熊野ロードレースフェスタ
熊野地方を舞台に6月2日(金)から4日(日)までの3日間、国際ロードレース「熊野 INTERNATIONAL ROAD RACE フェスタ 2023」が開かれる。初日は「古座川国際ロードレース2023」、2日目と3日目は「第23回TOUR de KUMANO(ツール・ド・熊野)」を繰り広げる。NPO法人「SPORTS PRODUCE熊野」(角口賀敏理事長)が運営する。
両大会とも新宮市を拠点とする「キナンレーシングチーム」をはじめ国内12、海外6の全18チームが出場する予定。恒例のフォトコンテストや地元ケーブルテレビ局による生中継、動画投稿サイト「ユーチューブ」の「サイクリングチャンネル」での配信も計画している。
ツール・ド・熊野は「南紀熊野体験博」「東紀州体験フェスタ」の関連イベントとして1999年4月に初開催。地域の振興と地球環境に優しい自転車の普及を目的に「3DAY CYCLEROAD 熊野」が行われた。
2007年の第9回大会から「SPORTS PRODUCE熊野」が主催し、名称を「ツール・ド・熊野」に変更。翌08年からUCIアジアツアー2・2のカテゴリーに指定され「ツアー・オブ・ジャパン」「ツール・ド・北海道」と並んで国際自転車競技連合公認の国内3大レースの一つとなった。
これまで熊野地方の海や山、川の大自然を舞台に、新宮市熊野川町の「赤木川清流コース」、三重県熊野市紀和町の山間部を走る「熊野山岳コース」、太地町の「太地半島周回コース」の3ステージで催されていた。今年は対面走行区間での事故や落車のリスクを回避するための適切なルートを設定することが困難との理由から「赤木川清流コース」が中止となった。
それと入れ替わる形で「ツール・ド・熊野」の前日に、古座川町を舞台としたUCIレース「古座川国際ロードレース」を初開催する。
角口理事長は「コロナの影響もあり、近年は苦しい時期でしたが、大会を通して地域活性化に対し、起爆剤の一つとなることを期待しています」と話した。
(2023年5月20日付紙面より)
4年ぶりの総会開く (南紀くろしお商工会太地支部 )
南紀くろしお商工会太地支部(坂下行平支部長)は15日、太地町公民館で通常総会を開いた。コロナ禍だったことから、対面での開催は4年ぶり。本年度事業案などが話し合われ、全ての議案が承認された。
同支部ではこれまで、町盆供養花火大会や親睦ボウリング大会、太地浦くじら祭、道の駅たいじ朝市への協力とともに、講演会や映画鑑賞会などを開催し、会員の親睦や地域振興に努めてきた。
坂下支部長は「太地支所の会員さんの顔を見て、仕事をしてほしい。あいさつの充実・継続を大切にし、各企業による大事な部分などを考えサポートするなどして、入って良かったと思ってもらえる商工会づくりを目指していく。本年度は一つでも多く事業を進めていきたい。それには皆さま方のご理解・ご協力が必要。よろしくお願いいたします」とあいさつ。
同商工会の森川起安会長は「太地支部ではコロナ禍においても対策し、多くの事業を実施していただいた。感謝や敬意を表したい。また、坂下支部長の『旭日単光章』受章、おめでとうございます。今後も太地支部のご協力を頂きながら、組織運営の充実、事業活動の活性化に努めていきたい」と話し、町産業建設課の山下真一産業建設課長も祝辞を述べた。
総会は委任状含め54人の過半数で成立。事務局からは、同支部会員は4年度当初の90人から86人に減少したことなどが報告された。
令和4年度はコロナ禍で中止となった事業もあったが、感染症対策を行い、親睦ゴルフ大会や菊地幸夫弁護士を招いての講演会も実施した。
5年度の重点事業として「ポストコロナ・物価高騰対応のための事業者支援の強化」「商工会の組織力の強化」「経営発達支援事業の積極的推進」「消費税インボイス対策等への支援の強化」「事業承継等の推進の強化」「デジタル化・生産性向上のための支援強化」「小規模事業者の防災・減災対策の支援」の七つを挙げた。
地域振興事業では▽町盆供養花火大会▽太地浦くじら祭▽道の駅朝市への協力▽町くじら浜駅伝大会の協力▽第26回商工祭「南の国の雪まつり」への出店▽支部講演会▽支部映画鑑賞会―などの事業について説明した。
親睦事業においては、恒例の親睦ゴルフ大会や支部親睦ボウリング大会に加え、町シール販売組合への協力やくじらTシャツとトートバックの販売を行うとした。
その後、いさなの宿白鯨で懇親会を開き、一同が親睦を深め合った。
(2023年5月20日付紙面より)
古座川河内祭保存会が決議 (河内神社 )
串本町の古座川河内(こうち)祭保存会(杉本喜秋会長)が18日夜実施の総会で、今年の河内神社例祭「河内祭」について本来の形で奉仕することを決議した。
2019年以来4年ぶりとなる判断で、杉本会長(77)は「これ以上延ばすといろいろと忘れてしまう。河内祭は残していかなければならない」と胸中を語り、古座区内での合意が整ったことに歓喜。今後、ともに奉仕をする4区をはじめとして各関係先との合意の取り付けに努めるという。
河内神社は古座川の河口から約3㌔上流にある川中の島・河内島を神体とする聖域。例祭は古座区と古田区、古座川町の下部区、宇津木区、月野瀬区の計5区が7月25日に近い日曜日を本祭の期日として営んでいて、今年は同月22日(土)が宵宮、23日(日)が本祭となる。
同保存会は古座神社にうつされている神霊(河内様〈こおったま〉)を宵宮から本祭にかけて河内島へいざなう奉仕「河内祭の御舟(みふね)行事」=国指定重要無形民俗文化財=を守る団体で、古座区内の奉仕関係諸団体代表者で結成している。今年の奉仕について、御舟を操船する古座勇進会とは不足する人員の確保や準備の面で同保存会も協力するとして御舟(神幸用船)2隻を出すこと、御舟謡(みふねうた)を受け継ぐ河内会とは会員数減に伴い1隻で生歌、1隻で収録音源を響かせることを申し合わせ。古座流獅子舞=国指定重要無形民俗文化財=を受け継ぐ古座青年会とそのOB会・古座獅子会は天狗(てんぐ)役の人選がこれからとなり仕上がりが間に合わないかもしれない点を含み置いて本来の奉仕をするとした。
その他、古座中男子生徒に奉仕を求めている櫂伝馬(かいでんま)、ショウロウ、子どもみこし、御舟の航路確保(河道掘削)も奉仕ありきでこれから各関係先に協力を求めるとし、初動を固めた。
先んじて古座区は全会一致で本来の奉仕をすることに賛同済み。同保存会でできない部分は区も協力し実現させる考えだという。
(2023年5月20日付紙面より)
熊野徐福万燈祭運営委員会 (新宮市 )
熊野徐福万燈祭運営委員会(委員長=田岡実千年新宮市長)は19日、新宮市役所で本年度1回目の委員会を開いた。令和5年度熊野徐福万燈祭(第61回新宮花火大会)開催に向け事業計画などを承認。徐福供養式典は8月12日(土)、花火大会を13日(日)に開く予定とした。
熊野徐福万燈祭は、秦の時代に渡来したと伝わる徐福の遺徳をしのぶために始まった花火大会。毎年8月12日に同市徐福の徐福公園で徐福供養式典が営まれ、翌日に熊野速玉大社下の熊野川河川敷を舞台に花火が打ち上がる。
コロナ禍以前に花火大会が実施されたのは2019年が最後で、今年の開催が実現すると4年ぶりの実施となる。
開会に当たり、田岡市長は「当市の夏の風物詩として多くの市民の皆さまに親しまれている花火大会。今年は新型コロナウイルス感染症法上の分類が5類に引き下げられた中、4年ぶりに開催できればと考えている」とあいさつ。
「地域経済が低迷するなどの社会情勢下ではあるが、そのような状況にかかわらずご賛助いただける方々、花火大会を楽しみにしている多くの方々のご期待に応えるべく、皆さま方のより一層のご指導を賜ることができれば」と委員らに協力を呼びかけた。
委員会では令和4年度の事業報告や収支決算、令和5年度の事業計画案、収支予算案を承認。賛助金集めや市負担金などについて意見が交わされた。
なお、花火大会の延期日は同月20日(日)を予定している。
(2023年5月20日付紙面より)
【第61回】減塩レシピ三つのヒント
前回は、塩分の取り過ぎの怖さと、取り過ぎた後の対処法をお伝えしました。
今回は減塩食のヒントを三つお伝えしようと思います。
一つ目は、「旨味(うまみ)を活用する」ということです。昆布やカツオ、干しエビや干し椎茸など、だしの素になる「旨味」は日本人にとっての味の決め手です。この旨味を活用することによって、塩味が少なくてもおいしく感じることができます。私のお勧めは「だしパック」の袋を破って、調味料として活用することです。「だしパック」にもいろいろ種類があるので、塩が入っていないもので、できるだけ細かいパウダー状のものを選んでください。「だしパック」の袋を破って、適量を炒め物やチャーハン・煮物などに塩代わりに使用します。
これだけで味に深みが出て、塩をたくさん入れなくても味が決まるんです。もちろん、粉がつおや刻み昆布、干しエビなどを使うのも一つです。トマトにも旨味が詰まっていますので、煮物などにトマトを入れるのもお勧めです。
二つ目は、「酸味を活用する」ことです。味には、相互作用があります。その相互作用には対比作用と抑制作用があるといわれています。例えばスイカに塩をかけると、スイカの甘みが引き立ったり、アイスクリームを食べた後に、フルーツを食べると酸っぱく感じたりしますよね。あれが、対比作用です。どちらかの味が引き立ったり、どちらの味も強く感じたりする作用のことです。抑制作用では、よくお酢と塩があげられます。塩辛いものに、酸っぱいものをかけると味が丸くなり、塩辛さが和らぐというものです。つまり、「酸っぱい」は、「塩辛い」を和らげるほど強い味だということです。例えば唐揚げに、塩をつけて食べる人もいれば、レモンをかけて食べる人もいますよね。酸味は、塩味と同じ作用があるということなんです。「少し塩をかけたいな」と思ったときは、ぜひレモンを搾ったり、お酢をかけたり酸味を足してみてください。これだけでも、ずいぶん減塩になると思います。
三つ目は、「油脂分を活用する」ということです! ごま油やオリーブオイル・ラー油など香りが強い油は減塩の味方です。仕上げに少し回しかけるだけで香りとコクが足されるので、物足りなさがなくなります。今は、いろんなオイルが売っているので、トリュフオイルやレモンオイル・ワサビオイルなどいろんなフレーバーを試してみてもいいかもしれません。他にも、ナッツやゴマなどを散らすのもお勧めです。どれも塩が入ってないものを選んでください。
まとめると、減塩のカギは「塩なしでいかに味を決めるか」ということになります。そのためには、この三つのヒント以外にも、スパイスを活用するのも一つです。ぜひ自分の好みに合う方法を探ってみてください!
(2023年5月20日付紙面より)
アジア協会メンバーらが市長訪問 (新宮市 )
(公社)アジア協会アジア友の会の村上公彦事務局長ら5人は11日、新宮市の田岡実千年市長を訪問し、新型コロナウイルス感染症の影響で3年間実施できずにいた「土と水と緑の学校」の再開に向け意見交換。学校に対する思いや今後の課題などを共有した。
「土と水と緑の学校」は、新宮市、アジア協会アジア友の会、(一財)新熊野体験研修協会が主催する自然学校。大自然の中、地球の基本である土、水、緑について学び、その役割や大切さに気付いてもらうことを目的に1984年に開始した。
40年にわたり、子どもたちの健全育成に寄与。毎年、約80人の小中学生が夏休みを利用して参加し、高校生以上のリーダーの協力を得て共同生活やさまざまな体験を通して熊野の自然やコミュニケーションの大切さなどを学んでいる。これまで、延べ2952人の子どもたちが参加した。
前回、2019年には地元や大阪周辺、同市の姉妹都市・宮城県名取市から76人の子どもたちが参加。同市高田の高田グリーンランドを中心に、5泊6日の日程で班ごとに分かれてキャンプやカヌー遊び、水生昆虫の観察、ホエールウオッチングなどを体験したが、新型コロナウイルス感染症の影響で翌年以降は中止となっていた。
今年は、新型コロナの5類移行などを背景に、日にちの短縮や参加人数の定員を約半数にするなどの対策を講じながらも8月4日(金)~8日(火)の日程で実施していく計画としている。
この日、田岡市長と村上事務局長らは「リーダーの募集を始めているがリーダーの育成も必要」「3年のブランクは大きく、ノウハウの継承も難しい」などと現状や課題を共有。
4年ぶりの開校に向け、村上事務局長は「事故のないように子どもたちに指導したい。今の子どもたちは体験が少ないと感じている。熊野の自然を体験していただき、機転力や洞察力、創造力などの知恵を養ってほしい」。
田岡市長は「4年ぶりに開校できて本当にうれしい。子どもたちの元気な姿が見られることを、今から楽しみにしています」と話していた。
(2023年5月13日付紙面より)
ドライバーらに街頭啓発 (那智勝浦町・太地町 )
那智勝浦町では「春の全国交通安全運動」の初日となる11日午前7時30分、同町天満のAコープなち店前や汐入橋交差点付近で早朝街頭啓発があった。
出勤の時間帯に合わせた運動期間中の恒例行事。堀順一郎町長や町職員をはじめ、町交通指導員協議会、交通安全協会新宮支部、新宮警察署、JAみくまの農業協同組合、那智勝浦自動車教習所などから25人が集まり、啓発を行った。
堀町長が「思いやりを持って交通安全に取り組むことで、事故の減少にもつながる。皆さまが安心して暮らせる町にしていきたい」と訓示。
町交通指導員協議会の塩﨑一男会長が「通勤・通学時間帯と重なり、交通量も多いと思いますので、啓発物資を渡す際には、ご自身が事故に遭わないよう、しっかりと安全確認をしていただきますようお願いいたします」とあいさつした。
参加者はドライバーたちに「こどもを始めとする歩行者の安全の確保」「横断歩行者事故等の防止と安全運転意識の向上」「自転車のヘルメット着用と交通ルール遵守(じゅんしゅ)の徹底」など、運動の重点を記したチラシや町交通指導員協議会の発足50周年記念タオルなどの啓発物資を配布した。
「現在、春の全国交通安全運動を実施しています。運転の際はお気を付けて、安全運転でお願いします」などと呼びかけた。
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太地町太地の小畑石油前の交差点においても、午前10時45分ごろから街頭啓発を実施した。
新宮署、交通指導員会、町職員、町立太地小・中学校の保護者、和歌山県職員、関西電力などから20人が参加し、啓発に取り組んだ。
参加者は田辺市出身の落語家・桂三歩さんと共に声がけをしながら、啓発物資を配った。
桂さんは「皆さま、安全運転を心がけておられるが、慣れが出てしまうと、事故につながる可能性もある。啓発を通して、交通安全の意識や大切さに気付いていただければ」と話していた。
(2023年5月13日付紙面より)
串本町と自社作成の協定締結 (有限会社岡村 )
三重県松阪市に本社工場を置く「有限会社岡村」(西口鐵也代表取締役)が11日、串本町と地域における見守り活動に関する協定を締結した。
同社は1952年創業の豆腐・揚げ類製造販売会社。95年から移動販売業務を始め、その先々の地域から寄せられる見守り活動への誘いに応えて2020年9月、自社作成の同協定を伊勢市と初締結した。以降、今月10日までに三重県内で28市町村、和歌山県内で新宮市と那智勝浦町の2市町と締結済み。串本町との締結は同社として31例目、和歌山県内では3例目となる。
この日は西口代表取締役と髙橋千秋顧問、金谷英生・営業課長兼総務課長が同町役場本庁舎を訪ね、田嶋勝正町長と福祉課の鈴木一郎課長が応対。両代表名で同協定書2通に署名をして締結し、西口代表取締役は「普段やっていることの範囲で町のお役に立てることは、私どもにとってもありがたいこと。地域の方にもっともっと使っていただけるようやっていきたい」、田嶋町長は「串本町も高齢化率が大変高く、65歳以上の1人住まいが2654軒もあるまち。健康なうちは特に問題なく生活されているが、年を重ねるごとにいろいろな不調が出て(周囲から)『あの人どうしたのかな』といった声が聞こえてくることもある。共に協力をさせていただくので、今後とも末永くよろしくお願いしたい」とあいさつを交わして歩み寄った。
この協定は移動販売先で住民の異変に気付いた場合に自治体などとただちに連携し、迅速かつ適切な対応に寄与する内容。同社は現在白浜町や上富田町方面まで移動販売網を広げていて、同協定の内容にかなう展開が見込める状態に達し次第その地域の自治体に締結を申し入れるという。
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この協定の趣旨は同町が22年度から導入している高齢者見守りネットワーク事業に通じる面があり、締結を機に同町はこのネットワークの協力事業者となることを同社に提案。承諾が得られたため締結後にその登録証を交付した。町内2事業者に続き3例目で、今後も登録増を目指すという。
この事業の問い合わせは町福祉課(電話0735・62・0562)まで。
(2023年5月13日付紙面より)
3年生児童が校区探検 (神倉小学校 )
新宮市立神倉小学校(藪中秀樹校長)は11日、3年生の社会の授業の一つとして、校区探検を行った。70人の児童が旧市内を巡り、校区内のどこに何があるかを確かめた。
教職員の引率で、学校を出発。▽和歌山地方裁判所新宮支部▽浮島の森▽新宮市保健センター▽オークワ新宮仲之町店▽仲之町・丹鶴・駅前本通り商店街▽新宮郵便局▽新宮駅▽徐福公園・蓬莱公園▽市役所・中央児童館▽井の沢放課後児童クラブ―を巡って学校に戻った。
児童らは、地図やメモ、方位磁石、カメラなどを持って歩いた。方位磁石で時折、方角を確かめながら移動。中継点で立ち止まり、教職員に教わりながら、場所を地図に記録した。気付いたことはメモを取り、カメラで写真に収めるなどした。教員は「学校に戻ったら、地図記号を確かめてみよう」と呼びかけていた。
児童らは道中、見慣れない物を見つけて友人と「何だろう」と話し合ったりしていた。浮島の森では「あれは浮いているの」と教員に尋ねていた。
(2023年5月13日付紙面より)
新宮ジュニアレスリングクラブ
新宮RFCが「ラグビー体験会」 (新宮市 )
各地で啓発活動など展開
正しい交通ルールの遵守(じゅんしゅ)とマナーの実践を呼びかける「春の全国交通安全運動」が始まった。20日(土)までの10日間、「こどもを始めとする歩行者の安全の確保」「横断歩行者事故などの防止と安全運転意識の向上」「自転車のヘルメット着用と交通ルール遵守の徹底」を重点に全国で活動が展開される。
新宮市では初日の11日、市交通事故をなくする市民運動推進協議会(会長=田岡実千年新宮市長)、市交通指導員協議会、市交通安全母の会、県交通安全協会新宮支部、交通事故をなくする県民運動東牟婁地区推進協議会(会長=鳥羽真司東牟婁振興局長)、新宮警察署(井田昌樹署長)など関係者約80人が、同市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店で決起集会を挙行。啓発物資の配布などを通して交通安全を呼びかけた。
主催者を代表し、鳥羽東牟婁振興局長は「8日から新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に移行し、当地方にも国内外からの観光客が戻り始めている。多くの方々が来られるのは喜ばしいことではあるが交通事故の発生件数の増加も懸念される。交通事故のない安全で安心なまちづくりは県民市民の願いで、皆さま方の取り組みには大きな期待が寄せられている」とさらなる協力を求めた。
井田署長は「今年1月から4月30日にかけて、管内では人身事故が32件、物損事故を含めた事故総量は515件で、昨年と比較して36件の増加となっている。今後、人の活動が活発化し、観光客の増加に伴い交通事故の発生が懸念される。交通事故防止は警察官だけでできるものではなく、一人一人が交通安全について考えていただくことが事故抑制につながる。同署も一致団結して交通事故防止に取り組んでいきたい」と誓いを新たにした。
特別ゲストの田辺市出身の落語家・桂三歩さんは大喜利で交通安全を呼びかけた他「交通安全とかけてダイエットと解く。その心は『死亡(脂肪)をなくすよう頑張りましょう』」と締めくくった。
(2023年5月12日付紙面より)
日本クマノザクラの会が観察会 (田辺市本宮町 )
(一社)「日本クマノザクラの会」(勝木俊雄会長)は6日、田辺市本宮町の七越森林公園で「2023年GWの観察会」を開いた。会員ら20人が参加。クマノザクラの発見者でもある勝木会長が講師を務め、クマノザクラの特徴や見分け方などを説明した。
クマノザクラはバラ科サクラ属の樹木で、2018年に新しく公表された野生種で、勝木会長が発見、命名した。紀伊半島南部の3県に分布。早咲きで花が美しいことから観賞用の利用が期待されている。
同会は、国内で約100年ぶりに新種と確認されたクマノザクラの利活用や保全活動を目指し21年2月に発足。会員同士が連携し、和歌山、三重、奈良の3県にまたがる自生地で広域的な活動に取り組むことを目的としている。2年間の活動を経て、会員数は160の個人・団体を超え、今年1月、一般社団法人として再出発するに至った。
会員を対象に行われた今回の観察会では、勝木会長が身近にあるクマノザクラとヤマザクラ、ソメイヨシノなどの特徴や見分け方について解説した。
花の咲かない時期の見分けは難しいが、勝木会長は桜の枝や葉を手に具体的に説明。参加者らは熱心に聞き入り、勝木会長に質問を投げかけるなどしてクマノザクラに対する学びを深めた。また、この日の観察会は、熊野本宮観光協会が道案内や受付などに協力。最後には同観光協会による「温泉コーヒー」のおもてなしを受けた。
会員でもある同観光協会の山下義朗さんは「サクラ観察会は本宮では初めてだと思う。地元の参加者からは、初めて聞くことばかりだったので、楽しい充実した時間を持てた。すごく勉強になったと言ってもらえた。地域の人に、この地方しかないクマノザクラをもっと知ってほしい」と笑顔を見せた。
(2023年5月12日付紙面より)
はまゆう・こども園でラグビー体験 (新宮市 )
新宮市の保育所型認定こども園「はまゆう・こども園」(遅越拓郎園長)で10日、ラグビー体験があった。新宮ラグビーフットボールクラブ(鈴木雄一代表)の林英明さん筒井代悟さんが訪れ、4、5歳児37人にゲームなどを交えて競技の魅力を伝えた。
同クラブは、県立新宮高校ラグビー部OBが中心となって活動。体験を通して子どもたちが直接ボールに触れ、ラグビーの魅力を知ってもらおうと開いている。本年度は市内や那智勝浦町、紀宝町の保育園などを巡り、体験を開く予定となっている。
園児らは準備体操や園庭を走った後、5グループに分かれてパスの練習に挑戦。林さんから「ラグビーでは後ろにいる人へパスを出す」「ボールを落とさない」などの説明を受けながら元気に体を動かした。ボールを抱えてゴールへと運ぶ「トライ」の練習では、子どもたちから「痛くない」「楽しい!」「もっとやりたい」と声が上がり、盛り上がった。
林さんは「園児の笑顔で楽しんでいる姿が見られてよかったです。競技を知ってもらうことが大事。9月にはワールドカップも開催されるため、少しでも多くの子どもたちに魅力を伝えられるよう普及に努めていければ」と話していた。
(2023年5月12日付紙面より)
子育て支援セが認定施設に (紀宝町 )
三重県の「みえ森林教育ステーション」に紀宝町子育て支援センターが認定された。森林や木、木材の魅力に触れられる施設を認定し、森林教育につなげることが狙いで、遊び場には県産材のおもちゃや椅子、森に関する絵本などが置かれている。
森林や木材が暮らしや経済に取り入れられている社会を目指して県は森林教育の取り組みを進めており、2021年度から気軽に学べる場としてステーションを認定している。県産材の遊具や、森林・木に関する本の常設などの要件を満たす県内の施設が対象で、3月末までに14カ所が認定された。
センターは県内9番目で、これに合わせておもちゃや椅子、フロアタイル、絵本が県により用意され、県熊野農林事務所職員による講話が4月中旬に利用者向けに行われた。淡海順子センター長は「木の香りを感じてくれるお母さんもいて、おもちゃで遊ぶ子どもたちに気持ちが和みます。その先に山があると目を向けてくれた方もいて、親子で話してもらえたらうれしい」と話していた。
このほか紀宝町内では、飛雪の滝キャンプ場、町生涯学習センターまなびの郷も認定された。
(2023年5月12日付紙面より)
光龍杯争奪少年剣道大会 (三輪崎剣道クラブ )
卓球・ソフトテニス・バレーボール
梶取崎で「鯨供養祭」 (太地町 )
太地町は4月29日、過去に古式捕鯨の見張り台であった同町の梶取崎(かんどりざき)公園で「鯨供養祭」を営んだ。町漁業協同組合(脊古輝人代表理事組合長)、太地いさな組合(小畑充規組合長)、地域捕鯨を守る太地町連絡協議会(水谷育生会長)、町職員など約20人が参列し、古くから町民の生活の糧としてきたクジラへの感謝をささげ冥福を祈った。
例年は100人ほどが参列しているが、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から今年も関係者のみでの実施となった。
東明寺の関国昭住職が読経を行い、参列した各団体の役員や町幹部らが「くじら供養碑」に手を合わせた。
参列した脊古代表理事組合長は「クジラたちの供養のためのありがたい行事。今後も誇りを持って継続していただきたい」。
小畑組合長は「私たちはクジラの命を頂いて仕事をしている。食肉処理し市場に流通するのはどの肉にも共通すること。昔からクジラを捕って村が潤っていた。それが今の私たちにつながっている。若い乗組員や子どもたちにつないでいけるような仕事にしたい」と話した。
漁野洋伸副町長は「太地町は400年以上クジラと共に歩み、その恵みで発展してきた。クジラの命の大切さやありがたみは町民が一番理解している。その思いを胸に刻みながら、今後もまちづくりに力を注いでいきたい」と語った。
同町によると、来年は例年通りの「鯨供養祭」を営む予定だという。
(2023年5月2日付紙面より)
第94回新宮・東牟婁メーデー
労働者らによる決起集会「第94回新宮・東牟婁メーデー」が4月29日、那智勝浦町の勝浦地方卸売市場で、通常形式で4年ぶりに開催された。「支え合い・助け合う社会をつくり、くらしをまもる!笑顔あふれる未来をめざし力を合わせ、ともに進もう!」とするスローガンなどを承認し、安心社会の実現を目指す宣言をした。
メーデー(労働者の日)は、労働者が権利要求と集会などの活動を行う日。第1回メーデーは1920年5月に東京で開かれた。
主催は連合和歌山紀州熊野地域協議会。新型コロナウイルスの影響で、イベントを伴うメーデーは3年間中止となっていた。この日は、10団体約150人が参加した。
式典では西瀬憲宏実行委員長は協力団体らに感謝を述べるとともに、5類移行となるコロナへの対応やロシアによるウクライナ侵攻を非難し、恒久平和を求めるとした。
物価高にも触れ「連合では、28年ぶりに5%の賃上げ目標を掲げた。大手企業労使のけん引で、平均賃上げ率は3・69%と30年ぶりの高さとなった。一人一人が尊重され、誰一人として取り残されない、働くことを軸とする安心社会の実現に向け、協議会は心を一つにし、地域に根差した連合運動の推進を図っていく。多様性を認め合う社会を目指し、全ての仲間が連携し力強く行動することを皆さまにお願い申し上げます。共に頑張りましょう」と訴えた。
来賓の東牟婁振興局の鳥羽真司局長と同町の瀧本雄之副町長らが祝辞を述べた。続いて、安藤大輝副実行委員長による「ガンバロウ三唱」が行われた。
第2部「ゆとり・豊かさフェスティバル」では、ホットドッグ、唐揚げ、くじ引き、輪投げ、牛串などの模擬店が並び、「カウイオナラニ」によるフラダンスやTeam雅龍(がりゅう)によるよさこいのステージ披露があった。
そのほか、豪華景品が当たる福引きや、北越コーポレーションによる「紙であそぼう!」「巨大おり紙・らくがきコーナー」、子ども対象のお菓子釣りもにぎわった。最後は「もち&お菓子まき」が盛大に行われた。
(2023年5月2日付紙面より)
最後の「泳げ!鯉のぼりくん」 (熊野市 )
ゴールデンウイークの風物詩「泳げ!鯉(こい)のぼりくん」が4月29日、熊野市の七里御浜海岸で4年ぶりに復活した。1㌔にわたり約250匹のこいのぼりが潮風を受け、気持ちよさそうに泳いでいる。5日(金・祝)まで。
未来を担う子どもたちの成長を願い、七里御浜鯉のぼりの会(森岡忠雄代表世話人)が主催。毎年、市民らから寄せられたこいのぼりを掲揚してきたが、36回目の今回で最後となった。
初日は、地元住民、協力団体、木本高校JRC部もボランティアで参加し、会員と共に掲揚作業。色とりどりのこいのぼりを結び、大空に放った。
大小さまざまなこいのぼりが熊野の空に泳ぎ始めると、訪れた人たちから大きな拍手が上がった。森岡代表は「40年で36回目の開催となった。皆さんの思いがつながり続けることができた。観光客、帰省客の皆さんのゴールデンウイークの思い出になれば」と話していた。
40年の節目を記念して、HanaHanaフラ、ダンスチームM’s、HulaHAPUNAの3チーム合同によるミニステージが3日(水・祝)午前11時から会場近くで開かれる。
同会では今年で解散を決めており、継承する団体や有志などがあればこいのぼりや新調したばかりのロープ、ワイヤー、設置のノウハウなど引き継いでいきたいとしている。
(2023年5月2日付紙面より)
家族連れでフェスにぎわう (自衛隊和歌山地方協力本部 )
新宮市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店で4月30日、ゴールデンウイークスペシャルイベント「紀南で防犯・防災・防衛フェスティバル」があった。さまざまな体験コーナーも設けられ、多くの家族連れなどでにぎわった。
自衛隊和歌山地方協力本部が主催。同店や新宮警察署、那智勝浦町総務課防災対策室、自衛隊三重地方協力本部、航空自衛隊第5警戒隊が協力した。
自衛隊の活動を知ってもらうとともに、これから迎える出水期を前に防災意識を高め、また、全国で被害が相次ぐ特殊詐欺などの犯罪に対する認識を深めてもらうことなどを目的に実施。29、30の両日、御坊市と田辺市においても同趣旨のイベントが開催された。
イベント会場では、紀伊半島大水害、東日本大震災、阪神・淡路大震災の被害の様子を紹介するパネルや、災害備蓄品、簡易トイレ、パトカーや白バイ、軽装甲機動車などの紹介もあり、買い物客らは足を止めて展示に見入っていた。
体験ブースでは缶バッジ作りや南極の氷展示、ロープワーク体験などがあり、自衛隊制服体験では、子ども用の制服を着せてもらい、マスコットキャラクター「みかんの助」や軽装甲機動車と共に写真を撮る親子連れの姿も多く見られた。
同協力本部の住野具視・新宮地域事務所長は「自衛隊が活躍する場面がないことが一番だが、防衛のためや、災害発生時に動くことができるために、日々訓練に励んでいます。活動にご理解いただければ」と話していた。
(2023年5月2日付紙面より)