内山―尾鷲北間)の4車線化について早期事業化を図ること―などを盛り込んだ。
近畿自動車道紀勢線は紀伊半島沿岸部を一周する延長約335㌔。約8割が開通しており、今秋に新宮紀宝道路、来春にすさみ串本道路が開通予定となっている。
□ □
■事業説明会
総会に先立ち、紀勢線の事業説明会を開催。紀勢国道事務所の市川幸治所長と紀南河川国道事務所の田中雄三所長が各事業区間概要を説明した。
熊野市の大泊町と久生屋町を結ぶ延長6・7㌔の熊野道路は、四つのトンネルを計画。大泊インターチェンジ(IC)側からの第1、第2トンネルで掘削が進み、第3、第4トンネルを抜けると紀宝熊野道路に接続する。
紀宝町神内までの紀宝熊野道路(延長15・6㌔)は、紀南病院近くに御浜IC(仮称)を計画。用地調査を随時、実施する。熊野川河口大橋を含む新宮紀宝道路(延長2・4㌔)は、神内と新宮市あけぼのを結ぶ。今秋の開通を目指し、道路設計、改良工事、道路設備工事、舗装工事を推進する。
(2024年6月9日付紙面より)