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オレンジのエプロン姿の店員がドリンクを運ぶ=14日、那智勝浦町の珈琲処がじゅまる
初の認知症カフェを開催
珈琲処がじゅまるで
那智勝浦町

 那智勝浦町宇久井の「珈琲処がじゅまる」で14日、初の認知症カフェがあった。地域に暮らす80代の認知症の女性2人が店員となり、朗らかな笑顔で来店客をもてなした。

 がじゅまるの協力を得て、役場福祉課、地域包括支援センター、グループホーム「湯ごりの郷」やグループホーム「つつじ園」の認知症相談員らが共同で企画した。

 認知症カフェは認知症の人やその家族、地域住民らが集い、気軽に話ができる場所。「誰もがなる可能性のある病気」である認知症についての理解を広げ、認知症の人が活躍できる場をつくることなどが狙い。

 認知症の人が店員を務めるということで、メニュー数を絞り、注文もカードを手渡す方式にするなど工夫。来店客にも「注文カードを笑顔で店員に渡す」「飲み物を笑顔で『ありがとう』と受け取る」といったポイントを伝えた。

 認知症支援のシンボルカラーであるオレンジにちなみ、来店客にマリーゴールドと黄色コスモスの種をプレゼント。介護・福祉の専門家もスタッフをしており、家族に関する相談などにも応じた。

 がじゅまるを営む上地由美子さん(58)は「地域の人と関わりを持ちたいと思って始めたカフェ。高齢者の方が多い地域で、何かできたらと思っていたところだったので、提案を受けて『ぜひ』とお返事した。最初はドリンクを運ぶことだけお願いしようと思っていたが、飲み終わったコップの片付けなどもしてくれて助かった。今後も続けてほしい」と思いを語る。

 町福祉課の山口普也さんは「『今後うちのカフェでも開きたい』『認知症について知りたい』という方がいらっしゃれば、ぜひご相談ください」と呼びかけていた。

(2025年3月16日付紙面より)


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ホームと民有地駐車場をつなぐ避難路を計画=14日、JR三輪崎駅
行政 三輪崎駅に津波避難路
当初予算案で事業費計上
新宮市
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災害発生時
災害発生
防災
災害
 新宮市は「三輪崎駅津波避難路整備」の事業費として683万8000円を、新宮市議会で審議中の新年度の当初予算案に計上している。駅ホームから国道側への避難路を整備する構想で、駅前からの避難だと約220㍍の短縮となる。

 地域の高齢化が進む三輪崎区は「逃げる」津波避難に一抹の不安もあり、市に対して23年8月に避難タワーの建設を要望していた。しかし市の防災アドバイザーである東京大学大学院特任教授の「垂直避難より水平避難の方が安全で確実」との助言もあり、三輪崎駅への避難路整備を考えるに至った。

 構想は駅の国道側のホームと、国道脇の民有地駐車場に避難路を設けるもの。その間は谷状になっているが、ホームと駐車場の高さはほぼ同じ。市はJR西日本と国道脇の民有地所有者にかけ合い、了承を得て予算計上した。

 谷状の部分に盛り土型の避難路を設置することを考えている。民有地側の駐車場入り口は蹴破り型のボードでふさぎ、災害発生でないと通れないようにする。完成すれば、障害者の平均歩行速度を1分で30㍍と仮定した場合、駅前からの避難が7分20秒も短くなる。

(2025年3月16日付紙面より)

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校章を紹介する福田英成校長(左)、辻孝明校長=14日、熊野市の県立木本高校
学校 校歌は及川眠子さん作詞
校章は在校生がデザイン
熊野青藍高校
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紀南高
木本高
 県立の木本高校、紀南高校が統合して4月9日(水)に開校する県立熊野青藍(くまのせいらん)高校の校歌と校章が完成。木本高校の福田英成校長、紀南高校の辻孝明校長が14日、木本高校での会見で発表した。

 新しい学校にふさわしい校歌を、新世紀エヴァンゲリオンシリーズをはじめ、数多くのヒット曲を手がけた及川眠子さんが作詞、大森俊之さんが作曲した。

 2人は昨年11月1、2日に両校を訪れ、学校の様子、歴史などを知り、両校校歌の内容や熊野青藍高校の学校像、新校名に込めた思いを踏まえた。4月9日に紀南高校体育館で挙行する開校式に出席し、生徒に校歌を紹介する。

 熊野青藍高校は、木本校舎(現木本高校)、紀南校舎(現紀南高校)の校舎制を採用。開校以降、現在の校歌は各校舎の行事で歌い継いでいく。

 福田校長は「熊野の大地、七里御浜、地元の地名が入り、この地域がイメージしやすい。耳に残る楽曲で歌いやすい校歌になった」と話した。校歌はユーチューブ(QRコード)で公開中。

 校章は木本、紀南両校の思いを引き継ごうと、両校在校生に案を募集。18点から選んだ。海をイメージするため、ひし形の下に水平線を描いた。周りには水しぶきをデザインし、左上に地域の特産品「ミカン」の葉を添えた。

 辻校長は「熊野の海、ミカンを連想させる校章。両校の良さを一つにまとめたデザイン。若者のエネルギーに満ちあふれた校章になった」と述べた。

(2025年3月16日付紙面より)

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