国際自転車競技連合(UCI)公認の国際自転車ロードレース「第24回TOUR de KUMANO(ツール・ド・熊野)」が10日、初開催となる古座川町が舞台の「古座川清流周回コース」で開幕した。伝統の3日間開催が復活、さらに熊野山岳、太地半島周回の両コースも一部変更となるなど、これまでにない激戦が予想される。国内外、どのチームが総合優勝の栄冠をつかむのか、最後まで目が離せない。
NPO法人「SPORTS PRODUCE 熊野」(角口賀敏理事長)が主催。新宮市を拠点とする「キナンレーシングチーム」をはじめ海外5、国内11の計16チームが出場。12日(日)までの3日間の総合タイムで優勝を競う。
初日の開催に当たり、角口理事長が関係者らに感謝し、選手に「古座川の新しいコースで、気合が入っていると思う。事故のないよう、全力を尽くしてください」と呼びかけた。来賓の西前啓市町長は「自然豊かな古座川を楽しみながら、レースに挑んで」とあいさつした。
コースは平井峠や国の天然記念物「一枚岩」などを3周する全長126・7㌔。晴天の下、午前9時30分に選手が一斉にスタートした。アップダウンが激しく、道幅の狭い難コースを果敢に攻めた。観客からは「頑張れ!」などの熱い声援が送られていた。
前日の9日には、新宮市の丹鶴ホールでオープニングセレモニーを実施。ツール・ド・熊野大会長で和歌山県の岸本周平知事が「国際ロードレースが和歌山で行われることを誇りに思う。熊野は、神様が宿る特別な聖地。日頃の成果を発揮し、全力を尽くして」、田岡実千年市長は「素晴らしいレース展開を心から祈念したい」と激励した。
選手を代表してキナンレーシングチームの山本元喜選手が「日頃の練習の成果を十分に発揮し正々堂々、走り抜くことを誓います」と力強く宣誓した。
11日の第2ステージ「熊野山岳コース」はツール・ド・熊野最大の舞台。上り、下り、平たん全てを制した者のみが勝利をつかむ。最終12日の第3ステージは「太地半島周回コース」。新たなルートを設定し、変化に富んだコースが選手を待ち受ける。
(2024年5月11日付紙面より)