串本古座高校地域協議会(会長=田嶋勝正・串本町長)の2024年度第1回会合が17日、串本町役場本庁舎であった。
この協議会は、同校が存続のために掲げる魅力化プロジェクトの一端・地域まるごとキャンパス構想を実現する実働体として、串本町と古座川町の人口割負担を原資として16年7月に発足。コーディネーターを起用して県内唯一となる校内塾「くろしお塾」の運営や学校設定科目の講師発掘や「串本デュアル」長期インターンシップ受け入れ事業所の橋渡し、全国募集支援など魅力化を支援する諸事業を展開している。
開会に当たり会長の田嶋町長は本年度から未来創造学科の生徒受け入れを始めるなど同校の現況を見据えて「入学した生徒の皆さんがこの学校に来て良かったと思えるよう引き続きバックアップをしていきたい」とあいさつ。年度最初の会合となるため校内塾の酒井豊塾頭や町田一葉講師と委員、事務局一同で自己紹介をして協議を進めた。
序盤は同校からの報告で、本年度着任した中西浩子校長(同協議会副会長)が現在の生徒規模(1年生80人、2年生79人、3年生50人、計209人)、未来創造学科の概要と1期生(=1年生)のコース選択状況や育成像を見据えた入学直後の宿泊研修実施、同協議会コーディネーターによる全国募集と地元募集の取り組み状況などを説明。中盤は酒井塾頭が20年度の設置以降年間延べ利用者数が年々伸び前年度は1万1181人に達したこと、その先でアドバンスドコース(同校の進学コース)選択生徒の41%が志望する国公立大学へ進学する実績が上がっていることなどを報告。他方で本年度から講師陣が町田講師との2人体制になったことで受験指導や学び直し指導の発展、広報活動の拡充、生徒の自学自習の大きな励みとなっている豊かな自分づくり支援機能(通称・地域みらい学)への地域住民参加にいっそう力を入れたいと展望を掲げた。
これら報告を受けて委員からは、子育てを終えた世代も多い委員よりも今まさに子育て中の家族へ伝えるべき内容でありその機会をつくれないかとの意見が上がった。
以降は会長一任で専決処分した本年度予算の報告を受け、その他前年度と本年度の事業関係諸議案を審議し承認。副会長の西前啓市・古座川町長がよりよい方向への側面からの応援を呼びかけて締めくくった。
(2024年5月22日付紙面より)
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