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2023年05月19日
1 渡海上人ら供養し平和祈る
 補陀洛山寺で春まつり  (那智勝浦町 )

 補陀落渡海の信仰で知られる那智勝浦町浜ノ宮の補陀洛山寺(髙木智英住職)で17日、年中行事の一つ「春まつり」があった。新型コロナウイルスの影響で昨年は僧侶と信者のみで斎行されたが、今年は4年ぶりに一般参拝者も集まった。熊野修験の山伏も参列し、約30人が集まる中、法要が営まれた。

 補陀落渡海は、平安時代から江戸時代まで行

われた宗教儀礼。観音の浄土、補陀落山に往生しようと多くの行者が渡海した。渡海上人が一度乗り込むと出入り口には板が打たれ、外に出られないようにした状態で、海のかなたへ出航したという。

 この日、世界遺産に登録されている本堂では、国重要文化財の本尊「三貌十一面千手千眼観世音菩薩(ぼさつ)」を開帳した。

 信者が手を合わせる中、髙木住職らが読経を行った。大護摩祈祷(きとう)では、熊野修験の山伏のほら貝も鳴り響き、髙木住職らと共にコロナ終息や世界平和を祈った。

 その後、同寺裏山にある渡海上人の供養塔と歴代住職の墓地で追善供養も営まれた。

 髙木住職は「4年ぶりに一般の方々にも参列していただくことができ、ご本尊様も良いお顔をされていたと思う。コロナの5類移行もあり良い方向に進んでいるが、終息したわけではない。毎日、継続して世界平和や疫病退散、人々の安穏を祈願していく」。

 補陀落渡海については「平安時代から多くの方々が行ってきた宗教儀礼。歴代の渡海上人や住職がいてくれたからこそ、今日がある。その強い意志や背中を引き継いでいきたい」と語った。

(2023年5月19日付紙面より)

世界平和や新型コロナウイルス終息を祈願した=17日、那智勝浦町の補陀洛山寺
歴代の渡海上人や住職の追善供養が営まれた
2023年05月19日
2 那智の滝と浮島の森を紹介
 絵本第2弾の作成など発表  (南紀熊野ジオパーク )

 南紀熊野ジオパーク推進協議会が17日、絵本「南紀熊野の民話『クジラとモグラ おいの伝説』」を作成したことなどを発表した。

 民話に親しむところから地質資源への興味を引き出す趣旨で前年度に作成した絵本「南紀熊野の民話『橋杭岩の立岩伝説 河内島(こうちじま)と鯛島(たいじま)』」に続くシリーズ第2弾で、フルカラー25㌻構成。クジラとモグラは那智勝浦町にある那智の滝、おいの伝説は新宮市にある浮島の森の民話で、前回同様に作中は地域の言葉(今回は新宮弁)とし、巻末に標準語の文をつける形で仕上げている。

 挿絵は第1弾に続き大江みどりさんが担当。鉛筆で実物の凹凸を写し取る技法「フロッタージュ」の表現を取り入れ、今回は岩に加えて浮島の森にちなみ植物の葉のフロッタージュ作品も盛り込んでいる。各民話の最後では関係するジオサイトを写真や図を織り交ぜて解説している。

 教材として活用してもらい幼児~児童の段階から興味を持ってほしいという思いから同パークエリア内の小学校40校や幼児教育・保育関係38施設に絵本版を配布していて、県立図書館=和歌山市=や情報交流センターBig・U=田辺市=で6月ごろから閲覧可能となる予定。

 串本町潮岬にある南紀熊野ジオパークセンター内ではゴールデンウイーク前から絵本版を先行披露中。絵本版の一般配布はしていないが、同パーク公式ホームページ内でPDF版の公開(トップページにあるお知らせ欄内の発表を参照)を始めていて内容を確認できる。作成記念として6月14日(水)から7月31日(月)まで、同センター内で原画展も開く予定という。この絵本の問い合わせは同協議会事務局(電話0735・67・7100)まで。

(2023年5月19日付紙面より)

絵本「南紀熊野の民話『クジラとモグラおいの伝説』」(絵本版)(南紀熊野ジオパーク推進協議会提供)
2023年05月19日
3 大規模な溝、重要な成果に
 鵜殿西遺跡で発掘調査進む  (紀宝町 )

 紀宝町鵜殿の鵜殿西遺跡で三重県埋蔵文化財センターによる発掘調査が進んでいる。2018年度から開始し、昨年度は第7~9次調査を実施、鎌倉時代から室町時代の屋敷地の構造を詳しく把握する上で重要な成果が得られたという。

 遺跡は熊野川河口部に位置し、対岸には熊野速玉大社や国指定史跡の新宮城跡、中世の湾港に関係する施設が見つかっている新宮下本町遺跡などがある。

 鎌倉時代から江戸時代を中心とした集落遺跡で、西側の山には鵜殿城跡があることから、鎌倉時代から室町時代に活躍した有力者、鵜殿氏との関わりが想定されている。

 複数の溝が遺跡内に南北方向と東西方向に何本も造られており、これまでの調査で溝に区画された土地の中に大型の掘立柱(ほったてばしら)建物などが見つかった。

 建物以外には、井戸や土坑を複数発見。伊勢産や大坂堺産、播磨産の土器や瀬戸・美濃産、備前産の陶器など東海地方と西日本各地の土器や陶磁器、中国産の青磁と呼ばれる高級品が出土した。

 昨年度は屋敷地を区画する複数の溝のうち、西側を調査したところ、幅5㍍、深さ1・2㍍もある大規模なものだったことが分かった。出土遺物には中国から輸入された青磁などの破片もあった。

 本年度は今月から第10次調査に着手する計画。今後、土器や陶磁器などの整理を進め、鵜殿西遺跡の屋敷地に、どのような人が住み、生活していたのかを検討する予定だという。

(2023年5月19日付紙面より)

大規模な溝であることが分かった(三重県埋蔵文化財センター提供)
発掘された陶器など(同提供)
2023年05月19日
4 シライトソウの花  参詣道沿いで見頃迎える  (田辺市本宮町 )
2023年05月19日
5 各地から14台24人集まる  往年の名車でツーリング  (大阪マツダキャロル360CC愛好会 )
2023年05月19日
6 ポンプ場整備が進む  市田川氾濫受け対策  (新宮市 )
2023年05月19日
7 議長に濱口太史議員  和歌山県議会  
2023年05月19日
8 新宮市では「問題なし」  住民票誤交付を受け  (証明書交付システム )
2023年05月19日
9 熊野地方の植生学ぶ  自然探訪スクールが開講  (新宮市 )
2023年05月19日
10 「オトの世界」楽しもう  スペシャルおはなし会  (那智勝浦町 )
2023年05月19日
11 大地震に備えを  市役所1階に啓発コーナー  (新宮市 )
2023年05月19日
12 町展祭で集めたトルコ義援金  3団体代表が町へ届ける  (那智勝浦町 )
2023年05月19日
13 本番に向け練習など活発  運動会などシーズン目前  (串本町・古座川町 )
2023年05月19日
14 中間支援組織の発想考える  町や防災士ら対象に研修会  (串本町 )
2023年05月19日
15 適度な緊張感を持って運転を  阿田和郵便局で広報啓発  (紀宝署 )
2023年05月19日
16 新議長に三栗章史議員  大石元則議員が副議長に  (新宮市議会 )
2023年05月19日
17 お悔やみ情報
  
2023年05月02日
18 感謝をささげ、冥福祈る
 梶取崎で「鯨供養祭」  (太地町 )

 太地町は4月29日、過去に古式捕鯨の見張り台であった同町の梶取崎(かんどりざき)公園で「鯨供養祭」を営んだ。町漁業協同組合(脊古輝人代表理事組合長)、太地いさな組合(小畑充規組合長)、地域捕鯨を守る太地町連絡協議会(水谷育生会長)、町職員など約20人が参列し、古くから町民の生活の糧としてきたクジラへの感謝をささげ冥福を祈った。

 例年は100人ほどが参列しているが、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から今年も関係者のみでの実施となった。

 東明寺の関国昭住職が読経を行い、参列した各団体の役員や町幹部らが「くじら供養碑」に手を合わせた。

 参列した脊古代表理事組合長は「クジラたちの供養のためのありがたい行事。今後も誇りを持って継続していただきたい」。

 小畑組合長は「私たちはクジラの命を頂いて仕事をしている。食肉処理し市場に流通するのはどの肉にも共通すること。昔からクジラを捕って村が潤っていた。それが今の私たちにつながっている。若い乗組員や子どもたちにつないでいけるような仕事にしたい」と話した。

 漁野洋伸副町長は「太地町は400年以上クジラと共に歩み、その恵みで発展してきた。クジラの命の大切さやありがたみは町民が一番理解している。その思いを胸に刻みながら、今後もまちづくりに力を注いでいきたい」と語った。

 同町によると、来年は例年通りの「鯨供養祭」を営む予定だという。

(2023年5月2日付紙面より)

クジラに感謝をささげ冥福を祈る参列者ら=4月29日、太地町の梶取崎公園
今年も規模を縮小し実施
2023年05月02日
19 一人一人が尊重される社会を
 第94回新宮・東牟婁メーデー  

 労働者らによる決起集会「第94回新宮・東牟婁メーデー」が4月29日、那智勝浦町の勝浦地方卸売市場で、通常形式で4年ぶりに開催された。「支え合い・助け合う社会をつくり、くらしをまもる!笑顔あふれる未来をめざし力を合わせ、ともに進もう!」とするスローガンなどを承認し、安心社会の実現を目指す宣言をした。

 メーデー(労働者の日)は、労働者が権利要求と集会などの活動を行う日。第1回メーデーは1920年5月に東京で開かれた。

 主催は連合和歌山紀州熊野地域協議会。新型コロナウイルスの影響で、イベントを伴うメーデーは3年間中止となっていた。この日は、10団体約150人が参加した。

 式典では西瀬憲宏実行委員長は協力団体らに感謝を述べるとともに、5類移行となるコロナへの対応やロシアによるウクライナ侵攻を非難し、恒久平和を求めるとした。

 物価高にも触れ「連合では、28年ぶりに5%の賃上げ目標を掲げた。大手企業労使のけん引で、平均賃上げ率は3・69%と30年ぶりの高さとなった。一人一人が尊重され、誰一人として取り残されない、働くことを軸とする安心社会の実現に向け、協議会は心を一つにし、地域に根差した連合運動の推進を図っていく。多様性を認め合う社会を目指し、全ての仲間が連携し力強く行動することを皆さまにお願い申し上げます。共に頑張りましょう」と訴えた。

 来賓の東牟婁振興局の鳥羽真司局長と同町の瀧本雄之副町長らが祝辞を述べた。続いて、安藤大輝副実行委員長による「ガンバロウ三唱」が行われた。

 第2部「ゆとり・豊かさフェスティバル」では、ホットドッグ、唐揚げ、くじ引き、輪投げ、牛串などの模擬店が並び、「カウイオナラニ」によるフラダンスやTeam雅龍(がりゅう)によるよさこいのステージ披露があった。

 そのほか、豪華景品が当たる福引きや、北越コーポレーションによる「紙であそぼう!」「巨大おり紙・らくがきコーナー」、子ども対象のお菓子釣りもにぎわった。最後は「もち&お菓子まき」が盛大に行われた。

(2023年5月2日付紙面より)

「ガンバロウ三唱」を行う各団体の皆さん=4月29日、那智勝浦町の勝浦地方卸売市場
多くの人でにぎわった
2023年05月02日
20 潮風受け、七里御浜に250匹
 最後の「泳げ!鯉のぼりくん」  (熊野市 )

 ゴールデンウイークの風物詩「泳げ!鯉(こい)のぼりくん」が4月29日、熊野市の七里御浜海岸で4年ぶりに復活した。1㌔にわたり約250匹のこいのぼりが潮風を受け、気持ちよさそうに泳いでいる。5日(金・祝)まで。

 未来を担う子どもたちの成長を願い、七里御浜鯉のぼりの会(森岡忠雄代表世話人)が主催。毎年、市民らから寄せられたこいのぼりを掲揚してきたが、36回目の今回で最後となった。

 初日は、地元住民、協力団体、木本高校JRC部もボランティアで参加し、会員と共に掲揚作業。色とりどりのこいのぼりを結び、大空に放った。

 大小さまざまなこいのぼりが熊野の空に泳ぎ始めると、訪れた人たちから大きな拍手が上がった。森岡代表は「40年で36回目の開催となった。皆さんの思いがつながり続けることができた。観光客、帰省客の皆さんのゴールデンウイークの思い出になれば」と話していた。

 40年の節目を記念して、HanaHanaフラ、ダンスチームM’s、HulaHAPUNAの3チーム合同によるミニステージが3日(水・祝)午前11時から会場近くで開かれる。

 同会では今年で解散を決めており、継承する団体や有志などがあればこいのぼりや新調したばかりのロープ、ワイヤー、設置のノウハウなど引き継いでいきたいとしている。

(2023年5月2日付紙面より)

5日まで開催中の「泳げ!鯉のぼりくん」=4月29日、熊野市の七里御浜海岸
2023年05月02日
21 知って「防犯・防災・防衛」
 家族連れでフェスにぎわう  (自衛隊和歌山地方協力本部 )

 新宮市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店で4月30日、ゴールデンウイークスペシャルイベント「紀南で防犯・防災・防衛フェスティバル」があった。さまざまな体験コーナーも設けられ、多くの家族連れなどでにぎわった。

 自衛隊和歌山地方協力本部が主催。同店や新宮警察署、那智勝浦町総務課防災対策室、自衛隊三重地方協力本部、航空自衛隊第5警戒隊が協力した。

 自衛隊の活動を知ってもらうとともに、これから迎える出水期を前に防災意識を高め、また、全国で被害が相次ぐ特殊詐欺などの犯罪に対する認識を深めてもらうことなどを目的に実施。29、30の両日、御坊市と田辺市においても同趣旨のイベントが開催された。

 イベント会場では、紀伊半島大水害、東日本大震災、阪神・淡路大震災の被害の様子を紹介するパネルや、災害備蓄品、簡易トイレ、パトカーや白バイ、軽装甲機動車などの紹介もあり、買い物客らは足を止めて展示に見入っていた。

 体験ブースでは缶バッジ作りや南極の氷展示、ロープワーク体験などがあり、自衛隊制服体験では、子ども用の制服を着せてもらい、マスコットキャラクター「みかんの助」や軽装甲機動車と共に写真を撮る親子連れの姿も多く見られた。

 同協力本部の住野具視・新宮地域事務所長は「自衛隊が活躍する場面がないことが一番だが、防衛のためや、災害発生時に動くことができるために、日々訓練に励んでいます。活動にご理解いただければ」と話していた。

(2023年5月2日付紙面より)

自衛隊の制服で「ハイ、ポーズ」=4月30日、新宮市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店
親子連れなどでにぎわう体験コーナー
2023年05月02日
22 俳句と山草が見事に調和  喫茶きよもんで恒例の展示  (那智勝浦町 )
2023年05月02日
23 皇室の弥栄や国民の安泰祈る  昭和祭を厳かに斎行  (熊野那智大社 )
2023年05月02日
24 本年度の事業計画など承認  王子地区福祉委員会が総会  (新宮市 )
2023年05月02日
25 状況に応じた感染対策を  5類移行を受け、方針示す  (和歌山県 )
2023年05月02日
26 本紙エリアで6人受章  令和5年春の叙勲  
2023年05月02日
27 「こざがわ本棚」引き継いで  サテライト古座で植本祭  (串本町 )
2023年05月02日
28 望楼の芝に交流の歓声響く 小学校遠足シーズン始まる (串本町)
2023年05月02日
29 笑顔あふれる未来目指し  第94回紀南地区メーデー  
2023年05月02日
30 「お出かけ」楽しんで  熊野市立図書館で展示  
2023年05月02日
31 運動会や趣味の作品展も  4年ぶりに総会を開催  (紀宝町老連 )
2023年05月02日
32 例大祭で平穏願う  子どもたちも楽しむ  (貴祢谷社 )
2023年05月02日
33 お悔やみ情報