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2023年05月26日
1 ご神木「梛」の子孫を植樹
 御創建1900年に向け  (熊野速玉大社 )

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)は24日、同大社のご神木「梛(なぎ)」の大樹から剪定(せんてい)した梛の木を境内に植樹した。梛は2028年に迎える、同大社御創建1900年の節目に当たって広く公開される予定だ。

 樹齢約1000年と伝わる同大社の梛の大樹は、熊野権現の象徴として信奉あつく、平和の象徴ともされている。

 このたび植樹した梛は、高野町の造園修景工房・山本園の代表取締役で樹木医の山本聰洋さんらが2010年に大樹の初期治療を実施した際に剪定した枝。枝は上富田町の県林業センターで挿し木していたが、約200本のうち残ったのは1本のみだったという。

 同大社では、御創建1900年の記念事業の一つとして、大樹の遺伝子を受け継ぐ枝の植樹を計画。参道沿いの「八咫烏(やたがらす)神社」と「鑰宮(かぎのみや) 手力男(たぢからお)神社」の裏の一角を仮植え場所に定め、植樹を実施した。仮植えは木を環境に慣らすためのもので、今後、木の成長などに伴い植栽場所を移すことも視野に入れている。

 植樹には、山本さんと同社社員らが協力。約120㌢の木を丁寧に植えて添え木をし、周囲に柵を設けて作業を終えた。山本さんによると梛は成長が遅く、1年で成長するのは10㌢程度だという。

 山本さんは「人間も元々は自然の生き物。(梛の大樹について)こうして千年も長い命で生きられるということは、その周辺が人間にとっても安心できる場所であることの象徴だと思う。その木が、安全で平和な場所であることを教えてくれる。ご神木にはそういった日本人の根源的な裏付けがあると思う」と話し、植樹した梛の成長を願った。

 濵中孝成禰宜(ねぎ)は「熊野の気候やこの環境にも慣れて成長してくれたら何より。葉も厚みがあって今の状態だと元気に育つと思う」と話し「手で触ると弱ってしまう可能性もあるので触れずに見守ってほしい」と呼びかけている。

(2023年5月26日付紙面より)

山本聰洋さん(左)らが植樹に協力=24日、新宮市の熊野速玉大社
同大社ご神木の梛の大樹
2023年05月26日
2 4年ぶりの灯ろう展に向け
 作品の貼り付け作業  (紀宝町 )

 ほたるを守る会(蔵本一範会長)は24日、紀宝町の鵜殿ふれあい会館で「ほたる灯ろう展」の会場に展示する灯ろう作品の貼り付け作業を行った。

 4年ぶりとなる灯ろう展は、紀宝町ふるさと資料館前広場で6月3日(土)午後6時30分始まり、町内の小学生が描いたホタル灯ろう作品193点を展示する。雨天順延。4日(日)も雨天の場合は田代体育館で実施。

 ほたる夢太鼓の演奏で開幕し、優秀作品表彰式、ホタル学習、○×クイズの後、灯ろうに明かりをともす。

 作業には、守る会の会員や町社会福祉協議会の有志、町職員ら20人が参加。児童が縦50㌢、幅100㌢の和紙にホタルを描いた作品を木製の灯籠枠に貼り付けた。

 2時間かけて作業した後、会長賞や町長賞、各学年の学年賞などを決めた。蔵本会長は「全小学校から応募があり、初めて出品してくれた1~3年生も上手に描いてくれた。久しぶりの灯ろう展なので、会員一同楽しみにしている。ぜひ、会場で子どもたちの作品を見てください」と話していた。

(2023年5月26日付紙面より)

貼り付け作業を行う守る会の会員ら=24日、紀宝町の鵜殿ふれあい会館
2023年05月26日
3 「ありがとう、またきてね」
 「スターブリーズ」が入港  (新宮港 )

 外国客船「スターブリーズ」(総トン数1万2969㌧、全長159㍍、ウィンドスタークルーズ)が24日、新宮港に入港し、同日午後に出港した。出港時にはお見送りイベントが行われ、梛(なぎ)の木見送り隊や地域住民、市のツイッターキャラクター「めはりさん」、県PRキャラクター「きいちゃん」らが手を振って見送った。

 クルーズ名は「日本をめぐる グラン・ジャパン・クルーズ」で行程は神戸~高松~鞆の浦~唐津~釜山(韓国)~長崎~鹿児島~終日航海~新宮~清水~東京。新宮港に降り立った191人の乗客らは、当地方の観光を満喫した。

 見送り時には、里中陽互・市観光協会長が「この地は、1日では回り尽くせないほどのたくさんの見どころがある。地域を挙げて歓迎させていただくので、二度、三度と熊野・新宮へお越しください」と呼びかけた。

 クルーズ客船歓送迎イベントでの演奏披露は約7年ぶりとなる、近畿大学附属新宮高校・中学校吹奏楽部が「Let’s Swing」や「リトルマーメイドメドレー」などを披露。同船は、地域住民や見送り隊らの「ありがとう」「またきてね」の声に見送られながら次の寄港地へ出発した。

 次回のクルーズ船の入港は6月8日(木)を予定。「飛鳥Ⅱ」が入港する。

(2023年5月26日付紙面より)

地域住民らに見送られ、次の寄港地へ出発=24日、新宮港
近畿大学附属新宮高校・中学校吹奏楽部が演奏で見送った
2023年05月26日
4 決意胸にし歌声響かせる
 嶋幸二14周年コンサート  (串本町 )

 串本町潮岬在住の演歌歌手・嶋幸二(本名・島田和幸)さんが21日、文化センターでのデビュー14周年記念のチャリティーコンサートを開き300人強の歌仲間や観客が多彩なステージ発表に親しんだ。

 収益を地元の社会福祉向上につなげる地域貢献の思いを込めて回を重ねている同コンサート。元アナウンサーの柿白享子さんに司会進行を求め、嶋さんが会長を務める潮岬(みさき)節保存会の踊り子連が友情出演でダンスを披露して開演を飾った。

 演歌を愛唱する歌仲間や西川流友千恵会社中の友情出演、歌手・橋度順子さんの特別出演を経て嶋さんのステージへ。花束などの激励を受けながら持ち歌や他曲のカバーで歌声を響かせ、続く若手の演歌歌手・朝花美穂さんのステージへとつないだ。

 嶋さんは同コンサート当日の10日前、妻の突然の他界に直面。悩み周囲に相談して励まされた末、歌手として行くべき道を進むことを決意し待つ観客のために同コンサートを敢行した。この決意を促した持ち歌「紀州の漁師」「渚(なぎさ)の思い出」の共同作詞作曲者・永田要之助さんの同伴を得ながら冒頭のあいさつでその胸中を打ち明け、精いっぱいのステージにしたいと思いを掲げて来場に感謝した。

(2023年5月26日付紙面より)

300人強の歌仲間や観客に向け歌声を響かせる嶋幸二さん=21日、串本町文化センター
開演を飾った潮岬節保存会踊り子連
2023年05月26日
5 優勝は金田さん(男子)、元平さん(女子)
 県年金受給者協会グラウンドゴルフ大会  
2023年05月26日
6 串本が優勝、下里準優勝
 全日本バレー東牟婁予選  ( )
2023年05月26日
7 4人が全国大会出場へ
 和歌山県空手道選手権大会  (和道流新宮支部 )
2023年05月26日
8 熊野川の自然を楽しむ  川下りフェスティバル  
2023年05月26日
9 育った野菜お裾分け  紀宝町の子ども食堂  
2023年05月26日
10 橋爪さん(紀宝)が優勝  三重県少年柔道選手権大会  
2023年05月26日
11 全国行きの切符を紀南に  県総体に向けて壮行会  (紀南高校 )
2023年05月26日
12 功労たたえ県知事表彰  新宮・東牟婁で2人受賞  (和歌山県 )
2023年05月26日
13 朗読劇で知る東くめ  児童が地域の偉人学ぶ  (神倉小学校 )
2023年05月26日
14 海邊俊行理事長を再任  新宮地方建設業協同組合  
2023年05月26日
15 有意義な活動環境目指し  市ボランティア・市民活動センター総会  (新宮市 )
2023年05月26日
16 1位に石田千代さん  写連紀南支部5月例会  
2023年05月26日
17 災害時の備えは大丈夫?  乳幼児の命を守る会が講座  (新宮市 )
2023年05月26日
18 晴天の下、収穫楽しむ  木の川認定こども園がイチゴ狩り  (新宮市 )
2023年05月26日
19 交流ミニ運動会楽しむ  下里こども園と南大居保育所  (那智勝浦町 )
2023年05月26日
20 子ども含む11人が作陶に挑戦  主催事業「日帰り!陶芸体験」  (潮岬青少年の家 )
2023年05月26日
21 町内6チームが試合に臨む サンゴ台で第19回ゲートボール大会 (串本町)
2023年05月26日
22 地域貢献に感謝状贈呈  宇久井区がカミジ技建に  (那智勝浦町 )
2023年05月24日
23 踊りで地元盛り上げたい
 「海彩まつり」4年ぶりに開催  (新宮市 )

 当地方を中心に県内外の踊り団体が多彩な踊りを披露する「第14回南紀海彩(かっさい)まつり」(同実行委員会主催)が6月4日(日)の午前10時~午後3時、新宮市佐野の新宮港緑地で開催される。北道江利実行委員長は23日、同市緑ヶ丘の東牟婁振興局で会見を開き、4年ぶりの開催に向け「踊りで地元を盛り上げたい」と意気込みを語った。

 「南紀海彩まつり」は踊りを通じて地域、世代間の交流を深め、地域を活性化したいという思いから2006年に始まった。北道実行委員長が立ち上げた新宮市を拠点に活動するよさこいチーム「Team雅龍(がりゅう)」が、遠方でのイベント参加を通して他地方の団体と交流を重ねる中で抱いた「熊野地方にも来てほしい」といった思いがイベント開催への道標となった。

 回数を重ねるごとに参加団体、来場者ともに増加し、コロナ禍前の2019年には46団体が参加し、1700人以上(主催者発表)が会場に訪れた。なお、同イベントは新型コロナウイルス感染症の影響で翌年以降は中止を余儀なくされていた。

 今回は、当地方を中心に愛知県名古屋市や和歌山市、三重県伊勢市、鈴鹿市などから36団体が参加。よさこいやフラダンス、日本舞踊、ストリートダンスなどで会場を盛り上げる。近畿大学附属新宮高校・中学校吹奏楽部の演奏もイベントに花を添える。また、会場ではグルメやマルシェスペースも設けられるほか、和菓子のふるまい(数量限定)もある。

 フラッグショーやスタンプラリー、豪華景品が当たるタオルくじなどの企画も盛りだくさんで、新たな試みとしてLINE(ライン)を使用した「なぞとき」なども開催予定だ。

 北道実行委員長は「4年ぶりの開催で準備段階から忘れていることも多々あったが、踊り子だけではなくみんなが楽しめるイベントを目指している。多くの方に会場に足を運んでほしい」と来場を呼びかけている。

 当日は小雨決行、荒天時は中止。イベントの詳細はホームページ(http://nankikassai.web.fc2.com/、QRコード)を参照。問い合わせは北道実行委員長(電話090・3052・4351)まで。

(2023年5月24日付紙面より)

4年ぶりの開催に向け、北道江利実行委員長(左)らがPR=23日、新宮市緑ヶ丘の東牟婁振興局
ホームページのQRコード
2023年05月24日
24 生き物の営みに触れる
 磯観察会に親子ら16人  (太地町立くじらの博物館 )

 太地町立くじらの博物館(稲森大樹館長)は20日、向島遊歩道沿いの磯で「磯のいきもの観察会」を開いた。町内外から親子16人が参加し、海の生き物たちの営みに触れた。

 磯の岩場や潮だまりに残された生き物を採集・観察することで、その生態や海洋環境について考え、小さな生き物たちの営みに触れてもらおうと開催した。

 この日は荻原拓さんら博物館スタッフがガイドを務め、海で遊ぶときの注意点や危険な生き物について解説。参加者たちはライフジャケットや軍手を身に着け、生き物探しへ出発した。

 岩場や潮だまりの海藻の中にはさまざまな生き物が動いており、ハゼやナマコ、ウニ、ヤドカリなどが発見された。海藻のような毛が密生したケブカガニや、体中に海藻やサンゴを付けて天敵からカムフラージュしているイソクズガニ、体の上に小石などを乗せる習性を持つコシダカウニなどが発見された。

 日本一小さい魚ともいわれるゴマハゼや、顔がカエルに似ているといわれるカエルウオなどの魚類は、博物館スタッフが同定に協力した。

 家族で参加した森本美桜さん(太地小5年)は「今日捕まえたのはムラサキウニ。家から海が近いので、磯で遊ぶのが好きです。ウツボを捕まえたかったな」と話していた。

(2023年5月24日付紙面より)

博物館スタッフが生態解説=20日、太地町
ウニを捕まえる親子
2023年05月24日
25 サブカルチャーで盛り上げ
 大島支館が映画上映会開く  (串本町公民館 )

 串本町公民館大島支館(古田茂丈支館長)が20日夜、紀伊大島開発総合センターで映画上映会を開き20人が映画館を意識した視聴環境で作品鑑賞に親しんだ。

 この上映会は、大島区長会の推挙に応えて本年度から着任した古田支館長(59)による新たな試み。自身の愛好を生かしてプロジェクターやスピーカーなど必要な資機材を教育委員会から借りて視聴環境を組み、区民の中心世代層を考慮して「なつかしい風来坊」(1966年製作)を初上映作品として選択。手作りの告知ポスターを掲げて、当日の来場を呼びかけた。

 スクリーンとして縦2㍍、横約3・5㍍の古布を調達。少し黄ばんでいるが試写で気になるほどではないと確かめ、画面の大きさ優先で同センター備え付けのスクリーンではなくこれを使うことを決めた。上映前にはBGMを流し、飲み物を配って来場を歓迎。上映中は古布の横幅いっぱいに作品を投影し、音響も映画館に近いレベルで響かせて鑑賞した。映画館を意識しているが社会教育活動なので、入場料は無料。今回の成果を素地にして今後、同支館の定例活動として年6回程度の実施を目指すという。

 「公民館だから文部科学省指定の映画を上映、とは考えていない」と語る古田支館長が見据える先は、サブカルチャーで区民が盛り上がる状況。秀でた伝統文化(水門祭など)を持つ一方、外の文化に親しむ経験が他の地域に比べてごく少ない点を映画の力で変えたいと意気込む。

 いまひとつ、映画はテレビや最近はスマートフォンなどでも見ることができるが映画館には一人や少人数の鑑賞では得られない「みんなで鑑賞し、みんなで興奮する」という独特の後味があり、その要素も取り入れて区内を盛り上げることにこだわっている。

 今後も洋邦問わず秀作を選びできうる限りの臨場感を出して上映するが、映画自体が若者志向の文化で年を取るほど見に行こうという気持ちが湧きにくくなる傾向があるので当面は機会が少ない年長を優先。若い頃に親しんだ興奮を思い出しながら鑑賞を楽しめるよう、レトロ作品を選ぶ流れで様子を見るという。

(2023年5月24日付紙面より)

映画館を意識した視聴環境を組んで映画上映会を実施=20日、紀伊大島開発総合センター

古田茂丈支館長
2023年05月24日
26 苗を手で1束ずつ
 色川棚田で田植え体験  (那智勝浦町 )

 棚田を守ろう会(峯茂喜代表)の主催による「田植え体験」が21日、那智勝浦町小阪の棚田「米作り体験農場」であった。近隣をはじめ大阪や名古屋から多数が参加。昔ながらの手植えで苗を植えた。

 同会は、2005年に前身団体が発足、翌年に名称を変更し、田植えや収穫の体験などを開催してきた。しかしコロナ禍の影響で中断し、この日は4年ぶりの実施となった。なお同町では11月に、第28回全国棚田(千枚田)サミットの開催を予定している。

 参加者は、会のスタッフの指導を受け、田植えに挑戦。はだしや長靴で田に入り、苗を1束ずつ、手で植えていった。手や服を泥で汚しながら、少しずつ作業を進めていた。

 峯代表(68)は「たくさん来てくれて喜んでいる。ここは色川の顔みたいなところ。できるだけ維持していきたい。ただ、会で維持ではなく、誰かが耕作してくれるのが本来の形。耕作してくれる人が(色川棚田に)入ってきてくれれば」と話した。

 事務局の吉田創さん(53)は「体験を機会にこういう場所があることを知り、田んぼを耕して生活してくれる人が増えたら。サミットも盛り上がれば」と語った。

 植える田は79枚で、面積の合計は0・4㌶。品種はコシヒカリともち米を少々で、豊作なら七、八百㌔の収穫になる。7月に草取り、9月に収穫の体験の実施を予定している。

(2023年5月24日付紙面より)

昔ながらの手植えで苗を植えた=21日、那智勝浦町小阪の米作り体験農場
2023年05月24日
27 奥村美羽さんが栄冠に
 西田君、森本さんも準優勝  (北道院拳法錬成大会 )
2023年05月24日
28 丸山・中平ペアが連覇
 新宮ソフトテニスが全国、近畿へ  (和歌山県予選 )
2023年05月24日
29 決勝は串本―みさき・那智勝浦
 学童軟式野球(B級)東牟婁大会  
2023年05月24日
30 例年通りの行事を予定  区民総会で青年会解散を説明  (新宮市佐野区 )
2023年05月24日
31 給食費無償化などの補正予算  6月定例会に上程  (那智勝浦町 )
2023年05月24日
32 早く育てと願い込め  サツマイモの苗植える  (熊野川中学校 )
2023年05月24日
33 児童7人が入部  王子ヶ浜少年消防クラブ結成式  (新宮市 )
2023年05月24日
34 英語の読み聞かせ会を試行  ECC古座教室の協力得て  (上野山こども園 )
2023年05月24日
35 先陣切って歓声響かせる  古座中初夏の体育祭挙行  (古座川町 )
2023年05月24日
36 受診率向上を訴え走破  がん研究支援呼びかけ29年目  (生命の駅伝 )
2023年05月24日
37 一大イベント、4年ぶり復活  10月に紀宝みなとフェス  (紀宝町 )
2023年05月24日
38 全力で競技に取り組む  7中学校で体育祭開催  (新宮市、那智勝浦町、太地町 )
2023年05月24日
39 お悔やみ情報
  
2023年05月17日
40 今年こそ安心して産卵を
 下里小が大浜クリーン作戦  (那智勝浦町 )

 アカウミガメの産卵シーズンを前に、那智勝浦町立下里小学校(堺高行校長)と玉の浦リップルズクラブのメンバーが15日、同町の大浜海岸でクリーン作戦を実施した。全校児童72人が漂着した流木やごみを拾い「今年こそ、安心して産卵してもらえるように」と期待を込めた。

 太田川河口に位置する大浜海岸には、毎年6~8月にアカウミガメが産卵のために上陸する。子どもたちに地域の歴史や自然について伝える「玉の浦リップルズクラブ」が30年以上にわたってパトロールや保全活動を行い、台風による増水で流失する可能性がある卵を浜のふ化場で保護している。

 この日は海洋教育の一環として「ウミガメ学習」を行う5年生12人が中心となり、全校児童に「みんなで浜をきれいにしましょう」と呼びかけた。学習を支援している同クラブの湊久和さんは「大浜に産卵に来るのはアカウミガメという種類で、1回の産卵で約120個、多いときには150個の卵を産む。ふ化したウミガメは、黒潮に乗ってアメリカのカリフォルニアまで旅をして、産卵のためにまた戻ってくる。昨年は上陸があったものの、産卵には至らなかった。今年こそ産卵に来てもらえるように」と語った。

 児童は縦割りの8班に分かれ、前日の荒天で浜に漂着した流木や枯れ葉を集め、プラスチックやガラスなどの人工物を分別した。

 西麻陽さん(5年)は「昨年に比べて、プラスチックのごみが多かった印象がある。みんなが頑張ってくれたので、最初と比べると、すごく浜がきれいになったと思う」と話していた。

(2023年5月17日付紙面より)

流木などを集める児童たち=15日、那智勝浦町下里の大浜海岸
5年生がはじめのあいさつ
2023年05月17日
41 鍛錬の成果披露
 不二流体術が演武奉納  (熊野速玉大社 )

 古武術の不二流体術和歌山県支部新宮道場(責任者=山本盛夫師範代)は14日、新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で奉納演武会を開いた。大嶋竜太郎・第三代宗家や同道場生ら18人が体術を披露。雨のため、奉納は拝殿で行われたが、多くの参拝者らが演武に見入った。同大社での奉納は9回目となる。

 不二流体術とは、突き、蹴り、投げなどといった古来から伝わる日本伝統の総合武術で、審判のいないルール不在の中で行われるのが特徴。開祖・古賀不二人師が、合気道開祖・植芝盛平師、親和体道開祖・井上方軒師を源流に、真の合気武術を目指してより実践的に練り上げた。

 二代宗家・田中光四郎師を経て、現宗家の大嶋さんに伝えられた奥義は、講道館出身の柔気流宗家・八木不動師から伝授された柔気流の技を加えて、今や一段と深みを増している。

 新宮道場は11年前に発足。道場生らは山本師範代や平瀬公士初段らの指導の下、同市木ノ川会館で稽古に励んでいる。

 奉納奉告祭の後に行われた奉納演武では、道着やはかま姿の演武者の技の数々に、居合わせた参拝者らが大きな拍手を送った。また、今回の奉納では、熊野鬼城太鼓(湊達也代表)の演奏と「藤紀流」藤紀実美家元による舞踊も奉納された。

 演武を見守っていた上野宮司は「小さなお子さんも一生懸命に演武に励んでおり、将来の達人を目指しておられる姿に感銘を受けた。武道は神様を仰ぎ、己を律していく、日本人古来の生き方を実践しておられる」と大嶋宗家らに感謝を伝えた。

 山本師範代は「新型コロナも5類に移行となり、今回は気持ち的にも思いっきり演武することができた。何事も継続が大事で、回を重ねるごとに皆のレベルも上がる。これからも繰り返し継続してやっていきたい」と思いを語った。

 新宮道場の稽古日は毎週月・木曜日で子ども教室は午後7時~、一般は8時~。初心者や女性も歓迎している。問い合わせは山本師範代(電話090・1266・2684)、平瀬さん(電話090・7112・1087)まで。

(2023年5月17日付紙面より)

奉納演武会に参加した皆さん=14日、熊野速玉大社
大嶋竜太郎宗家らが演武を奉納した
熊野鬼城太鼓の太鼓演奏
藤紀流の藤紀実美家元が舞踊を披露
2023年05月17日
42 旭の森に覆われて現存
 望楼の芝の海軍望楼跡  (串本町 )

 串本町潮岬にある望楼の芝の一角、旭の森内に残る海軍望楼跡=写真①。最近の松枯れ対策で森が半ば切り開かれ、以前より訪ねやすい状態となっている。

 旭の森は県道潮岬周遊線から本州最南端の展望所に向かって右手にある木々の茂み。その南側の林中に海軍望楼跡があり、切り開かれたことで周囲には望楼とは別の遺構も散見できる。

 町教育委員会発行の冊子「串本町の戦争遺跡」によると、この望楼は1894年の海岸望楼条例公布に伴い沿岸監視拠点として設置。1900年に海軍望楼と名称変更され、手旗信号で沖合を通る船舶と交信しては有線通信で海軍省などへ伝えるなどの役割を果たしていた。無線通信の普及により望楼の歴史的使命は終わり、10年に廃止となった。その当時は官舎2棟が付帯し、家族含め14人が常駐していた記録も残っている。

 後に太平洋戦争が始まり船舶を攻撃する敵潜水艦を監視する見張り台として一時的に活用されたが、戦後は役目を帯びることなく旭の森で覆い隠されている。取り壊されることはなく、75年ごろまでは屋根が残っていたがその後に崩落したとある。

 望楼の芝は古く楠平見と呼ばれていたが、望楼が設置されたことで現在の呼び名に。太平洋戦争時に機銃掃射を受け、残存する壁にはその弾痕=写真②=を今も見ることができる。表層を砕き割り内部のレンガを深くえぐる穴は人力では到底再現できるものではなく、戦争はそのような凶弾を人に向けて放つ。海軍望楼跡は町が2011年に平和の尊さを考えさせる戦争遺跡の一つとして指定し、呼び名の由来でもあるその存在が改めて知られるところとなっている。

(2023年5月17日付紙面より)

①串本町指定戦争遺跡「海軍望楼跡」
②残存する壁に刻まれている弾痕
2023年05月17日
43 9日間で8万人超 GWの熊野本宮大社 

 多くの日が好天に恵まれた今年のゴールデンウイーク(GW)中、熊野三山にも多くの参拝客が訪れた。熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)では、4月29日から5月7日までの9日間の合計で8万人を超えた。

 熊野本宮大社の各日の内訳は▽29日が約2800人▽30日が約6600人▽1日が約6450人▽2日が約8770人▽3日が約1万830人▽4日が約1万5450人▽5日が約1万7280人▽6日が約9590人▽7日が約3200人―だった。

 同大社の神職は「正月ぐらいの人出で、参拝客が神門の外まで並んでいた。交通整理や、境内での人員整理が必要なぐらいの状況だった」と述べた。

 熊野那智大社(男成洋三宮司)では、いずれも3日、4日、5日の順で▽約2000人▽約3000人▽約3500人が参拝。那智の滝には▽約2910人▽約3250人▽約3420人が訪れた。

 今年と同じく行動制限がなかった昨年のGWは、同じく3日、4日、5日の順で、熊野那智大社が▽約1700人▽約2000人▽約1600人。那智の滝は▽約1800人▽約2010人▽約1830人だった。比較すると、いずれの日も昨年より増加したことが分かる。

 同大社の神職は「体感では、1割から2割ほど増えたように感じた。4日の午後から5日の終わるぐらいが忙しかった」と話した。

 熊野速玉大社(上野顯宮司)では、人数までは分かりかねるものの、神職の印象としては「昨年のGWより多かったように感じた」とのことだった。

(2023年5月17日付紙面より)

神門の外まで参拝客が並んだ=4日、熊野本宮大社(同大社提供)
2023年05月17日
44 優勝は田中聰・南紀子組
 総合スポーツ大会ソフトテニス  (ゆうゆうクラブ )
2023年05月17日
45 三輪崎、2部門ともに制す
 県スポ少剣道東牟婁予選  
2023年05月17日
46 「その人らしさ」取り戻す  医療ゼミでリハビリ学習  (近大新宮 )
2023年05月17日
47 新部長に浦賀英昭さん  4年ぶりに通常総会開く  (南紀くろしお商工会青年部 )
2023年05月17日
48 青白くてまるで幽霊?  神倉山にギンリョウソウ  
2023年05月17日
49 地域に愛され20年  「はまのデイケア」で記念式典  (新宮市 )
2023年05月17日
50 横断前はハンドサインを  コンビニで呼びかけ  (交通安全運動 )
2023年05月17日
51 神園さん、津本自主防に感謝状  有城さんを運営委員長に選出  (きぼらんせ総会 )
2023年05月17日
52 屋内ながら多くの人出  古座街道青空マルシェ  (古座川町 )
2023年05月12日
53 春の全国交通安全運動始まる
 各地で啓発活動など展開  

 正しい交通ルールの遵守(じゅんしゅ)とマナーの実践を呼びかける「春の全国交通安全運動」が始まった。20日(土)までの10日間、「こどもを始めとする歩行者の安全の確保」「横断歩行者事故などの防止と安全運転意識の向上」「自転車のヘルメット着用と交通ルール遵守の徹底」を重点に全国で活動が展開される。

 新宮市では初日の11日、市交通事故をなくする市民運動推進協議会(会長=田岡実千年新宮市長)、市交通指導員協議会、市交通安全母の会、県交通安全協会新宮支部、交通事故をなくする県民運動東牟婁地区推進協議会(会長=鳥羽真司東牟婁振興局長)、新宮警察署(井田昌樹署長)など関係者約80人が、同市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店で決起集会を挙行。啓発物資の配布などを通して交通安全を呼びかけた。

 主催者を代表し、鳥羽東牟婁振興局長は「8日から新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に移行し、当地方にも国内外からの観光客が戻り始めている。多くの方々が来られるのは喜ばしいことではあるが交通事故の発生件数の増加も懸念される。交通事故のない安全で安心なまちづくりは県民市民の願いで、皆さま方の取り組みには大きな期待が寄せられている」とさらなる協力を求めた。

 井田署長は「今年1月から4月30日にかけて、管内では人身事故が32件、物損事故を含めた事故総量は515件で、昨年と比較して36件の増加となっている。今後、人の活動が活発化し、観光客の増加に伴い交通事故の発生が懸念される。交通事故防止は警察官だけでできるものではなく、一人一人が交通安全について考えていただくことが事故抑制につながる。同署も一致団結して交通事故防止に取り組んでいきたい」と誓いを新たにした。

 特別ゲストの田辺市出身の落語家・桂三歩さんは大喜利で交通安全を呼びかけた他「交通安全とかけてダイエットと解く。その心は『死亡(脂肪)をなくすよう頑張りましょう』」と締めくくった。

(2023年5月12日付紙面より)

啓発物資を配布し交通安全を呼びかけた=11日、新宮市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店
関係団体から約80人が活動に参加
桂三歩さん
2023年05月12日
54 特徴や見分け方など学ぶ
 日本クマノザクラの会が観察会  (田辺市本宮町 )

 (一社)「日本クマノザクラの会」(勝木俊雄会長)は6日、田辺市本宮町の七越森林公園で「2023年GWの観察会」を開いた。会員ら20人が参加。クマノザクラの発見者でもある勝木会長が講師を務め、クマノザクラの特徴や見分け方などを説明した。

 クマノザクラはバラ科サクラ属の樹木で、2018年に新しく公表された野生種で、勝木会長が発見、命名した。紀伊半島南部の3県に分布。早咲きで花が美しいことから観賞用の利用が期待されている。

 同会は、国内で約100年ぶりに新種と確認されたクマノザクラの利活用や保全活動を目指し21年2月に発足。会員同士が連携し、和歌山、三重、奈良の3県にまたがる自生地で広域的な活動に取り組むことを目的としている。2年間の活動を経て、会員数は160の個人・団体を超え、今年1月、一般社団法人として再出発するに至った。

 会員を対象に行われた今回の観察会では、勝木会長が身近にあるクマノザクラとヤマザクラ、ソメイヨシノなどの特徴や見分け方について解説した。

 花の咲かない時期の見分けは難しいが、勝木会長は桜の枝や葉を手に具体的に説明。参加者らは熱心に聞き入り、勝木会長に質問を投げかけるなどしてクマノザクラに対する学びを深めた。また、この日の観察会は、熊野本宮観光協会が道案内や受付などに協力。最後には同観光協会による「温泉コーヒー」のおもてなしを受けた。

 会員でもある同観光協会の山下義朗さんは「サクラ観察会は本宮では初めてだと思う。地元の参加者からは、初めて聞くことばかりだったので、楽しい充実した時間を持てた。すごく勉強になったと言ってもらえた。地域の人に、この地方しかないクマノザクラをもっと知ってほしい」と笑顔を見せた。

(2023年5月12日付紙面より)

勝木俊雄会長がクマノザクラの見分け方などを説明=6日、田辺市本宮町(日本クマノザクラの会提供)
20人の会員が桜について学びを深めた(同提供)
2023年05月12日
55 競技の魅力伝える
 はまゆう・こども園でラグビー体験  (新宮市 )

 新宮市の保育所型認定こども園「はまゆう・こども園」(遅越拓郎園長)で10日、ラグビー体験があった。新宮ラグビーフットボールクラブ(鈴木雄一代表)の林英明さん筒井代悟さんが訪れ、4、5歳児37人にゲームなどを交えて競技の魅力を伝えた。

 同クラブは、県立新宮高校ラグビー部OBが中心となって活動。体験を通して子どもたちが直接ボールに触れ、ラグビーの魅力を知ってもらおうと開いている。本年度は市内や那智勝浦町、紀宝町の保育園などを巡り、体験を開く予定となっている。

 園児らは準備体操や園庭を走った後、5グループに分かれてパスの練習に挑戦。林さんから「ラグビーでは後ろにいる人へパスを出す」「ボールを落とさない」などの説明を受けながら元気に体を動かした。ボールを抱えてゴールへと運ぶ「トライ」の練習では、子どもたちから「痛くない」「楽しい!」「もっとやりたい」と声が上がり、盛り上がった。

 林さんは「園児の笑顔で楽しんでいる姿が見られてよかったです。競技を知ってもらうことが大事。9月にはワールドカップも開催されるため、少しでも多くの子どもたちに魅力を伝えられるよう普及に努めていければ」と話していた。

(2023年5月12日付紙面より)

ラグビーを体験した4、5歳児=10日、新宮市の保育所型認定こども園「はまゆう・こども園」
さまざまなゲームでボールに触れた
2023年05月12日
56 森や木材の魅力に触れて
 子育て支援セが認定施設に  (紀宝町 )

 三重県の「みえ森林教育ステーション」に紀宝町子育て支援センターが認定された。森林や木、木材の魅力に触れられる施設を認定し、森林教育につなげることが狙いで、遊び場には県産材のおもちゃや椅子、森に関する絵本などが置かれている。

 森林や木材が暮らしや経済に取り入れられている社会を目指して県は森林教育の取り組みを進めており、2021年度から気軽に学べる場としてステーションを認定している。県産材の遊具や、森林・木に関する本の常設などの要件を満たす県内の施設が対象で、3月末までに14カ所が認定された。

 センターは県内9番目で、これに合わせておもちゃや椅子、フロアタイル、絵本が県により用意され、県熊野農林事務所職員による講話が4月中旬に利用者向けに行われた。淡海順子センター長は「木の香りを感じてくれるお母さんもいて、おもちゃで遊ぶ子どもたちに気持ちが和みます。その先に山があると目を向けてくれた方もいて、親子で話してもらえたらうれしい」と話していた。

 このほか紀宝町内では、飛雪の滝キャンプ場、町生涯学習センターまなびの郷も認定された。

(2023年5月12日付紙面より)

新しく用意された県産材のおもちゃや椅子、フロアタイル=紀宝町子育て支援センター
2023年05月12日
57 新谷悠大君、3位に入賞
 光龍杯争奪少年剣道大会  (三輪崎剣道クラブ )
2023年05月12日
58 東牟婁地方中学校選手権大会
 卓球・ソフトテニス・バレーボール  
2023年05月12日
59 南紀熊野に水力発電所ができたわけ  ~明治後期から昭和初期の水力発電所~(終)  (「地質の日」特集 )
2023年05月12日
60 迅速かつ冷静な行動を  下里小が地震・津波避難訓練  (那智勝浦町 )
2023年05月12日
61 4年ぶりで気持ち新た  公民館教室の開講式  (那智勝浦町 )
2023年05月12日
62 低速車への注意呼びかける  電光表示板を2基設置  (太地町 )
2023年05月12日
63 クレヨンでお絵描き  子育てサロンでかばん作り  (紀宝町 )
2023年05月12日
64 本年度も毎月啓発活動  高齢者見守り隊が総会  (紀宝町 )
2023年05月12日
65 湿潤な木陰で白花開く  ミドリハカタカラクサ  (串本町 )
2023年05月12日
66 河内橋北東詰めで呼びかけ  春の全国交通安全運動啓発  (古座川町 )
2023年05月12日
67 2年ぶりに串本町で実施へ  和歌山地方大会の要項発表  (缶サット甲子園 )
2023年05月12日
68 人材育成のイメージ聞く  宇宙コース担う教員迎え  (串本町 )
2023年05月12日
69 お悔やみ情報
  
2023年05月10日
70 鈴緒取り付け元の形へ
 感染症衰勢奉告祭営む  (熊野那智大社 )

 新型コロナウイルスの感染症法上の分類が5類移行となったことを受けて熊野那智大社(男成洋三宮司)は8日、同社拝殿で「新型コロナウイルス感染症衰勢奉告祭」を営んだ。祭りは感染者数の減少や新型コロナの現状などを神に奉告するもので、男成宮司らによって、厳かに執り行われた。

 7日夕方は、感染症対策で設置していた授与所のビニール幕を取り外したほか、さい銭箱を元の位置に戻し、3年ぶりに本殿と隣の御縣彦社(みあがたひこしゃ)の鈴緒が取り付けられた。

 神職が協力して作業に取り組む中、コロナ禍以前の元ある形に戻ろうとする様子を見守る参拝者の姿もあった。

 8日の奉告祭では、男成宮司が祝詞を奏上し、玉串をささげた。その後、別宮の飛瀧(ひろう)神社でも同じく奉告祭が営まれた。

 男成宮司は「願をかけると、終えた後に奉告を行う。神社として3年間、コロナ対策に取り組んできた。元の社会に戻ろうとしていることが良かった。もちろん、終息はしていないが、今回は感染症の勢いが衰えていることを神様に奉告する祭り。まずはお守りいただいたことへの感謝をささげるとともに今後、感染症などが起きないように祈願した」と語った。

 なお、取り付けられた鈴緒付近には、感染症対策で、アルコール消毒液を設置している。

(2023年5月10日付紙面より)

新型コロナウイルス感染症衰勢奉告祭が営まれた=8日、那智勝浦町の熊野那智大社
3年ぶりに鈴緒を取り付ける=7日夕方
ビニール幕も取り除いた
2023年05月10日
71 「銀河」3年目の運行へ
 受入協議会で事業計画など承認  (JR西日本 )

 JR西日本が運行する長距離列車「WEST EXPRESS 銀河」紀南コースの3年目の運行が決まった。8日、市役所別館で行われた同列車受入協議会(※)総会の席上で同協議会会長の田岡実千年市長や金岡裕之和歌山支社長が再開を発表。運行期間は9月から来年3月までを予定している。

 観光を中心とした西日本エリアの活性化のためにJR西日本が運行する長距離列車「WEST EXPRESS 銀河」。「多様性」「カジュアル」「くつろぎ」をキーワードに、鉄道の旅の実現を目指し、1両ごとに異なる座席タイプを配置している。

 紀南コースは昨年10月3日から今年3月8日にかけて2年目の運行を実施。約5カ月にわたって京都―新宮間を往復し、延べ約3000人の観光客を当地域に運んだ。

 本年度の紀南コースでは、さらに充実した内容で乗客を迎える。3月18日に開業した大阪駅(うめきたエリア)にも新規停車する。昼行については新宮駅の出発時刻を午後1時ごろの出発に変更。乗客らの要望を踏まえ、車内で当地域の特産品の販売などを行う予定としている。また、これまでは密を避けるために乗車可能人員をほぼ半分としてきたが、本年度は制限を設けず、夜行85人、昼行95人の定員で運行するという。

 総会開催に当たり、田岡市長が「このたびの運行決定はひとえに皆さま方のご協力のおかげ」と感謝。「『銀河』の運行は当地方への経済効果や活性化への期待はもちろんのこと、駅で目を輝かせながら一生懸命列車を見送る子どもたちの姿やたくさんの乗客の皆さまに再びお会いできる時が来るのが今から待ち遠しい」。

 金岡支社長は「受入協議会の皆さまには停車駅での歓迎や見送りなど、数々のもてなしにご協力いただいた。運行に協力いただいた全ての皆さまに感謝を伝えたい」と述べ、3年目の運行に意欲を示した。

 役員改選では、鳥羽真司東牟婁振興局長の就任に伴い監事を変更した以外は、会長の田岡市長はじめ全員を再任。昨年度の事業・決算報告や本年度の予算などを承認した。会員の山口賢二・北山村長は、新宮市―白浜町の沿線の活性化に向けて、議論を深めていく必要があると意見した。

 本年度は「紀南×銀河パスポート」配布やスタンプラリーの実施を通した「地域内周遊事業」、和歌山大学の「きのくに線活性化プロジェクト」との連携などの「誘客促進事業」、車内での特産品販売やイベント実施などの「地域活性化事業」、広報誌や交流サイト(SNS)を通したPRを計画している。

 運転日や運転時刻などの詳細については現在未定。発表があり次第報道する。

  □     □

※「WEST EXPRESS 銀河」受入協議会=「銀河」の受け入れにおいて、構成団体の情報の共有を図り、乗客に対する満足度の高いおもてなしを通じて、当地域への継続的な運行を確保し、将来にわたって地域振興・経済の活性化などに寄与することを目的に設立。新宮市、すさみ町、那智勝浦町、太地町、古座川町、北山村、串本町、県で構成されJR西日本和歌山支社がオブザーバーを務める。

(2023年5月10日付紙面より)

「WEST EXPRESS 銀河」(JR西日本提供)
受け入れ再開に当たり、事業計画などを承認した=8日、新宮市役所別館
2023年05月10日
72 ボランティアの現状は?
 入門、出前講座も受け付け中  (紀宝町 )

 新型コロナウイルス感染拡大以降、これまで盛んだったボランティア活動は休止を余儀なくされた。現在、再開した団体も多いが、自粛したままのグループも残っている。

 紀宝町ボランティア・市民活動センター(通称・きぼらんせ)の現状を聞いた。

 きぼらんせは2007年5月、54団体延べ1360人で設立。22年度は88団体、23年度は89団体に増え、本年度は89団体延べ3943人が所属、配食サービス、子育て支援、サロン活動、文化活動、福祉活動、清掃活動、料理教室などに取り組んでいる。

 コロナ禍で登録する団体・個人の変動はほぼないものの、3年間休止している団体は「一歩を踏み出すのが難しい」というのが本音だという。

 鍵を握るのが「再開」と「登録」だ。きぼらんせに登録することで▽ボランティア活動保険への加入▽町福祉センターの利用(調理室、会議室、作業室など)▽他団体との交流▽活動費の助成▽福祉バスを含む機材の貸し出し―などメリットも多い。個人ボランティアの登録も歓迎している。

 ほぼ毎月、情報紙を発行。登録団体の活動や助成金の内容などを紹介している。

 「ボランティアに興味があるけど、どうすればいいの?」。そういった団体・個人を対象に、「ボランティア入門講座」と「出張講座」の申し込みを受け付けている。

 入門講座の会場は同町鵜殿の町福祉センター。出前講座は、地域の集まりの場に出向いて開催する。いずれも日時の調整が可能。

 講座内容はボランティアの心得、活動に当たっての約束、ボランティア保険の説明、町内のボランティア活動紹介などで、所要時間は30分程度。

 「ボランティア活動の基礎を学ぶ講座です。お気軽にお電話ください」と呼びかけている。問い合わせ、申し込みは町社会福祉協議会(電話0735・32・0957)まで。

(2023年5月10日付紙面より)

町内でのボランティア活動の様子
きぼらんせが発行する情報紙
2023年05月10日
73 5類移行後、初の客船入港
 見送り体制も一部緩和  (新宮市 )

 外国客船「スターブリーズ」(総トン数1万2969㌧、全長159㍍、ウィンドスタークルーズ)が8日、新宮港に入港し、同日午後に出港した。出港時にはお見送りイベントが行われ、梛(なぎ)の木見送り隊や地域住民らが手を振って見送った。

 クルーズ名は「日本をめぐる グラン・ジャパン・クルーズ」で、行程は東京~清水~新宮~唐津~釜山(韓国)~長崎~門司~鞆の浦~高松~神戸。新宮港に降り立った195人の乗客らは、当地方の観光を満喫した。

 新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に移行して初の入港となった。業種別ガイドラインの廃止や一部見直しに伴い、この日から入場エリアの設定を行わないなど一部対策を緩和して受け入れを実施。

 なお、日本国際クルーズ協議会(JICC)は、8日以降も日本において安心して国際クルーズを楽しめる環境づくりを進める必要があることから、規定を見直した上でガイドラインを継続。同客船は「国際クルーズ運航のための感染拡大予防ガイドライン」を順守し、運航を行っている。

 見送り時には、田岡実千年市長は「この地には1日では回り尽くせないほどのたくさんの見どころがある。地域を挙げて歓迎させていただくので、二度、三度と熊野・新宮へ」と寄港に感謝。

 「熊野水軍太鼓」による太鼓演奏と、「ありがとう」「またきてね」の声に見送られながら次の寄港地へ出発した。

 次回のクルーズ船の入港は24日(水)を予定。「スターブリーズ」が入港する。

(2023年5月10日付紙面より)

太鼓演奏などに見送られ、次の寄港地へ出発=8日、新宮港
2023年05月10日
74 優勝は小川羊子さん
 なちかつGGCクラブ大会  
2023年05月10日
75 入谷隼斗君、初の全国へ
 三重県空手道選手権大会  
2023年05月10日
76 串本オーシャンズが連覇
 新宮RC旗学童軟式野球大会  
2023年05月10日
77 「なぜ」医者になりたい?  医療ゼミ×医学部生  (近大新宮 )
2023年05月10日
78 誰もが楽しめる点字アート  加藤さんがカフェコッペで作品展  (那智勝浦町 )
2023年05月10日
79 キノコが作る菌で生育  珍しい植物、キンラン  
2023年05月10日
80 アニメキャラが出迎え  店先掲示の黒板に手描き  (なおちゃん弁当 )
2023年05月10日
81 町内の避難場所を巡る  太地中学校が校外学習  
2023年05月10日
82 不思議な生き物いっぱい!  地玉の浜で初夏の磯遊び  (那智勝浦町 )
2023年05月10日
83 旅客らの安全意識促す  道の駅で交通安全啓発  (串本町 )
2023年05月10日
84 4年ぶりグループ展実施  32人で作品披露し即売も  (滝ノ拝染工房 )
2023年05月10日
85 明神小児童が一丸で田植え  大柳地内の水田で稲作体験  (古座川町 )
2023年05月10日
86 望楼の芝にテントがずらり  本年度最初の有料開設実施  (串本町 )
2023年05月10日
87 従来の感染対策を継続  5類引き下げ後も当面  (紀南病院 )
2023年05月10日
88 「声を当ててくださいね」  参観日に保護者とゲーム  (うどの幼稚園 )
2023年05月10日
89 コート上で白熱した戦い  三重・熊野バレーボール大会  (中学女子 )
2023年05月10日
90 ようこそ市野々小学校へ  1年生7人の歓迎集会  (那智勝浦町 )
2023年05月10日
91 「お金」ってなんだろう  キッズマネースクール  (新宮市のベストパートナー )
2023年05月10日
92 南紀熊野に水力発電所ができたわけ  ~明治後期から昭和初期の水力発電所~②  (「地質の日」特集 )
2023年05月10日
93 お悔やみ情報