熊野新聞記事アーカイブ
熊野新聞社 The Kumano Shimbun
〒647-0045 和歌山県新宮市井の沢3-6
営業部 TEL 0735-22-8080 FAX 0735-23-2246
記者室 TEL 0735-22-8325 FAX 0735-28-1125

巫女(みこ)が「浦安の舞」を奉納=15日、新宮市の三輪崎八幡神社
厳かに本殿大前ノ儀
神輿渡御は17日斎行
三輪崎八幡神社

 新宮市の三輪崎八幡神社(上野顯宮司)で15日、同社大祭の本殿大前ノ儀が営まれた。中村武・氏子総代会長や屋敷満雄・三輪崎区長ら祭り関係者約20人が参列。地域の平穏無事や17日(日)に営まれる神輿渡御(みこしとぎょ)の無事などを願った。

 漁労加護、五穀豊穣(ほうじょう)、商売繁盛など地域の繁栄を願う大祭は、三輪崎漁港付近にあった本宮に神様が年に1度里帰りする祭り。今年は4年ぶりに通常規模で斎行され、17日には神輿渡御、恵比寿(えびす)、大黒天、二十四孝(にじゅうしこう)の山車巡行、奉納行事が営まれる。

 大前ノ儀は、熊野速玉大社の佐藤仁迪権禰宜(ごんねぎ)が祭主を務める中、厳かな雰囲気で営まれた。三輪崎区、漁業協働組合農業実行組合、大黒講、総代会の各団体が、神様の神徳をいただくより代の金弊を返還。屋敷区長が祭詞を奏上し、参列者らが玉串を供えた。

 神事を終え、中村氏子総代会長は「4年ぶりの通常のお祭りが無事に斎行できるようにお願いした。天候にも恵まれ、今はほっとしている。17日の神輿渡御は、多くの人が楽しみにしてくれていると聞いている。事故もなく、無事に営むことができれば」と話していた。

 神輿渡御は午前11時から。本宮を目指して八幡神社を出発。3台の山車が豪快にぶつかりながら町を練り歩く。午後2時ごろから御旅所(三輪崎漁港前)で三輪崎郷土芸能保存会の「鯨踊り」と「獅子神楽」、台楽保存会の踊りなどが披露される。

(2023年9月16日付紙面より)


別窓で見る
記事一覧

国際公募展で入選した作品「愛(Amour)」(杉本紘子さん提供)
文化 作品「愛」が国際公募で入選
潮岬の作家・杉本紘子さん
串本町
 串本町潮岬在住の作家・杉本紘子さん(44)の作品「愛(Amour)」が国際公募展「サロン ドトーヌ」で入選した。世界規模で入賞の評価を得たのは初だそうで、杉本さんは「何歳からでも、どこにいても新しいことに挑戦でき、チャンスをつかめることを示せた」と喜んでいる。

 杉本さんは大阪府大阪市出身の木彫り作家。国家公務員を務めるさなかに美術愛好家から木彫りの才覚を見いだされ、40歳の節目に作家となることを決意した。滋賀県の伝統工芸士に木彫りの基礎を学んで作風を整え、知人の勧めで2019年に潮岬へ移住し活動を開始。翌20年に木彫り工房はまなすを構え、制作に打ち込んでいる。

 同年と21年に県美術展覧会で連続入選し、同年と22年は規定の条件を満たして全国伝統的工芸品公募展に出品。さらなるステップアップの思いで昨年から、過去にパブロ・ピカソやレオナルド藤田、ヒロ・ヤマガタらも入賞した世界的美術家の登竜門とされるこの公募展にも応募している。

 「愛(Amour)」は高さ24㌢、幅53㌢、奥行き12㌢の紀州ヒノキ材を彫り込み、心地良く過ごせそうな空間で仲むつまじく寄り添うアフリカゾウの親子の姿を表現した作品。昨秋から3カ月をかけて彫り込んで今年1月に無垢(むく)の状態で完成させ、その写真を送って審査を求めた。

 入選により作品「愛(Amour)」は現地時間の来年1月17日(水)から21日(日)までフランスの会場「ラ・ヴィレット・グランド・ホール」での展示が決まり、すでに発送済み。戻り次第、町長に結果を報告したいという。

 杉本さんは本年度から町公民館活動「木彫り体験教室」の講師を務め、町立小中学校を対象にした外部講師も請け負って木彫りの裾野を広げている。今回の結果について「昨年は選外で入選までしばらくかかるかなと思っていたので、今回の入選にはびっくりしています。この作品は生涯のテーマにしたい『親子愛』に基づくことで、前回の作品に足らなかったオリジナリティーを込めました。この結果が子どもたちや挑戦に迷う皆さんにとって自身の可能性を信じるきっかけにもなれば」と話している。

(2023年9月16日付紙面より)

もっと見る
折たたむ
別窓で見る

季節外れのサクラが咲いた=10日、那智勝浦町の那智山青岸渡寺の納骨堂近く
地域 那智山で季節外れのサクラ
12年ぶりの返り咲きか
那智勝浦町
【この記事のキーワード】
紀伊半島大水害
大水害
災害
水害
台風
 「12年前の紀伊半島水害の後にも咲いた記憶がある。那智山では珍しいと思う」。そう話すのは、那智勝浦町の那智山青岸渡寺(髙木亮英住職)の関係者だ。10日、知人からの情報提供を受けて、那智山へ。同寺の駐車場や納骨堂近くの参道沿いに植わっているサクラ(ソメイヨシノ)6本ほどが、季節外れの花をちらほらと咲かせていた。

 サクラが10月ごろなどに咲く「狂い咲き」や「返り咲き」は各地でも見られる現象で、台風などで葉を失ったり、虫による食害で、サクラ内部のシステムが異常を来すなどして、発生するという。

 数日前から花が開きだしたという関係者は「この前の台風が原因だと思う。狂い咲きは、僕の記憶に間違いがなければ、12年ぶりくらいになるのでは」と話していた。

 滋賀県から参拝に訪れた40代女性観光客は「とてもきれい。こんな時期にサクラが見られるとは。熊野は不思議で特別な場所だと思う」と話していた。

 当地方に甚大な被害をもたらした紀伊半島水害から12年。記者は先ほどの関係者の話を思い出す。返り咲きが確認されることが多い10月ではなく、この時期に12年ぶりに咲いたということは、災害の犠牲者に対し、鎮魂の意味も込められているような気がしてならない。

 犠牲者の皆さまのご冥福をお祈り申し上げます。

(2023年9月16日付紙面より)

もっと見る
折たたむ
別窓で見る

櫂作りに取り組む川舟大工の谷上嘉一さん=紀宝町北檜杖
祭礼 「御船祭」に向け、早船の櫂作り
川舟大工の谷上嘉一さん
紀宝町
【この記事のキーワード】
熊野速玉大社
御船祭
例大祭
大祭
 熊野速玉大社(新宮市)の大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」における「御船祭(みふねまつり)」(10月16日)を1カ月後に控え、早船競漕(きょうそう)で使う櫂(かい)の製作が谷上嘉一さん(紀宝町北檜杖)の作業場で進んでいる。

 今年は60~70本作る予定で、注文に応じて櫂の長さを調整する。練習で舟と接触する部分が傷み、折れてしまうこともあることから、祭り本番はほとんどのチームが新品で出場するという。

 谷上さんは舟作りの技術を全て独学で覚え、今では熊野川流域で唯一の川舟大工。軽くてしなりがある地元産シイの厚板を削り、熟練の技で仕上げていく。

 櫂の長さは約1・90~1・95㍍。ヒナと呼ばれる水かき部分は幅約21㌢。柄を付けて完成する。早船競漕は、全長8・9㍍、幅1・4㍍の木造船9隻に各11人が乗り込み順位を競う。

 40年ほど前から櫂を製作している谷上さん。「長い歴史と伝統がある祭り。早船競漕は、新型コロナウイルスのため中止が続いていたが、昨年、3年ぶりに復活した。今年も多くの人に見てもらいたい」と話していた。

(2023年9月16日付紙面より)

もっと見る
折たたむ
別窓で見る
連載


連載 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
【第65回】キノコは身近なスーパーフード
 9月に入り、まだ暑い日が続きますが、朝晩は過ごしやすくなってきました。スーパーにも、芋や栗など秋の食材が並び始めましたね。今回は、秋の食材の代表格ともいえるキノコについてお伝えしたいと思います。

 キノコにはさまざまな栄養素が含まれています。糖質をエネルギーに変える、ビタミンB1。アルコールの分解を助け、髪の毛や皮膚の健康を助ける、ビタミンB2。カルシウムの吸収を助けてくれる、ビタミンD。過剰な塩分を尿や汗として排出してくれる、カリウム。歯や骨を形成する、リン。などなど、どれもとても豊富です。中でも、キノコの栄養と聞いて、最も取り上げられるのが食物繊維。以前も書きましたが、この食物繊維は、腸内の善玉菌の餌となるので、積極的に取ることで、腸内環境を整え、免疫力などもアップします。さらに、血糖値の上昇やコレステロールの吸収を抑えてくれるので、キノコは、生活習慣病を予防する効果があるといえます。キノコの摂取量が、がんの発症に影響するという研究結果もあります。低カロリーで、栄養豊富! キノコは、とっても身近なスーパーフードといえるわけです。

 では、どうやって食べると効率的に栄養が取れるのか、その調理法についてお伝えしたいと思います。まず調理前の水洗いは必要ありません。キノコの栄養素は水溶性のものもあるため、調理前に水洗いをすると栄養も風味も落ちてしまう可能性があります。この水溶性の栄養というのは、ビタミンB1、B2、カリウムなどですが、これらを効果的にとるためには、「ゆでる」のは避けた方がいいでしょう。おみそ汁や、ホイル焼きなど、スープも味わえる調理法がお勧めです。食物繊維は、加熱しても失われることはありませんが、細かくカットしすぎると、せっかくの食物繊維が破壊されてしまいます。包丁でカットせず、手で割いて食べるなどがお勧めです。ビタミンDは、カルシウムの吸収を助けてくれるので、乳製品と一緒に食べるとその効果を発揮してくれます。キノコシチューなどもお勧めですね。また、ビタミンDは油との相性もいいので、バターなどで炒めたりするのもいいでしょう。

 キノコは栄養が豊富で、値段も安くとってもお勧めの食材ですが、食べ過ぎには注意してください。食物繊維が豊富ということは、消化に時間がかかるということです。食べ過ぎると消化不良を起こして、便が硬くなったり、胸焼けなどの症状が出ることもあります。

 キノコは、冷凍保存することも可能です。アミノ酸などのうま味成分は、冷凍することで増えるともいわれています。冷凍する際は、洗ったり加熱したりせず生のまま、食べやすい大きさに割いて、食品保存袋で冷凍してください。使うときは、解凍せずそのまま使うのがお勧めです。

 食欲の秋! キノコのうま味と栄養を積極的に取ってみてはいかがでしょうか?

(2023年9月16日付紙面より)

もっと見る
折たたむ
別窓で見る
主な記事 *記事詳細は熊野新聞紙面をご覧下さい*
  • 学校 基本設計上の学校像伝える 役場本庁舎で統合小説明会 (串本町教育委員会)
  • 【この記事のキーワード】
    橋杭小
    串本小
  • 学校 歌とフルートとピアノ 太田小学校で音楽会 (那智勝浦町)
  • 【この記事のキーワード】
    太田小
  • 地域 顔合わせ活動再開へ一歩 障害児者父母の会が総会 (那智勝浦町)
  • 教育 楽しくボールに触れ合う 5歳児がラグビー体験 (井田保育所)
  • 【この記事のキーワード】
    井田保育所
ご購読・試読のお申し込み