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2022年06月30日
1 県内唯一の食肉処理場の現状
 老朽化改善望む声  (新宮市 )

 新宮市新宮にある、和歌山県で唯一の食肉処理施設「新宮市食肉処理場」が供用開始から48年を経過し、施設の老朽化が懸念されている。施設利用業者は市に対して、大規模改修を含めた抜本的な改善を求めており、市は県に改修や修繕の必要性を訴え続けている。

 同施設は、1974年7月に供用を開始。以降、冷蔵庫増設や配水管移設工事、汚水処理施設脱水機増設工事などの大規模改修工事を行っており、2015年には汚水排水処理施設改修を実施した。ほか、施設内床の整備や浄化槽設備内ポンプ修繕など、必要箇所の改修や修繕に随時対応している。施設の運営は市の特別会計で賄われており、本年度は約1766万円が計上されている。

 国からHACCP(ハサップ=)の導入が求められる中、品質、衛生管理の向上に向けた取り組みも重要視されている。長年の要望活動が実り、県はHACCP対応の推進を目的に、令和5年度までを期限として令和3年度から畜産施設衛生管理強化支援事業補助金を交付。来年度には供用開始以降、一度も交換できていなかった分離機の交換など設備面の改善を行っていく予定としているが、市単独での維持、管理運営は依然として厳しい状況が続いている。

 同施設では現在、御坊市から三重県熊野市までの8社が利用している。仮に同施設が閉鎖した場合には大阪府や三重県松阪市まで牛を運搬する必要があり、畜産農家や食肉業社に費用面などで大きな負担を強いることにより和歌山県特産の黒毛和種「熊野牛」の値段高騰を招く恐れもある。

 市では「熊野牛推進のためにも施設は存続していかないといけない」とし、引き続き県に対して継続的な支援を要望していくとしている。

  □     □

※HACCP=食中毒汚染や異物混入などの危害要因(ハザード)を把握し、原材料の入荷から製品の出荷に至る全工程の中で、危害要因の除去および低減のため、重要な工程を管理し安全性を確保する衛生管理の手法。

(2022年6月30日付紙面より)

施設の老朽化が懸念される新宮市食肉処理場=新宮市新宮
2022年06月30日
2 3年ぶりの祭り斎行に向け
 那智の扇祭り関係者らが協議会  (熊野那智大社 )

 那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)社務所で28日、7月14日に営まれる例大祭「那智の扇祭り(火祭)」に向け、「令和4年例大祭斎行に関する協議会」が開かれた。今年は人数制限や斎行時間の変更はあるが、3年ぶりに諸祭儀が例年通り執り行われる。

 協議会は扇祭りを安全、円滑に執り行うため、毎年開かれている。協議会には、保存会役員、一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT)、新宮警察署、交通指導員協議会、消防本部、消防団、奉仕者らが出席。

 斎行概要や警備、救護、参列者受け付けなどについて確認した後、新型コロナウイルス感染症などの対策、直会(なおらい)の中止、駐車場の確保、交通整理について協議した。

 祭り当日は那智山の那智黒亭みむろの駐車場が満車になる午前10時から正午ごろまで一般車両の車両整理を行う。臨時駐車場の大門坂駐車場から、熊野交通がシャトルバスを運行する。午前10時20分より滝前駐車場の使用を中止し、大型バス含む一般車両の駐車および車両の出入りも禁止となる。

 午前10時40分から午前11時、正午から午後0時30分までの時間帯は扇神輿(みこし)の渡御ならびに還御が執り行われるため、滝前駐車場での全ての車両に関して駐停車および車両の出入りは厳禁となっている。

 別宮域の一部には南紀勝浦温泉旅館組合が特別拝観席を100席設ける。また、お瀧本での諸行事などはライブ配信される予定。

 男成宮司は「2年間、お祭りの縮小が余儀なくされた。今年は3年ぶりに扇神輿と大たいまつを全て繰り出し、感染症対策に努めながら斎行する。例年通りとはいかないが、別宮にお参りの方にも見ていただける。お祭りは五穀豊穣(ほうじょう)を祈願するが、疫病退散や氏子崇敬者の発展、世界平和を祈りたい」と話した。

 扇指奉仕者は、市野々氏子中に加え、南紀くろしお商工会青年部、南紀勝浦温泉旅館組合、紀州勝浦漁業協同組合、熊野第一交通株式会社・那智ねぼけ堂、熊野御坊南海バス㈱・熊野観光開発㈱、JAみくまの農業協同組合。

 組頭顧問は松本太一さんで、組頭は片山徹さん、地庵晋司さん、裏敏行さん、山田智也さんの4人が務める。

  □     □

■当日のスケジュール

 14日の例大祭当日は午前9時から本殿で、本社大前の儀を営み、終了後に御田植式を行う。続いて、10時10分より渡御祭を斎行。扇神輿12体、大たいまつ12本、子の使い、馬扇が出立する。

 11時30分に別宮大前の儀を営み、御田刈式、那瀑(なばく)の舞を終えて還幸。午後0時30分に本社還御祭を実施し、同50分には終了予定。

(2022年6月30日付紙面より)

扇祭りに向けて協議の場が設けられた=28日、那智勝浦町の熊野那智大社
男成洋三宮司
2022年06月30日
3 4年ぶりに上陸確認
 アカウミガメ、熊野川河口に  (紀宝町鵜殿 )

 紀宝町鵜殿の熊野川河口付近で28日、4年ぶりにアカウミガメの上陸が確認された。2カ所で上陸跡も見つかり、町ウミガメ公園で保護監視員の萩野進也代表は「これまで上陸がなかった場所なので、これからの調査地に追加したい。町内の上陸第1号でうれしく思う。今後の産卵に期待したい」と話していた。

 28日早朝、釣りをしていた人が上陸するウミガメを発見し、同町役場に連絡した。職員とウミガメ公園の飼育員・伊藤柊也さんが調査したところ、2カ所のうち1カ所で産卵のために掘った穴を確認した。

 紀宝町は1988年に「ウミガメ保護条例」を制定し、上陸・産卵シーズンに保護監視員が保護活動を続けている。今年は1日から開始し、7月末まで毎日パトロールする。

 調査を開始した88年には37匹が上陸、20匹が産卵。その後、ほぼ毎年、確認されてきたが、2013年以降、上陸数が減り、18年に1匹が産卵して以来、上陸がなかった。

 伊藤さんは「今回確認された2カ所は同じ個体と思われるが、産卵はなかった。ウミガメは失敗しても数日後、近辺に再度産卵に来る可能性が高いのでは」と話している。

(2022年6月30日付紙面より)

七里御浜に上陸したアカウミガメ=28日、紀宝町鵜殿
アカウミガメの上陸跡
2022年06月30日
4 医療と介護をシームレス化
 7月から介護医療院を設置  (くしもと町立病院 )

 くしもと町立病院(竹村司・病院事業管理者、阪本繁院長)が7月から、院内に介護医療院〈Ⅰ型〉を設置する。自治体病院としては県内初設置で、竹村管理者は「病院が目指す形の一つになると考える」と自負する。

 介護医療院は、長期療養が必要な要介護者に日常生活上の支援も含めて提供する施設。同病院は今後の増加が見込まれる慢性期の医療・介護ニーズに対応するため、医療スタッフ配置による重度の医学管理や看取(みと)り期のターミナルケアに対応可能な介護医療院〈Ⅰ型〉を7月1日付で設置する。

 現行の療養病床40床のうち16床を廃止して規模10床の介護医療院〈Ⅰ形〉に転換するとし、10床の利用を満たした状態で運営を始める。阪本院長は要介護1~5で日常的に重度の医学管理を必要とするが在宅ではサービスを得難い町民に生活をしてもらう場と位置付け、開設後も地域に潜在しているニーズを探り規模の増強や受け入れ幅の拡張(町外対応)などを検討するとしている。

 竹村管理者は4年余り地域と向き合う中で医療と介護のシームレス化が求められる実情を感じ、そのために同病院は医療だけでなく介護にも関わらなければならないと思い至り介護医療院〈Ⅰ型〉の設置を目指した、といきさつを語る。

 介護医療院〈Ⅰ型〉は4階病棟の一角に設置。仕切りでプライバシーを確保する多床室〈2床〉4室と個室2室があり、老健施設相当以上の生活の場(1床当たり15平方㍍)を提供する。利用者とスタッフ双方に安全安心な介護実現のため、ノーリフティングケアを取り入れている点も特色。当面の入所対象とする町民には同病院広報誌「うみつばめ」第16号(令和4年6月号)などで紹介済み。入所の検討や自宅介護で困っていることなどの相談は入所相談担当(介護支援専門員)に尋ねてほしいとしている。

 問い合わせは同担当(電話0735・62・7111〈代表番号から呼び出し〉)まで。

(2022年6月30日付紙面より)

利用者の生活の場として提供する介護医療院〈Ⅰ型〉の多床室=28日、くしもと町立病院
設置の概要や経緯の説明に臨む竹村司・病院事業管理者(左)と阪本繁院長
2022年06月30日
5 快適な環境守り発展に寄与  勝浦港美化推進協議会が総会  (那智勝浦町 )
2022年06月30日
6 フロアホッケーで白熱  中央児童館で20人が参加  (新宮市 )
2022年06月30日
7 ユリの帯化か  茎が平らで花多く  (那智勝浦町 )
2022年06月30日
8 阿須賀神社で茅の輪づくり 人々の幸せ願いカヤ束ねる (新宮市)
2022年06月30日
9 首相メッセージを伝達  社会を明るくする運動  (紀南保護司会 )
2022年06月30日
10 絵本「バスが来ましたよ」発行  町内2店舗でも取り扱い  (串本町 )
2022年06月30日
11 第2回定例会一般質問④  串本町議会  
2022年06月30日
12 母子で腸の健康学ぶ  サークル「のいちごの会」  (那智勝浦町 )
2022年06月30日
13 お悔やみ情報
  
2022年06月19日
14 「新宮下本町遺跡」国史跡指定へ
 文化審議会が文科大臣に答申  (新宮市 )

 国の文化審議会(佐藤信会長)は17日、文化審議会文化財分科会の審議・議決を経て、文部科学大臣に新宮市下本町の「新宮下本町遺跡」(指定予定面積5796・37平方㍍)を国史跡に新規指定するよう答申する。官報告示を経て正式に登録される予定。市内では2003年に新宮城跡附水野家墓所が指定を受けて以降19年ぶりとなる。

 国指定史跡は、文化財保護法または文化財保護条例によって歴史上、学術上価値の高いものとして指定された遺跡。現在、全国で1872件が指定されている。市では新宮城跡附水野家墓所のほか、熊野三山(熊野速玉大社他)、熊野参詣道中辺路・伊勢路(新宮市他)、大峯奥駈道(おおみねおくがけみち)(同)が史跡指定を受けている。

 「新宮下本町遺跡」は、熊野川の河口から約2㌔、史跡新宮城跡の西麗の熊野川に面した自然堤防上に立地する中世の港湾関係遺跡。新宮は太平洋航路における重要な港湾としても知られ、平安時代末期以降、主に熊野三山による太平洋航路を利用した各地との交流・交易の記録が残る。

 このたびの答申を受け、田岡実千年市長は同遺跡の調査を指導した調査委員会委員や国、県の関係者らの尽力に感謝。

 「貴重な文化財を後世に保存・継承する責任の重さを改めて感じている。同遺跡は、丹鶴ホールの敷地で発見された中世の港に関係する重要な遺跡で、市ではその性格や価値の解明を目的として調査に取り組んできた。今後も市民の皆さまのご理解とご協力のもと、保存・管理に努めるとともに地域の宝として活用していきたい」。

 速水盛康教育長は「丹鶴ホールの建設に先立ち、同遺跡の発掘調査を実施したが中世の地下式倉庫など港町に関係する貴重な遺構が見つかった。遺跡の保存と施設の建設の両立を目指し、施設設計の変更を行うなどして事業を進めてきた。今回の答申により、取り組みが実を結んだことに安堵(あんど)するとともに、遺跡を保存・継承していくことについて責任を感じている。今後も遺跡の保存に努めるとともに、多くの皆さまにその価値を享受いただけるよう活用していきたい」とコメントを出している。

  □     □

■新宮下本町遺跡

 2015年以降の市教育委員会による発掘調査によって、12世紀後葉から16世紀中ごろにかけての港湾に深く関係すると考えられる遺跡が確認された。

 遺跡は14世紀末ごろから15世紀にかけて最盛期を迎え、熊野川に面した自然堤防の斜面地を石垣に用いて段状に造成した面から地下式倉庫群や鍛冶遺構が検出されるとともに、それに直交して石段を伴う通路が設けられている。また、この時期には出土遺物から交易範囲の拡大が想定されるなど、港湾都市として機能したことが分かる。

 同遺跡は中世以降、太平洋航路の重要な拠点であった新宮における港湾や海を介した交流の実態を知る上で重要なだけでなく、中世の海上交通と宗教勢力との関係、平安時代末ごろ以降から全国へ信仰が拡大する熊野三山の経済基盤などについて考える上でも重要となる。

(2022年6月19日付紙面より)

遺跡の遠景(新宮市提供)
川へと下る石段通路と石垣(同提供)
地下式倉庫(壁面石積み)=同提供
指定範囲(同提供)
2022年06月19日
15 産後ケア拡充で利用者増
 子育て環境充実の一助に  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は今年4月から、分娩施設を退院した産後1年未満の母子に、助産師ら看護職が中心となって専門的な身体ケアやサポートを行う「産後ケア事業」を拡充させた。町子育て世代包括支援センターへの取材を基に、以後の利用動向を追った。

 産後ケア事業とは、母子とその家族が健やかな育児ができるよう、助産師らが▽母親の体調管理やカウンセリング▽母乳育児に関する相談や乳房ケア▽新生児・乳児の状況に応じた育児相談▽育児に必要な社会的資源の紹介―などを行うもの。

 2019年に公布された改正母子保健法において、産後ケア事業実施が市町村の努力義務として法定化され、新宮・東牟婁地域でも昨年度までに全市町村が事業化。那智勝浦町では19年度に事業化したものの、20、21年度の利用実績は0回と、活用が進んでいなかった。

 この状況を受け、今年4月からは「家族等から育児支援が受けられない」という利用条件を緩和し、1歳未満の子を育てる保護者全員を対象に。従来の母乳相談事業も廃止・統合し、母乳育児に関する相談も同事業で対応する。また、外出が難しい利用者のため居宅訪問型も利用できるよう改善し、利用料金も従来の1回2400円から800円に引き下げた。

 6月11日現在の本年度の利用者は8人(通所〈デイサービス〉型9回、訪問〈アウトリーチ〉型1回)と、短期間で利用者増につながっていることがうかがえる。

 同センターの保健師は「ぜひ多くの方に利用していただき、子育て環境の充実につなげていきたい」と話し、今後も妊娠届や出生届の提出などで来庁した保護者らへ積極的に周知を図っていくとしている。

 近隣市町村の昨年度の利用実績を調べると、新宮市51人(通所型148回、訪問型4回)、串本町7人(通所型12回、宿泊型2回)、古座川町4人(通所型11回)、太地町0人、北山村0人、紀宝町0人。出生数や料金、利用可能回数、母乳相談を統合して運用しているか否かという違いを考慮しても、大きくばらつきがある状況で、今後も動向を追っていく。

(2022年6月19日付紙面より)

那智勝浦町内で子育て中の母親たち
2022年06月19日
16 高木顕明師しのぶ
 非戦、平和願い遠松忌  (新宮市 )

 新宮市大橋通の淨泉寺(山口範之住職)で18日、真宗大谷派主催の「遠松忌(えんしょうき)法要」が営まれた。参列した関係者らが雨の中、非戦・平和を唱え、差別と闘った同寺12代住職・高木顕明(けんみょう)師(1864~1914年)の遺徳をしのんだ。

 「前(さき)を訪(とぶら)う 今、この時代に聞く非戦・平等の願い」をテーマに毎年営まれている法要。1998(平成10)年に滋賀県大津市の本證寺で有志らが第1回を営み、翌年から新宮市で開かれている。今年25回目で、2000(平成12)年から同派が主催している。

 関係者らは、市内の南谷墓地にある顕明師顕彰碑での勤行後、淨泉寺本堂での法要に参列。法要の様子は、動画投稿サイト「ユーチューブ」でライブ配信された。

 顕明師は新宮出身の医師・大石誠之助(1867~1911年)らと共に非戦、平和を唱えて活動していたが、明治天皇暗殺を企てたとして1910(明治43)年に連座(「大逆事件」)。死刑判決に処されたが後に無期懲役となった。

 事件を受け、同派から除籍の処分を付された顕明師は、無念の中、14(大正3)年6月24日に秋田監獄で自ら命を絶った。96(平成8)年に同派から処分が取り消され、名誉が回復されている。

 同所の顕彰碑には顕明師の著作「余が社会主義」の一節「南無阿弥陀仏は真に御仏の救済の声である。闇夜の光明である。絶対的平等の保護である」が刻まれている。

(2022年6月19日付紙面より)

読経の中、参列者らが焼香した=18日、新宮市の南谷墓地
2022年06月19日
17 「2期目の町政支える」  副町長に瀧本雄之さん  (那智勝浦町 )
2022年06月19日
18 4議員が当局質す  太地町議会一般質問  
2022年06月19日
19 歩いて周辺地域を知る  神倉小3年生が校区探検  (新宮市 )
2022年06月19日
20 ピンクとイエローが密集  旧浦神小の裏にランタナ  
2022年06月19日
21 小さな村の小さな図書室 北山村で利用者も増加中 
2022年06月19日
22 警察官の仕事を教わる  5歳児が紀宝警察署へ  (成川保 )
2022年06月19日
23 懐かしの名曲口ずさむ  カフェいっぷく亭で演奏会  (紀宝町 )
2022年06月19日
24 女性同士で和気あいあいと  グラウンドゴルフ楽しむ  (讃寿会 )
2022年06月19日
25 自由に筆走らせて表現  子育てサロンで「己書」  (紀宝町 )
2022年06月08日
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2022年06月08日
27 動画公開や特別企画展
 土砂災害啓発センター  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町市野々の和歌山県土砂災害啓発センター(稲田健二所長)では、国土交通省が定める土砂災害防止月間である1日から30日(木)までの間、特別企画展の開催やセンターを紹介する動画を公開中だ。県民に対し、早い避難の啓発や危険区域把握の周知を図っている。

 土砂災害防止月間は住民が自分の命を守るべく、「みんなで防ごう土砂災害」をスローガンに、防災知識の普及や避難訓練などの催しを実施し、土砂災害による人命、財産を守ることを目的とした月間。

 1982(昭和57)年7月に長崎県長崎市を中心に大きな被害を発生させた「昭和57年7月豪雨」(長崎大水害)が契機となった。また、1~7日はがけ崩れ防災週間になっている。

 センターによる特別展は2020年から開始。展示では▽同町井関在住で紀伊半島大水害語り部の防災士・久保榮子さんの体験紙芝居(コピー)や動画公開▽土砂災害の実例など解説をしたパネル▽令和3年度の小中学校における防災学習感想文▽和歌山工業高等専門学校の学生が開発した防災ロールプレイングゲーム(RPG)の体験▽「紀伊半島大水害豪雨~平成23年台風12号、新宮市映像の記録~」などの動画公開―もある。

 さらに今回は、防災RPGにおいて、日高川町にある各小学校エリアに特化して、授業で取り組んだ14校分のディスクや土砂災害防止に関する絵画・作文コンクールの作品なども展示されている。

 稲田所長は「これから雨の多い梅雨時期に入るため、災害のリスクも高まる。普段から自宅の周辺の危険な箇所や避難経路を確認いただき、気象情報などに注意して、災害時は早めの避難を心がけていただけたら幸いです」と話している。

  □     □

■紹介動画を公開



 センターでは多くの人々にセンターの役割などを知ってもらおうと、職員が同月間に合わせて紹介動画「きいちゃんと学ぶ 土砂災害啓発センターってどんなところ?」を作成。初の試みである動画は5月25日から公開している。

 動画では、和歌山県PRキャラクター「きいちゃん」が観光地である同町を巡っている際に周囲にある砂防えん堤を発見。疑問を持ってセンターに入り、展示品や実験を通じて、その役割や土砂災害について学びを深め、センター紹介する内容となっている。

 動画はセンターホームページや動画投稿サイト「ユーチューブ」でも配信されている。なお、センター内だけでなく、屋外の窓ガラスからも動画が見られるように、外向きにモニターを設置するなどの工夫も行っている。問い合わせは同センター(電話0735・29・7531)まで。

(2022年6月8日付紙面より)

土砂災害防止月間のため特別企画展を実施中=3日、那智勝浦町市野々の和歌山県土砂災害啓発センター
土砂災害防止に関する絵画の作品が展示されている
ユーチューブのQRコード
2022年06月08日
28 第1回の発行始める
 本年度プレミアムお買物券  (串本町商工会 )

 串本町商工会(須賀節夫会長)が5日、本年度第1回のプレミアムお買物券発行を始めた。発行数は3000セット(1セットは500円券22枚つづり)。文化センターそばにある商工会館(串本2410番地)で売り切れるまで販売するとしている。

 この発行は、町の小売店舗等消費拡大推進事業の補助適用を受けて実施。1セット1万円で販売していて、1人につき5セットまで購入でき、購入時は家族3人分まで代理購入が認められるため、最大で20セットを入手できる。有効期限付きの商品券で、掛け金の支払いには使えず、釣り銭が出ないため購入金額を補助する形での利用が前提。今回の有効期限は8月31日(水)までで、町内の取扱参加店約140店舗で使用できる。

 本年度も感染症予防を意識しながらの発行開始で、初日は役員と職員が手分けして同館と中湊コミュニティセンターに発行窓口を設置。取扱店舗を記載したチラシと合わせて希望セット数を販売した。6日以降の窓口は平日午前9時~午後5時に同館内で設け、売り切れるまで発行を続ける。

 2002年に始まり20周年の節目を迎えた同券。須賀会長は「この発行は取り扱いに参加する店舗の大きな支えになっています。ご購入いただいた皆さまには有効期限もあるがお早めにご活用いただけるとありがたい」と地域経済循環の刺激になる成果を期待し、初日の同館発行窓口で円滑に購入できるよう会場整理に当たるなどしていた。

 取扱参加店の情報は、同券に記載しているQRコードを通信端末で読み込むと閲覧できる案内地図「まぐトルマップ」でも確認できる。問い合わせは同商工会(電話0735・62・0044)まで。

(2022年6月8日付紙面より)

購入者が詰めかける本年度第1回のプレミアムお買物券発行窓口=5日、串本町商工会館
2022年06月08日
29 豊作や業界の発展祈る 熊野本宮大社で梅の日記念式典 

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で6日、「梅の日記念式典」が営まれた。田辺市やみなべ町など、梅産地の各団体でつくる「紀州梅の会」(会長・真砂充敏田辺市長)の会員や関係者ら約50人が参列。豊作や業界の発展を祈願した。

 梅の日は1545年6月6日、雨が降らず人々が困っていたことを知った後奈良天皇が賀茂神社の例祭(現在の葵祭)に梅を奉納し祈ったところ、大雨が降り出し五穀豊穣(ほうじょう)をもたらしたという故事にちなむ。梅が実り、収穫が本格的に始まる時季にも当たる。

 同会は1969年に設立され、県内産地の首長や生産者組合らで組織。2006年に毎年6月6日を「梅の日」と定め、みなべ町の須賀神社や京都府の上賀茂神社と下鴨神社にも梅を奉納しており、東京都などでもさまざまなキャンペーンを催してPRを実施している。

 式典では祝詞奏上後、九鬼宮司と参列者らが神前に置いたたるに紀州梅、塩、お神酒を入れる「梅漬けの儀」を営んだ後、巫女(みこ)が神楽「豊栄(とよさか)の舞」を奉納した。この日漬けられた梅は、紀州梅の会がいったん持ち帰り、梅干しとして完成させた後に改めて同大社に納める予定となっている。

 参列した紀州田辺梅干協同組合の大谷喜則理事長は「『梅はその日の難逃れ』『番茶に梅干し、医者いらず』といったことわざもあり、梅は長い伝統と歴史に裏付けられた健康食品。梅干しにコロナウイルスの増殖を抑える効果があるとの研究成果も発表された。多くの人に紀州梅を食していただき、健康な日々を過ごしてほしい」。

 九鬼宮司は「生産者の方々にはコロナ禍で試行錯誤の中、育てた梅を納めていただいた。梅ポリフェノールに新型コロナウイルスの感染を阻害する効果があるとの発表があった。梅の素晴らしさを改めて感じている。梅の力で多くの人が健康で過ごし、一日も早く新型コロナが収束することを祈念している」と話していた。

(2022年6月8日付紙面より)

梅漬けの儀を営む九鬼家隆宮司=6日、田辺市本宮町の熊野本宮大社
梅を納める関係者ら
2022年06月08日
30 新宮弓友会が優勝
 新宮弓友会主催の月例射会  
2022年06月08日
31 髙塚恒輝君が全国へ
 他3選手も近畿大会出場決める  (新宮高校レスリング部 )
2022年06月08日
32 東牟婁地方中学校選手権大会
 卓球・ソフトテニス・バレーボール  
2022年06月08日
33 海水浴場全て「適」  和歌山県の調査で  
2022年06月08日
34 宿泊クーポンや給食補助など  6月定例会に上程  (那智勝浦町 )
2022年06月08日
35 美容師ってどんなお仕事?  「将来の夢ランキング」第3位  (こども新聞 )
2022年06月08日
36 早くもヒマワリ開花!?  日足バイパス下の畑で  (新宮市熊野川町 )
2022年06月08日
37 今年もいっぱい泳ぎたい  市野々小でプール掃除  (那智勝浦町 )
2022年06月08日
38 西君、川端君が優秀賞  少年メッセージ東牟婁予選会  
2022年06月08日
39 青少年の家の畑で苗植え  出雲小の1~3年生17人  (串本町 )
2022年06月08日
40 交通ルールを教わり練習  潮岬小が県警交安教室で  (串本町 )
2022年06月08日
41 タイプ木の種拾い集める  高池小の3、4年生24人  (古座川町 )
2022年06月08日
42 歯の健康が心の元気に  紀宝町、意識付けし効果  (歯と口の健康週間㊤ )
2022年06月08日
43 命の道4車線化に意欲  熊野尾鷲道路の改良促進を決議  (熊野市 )
2022年06月08日
44 交通事故のない社会の実現を  交通安全対策協議会  (紀宝町 )
2022年06月08日
45 生け花で感性磨く  子ども元気塾で科学工作教室も  (紀宝町 )