剣道4段のイタリア人、ルカ・チェルフェーダさん(36)が12日、新宮市の新宮道場を訪問。新宮剣友会(宮戸伸之会長)の稽古に初参加し、竹刀を交えて親睦を深めた。人間性を高める日本の武道に尊敬の念を抱き、幼少期から合気道、20歳ごろから剣道に励んでいる。剣道防具の垂れには漢字で「龍火(ルカ)」と記している。
10年前のイタリアナショナルチーム合宿で、日本から指導に来た宮戸会長と出会い、人柄に引かれて親交が始まった。新宮での稽古を熱望し、5回目の来日で念願かなった。11日に来新、14日まで稽古し、市内観光を楽しんだ後、京都や広島に向かう予定だという。
道場では、宮戸会長からアドバイスを受けながら面打ちや小手などの打ち込み稽古に汗を流した。「宮戸先生から指導を受けられ、念願がかなった。先生は剣道を楽しんでおり、尊敬している。具体的な目標は定めていないが、剣道という美しい武道を理解する機会にしていきたい」と語った。
宮戸会長は「ルカさんの剣道に対するひた向きな姿勢には驚かされた。技術の向上はもちろん、改めて魅力を肌で感じてもらえれば」と話していた。
新宮剣友会は「新宮を剣道の聖地に」「楽しく礼儀や伝統文化を継承する」をモットーに、国内外の剣士を受け入れ、剣道の普及に努めている。
(2024年12月14日付紙面より)