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商品を買い求める多くの来場者=15日、新宮市福祉センター
地域福祉向上の一助に
市婦連が「愛の日バザー」
新宮市

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婦人団体連絡協議会
連絡協議会
 和歌山県が制定する「愛の日」の15日、新宮市婦人団体連絡協議会(劔持幸代会長)と市社会福祉協議会(濵前泰弘会長)は市福祉センターで4年ぶりとなる「愛の日バザー」を開催した。会場には各家庭から募った商品が並び、来場者らは列を作って好みの品を買い求めた。収益金は全て、地域福祉のために使われる。

 「愛の日」は、社会福祉を身近なものと理解し、県民が幸せになれるよう愛の手を差し伸べようと、1968年に制定された。バザーは同日に合わせて開催されているが、過去3年間は新型コロナウイルス感染症の影響で中止としていた。なお、前回2019年の売上金は20万7635円だった。

 かっぽう着に身を包んだ市婦連会員を前に、劔持会長は「愛の日は、県民みんなが幸せになれるよう、愛の手を差し伸べようと始まりました。婦人会でも各家庭からいろいろな品物を寄付していただき、少しでもお役に立てれば」とあいさつ。

 市社協の大谷康央事務局長は、婦人会の日頃の尽力に感謝。「久しぶりにバザーを開催することができた。一日無事に終えることができれば」。

 濵前会長は「こんなに多くの商品が集まって驚いた。全ての商品に値段を付けるだけで大変な作業だったと思う」と会員らをねぎらった。

 会場の外には多くの人が列を作り、開始と同時に所狭しと陳列された日用品や衣類、食器などを手に取って品定め。会員や友人らと談笑しながら買い物を楽しんでいた。

 劔持会長は「たくさんの品物を寄付していただいてありがたい。地域福祉に役立てられれば」と話していた。

(2023年11月16日付紙面より)


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奥田祐斎さん(前列中央)らが行者堂に仏画を奉納した=13日、那智勝浦町の那智山青岸渡寺・行者堂
地域 仏画を行者堂に奉納
染色作家・奥田祐斎さんら
那智勝浦町
 那智勝浦町の那智山青岸渡寺(髙木亮英住職)の行者堂で13日、熊野市出身の染色作家・奥田祐斎さんら作の仏画「青岸不動明王」の奉納式があった。奥田さんは自身の母校・三重県立紀南高校の卒業生で組織される同窓会のメンバーらと行者堂を訪れた。奉納した仏画は縦2㍍、横1㍍。線描画は象山さんが務めた。作品は直射日光によって、色が変化する特殊な技法で染められている。

 奥田さんは、1980年に祐斎染色研究所を創業。天皇の第一礼服「黄櫨染(こうろぜん)」を調査・研究し再現に成功した。その後、光によって染め色が変化する独自の染色技法「夢こうろ染」を創出した。

 国内のみならず、ヨーロッパやアジア諸国でも活躍。2008年には、ルーブル宮内パリ装飾美術館で作品展示を行い、高い評価を得ている。

 これまでに、熊野速玉大社熊野本宮大社に作品を奉納しており、同窓会の紹介で今回に至った。「青岸不動明王」は、先月開催された母校の文化祭にも展示し、生徒らの目を楽しませた。

 奉納式では、関係者ら約30人が参列。髙木住職と髙木智英副住職らが読経し護摩供を執り行った。

 同窓会の田尾友児会長は「母校は2年後に統合され、名前もなくなる。祐斎さんの提供で、行者堂に紀南高同窓会として仏画を奉納できた。名前が残りありがたい」。

 奥田さんは「作品は悪いことをしてはいけない、良い行いをするようにと、天から雷が落ちるような思いで制作した。那智山とのご縁を結んでいただき、ありがたい。今後も日本の歴史の原点がある熊野の良さを世界に広めたいです」と話した。

 髙木住職は「祐斎先生との出会いは約40年前。現在ではルーブルで個展をされるほど有名になられた。ご奉納いただき感慨無量。これからも、那智山における信仰の礎としてお祭りしたい」と語った。

(2023年11月16日付紙面より)

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ハグモミを体験する親子=11日、紀宝町神内の紀宝はぐくみの森
地域 「ハグモミ」ってなに?
優しく触れコミュニケーション
紀宝町立図書館
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災害
地震
防災
 紀宝町立図書館主催の子育て支援講座「おやこでリラックス ハグモミから絵本まで」が11日、神内の紀宝はぐくみの森であった。みずのかずこさん(子育て支援まいまい主宰)が優しく触って体をほぐすコミュニケーション術を教えた。

 ハグモミは「ハグ(抱擁)するように体をモミモミする」をコンセプトにした「タッチ&コミュニケーション術」。ボディケアセラピストが考案し、月刊誌「母の友」(福音館書店)で紹介された。

 講座は0歳児親子対象と1歳~年長児親子対象に分けて開かれ、1歳からの親子向けでは背中をゆるませる「流れ星シュー」や、足を揺らす「まるた(丸太)ごろごろ」などを参加者と一緒にした。みずのさんは「子どものぬくもりを感じながら親も精神的に安定してマッサージすると、それが伝わる」とアドバイス。「コミュニケーションの一つとして子どもの機嫌の良いときにしてみて」と伝えていた。

 また、子どもと防災についても話し、家の中の安全な場所にお気に入りのシールを貼り、地震が起こったらその場所に逃げられるよう練習しておくことや、災害時の家族の待ち合わせ場所は「○○小学校のどこで、何時と何時に何分間待つか」と細かく決めておくよう呼びかけた。

(2023年11月16日付紙面より)

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那智の滝に向け歌と演奏を奉納するパルバティ・バウルさん=10日、那智勝浦町の熊野那智大社の別宮飛瀧神社
地域 那智の滝に思いささげ
パルバティ・バウルさんらが奉納
熊野那智大社
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熊野那智大社
 那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)の別宮飛瀧(ひろう)神社で10日、インドの吟遊行者パルバティ・バウルさんらによる歌と演奏の奉納があった。多くの参拝客が見守る中、パルバティさんらは公演「ポロシュポル・魂の出逢(であ)い」を披露。那智の滝に思いをささげ、心を込めて奉納した。

 公演名「ポロシュポル」はベンガル語で「お互いに」。日本の祈りと芸能の地を巡り、日印古来の文化や人生が「互いに出逢う」という意味が込められている。パルバティさんは「バウル」という吟遊行者。バウルの長老である故ショナトン・ダス・バウル氏と故ショシャンコ・ゴシャイ氏の下で数少ない弟子の一人としてバウルの音楽と精神を、次世代への継承に尽力している。

 この日は、元ロックバンド「THE BLUE HEARTS」のドラマー・梶原徹也さんと篠笛(しのぶえ)奏者の阿部一成さんが共演した。奉納は梶原さんと阿部さんによる演奏で開始。その後、パルバティさんが右手で一弦琴の「エクタラ」を弾き、左手で腰に結び付けた小鼓「ドゥギ」をたたきながら足首の鈴飾り「ヌプル」でステップをとって舞を披露した。

 後半には3人のセッションも行われ、参拝者らはリズムを取るなどして音楽に夢中となり、演奏が終わると大きな拍手を送った。

 奉納を終え、パルバティさんは「滝の姿が力強く、神聖に触れるものを感じました。日本の伝統文化を目にすることができて感激している。望んでいただけるようであれば、また訪れたいです」と話していた。

(2023年11月16日付紙面より)

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