紀宝町は
災害が発生する前にあらかじめ取るべき対策を時間ごとに決める「タイムライン(
事前防災行動計画)」の新システムを構築し、今季の出水期から運用を開始する。
タイムラインは、
台風や大雨などでの
災害発生を前提に
防災関係機関が連携して、あらかじめ状況を想定、共有した上で
防災行動を時系列で整理した計画。
甚大な被害を受けた
紀伊半島大水害(2011年9月)の教訓を踏まえ、町では全国に先駆け14年度から開始した。現在、町全体と浅里、大里、鮒田の3地区で運用しており、今後、他の地区にも広げ、さらなる地域の
防災力向上に努めていく。
新システムは、町と地区ごとの行動計画や進捗状況などを共有でき、タイムラインの効率的な運用が期待できるという。
専用タブレットを活用し、避難者数の入力ができるほか、地区別の雨量、水位、避難所の開設状況、気象情報なども確認できる。現場で撮影した写真などの情報も即座に共有が可能で、刻々と変化する状況を瞬時に把握できるようになる。
町では17台のタブレットを導入し、町内各地区の主要避難所に設置する計画。今後は町内37の
自主防災組織を対象にタブレットの説明会を実施する。
また、インターネットで町
防災情報システムを公開しており、スマートフォンやパソコンから雨量や水位、ダム情報などが確認できる。URLは
http://www.kasen.town.kiho.lg.jp/(2019年5月21日付紙面より)