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避難を急ぐ王子ヶ浜小学校の児童=16日、新宮市清水元
児童生徒が一目散に
合同避難訓練を実施
王子ヶ浜小と城南中

 新宮市立の王子ヶ浜小学校(谷口幸生校長)と城南中学校(吉田元紀校長)は16日、地震・津波の合同避難訓練を行った。児童321人と生徒153人が、高台にある近畿大学附属新宮高校・中学校(池上博基校長)のグラウンドに避難した。近大新宮中学校の生徒125人も同様に、校内からグラウンドへと避難した。

 新宮警察署や新宮市消防本部、近隣住民などの協力の下で毎年実施している。王子ヶ浜小城南中では、地震の発生を想定。児童・生徒は、机の下などで揺れが収まるまでやり過ごした後、近大新宮への避難を開始した。

 避難の道中では、警察や消防、地域住民などがあちこちに立って、児童・生徒を誘導した。児童・生徒は教職員の引率の下、急ぎ足で近大新宮のグラウンドへと避難した。近大新宮中学校でも同様に、校内で地震発生の知らせがあり、生徒らがグラウンドへと急いだ。

 避難後は講評があった。新宮署の担当者は「危険な場所を意識して避難を。中学生は率先避難者となって。(避難について)家の人とも相談して。今後もしっかり訓練を」。新宮消防の担当者は「避難の道と場所を忘れていた人は覚えておいて。自分の命は自分で守る。まず身を守る行動を」などと語った。

 参加校を代表し、谷口校長があいさつ。「いつ、どこで、どの程度の災害が起こるか分からない。訓練は、いざというときに適切な行動が取れるようにする練習で、命を守るための大事な行事。自分の命をしっかり守って。今日の避難の話を家でもして、いざというときはどこで待ち合わせるかなどを話し合って」と呼びかけた。

(2023年11月18日付紙面より)


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記事一覧

下里とも子ガーデンの皆さん=13日、那智勝浦町下里
地域 下里とも子ガーデンが入選
全国花のまちづくりコンクール
那智勝浦町
 花のまちづくりコンクール推進協議会が実施する第33回「全国花のまちづくりコンクール」で、那智勝浦町下里の花づくりボランティア「下里とも子ガーデン」(岩本カナエ代表、会員7人)がこのほど、団体部門において入選(努力賞)を果たした。届いた賞状を手に、会員一同で努力をたたえ合った。

 同コンクールは農林水産省および国土交通省が提唱するもので、1990年の「国際花と緑の博覧会」の理念である「自然と人間との共生」を継承し、91年より「花のまちづくり活動の発展」と「花の社会性の向上」を目的に、全国各地の優れた花のまちづくりを表彰している。対象は全国の市町村や学校を含む団体や個人、企業。

 花壇の所有者の故・笠松朝子さんの遺志を受け継いだ地域住民で構成。四季折々の花が楽しめる花壇には町内外からの来場者も多く、看板ネコのやまとも人気だ。

 コンクールでは、これまでに入選や奨励賞を受賞している。今回も会員一同で協議を重ね、10日ほどをかけて応募用の書類作りに励んだ。

 会員らは「和歌山県から推薦いただいた。賞のためではなく、花づくりを楽しんでいます」。

 岩本代表は「努力賞という副題もうれしい。みんなで作り上げてきたものを評価していただけた。感謝しかないです」と喜びを語った。

 同ガーデンでは、会員が選んだ花の種のポットに、各自の名札を取り付けて栽培しているほか、同ガーデンのシンボルのカッシアや自宅用のサツマイモも育てている。

 現在は、セージやマリーゴールドが花壇を彩っており、会員は来春の準備に取りかかっている。

(2023年11月18日付紙面より)

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古座ふれあいいきいきサロンで認知症の知識を伝える甲斐優子さん=16日、串本町古座
地域 認知症を学ぶ機会持つ
古座のいきいきサロン
串本町
 串本町古座にある古座漁村センターで16日に古座のふれあいいきいきサロン活動があり、利用者やボランティアスタッフ10人が認知症について学ぶ機会を持った。

 田原の同サロンが8月に取り組んだ紙芝居仕立ての認知症講座の内容をなぞらえて計画。相談を受けた町地域包括支援センターは認知症サポーター養成講座の位置付けで古座のサロンとこの講座の担い手・甲斐優子さん(居宅介護支援事業所アイトワケアサービスのケアマネジャー)をつなぎ、実施へとこぎ着けた。

 中継ぎで実働した生活支援コーディネーター3人の活動紹介を経て甲斐さんが登壇。認知症がどの程度高齢者に身近か(75歳以上で12人に1人、85歳以上で3人に1人)を伝え、「85歳以上3人に『2人』の方になるために考えてほしい」と期待を込めて主だった認知症やその要因、生活習慣病の改善による予防や早期発見早期対処で進行を緩やかにする視点などを紹介した。講話中は手書きの挿し絵を順々にスライド上映し、話のポイントとなる部分を印象づけた。

(2023年11月18日付紙面より)

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グランプリに選ばれた記事「嗚呼!!壮絶かな、観光合戦!!」
その他 本紙記事がグランプリ受賞
文化通信社「ふるさと新聞アワード」
 メディア業界の専門紙を発行する株式会社文化通信社(山口健・代表取締役)=東京都千代田区=が主催する第3回「ふるさと新聞アワード」で、本紙の記事がグランプリに選ばれた。

 専門紙「The Bunka News」の発行をはじめ、活字文化推進事業を展開する同社。創業75周年を迎えた2021年、全国各地の社会・経済・文化の発展、活字文化を守るため、主に市町村エリア向けに新聞を発行している「地域紙」を応援する目的で、地域紙のユニークかつ優れた記事や連載、企画などを表彰する同アワードを創設。地域にゆかりのある著名な審査員による最終審査を経て、グランプリおよび各賞を決定している。

 今回は全国の地域紙から約200の記事がエントリー。文化通信社内で1次選考ののち▽加来耕三さん(歴史家・作家)▽小山薫堂さん(放送作家・脚本家)▽高橋俊宏さん(ディスカバー・ジャパン代表取締役)▽中川政七さん(中川政七商店会長)▽山崎まゆみさん(温泉エッセイスト)―の5人が最終選考した。

 グランプリに選ばれたのは、かつて盛り上がりを見せていた熊野地域の鉄道会社の歩みを紹介した「嗚呼(ああ)!!壮絶かな、観光合戦!!」(担当=西久保勢津子記者、2023年1月1日付掲載)で「『観光合戦!!』と題した華やかな記事で、ひときわ目に留まった。交通・鉄道を軸として、観光地の在り方が論じられており、特に、古資料を丹念に読み込んで執筆されたことが伝わってきた。かつての時刻表、リーフレット、駅の風景など、数々のカラー写真が掲載され、当時を懐かしみながら、記事を読まれた方も多かったのではないか。熊野への強い思いが込められた記者の記事が、熊野の観光・交通の活性化のヒントとなることを願ってやまない」(加来さん)。

 「地元の鉄道路線が大赤字であるというネガティブなニュースを起点に、かつて活況であった熊野観光の様子をひもときながら、未来に向けて熊野観光がどうなっていくべきかを取材・提言している素晴らしい記事。切り口や編集も秀逸で読み物記事として面白い。タイトルやデザインにも気が配られている。この方が書いた他の記事も読みたいと思わせる」(中川さん)と高評価を得た。

 受賞の報を受け、熊野新聞社の寺本一生代表取締役社長は「3年連続の入賞で、しかも今回は初めてグランプリを頂きました。うれしい気持ちでいっぱいです。記事は熊野学研究委員会研究委員の中瀬古友夫先生のご協力を得て西久保記者が書き、紙面デザインも彼女が制作しました。受賞は今後の大きな励みとなります。ありがとうございました」とコメントしている。

 表彰式は12月1日(金)、東京都台東区の東天紅上野本店で行われる。

  □     □

■グランプリ

▽熊野新聞「嗚呼!!壮絶かな、観光合戦!!」

■「もの」部門

【最優秀賞】

▽丹波新聞「柏原藩陣屋の秘密穴 藩主の抜け道伝説」

【優秀賞】

▽須坂新聞「100年前のピアノ復活」

▽胆江日日新聞「『いわてリトルベビーハンドブック』作成」

■「こと」部門

【優秀賞】

▽あやべ市民新聞「『ふるさとにエール』10年後の綾部に向けて」

▽人吉新聞「人吉城跡の地下室遺構 ユダヤ教沐浴施設か?」

■「ひと」部門

【最優秀賞】

▽滋賀報知新聞「ガリ版発祥の地に移住」

【優秀賞】

▽いわき民報「草野心平 生誕120周年記念特集」

▽岩手日日「折り紙こつこつ亀1000匹 リハビリで制作」

▽市民タイムス「新聞切り抜きに母の愛」

■文化通信社賞

▽北鹿新聞「若い読者層へ月替わりリーダーがつくる『We』」

▽夕刊三重「『夕飯三重・男の1人暮らし』」

(2023年11月18日付紙面より)

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連載


連載 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
【第67回】体調が悪いときの食事
 11月に入り、年末が近づいてきたなという気候になってきましたね。急に寒くなって、体調を崩されているという方も多いのではないでしょうか? 今日は、そんな体調を崩したときの食事について、お話ししようと思います。もちろん症状によって、食べるものは変わります。例えば、症状が「鼻水・くしゃみ・せき」くらいで、熱がないときは、基本的に普段と同じ食事で大丈夫です。そんなときでも、喉が赤く腫れて痛いときや、せきがつらいときは、かんきつ系のフルーツは避けた方がいいでしょう。かんきつ系のものは、喉に染みやすく、せきや吐き気を悪化させる可能性もあるので注意してください。

 問題は熱があるときですよね。まず最も大切なことは、皆さまご存じの「水分補給」です。脱水にならないようにこまめに水分を取ってください。お子さんがお水を飲むのを嫌がる場合は、リンゴジュースやゼリー、イオン飲料、すりおろしたリンゴなどでも良いと思います。とにかく水分をたくさん取ることを心がけてください。

 そして、食事で意識してほしいのは、タンパク質を取ることです! 免疫細胞である白血球を作るのはタンパク質! 卵や魚、お肉、大豆食品に多く含まれますが、肉や魚はなかなか食べづらいですよね? 体調が悪いときでも食べやすい、おかゆやうどんに、卵や豆腐をプラスするのがお勧めです。消化にいいからと、ついつい具材を入れないおかゆを食べがちですが、タンパク質をプラスすることで、病気と戦う力をつけることができます。これは予防という観点からも有効なので、日頃からタンパク質は不足しないようにしてください。

 三つ目は、ビタミンAを取るです! 風邪の症状は大抵、喉や鼻などの粘膜があるところから始まりますよね。その粘膜を強くしてくれるのが、ビタミンAなんです。ウナギやアナゴにも含まれますが、風邪のときに食べられるものとしては、チーズ・ノリ・卵・ホウレンソウ・ニンジンあたりがお勧めです。ホウレンソウやニンジンは、細かくカットしておかゆに入れてもいいですし、うどんの具材にしてもいいかもしれません。ビタミンは他にも抵抗力を高める、ビタミンCを取るのもいいでしょう。ビタミンCはキウイや柿、パプリカやブロッコリーに豊富に含まれます。バニラアイスクリームに、果物を添えたりして、お子さんにも食べさせてあげてください。

 最後に避けた方がいい食材を三つ紹介しておきます。

 一つ目は脂っこい食べ物。二つ目は根菜類です。これはどちらも消化に時間がかかり、胃腸に負担がかかります。感染症と戦っているときは、体力も消耗し、胃腸も弱っているので、避けた方がいいでしょう。三つ目は牛乳です。牛乳は、薬の吸収を邪魔したり、せきを誘発させるともいわれています。風邪のときは、蜂蜜を溶かした「蜂蜜レモン」などがお勧めです。

 体調を崩しやすいこれからの季節、参考にしてみてください。

(2023年11月18日付紙面より)

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