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世界遺産としての価値について講演する坊信次さん=18日、新宮市の丹鶴ホール
保存と活用、価値を次世代へ
歴史探訪スクールが開講
新宮市

 本年度の熊野学講座「歴史探訪スクール」が18日、新宮市の丹鶴ホールで開講した。熊野学研究委員会の坊信次さんが「世界遺産としての価値―神仏習合の姿―」をテーマに講演。「紀伊山地の霊場と参詣道は、神仏の宿る紀伊山地の自然を基盤とするだけに、景観や環境ぐるみで保護することが大切」と述べ、保存と活用、価値を次世代へと呼びかけた。

 古くから特色ある歴史を育んできた熊野地方の歩みを楽しく学び、伝統文化の継承と郷土愛を養い、明日のふるさとの発展を考えることが目的。熊野学研究委員会歴史部会、市教育委員会が主催し、39回目を迎えた。

 坊さんは「紀伊山地の霊場と参詣道が世界遺産に登録されて20周年を迎えるのを機に、何が世界遺産として評価された価値なのか、価値がどういう意義を持っているのか再確認しましょう」と投げかけた。

 世界遺産は顕著な普遍的価値を持つ遺跡、建造物、自然などで「人類共通の宝物」といわれている。世界遺産を守ること、訪れること、知ることが、心の中に平和のとりでを築くことにつながると説明。「日本の世界遺産は25件で自然遺産5件、文化遺産は20件。紀伊山地の霊場と参詣道は文化遺産」と紹介した。

 今にとどめる神仏習合の景観は、熊野那智大社と青岸渡寺、補陀洛山寺と熊野三所大神社(くまのさんしょおおみわやしろ)、熊野速玉大社と経塚などとし、熊野三社による原始信仰は、神仏習合により阿弥陀信仰・補陀落渡海信仰と結び付き霊場となったと解説した。

 地域の文化財が抱える課題を挙げ「多くの遺産が地域社会に深く根差し、地域の支援を得て存続している。遺産の保護を通じて地域社会の維持、繁栄が図られる」とまとめた。

 来年2月まで5回の講座とフィールドワークを開く。次回は7月23日(火)、中瀬古友夫さんが「目で見る新宮・熊野の近代史10~近代熊野詣(観光)の変遷をたどる~」をテーマに講演する。

(2024年6月23日付紙面より)


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親子で飾り付けを楽しむ=21日、新宮市こども家庭センター
地域 親子で七夕飾り作る
「ちびっこくらぶ」始まる
新宮市
 新宮市子育て支援センター「つぼみ」による「ちびっこくらぶ」が21日、市こども家庭センターで開かれ、親子6組が七夕飾り作りを楽しんだ。

 つぼみでは年齢別に三つのくらぶを毎月開催している。「ちびっこくらぶ」は最も年齢の高いくらぶで、2歳以上が対象。

 この日は7月7日(日)の七夕に向けて飾り作りに挑戦。織り姫とひこ星には顔を描き入れたり、服を貼り付けたりし、台紙に付いたビニールひもに小さな魚を飾った。

 丸い色紙5枚をずらして貼り付けたものや、スイカ、ナス、キュウリ、ロケットなどたくさんの飾りを制作。のりを使ったり、両面テープを剝がしたり、絵を描いたりと、さまざまな作業を通して完成させた。

 ふれあい遊びをしたり、元気よく「たなばたさま」を歌ったりして楽しいひとときを過ごした。

 つぼみの行事日程はホームページに掲載されているカレンダーで確認できる。

(2024年6月23日付紙面より)

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読経が響く中で手を合わせて祈りをささげた=22日、新宮市の南谷墓地
地域 顕明師の遺徳をしのぶ
非戦、平和願い遠松忌
真宗大谷派
 新宮市大橋通の淨泉寺(山口範之住職)で22日、真宗大谷派主催の「遠松忌(えんしょうき)法要」が営まれた。参列した関係者らが、非戦・平和を唱え、差別と闘った同寺12代住職・高木顕明(けんみょう)師(1864~1914年)の遺徳をしのんだ。

 「前(さき)を訪(とぶら)う 今、この時代に聞く非戦・平等の願い」をテーマに毎年営まれている。1998(平成10)年に滋賀県大津市の本證寺で有志らが第1回を営み、翌年から新宮市で開かれている。今年27回目で、2000(平成12)年から同派が主催している。

 関係者らは、淨泉寺本堂での法要に先立ち、市内の南谷墓地にある顕明師顕彰碑の前で勤行。顕明師の著作「余が社会主義」の一節「南無阿弥陀仏は真に御仏の救済の声である。闇夜の光明である。絶対的平等の保護である」が刻まれた碑の前で、手を合わせて祈りをささげた。

 顕明師は新宮出身の医師・大石誠之助(1867~1911年)らと共に非戦、平和を唱えて活動していたが、明治天皇暗殺を企てたとして1910(明治43)年に大逆事件に連座。死刑判決を受けたが後に無期懲役となった。

 事件を受け、同派から除籍の処分を付された顕明師は、無念の中、14(大正3)年6月24日に秋田監獄で自死した。96(平成8)年に同派から処分が取り消され、名誉が回復されている。

(2024年6月23日付紙面より)

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くまスポ 【6月22日付紙面より】
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