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【検索ステータス】 
2023年01月26日
1 熊野地方も白銀の世界
  

 今季一番の非常に強い寒気が流れ込んだ24日から25日にかけて、太平洋側にも雪雲が流れ込み、熊野地方に積雪をもたらした。太平洋側では25日、天気が回復して晴れる所も多くなる見込みだが、依然として冷え込みは続く予報。路面凍結や水道管凍結などに注意が必要だ。

 気象庁によると、25日朝の最低気温は▽古座川町西川で氷点下4・1度▽熊野市新鹿で氷点下3度▽新宮市で氷点下2・5度▽串本町潮岬で氷点下2・2度―など、各地で平年を大幅に下回った。熊野市、御浜町、紀宝町では一時大雪警報が発表された。

 JR西日本と東海は25日、大雪の影響で周参見―新宮間、新宮―多気間で一時運転を見合わせた(同日正午現在)。

 和歌山県では25日午前8時現在、県内道路11路線(17区間)で通行規制を実施。那智勝浦新宮道路の市屋ランプ交差点―高森交差点間を通行止めとしている。

  □     □

■雪遊びに大喜び



 太地町立太地小学校では、1時間目の授業を変更して雪遊びに。普段、触れる機会の少ない雪の感触を楽しんだ。大石湧琉君(4年)は「こんなに積もったのを見るのは初めて! 1時間目の算数が雪遊びになってうれしい」。畑地咲音君(同)は「雪合戦と雪だるま作りをする」と笑顔で話していた。

(2023年1月26日付紙面より)

新宮市の熊野川河川敷=25日午前8時30分ごろ
JR紀伊勝浦駅=同日午前7時ごろ(読者提供)
紀宝町大里=同日午前9時30分ごろ
七里御浜海岸=同日午前9時30分ごろ
珍しい雪の感触を楽しむ児童ら=同日午前8時ごろ、太地小学校
2023年01月26日
2 3年ぶり区外参拝迎え営む
 添野川でいくさ地蔵尊例祭  (古座川町 )

 古座川町添野川(そいのがわ)にあるいくさ地蔵尊で24日、例祭が営まれた。今年は区外参拝を受け入れ、航空自衛隊串本分屯基地の鳥塚直樹司令と仲本耕士副町長も代表参列。添野川区の山崎勝好区長を筆頭に12人が信心を注いだ。

 大坂の陣に出兵した出身者・彦八が往路で野にうずもれたこの地蔵尊に気付き、里に一人残す母の元へと戻れるよう祈願。無事帰路に就くことができ、この地蔵尊を添野川へ迎え安置したとされる。

 その伝承にあやかって戦時に弾よけの護符を配り全国から参拝を集めた経緯もあり、その名残を示すように例祭には串本町須江にある同基地の歴代司令が遠路参拝するところとなっている。

 現在は添野川にある善光寺(伊藤收工住職〈兼務〉)の境外地蔵として護持し、毎年1月24日の午前10時に法要を営んでいる。今年は雨上がりで寒さが幾分和らぐ中でほこらを開帳し、同地蔵尊をじかに拝みながら順次焼香。恒例の餅まきは参列少数により餅配りへと置き換えたが、ほぼ例年通りの形で例祭を収めた。

 おととしと昨年は新型コロナウイルス感染拡大を抑えるため区外からの参拝の遠慮を呼びかけたため、受け入れは3年ぶりとなる。伴い歴代司令の慣習を受け継ぐこととなった鳥塚司令(51)は「隊員のみならず同基地一帯の皆さまの生活を守ってほしい、という思いで安全を願いに参った」とコメント。山崎区長(74)は「今年は司令や副町長をお迎えできて良かった。願うところの第一は区民の健康だが、ここはいくさ地蔵。私たちだけでなくウクライナ侵攻が終息しみんなが健康で過ごせれば」とこの地蔵尊に願うところを語った。

(2023年1月26日付紙面より)

いくさ地蔵尊をじかに拝んで信心を注ぐ参列一同=24日、古座川町添野川
2023年01月26日
3 ふるさとの歴史と文化
 熊野曼荼羅絵解きで学ぶ  (城南中学校 )

 城南中学校学校運営協議会(森本祐司会長)は24日、新宮市立城南中学校(吉田元紀校長)で、ふるさと学習として「熊野曼荼羅(まんだら)の絵解き」を行った。2年生52人が半数ずつ、組ごとで受講。生の絵解きに触れ、熊野の歴史と文化についての知見を深めた。

 昨年も2年生を対象に行っており、2回目となる。新宮市観光協会ガイドの西浦康代さんが絵解き役として、熊野比丘尼(びくに)の装束をまとい、森本会長と共に参加した。なお森本会長は、同協会の専務理事でもある。

 森本会長はあいさつで熊野比丘尼を「熊野三山を全国で紹介した女性ら。熊野詣でを全国に広めたと言えると思う」と紹介。「今日の絵解きは、人の一生の話。ぜひ最後まで楽しんで」と呼びかけた。

 西浦さんは絵解きに先立ち、熊野の歴史と文化についてスライドで説明。平安時代に京都から多くの皇族や貴族が、熊野古道を通って熊野三山に訪れ、「蟻(あり)の熊野詣」と呼ばれたこと。熊野古道には「中辺路」「大辺路」などがあること。2004年に「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産登録されたことなどを語った。

 戦国時代以降になると、だんだんと参詣者が少なくなったため、熊野比丘尼が絵解きを行い、熊野信仰を全国へ広めたことを解説。年に1度、所属寺院に寄付を納め、免許を更新して、再び全国へと旅立ったことも伝えた。

 この後、「熊野観心十界曼荼羅」の絵解きを実施。絵柄を指し示しながら、人が生まれ、人生の坂を上りやがて下ること。生前の行いによっては畜生道、餓鬼道、地獄道などに転生すること。落ちる地獄も罪状によって種類があることなどを、時折歌を交えつつ語った。「生前の心がけ次第で素晴らしい世界に行けるが、もっと大事なことは熊野にお参りすること」とまとめた。

 谷奥光輝(みつき)さん(14)は「(歴史や文化で)知らなかったこともたくさんあった。絵解きを聞くのも初めてで、自分がした悪いことの内容でどの地獄に行くかが決まっているところが興味深かった」と話した。

(2023年1月26日付紙面より)

熊野曼荼羅の絵解きを行う西浦康代さん=24日、新宮市立城南中学校
ふるさとの歴史や文化に関する知見を深めた
2023年01月26日
4 家内安全や無病息災祈り
 宝光寺で斎講営む  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町長井の宝光寺(西山十海住職)で24日、恒例行事の斎講(ときこう)が営まれた。参列した地域住民らは、大念珠とも呼ばれる大きな数珠を全員で繰りながら、家内安全や無病息災を祈った。

 斎講は元々、仏に昼食をささげる儀式で、「皆で集まって食事を取る」という意味もある。昔の人々が稲刈りを終え、農作業を休む日として、ねぎらいの意味もあったとされている。

 西山住職によると、正月や田植え、収穫など縁起の良い善月の1月、5月、9月に合わせて祈祷(きとう)を行う善月祈祷の一つでもあるという。

 例年は餅まきも盛大に行われ、厄年の住民が餅をまき、多くの人々でにぎわっている。コロナ禍となってからは、3年間中止で法要のみとなっている。

 この日は西山住職が読経し、住民らが大きな数珠を全員で持ち、百万遍数珠繰りを行った。その後、子安地蔵で厄払いの法要があり、前日に住民らが準備した餅を紙に包んだ「護符」が配られた。

 斎講を終え、西山住職は「斎講は田垣内や大野地区などでも営んでいるが、百万遍の数珠繰りがあるのはこの寺のみ。斎講と数珠繰りは元々別のものだが、時代の流れの中で一緒になったのでは。今日は1年間の家内安全や無病息災を念じて祈祷いたしました」と話した。

 尾﨑嘉彦区長は「コロナの終息や家族、皆さまの健康などを祈った。地域の高齢化で、伝統ある行事の継続も難しくなりつつある。しかし、皆さんと協力しながら今後も続けていきたい」と語った。

(2023年1月26日付紙面より)

家内安全や無病息災を祈り百万遍数珠繰りを行う住民ら=24日、那智勝浦町の宝光寺
子安地蔵でも法要が営まれた
2023年01月26日
5 寒さにひるまず咲き進む  観光協会前のヒマワリ  (串本町 )
2023年01月26日
6 松本山雅FCがキャンプ  総合運動公園多目的Gで  (串本町 )
2023年01月26日
7 地域活性化について学ぶ  紀宝町の取り組みから  (近大新宮 )
2023年01月26日
8 上野展望台の修繕が完了  宇久井ビジターセンター  (那智勝浦町 )
2023年01月26日
9 4年に1度の選挙イヤー  統一地方選で新宮市議選や県議選など  
2023年01月26日
10 「まっぷる新宮」配布中   
2023年01月26日
11 お菓子作りに挑戦  下田児童館で子ども料理教室  (新宮市 )
2023年01月26日
12 候補者12人の訴え  紀宝町議選  
2023年01月26日
13 期日前投票始まる  鵜殿地域交流センターで  (紀宝町議選 )
2023年01月26日
14 一面の星空、見上げる  紀宝町で冬の天体観望会  
2023年01月26日
15 2年ぶり、滝つぼ凍る  那智の滝も雪化粧  
2023年01月26日
16 お悔やみ情報
  
2023年01月08日
17 新年迎え、決意新た
 新宮商工会議所「新春年賀会」  

 新宮市井の沢の新宮ユーアイホテルで5日、新宮商工会議所(関康之会頭)の新春年賀会が開催された。同会議所役員ら約50人が出席し、新春をことほいだ。

 関会頭は冒頭のあいさつで「長かった新型コロナウイルスの影響から脱却する糸口がようやく見え始めたがコロナ前の状態にはまだまだ戻らず、加えて原材料費の高騰や大手チェーン店の出店、人口減少とそれに伴う人手不足、人材不足などにより地方経済を取り巻く環境は依然として厳しい状況が続いている」。

 「商工会議所として、諸問題に積極的に取り組み、『経営改善普及事業』をはじめとして、事業者に寄り添った伴走型の経営支援を引き続き行っていく」と誓いを新たに。

 また、紀伊半島一周高速道路の現状や今後の計画、新宮市の姉妹都市・名取市の名取老女が名取熊野三社を勧請(かんじょう)して今年で900年の節目を迎えることなどに言及。「当商工会議所は課題に前向きに取り組み、会員のための、また、地域のためになる商工会議所として、地域経済の発展に引き続き取り組んでいく所存。エンターテインメントの観点からも『熊野の魅力を再発掘』し、地域の活性化につなげてまいりたいと思っています」と力を込めた。

 来賓として出席した田岡実千年市長は「入国制限の解禁によるインバウンドの本格的な回復に期待し、2025年の大阪・関西万博に焦点を合わせて取り組んでいきたい。また、引き続き令和5年度もサイクルツーリズムに力を入れ、Eバイク(電動アシスト自転車)の増車やサイクリストに向けた情報発信を実施していければ」などとあいさつ。

 榎本鉄也市議会議長は「本市においても地域経済、とりわけ飲食業や観光業をはじめ、中小企業を取り巻く環境は依然として厳しい状況にあるが、社会情勢を踏まえ、活気にあふれた魅力あるまちづくりを目指して市当局と共に全力で取り組んでいく」と述べた。

 同商工会議所の夏山晃一顧問が地域発展を祈願し乾杯の音頭。新年の門出を祝った。

(2023年1月8日付紙面より)

夏山晃一顧問の音頭で乾杯した=5日、新宮市井の沢の新宮ユーアイホテル
関康之会頭
2023年01月08日
18 林家染二さんの講演と落語
 新春初笑い演芸会  (那智勝浦町 )

 南紀くろしお商工会(森川起安会長)は5日、那智勝浦町の体育文化会館で新春の集い!「新春初笑い演芸会」を開催した。那智勝浦観光機構、町水産振興会、南紀勝浦温泉旅館組合が協力。「~笑う門には福来たる~思いっきり笑うと元気になれます」と題して落語家の林家染二さんが講演後に落語を披露し、60人が来場した会場は笑いに包まれた。

 染二さんは1984年に二代目林家染二(現四代目染丸)さんに入門。翌85年に染吉として林家一門勉強会で初舞台。97年に「三代目・林家染二」を襲名した。上方落語会では、文化庁芸術祭優秀賞を2度受賞したほか、天満天神繁昌亭大賞など、多数の賞も受賞している。

 また、日航名人会海外公演では19カ国30都市を巡演。2012年からは京都大学で、落語家では初となるゲスト講師を年に1回務めるほか、大学教育や各種社会問題をテーマとした講演などを幅広く活躍している。

 森川会長が来月19日(日)に3年ぶりの開催が予定されている第26回商工祭「南の国の雪まつり」に触れ、「希望する声も多かった。コロナ禍だが、町や経済の活性のために開催したいと思う」。

 演芸会については「楽しい演芸会になることを期待してほしい。今日は思い切り笑っていただければ」とあいさつした。

 染二さんは卓越したトークとともに登場し「はなし家として38年目。小さい頃にこちらに来たことはあるが、仕事では初めて。気楽に笑っていただけたら」と笑いを誘った。

 1部の講演では、入門時、自身の師匠と接する際に重要となる「快のアンテナ」について解説。気配り、目配り、気転が必要であるとし、「師匠が何を求めているのかを知らなくてはいけない。どうすれば人が喜ぶのかを学ぶことができる」と話した。

 笑いについては、自己免疫力が高まり、調和につながると説明し、多くを学んだ笑福亭仁鶴さんとのエピソードや雑談する力の詳細を紹介した。

 母親が赤ん坊をあやす際の声かけ「マザリーズ」を用いることや触れ合いと声をかけ合うこと、「そうだね」「ありがとう」「大丈夫」「ごめんね」「おつかれさま」の言葉などもで重要であると強調した。

 2部では着物姿の染二さんが高座に上がり、落語「車屋」を披露。来場者は笑い声を上げ、大きな拍手を送った。

(2023年1月8日付紙面より)

林家染二さんが落語を披露=5日、那智勝浦町の体育文化会館
来場者が染二さんのトークや落語を堪能した
2023年01月08日
19 子どもたちが雪遊び満喫
 雪フェスティバル、開幕  (飛雪の滝キャンプ場 )

 紀宝町浅里の飛雪の滝キャンプ場で7日、「雪フェスティバル」が開かれた。スノーマシンで雪に覆われた芝生広場に子どもたちが集まり、普段体験できない雪だるま作りやそりなどの遊びを満喫した。8日も午前10時から午後4時まで開かれる。入場無料。

 雪が積もらない紀宝町で雪遊びを楽しんでもらおうと、初めて開催。初日は5㌧の氷を用意し、スノーマシンで雪を降らせた。子どもたちは「冷たい」「シャリシャリしてる」と喜び、雪だるまと一緒に写真撮影するなど、楽しい時間を過ごした。

 8日も芝生広場に雪を降らせる。正午から飛雪米を使用した「飛雪の滝オリジナルマイヤーレモンカレー」(先着100人)、豚汁(先着100人)、午後2時からぜんざいの振る舞いがある。小学生以下にはお菓子の詰め合わせ(先着100人)をプレゼントする。

 午後1時からは点描体験教室、2時30分からアウトドアショップ「Orange」の山本マネージャー、兄弟お笑い芸人「すみたに」によるトークショー「冬キャンの楽しみ方について」も繰り広げる。

 問い合わせは飛雪の滝キャンプ場(電話0735・21・1333)まで。

(2023年1月8日付紙面より)

芝生広場に積もった白い雪=7日、紀宝町浅里の飛雪の滝キャンプ場
そりを楽しむ子どもたち
かわいい雪だるまを作る
2023年01月08日
20 日本林業遺産登録目指し
 「北山川の筏流し技術」  

 北山村教育委員会(泉清久教育長)はこのほど、「北山川の筏(いかだ)流し技術」を今年春ごろの認可に向け、日本林業遺産登録の申請をした。認可を受ければ和歌山県初の日本林業遺産となる。

 1914年に創立した日本森林学会が行う林業遺産認定事業は、2013年に学会100周年を契機として、日本各地の林業の多様な発展の歴史を将来にわたり記憶・記録していくための試みとして発足した。

 候補の推薦は学会員を通じて行われ、林業遺産選定委員会で審議の上、理事会の承認を得て選定となる。なお、22年12月現在では全国で48件が認定されている。

 日本で唯一の飛び地の村である北山村の「筏流し」は、道路もトラックもない、古い時代から良質な木材が育まれる奥熊野の木材を筏師が組み乗り、北山川から熊野川を流し、河口まで搬出輸送していた林業文化。

 現在は筏流しの技術と、筏を組む技術を継承するために観光に転用し、毎年5月から9月までの間「北山川観光筏下り」として世界中から約6500~7000人が体験に訪れる観光の目玉となっており、同村では筏師の後継育成にも力を注いでいる。

 全国に同じような筏流しの歴史はあるが、技術と文化が今も残されており、かつ運航しているのは日本で同村のみとなっている。

 このたびの申請は、日本の林業の歴史として、そして「木の国=紀の国」の語源となるほど、山の資源に恵まれた和歌山県の歴史が色濃く残された文化であり、北山川の険しい渓谷の数ある難所を越えてきた同村の歴史も受け継がれていることから、日本森林学会林業遺産地区推薦委員で大住克博・元鳥取大学教授が推薦した。

(2023年1月8日付紙面より)

昨年の観光筏下りの様子
2023年01月08日
21 「那智の滝」を演歌で  歌手が町長を表敬訪問  (那智勝浦町 )
2023年01月08日
22 徐福公園で微増  年末年始の来場者数  (新宮市 )
2023年01月08日
23 オレンジ色のクチナシの実  浮島の森で熟す  (新宮市 )
2023年01月08日
24 「中上健次と御燈祭り」  市立図書館で企画展  (新宮市 )
2023年01月08日
25 「熊野大花火、開催したい」  河上市長が年頭記者会見  (熊野市 )
2023年01月08日
26 高速道路延伸の効果を紹介  はぐくみの森でパネル展  (紀宝町 )
2023年01月08日
27 お悔やみ情報
  
2023年01月06日
28 大人の自覚と責任胸に
 「二十歳の集い」に212人  (新宮市 )

 新宮市の「令和5年二十歳の集い」が4日、同市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」であった。振り袖やはかま、スーツ姿の新成人212人が出席。田岡実千年市長や来賓らに見守られながら大人への第一歩を踏み出した。

 昨年4月からの成年年齢の引き下げに伴い、市ではこれまでの「成人式」を「二十歳の集い」に変更。20歳を人生の重要な節目の年齢であるとの考えを基に、対象年齢や式典開催日を例年同様とし、実施するに至った。

 新型コロナウイルス感染対策が講じられた式典では、国歌・市歌静聴に続き速水盛康教育長が「これまでの20年間の生活を振り返り今日の日を一つの節目とし、社会人としての自覚と責任、そしてふるさと新宮に誇りを持ち、自分自身の人生をたくましく切り開いて」と開式の辞。

 田岡市長は「20年間、この素晴らしい新宮市に生まれ育ったことを誇りに思っていただき、つらい時も支えてくれた保護者や友達、地域の方々への感謝の気持ちも感じてほしい。これからが人生の本番。真面目に一生懸命取り組む心、他人のことを思いやる心を大事に頑張ってください」とあいさつした。

 来賓の榎本鉄也市議会議長は「失敗を恐れず、何事にもチャレンジしいろいろな体験をしてください」と祝辞。濱口太史県議が「皆さんには熊野の魂が宿っている。ふるさと発展のためにも力を注いで」とメッセージを寄せた。

 新成人を代表して、中上連さんが仲間や両親、恩師、地域住民らに感謝を述べ「新宮市で生まれて良かった、新宮市で育って良かったと誇りに思っている」。

 バスケットボールで高校インターハイを目指すためにふるさとを離れるまでに経験した社会体験活動や人権学習会などが大きな糧になったとし「社会人としてはまだまだ未熟。一人一人置かれている立場は違うが、それぞれが自身の目標に向けて歩み続けている最中。これからも人との関わりを大切にし、誰かの支えになるような社会人になれるよう、日々精進するとともに、これまでお世話になった方々に少しでも恩返しできれば」と誓いを新たにした。

 市教育委員の中村八十八さんのあいさつで閉式。市内中学校の校舎などがスクリーンに映し出され、お笑いコンビ「横山ポンスケ・ゆうすけ」の2人がコントを披露し、二十歳のはなむけとした。

(2023年1月6日付紙面より)

新成人を代表し、中上連さんが両親やふるさとへ感謝を伝えた=4日、新宮市の「丹鶴ホール」
212人が新たな一歩を踏み出した
2023年01月06日
29 住民の学習活動に貢献
 公民館が文科省より表彰  (太地町 )

 太地町公民館(江﨑隆司館長)はこのほど、文部科学省が実施する第75回「優良公民館表彰」において、優良公民館表彰館に選ばれた。事業内容などが他の模範と認められる公民館に対して表彰されるもので、和歌山県では太地町のみとなった。

 優良公民館表彰は、公民館やその他公民館と同等の社会教育活動を行う施設(社会教育センター、生涯学習センターなど)のうち、特に事業内容や方法などに工夫を凝らし、地域住民の学習活動に大きく貢献している施設を表彰するもの。

 今年は岡山県の岡山市立京山公民館が最優秀館に輝いた。最優秀館1館、優秀館4館含む合計72館が表彰館に選ばれた。太地町公民館は県からの推薦を受け、「過去・現在・未来 くじらと関わり続ける公民館」のキャッチフレーズとして応募。優良公民館表彰審査委員会が審査を行い、今回の表彰に至った。

 町公民館は1949年に発足され、翌年に公民館報創刊号(現在は「鯨波」)を発行。82年に新築開館し、2016年に館内エレベーターを設置した。

 町公民館は町の社会教育基本方針にのっとり、「豊かな生活を支援する」「公民館報の内容充実」「幅広い年齢層が参加できる各種事業の企画」を目標に活動。

 地域資源を活用したまちづくりとして、「太地の歴史に関する講座」や「博物館・美術館と連携した講座」を開催するとともに、在米太地人系クラブや関東太地会、関西太地会などの組織の事務局も担っている。

 さらには2カ月に1回発行する「鯨波」では、関東・関西太地会だよりのコーナーを設け、県外に住む町出身者の近況も紹介。町民と町出身者のつながりを深めることにも寄与している。

 町教育委員会によると今後は、町が進める「福祉の町づくり」や「子どもたちを学校と地域が一体となって育てる町」に重きを置き、同館を高齢者が集える場所にするとともに、誇れる子どもたちを育成するために、引き続き学校や地域と連携しながら取り組んでいくという。

 江﨑館長は「合併せずに一町で取り組んできた活動がずっと引き継がれている。ますます、町づくりの中での公民館の役割は大きくなる。3年間、コロナ禍の中でもできることはやってきた。来年はそれらに幅を持たせていきたい」。

 宇佐川彰男教育長は「これまでの歴代の担当者や館長にも感謝したい。事業充実のために、各分野に専門職員を配置するとともに、皆さまに喜んでいただけるように各職員が懸命に頑張ってくれている。今後も努力したい」と語った。

 表彰式は2月3日(金)に、東京都千代田区にある文部科学省第1講堂で開催され、同町も出席予定だという。

(2023年1月6日付紙面より)

優良公民館表彰館に選ばれた太地町公民館
2023年01月06日
30 大漁や海上安全を祈願
 「初競りマグロ」奉納  (和歌山県漁連 )

 和歌山県漁業協同組合連合会(木下吉雄代表理事会長)による「初競りマグロ」の奉納が4日、那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)であった。紀州勝浦漁業協同組合の片谷匡代表理事組合長や、同連合会の額田浩事務局長など6人が参加。勝浦地方卸売市場の初市に揚がったビンチョウマグロを神前に供え、大漁や海上安全を祈った。

 勝浦市場の初競りマグロの同大社への奉納は、同連合会により毎年行われている。今年は全長1・5㍍、重さ21㌔のビンチョウマグロが持ち込まれた。神事では、神職が祝詞を、巫女(みこ)が神楽を奉納。一同を代表して片谷組合長が玉串をささげた。

 男成宮司はあいさつで「水産業を取り巻く環境は厳しいと聞くが、今年一年、神様の加護の中で、少しでも良い方向に進むことを願う。私らの食卓に、おいしいマグロが並ぶことを期待している。皆さんのますますの発展と、海上安全を祈念する」と語った。

 片谷組合長は「大漁や海上安全を祈願した。マグロの価格が安定することを願うとともに、水揚げを受け入れる体制もしっかりとしてあげたい。衛生管理もしっかりとしたマグロを届けられるようにしていきたい」と話した。

 勝浦地方卸売市場の初市は、奉納と同日の4日に開かれた。今年は水揚げ量が約69㌧、水揚げ金額が税込み約6037万円だった。

(2023年1月6日付紙面より)

初競りマグロの奉納に訪れた皆さん=4日、那智勝浦町那智山の熊野那智大社
2023年01月06日
31 活気ある掛け声響く
 新宮公設市場で初市  

 新宮市佐野の新宮広域圏公設地方卸売市場で5日、同市場協力会(小田三郎会長)主催の「令和5年初市」があった。午前7時過ぎから初競りが始まり、威勢のいい掛け声が市場内に響く中、イチゴやトマト、ダイコン、白菜、かんきつ類などが次々と競り落とされた。

 同市場は生鮮食料品の円滑な流通と安定供給を図り、周辺広域住民の食生活の安定に貢献することを目的に、1985年5月に県内の公設市場第1号として設置された。

 初競り前の式典で小田会長は、4年目に入ったコロナ禍や10月から始まるインボイス制度などに言及。「昨年は少子高齢化や人口減少に加えて、長引く新型コロナウイルス感染症、ウクライナ情勢や円安などを背景としたエネルギー、食料品などの原材料の価格上昇の影響などもあり、一段と厳しい年となった。今年はうさぎ年。国内外のさまざまな困難な状況が少しでも明るい方向に向かうことで飛躍する1年となることを願っています」とあいさつした。

 市場管理者の田岡実千年市長は「市場を取り巻く状況は、特にここ2、3年はコロナ禍の影響によりかなり厳しい時期が続いたが、ここにきてようやく有効なワクチンや新薬も開発され明るい兆しも見えてきた。広域行政としても、青果・水産の両卸売会社にご協力いただきながら、新鮮な食材を安定的に提供できるよう、市場機能の充実・活性化に向け取り組んでいきたい」と誓いを新たにし、一層の市場利用に向け協力を呼びかけた。

(2023年1月6日付紙面より)

威勢のいい掛け声が響いた=5日、新宮広域圏公設地方卸売市場
小田三郎会長(右)があいさつした
2023年01月06日
32 野尻和利さんが優勝
 令和5年初射会  (新宮弓友会 )
2023年01月06日
33 各部門で熱戦繰り広げる
 新宮信用金庫理事長杯卓球大会  
2023年01月06日
34 実力アップを図る期間に
 レスリング「近畿ブロックNTS研修会」  
2023年01月06日
35 業界の発展を願って  新宮建築組合が釿始式  (熊野速玉大社 )
2023年01月06日
36 自覚持って心と形を一つに  飛鳥神社で「新成人のご祈祷」  (太地町 )
2023年01月06日
37 例年に増して人々集まる  初日の出で人気の串本町  
2023年01月06日
38 役割を意識して集団行動 潮岬でリーダーキャンプ (県青少年育成協会など)
2023年01月06日
39 弓頭2人必中目指し稽古  9日の「御的祭」に向け  (潮﨑本之宮神社 )
2023年01月06日
40 新園舎で保育始まる  ピカピカの室内で楽しく過ごす  (鵜殿保育所 )
2023年01月06日
41 「魅力ある町づくりを」  仕事始めで年頭訓示  (紀宝町 )
2023年01月06日
42 ぺったんぺったんと  子どもたちが餅つきを体験  (紀宝町 )
2023年01月06日
43 防災意識の誓い、新たに  出初め式で3年ぶり放水披露  (紀宝町 )
2023年01月06日
44 新成人の門出を祝福  華やかに「二十歳のつどい」  (那智勝浦町 )
2023年01月06日
45 お悔やみ情報