JUNTOSメンバーが農業体験 (那智勝浦町 )
那智勝浦町長井にある太地町立子育て支援室・子どもの居場所づくり指導員の村上和弥さん所有の田んぼで22日、新宮・東牟婁地方を拠点に活動する中学生クラブチーム「JUNTOS(ジュントス)フットボールクラブ」の2年生17人が田植えに取り組んだ。生徒らは晴天の下、楽しみながら農業体験に汗を流していた。
農業体験は、同クラブの⻆利則さんが、知人の村上さんに協力を求めて昨年から始まった。現在はクラブの取り組みとして、2年生で田植えと稲刈りの体験が実施されることとなっている。
この日は、田植え前に村上さんが田園風景の中で講義を実施。農業繁忙期に、学校を休んで農業を手伝うという学校教育法の農繁休暇に触れて農業の大切さを説いた。
さらにサッカーなどのスポーツに焦点を当て、チームワークについても解説。その源流・原点には狩猟や採集があるとし、獲物を捕らえるためには、仲間同士の協力が必要であったと述べた。
また、多くの大会入賞者を輩出するなど、長年取り組んできたけん玉の指導を挙げ「けん玉で養えるコンセントレーション(集中力)、コンフィデンス(自信)、コントロール(調整力)は農業やサッカーにとっても重要。どれが欠けてもいけない」と話した。
その後、生徒らは田んぼに入り、手で苗を植える昔ながらの田植えに取り組んだ。続いて、筋引きにも挑戦。各作業の際も、互いに声をかけ合いながら、和気あいあいとした姿が見られた。
同クラブのクラブマネジャーの向井健人さんは「普段食べているお米は、生産者の方々が作ってくれていることを理解してもらえたら。体験を通して、心の成長を育んでほしい。必ずサッカーにも生きてくる」。
大堀陽向さん(城南中2)は「講義はとてもためになった。田植えも楽しく、良い経験になりました。プレー中の集中やチームワークにも役立つと思います」と語った。
村上さんは「チームワークには、仲間に対しての優しさと思いやりが必要になる。三つのCとともに、今後のサッカーや生活に生かしてもらえたら」と語った。
(2023年4月28日付紙面より)
「マグロのぼり」掲揚 (熊野那智大社 )
5月5日の「こどもの日」に先立ち、熊野那智大社(男成洋三宮司)境内では、マグロを模したこいのぼり「マグロのぼり」が青空の下、風を受けて元気よく泳いでいる=写真。
「マグロのぼり」は、生マグロの水揚げ日本一を誇る同町のPRにと、南紀くろしお商工会が同大社に奉納したもの。青色と赤色のマグロはそれぞれ約4㍍。
同大社によると、21日に設置し、5月7日(日)まで掲揚されるという。27日は晴天の下、優雅に泳ぐマグロのぼりの様子を撮影する観光客の姿が見られた。
滋賀県から家族で訪れた50代女性は「那智勝浦町ならではのこいのぼりがかわいらしい。旅の記念になりました」と笑顔で話していた。
井戸大輔禰宜(ねぎ)は「海外から多くの観光客が見えられている。5類移行も含め、新型コロナウイルスも収まりつつある感じもある。観光客の方はもちろん、地元の皆さまもゴールデンウイークにご参拝の際は、ぜひマグロのぼりを見ていただけたら」と話していた。
(2023年4月28日付紙面より)
ふるさと資料館前で6月3日に (紀宝町 )
小学生が描いたホタル灯ろう作品を展示する紀宝町の「ほたる灯ろう展」が4年ぶりに復活する。例年同様、町ふるさと資料館前広場を会場に、6月3日(土)午後6時30分から開催することが決まった。
ホタルの飛び交う美しい町になることを願い「ほたるを守る会」(蔵本一範会長)が主催。新型コロナウイルスの影響で3年間中止になっていたが、今年は26日の総会で再開が決定した。
今年もほたる夢太鼓の演奏で開幕し、優秀作品表彰式、ホタル学習、○×クイズの後、灯ろうに明かりをともす。
町内全小学校に灯ろうのイラスト作成を依頼しており、蔵本会長は「保護活動は続けてきたが、ようやくイベントが再開できるようになった。灯ろう作品を出品してくれる小学生の思いを大切にしたい。当日は、ぜひご来場ください」と話している。
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例年実施している活動の一つとして23日、町内3地区7カ所にホタルの保護啓発を呼びかける看板を設置した。
会員が3グループに分かれて、ホタルが生息する井田川、神内川、相野川の各地区に掲げた。看板には「ホタルは自然環境のバロメーター」と記し、5~6月中旬までホタル保護のため草を残していることを伝えた。
町内にはゲンジ、ヘイケ、ヒメの3種類のホタルが生息しており、毎年、ホタルが飛ぶ5月1日から6月中旬まで、「ほたる生息パトロール」に取り組んでいる。
(2023年4月28日付紙面より)
町教委設置のカメラ捉える (古座川町 )
古座川町直見(ぬくみ)にある大谷湿田の監視カメラがこのほど、コウノトリ2羽の飛来を捉えた。
このカメラは、町教育委員会教育課が野生動物などの侵入状況を把握するため2月~4月に設置。シカやカラス、タヌキとみられる動物などと共に見慣れない大型の鳥の姿もあり、映像から読み取れる情報を基に調べた末、コウノトリとみてほぼ間違いないと判断した。
飛来したのは3月20日正午前後。監視カメラはハッチョウトンボの幼生が生息する水域を中心に設置していたため何時間ほど同湿田に滞在していたかは分からないが、同日日中に3回、何かをついばみながら歩き回る様子を捉えていた。
洞内宏文課長によると、4月半ばまでに撮影した映像データを回収して内容を確かめたところ、コウノトリの姿が含まれていて驚いたという。映像から足環の個体識別情報までは読み取れなかったが、他方で22日に那智勝浦町中里でコウノトリ2羽の目撃事例があり同じ個体ではないかというところで結論が落ち着いている。
コウノトリは体長1㍍超の渡り鳥で、国内の野生種は1971年に絶滅したと判断され、以降に国内で目撃されているのは再度野生種を宿すために放たれている個体が大半。識別のために頑丈な足環が左右2個ずつ付いているのが特徴で、四つとも付いていない個体が現れたら求めて止まない自然繁殖で生まれた野生種か、国外から飛来したと考えられる。
(2023年4月28日付紙面より)
那智勝浦ゴルフ倶楽部
奥熊野いだ天ウルトラマラソン
岸本知事がYEGと意見交換 (新宮市 )
和歌山県は19日、新宮市と串本町でタウンミーティングを開催した。新宮市では市文化複合施設「丹鶴ホール」を会場に実施され、昨年12月に新知事に就任した岸本周平知事と鳥羽真司東牟婁振興局長が新宮商工会議所青年部(新宮YEG、野中亮伸会長)の会員らと意見を交わした。
県民が笑顔になる和歌山を築くため、知事が直接県民の声を聴き、その思いを生かした県政を共につくることを目的に、地域でさまざまな活動を行っている人たちと意見交換を行う目的で実施。開催に当たり、岸本知事は「ざっくばらんに本音でお話しいただければ」と呼びかけた。
野中会長は「みんな緊張しているがこういう場を設けていただけるのはありがたいこと。新宮紀宝道路開通に伴い、新宮YEGとして大きなイベントを実施することができれば」。会員らは自己紹介を交え、活性化に向けた団体の取り組みや、第1次産業の担い手不足や子育て支援、高齢化やコロナ禍などの影響による廃業の増加、地域医療など地域の課題、県への要望などを伝えた。
岸本知事は会員らの声に真剣に耳を傾け「2025年には大阪・関西万博が開催される。熊野・高野は外国人向けに魅力ある商品。特に南はポテンシャルがある」「脱炭素で先進県になりたいと思っている。小規模水力発電や地元の木でできる範囲の小さなバイオマス発電が必要。林業は復活させたい。新宮の一つのブランディングになる」「出生率を上げるためには発想を変える必要がある」などと自身の思いや施策について話した。
また「新宮は歴史や文化で自信を持ってほしい。かつて熊野はいろいろな人を招き入れてきた。もう一度プライドを取り戻し、『イケてる』和歌山県に」と力を込めた。
(2023年4月21日付紙面より)
新宮人権擁護委協が総会
新宮人権擁護委員協議会は19日、新宮市福祉センターで第73回定時総会を開き、本年度事業計画や予算などを承認した。役員改選では垣本正道会長と谷昌則副会長を再任。6月に任期満了を迎える久保美惠子さんに代わって伊藤惠美子さんを副会長に選任した。
開会に当たり、垣本会長は「人権を守るという活動は決して派手な活動ではない。しかし、人が人として当たり前の日常を送ることへの関わりという最も大事な活動。そのような誇りを持って取り組んでいきたい。さまざまな人権課題を自分や身近な人の問題として捉え、互いに人権を尊重できる社会の構築のために委員一人一人が大事な存在であることを感じ、お互いに協力し合いながら活動を進めていきたい」と協力を呼びかけた。
来賓として出席した向井雅男副市長は「一人一人の人権が尊重され、誰もが自分らしく笑顔で生きることができる社会を実現するために、人権擁護委員の皆さまをはじめ和歌山地方法務局や関係機関との連携を図り、市としても一層の努力を重ねていきたい」と田岡実千年市長のあいさつを代読。鳥羽真司・東牟婁振興局長(代読)、野間弓子・県人権擁護委員連合会長、夏見聡・和歌山地方法務局長(代読)、東智明・和歌山地方法務局新宮支局長が祝辞を述べた。
総会では、和歌山地方法務局の内藤純治・人権擁護課長による所管事項の説明のほか、法務大臣感謝状や人権擁護局長表彰などの被表彰者の紹介、人権擁護委員の異動報告があった。
本年度の啓発活動重点目標は「『誰か』のこと じゃない」。「共生社会の実現のため、多様な人権課題に取り組む」など五つの項目を盛り込んだ宣言を採択した。
年間強調事項は▽女性の人権を守ろう▽子どもの人権を守ろう▽高齢者の人権を守ろう▽障害を理由とする偏見や差別をなくそう▽部落差別(同和問題)を解消しよう▽アイヌの人々に対する偏見や差別をなくそう▽外国人の人権を尊重しよう▽感染症に関連する偏見や差別をなくそう▽ハンセン病患者・元患者やその家族に対する偏見や差別をなくそう▽刑を終えて出所した人やその家族に対する偏見や差別をなくそう▽犯罪被害者やその家族の人権に配慮しよう▽インターネット上の人権侵害をなくそう▽北朝鮮当局による人権侵害問題に対する認識を深めよう▽ホームレスに対する偏見や差別をなくそう▽性的マイノリティーに関する偏見や差別をなくそう▽人身取引をなくそう▽震災などの災害に起因する偏見や差別をなくそう―の17項目。
本年度は、「子どもの人権SOS」ミニレター配布や、小学生の「人権の花運動」、中学生の「人権作文コンテスト」などのほか、12月には市文化複合施設「丹鶴ホール」で「人権のつどい」の開催を予定している。
(2023年4月21日付紙面より)
近大新宮で防災訓練
新宮市の近畿大学附属新宮高校・中学校(池上博基校長)で19日、防災訓練があり、生徒449人が校内の避難経路を確認した。
主に新入生が南海トラフ地震や火災など、緊急時の避難経路を把握することを目的とし、毎年この時期に行われている。近年は新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点からクラスごとで取り組んでおり、全校生徒を対象とした訓練は4年ぶりとなった。17日は、同校の梅ノ木寮で実施。より実践的な訓練を目指すため、生徒たちに時間は予告していなかった。24日(月)には緑ヶ丘寮でも行う予定となっている。
訓練は地震発生後、校内2号棟1階化学室から出火したと想定。生徒たちは身の安全を確保すると、教職員の指示に従いながら雨天により体育館へと逃げた。避難した生徒たちに新宮消防署員が消火器の取り扱いの注意点や使用手順を説明。室内では出口に背を向けて発射することや、屋外の場合は必ず風上で使用するなどを伝えた。
池上校長は、自身の知人が被災した時の心情を語り「一人一人が自覚を持ち、自分の身を守るためである訓練の大切さを忘れないで」と呼びかけた。市消防署の大西聡副署長は「先生の指示に従い落ち着いて避難していた」と講評。「災害時には自身の命を守ることが重要。これまでは守ってもらう側でしたが、今後は地域防災の一員として助ける立場になっていただきたい」と述べた。
高校生徒会長の梅崎光さん(3年)は「どのように避難を行うかなど、緊張感を持って取り組みました。消火器の取り扱いも具体的に教えてもらい勉強になった。これからも防災への意識を高めていければ」と話していた。
(2023年4月21日付紙面より)
開通に向け新設道路工事続く (新宮紀宝道路 )
2025年秋の開通を目指し、新宮市と紀宝町で一般国道42号新宮紀宝道路の工事が進んでいる。国土交通省近畿地方整備局紀南河川国道事務所によると、紀宝町内では現在、新設道路工事などが続いている。
成川地区では紀宝バイパスに連結する橋の建設が進み、今後、インターチェンジ(IC)の工事も控えている。町内では、成川と鵜殿地区の2カ所にICを設置する計画だという。
新宮紀宝道路は紀宝町神内から新宮市あけぼのに至る延長2・4㌔、幅員12㍍の自動車専用道路。13年度に事業化、15年に事業着手した。両市町を結ぶ「熊野川河口大橋」は、下部工事と新宮市側の上部工事が完了し、紀宝町側の上部工事が施工中だ。
19年度には、新宮市あけぼの―三輪崎間の一般国道42号新宮道路(延長4・8㌔)、熊野市久生屋町と紀宝町神内を結ぶ一般国道42号紀宝熊野道路(延長15・6㌔)が新規事業化され、紀伊半島を一周する高速道路となる紀勢線の全線が事業化された。
紀宝熊野道路は、1月に御浜町で中心杭打ち式が行われ、現地測量、用地幅杭の設置などを行っていくという。
国は昨年度、第2次補正予算で新宮紀宝道路に2億5000万円、紀宝熊野道路に8000万円の予算を配分している。
(2023年4月21日付紙面より)
連盟杯春季大会 (紀南バレーボール連盟 )
田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)の例大祭「本宮祭」が13日、始まった。神を宿すとされる稚児が主人公の神事「湯登(ゆのぼり)神事」(県無形民俗文化財)では、稚児の神聖な体が地面に着かないよう父親らが肩車をして練り歩き、温泉で身を清めるなどして子どもの健やかな成長を願った。
熊野の春の訪れを告げる同大社の例大祭。主祭神の家津美御子大神(けつみみこのおおかみ)(スサノオノミコト)の故事に倣う祭典とされる一年の豊穣(ほうじょう)を願う祭り。毎年、地元住民や多くの観光客が参加・参列し、春の同町を盛大に彩る。
コロナ禍以降、人数制限などの感染対策を講じ規模を縮小しながら執り行ってきたが、今年は現状に応じた対策を取りつつも、4年ぶりに従来規模での斎行となった。
湯登神事に参加した子どもは2、3歳の4人。斎行に当たり九鬼宮司は「関係者各位のご協力を賜りながら、地域力、総合力で春を告げるすばらしいお祭りを執り行いたい。保護者の方には、子どもたちの若竹のような成長を願って、お子さんをしっかりと育てていくという責任感と認識を持っていただければ」と呼びかけた。
好天の下、神の依代である稚児たちは、ウマ役の父親などと共に本殿前で拝礼。九鬼宮司らを先頭に参道を下った。
湯の峯温泉では温泉につかり身を清めた後、温泉粥(かゆ)などを食べた。狩衣(かりぎぬ)や烏帽子(えぼし)で正装し、稚児の額に神の証しとして朱色の口紅で大の字を書き入れて準備を整えた。
2歳の哲翔君と参加した大阪府和泉市の中山仁翔さん(29)は「コロナも落ち着いてきて、祭りができるのはうれしい。皆さんと一緒に古道を歩き、子どもの成長を願いたい」と話していた。
祭りの様子は動画投稿サイト「ユーチューブ」にて配信。なお、15日(土)に予定されていた渡御祭、および旧社地・大斎原(おおゆのはら)での斎庭(さいてい)神事、採燈大護摩は、天候不順が想定されることから翌16日(日)に変更となった。
(2023年4月14日付紙面より)
特殊詐欺被害を防止 (新宮警察署 )
特殊詐欺被害を未然に防止したとして、新宮警察署(井田昌樹署長)から紀陽銀行新宮支店の阪本ルミさんへの感謝状の贈呈式が12日、新宮署であった。井田署長が感謝状を手渡し、引き続きの協力を呼びかけた。
特殊詐欺被害が発生しそうになったのは、2月27日。70代男性の携帯電話に、電話料金の未納分30万円を振り込むよう連絡があり、男性は同支店のATMで、操作しながら振り込みを行おうとしていた。
同支店はすでに閉まっている時間だったが、他の客が不審に思い同支店に連絡して、阪本さんが対応した。男性客に声かけを行い、銀行が駄目ならコンビニで振り込みを行うよう言われていることを聞き出し、特殊詐欺の可能性が高いと判断した。キャッシュカードをいったん預かるとともに、別の職員に警察への通報を依頼し、事なきを得た。
感謝状の贈呈式には阪本さんのほか、同支店の北川剛大支店長も訪れた。井田署長は「抑止対策を進めてはいるが、警察だけでは防げない。銀行のような金融機関も含めた、関係機関と連携して行う必要がある。その中で今回、防げたのはありがたい」と感謝を伝えたという。
なお、新宮署管内では1月から3月で、特殊詐欺被害の発生こそないものの、相談は寄せられており、注意を呼びかけている。
(2023年4月14日付紙面より)
第七勝丸の初漁クジラ (太地漁協 )
太地「第七勝丸」の今期初漁のミンククジラの競りが7日午前、太地町漁業協同組合の市場であった。集まった仲買人により、ブロック肉などが次々と競り落とされた。この後は各所で小分けにされ、スーパーや鮮魚店に並んだほか、一部は他地域に出荷された。
第七勝丸は同漁協の所属。3日に始まった、オホーツク沖の商業捕鯨に参加し、初日の午後に、北海道・根室から北に約24㌔の地点で、8㍍、5・2㌧のメスを捕獲した。この個体が切り分けられて、7日に太地町に届き、競りにかけられた。
仲買人は8業者が集まった。市場には、約3㌔の赤肉が20箱、約4㌔の皮が10箱、約3㌔のウネが10箱並んでいた。開始と同時に、仲買人が札を使って値段を提示し、次々と競り落とした。競り落とされた各部位の箱は、台車や車に積まれ、運び出された。早いものだと同日午後には、店先に並んだという。
同漁協の貝良文専務理事(日本小型捕鯨協会長)は「大きい割に脂が乗っていいもの。身もしっかりしており、刺し身でもおいしいかと思う。初漁で良いクジラが捕れて、しかもこの後も捕れている。今漁期に期待している。クジラ食の文化が広まっていけば」と話した。
なお、第七勝丸は6日までに、4頭を捕獲と好調。根室沖でしばらく操業し、クジラが少ないようなら網走沖まで北上し、その後は青森沖へと南下する予定という。
(2023年4月14日付紙面より)
串本町沖の海底3カ所へ (串本ダイビング事業組合 )
串本ダイビング事業組合(谷口勝政会長、会員24店舗)が12日、串本町沖にアオリイカの産卵床を設置した。
この取り組みは、ダイビングサービスが盛んな串本町の認知度を高め、ひいては町全体を盛り上げる話題づくりの一環。ダイビング客の定評がある産卵シーンを着実に見てもらうための仕組みで、さらにふ化すれば資源増強にもつながるとして日本釣振興会も協賛する形で毎年実施している。
材料には環境に戻りやすい天然木を使用していて、前日に3㍍を目安にして広葉樹の枝を切り出し軽トラックの荷台4杯分の量を確保。当日はイベント係の中井嘉昭さんを中心に会員店舗のスタッフ11人がダイビングボート2隻に積み込み、2組に分かれて設置場所を分担して赴いた。
現地で枝10本ほどを束ね、重り(土のう)で海底へ沈める形で設置。設置場所における産卵シーズンは4月下旬ごろから6月中旬ごろにかけてだそうで、最盛期には絶え間なく産卵が続いて着実にそのシーンが観察できるという。
新型コロナウイルスに伴う制限が緩み、人が動きやすくなリ始めたタイミングでの話題づくり。中井さんは「アオリイカの産卵はとても見応えのあるシーン。今年も大勢の皆さんに間近に見てもらえれば」、谷口会長は「ゴールデンウイークに合わせて生んでくれれば、その時期の串本の集客ツールの一つになり、たくさんの方に来てもらうことにつながる。そのタイミングでばっちり生んでほしいし、今年も日本釣振興会さまにご協力を頂いているがたくさん生んでくれればそれだけ資源が増えることになる。ダイビング客にも釣り客にもウィンウィンの取り組みとして、今年も成果が上がれば」と展望に期待した。
(2023年4月14日付紙面より)
「みっちん」に感謝状 (新宮市 )
新宮市の通称・大王地(だいおうじ)にある「ほほえみ」の「みっちん」こと髙橋美智子さんは3月21日、同市熊野川町の道の駅「瀞峡街道熊野川」にクマノザクラ5本を植樹した。美智子さんの82歳の誕生日である4月4日、田岡実千年市長が植樹に対して感謝状を贈った。
かつて新宮の花街だった大王地で舞妓・芸者として活躍した「みっちん」。佐藤春夫や中上健次など新宮の文化人と交流があったことで知られており、屈託のない笑顔や人柄、長年の研さんによって裏付けられた「芸」に魅了され、開高健、西條八十、大鵬、北大路欣也など多くの著名人が美智子さんに会うために大王地を訪れた。
現在は娘の有紀さんが経営する「ほほえみ」で、変わらない笑顔で客を迎えている。
感謝状は、同日夜に同市井の沢のユーアイホテルで開催された「ほほえみ20周年・みっちん舞妓から67年」を祝うパーティーの席上において、サプライズで贈呈された。
来賓の田岡市長はあいさつで、約50年前に国道168号沿いに美智子さんが植え、中上健次が「ミッチン桜」と命名したソメイヨシノを紹介。「民間の人が簡単に植樹を行える時代ではなかったと思う。みっちんが植えた桜は、毎年のようにきれいな花を咲かせ、多くの人の目を楽しませている」。
今回の植樹に対して「クマノザクラは当地方の観光のツールの一つになる桜。当市の観光の要の一つである熊野川の道の駅に植樹してくださった。50年前からまちづくりにご尽力を頂いていることに心より感謝したい。みっちんは新宮の宝です」と伝えた。
感謝状を受け取った美智子さんは「こんなんもらえるなんて思わなんだよ」と笑顔。閉宴に当たって、有紀さんは「コロナ禍には誰もお客さんが来なくなった。皆さん、会社や部下、お友達、家族など大切な人がいらっしゃる人たち。来てね、って言えない。でも、顔を出してくれたり、お米や野菜などを届けてくれたりしていっぱい助けていただいた。みんなに支えていただいていると心がいっぱいです」と感謝を伝えた。
道の駅に植えられたクマノザクラは、来年3月にはきれいなピンク色の花を付けるそう。美智子さんは今後も、市内の観光スポットへの植樹を続ける予定だという。
(2023年4月7日付紙面より)
マイナポイント申請の町民に (御浜町 )
地域貢献を目的に、県立木本高校のJRC部が5日、御浜町役場でマイナンバーカード取得に係るマイナポイントの申請手続きをサポートした。
町では、住民の利便性、行政サービスの向上に向けて行政手続きのデジタル化を進めており、おととしから庁舎内にマイナポイント申し込みの特設ブースを設置。職員が手続きをサポートしてきたが、昨年からはサポート希望者が増え、最近では1日10人ほどに上っているという。
パソコンやスマートフォンの操作が苦手な高齢者らをサポートしようと、ボランティア活動などを通じて地域社会への奉仕を実践するJRC部が協力した。この日は部員20人のうち、3年生の榎本由埜部長と赤阪菜月さんが訪問。マイナンバーカードの仕組みや申し込み手続きなどを町職員から教わり、申請手続きに訪れた町民のパソコン入力などを手伝い、申し込みを完了させた。
JRC部によるサポートは今回が初めてで、町企画課の森本良典さんは「オンライン化で便利になった一方、パソコンなどに不慣れな人への支援が課題となっている。今日は高校生に地域課題解決の取り組みを感じてもらえたと思う」と話していた。
(2023年4月7日付紙面より)
ピンク地に「めはりさん」 (新宮市 )
新宮市は4月より、オリジナルの婚姻届の使用を始めた。背景は薄いピンクで、新宮市の公式ツイッターキャラクター「めはりさん」が描かれている。
市民窓口課によると、他のいろいろな市町村でオリジナルの様式の婚姻届が使用されていることから、新宮市もPRにつながればと作成した。すでに市民の認知が進んでいる「めはりさん」も、図柄への採用が決まった。新しい婚姻届に「かわいい」との声が届いているという。
新宮市役所の市民窓口課、各支所・行政局で受け取れるほか、市のホームページからもダウンロードできる。婚姻届は住民票や本籍のない市町村でも提出ができるが、新宮市で提出する場合は希望すれば、記念にカラーコピーしたものを渡す。市は「めはりさんもデザインされたオリジナルの婚姻届が、届け出を出されるお二人の記念になれば」と話している。
なお、新宮市では昨年、婚姻届の提出は80件だった。
(2023年4月7日付紙面より)
本年度1回目の稚アユ放流 (古座川漁業協同組合 )
古座川漁業協同組合(大屋敏治組合長)が6日、管内流域各所で本年度1回目の稚アユ放流に取り組んだ。
県内水面漁業協同組合連合会の事業委託を受けて行う資源増強を目的とした取り組み。本年度も放流規模1・5㌧で計画をしていて、この日はそのうちの1㌧を管内流域へ分散放流した。
おおよその内訳は▽佐本・大鎌100㌔▽三尾川300㌔▽明神230㌔▽小川370㌔―で、届いた海産稚アユの大きさは10㌢前後。残り500㌔は5月上旬に町内の児童の協力を得ながら放流する予定という。
同組合は2月14日実施の砕波帯調査で良好な流下状況を確認していて、以降始まった天然遡上の量もここ2~3年ではかなり多いと組合員複数から情報が集まっている。
これら状況から例年並みの放流総量で様子を見るとし、大屋組合長(66)は「今年は県中部以北の流下が不調のようで、その分釣り客は県南部に集まると期待している。天然遡上は例年にない絶好調。後は稚アユが無事大きく育つことを願うばかり」と語った。
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古座川漁協管内流域のアユは管理対象魚で、漁をする場合は同組合発行の遊漁券〈鑑札〉を購入(18歳未満は証明書を提示して無料入手)し、遠目にも見える形で身に着けることが必要となる。購入先など詳細は、同協会公式ホームページの内容を参照。
アユ漁の漁期は6~12月で、友釣り漁から順次各漁が解禁される。問い合わせは古座川漁協(電話0735・72・3800)まで。
(2023年4月7日付紙面より)
第48回又新杯ソフトテニス大会
和道流空手道新宮支部
23日、奥熊野いだ天ウルトラマラソン