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2023年05月25日
1 優先的に医療材料供給を
 スズケンと災害時協定締結  (新宮市 )

 新宮市と愛知県名古屋市に本社を置く大手医薬品卸会社㈱スズケンは23日、「災害時における医療材料等の供給に関する協定」を締結した。協定により、災害時に市が医療材料などの供給を要請した場合、同社から優先的に提供を受けることができる。

 国内外の医薬品・医療機器メーカーなどから医療用医薬品・診断薬、医療機器・医療材料、医療食品を仕入れ、全国の医療機関や保険薬局に供給する同社。全国各地の自治体とさまざまな連携協定を締結しており、地域社会への貢献を進めている。

 近い将来起こるとされる南海トラフ巨大地震により、大規模な被害発生と道路の崩壊などによる孤立化が危惧されている新宮市。協定により包帯やマスク、手指消毒剤、ガーゼ、ばんそうこう、紙おむつなどの衛生用品や医療材料が優先的に受けられることから、災害時の初期対応としての応急処置などにおいて大きな備えとなることが期待される。なお、同社は岩出市や御坊市、橋本市、田辺市などと同協定を締結しており、新宮市は県内で10例目となる。

 市役所で行われた調印式では、田岡実千年市長と和歌山営業部の福田崇雄・田辺支店長が協定書を交わした。締結に当たり田岡市長は「大規模な災害が発生した際には医療材料などの安定した供給の確保が最も重要な課題となる。協定は当地域の災害対策業務に大きく寄与するものであり、全国に事業を展開されている御社との協定を大変心強く感じている」と感謝。

 「災害発生時には迅速、的確に対応できるよう、普段からの連携を密にしていきたい」と協力を求めた。

 和歌山営業部の川腰満営業部長は「和歌山県では54年前に新宮市に最初に支店ができた。この地で締結できたことをうれしく思っている。この協定締結が、新宮市の皆さまの笑顔あふれる豊かな生活のために少しでも貢献できれば」。

 福田支店長は「災害時に協力できることを提案させていただき、災害時の対応を模索していきたい」と述べ、市の防災訓練などへの参加・協力にも意欲を示した。

(2023年5月25日付紙面より)

調印式に出席した(左から)竹田和之防災対策課長、田岡実千年市長、福田崇雄・田辺支店長、川腰満・和歌山営業部長、島克年・新宮営業所長=23日、新宮市役所
2023年05月25日
2 最優秀賞「宇宙ふれあいホール Sora-Miru」
 旧古座分庁舎の新名称発表  (串本町、応募総数307点の中から選定 )

 串本町が22日、旧役場古座分庁舎の新しい施設名称案募集の選定結果を発表した。最優秀賞は「宇宙ふれあいホールSora―Miru」〈町内の谷口遥馬さん発案〉。同町はこれを選定名称とし、現在実施中のリノベーション完了後に名称変更するとしている。

 現本庁舎完成に伴い出張所を残して役場としての機能を終了した同分庁舎。以降、2021~23年度の3カ年計画で宇宙関係の振興拠点としてリノベーションが進んでいて、先んじて臨場感シアターなどが完成している。本年度は展示スペースや図書スペース、および内外装を整えて年内、早ければ晩秋ごろにリニューアルが完了する見込み。別系統で2階部分には古座サテライトオフィス(シェアオフィスとコワーキングスペース)が整備され、こちらは前年度から供用が始まっている。

 これら内容と選定基準を伝えて募集したのが新しい施設名称案で、3月28日から4月21日まで応募を受け付け。町内外から307点が寄せられ、同町が設置した選定委員会が審査をして選定名称とする最優秀賞1点と優秀賞3点を決めた。

 優秀賞は▽串本宇宙ふれあう館〈和歌山市の川口亮さん発案〉▽宇宙ふれあいパーク串本〈町内の松本太さん発案〉▽ソラノネイロKUSHIMOTO〈神奈川県横浜市の柳原幸子さん発案〉―の3点で、同町は今月22日付で応募者に選定結果の通知を送付した。選定名称に基づく施設ロゴマークの作成も進めていて、6月上旬ごろに完成披露する予定。デザインの都合でアルファベットを全て小文字表記とする場合があるとしている。

 同町企画課ロケット推進グループによると、谷口さんは「多くの人々で空を見上げてカイロスを応援する拠点になれば」という思い入れとともに名称案を託している。賞品贈呈の方法は同日現在検討中という。

(2023年5月25日付紙面より)

リノベーション後の旧役場古座分庁舎のイメージ図(串本町提供)
2023年05月25日
3 紀宝、御浜にIC計画
 紀宝熊野道路、熊野道路の説明会  

 紀伊半島一周を目指す高速道路の一部で、紀宝町、御浜町、熊野市を結ぶ紀宝熊野道路と熊野道路の事業説明会が23日、熊野市文化交流センターであった。国土交通省中部地方整備局紀勢国道事務所の市川幸治所長が説明。近隣市町の関係者に「命・絆・元気の道に向けて、東紀州を一つに、引き続き全力で事業に取り組んでいく」と伝えた。

 紀宝熊野道路は、熊野市久生屋町から紀宝町神内に至る延長15・6㌔の自動車専用道路で、2019年に事業化。1月に御浜町で中心杭打ち式が行われた。

 御浜町阿田和(紀南病院近く)と紀宝町神内にインターチェンジ(IC)を計画し、熊野道路と新宮紀宝道路に接続する。現在の用地進捗(しんちょく)状況は約10%で、引き続き用地買収を進めるという。

 熊野道路は、熊野尾鷲道路の熊野大泊(IC)から熊野市久生屋町に至る延長6・7㌔の自動車専用道路。14年度に事業化され、現在、橋の下部工事、改良工事などが進んでいる。

(2023年5月25日付紙面より)

説明会で紀勢国道事務所が示した紀宝熊野道路のイメージ図
2023年05月25日
4 4年ぶりのブルームへ
 派遣に向けての説明会  (太地町 )

 太地町国際交流協会(会長・宇佐川彰男教育長)と太地町は23日夜、町公民館で同町の姉妹都市であるオーストラリア・ブルームへの派遣事業説明会を開いた。派遣は新型コロナウイルスの影響で3年間中止されていたが、現在の感染状況などを考慮し、両者間での協議の結果、今年4年ぶりの再開となった。参加する中学生5人、高校生7人とその保護者が説明に耳を傾けていた。

 100年以上前、ブルームに同町から多くの移民が渡り、シロチョウガイ採取の潜水作業員として従事。ブルームの真珠養殖産業の発展に大きく貢献したことから、1981年に姉妹都市提携が結ばれた。

 派遣事業(青少年交流事業)は2008年から始まり、コロナ禍前までは毎年のように相互交流を重ねてきた。中学3年生が対象だが、今回はコロナ禍で参加を断念せざるを得なかった生徒も対象とし、高校生の参加もかなった。

 8、9日に生徒らは筆記試験や作文、面接の選考試験に取り組んだ。今回は町教育委員会の漁野文俊次長と櫻井敬人さん、町住民福祉課の中山恵さん、町総務課の南裕賀さんが引率する。

 8月19日(土)に出発し、29日(火)に帰町の予定。今年は参加者が多く、ホスト家族数が不足する可能性もあるため、中学生以外はホテルに宿泊しながら交流事業に参加する予定となっている。

 この日は、櫻井さんから、日程やパスポートの申請方法、電子渡航許可(ETA)登録、健康チェック表や同意書などの説明があった。

 櫻井さんは「ホームステイ先でのマナーなどにも注意してほしい。せっかくの機会なので、太地ではできないことに取り組んでほしい」。

 宇佐川会長は「日本では学ぶことのできないことが多くある。過去の参加者の中には人生が大きく変わった人もいる。有意義な人生の旅にしてほしい」とあいさつした。

 和歌山県立新宮高校2年の阪口玲奈さんは「先輩の話を聞いて、ずっと参加したかった。ブルームの皆さんと交流するのが楽しみ。看護師を目指しているので、多くの方々と関わることは、自分の糧になると思う」と語った。

(2023年5月25日付紙面より)

4年ぶりの派遣に向けて説明会を開いた=23日夜、太地町公民館
宇佐川彰男会長
2023年05月25日
5 串本町へ車いす1台を寄贈  チャリティー行事の寄付で  (県産業資源循環協会 )
2023年05月25日
6 全3回で魅力に触れる  木彫り体験教室始まる  (串本町公民館 )
2023年05月25日
7 環境保全や体験プログラム  宇久井海と森の自然塾が総会  (那智勝浦町 )
2023年05月25日
8 自覚や責任持ち尽力を  民児協が4年ぶりの総会  (那智勝浦町 )
2023年05月25日
9 ホタルブクロ咲く  王子町の遊歩道沿いで  (新宮市 )
2023年05月25日
10 ペーパークラフトに挑戦!  少年少女発明クラブ開講  (新宮市 )
2023年05月25日
11 自然楽しみジャガイモ収穫  「くまの里山」の恒例体験  (那智勝浦町 )
2023年05月25日
12 地域の偉人の足跡学ぶ ふるさと学習で施設訪問 (神倉小学校)
2023年05月25日
13 紀宝が優勝、鵜殿が準優勝  紀宝地区防犯少年野球大会  
2023年05月17日
14 今年こそ安心して産卵を
 下里小が大浜クリーン作戦  (那智勝浦町 )

 アカウミガメの産卵シーズンを前に、那智勝浦町立下里小学校(堺高行校長)と玉の浦リップルズクラブのメンバーが15日、同町の大浜海岸でクリーン作戦を実施した。全校児童72人が漂着した流木やごみを拾い「今年こそ、安心して産卵してもらえるように」と期待を込めた。

 太田川河口に位置する大浜海岸には、毎年6~8月にアカウミガメが産卵のために上陸する。子どもたちに地域の歴史や自然について伝える「玉の浦リップルズクラブ」が30年以上にわたってパトロールや保全活動を行い、台風による増水で流失する可能性がある卵を浜のふ化場で保護している。

 この日は海洋教育の一環として「ウミガメ学習」を行う5年生12人が中心となり、全校児童に「みんなで浜をきれいにしましょう」と呼びかけた。学習を支援している同クラブの湊久和さんは「大浜に産卵に来るのはアカウミガメという種類で、1回の産卵で約120個、多いときには150個の卵を産む。ふ化したウミガメは、黒潮に乗ってアメリカのカリフォルニアまで旅をして、産卵のためにまた戻ってくる。昨年は上陸があったものの、産卵には至らなかった。今年こそ産卵に来てもらえるように」と語った。

 児童は縦割りの8班に分かれ、前日の荒天で浜に漂着した流木や枯れ葉を集め、プラスチックやガラスなどの人工物を分別した。

 西麻陽さん(5年)は「昨年に比べて、プラスチックのごみが多かった印象がある。みんなが頑張ってくれたので、最初と比べると、すごく浜がきれいになったと思う」と話していた。

(2023年5月17日付紙面より)

流木などを集める児童たち=15日、那智勝浦町下里の大浜海岸
5年生がはじめのあいさつ
2023年05月17日
15 鍛錬の成果披露
 不二流体術が演武奉納  (熊野速玉大社 )

 古武術の不二流体術和歌山県支部新宮道場(責任者=山本盛夫師範代)は14日、新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で奉納演武会を開いた。大嶋竜太郎・第三代宗家や同道場生ら18人が体術を披露。雨のため、奉納は拝殿で行われたが、多くの参拝者らが演武に見入った。同大社での奉納は9回目となる。

 不二流体術とは、突き、蹴り、投げなどといった古来から伝わる日本伝統の総合武術で、審判のいないルール不在の中で行われるのが特徴。開祖・古賀不二人師が、合気道開祖・植芝盛平師、親和体道開祖・井上方軒師を源流に、真の合気武術を目指してより実践的に練り上げた。

 二代宗家・田中光四郎師を経て、現宗家の大嶋さんに伝えられた奥義は、講道館出身の柔気流宗家・八木不動師から伝授された柔気流の技を加えて、今や一段と深みを増している。

 新宮道場は11年前に発足。道場生らは山本師範代や平瀬公士初段らの指導の下、同市木ノ川会館で稽古に励んでいる。

 奉納奉告祭の後に行われた奉納演武では、道着やはかま姿の演武者の技の数々に、居合わせた参拝者らが大きな拍手を送った。また、今回の奉納では、熊野鬼城太鼓(湊達也代表)の演奏と「藤紀流」藤紀実美家元による舞踊も奉納された。

 演武を見守っていた上野宮司は「小さなお子さんも一生懸命に演武に励んでおり、将来の達人を目指しておられる姿に感銘を受けた。武道は神様を仰ぎ、己を律していく、日本人古来の生き方を実践しておられる」と大嶋宗家らに感謝を伝えた。

 山本師範代は「新型コロナも5類に移行となり、今回は気持ち的にも思いっきり演武することができた。何事も継続が大事で、回を重ねるごとに皆のレベルも上がる。これからも繰り返し継続してやっていきたい」と思いを語った。

 新宮道場の稽古日は毎週月・木曜日で子ども教室は午後7時~、一般は8時~。初心者や女性も歓迎している。問い合わせは山本師範代(電話090・1266・2684)、平瀬さん(電話090・7112・1087)まで。

(2023年5月17日付紙面より)

奉納演武会に参加した皆さん=14日、熊野速玉大社
大嶋竜太郎宗家らが演武を奉納した
熊野鬼城太鼓の太鼓演奏
藤紀流の藤紀実美家元が舞踊を披露
2023年05月17日
16 旭の森に覆われて現存
 望楼の芝の海軍望楼跡  (串本町 )

 串本町潮岬にある望楼の芝の一角、旭の森内に残る海軍望楼跡=写真①。最近の松枯れ対策で森が半ば切り開かれ、以前より訪ねやすい状態となっている。

 旭の森は県道潮岬周遊線から本州最南端の展望所に向かって右手にある木々の茂み。その南側の林中に海軍望楼跡があり、切り開かれたことで周囲には望楼とは別の遺構も散見できる。

 町教育委員会発行の冊子「串本町の戦争遺跡」によると、この望楼は1894年の海岸望楼条例公布に伴い沿岸監視拠点として設置。1900年に海軍望楼と名称変更され、手旗信号で沖合を通る船舶と交信しては有線通信で海軍省などへ伝えるなどの役割を果たしていた。無線通信の普及により望楼の歴史的使命は終わり、10年に廃止となった。その当時は官舎2棟が付帯し、家族含め14人が常駐していた記録も残っている。

 後に太平洋戦争が始まり船舶を攻撃する敵潜水艦を監視する見張り台として一時的に活用されたが、戦後は役目を帯びることなく旭の森で覆い隠されている。取り壊されることはなく、75年ごろまでは屋根が残っていたがその後に崩落したとある。

 望楼の芝は古く楠平見と呼ばれていたが、望楼が設置されたことで現在の呼び名に。太平洋戦争時に機銃掃射を受け、残存する壁にはその弾痕=写真②=を今も見ることができる。表層を砕き割り内部のレンガを深くえぐる穴は人力では到底再現できるものではなく、戦争はそのような凶弾を人に向けて放つ。海軍望楼跡は町が2011年に平和の尊さを考えさせる戦争遺跡の一つとして指定し、呼び名の由来でもあるその存在が改めて知られるところとなっている。

(2023年5月17日付紙面より)

①串本町指定戦争遺跡「海軍望楼跡」
②残存する壁に刻まれている弾痕
2023年05月17日
17 9日間で8万人超 GWの熊野本宮大社 

 多くの日が好天に恵まれた今年のゴールデンウイーク(GW)中、熊野三山にも多くの参拝客が訪れた。熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)では、4月29日から5月7日までの9日間の合計で8万人を超えた。

 熊野本宮大社の各日の内訳は▽29日が約2800人▽30日が約6600人▽1日が約6450人▽2日が約8770人▽3日が約1万830人▽4日が約1万5450人▽5日が約1万7280人▽6日が約9590人▽7日が約3200人―だった。

 同大社の神職は「正月ぐらいの人出で、参拝客が神門の外まで並んでいた。交通整理や、境内での人員整理が必要なぐらいの状況だった」と述べた。

 熊野那智大社(男成洋三宮司)では、いずれも3日、4日、5日の順で▽約2000人▽約3000人▽約3500人が参拝。那智の滝には▽約2910人▽約3250人▽約3420人が訪れた。

 今年と同じく行動制限がなかった昨年のGWは、同じく3日、4日、5日の順で、熊野那智大社が▽約1700人▽約2000人▽約1600人。那智の滝は▽約1800人▽約2010人▽約1830人だった。比較すると、いずれの日も昨年より増加したことが分かる。

 同大社の神職は「体感では、1割から2割ほど増えたように感じた。4日の午後から5日の終わるぐらいが忙しかった」と話した。

 熊野速玉大社(上野顯宮司)では、人数までは分かりかねるものの、神職の印象としては「昨年のGWより多かったように感じた」とのことだった。

(2023年5月17日付紙面より)

神門の外まで参拝客が並んだ=4日、熊野本宮大社(同大社提供)
2023年05月17日
18 優勝は田中聰・南紀子組
 総合スポーツ大会ソフトテニス  (ゆうゆうクラブ )
2023年05月17日
19 三輪崎、2部門ともに制す
 県スポ少剣道東牟婁予選  
2023年05月17日
20 「その人らしさ」取り戻す  医療ゼミでリハビリ学習  (近大新宮 )
2023年05月17日
21 新部長に浦賀英昭さん  4年ぶりに通常総会開く  (南紀くろしお商工会青年部 )
2023年05月17日
22 青白くてまるで幽霊?  神倉山にギンリョウソウ  
2023年05月17日
23 地域に愛され20年  「はまのデイケア」で記念式典  (新宮市 )
2023年05月17日
24 横断前はハンドサインを  コンビニで呼びかけ  (交通安全運動 )
2023年05月17日
25 神園さん、津本自主防に感謝状  有城さんを運営委員長に選出  (きぼらんせ総会 )
2023年05月17日
26 屋内ながら多くの人出  古座街道青空マルシェ  (古座川町 )
2023年05月16日
27 交流継続し互いの発展へ
 白馬村長が表敬訪問  (太地町 )

 約40年にわたり太地町と姉妹都市提携を結ぶ長野県白馬村の丸山俊郎村長が12日、太地町の三軒一高町長を表敬訪問した。丸山村長の来町は初で、自動運転車両に乗車したほか、太地こども園や森浦湾などを視察した。

 白馬村と太地町は1984年に提携を結び、翌85年から太地小学校と白馬北小学校の交流が始まった。これまでは太地小児童が4年生の冬に白馬村を、白馬北小児童が5年生の夏に太地町を訪れていたが、コロナ禍で2年間訪問がかなっていなかった。

 昨年7月、3年ぶりに白馬北小が同町へ、今年1月に太地小が白馬村を訪れ、交流が再開された。

 丸山村長は、白馬村教育委員会事務局生涯学習スポーツ課の関口久人スポーツ振興係長らと共に、12日午後に熊野市で開催される令和5年度の中部ブロックB&G地域海洋センター連絡協議会総会に参加するために熊野入りしたという。

 丸山村長らは、自動運転車両を乗車後に▽燈明崎▽梶取崎▽(仮称)国際鯨類施設建設地▽太地こども園▽森浦湾―などを視察した。

 初の同町訪問や同町の施策について丸山村長は「白馬でも自動運転を試みたが、雪のため断念した。現在は、AI(人工知能)を用いたコミュニティバスを検討している。少子高齢化の波もあるため、将来的には違った形で自動運転にもアプローチしていきたい。また、こども園施設も素晴らしかった。太地町は福祉が非常に充実している。掲げられている理想をきちんと実現されている。想像以上にきれいな景色、とても素晴らしかった」と評価。

 コロナ禍で途絶えていた交流などにも触れ「白馬は雪と山だが、太地は海と海の生き物があって、われわれからすると非日常的な場所。互いのコンテンツを学び合い、リスペクトし合いながら、多様性の認識も構築していきたい。今回の5類移行のタイミングで、さらなる積極的な交流を図っていきたい」と話した。

 三軒町長は「子どもたちは交流によって成長する。白馬村は魅力的な村で、人が親切。見習うべき部分も多い。今後も交流を継続し、互いの町村のさまざまな発展につなげていきたい」と語った。

 その後、一行は同町のいさなの宿白鯨で昼食を取り、交流を深めた。

(2023年5月16日付紙面より)

三軒一高町長(右端)を表敬訪問した長野県白馬村の丸山俊郎村長(左から2人目)=12日、太地町役場
自動運転車両を試乗する丸山村長(前列左)
2023年05月16日
28 日頃の鍛錬の成果を披露
 不二流体術が演武奉納  (熊野那智大社 )

 古武術の不二流体術和歌山県支部新宮道場(山本盛夫支部長)は13日、那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で奉納演武会を実施した。同大社での奉納は5回目で、第三代宗家の大嶋竜太郎さん他、県外からの参加者も含め16人が体術や棒術、剣術を披露。国内外から訪れた参拝者らが見物や撮影を行う姿も見られた。

 不二流体術とは、突き、蹴り、投げなどといった古来から伝わる日本伝統の総合武術で、審判のいないルール不在の中で行われるのが特徴。開祖・古賀不二人師が、合気道開祖・植芝盛平師、親和体道開祖・井上方軒師を源流に、真の合気武術を目指してより実践的に練り上げた。

 二代宗家・田中光四郎師を経て、現宗家の大嶋さんに伝えられた奥義は、講道館出身の柔気流宗家・八木不動師から伝授された柔気流の技を加えて、今や一段と深みを増しているという。

 正式参拝後に行われた奉納演武では、道着やはかま姿の門下生が素手による実践的な演武や短刀、木刀を用いた数々の技を披露した。子どもたちも元気いっぱい鍛錬の成果を発揮した。

 奉納後、大嶋さんは「コロナ禍の様子も少しずつ変わり、マスクを着用していない方の割合も増え、外国人観光客の方も多く見受けられる。非常に良い形に戻ってきた中で、神事や奉納を皆さんで盛り上げていかなくてはならないと思う。14日の熊野速玉大社での奉納は9回目。節目の10年に向けて努めたいです」と話した。

(2023年5月16日付紙面より)

演武を奉納した不二流体術和歌山県支部新宮道場の皆さん=13日、那智勝浦町の熊野那智大社
第三代宗家の大嶋竜太郎さんが演武を披露した
2023年05月16日
29 出身者の移民顕彰の象徴に
 串本にイペーの苗木を植樹  (南紀国際交流協会 )

 南紀国際交流協会(西畑栄治会長)が4月30日、串本町串本にある巡航船乗り場跡そばにブラジルの国花・イペーの苗木2本を植樹した。

 2月の主催講演会に登壇した県中南米交流協会会長の眞砂睦さんが第2回和歌山県人会世界大会(10月に田辺市や和歌山市で実施予定)に向けて植えるとした苗木。当時は3月中に植えるとしたが場所の確保に難航して実現できず、地元の南紀国際交流協会へ苗木2本を託して協力を求める形となっていた。

 以降、同協会が防波堤のかさ上げ工事が完了して間もない巡航船乗り場跡そばの造成地の一角に場所を確保。この日は西畑会長ら会員5人が集まり、支柱を立てて苗木を植えたという。

 主催講演会で語られたブラジル移民の第1号は潮岬出身の中井淺吉、太平洋戦争後の困窮を乗り越えるためにブラジル移民を奨励した当時の小野真次知事は田並出身、旧串本高校を経て移民の道を進んだ須賀得司さんは串本出身。ブラジルを世界有数の農業大国に押し上げ国の食事情をも一変充実させたことで国民から「農業の魔術師」とたたえられている日本人移民者や子孫である日系人。その躍進の一角で同町の出身者も複数関わっていることへの気勢を挙げてほしい、という思いで眞砂さんは今後の顕彰の象徴として同町への苗木の植樹を目指していた。

 植樹の代行を経て西畑会長は「ブラジルで成り立つ農業技術を確立した出身者が多い田辺市では、小中学校26校で26本の苗木を植えたと報告を受けている。串本町は最終的に造成地へ植える形となってしまったが、まずは一夏を越して根付くまで、できれば毎日水を届ける気持ちでこれから見守っていきたい」と話している。

(2023年5月16日付紙面より)

巡航船乗り場跡そばに植樹したブラジルの国花・イペーの苗木=11日、串本町串本
眞砂睦さんに代わって植樹する会員の皆さん(南紀国際交流協会提供)
2023年05月16日
30 熊野神社一行が三山へ
 3年ぶりに正式参拝  

 山口県山陽小野田市にある熊野神社の松田正寛宮司ら21人は13日、「熊野三山御礼詣り」で那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)を訪れた。コロナ禍で3年ぶりとなった一行での御礼詣りは厳かな空気の中、正式参拝を行った。

 全国にある熊野神社の総本社・熊野三山に感謝をささげるために、コロナ禍前までは毎年赴いていた同一行。

 バスや船で1500㌔以上の距離を経て参拝に訪れており、今回で53回目。最高齢98歳の参加者もおり、35回目を迎えたという。

 正式参拝では、男成宮司も参列し、神事が執り行われた。熊野那智大社独自の神楽である「那智の瀧舞」を巫女(みこ)が奉納。続いて、松田宮司や関係者らが玉串をささげ、参拝した。

 男成宮司は「遠路はるばるお越しいただき、感謝申し上げます。新型コロナウイルスも5類移行となり、穏やかなお気持ちでお参りいただけたのではないかと存じます。本当にありがとうございました」とあいさつした。

 熊野神社の松田真権宮司は「お声がけをさせていただき、皆さまとご一緒に御礼詣りに来られたのは3年ぶり。熊野三山を巡り、感謝の祈りをささげることができるのは、本当にありがたいです」と話していた。

 一行は、午後から新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で正式参拝を、翌14日は田辺市の本宮大社(九鬼家隆宮司)を訪れ、同じく正式参拝を行った。

(2023年5月16日付紙面より)

熊野神社の松田正寛宮司が玉串をささげた=13日、那智勝浦町の熊野那智大社
2023年05月16日
31 音楽に合わせて楽しく運動  「スマイルアップ体操」始まる  (紀宝町 )
2023年05月16日
32 ハープの音色に乗せて朗読  絵本の「おはなし会」  (紀宝町 )
2023年05月16日
33 地震・津波前後の行動考える  鵜殿地区のワークショップ  (紀宝町 )
2023年05月16日
34 もっと知ろう!大塔川  宇久井ビジターセンター  (那智勝浦町 )
2023年05月16日
35 楽しんで運動習慣身に付ける  映像プログラム体験教室  (那智勝浦町 )
2023年05月16日
36 橘大の学生もてなすマップ  熊野カフェが協力者募る  (那智勝浦町 )
2023年05月16日
37 晴天の下で遠足楽しむ  1年生と6年生の交流も  (三輪崎小学校 )
2023年05月16日
38 地元の自然を知ろう  丹鶴幼が園外保育  (新宮市 )
2023年05月16日
39 湿潤な木陰で鈴なりに  ユキノシタ咲き始める  (古座川町 )
2023年05月16日
40 イチゴにちなみ赤い魚紹介  水族館内で5月限定展示  (串本海中公園 )
2023年05月16日
41 本州最南端に光点が舞う  潮岬でヒメボタルが羽化  (串本町 )
2023年05月16日
42 お悔やみ情報
  
2023年05月12日
43 春の全国交通安全運動始まる
 各地で啓発活動など展開  

 正しい交通ルールの遵守(じゅんしゅ)とマナーの実践を呼びかける「春の全国交通安全運動」が始まった。20日(土)までの10日間、「こどもを始めとする歩行者の安全の確保」「横断歩行者事故などの防止と安全運転意識の向上」「自転車のヘルメット着用と交通ルール遵守の徹底」を重点に全国で活動が展開される。

 新宮市では初日の11日、市交通事故をなくする市民運動推進協議会(会長=田岡実千年新宮市長)、市交通指導員協議会、市交通安全母の会、県交通安全協会新宮支部、交通事故をなくする県民運動東牟婁地区推進協議会(会長=鳥羽真司東牟婁振興局長)、新宮警察署(井田昌樹署長)など関係者約80人が、同市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店で決起集会を挙行。啓発物資の配布などを通して交通安全を呼びかけた。

 主催者を代表し、鳥羽東牟婁振興局長は「8日から新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に移行し、当地方にも国内外からの観光客が戻り始めている。多くの方々が来られるのは喜ばしいことではあるが交通事故の発生件数の増加も懸念される。交通事故のない安全で安心なまちづくりは県民市民の願いで、皆さま方の取り組みには大きな期待が寄せられている」とさらなる協力を求めた。

 井田署長は「今年1月から4月30日にかけて、管内では人身事故が32件、物損事故を含めた事故総量は515件で、昨年と比較して36件の増加となっている。今後、人の活動が活発化し、観光客の増加に伴い交通事故の発生が懸念される。交通事故防止は警察官だけでできるものではなく、一人一人が交通安全について考えていただくことが事故抑制につながる。同署も一致団結して交通事故防止に取り組んでいきたい」と誓いを新たにした。

 特別ゲストの田辺市出身の落語家・桂三歩さんは大喜利で交通安全を呼びかけた他「交通安全とかけてダイエットと解く。その心は『死亡(脂肪)をなくすよう頑張りましょう』」と締めくくった。

(2023年5月12日付紙面より)

啓発物資を配布し交通安全を呼びかけた=11日、新宮市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店
関係団体から約80人が活動に参加
桂三歩さん
2023年05月12日
44 特徴や見分け方など学ぶ
 日本クマノザクラの会が観察会  (田辺市本宮町 )

 (一社)「日本クマノザクラの会」(勝木俊雄会長)は6日、田辺市本宮町の七越森林公園で「2023年GWの観察会」を開いた。会員ら20人が参加。クマノザクラの発見者でもある勝木会長が講師を務め、クマノザクラの特徴や見分け方などを説明した。

 クマノザクラはバラ科サクラ属の樹木で、2018年に新しく公表された野生種で、勝木会長が発見、命名した。紀伊半島南部の3県に分布。早咲きで花が美しいことから観賞用の利用が期待されている。

 同会は、国内で約100年ぶりに新種と確認されたクマノザクラの利活用や保全活動を目指し21年2月に発足。会員同士が連携し、和歌山、三重、奈良の3県にまたがる自生地で広域的な活動に取り組むことを目的としている。2年間の活動を経て、会員数は160の個人・団体を超え、今年1月、一般社団法人として再出発するに至った。

 会員を対象に行われた今回の観察会では、勝木会長が身近にあるクマノザクラとヤマザクラ、ソメイヨシノなどの特徴や見分け方について解説した。

 花の咲かない時期の見分けは難しいが、勝木会長は桜の枝や葉を手に具体的に説明。参加者らは熱心に聞き入り、勝木会長に質問を投げかけるなどしてクマノザクラに対する学びを深めた。また、この日の観察会は、熊野本宮観光協会が道案内や受付などに協力。最後には同観光協会による「温泉コーヒー」のおもてなしを受けた。

 会員でもある同観光協会の山下義朗さんは「サクラ観察会は本宮では初めてだと思う。地元の参加者からは、初めて聞くことばかりだったので、楽しい充実した時間を持てた。すごく勉強になったと言ってもらえた。地域の人に、この地方しかないクマノザクラをもっと知ってほしい」と笑顔を見せた。

(2023年5月12日付紙面より)

勝木俊雄会長がクマノザクラの見分け方などを説明=6日、田辺市本宮町(日本クマノザクラの会提供)
20人の会員が桜について学びを深めた(同提供)
2023年05月12日
45 競技の魅力伝える
 はまゆう・こども園でラグビー体験  (新宮市 )

 新宮市の保育所型認定こども園「はまゆう・こども園」(遅越拓郎園長)で10日、ラグビー体験があった。新宮ラグビーフットボールクラブ(鈴木雄一代表)の林英明さん筒井代悟さんが訪れ、4、5歳児37人にゲームなどを交えて競技の魅力を伝えた。

 同クラブは、県立新宮高校ラグビー部OBが中心となって活動。体験を通して子どもたちが直接ボールに触れ、ラグビーの魅力を知ってもらおうと開いている。本年度は市内や那智勝浦町、紀宝町の保育園などを巡り、体験を開く予定となっている。

 園児らは準備体操や園庭を走った後、5グループに分かれてパスの練習に挑戦。林さんから「ラグビーでは後ろにいる人へパスを出す」「ボールを落とさない」などの説明を受けながら元気に体を動かした。ボールを抱えてゴールへと運ぶ「トライ」の練習では、子どもたちから「痛くない」「楽しい!」「もっとやりたい」と声が上がり、盛り上がった。

 林さんは「園児の笑顔で楽しんでいる姿が見られてよかったです。競技を知ってもらうことが大事。9月にはワールドカップも開催されるため、少しでも多くの子どもたちに魅力を伝えられるよう普及に努めていければ」と話していた。

(2023年5月12日付紙面より)

ラグビーを体験した4、5歳児=10日、新宮市の保育所型認定こども園「はまゆう・こども園」
さまざまなゲームでボールに触れた
2023年05月12日
46 森や木材の魅力に触れて
 子育て支援セが認定施設に  (紀宝町 )

 三重県の「みえ森林教育ステーション」に紀宝町子育て支援センターが認定された。森林や木、木材の魅力に触れられる施設を認定し、森林教育につなげることが狙いで、遊び場には県産材のおもちゃや椅子、森に関する絵本などが置かれている。

 森林や木材が暮らしや経済に取り入れられている社会を目指して県は森林教育の取り組みを進めており、2021年度から気軽に学べる場としてステーションを認定している。県産材の遊具や、森林・木に関する本の常設などの要件を満たす県内の施設が対象で、3月末までに14カ所が認定された。

 センターは県内9番目で、これに合わせておもちゃや椅子、フロアタイル、絵本が県により用意され、県熊野農林事務所職員による講話が4月中旬に利用者向けに行われた。淡海順子センター長は「木の香りを感じてくれるお母さんもいて、おもちゃで遊ぶ子どもたちに気持ちが和みます。その先に山があると目を向けてくれた方もいて、親子で話してもらえたらうれしい」と話していた。

 このほか紀宝町内では、飛雪の滝キャンプ場、町生涯学習センターまなびの郷も認定された。

(2023年5月12日付紙面より)

新しく用意された県産材のおもちゃや椅子、フロアタイル=紀宝町子育て支援センター
2023年05月12日
47 新谷悠大君、3位に入賞
 光龍杯争奪少年剣道大会  (三輪崎剣道クラブ )
2023年05月12日
48 東牟婁地方中学校選手権大会
 卓球・ソフトテニス・バレーボール  
2023年05月12日
49 南紀熊野に水力発電所ができたわけ  ~明治後期から昭和初期の水力発電所~(終)  (「地質の日」特集 )
2023年05月12日
50 迅速かつ冷静な行動を  下里小が地震・津波避難訓練  (那智勝浦町 )
2023年05月12日
51 4年ぶりで気持ち新た  公民館教室の開講式  (那智勝浦町 )
2023年05月12日
52 低速車への注意呼びかける  電光表示板を2基設置  (太地町 )
2023年05月12日
53 クレヨンでお絵描き  子育てサロンでかばん作り  (紀宝町 )
2023年05月12日
54 本年度も毎月啓発活動  高齢者見守り隊が総会  (紀宝町 )
2023年05月12日
55 湿潤な木陰で白花開く  ミドリハカタカラクサ  (串本町 )
2023年05月12日
56 河内橋北東詰めで呼びかけ  春の全国交通安全運動啓発  (古座川町 )
2023年05月12日
57 2年ぶりに串本町で実施へ  和歌山地方大会の要項発表  (缶サット甲子園 )
2023年05月12日
58 人材育成のイメージ聞く  宇宙コース担う教員迎え  (串本町 )
2023年05月12日
59 お悔やみ情報