ニュースアーカイブ|ARCHIVES
アーカイブ検索で表示されるグレーのリンクのない記事については、熊野新聞紙面をご覧ください。
ご購読のお申し込み
過去2年分の熊野新聞は、
SHIMBUN ONLiNE
でご購読頂けます。
新聞オンライン(電子新聞)
カレンダー検索:48件の記事がありました
【検索ステータス】 
2022年06月19日
1 「新宮下本町遺跡」国史跡指定へ
 文化審議会が文科大臣に答申  (新宮市 )

 国の文化審議会(佐藤信会長)は17日、文化審議会文化財分科会の審議・議決を経て、文部科学大臣に新宮市下本町の「新宮下本町遺跡」(指定予定面積5796・37平方㍍)を国史跡に新規指定するよう答申する。官報告示を経て正式に登録される予定。市内では2003年に新宮城跡附水野家墓所が指定を受けて以降19年ぶりとなる。

 国指定史跡は、文化財保護法または文化財保護条例によって歴史上、学術上価値の高いものとして指定された遺跡。現在、全国で1872件が指定されている。市では新宮城跡附水野家墓所のほか、熊野三山(熊野速玉大社他)、熊野参詣道中辺路・伊勢路(新宮市他)、大峯奥駈道(おおみねおくがけみち)(同)が史跡指定を受けている。

 「新宮下本町遺跡」は、熊野川の河口から約2㌔、史跡新宮城跡の西麗の熊野川に面した自然堤防上に立地する中世の港湾関係遺跡。新宮は太平洋航路における重要な港湾としても知られ、平安時代末期以降、主に熊野三山による太平洋航路を利用した各地との交流・交易の記録が残る。

 このたびの答申を受け、田岡実千年市長は同遺跡の調査を指導した調査委員会委員や国、県の関係者らの尽力に感謝。

 「貴重な文化財を後世に保存・継承する責任の重さを改めて感じている。同遺跡は、丹鶴ホールの敷地で発見された中世の港に関係する重要な遺跡で、市ではその性格や価値の解明を目的として調査に取り組んできた。今後も市民の皆さまのご理解とご協力のもと、保存・管理に努めるとともに地域の宝として活用していきたい」。

 速水盛康教育長は「丹鶴ホールの建設に先立ち、同遺跡の発掘調査を実施したが中世の地下式倉庫など港町に関係する貴重な遺構が見つかった。遺跡の保存と施設の建設の両立を目指し、施設設計の変更を行うなどして事業を進めてきた。今回の答申により、取り組みが実を結んだことに安堵(あんど)するとともに、遺跡を保存・継承していくことについて責任を感じている。今後も遺跡の保存に努めるとともに、多くの皆さまにその価値を享受いただけるよう活用していきたい」とコメントを出している。

  □     □

■新宮下本町遺跡

 2015年以降の市教育委員会による発掘調査によって、12世紀後葉から16世紀中ごろにかけての港湾に深く関係すると考えられる遺跡が確認された。

 遺跡は14世紀末ごろから15世紀にかけて最盛期を迎え、熊野川に面した自然堤防の斜面地を石垣に用いて段状に造成した面から地下式倉庫群や鍛冶遺構が検出されるとともに、それに直交して石段を伴う通路が設けられている。また、この時期には出土遺物から交易範囲の拡大が想定されるなど、港湾都市として機能したことが分かる。

 同遺跡は中世以降、太平洋航路の重要な拠点であった新宮における港湾や海を介した交流の実態を知る上で重要なだけでなく、中世の海上交通と宗教勢力との関係、平安時代末ごろ以降から全国へ信仰が拡大する熊野三山の経済基盤などについて考える上でも重要となる。

(2022年6月19日付紙面より)

遺跡の遠景(新宮市提供)
川へと下る石段通路と石垣(同提供)
地下式倉庫(壁面石積み)=同提供
指定範囲(同提供)
2022年06月19日
2 産後ケア拡充で利用者増
 子育て環境充実の一助に  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は今年4月から、分娩施設を退院した産後1年未満の母子に、助産師ら看護職が中心となって専門的な身体ケアやサポートを行う「産後ケア事業」を拡充させた。町子育て世代包括支援センターへの取材を基に、以後の利用動向を追った。

 産後ケア事業とは、母子とその家族が健やかな育児ができるよう、助産師らが▽母親の体調管理やカウンセリング▽母乳育児に関する相談や乳房ケア▽新生児・乳児の状況に応じた育児相談▽育児に必要な社会的資源の紹介―などを行うもの。

 2019年に公布された改正母子保健法において、産後ケア事業実施が市町村の努力義務として法定化され、新宮・東牟婁地域でも昨年度までに全市町村が事業化。那智勝浦町では19年度に事業化したものの、20、21年度の利用実績は0回と、活用が進んでいなかった。

 この状況を受け、今年4月からは「家族等から育児支援が受けられない」という利用条件を緩和し、1歳未満の子を育てる保護者全員を対象に。従来の母乳相談事業も廃止・統合し、母乳育児に関する相談も同事業で対応する。また、外出が難しい利用者のため居宅訪問型も利用できるよう改善し、利用料金も従来の1回2400円から800円に引き下げた。

 6月11日現在の本年度の利用者は8人(通所〈デイサービス〉型9回、訪問〈アウトリーチ〉型1回)と、短期間で利用者増につながっていることがうかがえる。

 同センターの保健師は「ぜひ多くの方に利用していただき、子育て環境の充実につなげていきたい」と話し、今後も妊娠届や出生届の提出などで来庁した保護者らへ積極的に周知を図っていくとしている。

 近隣市町村の昨年度の利用実績を調べると、新宮市51人(通所型148回、訪問型4回)、串本町7人(通所型12回、宿泊型2回)、古座川町4人(通所型11回)、太地町0人、北山村0人、紀宝町0人。出生数や料金、利用可能回数、母乳相談を統合して運用しているか否かという違いを考慮しても、大きくばらつきがある状況で、今後も動向を追っていく。

(2022年6月19日付紙面より)

那智勝浦町内で子育て中の母親たち
2022年06月19日
3 高木顕明師しのぶ
 非戦、平和願い遠松忌  (新宮市 )

 新宮市大橋通の淨泉寺(山口範之住職)で18日、真宗大谷派主催の「遠松忌(えんしょうき)法要」が営まれた。参列した関係者らが雨の中、非戦・平和を唱え、差別と闘った同寺12代住職・高木顕明(けんみょう)師(1864~1914年)の遺徳をしのんだ。

 「前(さき)を訪(とぶら)う 今、この時代に聞く非戦・平等の願い」をテーマに毎年営まれている法要。1998(平成10)年に滋賀県大津市の本證寺で有志らが第1回を営み、翌年から新宮市で開かれている。今年25回目で、2000(平成12)年から同派が主催している。

 関係者らは、市内の南谷墓地にある顕明師顕彰碑での勤行後、淨泉寺本堂での法要に参列。法要の様子は、動画投稿サイト「ユーチューブ」でライブ配信された。

 顕明師は新宮出身の医師・大石誠之助(1867~1911年)らと共に非戦、平和を唱えて活動していたが、明治天皇暗殺を企てたとして1910(明治43)年に連座(「大逆事件」)。死刑判決に処されたが後に無期懲役となった。

 事件を受け、同派から除籍の処分を付された顕明師は、無念の中、14(大正3)年6月24日に秋田監獄で自ら命を絶った。96(平成8)年に同派から処分が取り消され、名誉が回復されている。

 同所の顕彰碑には顕明師の著作「余が社会主義」の一節「南無阿弥陀仏は真に御仏の救済の声である。闇夜の光明である。絶対的平等の保護である」が刻まれている。

(2022年6月19日付紙面より)

読経の中、参列者らが焼香した=18日、新宮市の南谷墓地
2022年06月19日
4 「2期目の町政支える」  副町長に瀧本雄之さん  (那智勝浦町 )
2022年06月19日
5 4議員が当局質す  太地町議会一般質問  
2022年06月19日
6 歩いて周辺地域を知る  神倉小3年生が校区探検  (新宮市 )
2022年06月19日
7 ピンクとイエローが密集  旧浦神小の裏にランタナ  
2022年06月19日
8 小さな村の小さな図書室 北山村で利用者も増加中 
2022年06月19日
9 警察官の仕事を教わる  5歳児が紀宝警察署へ  (成川保 )
2022年06月19日
10 懐かしの名曲口ずさむ  カフェいっぷく亭で演奏会  (紀宝町 )
2022年06月19日
11 女性同士で和気あいあいと  グラウンドゴルフ楽しむ  (讃寿会 )
2022年06月19日
12 自由に筆走らせて表現  子育てサロンで「己書」  (紀宝町 )
2022年06月18日
13 東近畿地区指導会に向け訓練 引揚救助の部で出場権獲得 (新宮市消防本部)

 「第50回和歌山県消防救助技術会」が1日、和歌山市で開催され、「引揚救助」の部で新宮市消防本部から出場した5人が見事上位入賞を果たし、7月に開催される東近畿地区指導会への出場権を手にした。

 県内の消防本部と競い合い、学び合うことで救助技術の向上と、他の模範となる消防救助隊員を育成することが目的で、毎年開催されている。同署は「引揚救助」の部で8チーム中、上位2チームに与えられる出場権を手にしたほか、「はしご登はん」の部で2人が35人中、4位と5位に入賞した。

 「引揚救助」は1チーム5人で、災害や火災を想定し、7、8㌔の重さのボンベを背負って7㍍下の要救助者を協力して救出する。同署では出場希望者が4月上旬から自主訓練を開始。署内選考会を経て選出された5人が、5月から訓練を開始した。

 全体の指揮を務めた東紘助さんは「今まで訓練でやってきたことが成果として出た。結果はこれまでやってきた先輩方の積み重ねがつながっていると思う」。

 指導会の出場に向け「新宮・県代表として全国大会への切符を手にしたい。市民の方々の安心・安全につなげられるよう日々精進していきたい」と意気込んだ。

 堀切学消防署長は「今回、東近畿地区指導会に出場することになったが、このような機会を通して救助隊には災害現場でしっかりと活動できるよう、さらに技術を高めてもらいたい。そして、消防として市民の皆さまに安心と安全を感じていただけるよう日々取り組んでいきたい」と話していた。

 第50回消防救助技術東近畿地区指導会は7月29日(金)、京都市総合活動センターで開催される。

(2022年6月18日付紙面より)

県消防救助技術会で上位入賞を果たした皆さん(新宮市消防本部提供)
東近畿地区指導会に向け訓練に挑む「引揚救助」の部出場チーム=17日、新宮消防署
2022年06月18日
14 取り組み方針など意見交わす
 警察署協議会定例会議  (新宮署 )

 令和4年度新宮警察署協議会の第1回定例会議が16日、新宮市の同署で開かれた。新宮署と串本署が統合して以来初の会議開催に先立ち役員の改選が行われ、会長に安達実さん(新宮市)を、副会長に仲裕正さん(古座川町)を再任。委員らは昨年中の業務取り組み結果と本年度の取り組み方針を聞き意見を交わした。

 同協議会は管轄区域内の地域安全や警察署の業務運営について、住民の声を代表する委員から意見や要望を聴き、より良い運営を検討する機関として2001年の警察法改正、県警察署協議会条例の制定を受け、県内の警察署に設置されている。

 安達会長は「新型コロナウイルス収束のめどは立たないが、感染予防対策を十分に取っていただいて串本署と新宮署が統合して初の開催の運びとなった。委員の皆さまには警察の取り組みにご意見を頂き、有意義な会議に。署員の方々には委員の意見などを生かしていただき、引き続き住民の安心と安全のために活動を」と呼びかけた。

 田原正士署長は「統合によりいろいろな課題も生じていると考えられる。さまざまなご意見を賜りたい」とあいさつ。

 昨年中の県内の治安情勢について「刑法犯認知件数は3310件で前年に比べて589件の大幅減少、人身交通事故の発生件数は1419件で前年から166件減少し、刑法犯認知件数、交通事故発生件数ともに2002年以降、20年連続減少という県警察の大きな目標を達成することができた」と報告。

 「同署でも各部門において管内の実情に応じた取り組みを進め、刑法犯認知件数や物件交通事などを減少させるなど、20年連続減少に貢献できたものと考えている」と述べ、引き続き警察活動に対する協力を呼びかけた。

(2022年6月18日付紙面より)

新宮警察署協議会定例会議の様子=16日、新宮警察署
2022年06月18日
15 古道を守る会が紙芝居
 大勝浦いきいきサロン  (那智勝浦町 )

 大勝浦いきいきサロン(寺岡快枝代表)は15日、那智勝浦町勝浦の大勝浦漁民集会所で毎月恒例のサロンを開催した。この日は「なちかつ古道を守る会」(地庵晋司会長)のメンバー5人が訪れ、熊野古道の解説や紙芝居を披露し、集まった会員らは楽しいひとときを過ごした。

 毎月1回、大勝浦地区の会員が20人ほど集まり、ラジオ体操やカラオケを行って交流を深めている大勝浦いきいきサロン。今年で3年目を迎えたという。

 はじめに太田耕二さんが同会発足の経緯などを説明し、自身らが取り組んでいる熊野古道の整備やゆかし潟クリーン作戦、新春ウオークなどの活動を紹介した。

 続いて、熊野古道を解説。太田さんは「熊野古道は昔の人々が、熊野三山へお参りするために通った道。今も多くの王子社や石仏、石畳、石の道標、茶屋跡がある。2004年に世界遺産登録された。比較的歩きやすい峠もあるため、機会があれば歩いてください」と話した。

 続いて、地庵会長や片山仁美さん、稲垣葉子さんが紙芝居を担当。同会が人や動物が安心し共存できる森を目指す方法として、皮むき干ばつに取り組んだと内容を紙芝居にした「理想の森を目指して」や、会員宅で飼われている柴犬のいちをモデルとした「柴犬いち~花といっしょ~」、海上保安庁が作った環境問題の紙芝居を大きなサイズに作り替えた「うみがめマリンの大冒険」を披露した。

 どの作品も愛らしいキャラクターがカラフルに描かれており、メンバーたちが登場人物に成りきって、読み上げた。会員からは大きな拍手が送られた。

 地庵会長は「プラスチックごみを、餌と間違えて魚が食べて人間もその魚を食べる。人間も病気になってしまう。また、人間も動物の一つ。動物はかわいがってあげてほしい。干ばつの作業を行う人が今はほとんどいないのが現状。この紙芝居は現実に起こっている問題で、環境の整備が大切です。ご清聴ありがとうございました」とあいさつした。

 寺岡代表は「紙芝居を楽しみにしていた。皆さんも喜んでくれたので本当に良かった。機会があればぜひ、次回も披露していただきたいです」と語った。

(2022年6月18日付紙面より)

なちかつ古道を守る会が紙芝居を披露した=15日、那智勝浦町の大勝浦漁民集会所
紙芝居を楽しむ会員ら
2022年06月18日
16 医療従事者などへの接種開始 新型コロナワクチン4回目 (串本町)

 串本町が16日、くしもと町立病院(竹村司・病院事業管理者、阪本繁院長)で医療従事者など対象の新型コロナワクチン接種〈4回目〉を始めた。

 この接種は昨年12月~今年1月に3回目を接種した医療従事者などのうち希望者を対象にして実施。同病院と町内各医院合わせて91人が希望しているという。

 副反応に伴う支障を抑えるため、接種はこの日と17日、23日(木)、7月中の1日の計4回に分けて進める計画。使用するワクチンは6月分がファイザー、7月分がモデルナかファイザーのいずれかとしている。

 初日は同病院の医師や看護師ら24人が対象で、接種後の経過を先んじて見るためまず竹村管理者、以降順次接種を進めた。4回目の接種について竹村管理者は、先進のイスラエルで中和抗体の上昇幅は3回目より小さいが9週間後の重症化予防の効果は3回目より圧倒的に高く保たれるデータがあるとし、後者の目的でこれから接種する60歳以上や基礎疾患を有する人は打つべきと推奨。副反応については3回目と同等、との見方を示した。

(2022年6月18日付紙面より)

先んじて新型コロナワクチン接種〈4回目〉を受ける竹村司管理者=16日、くしもと町立病院
2022年06月18日
17 優勝は坂内邦人さん
 那智勝浦ゴルフ倶楽部理事長杯  
2022年06月18日
18 競技を楽しみ興味持って
 バスケットボール体験会  (SMILE.E.T )
2022年06月18日
19 新クリセンや4号橋撤去可決  6月定例会が閉会  (那智勝浦町議会 )
2022年06月18日
20 一足遅れてササユリ見頃  色川花木園芸組合が鑑賞会  (那智勝浦町 )
2022年06月18日
21 田沼武能コーナーを設置 佐藤春夫記念館で追悼 (新宮市)
2022年06月18日
22 交通費、宿泊費を助成  町単独の不妊治療支援事業  (紀宝町 )
2022年06月18日
23 主体的に学ぶ姿を見学  教職員ら招き公開授業研究会  (矢渕中 )
2022年06月18日
24 コロナワクチン、4回目  集団接種は7月からを計画  (紀宝町 )
2022年06月18日
25 茶わん作りにチャレンジ  陶芸教室がスタート  (元気キッズ )
2022年06月18日
26 池本さん、舛屋君が全国へ  卓球三重県予選会を勝ち抜き  (紀南高校 )
2022年06月18日
27 子育て支援の拠点を見学  紀宝町内で臨地実習  (なぎ看護学校 )
2022年06月18日
28 半球状の繊細な彩り揺れる  ネムノキの花咲き始める  (串本町 )
2022年06月18日
29 使用者の公募へ向け動く  古座サテライトオフィス  (串本町 )
2022年06月18日
30 児童と教職員一丸で掃除  潮岬小プール開きに向け  (串本町 )
2022年06月18日
31 アユの群れから釣果狙う  滝の拝の段引漁が本格化  (古座川町 )
2022年06月18日
32 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第50回】梅雨のお弁当作り  

 梅雨入りして、ジメジメと暑い日が多くなりました。この時季は、食材も痛みやすく、世の親御さんが、特に頭を悩ませるのはお弁当作りではないでしょうか? 私も娘のお弁当を作るときは、傷まないかなと心配になります。今回は痛みにくいお弁当を作るポイントをお伝えしようと思います。

 まず、第一に気を付けるのは、手洗いと容器の消毒です。どれだけ中に詰める具材に気を付けても、手やお弁当箱に雑菌があると意味がありません。容器はパッキンまで丁寧に洗い、しっかりと水気を拭き取っておくこと。そして、手を洗うだけでなく、この時季、素手で詰めるのは避けて手袋やラップを活用するのをお勧めします。おにぎりはラップで。おかずを詰めるときはポリ手袋をしましょう。

 次に気を付けるのは「汁気を避けること」です。例えば、煮物やおひたしなど汁気の多いおかずは極力避けてください。ゆで野菜を入れるときは、いつも以上に水気を絞ったり、入れる前にキッチンペーパーなどで水気を取り除きましょう。生野菜は水分が多いので入れないのがお勧めです。プチトマトなどは、ヘタに雑菌が多いので、ヘタを取ってよく洗ってから、水分切って入れてください。ご飯も同じです。ご飯には水分が付着すると雑菌が繁殖しやすくなります。そぼろご飯や混ぜご飯など、水分が多くなってしまうものは避けましょう。おかずに付ける調味料などは、別の容器に入れて食べる直前にかけるようにしてください。

 最後に気を付けるのは「しっかり加熱して冷ますこと」です。ちくわやさつま揚げ、ハムなどもそのまま入れず、あらかじめ加熱してから入れてください。卵や肉類もしっかり加熱することで、食中毒のリスクはグンと低くなります。

 照り焼きなどの味付けをするときは、調味料を入れた後も、しっかり加熱して汁気をできるだけとばしてください。加熱した後は、粗熱を取ってからお弁当箱へ。菌が繁殖するのは、37度近くといわれています。加熱したものは、しっかり冷まして、夏場は保冷剤を付けるのがお勧めです。

 私がお弁当のときによく使うのが、「梅混ぜご飯」です。梅干しをたたいてご飯に混ぜ込みます。日の丸弁当よりも、抗菌効果が高く、どこを食べても梅の味がするので子どもも喜んでいます。梅はとても優秀です。この「梅の殺菌効果」についても、ぜひお子さんに伝えてあげてください。また、梅と同じように殺菌に一役買ってくれるのが酢です。すし飯にすると、梅ご飯と同じように、殺菌効果が高まります。お肉を調理するときの味付けにも、梅やお酢を使うと、さっぱりした味になりますし、傷みにくくなります。

 日々のお弁当作りは本当に大変ですよね。今は自然解凍できる冷凍食品なども豊富にありますし、小さなゼリーを凍らせて保冷剤代わりに、入れておくというのも手です。この機会にお子さんと食中毒の話もして、よく手を洗うこと、変な臭いがしたら食べないことなども教えてあげてください。

(2022年6月18日付紙面より)

2022年06月18日
33 お悔やみ情報
  
2022年06月09日
34 和気あいあいと共同作業
 生きがい菜園で市老連会員ら  (新宮市 )

 新宮市老人クラブ連合会(上廣正幸会長)の会員らは8日早朝、市内の「生きがい菜園」(生きがい緑ヶ丘農園、晴耕園)で共同清掃作業を実施した。緑ヶ丘農園では約30人が参加。和気あいあいと世間話などに花を咲かせながら、草抜きや溝の泥かきなどに汗を流した。

 「生きがい菜園」は、市老連主催の「生きがいと創造の事業」の一環として、会員らに同所を含む市内2カ所の農園の区画を貸与している。同所では現在31区画中29区画、同市新宮の晴耕園では47区画中34区画で会員らがキュウリやトマト、ナス、トウモロコシなどさまざまな作物を育てている。区画の契約期間は3年。

 共同作業は、普段会う機会がない人同士の顔合わせや会員間交流、見守りを目的に実施している年に1度の恒例行事で、本格的な暑さを迎える夏に向けて毎年梅雨前に行っている。

 この日は、区画の貸与を受ける会員らが協力し、軍手をはめてごみ袋やシャベルなどを手に、花壇の手入れや溝に詰まった泥や石を取り除くなどの作業を行った。

 同所でナスビやミニトマト、ブロッコリーなどを育てている80代女性は「夫婦で交代で毎日来ています。育てるよりおしゃべりが楽しみ。励みになっています」と笑顔。

 同農園世話役代表の大石實さんは「高齢化が進み、1人暮らしだとよりどころがない。ここでは皆、教え合いながらコミュニケーションを取って仲良く野菜作りに励んでいます」と話していた。

 「生きがい菜園」に関する問い合わせは、市社会福祉協議会(電話0735・21・2760)まで。

(2022年6月9日付紙面より)

農園の清掃作業に汗を流した=8日、新宮市緑ヶ丘
共用部分の草刈りも実施
2022年06月09日
35 桐蔭科学部の合宿を視察
 串本町潮岬の望楼の芝で  (県宇宙教育研究会 )

 和歌山県宇宙教育研究会(会長=笹井晋吾・県立桐蔭中学校・高等学校長)が4日、串本町潮岬にある望楼の芝などで同校科学部(藤木郁久顧問)の合宿の様子を視察した。

 国内初の民間小型ロケット射場「スペースポート紀伊」を有する県域におけるロケットを教材とした科学教育の在り方を見いだす目的でおととし9月、教員有志(指導主事を含む)が会員となり結成した同研究会。この日は潮岬にある県立潮岬青少年の家で総会を開き、社会教育領域でモデルロケットや空気ロケットの製作・打ち上げ体験(12月3日に串本町で実施など県内各地)、東京大学大学院の中須賀真一教授を招いての缶サット体験講座(7月23日に串本町で実施)、新規でロボット教室in串本(8月16日に串本町で実施)や県南部を舞台にした全国対象の宇宙教室(全4回)の開始、前年度に試行した学校教育領域でのロケット教室継続(10~11月に串本町内の中学校2校で実施予定)、その他各種企画への共催など本年度の方向性を決めた。

 モデルロケットの制作・打ち上げ体験は射点がある同町域でも重ねて実施していて、旧来は同研究会の事務局長で指導資格を持つ藤木顧問が一手に管理していたが現在は串本中に勤務する太田昇教諭も同じ資格を取得済み。同研究会として紀北と紀南を2人体制でカバーできるようになった進展を生かして体験の裾野をさらに広げるため、本年度の総会の日時と会場を同校科学部の合宿と合わせて設定し、視察の機会を持ったという。

 同校科学部の今回の合宿は新入部員にモデルロケット(通称・アルファー3)の制作と打ち上げの経験をさせ、世界大会出場の実績がある缶サットへの挑戦の足掛かりをつけることが主目的。そのための場を藤木顧問監督の下で先輩部員が主体になって運営し、併せてドローンの操縦練習や電子機器を駆使して活動記録を取得するなど参加した部員はそれぞれに課題を持って取り組んだ。

 これら一連の内容が総会に出席した会員の視察の対象で、太田教諭は藤木顧問が培う形や指導術を洞察しつつ流れを妨げない範囲で部員と関わり活動の一端を共にした。

 藤木顧問は太田教諭の指導資格取得を「頼もしい」と喜び、この状況が串本町域にロケット教室などの体験を定着させる上での大きな力になると期待してノウハウの共有に努めていた。

(2022年6月9日付紙面より)

視察対象とした県立桐蔭中学校・高校科学部の合宿の様子=4日、串本町潮岬

モデルロケットの課題を部員と共に考える太田昇・串本中教諭(右)
2022年06月09日
36 本年度計画など承認 熊野三山協議会が総会 

 熊野三山協議会は6日、新宮市役所別館で総会を開き、本年度事業計画など5議案を承認。役員改選では田岡実千年新宮市長を会長に再任、副会長に熊野本宮大社の九鬼家隆宮司を選任した。

 同協議会は1984年発足。熊野速玉大社、熊野本宮大社、熊野那智大社、那智山青岸渡寺と関係自治体、民間団体などで組織する。一体となって熊野地方の文化財の保護、保全、調査研究などを進めている。

 熊野は日本サッカー協会のシンボルマークである「ヤタガラス(八咫烏)」と日本近代サッカーの始祖といわれる中村覚之助の古里。その縁で協会は2002年ワールドカップ日韓大会から熊野三山一寺で必勝を祈願している。

 田岡市長は「新型コロナウイルスの影響で令和2、3年度は事業の見送りが続いている。本年度においてもコロナの状況を見極めながらの事業展開を余儀なくされると思うが、ご指導・ご協力いただきながら熊野信仰の高まりと地域振興に向けた取り組みを推進していきたい」とあいさつ。

 オブザーバーとして出席した酒井清崇・東牟婁振興局長は「新型コロナの影響で外国の方や団体観光客の回復にはまだ遠い状況だが、以前にも勝る来訪者の回復を視野に入れる時期。さまざまな施策を打ち、来訪者増加に取り組んでいきたい」と協力を求めた。

 本年度は▽歴史講座の開催▽熊野神社に関する調査研究の推進▽熊野文化調査交流の実施▽熊野に関する研究への支援―などの学術研究、そして▽「八咫烏をテーマとした調査研究や地域振興の魅力ある素材の活用▽中村覚之助のサッカー殿堂入りに向けたPR▽「ヤタガラスカップ」サッカー大会への協賛▽沖縄本土復帰50周年記念事業への協力―など顕彰事業の取り組みを計画している。

 また、「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界遺産登録20周年に向け、世界遺産の保全と活用とPR、推進する諸団体との連携を図っていく予定。

 監事の堀順一郎那智勝浦町長は、2010年に発行した「熊野の中村覚之助~日本サッカーのパイオニア~」(発行者=同協議会、日本サッカー史研究会など)について、昨年覚之助を名誉町民として推挙したことなどを挙げ、同資料の増刷や再編集を要望。

 理事の上野顯・熊野速玉大社宮司は、沖縄復帰50周年に当たり、同県を訪問したことに触れ、平和の象徴として植樹した梛(なぎ)の生育状況や復帰に対する県民の思いを紹介。「復帰は大変な動きがある中でやっと勝ち取ったもの。日本の文化、伝統を守り、子どもたちに伝えていく願いの結集。平和の灯を絶やさずに再度、梛を植えていければ」と思いを語った。

(2022年6月9日付紙面より)

熊野三山協議会総会の様子=6日、新宮市役所別館
2022年06月09日
37 6月末から集団で
 コロナワクチン4回目  (太地町 )

 太地町は2日、新型コロナワクチンの4回目接種の予定について発表した。60歳以上に向けた接種の案内を10日までに発送し、6月末から集団での接種を開始する予定という。

 今回の接種は、3回目から5カ月以上が経過した▽60歳以上▽18歳以上で基礎疾患がある人▽重症化リスクが高いと医師が判断した人―に限定されている。太地町多目的センターでの集団接種を予定している。

 18歳以上60歳未満で、基礎疾患のある人や重症化リスクが高いと医師が判断した人については、町も把握できていない。このため、接種を希望する場合は、自己申告を求めている。連絡先は、太地町住民福祉課(電話0735・59・2335)。

 なお、60歳以上に関しては、町も把握できているため、連絡は不要となっている。

(2022年6月9日付紙面より)

集団接種会場となる多目的センター=6日、太地町太地
2022年06月09日
38 愛好者194人が30Hで競う グラウンドゴルフ競技会「第2回記録会」 (串本町)
2022年06月09日
39 60周年を祝し記念例会  那智勝浦ロータリークラブ  (那智勝浦町 )
2022年06月09日
40 ハナショウブ見頃  新宮市の松巌院  
2022年06月09日
41 手や足を優しくもみもみ  ベビーマッサージに5組  (那智勝浦町 )
2022年06月09日
42 ウクライナ支援のために  那智大社が義援金届ける  (那智勝浦町 )
2022年06月09日
43 困ったときは大人に相談を  近大新宮でネットモラル教室  
2022年06月09日
44 教えて、歯科衛生士さん!  子どもの歯の健康Q&A  (歯と口の健康週間㊦ )
2022年06月09日
45 高学年がクラブ活動楽しむ  4~6年生が取り組み  (神内小 )
2022年06月09日
46 災害時物資供給に協力  生協コープみえと支援協力協定を締結  (熊野市 )
2022年06月09日
47 未来に希望持つ読み聞かせを  文部科学大臣表彰を報告  (元気キッズ )
2022年06月09日
48 3年ぶり通常通り開催へ  8月15日に紀宝町花火大会