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2022年06月28日
1 迫力ある演奏600人魅了
 海上自衛隊呉音楽隊「ふれあいコンサート」  (新宮市 )

 新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で26日、海上自衛隊呉音楽隊(指揮者=真道友樹・音楽隊長1等海尉)による「ふれあいコンサート」があった。約600人の来場者を迫力ある演奏で魅了した。

 市と市教育委員会が主催した同施設オープニングイヤー事業(後期)の一環。新宮防衛協会共催、同音楽隊と自衛隊和歌山地方協力本部が協力した。開催に向けて鑑賞希望者を募ったところ、1048通(2972人)の応募が寄せられ倍率は約5倍に。和歌山地方協力本部新宮地域事務所が抽選を行い、応募者の中から601人が鑑賞の機会に恵まれた。

 同音楽隊は1956年に発足。76年5月に呉地方総監直轄部隊として正式に編制が認められた。▽士気高揚のため▽儀式▽広報のため―の音楽演奏を主な任務としており、自衛隊と国民の架け橋となり、愛される音楽隊を目指して日々演奏活動を行っている。

 広島県内をはじめ、近畿や中国、四国地方などの広い範囲を担当するほか、海上自衛隊が初任幹部の教育ならびに国際親善を図るため実施している遠洋練習航海にも毎年隊員を派出。世界各国の寄港地で言語を超えた交流を展開している。

 開演に先立ち、田岡実千年市長が「多くの市民、周辺市町村の方々から応募があった。呉音楽隊は世界各国の寄港地を訪問されている、自衛隊でも最高峰の音楽隊。私も皆さんと一緒に、普段聞くことのできない素晴らしい演奏を楽しみたい」とあいさつ。開催に当たって関係者らの尽力に感謝を伝えた。

 コンサートは、旭日旗(自衛艦旗)を掲げて航行する護衛艦の勇姿と、艦上で迎える朝の美しさを表現した「艦上の旭日」で華々しく幕開け。「熊蜂の飛行」や「吹奏楽のための第1組曲」、「カントリーロード」「鉄腕アトム」など、クラシックの名曲や吹奏楽曲、ドラマ主題歌、アニメ挿入歌、アンコール合わせて13曲を披露。観客が手拍子で音楽隊と共演する一幕もあり、大盛況のうちに幕を下ろした。

 「丹鶴ホール」入り口付近では、和歌山地方協力本部による串本分屯基地の紹介などがパネルで紹介されたほか、軽装甲機動車などの展示もあった。

(2022年6月28日付紙面より)

多彩なジャンルの曲を演奏した=26日、新宮市の「丹鶴ホール」
約600人の観客を魅了
2022年06月28日
2 初のフリマが大盛況
 NPO法人「七彩会」  (太地町 )

 NPO法人「七彩(なないろ)会」は26日、那智勝浦町市屋の太地町地域福祉センター梛(なぎ)で初となるフリーマーケットを開催した。三重県や新宮・東牟婁地域から集まった出店者の各ブース20店舗には多くの来場客が訪れ、終始にぎわいをみせた。

 フリーマーケットはコロナ禍で催しが少ない中、多くの人々が楽しく、気軽に集まれる機会の創出を目的に開催。1年前から計画されていたが、新型コロナウイルスの影響で開催が延期となっていたという。

 この日、職員らはしっかりと感染症対策に取り組み、来場客にも協力を呼びかけた。オープン前から約50人の来場客が待つほど盛況で、雑貨やアクセサリー、花食器、子ども服、服、菓子などの出店に加え、メダカすくいや己書などの体験ブースも人気だった。

 フリーマーケットの責任者である同法人の漁野祐子さんは「募集時は出店者さまが集まるのか、開催はできるのかと不安だった。しかし、多くの出店やたくさんのお客さまでにぎわい、本当にありがたい。今回の課題を見つけ、参考にしながら次回の開催につなげていきたい」と語った。

 新宮市から訪れ、買い物を楽しんでいた50代女性は「活気があってうれしい。ほしい物が手に入った。そろそろ、こういった催しが、次々と各地域で実施されても良いのではと思います」と話していた。

(2022年6月28日付紙面より)

多くの来場者でにぎわった初開催のフリーマーケット=26日、那智勝浦町にある太地町地域福祉センター梛
2022年06月28日
3 一足早く雰囲気を楽しむ
 中央公民館で児童館七夕会  (古座川町 )

 古座川町高池にある中央公民館で25日に児童館七夕会があり、子ども42人や送迎の保護者が参加して一足早く雰囲気を楽しんだ。

 町内の小学生以下を対象にした風物詩行事で平年は当日受け付けの集会として開いているが、前年度に続いて本年度も感染症予防を考慮し事前申し込み制で各企画を順番に巡ってもらう形を計画。前年度にはなかった宝釣りゲームやフォトスポットといった新規企画を加えて内容を充実しつつ、参加を呼びかけた。

 子どもらはあらかじめ家庭で作った飾りや願い事を書いた短冊を持って午前10時~11時に時間差で参加し、高さ約4㍍で切り出したササに結び付け新規要素を楽しみつつひこ星役や織り姫役から七夕セットや菓子が詰まったプレゼントをもらった。

 短冊には勉強や今頑張っていることの上達、憧れている人との出会い、家族の幸せなどさまざまな願いが書かれていて、飾り付けた後のササは7月7日の笹流しまで館内展示するという。

 会場飾りの手作りなど準備に尽力した子育て支援センターの加藤雅美保育士(児童館事業兼務)は「今もコロナ禍で外出する機会が以前より少ないと思う。家族や友達との楽しい思い出になれば」と願い、会場での短冊作りやササへの飾り付けを後押しした。

(2022年6月28日付紙面より)

飾りや願い事を書いた短冊をササに飾り付け=25日、古座川町中央公民館
織り姫役やひこ星役からプレゼントをもらう子どもら
2022年06月28日
4 感謝の気持ちを込めて
 セレモニーホールなちで人形供養  (那智勝浦町 )

 みくまの農業協同組合(JAみくまの、漆畑繁生代表理事組合長)は26日、3年ぶりとなる「人形・ぬいぐるみ供養祭」を那智勝浦町川関のセレモニーホールなちで営んだ。新型コロナウイルスの影響で2年間中止となっており、今年で11回目。ひな人形や市松人形、こけしやぬいぐるみなどが持ち寄られ、参列者たちは心を込めて人形を供養した。

 同組合は「農」と「食」と「地域」を守るという理念の下、さまざまな活動に取り組んでおり、供養祭もその一環。思い出の詰まった人形を捨てるのが忍びないという人に向け、ホールを開設後、コロナ禍までは毎年開催してきた。

 この日は300人以上が約5000体の人形を持ち寄った。供養式では新宮市佐野の南珠寺の伊藤秀幸(しゅうこう)住職が「人形に対して、これまでの感謝の気持ちを持って、ご焼香お願いします」とあいさつ。読経が行われる中、参列した約70人が順に焼香して手を合わせた。

 同町在住の50代男性は「妻のひな人形を持ってきました。こちらで供養祭をやっていただけるのは本当に助かります」。

 新宮市在住の80代女性は「コロナで久しぶりだからか、多くのお人形さんが持ち寄られたのだと思う。大切にしていたので情や気持ちも入るので、自分では処分できない。ありがたいです」と語った。

 ホールの塚文和センター長は「3年ぶりのため、お待ちいただいた方や問い合わせされる方も多かった。供養祭にご参加いただきありがたい。コロナ禍や何か事情がない限りは今後も継続していきたいと思います」と語った。

(2022年6月28日付紙面より)

3年ぶりに供養祭が営まれた=26日、那智勝浦町のセレモニーホールなち
これまでの感謝を込め、焼香した
2022年06月28日
5 37チームの組み合わせ決定
 全国高校野球選手権和歌山大会  
2022年06月28日
6 8チーム競い光洋優勝
 第73回紀南中学校大会  (県バレーボール協会東牟婁支部 )
2022年06月28日
7 血液不足、訴える  勝浦LCが献血奉仕活動  (那智勝浦町 )
2022年06月28日
8 沖縄出身の武内さん語る  いきいきサロン三四朗  (那智勝浦町 )
2022年06月28日
9 一緒に音楽を楽しもう! 正明保育園でお出かけ音楽会 (新宮市)
2022年06月28日
10 中辺路の山野草を学ぶ  熊野本宮語り部の会が研修  (田辺市本宮町 )
2022年06月28日
11 自分たちの街を深く知ろう  地域ゼミがフィールドワーク  (近大新宮 )
2022年06月28日
12 バランスボールで仕事  行政局で椅子代わりに  (田辺市本宮町 )
2022年06月28日
13 「老いる」ことを解説  野田隣保館でミニ講座  (新宮市 )
2022年06月28日
14 進路決定の一助に  新宮警察署で採用試験説明会  
2022年06月28日
15 心肺蘇生法など学ぶ  乳幼児向け救急法講習  (紀宝町 )
2022年06月28日
16 木本のチーム力向上を  決勝は御所実業が東海大仰星に勝利  (熊野市ラグビーフェス )
2022年06月28日
17 驚きの科学実験に仰天  米村でんじろう「おもしろサイエンスショー」  (熊野市 )
2022年06月28日
18 避難時のけが人搬送想定し  防災用品「かけモック」を配備  (成川小 )
2022年06月28日
19 奉納2曲主にし稽古再開  維持見据えて古座青年会  (串本町 )
2022年06月28日
20 お悔やみ情報
  
2022年06月16日
21 無病息災など祈る
 アジサイをささげ祭典  (熊野那智大社 )

 那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)で14日、「紫陽花(あじさい)祭」が営まれた。アジサイを神前にささげて自然の恵みへの感謝をささげるとともに、梅雨時の無病息災を願った。

 境内の紫陽花園でも花盛りを迎えるころであるこの日に、毎年実施されている。今年は風雨ともに強い悪天候の中で行われた。祭典が行われた拝殿では、神職がおはらいの後、神前にアジサイを供え、男成宮司が祝詞を奏上。アジサイの小枝を手にした巫女(みこ)が、神楽「豊栄(とよさか)の舞」を奉納した。

 同様の神事は、別宮の飛瀧(ひろう)神社でも営まれた。また同大社のちょうず鉢には、たくさんのアジサイが浮かべられ、竹筒にも生けられていた。コロナ禍以前は茶席も設けられ、参拝者にお茶と菓子が振る舞われていたが、それは今回もなかった。

 男成宮司(68)は、新型コロナウイルスの感染状況は落ち着きつつあるが収束には至っていないこと、ロシアのウクライナ侵攻など世情は厳しいことなどに言及。「アジサイを供え、皆さんが健やかでますます栄えるよう、祈らせていただいた」と話した。

 1カ月後に控えた例大祭「那智の扇祭り(火祭)」についても「今年は通常通り、扇神輿(みこし)や大たいまつも出る。感染対策を行いつつだが、別宮(那智の滝前)は外なので、拝観者も入ってもらえる。拝観者と共に、五穀豊穣(ほうじょう)や新型コロナ収束を祈りたい」と述べた。

(2022年6月16日付紙面より)

アジサイを手に舞う巫女=14日、那智勝浦町那智山の熊野那智大社
2022年06月16日
22 助け合いの地域に
 ケアマネが集い研修  (新宮市 )

 新宮市地域包括支援センターの主催による、第2回新宮市ケアマネジャー支援会議が14日、新宮市役所別館であった。ケアマネジャー(ケアマネ・介護支援専門員)の約30人が参加、講演などを通して知識を深めた。

 新宮市民で介護保険の要支援者を担当している、新宮市から熊野市までの事業所に所属するケアマネが参加対象となった。新宮市の生活支援コーディネーターの福島圭さんが「新宮市での生活支援コーディネーター活動について」と題して説明を行ったほか、公益財団法人さわやか福祉財団さわやかインストラクターの高林稔さんが「生活支援コーディネーターの役割を知ろう! ~今 助け合いの地域づくりが求められています~」を演題に講話した。

 高林さんは長寿社会における「人生100歳時代」について「二幕目の人生は、健康、運動、社会参加が大事」と説明。少子高齢化についても、人口推計のグラフを基に、働ける世代が減っていること、少人数で高齢者を支える「肩車型」の社会へと進んでいることを示した。「高齢者も支えられるだけでなく、できる範囲でできることを。高齢者でも働ける人は働き、支え手を増やす努力が必要に」と述べた。

 地域包括ケアシステムについて「住み慣れた地域で、医療、介護、助け合いの切れ目のない支援を行う取り組み」と紹介。「目指すのは、住み慣れた地域で、自分らしく安心して暮らし続けること」と伝えた。

 助け合いの重要性や、つながりや信頼関係の構築の方法にも言及。生活支援コーディネーターと連携し、地域ケア会議も活用して、利用者の自立した生活を目指すべきと力を込めた。

(2022年6月16日付紙面より)

ケアマネジャーがやるべきことを考えた=14日、新宮市役所別館
講話する高林稔さん
2022年06月16日
23 聴覚障害者や接し方を知る
 串本中2年対象に手話講座  (串本町 )

 串本町立串本中学校(濱﨑和司校長)の2年生39人を対象にした手話講座が13日にあり、生徒らが聴覚障害者の実像や求められる接し方を知る機会を持った。

 町は2019年12月に手話言語条例を制定。その趣旨に基づき前年度から町立小中学校を対象としたこの講座を出張実施するようになり、本年度は同日現在で串本中と潮岬中の各2年生が別日に講師派遣を受けて受講する計画となっている。

 串本中は先んじての開講で、東牟婁新宮聴覚障害者協会会員の須川陽一さんと美熊野福祉会の手話通訳者・大代聖子さんが講師として来校。須川さんは生まれつき聞こえない自身の生い立ちや生活の様子を伝えて生徒の聴覚障害者への理解を促し、「耳が聞こえないだけで、ほかはみんなと一緒」としてみんなと同じ生活をしていくために生活上の支障をなくする工夫を積み上げていることなどを紹介した。

 聞こえないことで受ける差別をなくしたい、という思いも掲げ、今までにどのようなことに困ったか、その時にどのような支援がほしかったかも説明。聞こえないことが周囲に気付いてもらいにくいことも課題だと考えて作ったコミュニケーションツール「防災バンダナ」を紹介するなどして障害者差別解消法が社会に求める合理的配慮の義務がどのような発想に基づくかを示し、目指す社会への筋道をつけた。

 後半は聴覚障害者とのコミュニケーション手段として手話以外に空書、筆談、口話、身ぶりがあり、さらに相手の表情から言葉が帯びる感情を見て取ることなどにも触れて「伝える気持ちを大切にして接してほしい」という思いを生徒に託すなどした。

 受講した生徒の一人、荒木陽芽花(ひめか)さんは「手話だけでなく他の手段でも会話ができるという話が勉強になった。手話は覚えたいし、覚えきれなくてもしっかりと相手の反応を見て接していきたいという気持ちになった」と感想を話した。

 潮岬中は27日(月)に受講予定となっている。

(2022年6月16日付紙面より)

須川陽一さん(右)らから聴覚障害者との接し方を教わる2年生=13日、串本町立串本中学校
2022年06月16日
24 ご当地ナンバーって?
 国交省が導入地域の募集開始  

 国土交通省は4月、地方版図柄入りナンバープレートの導入地域と、新たな地域名表示(ご当地ナンバー)の導入を伴う図柄の募集を開始した。既存の地域表示名または都道府県の全域を単位とする図柄については2023年10月ごろ、新たな地域名表示を単位とする図柄については25年5月ごろに交付を開始する予定だ。

 「ご当地ナンバー」は、国土交通省が自動車のナンバープレートに表示する地名について、対象市町村の区域を限って、新規の自動車検査登録事務所の設置によらずに独自の地名を定められるよう、2006年に開始した制度。

 「富士山ナンバー」など、22年5月現在で46地域が導入している。三重県では鈴鹿市、亀山市で「鈴鹿ナンバー」、四日市市で「四日市ナンバー」、伊勢市や鳥羽市、志摩市などで「伊勢志摩ナンバー」が導入されている。

 当地域では過去に導入に向けた活動が、導入条件のハードルの高さから頓挫した経緯があるが、今回の募集では「登録車が5万台以上または登録車と軽自動車との合計が8・5万台以上」(複数市区町村の場合)など、軽自動車の保有台数の高まりを考慮して軽自動車との合計を条件とするなど、導入条件が緩和されている。

 しかし、導入に当たっては要綱を満たす地域の市町村が住民の意向を踏まえた上で、都道府県を通じて地方運輸局に要望する必要がある。

 なお、21年3月31日現在の新宮市・東牟婁郡の登録自動車・軽自動車数は4万9415台、田辺市・西牟婁郡では9万2880台、三重県熊野市・南牟婁郡は2万9875台、尾鷲市・北牟婁郡で2万6643台となっている。

 さて、そんな「ご当地ナンバー」導入のメリットといえば、地域のPR、ブランド化が挙げられる。いわば「走る広告塔」だ。愛郷心もますます高まることだろう。一方で、居住地の特定につながりやすいといった問題を指摘する声もある。

 14日に開会した新宮市議会6月定例会では、「ご当地ナンバー導入の実現を求める請願書」が提出された。前述した当地域の登録自動車・軽自動車数からみて「ご当地ナンバー」導入に向けては、広域で議論を交わしていかなければならないことは明らか。各自治体の今後の動きに注目が集まる。

(2022年6月16日付紙面より)

2022年06月16日
25 レッツゴーテニスが優勝
 第37回紀南テニス協会団体戦  
2022年06月16日
26 優勝は小川羊子さん
 なちかつGGCクラブ大会  
2022年06月16日
27 那智勝浦少年野球クラブがV
 学童軟式野球大会(B級)東牟婁大会  
2022年06月16日
28 久司航輝君(新宮高2年)が近畿大会へ
 全国高校総合体育大会県予選会  
2022年06月16日
29 5カ月ぶりに笑顔広がる  紀宝町のかわりない会  
2022年06月16日
30 災害対策で井戸の活用も  紀宝町議会一般質問②  
2022年06月16日
31 現職の大畑覚氏が出馬表明  コロナ対策が最重要課題  (御浜町長選 )
2022年06月16日
32 一般会計補正予算など審議  「ご当地ナンバー導入の実現を求める請願書」も  (新宮市議会 )
2022年06月16日
33 浸水被害の解消目指す  市田川ポンプ増強工事  
2022年06月16日
34 花火大会や河川管理問う  那智勝浦町議会一般質問㊤  
2022年06月16日
35 赤いアメリカデイゴ  浦神の虫喰岩と共演  
2022年06月16日
36 体を動かす楽しさ味わう  マリア保で「うんどうあそび」  (新宮市 )
2022年06月16日
37 串本沿岸海域の魅力発信  センターで特別パネル展  (南紀熊野ジオパーク )
2022年06月16日
38 3年ぶり大和舞奉納に向け  那智の扇祭りの事前学習  (市野々小 )
2022年06月16日
39 お悔やみ情報
  
2022年06月07日
40 海ごみゼロ目指し作業に汗
 渚の会が地元区らと連携  (那智勝浦町 )

 日本財団「海と日本PROJECT」と環境省などが実施する全国一斉清掃キャンペーン「春の海ごみゼロウイーク」にエントリーした「かつうら渚(なぎさ)の会」(猪飼伸会長、会員22人)は5日、ウミガメの産卵地としても知られる那智勝浦町下里の太田川河口(通称・大浜海岸)で清掃活動を実施した。会員や地元の高芝区、地域の各団体、一般参加者など約80人が集まり、作業に汗を流した。

 清掃キャンペーンは同財団らが海洋ごみ問題の周知啓発と海洋ごみの流出を少しでも防ぐことを目的に、「ごみゼロの日」の5月30日から6月8日の「世界海洋デー」前後を「春の海ごみゼロウイーク」、9月18日の「ワールドクリーンアップデー」から26日までを「秋の海ごみゼロウイーク」と定めている。

 この日は開始時刻より1時間以上早くから現地に集まり、作業に取り組む人の姿も多く見られた。キャンペーンの必須アイテムである青色のシャツや帽子、タオルなどを身に着けた参加者はごみ拾いに加え、大きな木々の切断や海藻、流木などを集めて焼却した。

 清掃に参加した堀順一郎町長は「渚の会を中心に地元区の方々や県、役場、各団体、サーファーの皆さまにご参加いただけて良かった。この活動を通して、町民の皆さまにも地域の魅力や環境の大切さを再認識していただけたら」。

 高芝区としても年に数回、大浜を清掃しているという伊藤善之区長は「この浜では釣り客やパラグライダーをされる方もいる。町内外からご参加いただき、感謝しています。近年では不法投棄も問題になっているため、浜をきれいにしていただくことで抑止にもつながる。また、流木が流れてこないために行う施策の検討も必要かもしれない」と話した。

 猪飼会長は「多くの皆さまにお集まりいただき、本当にありがたい。ウミガメが産卵に訪れる場所が少しでもきれいになればうれしいです」と語った。

 この日は高芝区民、町赤十字奉仕団、「なちかつ古道を守る会」、南紀パラグライダー、玉の浦リップルズクラブ、東牟婁振興局、町役場職員、などの各有志が参加した。

(2022年6月7日付紙面より)

海をきれいにするために作業に取り組んだ皆さん=5日、那智勝浦町下里の太田川河口
清掃活動に汗を流した
2022年06月07日
41 納税協会から大切さ教わる
 潮岬小6年対象の租税教室  (串本町 )

 串本町立潮岬小学校(水上茂秀校長)の6年生25人を対象にした租税教室が2日にあり、児童は講師の新宮納税協会会員と一緒に税金の大切さを考える機会を得た。

 この教室は、新宮・東牟婁租税教育推進協議会(会長=山端克明(やまばな・よしあき)新宮税務署長)が学校からの依頼に応えて講師を派遣する形で実施。串本町内ではこの日が初実施で午前に串本小、午後に潮岬小でそれぞれ開講した。

 潮岬小へは同協会を代表して青年部会の野中亮伸副部会長と税理士を本業とする部会員・中谷公大さんが同協会の泉晶子書記と共に来校。前半は中谷さんと一緒に身近なところでどのような税金があるかを考え、約50種類ある税金がなかったら世の中はどうなるかを映像教材「マリンとヤマトの不思議な日曜日」を鑑賞しワークシートで考える流れでイメージし、税金の大切さを実感した。

 後半は野中副部会長が児童に身近な学校の建設や義務教育にどれぐらいの税金が充てられているかを説明。学校は平均15億円、義務教育は小学生1人につき平均で年間89万円(月約7万4千円)と伝え、通い事の月謝のように毎月これを払うのは大変だと児童と共感しあって中谷さんのいう大切さを後押しした。

 児童は説明に出てくる額の実感を得るきっかけとして1億円(1万円札×1万枚)の重さも体験。中谷さんは「税金はみんなから集める社会の会費だとおうちの人に話し、みんなの税金でつくった学校を大切にして勉強や運動に頑張ってほしい」と呼びかけて締めくくった。

 同協議会事務局によると、串本小へは新宮税務署の職員を講師として派遣。同町内では13日(月)に西向小、15日に(水)に出雲小と橋杭小で開く予定(以降の日程は未発表)という。

(2022年6月7日付紙面より)

児童に税金の大切さを伝える野中亮伸副部会長(左)と中谷公大さん=2日、串本町立潮岬小学校
2022年06月07日
42 城跡の魅力と歴史語る
 歴探スクールで白石博則さん  (新宮市 )

 熊野学研究委員会歴史部会・新宮市教育委員会が主催する令和4年度熊野学講座「第37回歴史探訪スクール」が5日、同市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」であった。和歌山城郭調査研究会代表の白石博則さんが「奥熊野の城跡―その魅力と歴史を語る」をテーマに講話。約80人が聴講した。

 開講式を兼ねたこの日は、講演を前に速水盛康教育長があいさつ。熊野学研究委員会の山本殖生さんが講師の白石さんを紹介した。

 白石さんは、最近では天守のない城も注目されている傾向にあるとし「城跡から過去の人間や生き様など、『人との出会い』を感じているのでは」と推測した。

 近世城郭や中世城郭を写真で紹介し、村やクニなど公共団体が維持管理をしていた古代から、武士の館であった平安~鎌倉時代を経て南北朝時代には山城が出現。戦国時代には山城と館がセットになった根小屋式城郭となり、その後、安土城や大坂城に代表される織豊系城郭が誕生したと説明した。

 那智山麓、那智川の両岸の二大勢力(廊ノ坊塩崎氏一族らと実報院米良氏+堀内氏)による那智山内の覇権争いの際に、廊ノ坊が籠城した勝山城跡(那智勝浦町、1581年落城)について「山麓には関所もあったとされる。元々地域の政治的な場だった」。

 勝山城の対岸にあった実報院の藤倉城跡の主要部分は、インターチェンジのために削減されたが多くの遺物が出土していることなどを紹介。「勝山城籠城戦は奥熊野戦国史のハイライト。堀内氏は勝山城を落とした後、さらに南に進攻していった」と説明した。

 築城の名手・藤堂高虎が85~89年ごろに築城したと伝わる赤木城(熊野市紀和町)について「枡形虎口(ますがたこぐち)や横矢掛(よこやが)りなど織豊系城郭の特徴が見られる。豊臣政権にとって熊野木材の確保は喫緊の課題であり北山支配は極めて必要度が高く築城の契機となったと考えられている」。

 堀内氏が築き、堀内氏善が蟄居(ちっきょ)したとされる京城跡(紀宝町大里)について「奥熊野随一の優れた縄張り。奥熊野で使われる築城技法を全て使った城だが織豊系城郭の影響は限定的」とした。

 白石さんは、石垣・石積みの多用や、城内に聖地の印として大岩が残されているなど、奥熊野の魅力や特徴、登りやすい城跡を紹介。「戦国・安土桃山・江戸時代の三期の城が狭い範囲で見学できる。奥熊野は隠れた名城の宝庫」と評した。

(2022年6月7日付紙面より)

約80人が聴講した=5日、新宮市下本町の「丹鶴ホール」
白石博則さん
2022年06月07日
43 天然記念物のオカヤドカリ
 那智勝浦町の海岸沿いで発見  

 那智勝浦町の海岸沿いで、国指定天然記念物であるムラサキオカヤドカリを発見した。陸にすむ大型のヤドカリの一種で、日本の固有種。体長は7㌢ほどで、鮮やかな紫色の体色をしており、発見時にはサザエの殻をすみかにしていた。

 世界の熱帯・亜熱帯を中心に分布するオカヤドカリ属は15種が知られており、日本にはそのうちの7種が生息。主生息地である沖縄諸島や小笠原諸島以外にも、高知県や宮崎県、東京都の八丈島や伊豆大島などで発見されている。

 ムラサキオカヤドカリはその中でも最も北方に分布し、低温に適応した種であると考えられている。普段は海岸近くの林の中に住み、夏の繁殖期には夜間に海岸へ移動して波打ち際で幼生を海へ放つ。北限に近い生息地である紀伊半島へは、黒潮に乗って幼生が運ばれたものとみられる。

 小型のムラサキオカヤドカリは赤や白、明褐色などさまざまな体色を持っているが、大型の個体はおおむね鮮やかな紫色になる。

 国内で発見されている7種のオカヤドカリは、いずれも国指定天然記念物であり、個人での採取、飼育、販売は法律によって禁じられている。

(2022年6月7日付紙面より)

ムラサキオカヤドカリ=4日、那智勝浦町
2022年06月07日
44 3ブロック対抗で競う  古座中が本年度体育祭  (古座川町 )
2022年06月07日
45 ロウソクギンポの営み伝える  今井寛治さんの特別展始まる  (串本海中公園 )
2022年06月07日
46 クールビズで涼しく  和歌山県が強調期間  
2022年06月07日
47 国や県からでなく地方から  鶴保庸介参院議員が国政報告  (那智勝浦町 )
2022年06月07日
48 特選に日浦寛人さん  写連紀南支部5月優秀作品  
2022年06月07日
49 タイサンボクが花の盛り  宗応寺の境内で  (新宮市 )
2022年06月07日
50 アジサイの新名所に  大泰寺で育成に奮闘  (那智勝浦町 )
2022年06月07日
51 「毎日歯を磨こう!」 歯と口の健康ポスター審査会 (紀南歯科医師会)
2022年06月07日
52 ウチヤマセンニュウを観察  孔島鈴島で探鳥会  (日本野鳥の会 )
2022年06月07日
53 度会県に100万円を寄付  エムアンドエムサービスが県プロジェクトに賛同  (熊野市 )
2022年06月07日
54 相野谷川の土砂撤去を  第3回鮒田区環境防災会議  
2022年06月07日
55 家族連れらでにぎわう  屋外イベント「屋台deランチ」  (紀宝町 )
2022年06月07日
56 お悔やみ情報
  
2022年06月05日
57 1日限りの「とボケた喫茶店」
 認知症高齢者の輝く姿  (那智勝浦町 )

 「この喫茶店では、とボケた出来事が起こるかもしれません。なぜならホールスタッフは、この町で生まれ年を重ねた認知症のおじいちゃんおばあちゃんだからです」―。5月29日に那智勝浦町朝日の民宿わかたけ1階で開かれた「とボケた喫茶店」を紹介する一文だ。1日限りの喫茶店は予約制で午前と午後の4部で行われた。同町下里にあるグループホームつつじ園の利用者7人がホールスタッフとして従事し、訪れた30人の来店客と交流を深めた。

 この催しは医療と福祉、飲食業などの関係者で構成される「とボケた実行委員会」(近松健太委員長)が企画・開催したもの。高齢者の暮らしの在り方や社会参加の可能性を考え、地域においての認知症への理解や周知を行うことが目的。

 看護師の近松委員長がデイサービスを利用する自身の祖父の様子を見ていた際に「短時間でも、生き生きできる機会や場があれば」と2年前から考えるようになったという。ある時、同民宿を経営する花井清州さんに相談したところ、人脈が広がっていった。

 その後、つつじ園の看護師で認知症介護指導者である川口利恵さんや、大阪でスペイン料理のオーナーシェフを務めるなどの経験を持ち、現在は新宮市で飲食のプロデュース業を行う金子清人さんと妻の摩耶さん、同町朝日のケアプランサービスつなぎの管理者で、主任ケアマネジャーである南香帆里さんが今回の企画に賛同し加わった。

 6人は実行委員会を立ち上げて会議を重ねた。当初は3月に予定していたが、コロナ禍で延期が続いて今回に至った。

 当日は午前のブランチタイムと、午後のカフェタイムに分けて実施。来店客は、あらかじめ用意された各テーブルを担当するスタッフ(利用者)の情報が記された自己紹介カードに目を通した。

 スタッフが料理を運び、注文分の飲み物を届けた時点で席に着く。両者の交流を図るためのトークタイムが設けられており、共に笑顔を浮かべ、和気あいあいと会話に花を咲かせていた。

 料理を担当した金子清人さん、摩耶さん夫妻は「必要なことを伝えると、それに応えてくれる。認知症の方々とのコミュニケーションや関係性はイメージとは違い、とてもシンプルで楽しかった。多くの気付きや収穫がありました」。

 南さんは「人は外へ出て活動すると輝く。ご自宅に訪問する仕事をしているが、目にする機会がなかった。地域に溶け込み過ごす姿はとてもきらきらしていた。今後も多くの人に、同じように輝いてほしい」。

 川口さんは「専門の資格を持ち、専門の仕事をすることは大事だが、それだけではないことに気付いた。他業種の方々が集まり、連携することで広がった。人と人との関係性はもっとシンプル。こういった機会があれば、みんながハッピーになれる」と話した。

 花井さんはイベントを振り返り「イベントではスタッフの皆さんがスムーズに会話して、お客さまと共感し合い、盛り上がっていた。高齢者や若者など年齢は関係なく、互いに興味が持ち合える入り口やきっかけになったのでは」。

 福祉の学びを深めるために、今後数年間は国内外に赴いて勉強を検討しているという近松さんは「常に良い雰囲気。スタッフの皆さまが生き生きとしていて、感動した。イベントは継続していきたい。その際は多くの皆さまにもご参加していただけたら」と語った。

 イベント終了後は4部とも、スタッフが来店客を見送った。新たな福祉の在り方に感銘を受けた来店客がスタッフに感謝を述べ、握手を交わす姿なども見られた。

(2022年6月5日付紙面より)

スタッフ(左)と来店客が和気あいあいと交流を深めた=5月29日、那智勝浦町朝日の民宿わかたけ
1日限りの喫茶店が開かれた
2022年06月05日
58 細密鉛筆画家の篠田さんが講演
 那智勝浦RCの記念例会  (那智勝浦町 )

 那智勝浦ロータリークラブ(那智勝浦RC、後誠介会長)は2日、那智勝浦町天満のホテルサンライズ勝浦でクラブ創立60周年記念例会を開いた。記念ゲストとして細密鉛筆画家の篠田教夫さんが招かれ、卓話「細密鉛筆画家 篠田教夫展―神仏宿る細密画の世界 那智瀧図にはじまる―」を講演。会員らは篠田さんの作品に懸ける思いや制作過程など説明に耳を傾けていた。

 神奈川県出身の篠田さんは鉛筆による細密描写、迫真表現で自然の造形の社寺などをテーマに作品を発表している作家。「高野山・熊野を愛する百人の会」メンバーで、2017年に那智勝浦RCの招きから、熊野那智大社(男成洋三宮司)に「那智瀧図」を奉納した。

 昨年11月には那智勝浦RCの創立60周年記念事業で、「紀の国わかやま文化祭2021(第36回国民文化祭・わかやま2021、第21回全国障害者芸術・文化祭わかやま大会)」応援事業の一環として、今回の卓話と同タイトルの展覧会を町内で開催し、多くの来場者でにぎわった。

 また、2日朝には後会長と共に同大社を訪れ、「那智瀧図Ⅱ―夜―」「那智瀧図Ⅲ―霧―」2作品を奉納した。

 卓話では、友人に串本町の河内祭(こうちまつり)に誘われ熊野地域に足を運んだとし、その際に偶然にも後会長と出会ったエピソードなどを紹介した。

 那智瀧図については、「初めて那智の滝を見た時は圧巻で、刺激を受けた。絵描きの習性で、どう表現すれば、描くことができるのかいろいろ考えた」と振り返る。

 これまで自然の風景を描くことがなかったという篠田さんは、日本一の落差を誇る滝を描くために観察に徹した。ある時、左側から吹く強い風で滝の形が変わることに気付いたという。

 過去に那智の滝を題材としてきた作家たちの作品は全て滝筋が真っすぐのものばかりだったが、篠田さんは自然現象によって起こる曲がった滝を描くことを決意。「あえて曲げて描く。アイデアではなく、自然現象を受け止めて描きたかった」と話した。

 夜間の取材時の苦労や、絵画として成立させるための工夫なども説明。これまでに取り組んだ作品についても解説した。

 今後の構想として「那智の滝展」を検討しているとし、「著名な作家と共にやりたい。詳細は未定だが、この地で実施できればと思い、かすかな希望として、お伝えさせていただきたい」と語った。

 その後、後会長から篠田さんに記念品が贈呈された。

(2022年6月5日付紙面より)

細密鉛筆画家の篠田教夫さんの講演に耳を傾ける会員ら=2日、那智勝浦町のサンライズ勝浦
篠田教夫さん
2022年06月05日
59 大渓谷の風景を堪能
 城山田サロンが瀞峡めぐり  

 新宮市熊野川町の能城(のき)・山本・田長地区合同の城山田ふれあいいきいきサロンが2日に開かれ、地域住民ら12人が今年3月に運航開始した「瀞峡めぐり」へ出かけた。

 瀞峡(瀞八丁)は和歌山、三重、奈良の3県にまたがる大渓谷で、国の特別名勝・天然記念物に指定されている。多数の要因が重なって昨年からウオータージェット船の運航が休止となったが、(一財)熊野川町ふれあい公社が川舟を利用して運航をスタートさせた。

 熊野川町玉置口から乗船した参加者たちは、往復約6㌔、約40分のルートで、切り立った渓谷や巨岩・奇岩が織り成す風景を巡った。途中、奥まった谷の隙間へ入る趣向もあり、約7000万年前に堆積した地層がマグマの熱変性や水の浸食を受けて形作られた雄大な自然を堪能した。

 仲岡久子さん(89)は「以前に瀞峡へ行ったのはもう10年以上前。近くの有名な場所というのは意外と行かないもので、いい機会になりました」と話す。参加者からは「乗るまでは少し不安もあったが、川の上は気持ちが良かった」「また来たい」などの声があった。

 船頭によれば、これまでにサロンで団体参加があったのは熊野川町の2件のみで「ぜひご乗船を」と呼びかけている。料金、運航に関する問い合わせは熊野川川舟センター(電話0735・44・0987)で受け付けているという。

(2022年6月5日付紙面より)

川舟で瀞峡へ出発=2日、新宮市熊野川町
瀞峡巡りに参加した皆さん
2022年06月05日
60 市木木綿、未来へ紡げ
 地元出身者らで会発足  

 御浜町下市木で明治時代から織られてきた「市木木綿」の魅力を発信し、次世代につないでいこうと「市木木綿を未来へ紡ぐ会」が発足した。唯一の織元、向井浩高さん(53)=熊野市木本町=の活動を支えるため御浜町出身・在住者ら約15人が力を合わせる。

 市木木綿は旧市木村で農業の副業として発展し、最盛期の明治中期には45軒ほどの織元があった。1本だけの単糸で織るため、通気性が良く、柔らかな風合いに仕上がる。レトロでカラフルなしま模様も特徴の一つだ。

 向井さんは友人の父親で最後の職人の大畑弘さんから技術を継ぎ、2004年から布団店を営む家業の傍ら、生地を織り続けている。当時から大畑さんの工場を借りていたが、明け渡すことになり、和菓子屋だった木造2階建ての空き家に移転することに。布団店と自宅のある熊野市に移せば便利になるが、発祥の地である市木で織るからこそ意義があると考え、8カ月ほどかけて移転先を探した。

 作業場だけでなく、展示やワークショップのためのスペースも設け、市木木綿の魅力を伝えながら次の世代に残していける場所をつくりたいと考えている。将来、後継者候補が現れた際には無償で譲渡したいという。機械の移動などを始めたが、一部改装を行うため、引っ越しの完了時期は決まっていない。

 紡ぐ会ではメンバーの提案を受け6月1日から7月20日(水)まで、土地建物の購入費の一部などに充てるためのクラウドファンディング(ネットを通して賛同者から少額ずつ資金の支援を受けること)を始めた。

 向井さんは「市木木綿に出会ったとき、大正にタイムスリップしたかのような衝撃があった。文化も含めてこの技術を残していきたい」と語る。会に参加する一般社団法人ツーリズムみはま(御浜町阿田和)の辻本安芸さんは「資金を集めるだけのクラウドファンディングでなく、地元の人に知ってもらいたいという意味もある。たくさんの人に市木木綿の魅力に触れてもらいたい」と熱意を込める。

 支援について詳しくは「市木木綿 レディーフォー」でネット検索かサイト(https://readyfor.jp/projects/ichigimomen2022)まで。

(2022年6月5日付紙面より)

向井浩高さん(左から5番目)と紡ぐ会のメンバーら=御浜町下市木の工場移転先
カラフルなしま模様が特徴の市木木綿
2022年06月05日
61 玄峰老師の遺徳しのぶ  湯ノ峰で毎歳忌法要  (田辺市本宮町 )
2022年06月05日
62 地域の見守り活動に  蓬莱福祉委員がホウ酸団子作り  (新宮市 )
2022年06月05日
63 約90点の力作を展示  原野鶴雲・容子「二人展」  
2022年06月05日
64 風がテーマの作品など並ぶ  熊野ネイチャークラブ写真展  (太地町 )
2022年06月05日
65 6組が競い和深A優勝 第18回串本町ゲートボール大会 
2022年06月05日
66 好天の下5小中学校が熱戦 運動会体育祭シーズン後半 (串本町)
2022年06月05日
67 男女とも矢渕ペアが優勝  中学生ソフトテニス大会  (南郡予選 )
2022年06月05日
68 楽しく防災に取り組む  鮒田自主防が防災散歩  (紀宝町 )
2022年06月05日
69 犯罪、非行を防止する環境を  社会を明るくする運動  (紀宝町 )
2022年06月05日
70 スモークツリーの花  新宮市のタウンガーデン  
2022年06月05日
71 お悔やみ情報
  
2022年06月03日
72 沿線のポイ捨て根絶目指し 国道168号美化協議会が設立総会 (東牟婁振興局)

 新宮市緑ヶ丘の東牟婁振興局で5月31日夜、「国道168号美化協議会」の設立総会があった。和歌山県、新宮市、市観光協会、新宮商工会議所、熊野川町ふれあい公社、新宮青年会議所、新宮ライオンズクラブ、新宮ロータリークラブなど協議会構成団体関係者ら26人が出席。協議会規約や本年度事業計画などを承認。会長に里中陽互・市観光協会長を選任した。

 東牟婁地域と県内外各地域との往来のための主要道路である国道168号。沿道は住宅が少なく人目にもつきにくいことから、全域でポイ捨てによる空き缶やペットボトルなど飲料のごみが散乱しており、待避所や道の駅周辺では飲食物のごみが散乱している。沿道に捨てられたごみは熊野川に流れ込み、最終的に海に至る。

 そういった状況を鑑み、東牟婁振興局健康福祉部衛生環境課は昨年秋、168号沿いの道の駅および待避所計3カ所に実験的に公衆ごみ箱を設置。ごみ箱の維持管理における問題点と沿道などにおける散乱ごみの削減効果の検証を実施してきた。

 協議会の設立は、公衆ごみ箱の常設設置を行うことにより、路上などの散乱ごみ(ポイ捨てごみ)を低減させ、当地方の山・川・海の自然環境の保全に寄与することを目的として官民一体となって組織。運営母体となって情報交換や連絡調整を行いつつ、相互に連携して不法投棄対策活動を展開していく。

 開会に当たり、杉本善和・東牟婁振興局健康福祉部長が設立趣意を説明。「県では2020年4月に『ごみの散乱防止条例』を施行し対策を強化してきたが完全には抑制しきれていない」と現状を明かした。

 昨年、公衆ごみ箱を設置し検証を行ったところ、沿線全域でごみの種類別に25~40%程度の削減効果が認められたとし「ポイ捨て根絶を目指すためには行政だけではなく、地元住民や事業者が主体となって地域に根差した取り組みを継続していくことが重要」と協力を呼びかけた。

 里中会長は関係者や賛助会員に対する感謝を示し「世界遺産にも登録されている当地域の素晴らしい景観を守り、子どもたちに残していくためにも、地域に根差した実践活動を実施していきたい」とあいさつ。オブザーバーとして参加した酒井清崇東牟婁振興局長が出席者や関係者に感謝を伝えた。

 本年度は▽公衆ごみ箱の設置▽公衆ごみ箱の維持管理▽周知や啓発、関係機関との連携による清掃活動など、ごみの不法投棄防止対策に関する事業―などを予定。公衆ごみ箱は昨年設置した3カ所(相賀、熊野川町田長、同町相須)に加え、南桧杖と熊野川町日足にも設置する計画としている。

(2022年6月3日付紙面より)

国道168号美化協議会が設立した=5月31日、新宮市緑ヶ丘の東牟婁振興局
里中陽互会長
2022年06月03日
73 代表者が義援金届ける
 「わくわく楽しいありがとう展」  (那智勝浦町 )

 5月27~29日の3日間、那智勝浦町朝日で「わくわく楽しいありがとう展」を初開催した陶芸サークル「器遊」とペーパークイリング「ファミリー」、己書(おのれしょ)「紀伊のおと道場」の3団体の代表者らは30日、同町役場を訪問し、期間中に募ったウクライナ人道支援のための義援金を堀順一郎町長に手渡した。集まった6万5710円は日本赤十字社を通して寄付される。

 各団体のそれぞれの力作を、多くの人に味わい、楽しんでもらいたいという思いから実施に至った同展。

 会場には手作りの皿や器などの陶芸作品、色とりどりの紙を巻いて作った小さいパーツを組み合わせ、刺しゅうのような装飾を施すペーパークイリング作品、書き方や文字の書き順にとらわれることなく、自由に筆を走らせ、自分の世界観を楽しく表現する己書作品を多数展示。また、無料のプレゼントコーナーや各種体験も人気を博した。

 同展事務局によると、新型コロナウイルス感染症対策を施した中で実施された催しには3日間で500人以上が訪れたという。

 会場に足を運んだという堀町長は「素晴らしい器や根気のいるペーパークイリング作品、前向きな言葉などが書かれた己書を見せていただいた。文化活動や地域に根差した祭りなど、残すべきものは残していきたい」。

 義援金については「このたびはありがとうございました。多くの命が絶たれてしまう状況が続く、ウクライナ問題が一刻も早く、収束してほしいと願っている」と述べた。

 「器遊」代表の松本ひとみさんと、「ファミリー」の石橋久美子さん「紀伊のおと道場」の道場主・杉本博子さんらは「義援金はお困りの方々に届けていただけたらそれが一番です。国内でもコロナ禍で最高の日常が失われてしまっている。催しの名前のように、わくわく楽しい日常が取り戻されることを祈っています。タイミングがあえば、次回もぜひ開催したいです」と話していた。

(2022年6月3日付紙面より)

「わくわく楽しいありがとう展」で集めた義援金を届けた3団体の皆さん=5月30日、那智勝浦町役場
2022年06月03日
74 津波低減に生徒が挑む
 円柱堤防を助成受け研究  (新宮高校 )

 和歌山県立新宮高校(東啓史校長)3年生の寺地航琉(わたる)君がこのほど、日本財団とリバネスが行うマリンチャレンジの認定研究に採択された。円柱の防波堤で津波被害を低減させる研究で、研究費の助成を受けて実験を繰り返し、最終的には最適な防波堤配置の提案を目指す。

 マリンチャレンジとは、海洋分野の課題の研究に挑戦する中高生を対象に、研究資金の提供や助言者による支援を行う事業。対象地域は全国で、申請書での選考を経て認定研究が決まる。採択を受けた研究者は、研究費5万円などを受けて研究を行い、主に8月に全国5カ所で実施される成果発表会に臨む。さらに上位の全国大会もある。

 寺地君のテーマは「津波減波に最適な防波堤形状と設置方法に関する研究」。円柱が水流に対して耐性があることから、円柱の防波堤を隣接して配置し、津波の威力を相殺することで、被害を最小限にできるとの仮説を立てた。その実証として、模型で実験した後、津波発生装置とコンピューターによるシミュレーションを行うことを考えている。環境面でも、従来型の防波堤より負荷を低減できるとする。2年生だった2月に申請し、4月に採択を受けた。

 防災課題を考え始めたきっかけは、2011年の紀伊半島大水害。「当時は小1だった。新宮市に住んでいて被害はなかったが、自分の身を守るにはどうしたらいいかを考えるようになった」と振り返る。この経験が、津波被害低減の研究につながっていった。今回の採択について「これで研究できると思うとうれしい。考えているときが楽しい。研究は自分にとって最高のものだと感じている」と喜ぶ。

 8月の成果発表会に向けた実験は、すでに始まっている。発泡スチロールの箱と水道を使って、簡易的な津波発生装置を製作。滑車や重りを用いて、起こる津波の威力を一定にするよう工夫した。水を入れたペットボトルで、円柱の構造物を再現。2本の円柱の距離を変えることで、津波の威力がどれぐらい低減するかを調べている。

 津波により流された物の距離で、威力を数値にすることを考えている。「可視化して、グラフを活用して(最適値を)求めていきたい」と意気込む。実験は毎日、昼休みや放課後に学校内の一室で行っている。

 これらで得た知見を基に、南紀熊野ジオパークセンターの津波発生装置を借りて実験を行い、大学などの関係機関にコンピューターシミュレーションを行ってもらう構想もある。「津波という地域課題の解決につながり、将来は円柱の防波堤が建つようになればうれしい。今回の研究は絶対やり遂げたい」と力を込める。

 他にも、円柱の防波堤に加え、さらに沖合に円すいの防波堤を配置し、津波の威力のみならず、向きまでも変えることができないかとの発想もあるという。

(2022年6月3日付紙面より)

認定書を持つ寺地航琉君(右)と東啓史校長=5月31日、和歌山県立新宮高校
簡易津波発生装置に水を流す
2022年06月03日
75 4年ぶりの上陸、産卵に期待
 井田海岸でウミガメパトロール開始  (紀宝町 )

 アカウミガメの産卵期を迎え、紀宝町ウミガメ保護監視員(萩野進也代表)は1日、同町の井田海岸でパトロールを開始した。萩野代表と木村一樹さん、西昌志さん、前地敏久さん、杉浦利也さん、前地正喜さんが7月末まで交代で海岸を歩き、上陸、産卵するアカウミガメを見守る。

 初日は上陸がないか確かめ、毎年続けている清掃活動と海岸の定点測量も行った。今年も産卵した1匹分の卵を井田小学校のふ化場に移す。萩野代表は「3年間上陸、産卵がなかったが、いつ上陸してもいいように海岸の環境整備を続けている。毎年、最初の1匹を見るとほっとする。今年は1匹でも上陸、産卵してほしい」と話していた。

  □     □

■パトロールボランティア募集

 同町企画調整課は、ウミガメ保護監視員と一緒にパトロールするボランティアを募っている。7月末まで毎週土曜日午後8時から実施し、1回だけの参加も可能。中学生以下は保護者同伴。

 申し込みは同課(電話0735・33・0334)まで。受け付けは平日の午前8時30分から午後5時まで。新型コロナウイルス対策としてマスク着用、検温に協力を呼びかけている。感染状況により、中止となる場合もある。

(2022年6月3日付紙面より)

ウミガメ保護監視員がパトロールを開始=1日、紀宝町の井田海岸
2022年06月03日
76 楽しく開放的にプレー 千穂第二地区福祉委員会グラウンドゴルフ交流会 (新宮市)
2022年06月03日
77 小ぶりな花が密集  妙法山にコアジサイ  (那智勝浦町 )
2022年06月03日
78 50年来の思いかなう  片山画伯が主祭神描き奉納  (熊野那智大社 )
2022年06月03日
79 はつらつと若さはじける  木本高校で3年ぶり有観客の体育祭  (熊野市 )
2022年06月03日
80 働くことの喜びや苦労学ぶ  2年生が職場体験学習  (矢渕中 )
2022年06月03日
81 児童の頑張り注目浴びる  高池小が春季運動会挙行  (古座川町 )
2022年06月03日
82 気付き得て接し方考える  小学生対象手話学習開く  (古座川町 )
2022年06月03日
83 キバナウスキムヨウラン開花  発見例少ない希少なラン  (新宮市 )
2022年06月03日
84 「マグロがいっぱい!」  勝浦小1年生が市場見学  (那智勝浦町 )
2022年06月03日
85 お悔やみ情報