県立串本古座高校CGS部のボランティア班が14日、和歌山信愛大学の学生(2年生)と保育情報の交換を目的としたオンライン交流を始めた。
この交流は、同大学の森下順子准教授が子育て支援関係の共同研究の一端で調査対象とする串本町を訪ねた折、同校地域協議会の松本英明コーディネーターから生徒が地元のこども園で保育ボランティアをしている話を聞いたことがきっかけ。紀北に位置する同大学は新型コロナウイルス感染症の情勢で保育実習がままならない状況が続いていて、森下准教授はその生徒と学生が交流すれば同実習に近しい成果が目指せると考え同校へ交流を申し入れた。
同班は新入部員の勧誘後、2グループに分かれて5月下旬からおおむね週1回の頻度でくしもとこども園へ通い保育ボランティアに取り組んでいる。その経験を生徒から学生へ伝え、生徒が直面している保育の悩みを学生が解消するという互いに高まり合う形を目指してオンライン交流の第一歩を踏み出した。
この日は生徒と森下准教授のゼミに参加する学生と共同研究者・愛知教育大学の厨子健一講師がウェブ会議システム「Zoom」でつながり、まずは互いに自己紹介。学生から保育ボランティアの内容や悩んでいることのインタビューがあり、次回までにアドバイスを考えるとしてその内容を預かった。
学生が園児と一緒にやってみたいミニゲーム(絵でしりとり)や手遊びの紹介もあり、保育ボランティアの中で試してほしいと希望しお互いに課題を持ち合って締めくくった。
この交流は週1回の実施を予定しているが、次週がさっそく夏休みにかかるため、本格的に動き出すのは第2学期からとなる見込み。そのタイミングで森下准教授の共同研究者・和歌山大学の村田和子教授も加わるという。
グループリーダーの久保文乃班長(2年)は「楽しかった。大学生の皆さんは話し方が上手で、こっちも話しやすかった。フレンドリーな交流でこれからが楽しみ」と初の交流の第一印象をコメント。廣瀬日向班長(2年)は「困ったことや聞きたいことを調べてくれるので頼もしい。子どもを楽しくさせる方法をいろいろとできる限り教わりたい」と今後の意気込みを語った。
(2021年7月16日付紙面より)
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