アジサイをささげ祭典 (熊野那智大社 )
那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)で14日、「紫陽花(あじさい)祭」が営まれた。アジサイを神前にささげて自然の恵みへの感謝をささげるとともに、梅雨時の無病息災を願った。
境内の紫陽花園でも花盛りを迎えるころであるこの日に、毎年実施されている。今年は風雨ともに強い悪天候の中で行われた。祭典が行われた拝殿では、神職がおはらいの後、神前にアジサイを供え、男成宮司が祝詞を奏上。アジサイの小枝を手にした巫女(みこ)が、神楽「豊栄(とよさか)の舞」を奉納した。
同様の神事は、別宮の飛瀧(ひろう)神社でも営まれた。また同大社のちょうず鉢には、たくさんのアジサイが浮かべられ、竹筒にも生けられていた。コロナ禍以前は茶席も設けられ、参拝者にお茶と菓子が振る舞われていたが、それは今回もなかった。
男成宮司(68)は、新型コロナウイルスの感染状況は落ち着きつつあるが収束には至っていないこと、ロシアのウクライナ侵攻など世情は厳しいことなどに言及。「アジサイを供え、皆さんが健やかでますます栄えるよう、祈らせていただいた」と話した。
1カ月後に控えた例大祭「那智の扇祭り(火祭)」についても「今年は通常通り、扇神輿(みこし)や大たいまつも出る。感染対策を行いつつだが、別宮(那智の滝前)は外なので、拝観者も入ってもらえる。拝観者と共に、五穀豊穣(ほうじょう)や新型コロナ収束を祈りたい」と述べた。
(2022年6月16日付紙面より)
ケアマネが集い研修 (新宮市 )
新宮市地域包括支援センターの主催による、第2回新宮市ケアマネジャー支援会議が14日、新宮市役所別館であった。ケアマネジャー(ケアマネ・介護支援専門員)の約30人が参加、講演などを通して知識を深めた。
新宮市民で介護保険の要支援者を担当している、新宮市から熊野市までの事業所に所属するケアマネが参加対象となった。新宮市の生活支援コーディネーターの福島圭さんが「新宮市での生活支援コーディネーター活動について」と題して説明を行ったほか、公益財団法人さわやか福祉財団さわやかインストラクターの高林稔さんが「生活支援コーディネーターの役割を知ろう! ~今 助け合いの地域づくりが求められています~」を演題に講話した。
高林さんは長寿社会における「人生100歳時代」について「二幕目の人生は、健康、運動、社会参加が大事」と説明。少子高齢化についても、人口推計のグラフを基に、働ける世代が減っていること、少人数で高齢者を支える「肩車型」の社会へと進んでいることを示した。「高齢者も支えられるだけでなく、できる範囲でできることを。高齢者でも働ける人は働き、支え手を増やす努力が必要に」と述べた。
地域包括ケアシステムについて「住み慣れた地域で、医療、介護、助け合いの切れ目のない支援を行う取り組み」と紹介。「目指すのは、住み慣れた地域で、自分らしく安心して暮らし続けること」と伝えた。
助け合いの重要性や、つながりや信頼関係の構築の方法にも言及。生活支援コーディネーターと連携し、地域ケア会議も活用して、利用者の自立した生活を目指すべきと力を込めた。
(2022年6月16日付紙面より)
串本中2年対象に手話講座 (串本町 )
串本町立串本中学校(濱﨑和司校長)の2年生39人を対象にした手話講座が13日にあり、生徒らが聴覚障害者の実像や求められる接し方を知る機会を持った。
町は2019年12月に手話言語条例を制定。その趣旨に基づき前年度から町立小中学校を対象としたこの講座を出張実施するようになり、本年度は同日現在で串本中と潮岬中の各2年生が別日に講師派遣を受けて受講する計画となっている。
串本中は先んじての開講で、東牟婁新宮聴覚障害者協会会員の須川陽一さんと美熊野福祉会の手話通訳者・大代聖子さんが講師として来校。須川さんは生まれつき聞こえない自身の生い立ちや生活の様子を伝えて生徒の聴覚障害者への理解を促し、「耳が聞こえないだけで、ほかはみんなと一緒」としてみんなと同じ生活をしていくために生活上の支障をなくする工夫を積み上げていることなどを紹介した。
聞こえないことで受ける差別をなくしたい、という思いも掲げ、今までにどのようなことに困ったか、その時にどのような支援がほしかったかも説明。聞こえないことが周囲に気付いてもらいにくいことも課題だと考えて作ったコミュニケーションツール「防災バンダナ」を紹介するなどして障害者差別解消法が社会に求める合理的配慮の義務がどのような発想に基づくかを示し、目指す社会への筋道をつけた。
後半は聴覚障害者とのコミュニケーション手段として手話以外に空書、筆談、口話、身ぶりがあり、さらに相手の表情から言葉が帯びる感情を見て取ることなどにも触れて「伝える気持ちを大切にして接してほしい」という思いを生徒に託すなどした。
受講した生徒の一人、荒木陽芽花(ひめか)さんは「手話だけでなく他の手段でも会話ができるという話が勉強になった。手話は覚えたいし、覚えきれなくてもしっかりと相手の反応を見て接していきたいという気持ちになった」と感想を話した。
潮岬中は27日(月)に受講予定となっている。
(2022年6月16日付紙面より)
国交省が導入地域の募集開始
国土交通省は4月、地方版図柄入りナンバープレートの導入地域と、新たな地域名表示(ご当地ナンバー)の導入を伴う図柄の募集を開始した。既存の地域表示名または都道府県の全域を単位とする図柄については2023年10月ごろ、新たな地域名表示を単位とする図柄については25年5月ごろに交付を開始する予定だ。
「ご当地ナンバー」は、国土交通省が自動車のナンバープレートに表示する地名について、対象市町村の区域を限って、新規の自動車検査登録事務所の設置によらずに独自の地名を定められるよう、2006年に開始した制度。
「富士山ナンバー」など、22年5月現在で46地域が導入している。三重県では鈴鹿市、亀山市で「鈴鹿ナンバー」、四日市市で「四日市ナンバー」、伊勢市や鳥羽市、志摩市などで「伊勢志摩ナンバー」が導入されている。
当地域では過去に導入に向けた活動が、導入条件のハードルの高さから頓挫した経緯があるが、今回の募集では「登録車が5万台以上または登録車と軽自動車との合計が8・5万台以上」(複数市区町村の場合)など、軽自動車の保有台数の高まりを考慮して軽自動車との合計を条件とするなど、導入条件が緩和されている。
しかし、導入に当たっては要綱を満たす地域の市町村が住民の意向を踏まえた上で、都道府県を通じて地方運輸局に要望する必要がある。
なお、21年3月31日現在の新宮市・東牟婁郡の登録自動車・軽自動車数は4万9415台、田辺市・西牟婁郡では9万2880台、三重県熊野市・南牟婁郡は2万9875台、尾鷲市・北牟婁郡で2万6643台となっている。
さて、そんな「ご当地ナンバー」導入のメリットといえば、地域のPR、ブランド化が挙げられる。いわば「走る広告塔」だ。愛郷心もますます高まることだろう。一方で、居住地の特定につながりやすいといった問題を指摘する声もある。
14日に開会した新宮市議会6月定例会では、「ご当地ナンバー導入の実現を求める請願書」が提出された。前述した当地域の登録自動車・軽自動車数からみて「ご当地ナンバー」導入に向けては、広域で議論を交わしていかなければならないことは明らか。各自治体の今後の動きに注目が集まる。
(2022年6月16日付紙面より)
第37回紀南テニス協会団体戦
なちかつGGCクラブ大会
学童軟式野球大会(B級)東牟婁大会
全国高校総合体育大会県予選会
土砂災害啓発センター (那智勝浦町 )
那智勝浦町市野々の和歌山県土砂災害啓発センター(稲田健二所長)では、国土交通省が定める土砂災害防止月間である1日から30日(木)までの間、特別企画展の開催やセンターを紹介する動画を公開中だ。県民に対し、早い避難の啓発や危険区域把握の周知を図っている。
土砂災害防止月間は住民が自分の命を守るべく、「みんなで防ごう土砂災害」をスローガンに、防災知識の普及や避難訓練などの催しを実施し、土砂災害による人命、財産を守ることを目的とした月間。
1982(昭和57)年7月に長崎県長崎市を中心に大きな被害を発生させた「昭和57年7月豪雨」(長崎大水害)が契機となった。また、1~7日はがけ崩れ防災週間になっている。
センターによる特別展は2020年から開始。展示では▽同町井関在住で紀伊半島大水害語り部の防災士・久保榮子さんの体験紙芝居(コピー)や動画公開▽土砂災害の実例など解説をしたパネル▽令和3年度の小中学校における防災学習感想文▽和歌山工業高等専門学校の学生が開発した防災ロールプレイングゲーム(RPG)の体験▽「紀伊半島大水害豪雨~平成23年台風12号、新宮市映像の記録~」などの動画公開―もある。
さらに今回は、防災RPGにおいて、日高川町にある各小学校エリアに特化して、授業で取り組んだ14校分のディスクや土砂災害防止に関する絵画・作文コンクールの作品なども展示されている。
稲田所長は「これから雨の多い梅雨時期に入るため、災害のリスクも高まる。普段から自宅の周辺の危険な箇所や避難経路を確認いただき、気象情報などに注意して、災害時は早めの避難を心がけていただけたら幸いです」と話している。
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センターでは多くの人々にセンターの役割などを知ってもらおうと、職員が同月間に合わせて紹介動画「きいちゃんと学ぶ 土砂災害啓発センターってどんなところ?」を作成。初の試みである動画は5月25日から公開している。
動画では、和歌山県PRキャラクター「きいちゃん」が観光地である同町を巡っている際に周囲にある砂防えん堤を発見。疑問を持ってセンターに入り、展示品や実験を通じて、その役割や土砂災害について学びを深め、センター紹介する内容となっている。
動画はセンターホームページや動画投稿サイト「ユーチューブ」でも配信されている。なお、センター内だけでなく、屋外の窓ガラスからも動画が見られるように、外向きにモニターを設置するなどの工夫も行っている。問い合わせは同センター(電話0735・29・7531)まで。
(2022年6月8日付紙面より)
本年度プレミアムお買物券 (串本町商工会 )
串本町商工会(須賀節夫会長)が5日、本年度第1回のプレミアムお買物券発行を始めた。発行数は3000セット(1セットは500円券22枚つづり)。文化センターそばにある商工会館(串本2410番地)で売り切れるまで販売するとしている。
この発行は、町の小売店舗等消費拡大推進事業の補助適用を受けて実施。1セット1万円で販売していて、1人につき5セットまで購入でき、購入時は家族3人分まで代理購入が認められるため、最大で20セットを入手できる。有効期限付きの商品券で、掛け金の支払いには使えず、釣り銭が出ないため購入金額を補助する形での利用が前提。今回の有効期限は8月31日(水)までで、町内の取扱参加店約140店舗で使用できる。
本年度も感染症予防を意識しながらの発行開始で、初日は役員と職員が手分けして同館と中湊コミュニティセンターに発行窓口を設置。取扱店舗を記載したチラシと合わせて希望セット数を販売した。6日以降の窓口は平日午前9時~午後5時に同館内で設け、売り切れるまで発行を続ける。
2002年に始まり20周年の節目を迎えた同券。須賀会長は「この発行は取り扱いに参加する店舗の大きな支えになっています。ご購入いただいた皆さまには有効期限もあるがお早めにご活用いただけるとありがたい」と地域経済循環の刺激になる成果を期待し、初日の同館発行窓口で円滑に購入できるよう会場整理に当たるなどしていた。
取扱参加店の情報は、同券に記載しているQRコードを通信端末で読み込むと閲覧できる案内地図「まぐトルマップ」でも確認できる。問い合わせは同商工会(電話0735・62・0044)まで。
(2022年6月8日付紙面より)
田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で6日、「梅の日記念式典」が営まれた。田辺市やみなべ町など、梅産地の各団体でつくる「紀州梅の会」(会長・真砂充敏田辺市長)の会員や関係者ら約50人が参列。豊作や業界の発展を祈願した。
梅の日は1545年6月6日、雨が降らず人々が困っていたことを知った後奈良天皇が賀茂神社の例祭(現在の葵祭)に梅を奉納し祈ったところ、大雨が降り出し五穀豊穣(ほうじょう)をもたらしたという故事にちなむ。梅が実り、収穫が本格的に始まる時季にも当たる。
同会は1969年に設立され、県内産地の首長や生産者組合らで組織。2006年に毎年6月6日を「梅の日」と定め、みなべ町の須賀神社や京都府の上賀茂神社と下鴨神社にも梅を奉納しており、東京都などでもさまざまなキャンペーンを催してPRを実施している。
式典では祝詞奏上後、九鬼宮司と参列者らが神前に置いたたるに紀州梅、塩、お神酒を入れる「梅漬けの儀」を営んだ後、巫女(みこ)が神楽「豊栄(とよさか)の舞」を奉納した。この日漬けられた梅は、紀州梅の会がいったん持ち帰り、梅干しとして完成させた後に改めて同大社に納める予定となっている。
参列した紀州田辺梅干協同組合の大谷喜則理事長は「『梅はその日の難逃れ』『番茶に梅干し、医者いらず』といったことわざもあり、梅は長い伝統と歴史に裏付けられた健康食品。梅干しにコロナウイルスの増殖を抑える効果があるとの研究成果も発表された。多くの人に紀州梅を食していただき、健康な日々を過ごしてほしい」。
九鬼宮司は「生産者の方々にはコロナ禍で試行錯誤の中、育てた梅を納めていただいた。梅ポリフェノールに新型コロナウイルスの感染を阻害する効果があるとの発表があった。梅の素晴らしさを改めて感じている。梅の力で多くの人が健康で過ごし、一日も早く新型コロナが収束することを祈念している」と話していた。
(2022年6月8日付紙面より)
新宮弓友会主催の月例射会
他3選手も近畿大会出場決める (新宮高校レスリング部 )
卓球・ソフトテニス・バレーボール