和歌山県主催のタウンミーティング〈古座川町会場〉が13日にあり、岸本周平知事ら要職陣が活動の軸を担う町民9人とじかに話し合い思いを受け止めるなどした。
このミーティングは、県民の声をじかに聴きその思いを生かした県政を共につくることを目的として実施。会場は各市町村単位で設けていて、新宮・東牟婁地方では今回が6市町村一巡の節目になるという。
この日の会場は月野瀬にあるいろり館内とし、岸本知事と共に赤坂武彦・地域振興監、鳥羽真司・東牟婁振興局長、西前啓市町長が同席。町民9人はそれぞれに自身の活動を紹介し、関係する分野や目下の悩みに対する県の考えを確かめ要望を託すなどした。
ジビエ振興、認知度を高めて誘客を図る観光振興、ユズ園の承継推進と産業振興、地域活性化に頑張る若者の政治参加をどう図るかなどの活動が話題となる中、町内の自然を形作る山林の保護や活用の考えを確かめる声もあった。
移動販売の高齢廃業後の買い物難民対策や古座川の商業利用の難しさなど悩みの声もあり、買い物難民対策について赤坂地域振興監は小型無人機(ドローン)による運送の筋道があることを示唆。商業利用について岸本知事は国へ許可を求めていたら10年はかかる(法律改正が必要という意味)と即答し、鳥羽局長に町と事業者の3者で話し合って実現の筋道を探るようその場で指示した。
9人の過半数はIターン者で▽来ればファンが増えるまち▽東京から2時間弱で来られる自然に富んだ「異世界」のまち―といった実感を赤坂地域振興監に託す場面もあり、定住関係で制度を超えて移住者の思いに応えてほしい(制度同等の補助支援を考えてほしい)という要望もあった。
それらの声を受けて岸本知事は「皆さんの古座川愛には本当に震える。何より皆さんがいるから古座川は(この先)化けると思う。すごく勇気を頂いた」と感想を述べて9人の参加に感謝。鳥羽局長は「振興局からも具体的に話を伺いぜひ解決していきたい」と歩み寄り、赤坂地域振興監、西前町長も思いを寄せて締めくくった。
(2023年9月15日付紙面より)
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