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2023年03月31日
1 乗客の安全再確認
 保津川下り事故を受け  (熊野川川舟センター )

 京都「保津川下り」での事故発生を受け、同じく「熊野川舟下り」などを行う新宮市熊野川町田長(たなご)の「熊野川川舟センター」でも29日、安全装備の再確認が行われた。乗客用のライフジャケット(救命胴衣)に異常がないか点検するなどして、安全運航に向けて気を引き締めた。

 保津川下り事故は28日、京都府亀岡市を流れる保津川(通称)で、乗客など29人を乗せた川舟が転覆したもの。乗客は全員救助されたが、船頭1人が死亡、1人が行方不明となっている(30日午前10時現在)。船頭の操船ミスが原因と発表されている。

 熊野川舟下りは、(一財)熊野川町ふれあい公社(下阪殖保代表理事)が運営。同センターがある道の駅瀞峡街道熊野川から、熊野速玉大社横の権現川原までの約16㌔を、川舟で下る。船頭1人と語り部1人も乗船。1回の乗客は9人ほどとしており、川の状況によってはさらに減らしている。

 同センター職員の大濵考之さんによると、まず保津川と熊野川では、同じ川舟下りでもコースの状況が違うという。保津川は急流なのに対し、熊野川は穏やか。三重県紀宝町浅里の飛雪の滝前辺りに1カ所だけ、流れが急な場所があるが、当然そこは最大限の注意を払い通過しているとのこと。

 ライフジャケットは、全乗客に乗船前からの着用を義務付け、確認もしている。船頭と語り部も着用。また水位に関しては、相賀に観測地点があり、そこの基準から1・5㍍を超えたら運航を中止することを、国土交通省に届け出ている。実際にはそれ以前に、危険を感じたら中止するようにしているという。

 また、川舟は同センターより下流の桧杖に停泊しており、川舟下りを行う際にさかのぼって回送している。その際に、流れの速さや風の強さ、コースの異常などを、船頭が体感で確認。不安があると判断したら中止と決めている。大濵さんは「お客さんの安全を確保できるよう、ますます気を引き締めて、運航に取り組みたい」と話した。

 なお、川舟下りの予約は3月、4月、5月と多く、まだ実数比較で確認はしていないものの、コロナ禍前と同じくらいではないかと感じているという。特に外国人の予約件数が多い傾向があるとのこと。

(2023年3月31日付紙面より)

ライフジャケットに異常がないかを確認する大濵考之さん=29日、熊野川川舟センター
2023年03月31日
2 健康寿命や認知症学ぶ
 小野道夫さんが記念講演  (太田地区老人クラブ連合会 )

 那智勝浦町の太田地区老人クラブ連合会(石橋徹一会長)は27日、町立太田小学校体育館で、第1回記念講演「健康寿命を延ばす方法」を実施した。医学博士の小野道夫さんが講師を務め、平均寿命と健康寿命の違い、町の統計と現状分析、予防医学から終末期医療まで幸福な人生を目指すなどの内容で講演。来場した約80人は健康寿命について学びを深めた。

 地域の課題である健康寿命について、会員の学びの場の創出を目的に、石橋会長が小野さんに依頼。今回の実施に至ったという。

 来賓の堀順一郎町長が「貴重な講演になることを祈念しております」。

 町老人クラブ連合会の峰武久会長が「培ってきた知識をどう地域に還元できるかが重要。講演が楽しみ」とあいさつ。

 太田地区区長連合会の大江清一会長が「石橋会長を中心に、皆さまの協力で開催に至った。感謝している」と述べた。

 小野さんは1976年に東京医科歯科大学卒業後、東京大学脳神経外科学教室へ入局し、博士号を取得。ブラジルやアルゼンチン、ザンビアで脳神経外科の診療や教育に取り組む。ボランティアで途上国医療支援にも尽力してきた。現在は、串本町の「からし種在宅クリニック」で認知症専門外来に従事している。

 小野さんは▽私たちの人生はバラ色か?▽病気と治療の現状、そして私たちは?▽病気治療以外で健康寿命を延ばせるか?▽「健康寿命」と「幸福な人生」とは?▽「幸福な人生」を実現するには?―の五つをテーマに講演。

 同町の65歳以上の人口が6100人を超え、要支援を含む要介護者数は1295人、生活自立者数は4886人と報告。全国的にも、自宅で最後まで生活できる人は少なく、病院で死亡している人が多いとした。

 高齢で生活が変化することで、社会参加や外出などの機会が減少すると指摘。要介護の原因となる認知症や脳梗塞、心身が虚弱状態となるフレイルなどに触れ、食生活や運動などの生活習慣で予防できると訴えた。

 認知症の種類や治療方法も解説。超高齢化や認知症治療の歴史が浅いため、医師教育も十分ではないことを明かした。

 治療と介護の目標について「家族や周りが困っている症状を治す」「変化した人格を元に戻す」「居心地のいい家庭や町をつくる」を挙げた。

 小野さんは「困り事を話し合い、解決することが大切。思いやりと笑顔のある家庭やご近所では、認知症は悪化しにくい」と締めくくった。

 石橋会長は「講演を通して、健康寿命を延ばす糧にしてほしい。そうすることで、介護福祉の費用を、子育てやその支援に還元できると考えています」と話していた。

(2023年3月31日付紙面より)

健康寿命や認知症などについて学びを深めた=27日、那智勝浦町立太田小学校体育館
小野道夫さん
石橋徹一会長
2023年03月31日
3 前段階から意識を高める
 認知症予防活動を初実施  (くしもと町立病院 )

 くしもと町立病院地域連携室が24日、同病院の中庭で認知症予防活動を初実施し、まだ認知症ではない対象者10人が意識を高める第一歩を踏み出すきっかけとした。

 この活動は、県MCI高齢者居場所づくり支援事業の一環として実施。MCIは加齢に伴って起こる軽度認知障害の略称で、この段階から予防に努めて認知症への進行を抑えるために同室は社会参加と交流を図ることを考え、▽体操▽花植え▽茶話会―を組み合わせた内容を計画して参加を呼びかけた。

 対象者は60歳以上で介護保険の利用がなく自立生活を続けていて定期的にこの活動をする意欲がある人。初の実施に当たり医師でもある竹村司・病院事業管理者は「少しのもの忘れや分からない状況は長く生きたことの勲章。その年齢以降は五感で好きなことを感じ楽しむで良いと思う」と語りかけて緊張をほぐし、同室と対象者の第一歩に明るい弾みをつけた。

 体操は同病院の理学療法士・岸尾俊尚さんが担当。花植えは同室職員と対象者が2組に分かれて取り組み、幅約180㌢、奥行き約70㌢、深さ約30㌢の足付き木製プランターいっぱいに花の苗を寄せ植えするなどして仕上げた。以降は茶菓を交えて談笑するひとときを過ごした。

 仕上がったプランターは中庭に据えたままにし、歩行訓練などで利用する患者らに春の花盛りとして楽しんでもらうという。全体進行を担当した同病院の認知症看護認定看護師・寺島真由美さんは「この教室の狙いは認知症予防、ただ一点」とぶれのない気持ちをコメント。「県の事業としての実施は今回限りだが、(参加対象の条件としている)定期的に取り組む意欲に応えるため次年度以降は町の事業としてこの活動を継続したい」と意気込みを語った。

(2023年3月31日付紙面より)

仕上がったプランターと共に記念撮影に臨む対象者ら=24日、くしもと町立病院
地域連携室や対象者の活動の第一歩に弾みをつける竹村司・病院事業管理者
2023年03月31日
4 優秀卒業生を市長表彰 専修・各種学校の5人 (新宮市)

 令和4年度専修学校・各種学校優秀卒業生市長表彰式が29日、新宮市役所であった。2校の5人(うち2人は代理)が田岡実千年市長から表彰を受け、さらなる努力を誓った。

 新宮市が毎年実施している。表彰されるのは、新宮市井の沢の萩原きもの総合学院(萩原真理学院長)の4人と、新宮市千穂の新宮料理学院(西嶋正彦学院長)の1人だった。萩原きもの総合学院の2人が代理出席だった。田岡市長が一人ずつ、表彰状を手渡した。

 田岡市長はあいさつで、優秀卒業生を祝福。「習得した技能や資格は、これからの人生で必ず生かされ役立つことでしょう。これを契機にさらに研さんされ、素晴らしい人生を歩まれることを切望します」と語った。和歌山県専修学校・各種学校協会の坂本順一会長も祝辞を述べた。

 これを受け、萩原きもの総合学院の前川まりいさんが謝辞。「表彰を賜ったことは身に余る光栄。認めていただけたのは、先生方や皆さんの指導と励ましのおかげ。受賞に恥じないよう、頑張る所存。皆さんのご指導をお願いします」と話した。

(2023年3月31日付紙面より)

表彰式に出席した皆さん=29日、新宮市役所
2023年03月31日
5 寺本クリニックが優勝
 第188回職場対抗ボウリング大会  
2023年03月31日
6 新宮紀宝道路、立体模型で紹介  紀宝町役場ロビーで展示  
2023年03月31日
7 新たな「交流の場」を願い  花づくり部会が神内に花畑  (紀宝町 )
2023年03月31日
8 新年度会長に野中亮伸さん  新宮YEGが臨時総会  
2023年03月31日
9 サンショウ抽出液が駆虫薬に?  日本水産学会春季大会で発表  (近大新宮 )
2023年03月31日
10 申請にない内容で影響及ぶ  史跡大辺路の新田平見道で  (串本町 )
2023年03月31日
11 第1回定例会一般質問④  串本町議会  
2023年03月31日
12 お悔やみ情報
  
2023年03月19日
13 つながり広がる「ゆったりカフェ」
 認知症カフェの取り組み始まる  (新宮市 )

 焼きたてのパンの香りが漂う中、笑い声が店内に響く。新宮市でこのほど、認知症カフェの取り組みが始まった。同市伊佐田町にある「パンの健康堂」では、月2回、近隣住民らが集い、世間話などに花を咲かせている。

 認知症カフェは、認知症の人やその家族、医療や介護の専門職、地域住民、など、誰もが集える場所。気軽にコミュニケーションが図れる場として、全国各地で運営されている。厚生労働省の2020年度実績調査によると、47都道府県の1500を超える市町村において、約7700カフェが運営されている。

 新宮市社会福祉協議会が取り組みをスタートさせたのは今年2月。蓬莱地区の主に地域の1人暮らしの高齢者らに「コロナ禍でひきこもりがちになっていませんか」と呼びかけ。「ゆったりカフェ」として開始した。社協職員や市職員らも参加し、認知症予防の講話なども交えながら住民らと交流を深めている。

 社協からの提案を受け、場所を提供するに至った同店を経営する西幸子さん(82)は、カフェの実施に当たり認知症サポーター養成講座を受講。来客や近隣住民に参加を呼びかけるとともに、カフェでは参加者らにお茶を振る舞ったり会話に参加したりするなど、全面的に取り組みに協力している。

 3回目の開催となった13日には、80代の男女3人が参加した。この日の話題は気温の変化や旅行など。お茶を飲みながら、思い出話や趣味の話に花を咲かせた。社協職員らは参加者の話に耳を傾けながら、住民同士をつなぐ互助の重要性や、小まめな水分摂取の必要性などについて周知を図っていた。

 同カフェの展開について「少子高齢化といった地域の問題解決の一つのきっかけになれば」と社協。取り組みの深化に期待を寄せ「社協、市、地域住民が連携して、誰でも気軽に集まれる、そんな場所を増やしていければ」と話している。

(2023年3月19日付紙面より)

思い出話や趣味の話に花を咲かせた=13日、新宮市伊佐田町
「お話ししませんか」と呼びかけるカフェのチラシ
2023年03月19日
14 子どもたちへの支援考える
 伊丹昌一教授が虐待について講演  (新宮市 )

 新宮市役所別館で17日、子育て支援講演会があった。梅花女子大学心理こども学部の伊丹昌一教授が「虐待を考える」をテーマに講話。地域住民や教育関係者など約50人が聴講した。

 近年、児童虐待相談件数は全国的に増加傾向にあり、児童虐待が起きる背景には、さまざまな要因が複雑に絡み合っている。なお、2021年度中に全国225カ所の児童相談所が児童虐待相談として対応した件数は20万7660件で過去最多を更新した。

 伊丹教授は、思春期を過ぎる頃の▽注意しても素直に聞かず反抗的▽他人の物を盗む▽暴力を振るう▽動物を虐待する―などの行為について「生まれながらにこういった行動をする子どもはいない」として予防の大切さを伝えた。

 虐待としつけの違いについて「しつけは自立を促すものであるのに対し、虐待は自立を阻害するもの」と説明し、意識浸透を推進する取り組みの重要性を説いた。

 ▽親が子どもの頃に自分の親から愛情を受けることがなかった▽生活にストレスが積み重なって危機的な状況にある▽社会的に孤立化し援助者がいない▽DVなど、さらなる悪条件―などを虐待の要因として挙げ「親の方も愛着の問題を引きずっている。だからこそサポートが必要」。

 虐待の早期発見や児童相談所などへの通告、虐待の予防・防止や関係機関への協力、虐待防止のための子どもなどへの協力は大人の役割とし、愛着に課題のある子どもの特徴を紹介。「子どもを愛せない親はいない。間違ったエネルギーの方向を正していかないといけない」と力を込めた。

 虐待を受けた子どもに対する基本的なケアや「ありのままの状態を受け入れる」「求められたらできるだけ即時に応える」「気分やしぐさ、トーンを合わせる」「相手の言葉を繰り返す」などの関わり方について話し「かわいそうな子として関わるのではなくその子の幸せを思って、人として許されないことをした場合には毅然とした態度で臨んで。人格ではなく行為を叱ってあげて」などと呼びかけ。

 困っている保護者に対しては「孤立は最大の敵。話し相手になるなど、できることはあるはず」。

 「つらい過去の経験は変えることはできないが、今を幸せにすることで未来を変えることは可能。そのためにも、小さなポジティブ支援から始めましょう」と締めくくった。

(2023年3月19日付紙面より)

約50人が虐待を考える機会とした=17日、新宮市役所別館
伊丹昌一教授
2023年03月19日
15 卒業生に歌と言葉贈る
 狗子ノ川の西岡稔さん  (那智勝浦町 )

 「持ちつ持たれつが『人』。思いやりを持って頑張ってほしい。今日はみんなにエールを持ってきた。自分の気持ちを持ってきた。歌と詩吟を贈ります。卒業おめでとう」―。那智勝浦町狗子ノ川の西岡稔さん(82)は15日、町立宇久井小学校(芝﨑勝善校長)を訪問し、卒業を控える6年生31人に菓子を手渡し、歌と詩吟と祝いの言葉を贈った。

 新入学時期に交通量の多い場所で児童の見守りと声かけを毎年2カ月間実施している「ニュータウン熟年クラブ見守り隊」に所属する西岡さん。見守り隊の活動以外にも毎朝、通学する児童らの見守りを長きにわたって続け、10年を優に超えた。

 昨年から、児童の卒業祝いと、児童のおかげで活動が継続できているとして、その感謝を伝えるために訪問を行っている。

 西岡さんは児童の将来の夢を応援するとともに、軽快なトークで笑いを誘った。「あの頃はランドセルが大きく見えた。見守りが続けられたのはみんなのおかげ。みんなから元気を頂いた」と感謝を述べた。

 西岡さんは演歌歌手の島津亜矢さんの「花として 人として」と詩吟「白虎隊」を披露し、児童から拍手が送られた。

 過去に自身が会社を経営していた頃を振り返り、苦労が続いたことを告白。15年間、懸命に努力を続けたことで、2人で始まった会社が、多くの従業員を雇うまでに成長したと話した。

 児童からは「思いやりを持って、努力することが大切だと知った」「長いこと見守ってくれてありがとう」と感想や感謝が述べられた。

 西岡さんは「見守りをやっていることで、警察からも表彰していただいたが、それは名誉。一番うれしかったのは皆さんの笑顔を見て、会話することだった」。

 児童の顔を見渡しながら「努力とは新しいものを生み出すこと。一生懸命やって失敗しても誰も怒らない。失敗があるからこそ、成功がある。そして、愛情や気持ちをしっかりと持って継続していくことが大切」とエールを送った。

 芝﨑校長は「6年間、見守っていただいた。西岡さんの生きざまを子どもたちに向けて伝えてくれることはありがたい。卒業しても立派に育ってほしい」。

 倉橋佐和さんは「一生懸命に努力することの大切さや、失敗しても誰も怒らないという言葉に勇気をもらった。私も努力を続けていきたい」と語った。

(2023年3月19日付紙面より)

西岡稔さんと6年生の皆さん=15日、那智勝浦町立宇久井小学校
西岡稔さんが卒業を祝し歌や言葉を贈った
2023年03月19日
16 ゆかし潟にヒドリガモ  那智勝浦町  
2023年03月19日
17 道の駅活性化や防災など問う  那智勝浦町議会一般質問㊦  
2023年03月19日
18 自分の足で歩ける体づくり  ノルディックウオーキング講座  (那智勝浦町 )
2023年03月19日
19 誓いの言葉を発表  城南中学校で立志式  (新宮市 )
2023年03月19日
20 たくさんの思い出ありがとう  新宮単独放送が終了  (和歌山放送 )
2023年03月19日
21 ボイジャータロットを体験  子育てサロンで母親ら  (紀宝町 )
2023年03月19日
22 カメレンジャーが活躍  LINEスタンプで町をPR  (紀宝町 )
2023年03月19日
23 お悔やみ情報