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2022年06月29日
1 ナスで学ぶ地産地消
 児童が収穫、販売も  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立勝浦小学校(山下真司校長)は28日、同町南大居の畑で、3年生43人を対象にしたナスの収穫体験を行った。児童が畑に実るナスを収穫し、袋詰め。町内商店での販売までを行い、地産地消の重要性を学んだ。

 新宮周辺地場産青果物対策協議会(会長=小田三郎新宮中央青果社長)とくろしおナス組合(松本安弘会長)の協力により、社会科の授業で農業を学ぶ3年生を対象に毎年実施している。食育や地産地消の重要性、地元野菜の産地などを教えている。

 今回は、前日に松本会長と新宮広域圏公設地方卸売市場の中本勝久市場長が、学校を訪問。事前学習会を行い、ナスに関する基礎知識を伝えた上で、この日の収穫に臨んだ。収穫は組ごとで2回に分けた。畑は松本会長の所有で、大ぶりのナスがいくつも実っていた。

 児童らは、松本さんの指導を受け、ナスを1人5個ずつ、はさみで切り取って収穫。「大きい」などと歓声を上げ、収穫したナスを仲間と見せ合い競っていた。

 収穫したナスのうち、2個は販売用に袋詰め。見た目がきれいなものを選び、事前に児童が書いておいたメッセージカードも入れた。カードには「太田の畑で作ったナスです」「朝取ってきました。新鮮です」などと書かれていた。残る3個は持ち帰り用とした。

 中本市場長は「取れたてのナスは栄養たっぷり。でも日がたつと、しわしわになり、色が落ち、栄養もなくなってくる。できるだけ新鮮な地元産のナスを食べて。安心安全な地元の野菜を知っておいて」と呼びかけた。

 濱新平君は「楽しかった。取れたナスはマーボーナスや漬物やみそ汁で食べたい」。豊田香菜さんは「(収穫は)初めてだったけどうまくできてよかった。ナスは栄養たっぷりでおいしい。マーボーナスで食べたい」と話した。

 この後、袋詰めしたナスは、同町築地の中西商店の協力で、同店で児童が販売した。

(2022年6月29日付紙面より)

収穫したナスを自慢する児童ら=28日、那智勝浦町南大居
販売するナスを袋に詰める
2022年06月29日
2 Aコープこざ店9月に閉店 通常総代会で承認 (みくまの農業協同組合)

 みくまの農業協同組合(JAみくまの、漆畑繁生代表理事組合長)は25日、那智勝浦町体育文化会館で第21回通常総代会を開いた。総代総数510人のうち、117人(議決権行使346人)が出席し、赤字が続くAコープこざ店の閉店などを含む9議案全てを承認した。

 漆畑代表理事組合長は令和4年度は、8支所から5支所1ふれあい店体制へと統廃合したなどの拠点再編を実施したと報告。「JAが地域に貢献できる組織であるためには、持続可能な経営基盤の確立が不可欠だが、さらなる経営努力の必要がある。ご承認をお願いいたします」とあいさつ。

 ▽令和3年度の事業報告、剰余金処分の承認▽定款の変更▽Aコープこざ店の閉店▽第8次総合中期計画の設定▽第5次JAみくまの農業振興計画▽令和4年度事業計画の設定▽令和4年度における理事報酬の決定―などが審議された。

  □     □

■Aコープこざ店の閉店



 3号議案は串本町西向にあるAコープこざ店の閉店についての審議。同店は、1987年にオープンし、98年8月に改装後、小規模な修繕を経て現在に至っている。

 事務局は現在、老朽化で屋根、外壁、トイレの大規模修繕や、フロンガスの規制によってショーケースの入れ替えも必要であると説明した。

 事業収益は2016年度が5億3407万1000円だったが、19年度は4億547万1000円と大幅に減少。18年度以降、労務管理の観点より、日曜休店が余儀なくされ、来客数にも影響を及ぼしたとした。

 20年度から全日営業に戻したが18年度以降、4期連続で赤字が続く。検討を重ね、地域の人口動態・競合店の影響、収支シミュレーションを勘案し、今年9月末での閉店に至ったという。

 総代からは「閉店は他店舗の影響があったのか。とくし丸の巡回は」と意見が上がった。漆畑代表理事組合長は赤字や人口減少などから苦渋の決断だったとし、「地区懇談会も開いた。全農と提携するコンビニのファミリーマートに店舗を引き継いでもらえないか打診したが、周辺350㍍圏内の人口が約500人で、平均日商までの見込みは厳しいため、出店不可との回答があった」。

 今後の対応として「買い物難民のためにも、店舗周辺で移動スーパーのとくし丸を運行させ、対応する」と答弁し、賛成多数で承認された。

 同店の閉店を受けて、同町在住の60代女性は「車がない高齢者の方は大変だと思う。よく買い物に行くので閉店は残念です」と話していた。

(2022年6月29日付紙面より)

9議案が審議された通常総代会=25日、那智勝浦町の体育文化会館
今年9月末で閉店が決まったAコープこざ店
2022年06月29日
3 橋杭ビーチ清掃に奉仕
 人見建設、全社規模で  (串本町 )

 串本町の建設会社・株式会社人見建設(人見健一社長)が27、28日の2日間、串本町くじ野川にある橋杭ビーチのボランティア清掃に取り組んだ。

 紀の国わかやま国体串本町会場への協賛や新型コロナウイルス感染症予防のための資材寄贈などさまざまなかたちで地域貢献を重ねている同社。この清掃は社長発起をきっかけにして全社規模でおととしから取り組むようになり、今年も町に申し入れ了解を得て計画。社員一丸で日頃の仕事の段取りをつけ、2日間の実施へとこぎ着けた。

 当日は重機(パワーショベルなど)も持ち込んで奉仕。今年は人力では動かしがたい流木が無かった反面、はだしで歩くとけがをしそうな細かい流木などのごみが目立ったためまずそれらをかき出し、一冬の間に風で陸側へと寄った砂を浜へ戻してならした。

 重機が使いづらい砂浜と芝地の間にたまった砂は、階段状の護岸構造を傷めないようシャベルやブロワー、ほうきなどを使い人海戦術で対処。今年は了解の一端で売店「ビーチハウス・ラパン」横の芝地に長年堆積した砂にも対処し、若干芝を剝ぐ状態となったが平らな敷地を取り戻した。

 同ビーチは近年、春~秋(4~10月)の3季活用をしていて、同ウイルスの情勢に伴い最近は教育旅行によるシーカヤックなど各種アクティビティーの利用も活発。7月2日(土)から8月31日(水)までは橋杭海水浴場が感染症予防対策を講じつつ開設されることになっていて、今年はそれら用途で多用されている範囲を中心に整えた。

 人見社長は「新型コロナウイルスに伴う外出自粛も和らぎ、5月の連休は多くの観光客が橋杭岩へ訪れていた。海水浴場の利用も似た感じで増えると思うし、訪れた皆さんに『海水浴場もきれいだったよ』と言ってもらえるよう今年も頑張りたい」と胸中を語り、社員と横一線で作業に励んでいた。

(2022年6月29日付紙面より)

重機や人の手で橋杭ビーチを整える株式会社人見建設の皆さん=27日、串本町くじ野川
2022年06月29日
4 レジャーシーズンを前に
 消防署が水難救助訓練  (新宮市 )

 海水浴など水辺でのレジャーシーズンを前に新宮消防署(堀切学署長)は28日、新宮市三輪崎の三輪崎漁港で水難救助訓練を行った。同署警防隊ら20人が溺者救出方法などを再確認した。

 訓練は水難救助現場を安全・確実・迅速に対応できるようにすることを目的に毎年実施。現場活動に関する基本的な救助技術の再確認および個人の基礎泳力強化し、消防組織としての災害活動能力の向上を図る狙いもある。当初は21日に予定していたが、雨天により延期となっていた。

 署員たちは、救命索発射銃「浮環弾」の取り扱いやスローバックと浮環の投入、水難救助用担架を使用するなど、指揮者の指示を受けながら、安全管理を徹底した上で訓練に取り組んだ。

 大西聡副署長は「当地方は海や川に囲まれた水辺のレジャーが盛んな場所です。しかし毎年、全国的に水難事故が絶えない状況となっているため、今後も継続して訓練を続けていくことが重要だと思っています」と述べた。

 また、海だけでなく川においての事故にも注意を促し、熊野川には多くの支流があることから、ダムの放水状況の確認や気象状況にも注意することが大切とし「自身の命を守るためにも事故防止への意識を高め、レジャーを楽しんでもらえれば」と呼びかけていた。

 昨年度中に市内で発生した水難事故は4件、本年度は6月現在で3件。今年は、三輪崎海水浴場が7月10日(日)、高田自然プールは15日(金)に開設する予定となっている。

(2022年6月29日付紙面より)

訓練に励む署員たち=28日、新宮市三輪崎
2022年06月29日
5 新宮が優勝収める
 県小学生バレー男女大会東牟婁地方予選  
2022年06月29日
6 王子が主催大会制す
 第8回王子カップ2022  
2022年06月29日
7 6年生がウミガメの生態学ぶ  「井田」未来 創造 Learning  (井田小 )
2022年06月29日
8 子育て世帯らに「紀の宝商品券」  7月下旬から発送予定  (紀宝町 )
2022年06月29日
9 「地域共生社会」の実現に向け  第3次地域福祉(活動)計画を策定  (紀宝町 )
2022年06月29日
10 初めて絵手紙描く  三佐木蜂伏地区福祉委員会サロン  (新宮市 )
2022年06月29日
11 仕事内容や取り組み学ぶ 三輪崎小4年生が社会科校外学習 (新宮市)
2022年06月29日
12 プロの奏法、今後に生かして  海上自衛隊呉音楽隊が演奏指導  (近大新宮 )
2022年06月29日
13 橋杭ビーチでフリマ開場  グループ「つれもていこら」  (串本町 )
2022年06月29日
14 女性部員ら10㌔超仕込む  池野山でホウ酸団子作り  (古座川町老連 )
2022年06月29日
15 生活支援4事業などを承認  一般会計補正予算〈第2号〉  (串本町 )
2022年06月29日
16 第2回定例会一般質問③  串本町議会  
2022年06月29日
17 お悔やみ情報
  
2022年06月24日
18 例大祭に向け練習始まる
 那智田楽保存会  (熊野那智大社 )

 那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)で20日から、「那智の田楽」の練習が始まった。田楽は7月14日(木)に斎行される例大祭「那智の扇祭り(火祭)」の前日13日(水)の宵宮祭において、町立市野々小学校の児童による3年ぶりの「大和舞(稚児舞)」とともに奉納される。

 那智の田楽は五穀豊穣(ほうじょう)を祈り、笛と太鼓に合わせて踊る伝統芸能。室町時代の田楽踊りを伝える貴重な文化遺産として、「那智田楽保存会」(男成洋三会長、会員32人)が古来の姿を伝えている。

 1976年に国の重要無形民俗文化財、2012年にユネスコの無形文化遺産に登録された。また、昨年は一度途絶えた田楽が復興してから100周年を迎えた。

 新型コロナウイルスの感染防止対策のために宵宮祭のみの奉納となったが、新規会員の2人増や今年11月には日本青年館の財団設立100周年記念事業での祝賀上演が決まるなど、保存会は活気を見せている。

 演者は編木(ササラ)4人、太鼓4人、鼓役(シテテン)2人。熟練会員の原敦夫さん、二見正信さん、松尾常生さんが指導し、計11回の練習を重ねる予定だ。

 20日夜、小川一義副会長が「宵宮に向けて、恒例の練習をやっていきたい」とあいさつ。熟練会員や男成宮司が見守る中、会員は真剣な表情でそれぞれの動作に磨きをかけた。

 編木を指導する原さんは「毎年6月20日は田楽の始まり、気持ちが高まる。コロナの影響で今年も宵宮のみの奉納だが、皆がけがなどなく、無事に本番を迎えられることを願っています」。

 太鼓を教える二見さんは「伝統を継承していくメンバーが今年増えた。年に1度のお祭り、気を引き締めて練習に励みたい」と抱負を述べた。

 男成宮司は「今年のお祭りは渡御を行うことになった。田楽は今年も宵宮のみだが、神様にご奉納できるのはありがたい」と語った。

(2022年6月24日付紙面より)

本番に向け動作に磨きをかける会員=20日、那智勝浦町の熊野那智大社
2022年06月24日
19 日本の財政に問題意識を
 山端克明・新宮税務署長が講話  (近大新宮 )

 新宮市の近畿大学附属新宮高校(池上博基校長)で22日、新宮税務署の山端克明(やまばな・よしあき)署長による講話「税の重要性等について」が開かれた。1年生108人が第26回参議院議員通常選挙などに関連し、現在の日本の財政状況やその課題について学んだ。

 今年4月に選挙権年齢が18歳に引き下げられ、主権者教育の重要性が高まる中、小学校~高校段階での租税教育拡大に取り組んでいる。

 山端署長は日本の財政について「バブル経済崩壊後、日本の財政は借金である国債に依存してきた。本年度末には国債は1026兆円に達し、国民の人数で割ると、1人当たり900万円以上の借金を背負っていることになる」と説明。熊野地方の自治体の財政状況にも触れつつ「今回の参議院選挙では、社会保障の充実が主張されているが、その先には借金である赤字国債が積み増していくという状況がある。人ごとと思わず、問題意識を持ってほしい」と求めた。

 「2年後、皆さんには選挙権が与えられる。現在の借金を背負う子どもたちのことを考えれば、この権利を行使するのは皆さんの『義務』だと思います。どんな小さなことでも問題意識を持ち、現状を知らなければならない」と語りかけ、生徒たちに成人年齢を迎える覚悟を促した。

 林優大君は「大人になったら、絶対に税金を払わなければいけないこと、現在の日本が抱える借金のことを詳しく知れて良かった」と話していた。

(2022年6月24日付紙面より)

真剣に耳を傾ける生徒=22日、新宮市の近畿大学附属新宮高校
山端克明署長
2022年06月24日
20 「あなたらしい」を築く社会へ
 男女共同参画週間に啓発活動  (新宮市 )

 男女共同参画週間(6月23~29日)に合わせ、和歌山県各地で啓発活動が行われている。23日には、新宮市のイオン新宮店前で、東牟婁振興局職員や新宮人権擁護委員協議会、ウィメンスタディズ熊野、新宮市職員ら10人が啓発物資を買い物客に配り、男女共同参画社会への理解を呼びかけた。

 1999年に公布・施行された男女共同参画社会基本法は▽男女の人権の尊重▽社会の制度・慣行への配慮▽政策などの立案・決定への共同参画▽家庭生活における活動と他の活動の両立▽国際的協調―の五つを基本理念としている。

 男女共同参画週間には、男女が職場や学校、地域、家庭生活など多様な場で個性と能力を発揮し、ともに豊かな人生を送ることができる「男女共同参画社会」の実現に向け、さまざまな活動が展開される。

 本年度のキャッチフレーズは、2522点の公募の中から「『あなたらしい』を築く『あたらしい』社会へ」が最優秀作品に選ばれている。

 和歌山県でも「男性は仕事、女性は家事・育児」という固定的性別役割分担の解消やワークライフバランスの充実を呼びかけており、この機会に男女共同参画について考える機会としてはいかがだろうか。

(2022年6月24日付紙面より)

啓発物資を買い物客へ手渡す=23日、新宮市のイオン新宮店
2022年06月24日
21 地域貢献団体を表彰
 野球と剣道、助成金も  (新宮信用金庫 )

 新宮信用金庫(浦木睦雄理事長)が地域に貢献する団体などを助成するために設けている「しんぐう信金ひまわり基金」の、推薦選出団体への表彰式と目録贈呈式が22日、同金庫の大橋通本店などであった。蓬莱フレンズ(加藤恒生監督)、三輪崎剣道クラブ(新谷佑輔代表)、くまのベースボールフェスタ実行委員会(山門弘毅実行委員長)に対し、表彰状と目録を手渡した。

 同基金は、地域活動や環境保全などのボランティア活動を助成して支援するため、同金庫が1999年4月に設立。毎年、貢献を認めた団体を表彰し、助成金を贈っている。令和3年度地域貢献賞には、徐福支店の推薦で蓬莱が、佐野支店の推薦で三輪崎が、熊野支店の推薦でくまのが選出された。

 蓬莱は小学生男女を対象にした野球チーム。三輪崎は幼稚園児から中学生までが所属し、2年に1度は大規模大会も主催している。くまのは野球大会を通じて地域活性化を図るほか、合宿誘致にも取り組んでいる。

 蓬莱と三輪崎への表彰は大橋通本店で、くまのへの表彰は熊野支店で行われた。表彰状は推薦した各支店長が伝達。蓬莱は加藤監督へ峯良・徐福支店長が、三輪崎は新谷代表へ中楠貴之・佐野支店長が、くまのは山門実行委員長へ中西政貴・熊野支店長が手渡した。

 加藤監督は「基金は助かるし、ありがたい。人数が減ってきているが、月謝は上げたくないし、保険代もあるので、すごく助かる。チームの運営に使いたい」。新谷代表は「7月下旬に東京都である全国大会に出場するので、その補助になり、ありがたい。今後も頑張り、地域貢献につなげたい」。

 山門実行委員長は「20年やってきて、状況や環境は変わってきているが、野球で地域貢献できるように今後も続けたい。注目と協力をお願いします」などと語った。

(2022年6月24日付紙面より)

表彰状を持つ加藤恒生監督(左から2人目)と新谷佑輔代表(右から2人目)=22日、新宮市大橋通の新宮信用金庫本店
表彰状と目録を受け取る山門弘毅実行委員長(右)=同日、熊野市井戸町の新宮信用金庫熊野支店
2022年06月24日
22 もみじ会6月ゴルフコンペ
  
2022年06月24日
23 近畿大会で上位目指す 県高校総体卓球競技で躍動 (新宮高校)
2022年06月24日
24 松下穂乃果さんが全国へ 男女個人、女子団体は近畿大会に (新宮高校弓道部)
2022年06月24日
25 「水はどこから?」  王子ヶ浜小4年が浄水場見学  (新宮市 )
2022年06月24日
26 楽しく花を生ける  新木保で「花つぼみ」  (新宮市 )
2022年06月24日
27 楽しい学びの一助に  下山組が電子黒板など寄贈  (北山小・中学校 )
2022年06月24日
28 各種施策、市の見解問う  新宮市議会一般質問②  
2022年06月24日
29 いい香りのヒノキ箸  第6回木育教室に12人  (新宮市 )
2022年06月24日
30 にぎやかな声響く  神倉小でプール開き  (新宮市 )
2022年06月24日
31 幸せを願い活動続ける 結成30周年を記念し式典 (太地町赤十字奉仕団)
2022年06月24日
32 第2回定例会一般質問①  串本町議会  
2022年06月24日
33 本年度海開きは7月2日  橋杭、田原の両海水浴場  (串本町 )
2022年06月24日
34 バランス良い朝ご飯を  栄養教諭による食育授業  (井田小 )
2022年06月24日
35 ジム利用券などの賞品を用意  「みらい健康マイレージ」始まる  (紀宝町 )
2022年06月24日
36 お悔やみ情報
  
2022年06月19日
37 「新宮下本町遺跡」国史跡指定へ
 文化審議会が文科大臣に答申  (新宮市 )

 国の文化審議会(佐藤信会長)は17日、文化審議会文化財分科会の審議・議決を経て、文部科学大臣に新宮市下本町の「新宮下本町遺跡」(指定予定面積5796・37平方㍍)を国史跡に新規指定するよう答申する。官報告示を経て正式に登録される予定。市内では2003年に新宮城跡附水野家墓所が指定を受けて以降19年ぶりとなる。

 国指定史跡は、文化財保護法または文化財保護条例によって歴史上、学術上価値の高いものとして指定された遺跡。現在、全国で1872件が指定されている。市では新宮城跡附水野家墓所のほか、熊野三山(熊野速玉大社他)、熊野参詣道中辺路・伊勢路(新宮市他)、大峯奥駈道(おおみねおくがけみち)(同)が史跡指定を受けている。

 「新宮下本町遺跡」は、熊野川の河口から約2㌔、史跡新宮城跡の西麗の熊野川に面した自然堤防上に立地する中世の港湾関係遺跡。新宮は太平洋航路における重要な港湾としても知られ、平安時代末期以降、主に熊野三山による太平洋航路を利用した各地との交流・交易の記録が残る。

 このたびの答申を受け、田岡実千年市長は同遺跡の調査を指導した調査委員会委員や国、県の関係者らの尽力に感謝。

 「貴重な文化財を後世に保存・継承する責任の重さを改めて感じている。同遺跡は、丹鶴ホールの敷地で発見された中世の港に関係する重要な遺跡で、市ではその性格や価値の解明を目的として調査に取り組んできた。今後も市民の皆さまのご理解とご協力のもと、保存・管理に努めるとともに地域の宝として活用していきたい」。

 速水盛康教育長は「丹鶴ホールの建設に先立ち、同遺跡の発掘調査を実施したが中世の地下式倉庫など港町に関係する貴重な遺構が見つかった。遺跡の保存と施設の建設の両立を目指し、施設設計の変更を行うなどして事業を進めてきた。今回の答申により、取り組みが実を結んだことに安堵(あんど)するとともに、遺跡を保存・継承していくことについて責任を感じている。今後も遺跡の保存に努めるとともに、多くの皆さまにその価値を享受いただけるよう活用していきたい」とコメントを出している。

  □     □

■新宮下本町遺跡

 2015年以降の市教育委員会による発掘調査によって、12世紀後葉から16世紀中ごろにかけての港湾に深く関係すると考えられる遺跡が確認された。

 遺跡は14世紀末ごろから15世紀にかけて最盛期を迎え、熊野川に面した自然堤防の斜面地を石垣に用いて段状に造成した面から地下式倉庫群や鍛冶遺構が検出されるとともに、それに直交して石段を伴う通路が設けられている。また、この時期には出土遺物から交易範囲の拡大が想定されるなど、港湾都市として機能したことが分かる。

 同遺跡は中世以降、太平洋航路の重要な拠点であった新宮における港湾や海を介した交流の実態を知る上で重要なだけでなく、中世の海上交通と宗教勢力との関係、平安時代末ごろ以降から全国へ信仰が拡大する熊野三山の経済基盤などについて考える上でも重要となる。

(2022年6月19日付紙面より)

遺跡の遠景(新宮市提供)
川へと下る石段通路と石垣(同提供)
地下式倉庫(壁面石積み)=同提供
指定範囲(同提供)
2022年06月19日
38 産後ケア拡充で利用者増
 子育て環境充実の一助に  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は今年4月から、分娩施設を退院した産後1年未満の母子に、助産師ら看護職が中心となって専門的な身体ケアやサポートを行う「産後ケア事業」を拡充させた。町子育て世代包括支援センターへの取材を基に、以後の利用動向を追った。

 産後ケア事業とは、母子とその家族が健やかな育児ができるよう、助産師らが▽母親の体調管理やカウンセリング▽母乳育児に関する相談や乳房ケア▽新生児・乳児の状況に応じた育児相談▽育児に必要な社会的資源の紹介―などを行うもの。

 2019年に公布された改正母子保健法において、産後ケア事業実施が市町村の努力義務として法定化され、新宮・東牟婁地域でも昨年度までに全市町村が事業化。那智勝浦町では19年度に事業化したものの、20、21年度の利用実績は0回と、活用が進んでいなかった。

 この状況を受け、今年4月からは「家族等から育児支援が受けられない」という利用条件を緩和し、1歳未満の子を育てる保護者全員を対象に。従来の母乳相談事業も廃止・統合し、母乳育児に関する相談も同事業で対応する。また、外出が難しい利用者のため居宅訪問型も利用できるよう改善し、利用料金も従来の1回2400円から800円に引き下げた。

 6月11日現在の本年度の利用者は8人(通所〈デイサービス〉型9回、訪問〈アウトリーチ〉型1回)と、短期間で利用者増につながっていることがうかがえる。

 同センターの保健師は「ぜひ多くの方に利用していただき、子育て環境の充実につなげていきたい」と話し、今後も妊娠届や出生届の提出などで来庁した保護者らへ積極的に周知を図っていくとしている。

 近隣市町村の昨年度の利用実績を調べると、新宮市51人(通所型148回、訪問型4回)、串本町7人(通所型12回、宿泊型2回)、古座川町4人(通所型11回)、太地町0人、北山村0人、紀宝町0人。出生数や料金、利用可能回数、母乳相談を統合して運用しているか否かという違いを考慮しても、大きくばらつきがある状況で、今後も動向を追っていく。

(2022年6月19日付紙面より)

那智勝浦町内で子育て中の母親たち
2022年06月19日
39 高木顕明師しのぶ
 非戦、平和願い遠松忌  (新宮市 )

 新宮市大橋通の淨泉寺(山口範之住職)で18日、真宗大谷派主催の「遠松忌(えんしょうき)法要」が営まれた。参列した関係者らが雨の中、非戦・平和を唱え、差別と闘った同寺12代住職・高木顕明(けんみょう)師(1864~1914年)の遺徳をしのんだ。

 「前(さき)を訪(とぶら)う 今、この時代に聞く非戦・平等の願い」をテーマに毎年営まれている法要。1998(平成10)年に滋賀県大津市の本證寺で有志らが第1回を営み、翌年から新宮市で開かれている。今年25回目で、2000(平成12)年から同派が主催している。

 関係者らは、市内の南谷墓地にある顕明師顕彰碑での勤行後、淨泉寺本堂での法要に参列。法要の様子は、動画投稿サイト「ユーチューブ」でライブ配信された。

 顕明師は新宮出身の医師・大石誠之助(1867~1911年)らと共に非戦、平和を唱えて活動していたが、明治天皇暗殺を企てたとして1910(明治43)年に連座(「大逆事件」)。死刑判決に処されたが後に無期懲役となった。

 事件を受け、同派から除籍の処分を付された顕明師は、無念の中、14(大正3)年6月24日に秋田監獄で自ら命を絶った。96(平成8)年に同派から処分が取り消され、名誉が回復されている。

 同所の顕彰碑には顕明師の著作「余が社会主義」の一節「南無阿弥陀仏は真に御仏の救済の声である。闇夜の光明である。絶対的平等の保護である」が刻まれている。

(2022年6月19日付紙面より)

読経の中、参列者らが焼香した=18日、新宮市の南谷墓地
2022年06月19日
40 「2期目の町政支える」  副町長に瀧本雄之さん  (那智勝浦町 )
2022年06月19日
41 4議員が当局質す  太地町議会一般質問  
2022年06月19日
42 歩いて周辺地域を知る  神倉小3年生が校区探検  (新宮市 )
2022年06月19日
43 ピンクとイエローが密集  旧浦神小の裏にランタナ  
2022年06月19日
44 小さな村の小さな図書室 北山村で利用者も増加中 
2022年06月19日
45 警察官の仕事を教わる  5歳児が紀宝警察署へ  (成川保 )
2022年06月19日
46 懐かしの名曲口ずさむ  カフェいっぷく亭で演奏会  (紀宝町 )
2022年06月19日
47 女性同士で和気あいあいと  グラウンドゴルフ楽しむ  (讃寿会 )
2022年06月19日
48 自由に筆走らせて表現  子育てサロンで「己書」  (紀宝町 )
2022年06月16日
49 無病息災など祈る
 アジサイをささげ祭典  (熊野那智大社 )

 那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)で14日、「紫陽花(あじさい)祭」が営まれた。アジサイを神前にささげて自然の恵みへの感謝をささげるとともに、梅雨時の無病息災を願った。

 境内の紫陽花園でも花盛りを迎えるころであるこの日に、毎年実施されている。今年は風雨ともに強い悪天候の中で行われた。祭典が行われた拝殿では、神職がおはらいの後、神前にアジサイを供え、男成宮司が祝詞を奏上。アジサイの小枝を手にした巫女(みこ)が、神楽「豊栄(とよさか)の舞」を奉納した。

 同様の神事は、別宮の飛瀧(ひろう)神社でも営まれた。また同大社のちょうず鉢には、たくさんのアジサイが浮かべられ、竹筒にも生けられていた。コロナ禍以前は茶席も設けられ、参拝者にお茶と菓子が振る舞われていたが、それは今回もなかった。

 男成宮司(68)は、新型コロナウイルスの感染状況は落ち着きつつあるが収束には至っていないこと、ロシアのウクライナ侵攻など世情は厳しいことなどに言及。「アジサイを供え、皆さんが健やかでますます栄えるよう、祈らせていただいた」と話した。

 1カ月後に控えた例大祭「那智の扇祭り(火祭)」についても「今年は通常通り、扇神輿(みこし)や大たいまつも出る。感染対策を行いつつだが、別宮(那智の滝前)は外なので、拝観者も入ってもらえる。拝観者と共に、五穀豊穣(ほうじょう)や新型コロナ収束を祈りたい」と述べた。

(2022年6月16日付紙面より)

アジサイを手に舞う巫女=14日、那智勝浦町那智山の熊野那智大社
2022年06月16日
50 助け合いの地域に
 ケアマネが集い研修  (新宮市 )

 新宮市地域包括支援センターの主催による、第2回新宮市ケアマネジャー支援会議が14日、新宮市役所別館であった。ケアマネジャー(ケアマネ・介護支援専門員)の約30人が参加、講演などを通して知識を深めた。

 新宮市民で介護保険の要支援者を担当している、新宮市から熊野市までの事業所に所属するケアマネが参加対象となった。新宮市の生活支援コーディネーターの福島圭さんが「新宮市での生活支援コーディネーター活動について」と題して説明を行ったほか、公益財団法人さわやか福祉財団さわやかインストラクターの高林稔さんが「生活支援コーディネーターの役割を知ろう! ~今 助け合いの地域づくりが求められています~」を演題に講話した。

 高林さんは長寿社会における「人生100歳時代」について「二幕目の人生は、健康、運動、社会参加が大事」と説明。少子高齢化についても、人口推計のグラフを基に、働ける世代が減っていること、少人数で高齢者を支える「肩車型」の社会へと進んでいることを示した。「高齢者も支えられるだけでなく、できる範囲でできることを。高齢者でも働ける人は働き、支え手を増やす努力が必要に」と述べた。

 地域包括ケアシステムについて「住み慣れた地域で、医療、介護、助け合いの切れ目のない支援を行う取り組み」と紹介。「目指すのは、住み慣れた地域で、自分らしく安心して暮らし続けること」と伝えた。

 助け合いの重要性や、つながりや信頼関係の構築の方法にも言及。生活支援コーディネーターと連携し、地域ケア会議も活用して、利用者の自立した生活を目指すべきと力を込めた。

(2022年6月16日付紙面より)

ケアマネジャーがやるべきことを考えた=14日、新宮市役所別館
講話する高林稔さん
2022年06月16日
51 聴覚障害者や接し方を知る
 串本中2年対象に手話講座  (串本町 )

 串本町立串本中学校(濱﨑和司校長)の2年生39人を対象にした手話講座が13日にあり、生徒らが聴覚障害者の実像や求められる接し方を知る機会を持った。

 町は2019年12月に手話言語条例を制定。その趣旨に基づき前年度から町立小中学校を対象としたこの講座を出張実施するようになり、本年度は同日現在で串本中と潮岬中の各2年生が別日に講師派遣を受けて受講する計画となっている。

 串本中は先んじての開講で、東牟婁新宮聴覚障害者協会会員の須川陽一さんと美熊野福祉会の手話通訳者・大代聖子さんが講師として来校。須川さんは生まれつき聞こえない自身の生い立ちや生活の様子を伝えて生徒の聴覚障害者への理解を促し、「耳が聞こえないだけで、ほかはみんなと一緒」としてみんなと同じ生活をしていくために生活上の支障をなくする工夫を積み上げていることなどを紹介した。

 聞こえないことで受ける差別をなくしたい、という思いも掲げ、今までにどのようなことに困ったか、その時にどのような支援がほしかったかも説明。聞こえないことが周囲に気付いてもらいにくいことも課題だと考えて作ったコミュニケーションツール「防災バンダナ」を紹介するなどして障害者差別解消法が社会に求める合理的配慮の義務がどのような発想に基づくかを示し、目指す社会への筋道をつけた。

 後半は聴覚障害者とのコミュニケーション手段として手話以外に空書、筆談、口話、身ぶりがあり、さらに相手の表情から言葉が帯びる感情を見て取ることなどにも触れて「伝える気持ちを大切にして接してほしい」という思いを生徒に託すなどした。

 受講した生徒の一人、荒木陽芽花(ひめか)さんは「手話だけでなく他の手段でも会話ができるという話が勉強になった。手話は覚えたいし、覚えきれなくてもしっかりと相手の反応を見て接していきたいという気持ちになった」と感想を話した。

 潮岬中は27日(月)に受講予定となっている。

(2022年6月16日付紙面より)

須川陽一さん(右)らから聴覚障害者との接し方を教わる2年生=13日、串本町立串本中学校
2022年06月16日
52 ご当地ナンバーって?
 国交省が導入地域の募集開始  

 国土交通省は4月、地方版図柄入りナンバープレートの導入地域と、新たな地域名表示(ご当地ナンバー)の導入を伴う図柄の募集を開始した。既存の地域表示名または都道府県の全域を単位とする図柄については2023年10月ごろ、新たな地域名表示を単位とする図柄については25年5月ごろに交付を開始する予定だ。

 「ご当地ナンバー」は、国土交通省が自動車のナンバープレートに表示する地名について、対象市町村の区域を限って、新規の自動車検査登録事務所の設置によらずに独自の地名を定められるよう、2006年に開始した制度。

 「富士山ナンバー」など、22年5月現在で46地域が導入している。三重県では鈴鹿市、亀山市で「鈴鹿ナンバー」、四日市市で「四日市ナンバー」、伊勢市や鳥羽市、志摩市などで「伊勢志摩ナンバー」が導入されている。

 当地域では過去に導入に向けた活動が、導入条件のハードルの高さから頓挫した経緯があるが、今回の募集では「登録車が5万台以上または登録車と軽自動車との合計が8・5万台以上」(複数市区町村の場合)など、軽自動車の保有台数の高まりを考慮して軽自動車との合計を条件とするなど、導入条件が緩和されている。

 しかし、導入に当たっては要綱を満たす地域の市町村が住民の意向を踏まえた上で、都道府県を通じて地方運輸局に要望する必要がある。

 なお、21年3月31日現在の新宮市・東牟婁郡の登録自動車・軽自動車数は4万9415台、田辺市・西牟婁郡では9万2880台、三重県熊野市・南牟婁郡は2万9875台、尾鷲市・北牟婁郡で2万6643台となっている。

 さて、そんな「ご当地ナンバー」導入のメリットといえば、地域のPR、ブランド化が挙げられる。いわば「走る広告塔」だ。愛郷心もますます高まることだろう。一方で、居住地の特定につながりやすいといった問題を指摘する声もある。

 14日に開会した新宮市議会6月定例会では、「ご当地ナンバー導入の実現を求める請願書」が提出された。前述した当地域の登録自動車・軽自動車数からみて「ご当地ナンバー」導入に向けては、広域で議論を交わしていかなければならないことは明らか。各自治体の今後の動きに注目が集まる。

(2022年6月16日付紙面より)

2022年06月16日
53 レッツゴーテニスが優勝
 第37回紀南テニス協会団体戦  
2022年06月16日
54 優勝は小川羊子さん
 なちかつGGCクラブ大会  
2022年06月16日
55 那智勝浦少年野球クラブがV
 学童軟式野球大会(B級)東牟婁大会  
2022年06月16日
56 久司航輝君(新宮高2年)が近畿大会へ
 全国高校総合体育大会県予選会  
2022年06月16日
57 5カ月ぶりに笑顔広がる  紀宝町のかわりない会  
2022年06月16日
58 災害対策で井戸の活用も  紀宝町議会一般質問②  
2022年06月16日
59 現職の大畑覚氏が出馬表明  コロナ対策が最重要課題  (御浜町長選 )
2022年06月16日
60 一般会計補正予算など審議  「ご当地ナンバー導入の実現を求める請願書」も  (新宮市議会 )
2022年06月16日
61 浸水被害の解消目指す  市田川ポンプ増強工事  
2022年06月16日
62 花火大会や河川管理問う  那智勝浦町議会一般質問㊤  
2022年06月16日
63 赤いアメリカデイゴ  浦神の虫喰岩と共演  
2022年06月16日
64 体を動かす楽しさ味わう  マリア保で「うんどうあそび」  (新宮市 )
2022年06月16日
65 串本沿岸海域の魅力発信  センターで特別パネル展  (南紀熊野ジオパーク )
2022年06月16日
66 3年ぶり大和舞奉納に向け  那智の扇祭りの事前学習  (市野々小 )
2022年06月16日
67 お悔やみ情報
  
2022年06月05日
68 1日限りの「とボケた喫茶店」
 認知症高齢者の輝く姿  (那智勝浦町 )

 「この喫茶店では、とボケた出来事が起こるかもしれません。なぜならホールスタッフは、この町で生まれ年を重ねた認知症のおじいちゃんおばあちゃんだからです」―。5月29日に那智勝浦町朝日の民宿わかたけ1階で開かれた「とボケた喫茶店」を紹介する一文だ。1日限りの喫茶店は予約制で午前と午後の4部で行われた。同町下里にあるグループホームつつじ園の利用者7人がホールスタッフとして従事し、訪れた30人の来店客と交流を深めた。

 この催しは医療と福祉、飲食業などの関係者で構成される「とボケた実行委員会」(近松健太委員長)が企画・開催したもの。高齢者の暮らしの在り方や社会参加の可能性を考え、地域においての認知症への理解や周知を行うことが目的。

 看護師の近松委員長がデイサービスを利用する自身の祖父の様子を見ていた際に「短時間でも、生き生きできる機会や場があれば」と2年前から考えるようになったという。ある時、同民宿を経営する花井清州さんに相談したところ、人脈が広がっていった。

 その後、つつじ園の看護師で認知症介護指導者である川口利恵さんや、大阪でスペイン料理のオーナーシェフを務めるなどの経験を持ち、現在は新宮市で飲食のプロデュース業を行う金子清人さんと妻の摩耶さん、同町朝日のケアプランサービスつなぎの管理者で、主任ケアマネジャーである南香帆里さんが今回の企画に賛同し加わった。

 6人は実行委員会を立ち上げて会議を重ねた。当初は3月に予定していたが、コロナ禍で延期が続いて今回に至った。

 当日は午前のブランチタイムと、午後のカフェタイムに分けて実施。来店客は、あらかじめ用意された各テーブルを担当するスタッフ(利用者)の情報が記された自己紹介カードに目を通した。

 スタッフが料理を運び、注文分の飲み物を届けた時点で席に着く。両者の交流を図るためのトークタイムが設けられており、共に笑顔を浮かべ、和気あいあいと会話に花を咲かせていた。

 料理を担当した金子清人さん、摩耶さん夫妻は「必要なことを伝えると、それに応えてくれる。認知症の方々とのコミュニケーションや関係性はイメージとは違い、とてもシンプルで楽しかった。多くの気付きや収穫がありました」。

 南さんは「人は外へ出て活動すると輝く。ご自宅に訪問する仕事をしているが、目にする機会がなかった。地域に溶け込み過ごす姿はとてもきらきらしていた。今後も多くの人に、同じように輝いてほしい」。

 川口さんは「専門の資格を持ち、専門の仕事をすることは大事だが、それだけではないことに気付いた。他業種の方々が集まり、連携することで広がった。人と人との関係性はもっとシンプル。こういった機会があれば、みんながハッピーになれる」と話した。

 花井さんはイベントを振り返り「イベントではスタッフの皆さんがスムーズに会話して、お客さまと共感し合い、盛り上がっていた。高齢者や若者など年齢は関係なく、互いに興味が持ち合える入り口やきっかけになったのでは」。

 福祉の学びを深めるために、今後数年間は国内外に赴いて勉強を検討しているという近松さんは「常に良い雰囲気。スタッフの皆さまが生き生きとしていて、感動した。イベントは継続していきたい。その際は多くの皆さまにもご参加していただけたら」と語った。

 イベント終了後は4部とも、スタッフが来店客を見送った。新たな福祉の在り方に感銘を受けた来店客がスタッフに感謝を述べ、握手を交わす姿なども見られた。

(2022年6月5日付紙面より)

スタッフ(左)と来店客が和気あいあいと交流を深めた=5月29日、那智勝浦町朝日の民宿わかたけ
1日限りの喫茶店が開かれた
2022年06月05日
69 細密鉛筆画家の篠田さんが講演
 那智勝浦RCの記念例会  (那智勝浦町 )

 那智勝浦ロータリークラブ(那智勝浦RC、後誠介会長)は2日、那智勝浦町天満のホテルサンライズ勝浦でクラブ創立60周年記念例会を開いた。記念ゲストとして細密鉛筆画家の篠田教夫さんが招かれ、卓話「細密鉛筆画家 篠田教夫展―神仏宿る細密画の世界 那智瀧図にはじまる―」を講演。会員らは篠田さんの作品に懸ける思いや制作過程など説明に耳を傾けていた。

 神奈川県出身の篠田さんは鉛筆による細密描写、迫真表現で自然の造形の社寺などをテーマに作品を発表している作家。「高野山・熊野を愛する百人の会」メンバーで、2017年に那智勝浦RCの招きから、熊野那智大社(男成洋三宮司)に「那智瀧図」を奉納した。

 昨年11月には那智勝浦RCの創立60周年記念事業で、「紀の国わかやま文化祭2021(第36回国民文化祭・わかやま2021、第21回全国障害者芸術・文化祭わかやま大会)」応援事業の一環として、今回の卓話と同タイトルの展覧会を町内で開催し、多くの来場者でにぎわった。

 また、2日朝には後会長と共に同大社を訪れ、「那智瀧図Ⅱ―夜―」「那智瀧図Ⅲ―霧―」2作品を奉納した。

 卓話では、友人に串本町の河内祭(こうちまつり)に誘われ熊野地域に足を運んだとし、その際に偶然にも後会長と出会ったエピソードなどを紹介した。

 那智瀧図については、「初めて那智の滝を見た時は圧巻で、刺激を受けた。絵描きの習性で、どう表現すれば、描くことができるのかいろいろ考えた」と振り返る。

 これまで自然の風景を描くことがなかったという篠田さんは、日本一の落差を誇る滝を描くために観察に徹した。ある時、左側から吹く強い風で滝の形が変わることに気付いたという。

 過去に那智の滝を題材としてきた作家たちの作品は全て滝筋が真っすぐのものばかりだったが、篠田さんは自然現象によって起こる曲がった滝を描くことを決意。「あえて曲げて描く。アイデアではなく、自然現象を受け止めて描きたかった」と話した。

 夜間の取材時の苦労や、絵画として成立させるための工夫なども説明。これまでに取り組んだ作品についても解説した。

 今後の構想として「那智の滝展」を検討しているとし、「著名な作家と共にやりたい。詳細は未定だが、この地で実施できればと思い、かすかな希望として、お伝えさせていただきたい」と語った。

 その後、後会長から篠田さんに記念品が贈呈された。

(2022年6月5日付紙面より)

細密鉛筆画家の篠田教夫さんの講演に耳を傾ける会員ら=2日、那智勝浦町のサンライズ勝浦
篠田教夫さん
2022年06月05日
70 大渓谷の風景を堪能
 城山田サロンが瀞峡めぐり  

 新宮市熊野川町の能城(のき)・山本・田長地区合同の城山田ふれあいいきいきサロンが2日に開かれ、地域住民ら12人が今年3月に運航開始した「瀞峡めぐり」へ出かけた。

 瀞峡(瀞八丁)は和歌山、三重、奈良の3県にまたがる大渓谷で、国の特別名勝・天然記念物に指定されている。多数の要因が重なって昨年からウオータージェット船の運航が休止となったが、(一財)熊野川町ふれあい公社が川舟を利用して運航をスタートさせた。

 熊野川町玉置口から乗船した参加者たちは、往復約6㌔、約40分のルートで、切り立った渓谷や巨岩・奇岩が織り成す風景を巡った。途中、奥まった谷の隙間へ入る趣向もあり、約7000万年前に堆積した地層がマグマの熱変性や水の浸食を受けて形作られた雄大な自然を堪能した。

 仲岡久子さん(89)は「以前に瀞峡へ行ったのはもう10年以上前。近くの有名な場所というのは意外と行かないもので、いい機会になりました」と話す。参加者からは「乗るまでは少し不安もあったが、川の上は気持ちが良かった」「また来たい」などの声があった。

 船頭によれば、これまでにサロンで団体参加があったのは熊野川町の2件のみで「ぜひご乗船を」と呼びかけている。料金、運航に関する問い合わせは熊野川川舟センター(電話0735・44・0987)で受け付けているという。

(2022年6月5日付紙面より)

川舟で瀞峡へ出発=2日、新宮市熊野川町
瀞峡巡りに参加した皆さん
2022年06月05日
71 市木木綿、未来へ紡げ
 地元出身者らで会発足  

 御浜町下市木で明治時代から織られてきた「市木木綿」の魅力を発信し、次世代につないでいこうと「市木木綿を未来へ紡ぐ会」が発足した。唯一の織元、向井浩高さん(53)=熊野市木本町=の活動を支えるため御浜町出身・在住者ら約15人が力を合わせる。

 市木木綿は旧市木村で農業の副業として発展し、最盛期の明治中期には45軒ほどの織元があった。1本だけの単糸で織るため、通気性が良く、柔らかな風合いに仕上がる。レトロでカラフルなしま模様も特徴の一つだ。

 向井さんは友人の父親で最後の職人の大畑弘さんから技術を継ぎ、2004年から布団店を営む家業の傍ら、生地を織り続けている。当時から大畑さんの工場を借りていたが、明け渡すことになり、和菓子屋だった木造2階建ての空き家に移転することに。布団店と自宅のある熊野市に移せば便利になるが、発祥の地である市木で織るからこそ意義があると考え、8カ月ほどかけて移転先を探した。

 作業場だけでなく、展示やワークショップのためのスペースも設け、市木木綿の魅力を伝えながら次の世代に残していける場所をつくりたいと考えている。将来、後継者候補が現れた際には無償で譲渡したいという。機械の移動などを始めたが、一部改装を行うため、引っ越しの完了時期は決まっていない。

 紡ぐ会ではメンバーの提案を受け6月1日から7月20日(水)まで、土地建物の購入費の一部などに充てるためのクラウドファンディング(ネットを通して賛同者から少額ずつ資金の支援を受けること)を始めた。

 向井さんは「市木木綿に出会ったとき、大正にタイムスリップしたかのような衝撃があった。文化も含めてこの技術を残していきたい」と語る。会に参加する一般社団法人ツーリズムみはま(御浜町阿田和)の辻本安芸さんは「資金を集めるだけのクラウドファンディングでなく、地元の人に知ってもらいたいという意味もある。たくさんの人に市木木綿の魅力に触れてもらいたい」と熱意を込める。

 支援について詳しくは「市木木綿 レディーフォー」でネット検索かサイト(https://readyfor.jp/projects/ichigimomen2022)まで。

(2022年6月5日付紙面より)

向井浩高さん(左から5番目)と紡ぐ会のメンバーら=御浜町下市木の工場移転先
カラフルなしま模様が特徴の市木木綿
2022年06月05日
72 玄峰老師の遺徳しのぶ  湯ノ峰で毎歳忌法要  (田辺市本宮町 )
2022年06月05日
73 地域の見守り活動に  蓬莱福祉委員がホウ酸団子作り  (新宮市 )
2022年06月05日
74 約90点の力作を展示  原野鶴雲・容子「二人展」  
2022年06月05日
75 風がテーマの作品など並ぶ  熊野ネイチャークラブ写真展  (太地町 )
2022年06月05日
76 6組が競い和深A優勝 第18回串本町ゲートボール大会 
2022年06月05日
77 好天の下5小中学校が熱戦 運動会体育祭シーズン後半 (串本町)
2022年06月05日
78 男女とも矢渕ペアが優勝  中学生ソフトテニス大会  (南郡予選 )
2022年06月05日
79 楽しく防災に取り組む  鮒田自主防が防災散歩  (紀宝町 )
2022年06月05日
80 犯罪、非行を防止する環境を  社会を明るくする運動  (紀宝町 )
2022年06月05日
81 スモークツリーの花  新宮市のタウンガーデン  
2022年06月05日
82 お悔やみ情報