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2023年01月17日
1 ゴトビキ岩に新しめ縄
 御燈祭りを前に青年団らが奉仕  (新宮市 )

 国の重要無形民俗文化財「御燈祭(おとうまつ)り」(2月6日)を前に新宮市の神倉神社で15日、神倉青年団ら約30人がご神体の巨岩「ゴトビキ岩」のしめ縄を張り替えた。

 「御燈祭り」は1400年以上前から続くとされており、例年、全国から多くの上(あ)がり子たちが参加し神倉山上で松明(たいまつ)に御神火を受け、山門の開閉とともに急峻(きゅうしゅん)な石段を一気に駆け下る勇壮な祭り。

 しかし、新型コロナウイルス感染症第8波の襲来を案じ、長時間の3密が避けられない状況にあり、クラスター(感染者集団)が発生する危険が高くなることを考慮し3年連続で最少人数の神職と介釈(かいしゃく)のみで営まれる。当日は正午から神倉山への入山を制限し、報道関係者や一般撮影者の入山も禁止。翌7日(火)の御燈祭り奉祝祭や餅まきも中止する。

 この日は祭りの運営を取り仕切り、介釈を務める青年団員や神倉神社奉賛会、市観光協会などが参加。曇り空の下、神倉農業実行組合(榎本晶組合長)が寄進した約200㌔(約500株)のわらで編み上げた長さ約30㍍、最大直径約20㌢の大しめ縄を青年団員たちが神倉山山頂付近まで運んで刺股や針金を使用してゴトビキ岩に巻き付けていった。

 奉賛会の猪飼三雄会長は「無事に作業を終えることができてよかった。通常の祭りとは形は違うが、やるべきことは変わらない。当日に向けて青年団と連携を図りながら準備を進めていきます」。

 青年団の中山忠吏団長は「今年も滞りなく無事に張り替えを終えられて安心しています。団員一同、気を引き締めて奉仕し上がり子たちの思いを胸に任務を遂行していければ」と話していた。

(2023年1月17日付紙面より)

協力してしめ縄を張り替える神倉青年団員たち=15日、新宮市の神倉神社
完成後にはゴトビキ岩へと運んだ
2023年01月17日
2 皇后盃駅伝で区間2位に
 潮岬中3年・久保凛さん  (串本町 )

 皇后盃第41回全国都道府県対抗女子駅伝競走大会が15日に京都市内であり、串本町立潮岬中学校3年・久保凛さん(14)が第3区を記録9分21秒で駆け抜け区間2位の成績を収めた。

 この大会は日本陸上競技連盟が選手育成を目的として年1回実施。都道府県ごとに結成する中学2年生~社会人チーム9人で42・195㌔をつなぐ内容で、和歌山チームは中学生限定区間とされる第3、8区(いずれも距離3㌔)の選手として久保さんを含む3人を選抜し本番に臨んだ。

 久保さんは第40回大会に続いての出場。昨年秋にあった選考会〈女子3000㍍種目〉で、挑戦した16人中1位となるタイム9分44秒31を記録し、本番直前で発表されたオーダーリストでは前回同様にエース区間の第3区を走る位置付けがされた。迎えた本番では暫定44位でたすきを受け取り、区間10位だった前回よりもさらに28秒縮める記録で8人を抜き暫定36位でたすきをつないだ。

 目標とした区間3位以上とチーム貢献は達成した。さらに憧れた区間1位はジュニアオリンピックカップ(JOC)第53回U―16陸上競技大会女子1000㍍で得意の先行を許し終始その背中を追う展開となった相手・岡山県のドルーリー朱瑛里さん(3年)が獲得。区間新となる記録9分02秒で駆け抜け、久保さんは改めて同世代の高みを目の当たりにする結果となった。

(2023年1月17日付紙面より)

久保凛さん
2023年01月17日
3 3年ぶりに獅子が舞う
 井関青彦神社の例大祭  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町井関の青彦神社の例大祭が15日に営まれた。関係者約40人が出席して式典を行ったほか、3年ぶりに獅子舞を奉納。同じく3年ぶりの子ども神輿(みこし)の巡行と地下舞(じげま)わしもあり、久々に地域に活気が湧いた。

 青彦神社の例大祭は例年、式典、獅子舞奉納、神輿の巡航、お弓行事などを行っている。しかし去年とおととしは、コロナ禍に伴い規模を縮小、式典のみとなっていた。今年は、お弓行事は中止となったが、式典での獅子舞奉納と地下舞わし、子ども神輿の巡航を実施した。

 式典は、午前中に実施。井関区の石井康夫区長、楠本五三生(いさお)氏子総代長、井関神楽会の桑木野徳太郎会長などが参列した。熊野那智大社から出仕した神職が祝詞を奏上、参列者が玉串をささげて祈った。獅子舞奉納は久々とあって歓声があがり、特に市野々小5年の村井芹(せり)さん(10)と楠本小眞知(こまち)さん(11)による子ども獅子舞は拍手喝采を浴びた。

 午後に、子ども神輿の巡航と地下舞わしが行われた。地元の子どもらが「わっしょい、わっしょい」のかけ声とともに地域を練り歩いた。地下舞わしでは神楽の音が響き、鑑賞した多くの住民が手をたたいて喜んだ。

 石井区長は「雨が心配だったが、無事挙行できてうれしい。特に今年は、子どもの獅子舞と神輿が頑張ってくれた。お弓も来年はやりたい。人口も減るなかで、神楽会の若い人らが頑張ってくれた」と感想。

 楠本氏子総代長は「今日は井関の発展と、地域の皆さんの家内安全を願った。人も減ってきて先行きを心配していたが、神楽会の若い人たちが頑張ってくれた。伝統を守ってくれる人が出てきて喜んでいる」と語った。

 桑木野会長は「天気が晴れてよかった。滞りなく終わった。地下舞わしも大盛況で、特に子ども獅子舞が大好評だった。子ども神輿も盛り上がった。来年からも頑張りたい」と話した。

(2023年1月17日付紙面より)

3年ぶりに獅子舞を奉納=15日、那智勝浦町井関の青彦神社
子ども神輿が地域を練り歩いた
2023年01月17日
4 命の道、希望の道 全通へ前進
 「紀宝熊野道路」中心杭打ち式  

 紀伊半島一周高速道路「近畿自動車道紀勢線」(全長335㌔)の一部となる「国道42号紀宝熊野道路」の中心杭打ち式が14日、御浜町中央公民館であった。鈴木英敬、中川康洋両衆院議員、山本佐知子参院議員、一見勝之知事、大畑覚御浜町長、河上敢二熊野市長、西田健紀宝町長、国土交通省中部地方整備局の稲田雅裕局長が杭打ちし、命の道、希望の道とも呼ばれる紀勢線の早期全線開通へ一歩前進した。

 紀勢線は全線事業化済みで、熊野市久生屋町―紀宝町神内を結ぶ紀宝熊野道路(延長15・6㌔)は、2019年度に新規事業化された。御浜町には御浜インターチェンジ(仮)が設置される予定だという。

 式典は御浜町、紀宝町、熊野市、国土交通省中部地方整備局紀勢国道事務所が主催。新宮市の田岡実千年市長、那智勝浦町の堀順一郎町長、北山村の山口賢二村長、藤根正典、谷川孝栄両県議、近隣市町の議員ら約50人が出席した。

 御浜町ジュニアバンドの演奏で開幕し、大畑町長が「紀伊半島一周高速道路最後の区間となる紀宝熊野道路の早期全線開通に向け、全力で行動したい」と式辞を述べた。

 前知事の鈴木氏は「紀勢線は東紀州の希望の光、希望の道、次世代の道。一日も早く整備する必要があり、全力で取り組んでいく」、一見知事は「紀勢線の全線開通で三重県が力強く躍進できる。早期実現したい」と決意を新たにした。

 中心杭は測量に当たり、道路計画線の中心に打つ「目印杭」。壇上で8人が早期完成を願って杭打ちした。最後は西田町長が「新たな一歩を踏み出すことができ、歴史的な一ページを皆さまと一緒に喜びたい」と謝辞した。

 紀宝熊野道路は事業化後、測量・調査、予備設計、道路計画の地元説明がすでに行われ、地元に用地関係事業の開始を広く周知する「中心杭打ち式」を経て、今後、幅杭打設、用地調査が本格化する。

 紀勢線全線開通により、災害時救助活動、救急医療活動への支援、地域連携強化、観光・地域産業への寄与などが期待される。

(2023年1月17日付紙面より)

紀宝熊野道路の早期完成を願って杭打ちを行う=14日、御浜町中央公民館
紀勢国道事務所ホームページより
2023年01月17日
5 盛り上がる、3年ぶりの音楽祭
 ロックの部、10団体が演奏に熱  (新宮市 )

 第15回新宮市民音楽祭「ロックの部」が15日、同市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で開催された。地元団体など10団体が出演し、歌と演奏で会場を盛り上げた。

 新宮市民音楽祭実行委員会、市、市教育委員会が主催。市民音楽祭は1976年3月に第1回が開催され、合併前の旧市から数えると2011年の紀伊半島大水害の年を除いて45回続いている。

 合併後15回目となった今回は、新型コロナウイルス感染症の影響で3年ぶりの開催に至った。今村義郎実行委員長は「『丹鶴ホール』建設に当たってはさまざまな問題があったが市当局の方々のご努力、市民の熱い思いが通って開館に至った。市民音楽祭はこれまで会場を渡り歩きながらなんとか今日まで継続してやってきたが、このホールでは1回目の開催。出演者の皆さんには日頃の練習の成果を十分に発揮していただきたい」とあいさつ。

 「この施設が文化の発信地として、新宮市だけではなく近隣市町村の活性化にもつながれば」と祈願した。

 ロックミュージックに合わせて舞台に登場した田岡実千年市長は「この新しいホールで音楽祭が開催されることは私にとっても喜ばしいこと。地域や世代、立場が違う人が一緒になって楽しめる音楽祭。皆さまの心が元気になることを願っています」と祝辞を述べた。

 音楽祭は「SIDE TRiP」の演奏で幕開け。10団体が持ち時間内で練習の成果を発揮し、来場者らは大きな拍手や手拍子などでステージを盛り上げた。

 同音楽祭「合唱・器楽の部」は22日(日)、同ホールで午後1時(正午開場)からを予定している。

(2023年1月17日付紙面より)

3年ぶりの開催に盛り上がる市民音楽祭「ロックの部」=15日、新宮市の「丹鶴ホール」
今村義郎実行委員長
2023年01月17日
6 親族知人で参拝迎える  峯の薬師如来堂で例祭  (古座川町 )
2023年01月17日
7 今年も規模縮小で段取り  水門神社祭礼「水門祭」  (串本町 )
2023年01月17日
8 新たな人権擁護委員に  北山村・藪本いづみさん  
2023年01月17日
9 インフルエンザ予防対策に努めて  和歌山県でも注意呼びかけ  
2023年01月17日
10 バイカオウレン  新宮市高田  
2023年01月17日
11 邪気払い、大漁など祈願  飛鳥神社でお弓神事  (太地町 )
2023年01月17日
12 感染者増を受け規模縮小  市野々王子神社例大祭  (那智勝浦町 )
2023年01月17日
13 火と煙から命を守る  火災想定して避難訓練  (井田小 )
2023年01月17日
14 今年最初の「紀の宝みなと市」  次回の2月は餅ほりを企画  (紀宝町 )
2023年01月17日
15 お悔やみ情報
  
2023年01月15日
16 終息や商売繁盛など祈願
 大泰寺で大般若祈祷会  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町下和田の古刹(こさつ)、定光山大泰寺(西山十海住職)で13日、西山住職ほか、同町や太地町の8人の住職が出仕して「大般若祈祷会」を営んだ。新型コロナウイルス感染症対策を施した上で恒例の餅まきも実施。境内や本堂は多くの参拝者でにぎわった。

 法要ではマスク着用やアルコール消毒、換気など新型コロナウイルス対策を徹底した。住職らは全600巻の大般若経典を左右に波打たせながら一気に読む転読を行い、厄払いや家内安全、商売繁盛などを祈願した。

 餅まきは3密防止のため、本堂と薬師堂、境内に設置した舞台の3カ所で実施。住職や関係者らによって、250㌔の餅とパン200個がまかれた。

 同寺大総代の尾屋公一さんは「コロナ禍にかかわらず、たくさんの方が集まっていただきありがたい。今日はコロナの終息と地域が明るくなることを願いました」。

 西山住職は「コロナの感染が各地で広がっていて、亡くなる方も増えている。しかし、少しずつだが、日常を取り戻してほしいという思いもあり、昨年に引き続き斎行させていただいた。今年こそはコロナが終息し、皆さまが平穏無事に幸せに生活できることを願い、祈とうさせていただきました」と語った。

 町内から訪れた70代男性は「年に1回の行事。多くの人が来られて、活気づいたので良かった。来年はコロナも収まって、もっと多くの人でにぎわってくれたらうれしい」と話していた。

 同寺は伝教大師により1200年前の平安初期に創建された桓武天皇勅願道場と伝わる。薬師堂は関南薬師の第一霊場として昔から近隣の人々の信仰を集めてきた。

 この日も開帳された本尊の薬師如来像(国重要文化財)は1156(保元元)年の作。その優美な姿に引かれ、例年の開帳の際は大阪や東京などからも参拝者が訪れている。

(2023年1月15日付紙面より)

大般若経典を転読し厄払いや商売繁盛などを祈願した=13日、那智勝浦町の定光山大泰寺
恒例の餅まきもにぎわった
2023年01月15日
17 架空請求詐欺が急増
 不審なSNSやはがきに注意を  (見守り隊が啓発 )

 三重県警によると、昨年(11月末現在)、県内で118件の特殊詐欺が発生した。被害額は約3億4180万円に上った。前年同期比で15件、約1億7500万円の増となった。

 このうち、50件が架空料金請求詐欺で、2億3370万円の被害と急増した。新型コロナウイルスの拡大が懸念されたことにより、自宅にいる機会が増えたことや、交流サイト(SNS)の利用時間が増加していることなども原因と考えられ、県内に限らず全国的に被害が増加している。

 架空料金請求詐欺は「未払いの料金がある」などと架空の事実を口実として、現金や電子マネーなどをだまし取る手口。紀宝警察署管内では、昨年5月と10月に電子マネーをだまし取られる被害があった。「はがきやSNSなどで未払い料金を請求されても心当たりがなければ相手に連絡しないように」と呼びかけている。

 紀宝町では、高齢者の特殊詐欺被害撲滅を目指し、毎月1回、高齢者地域見守り隊(伊藤俊介代表)が町内各所で啓発活動を展開。13日には鵜殿の主婦の店で今年最初の活動を行い、隊員6人が町民らにチラシを配布し、詐欺に遭わないよう求めた。

 チラシには特殊詐欺発生状況や具体的な手口、対策、相談窓口などを掲載した。不審電話などの相談は紀宝署(電話0735・33・0110)へ相談を。

(2023年1月15日付紙面より)

特殊詐欺被害撲滅を目指して啓発活動を展開=13日、紀宝町鵜殿
2023年01月15日
18 伊作の見た風景とは
 旧チャップマン邸、旧西村家住宅で企画展  (新宮市 )

 新宮市丹鶴の旧チャップマン邸と旧西村家住宅(西村伊作記念館)で、西村伊作生誕139(イサク)年記念企画展が始まった。入館無料。

 「生活を芸術として」という生涯を送った、新宮市名誉市民の西村伊作(1884~1963年)。今年は生誕139年の節目の年で、旧チャップマン邸では22日(日)まで「伊作のみた熊野新宮」(西村記念館・旧チャップマン邸の会主催)を、旧西村家住宅では29日(日)まで「西村伊作が描いた新宮」(市教育委員会主催)を開催している。

 旧チャップマン邸では「新日本の文化創出をリードした伊作は、彼を生み育てた熊野・新宮のどんな風景を見て育ったのか」をテーマに、明治や大正時代の豊富な資料・史料から解き明かす。

 展示資料の多くは熊野学研究委員会委員長の中瀬古友夫さんが提供。写真や地図を伊作による絵画とひも付けしながら、当時の熊野・新宮やゆかりの場所などを紹介している。

 伊作邸の2階にかけられていた地形図は、1911(明治44)年初版の5万分の1地形図の「新宮」や「那智」など11枚を正確に張り合わせ、掛け軸のように表装。県名が丁寧な明朝体で書き加えられ、海岸線と県境や市町村が縁取りされている。また、13(大正2)年に開通した新宮鉄道の予定線も開通した状態に書き直されており、中瀬古さんは「伊作が設計図の手法で記入したものと考えられる。鉄道開通後のふるさとに思いを巡らせていたのでは」と話している。

 旧西村家住宅では、伊作が描いた新宮の風景画11点を展示。多くが普段は見ることのできない作品となっており、伊作の目線を通して当時の新宮の風景を回顧できる内容となっている。

 開館時間は旧チャップマン邸は午前10時~午後4時。旧西村家住宅は午前9時~午後5時で、両館とも月曜日休館。

(2023年1月15日付紙面より)

当時の地図や写真などから、西村伊作の見た熊野・新宮を読み解く=旧チャップマン邸
伊作が残した、新宮の風景を捉えた作品を展示=旧西村家住宅
2023年01月15日
19 僧侶になるための儀式  光明宝院で得度入門式  (那智勝浦町 )
2023年01月15日
20 緊張した面持ちで臨む  前期入試に児童30人  (近大新宮中 )
2023年01月15日
21 お正月遊び楽しむ  「くろしおであそぼう!」  (新宮市 )
2023年01月15日
22 子どもたちの思い託す  赤い羽根共同募金に協力  (神倉小 )
2023年01月15日
23 Art in 和歌山  29日まで、石垣記念館  (太地町 )
2023年01月15日
24 3市町の各チームに寄贈  美し国三重市町対抗駅伝  (JA伊勢 )
2023年01月15日
25 児童生徒の読書活動を推進  「ものがたりライブ」、図書館が継続  (紀宝町 )
2023年01月15日
26 お悔やみ情報
  
2023年01月07日
27 変化し時代を乗り越える
 賀詞交歓会に40人出席  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の南紀くろしお商工会は、一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT)、町水産振興会、南紀勝浦温泉旅館組合の協力の下に5日、町体育文化会館で「新春の集い!~賀詞交歓会~」を開いた。恒例の催しに関係者ら約40人が出席し、交流を深めた。

 賀詞交歓会は商工業、観光、水産が一体となり町の活性化に寄与することが目的。この日の司会は同商工会女性部の大林幸子部長が務めた。

 南紀くろしお商工会の森川起安会長は作家・司馬遼太郎の「疫病は社会を変える」という言葉を挙げ「まさしく現在がそのような状況。われわれに必要なことは衛生管理の行き届いた安心安全な町づくりだと思う。それを念頭に置き、周辺経済の活性化を図らなくてはならない」。

 町の主力産業観光については、本物が求められる時代になったとし「この町にもチャンスが来る。つかみ取るには行政や議会、諸団体、住民が志を一つにすることが肝要。われわれもウサギのごとく素早い動きとジャンプ力で変化し、この難しい時代を乗り越え、新時代を迎えましょう」とあいさつした。

 堀順一郎町長は、これまで町が実施してきた経済対策やさまざまな支援について報告。「町としてはそれらに加えて、子ども・子育てを支援する。さらに住民の安心安全を守るとともに、観光の目玉ともなる避難タワーを築地地区に建設したいと考えている。町が飛躍するためにも、ウサギの耳のようにアンテナを高くして声なき声に耳を傾け、町政を進めていきたい」と語った。

 式典では感染症対策のため、国歌や「一月一日」は斉唱せず、傾聴となった。恒例の鏡開きは行われた。荒尾典男町議会議長の乾杯の後、出席者は近況や新年の抱負などを歓談し、交流した。

(2023年1月7日付紙面より)

町の発展を祈り鏡開きが行われた=5日、那智勝浦町体育文化会館
「新春の集い!~賀詞交歓会~」での乾杯の様子
2023年01月07日
28 「鯨供養」が意味するものは
 歴探スクールで櫻井敬人さん  (新宮市 )

 熊野学研究委員会歴史部会・新宮市教育委員会が主催する令和4年度熊野学講座「第37回歴史探訪スクール」が5日、同市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」であった。太地町歴史資料室学芸員の櫻井敬人さんが「鯨供養」を題目に講話。約40人が聴講した。

 櫻井さんは「日本には人間以外の供養塔がたくさんある。鯨、ウナギ、フグ、牛、豚、鳥、マグロ、木。生き物だけではなくいろいろなものが供養の対象になる」。

 同町にある東明寺の「亡鯨聚霊塔」、熊野市二木島の「鯨供養塔」、那智勝浦町青岸渡寺の「魚霊供養碑」、瑞光寺(大阪市東淀川区)の「雪鯨橋」、岡山県瀬戸内市牛窓町の「大鯨供養塔」などを紹介し、龍昌院(佐賀県唐津市)の「鯨鯢(げいけい)供養塔」、海蔵院(高知県土佐清水市)の「為鯨供養」では地蔵が配置されていると説明。

 太地町・順心寺、東明寺の六地蔵との関連や「六道(地獄道、餓鬼道、畜生道、阿修羅〈あしゅら〉道、人道、天道)」・「輪廻(りんね)転生」の関係性に言及し「向岸寺(山口県長門市)の鯨墓には『業尽有情/雖放不生/故宿人天/同証仏果』と記されている。それは諏訪大社が狩猟・肉食の免罪符『鹿食免(かじきめん)』として発行してきた『諏訪の勘文』のもの。生き物を捕らえて食べる、そうすることで畜生道にさまよっていた動物はあの世にいくことができると解釈されてきた。狩猟を生業にする人にとってはありがたい言葉だったのでは」と解説した。

 東明寺の「亡鯨聚霊塔」には「懺摩一会(集まって罪を告白し赦〈ゆる〉しを乞う)妙典石経(妙法蓮華経を石に刻む)」とあるとし、新宮市三輪崎孔島(くしま)厳島(いつくしま)神社の法華塔、高野坂の金光稲荷神社にある石祠、串本町西向の「原町の小堂」にある法経塔などを紹介し「江戸時代の鯨捕りたちは法華経の力を頼りにしていたのかもしれない。亡鯨聚霊塔を建てた人々は、法華経と彼らの善行がもたらす仏の恵みが、人だけではなく今は亡き鯨にも振り向けられ、人と共に鯨も成仏することを願っていたのでは」と話していた。

(2023年1月7日付紙面より)

約40人が聴講した=5日、新宮市の「丹鶴ホール」
櫻井敬人さん
2023年01月07日
29 孫と祖父母のペアで挑戦 主催事業「グラウンドゴルフを楽しもう」 (潮岬青少年の家)

 串本町潮岬にある県立潮岬青少年の家(山口和紀所長)の主催事業「新春企画孫(子ども)とグラウンド・ゴルフ(GG)を楽しもう」が5日にあり、小学生以上の孫と祖父母のペア12組24人が試合に挑戦するなどした。

 日本GG協会認定3コースなどの競技環境を常設し、シニア層の練習や大会のみならず施設を利用する青少年層も活動の一環で挑戦するなど幅広い世代の競技愛好を得ている同家。これら利用を支える中で思いついたのがGGで家族の世代間交流を応援するこの主催事業で、敬老の日にちなんだ企画として昨年秋に初実施を目指したが台風接近に伴う荒天で実施できず、次は帰省で家族が集まりやすい正月に期日を設けて再度初実施を目指し実現へとこぎ着けた。

 当日は程よく雲が流れる晴天に恵まれ、前半は各組ごとに約1時間の練習をし昼食休憩。後半は3組ずつの4グループに分かれ、各組とも常に2人が交互に打つルールで2ラウンド計16ホールを回る試合に挑戦した。

 練習をしたことはあるが試合をするのは初めてという河田舞耶さん(12)は「坂になっているホールは難しかったけど、2打上がりもあって楽しかった」。同家を利用するGG愛好者の一人でもある祖父・一夫さん(83)は「孫と二人で挑戦できただけで十分楽しかった」と参加した印象をそれぞれコメント。

 試合終了後は成績上位ペアを発表して拍手でたたえ、山口所長は「グラウンド・ゴルフは高齢者だけではないというところを皆さんに分かっていただき、その輪をもっと広げて親子や家族でもプレーできる状態を今後つくっていきたい。次はゴールデンウイークにこの事業を仕掛けようと思っているので、また参加いただければ」と呼びかけて締めくくった。

(2023年1月7日付紙面より)

孫と祖父母のペアでGGの試合に挑戦=5日、串本町潮岬
初実施に参加したペアの皆さん
2023年01月07日
30 明確な目標持って過ごして
 オンラインで始業式  (新宮高校 )

 新宮市の県立新宮高校(東啓史校長、生徒561人)で6日、3学期の始業式が開かれた。2学期の終業式に続き、各教室をオンラインで中継する形で実施した。

 校歌静聴に続き、東校長があいさつ。携帯電話機市場でアップル社に敗北したノキア社最高経営責任者(CEO)の「何もミスはしていないのに、なぜか負けた」という言葉を引用し、「周りが成長しているときの現状維持は衰退と同じ。時代も含めて自分を取り巻く環境を把握し、明確な目標・意思とシンプルな方法の継続が重要。3学期は1年間のまとめとなる重要な時期。客観的な視点を持って自分の状況を分析し、明確な目標を持って過ごして」と呼びかけた。

 冬休み中に生徒が巻き込まれる事件・事故はなかったが、新型コロナウイルス感染症第8波の感染者数増加が続いていることから、気を抜かずに対策を継続するよう呼びかけがあった。午前中には早速課題テストなどが行われていた。

 県立新翔高校および新宮・東牟婁地方の公立小中学校は10日(火)に始業式が開かれる。

(2023年1月7日付紙面より)

オンラインで中継をつないで式を実施=6日、新宮市の県立新宮高校
2023年01月07日
31 熊野の良さを守っていきたい  熊野市二十歳を祝う会  
2023年01月07日
32 3年ぶりに一斉放水  御浜町消防出初め式  
2023年01月07日
33 元気良く野球を楽しんで  元巨人・鬼屋敷正人さんが激励  (紀宝町 )
2023年01月07日
34   
2023年01月07日
35 「ありがとう」の思いで  勝浦ヤンキースが清掃活動  
2023年01月07日
36 心身鍛え技術向上を図る  OBも参加し伝統の寒稽古  (新宮剣友会 )
2023年01月07日
37 5周年記念曲「折鶴よありがとう」  15日に発売、那智勝浦町の加藤裕也さん  
2023年01月07日
38 宮大工が仕事始め  安全や向上願い手釿始式  (熊野那智大社 )
2023年01月07日
39 花の盛り迎え芳香漂わせる  樫野埼灯台一帯のスイセン  (串本町 )
2023年01月07日
40 制度概要踏まえ対応考える  インボイス制度のセミナー  (串本町商工会 )
2023年01月07日
41 212人が新たな門出  誇りと感謝胸に「二十歳の集い」  (新宮市 )
2023年01月07日
42 熊野・南郡で計21人
 県内で1883人感染  (三重県内の新型コロナ感染者状況 )