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賞状を手に笑顔の近畿大学附属新宮高校・中学校吹奏楽部(提供写真)
気持ち一つに金賞受賞
県吹奏楽コンクール
近大新宮、那智中

 近畿大学附属新宮高校・中学校と那智勝浦町立那智中学校の両吹奏楽部は、3日から5日にかけて和歌山県民文化会館で開催された第54回和歌山県吹奏楽コンクールで金賞を受賞した。

■近大は2回目の金賞

 近大新宮高・中学校は高等学校小編成部門で2年ぶり2回目の受賞となった。高校の近藤花音(はるね)部長(3年)は「みんなで金賞を取りたい、代表になりたいと思って練習してきたので、結果がついてきてうれしいです」と喜びを語った。

 演奏したのは『たなばた』(酒井格作曲)。親しみやすく、爽やかな疾走感が印象的な曲だ。近藤部長は「私たち3年生が入部した時の顧問の先生の誕生日が7月7日でした。その先生が最初に教えてくれた曲で、みんなすごく好きになりました」と選曲についてのエピソードを話した。

 練習の成果もあり「全て出し切ったという思いです。中学生13人が高校生の部に出ているので、とても頑張ってくれました」。

 クラブ講師兼指揮者の南木啓司さんは「生徒たちがとても頑張っていた。吹奏楽を通じて、仲間を大切にしてほしい」と話していた。

  □     □

那智中は約20年ぶりの快挙

 中学校小編成部門に出場した那智中学校は、約20年ぶりの金賞受賞を成し遂げた。原口心美部長(3年)は「とにかく驚きました」。受賞発表の瞬間、頭が真っ白になったと笑顔で話す。「全く実感が湧きませんでした。(演奏は)とにかくいつも通りにしようと話していた。発表後、しばらくしてから喜びが込み上げてきました」。個性豊かな部員をまとめる苦労も伴った。「どのくらいきつく言っていいのか分からなかった。来年も金賞目指して頑張ってほしい」と後輩らにエールを送る。

 『インヴィクタ序曲』(ジェイムズ・スウェアリンジェン作曲)でコンクールに挑んだ。木村享照、鳥羽山香織両顧問が「躍動感が生徒たちに合っている」と思い選曲したという。

 鳥羽山顧問は「地道な取り組みが実を結ぶということを生徒たちが感じ、それが自信につながっていくのはとてもうれしいことです」と話していた。

(2018年8月12日付紙面より)


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世界に一つだけの照明を作った=10日、新宮市五新の新宮自動車会館
地域 オリジナルランプを手作り
LED工作教室に30人
電気工事工業組合新宮支部
 和歌山県電気工事工業組合新宮支部(勝山康文支部長)は10日、新宮市五新の新宮自動車会館で「LEDランプ工作教室」を開催した。小学4~6年生30人がオリジナルの照明を手作りした。

 毎年8月の「電気使用安全月間」に合わせた取り組みで、同支部は長年学校などの施設の電気設備点検や清掃などをしていた。工作教室は昨年初めて実施し、2回目となる。

 パナソニック株式会社エコソリューションズ社のCS部サービス・サポート企画課主幹の布谷秀嗣さんが電気の歴史を紹介。LEDは日本語にすると「発光ダイオード」と言い、白熱灯や蛍光灯に比べ寿命が長く消費電力数が少ないことなどを分かりやすく説明した。

 工作教室では子どもたちは赤、緑、青、白の中から好きな色を2色組み合わせて自分だけのランプを作った。教わりながら友人や保護者と協力し、動物や星、ハート、葉っぱの形に切り抜かれた和紙で飾り付けるなどして完成させると「きれい」「かわいい」と笑顔があふれた。

 三輪崎小学校5年の福田美心さん(10)は「物を作るのが好きで、とっても楽しかったです。玄関か自分の机に置きたい。LEDは10年間も持つと聞いて驚きました」と話していた。

 月間は経産省が主唱し、全日本電気工事業工業組合連合会などが実施。感電死傷事故の発生が最も多い8月に、安全運動を集中的に行い、国民に電気使用の安全に関する知識と理解を深めてもらう取り組み。

 勝山支部長(71)は「話を聞いて体験し、電気や省エネなどについてなんとなくでも理解してもらい、子どもたちに興味を持ってもらえれば」と語り、安全月間について「水を使ったり、暑い時期で電気の事故が多いことから始まった。昔と違いだいぶましにはなったものの、いま一度電気の安全な使用に思いを持ってもらいたい」と呼び掛けていた。

(2018年8月12日付紙面より)

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帰省客らを出迎える姿が見られた=11日、新宮市徐福のJR新宮駅
地域 お盆をふるさとで
帰省ラッシュがピーク
熊野地方
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花火大会
 盆をふるさとや行楽地で迎えようという家族連れなどのラッシュが山の日の11日、ピークを迎えた。熊野地方の幹線道路、国道42号では他府県ナンバーの車が増え始め、列車の乗車率も上がっている。

 新宮市徐福のJR新宮駅では、京都・大阪方面や名古屋方面からの特急列車に乗って帰省した人々が大きな荷物を抱えて続々と改札を通り、迎えにきた家族と手を振り合う様子が見られた。

 愛知県名古屋市から妻と3人の子どもと帰省した那須規宏さん(40)は「実家が新宮で、毎年年末と盆に帰省しています。休暇は子どもたちと川へ行ったり、花火大会などを楽しもうと思っています」と話していた。

 同駅が改札付近に設置したお見送り&お迎えコーナーを利用し、家族や友人らが利用客らを出迎えた。帰省客や観光客らを温かい雰囲気で出迎え、見送ろうと盆や春の大型連休、年末年始に設けている。家族らがホームをのぞき込むようにして列車から降りてくる家族などを探す姿があった。

 和歌山県警察本部が発表している交通事故発生予報ではみなべ町以南の多発厳重警戒日が12日(日)、13日(月)、15日(水)。多発警報日は14日(火)、17日(金)、22日(水)となっている。

(2018年8月12日付紙面より)

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船上の反捕鯨団体活動家を捕らえる海上保安官=10日、太地町の太地漁港
警察 県警と海保が連携
追い込み漁前に訓練
太地町
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いさな組合
 太地町で9月から始まる小型鯨類追い込み漁を前に和歌山県警察本部と第五管区海上保安本部は10日、太地港で反捕鯨団体による違法行為を想定した合同警備訓練を実施した。警察官約50人と海上保安官約50人が参加し、陸上と海上で連携して訓練した。

 同町へは平成22年以降過激な環境保護団体などが多く訪れ、漁の無許可撮影など嫌がらせ行為を続けてきた。過去にイルカを飼育するいけす網が2度切断され、昨年1月には地元企業が所有するいけす網が切られた。違法行為は減少しているが、昨年10月には白浜町のアドベンチャーワールドで外国人3人がイルカショーを妨害する事案が起きている。

 現地警戒本部長を務める田辺海上保安部の星﨑隆部長は「近年は過激な抗議活動は減少しているが、気を抜けるような状況ではない。訓練で県警と海上保安庁の連携を一層強化したい。地域の皆さんとの連携も不可欠になる」と協力を呼び掛けた。県警の檜垣重臣本部長は「イルカ漁を巡る情勢は依然厳しい。引き続き未然防止に努め、違法行為には厳正に対処していく。9月から始まる漁を前に万全の態勢を整えてほしい」とあいさつした。

 海上訓練では、追い込み漁操業中の漁船に反捕鯨団体の活動家が乗船するボート1隻とカヤック1隻が接近し、操業を妨害したとの想定で行われた。海上保安本部の小型ゴムボート2隻が逃走を図った反捕鯨団体のボートを捕らえた。陸上訓練では、くじらの博物館のイルカショーの開始直後に活動家が発煙筒を持って妨害。警察官が威力業務妨害で取り押さえた。陸上と海上で連携した訓練もあった。浜からプラカードを船に積み込み、イルカのいけす周辺で業務を妨害する活動家を海上保安本部のゴムボートが追跡し、陸上では警察官が任意同行に抵抗した活動家を公務執行妨害で現行犯逮捕した。

 訓練を見守った太地町いさな組合の柚木栄造組合長(46)は「訓練は非常にありがたい。安心して漁に出られる」と話していた。

(2018年8月12日付紙面より)

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