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2022年08月20日
1 2年目の運行、10月3日から
 「銀河」車両見学会も開催  (JR西日本 )

 長距離列車「WEST EXPRESS 銀河」紀南コースの運行が10月3日(月)から開始する。来年3月までの約5カ月間にわたり京都―新宮間を運行する。2年目の運行となる今回は、海側座席を倍増するなど進化。県を挙げた「おもてなし」を充実させるなどして、さらに鉄道の旅と当地方の魅力のPRを図っていく。

 観光を中心とした西日本エリアの活性化のためにJR西日本が運行する長距離列車。「多様性」「カジュアル」「くつろぎ」をキーワードに、鉄道の旅の実現を目指し、1両ごとに異なる座席タイプを配置している。紀南コースは昨年7月16日に運行を開始し、12月22日までの約5カ月間にわたり、延べ約3000人が乗車した。

 今回は昼行列車では出発時間を約2時間早め、停車駅(紀伊田辺駅)を新たに追加。おもてなし停車時間も拡大する。新大阪駅、京都駅の到着時間が約1時間早まることによって、関東や九州、北陸方面からも利用しやすいダイヤとなる。

 夜行・昼行列車ともに海側座席を倍増する運行(夜行列車24席→61席、昼行列車30席→71席)とし、車窓からの美しいオーシャンビューを演出。宇久井―那智間では県、那智勝浦町、和歌山大学、南紀熊野ジオパークガイドの会の協力の下、景観改善活動も実施した。

 また、新たなおもてなしプランの設定やプランのリニューアルを図るとともに、地元企業との合同企画により新たなオリジナル商品も発売していくという。

 運行開始初日は、午後9時15分に京都駅を出発。翌4日午前9時37分に新宮駅に到着する。新宮駅発の初便は5日午前9時50分。新型コロナウイルス感染症の状況により変更となる場合があるが、来年3月8日(水)までの間で夜・昼行それぞれ36本の運行を予定している。

 なお、日本旅行が企画する個人旅行商品は今月30日(火)から発売予定。詳細は「WEST EXPRESS 銀河」特設サイト(https://www.jr-odekake.net/railroad/westexginga/)からリンクする専用ページで周知する。

  □     □

■10月1日、車両見学会

 JR西日本は、2年目運行に先駆け10月1日(土)、試運転期間に車内を特別に見学できる「車両見学会」を実施する。

 時間は午前9時45分~10時45分。参加料金は大人(中学生以上)150円、子ども(小学生)70円(小学生未満は大人1人につき2人まで無料。3人目からは子ども料金が必要)。

 事前申込制で募集人数は100人。申込多数の場合は抽選となる。申込期間は9月1日(木)~14日(水)必着。往復はがきの往信裏面に見学希望者全員(最大4人まで)の①氏名(ふりがな)②生年月日(西暦)、代表者の③郵便番号④住所⑤電話番号⑥見学者に車いす利用者がいる場合は人数―を記入し、返信表面に代表者の住所、氏名を書いて、〒647―8555新宮市春日1の1、新宮市役所商工観光課内宛てで送る。抽選結果は返信用はがきで知らせる。なお、列車の遅れや天候、新型コロナウイルス感染状況などにより、時間を短縮したり中止となる場合もある。

(2022年8月20日付紙面より)

「WEST EXPRESS 銀河」(JR西日本提供)
2022年08月20日
2 浮子などの漁具目立つ
 三輪崎海岸で海洋ごみ調査  (南紀熊野ジオパーク探偵団 )

 地元の自然や地球環境に関心を持つ中高生らで組織する「南紀熊野ジオパーク探偵団」(東垣〈あずま・わたる〉団長=南紀熊野ジオパークセンター長)のメンバーや研究者ら17人が17日、新宮市の三輪崎海岸で海洋ごみの調査活動を実施した。

 “think locally,act globally(地域で考え、地球規模で行動)”のモットーの下、南紀熊野ジオパークをフィールドに探求活動を行う。本年度の研究テーマは、昨年に引き続き「海洋環境を考える」だ。

 調査には、新宮市の県立新翔高校、新宮高校から生徒4人が参加し、砂浜約500㍍を歩きながら、漂着したごみを分類・記録して収集した。

 プラスチック片178個(うち一つがアラビア語)やペットボトル51個(うち三つが中国語、一つが韓国語、一つが台湾語)、発泡スチロール49個の他、大きなブイや浮子(うきこ)、漁網などの漁具40個(うち五つが中国語)が回収された。

 京都大学学際融合教育研究推進センター次世代研究創成ユニットの島村道代・特定准教授は「漂着するごみの7~8割は陸由来、残りが海から来るものだが、今回は漁具が増えた印象。地元のクリーン活動によって目立つごみは拾われているらしく、増減は詳しく検討する必要がある」と語る。

 参加した新翔高校の谷岡俐育さん(2年)は「ボランティアが好きで参加した。思っていたよりもごみの種類が多かった」。他にも「小学生の頃に比べたらごみが減った気がする」「ボロボロになったものが多かった」などの感想が聞かれた。

 今後は白浜町の志原海岸でも調査を行い、2地点の結果を共有しつつ事後学習を行う。最終的には、来年度の日本地球惑星科学連合大会などの学術大会で成果を報告することを目指すという。

(2022年8月20日付紙面より)

調査に参加した皆さん=17日、新宮市三輪崎
回収された漁具
2022年08月20日
3 本尊開帳し御詠歌唱える
 コロナ禍での御十七夜法要  (那智山青岸渡寺 )

 西国三十三所観音霊場の第一番札所、那智勝浦町の那智山青岸渡寺(髙木亮英住職)は17日夜、観音の縁日法要の御十七夜(おじゅうしちや)を営んだ。開帳された本尊の如意輪観世音菩薩(にょいりんかんぜおんぼさつ)を前に、新型コロナウイルス感染症対策で各自の間隔を保った善男善女が手を合わせた。

 旧暦8月17日の「御十七夜」は各地の観音霊場で法要が営まれており、青岸渡寺では盆に当たる新暦8月17日に本尊を開帳している。開帳は節分(2月)、開山祭(4月)と盆の年3回。

 昨年と同様にコロナ対策として、地元の那智山観音講の信者のみが法要に参列。一般参拝者は3密を防ぐために本尊より距離を取る形で外陣(げじん)からの参拝となった。

 午後7時から髙木住職が追善供養と所願成就を祈り、参列者も般若心経を詠唱。本尊を前に信者が御詠歌を唱え、夜の境内に鐘の音と歌声が流れ響いた。

 先月開かれた晋山式にて、正式に住職の任命を受けた髙木住職は「正式な形で住職となってからは初の御十七夜法要を務めさせていただいた。観音信仰の布教に全身全霊を込めて務めていくが、私一人ではできない。多くの皆さまのご協力と、神仏の御神徳が成せるもの。変わらず、精進していきたい」と話した。

 同町市野々から参拝に訪れた女性は「コロナ禍のため、3年ぶりに観音様にお参りができた。心が洗われるようでした」と話していた。

(2022年8月20日付紙面より)

開帳された本尊を前に手を合わせる信者=17日夜、那智勝浦町の那智山青岸渡寺
外陣から参拝を行う一般参拝者
髙木亮英住職
2022年08月20日
4 道徳教育の在り方考える
 文化セで教育講演会聴講  (串本町教育研究会 )

 串本町教育研究会(会長=水上茂秀・潮岬小学校校長)が17日、同町文化センターで本年度教育講演会を開き町立の小中学校に勤務する教員ら約150人が資質を高めるため聴講した。

 「ふるさとを愛し、串本の未来を担う子どもを育てる」をテーマにして年1回実施している研修の機会。新型コロナウイルスの情勢によりおととしは中止、昨年はオンライン実施とし、今年は感染対策を講じつつ3年ぶりに平年通りの集合研修として開いた。

 開会に当たり水上会長はテーマ達成のための活動方針として▽連携▽実践交流による指導力の向上▽学ぶ姿勢の大切さ―の3点を掲げ、部会活動と全体活動のハイブリッドによる研究と修養を推し進める自主研究団体が町教研だと位置付け、今回のめあてを示して教職員の資質向上の努力を後押しした。

 演題は「子どものための授業づくり」で、兵庫教育大学大学院の淀澤勝治准教授が講師として登壇した。淀澤准教授は道徳教育・幼児教育専攻で2021~22年度文部科学省「道徳教育の抜本的改善・充実に係る支援事業」の指定に基づき潮岬中を軸にしてさまざまな助言を寄せていることで接点がある人材。この日は副題として「教科化によって道徳授業をどう変えるか?」を掲げ、▽豊かな感性▽豊富な教養▽学び続ける力―といった着眼点で体験による実感を託しながら教科化の背景や児童生徒みずからが考え議論する道徳授業を作る上での要点を伝えるなどしたという。

(2022年8月20日付紙面より)

3年ぶりに集合研修の形で開いた教育講演会=17日、串本町文化センター
道徳授業の在り方についての提言を受け止める町立小中学校の教員ら
2022年08月20日
5 感謝を忘れず日々躍動を
 サッカー部15周年記念事業  (近大新宮 )
2022年08月20日
6 和歌山選抜が全国制覇
 堀愛菜さん、結菜さんが優勝に貢献  (ガールズトーナメント )
2022年08月20日
7 テッポウユリが出迎え  下里神社の境内入り口  (那智勝浦町 )
2022年08月20日
8 カメムシきらいにならないで!  昆虫研究家・浜際康太さん  (こども新聞 )
2022年08月20日
9 中学校国語・理科に課題  全国学力・学習状況調査  (和歌山県 )
2022年08月20日
10 東北・北陸の大雨災害  福祉センターで義援金募集  (新宮市 )
2022年08月20日
11 連日催行で序盤の利用好調  ジオモニターツアー始まる  (熊野御坊南海バス )
2022年08月20日
12 特賞~4等の当選者決める  本年度のサマー抽選会実施  (串本リリースタンプ会 )
2022年08月20日
13 教育の現場も交え形探る  学校づくり協議会が発足  (串本町 )
2022年08月20日
14 幼児教育・保育の課題に対応  保育所のあり方検討委員会  (紀宝町 )
2022年08月20日
15 お悔やみ情報
  
2022年08月20日
16 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第52回】リボベジで食育を!  

 お盆も過ぎましたが、今年は残暑が厳しい日々が続きますね。

 暑くて、キッチンに立つのも嫌だし、お買い物に行くのも嫌!という方が多いのではないでしょうか? そんな方にお勧めの食育があります。それが「リボベジ」です。リボベジとは「リボーンベジタブル」の略で再生野菜のこと。普段料理で捨ててしまう野菜のヘタや根の部分を再生して育てることをいいます。例えば、豆苗(トウミョウ)。豆苗って、根っこから1~2㌢くらいをカットして、残った根を水につけていると、またニョキニョキと生えてきますよね? そしてそれを収穫して食べますよね。あれこそまさに「リボベジ」なんです。豆苗やカイワレ大根以外にも「リボベジ」できるものはたくさんあるんです。

 例えば根菜。根菜は葉が生えているヘタ部分(2~5㌢の厚さにカットしたもの)を切り口がつかる程度の水に浸しておくと、2週間ほどで葉っぱが生えてきます。大根やニンジン、カブなんかも再生可能です。ニンジンの葉っぱは、なかなか食べない方も多いと思いますが、パセリ代わりの料理の彩りに使えます。大根の葉は、炒めてふりかけにしてもいいですし、おみそ汁の具にするのもお勧めです。玉ネギも再生可能です。玉ネギの芯の部分を水に浸しておくだけでもニョキニョキと緑色の芽が生えてきます。特に味にクセもなく、万能ネギ代わりに使うことができます。

 葉野菜も実は「リボベジ」することができます。根の部分から3㌢ほどを水につけておくと、10日間ほどで葉が生えてきます。ホウレン草やチンゲンサイもできます。根っこが残っていなくても、根に近い部分を残して水に浸すと、成長するんです。野菜の生命力はすごいですよね。

 リボベジには、幾つか注意点があります。一つめは「水を小まめに替えること」これが一番大切です。新鮮なお水でないと元気には育ちません。1日1回は必ずお水を替えて、使っている容器のぬめりや、水につかっている部分のぬめりも、きれいに洗ってあげてください。二つめは「日光を当て過ぎないこと」基本的には日陰がお勧めです。そして三つめは「新鮮な野菜を使うこと」元気な野菜の切り口でやらないと、うまくいかないのが「リボベジ」です。

 正直「リボベジ」は、野菜代の節約になる!というほどの収穫は期待できません。どの野菜も、少しだけ成長した部分を収穫して、食卓にちょこっと使える程度です。でも、野菜の生命力を感じることができたり、簡単に野菜の成長を日々観察できるので、食育にはもってこいなのです。手間もたった2週間ほどですし、土も必要ありません。野菜を畑で育てて、収穫して食べる体験というのは、すぐにできることではないですが、誰でも家で簡単に野菜を栽培して、実際に食べる体験ができるのだから、最高ですよね。

 ぜひお子さんと一緒に「リボベジ」に挑戦して毎日変わる野菜の様子を観察してはいかがでしょうか? 夏の自由研究としても、とってもお勧めの食育です。

(2022年8月20日付紙面より)

2022年08月06日
17 災害時、車両への燃料供給
 那智勝浦町と覚書を交わす  (新宮警察署 )

 新宮警察署(田原正士署長)と那智勝浦町(堀順一郎町長)は5日、同町天満の消防・防災センターで「災害時における警察車両等への燃料の供給に関する覚書」に伴う調印式を行った。災害発生時、警察車両への給油が不可能な際に、消防・防災センターに保有する燃料を供給するもので、新宮署から呼びかけた。過去には新宮市や串本町とも調印しており、管内では3例目。

 近年、豪雨災害が激甚化・頻発化し、全国各地で甚大な被害をもたらしているほか、高い確率で発生が予測される南海トラフ巨大地震を受け、防災体制強化の一環として締結した。

 災害時、町が管理する燃料を警備活動に務める警察車両に給油することで、町民の安心安全につなげることが目的だ。

 同町では南海トラフ巨大地震発生時、津波の第1波到達が約3分、最大17㍍と想定されている。今年4月に竣工(しゅんこう)した消防・防災センターは、海抜27㍍の高台に位置し、有事の際は対策本部として町防災の要となる施設。

 完備した自家給油取扱所にはガソリンを最大6000㍑、軽油を4000㍑保有できるとしている。

 調印式を終え、堀町長は「これまでの消防署は浸水域であり、燃料の備蓄を行える設備がなかった。新設することで、給油設備もでき、防災・減災対策や町民の安心安全につながった。有事の際は警察車両に給油を行うことで、さまざまな警察活動を行っていただけることから、町の防災力が向上した」。

 田原署長は「災害はいつ、どのような形で発生するか分からない。発生時は、給油のために移動することで現場への到着が遅れることも懸念される。今回の調印によって、素早く警察力が発揮できるのでありがたい」と語った。

(2022年8月6日付紙面より)

災害時、那智勝浦町から新宮警察署の車両に対して燃料供給が行われる=5日、那智勝浦町天満の消防・防災センター
調印を行う堀順一郎町長(左)と田原正士署長
2022年08月06日
18 青い海をどう守るのか?
 南紀熊野ジオパーク探偵団  

 「南紀熊野ジオパーク探偵団」(東垣(あずま・わたる)団長=南紀熊野ジオパークセンター長)の活動が、本年度もスタートした。8日にはオンラインで事前学習会が開かれ、新宮市の県立新宮高校、新翔高校を含む県内5高校、1中学校の有志生徒らが参加した。

 地元の自然や地球環境に関心を持つ中高生が、南紀熊野ジオパークをフィールドに探求活動を行い、地元の課題解決のために自律的に思考し、世界に情報発信していくことを目指す取り組み。昨年度スタートした。

 本年度の研究テーマは「海洋環境を考える」。東団長は「think locally, act globally(地域で考え、地球規模で行動)」という探偵団のモットーを述べ「青い海をどう守るのか、皆さんには科学的に問題に取り組み、学んだことを日本地球惑星科学連合大会などの学術大会で発信してほしい。最終的には、会社や企業と連携し、プラスチック循環社会に向けたイノベーションにつなげていくことができれば」と今後の展望を語った。

 和歌山大学教育学部の岡崎裕教授は、持続可能な開発目標(SDGs)の観点からみた探偵団活動の意義を説明。

 京都大学学際融合教育研究推進センターの島村道代・特定准教授は、海ごみ問題の特徴を▽グローバルな問題(人類共通課題)▽地域の問題(ごみは現場に落ちている)▽日常生活に密接に関係した問題(普段使っている物が海を汚す)―の三つと説明。過去15年で海ごみに占めるプラスチック製品の割合が増えていることを述べ「物理・化学といった理系のアプローチだけでなく、法整備やごみ処理の仕組みづくりなどの文系の解決方法を探っていく必要もある。皆で協力して問題について考えていきたい」と呼びかけた。

 生徒たちは今後、専門家らのサポートを受けながら、新宮市の三輪崎海岸と白浜町の志原海岸で漂着ごみの調査を行い、比較・分析を通じて特徴や原因を探っていく予定だ。

(2022年8月6日付紙面より)

専門家が事前学習で講話=5日、オンライン
2022年08月06日
19 例年より早く稲刈り開始
 給食米支える生産者組合  (串本町 )

 串本町の学校給食米納入を担う地産地消生産者組合(山下敏文組合長)が4日、稲刈りの作業に取りかかった。

 同町は学校給食における地産地消の推進と休耕田の解消を目的として2009年度に学校給食米の制度を導入。その納入者として発足したのが同組合で、休耕田を借りて再興し町指定品種・コシヒカリを栽培している。16年度には学校給食センターが本格稼働し、全町規模(古座川町立古座中学校分も含む)での学校給食がスタート。呼応して同組合も会員増強と作付面積の拡大に努め、現在は21人で27㌶を作付し白米換算で年間14~15㌧規模の需要を支えているという。

 この日稲刈りに取りかかったのは坂本渡副組合長。二色地内で4月9日に田植えした苗が収穫適期に差し掛かったため、愛用のコンバインで刈り進めた。

 今年は梅雨明けが早かった分好天に恵まれ、組合内では「塩害を受けた」という話もあるがこの場所は心配した台風接近の影響もほぼ無く作柄は上々。育ちも良く例年より1週間ほど早く取りかかることができ、「好天が続けば盆前には(組合からの預かり分の)収穫を終えられそう。じかに見えなくても子どもたちが喜ぶ顔は目に浮かぶ。それを励みにして暑い中だが収穫に頑張りたい」と意気込んでいる。

 山下組合長によると今年も14㌧を目安にして納入を目指すそう。新型コロナウイルスの情勢に伴い昨年納入分が若干余っているため、子どもたちが新米を味わえるのは余った分を使い切る9月半ば以降になる予定。今年は組合員間で田植えをした時期にばらつきがあり、組合全体としての収穫作業は9月いっぱいまでかかる見込みだという。

(2022年8月6日付紙面より)

収穫適期を迎えた苗の収穫を進める坂本渡副組合長=4日、串本町二色
2022年08月06日
20 丹鶴ホール「大階段」で初開催
 「スペシャルおはなし会」満喫  (新宮市 )

 新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」内の市立図書館は4日、同施設1階の大階段で「スペシャルおはなし会」を開催した。午前と午後の2回に分けて実施され、幼稚園から小学6年生までの子どもらと兄弟、保護者ら約30人が参加。ボランティアグループ「ブック・ブック」(濱野小夜子代表)メンバーが読み聞かせを担当し、子どもたちは絵本の世界を満喫した。

 図書館内の「おはなしのへや」で定期的に開催される催し。今回は「スペシャル」と銘打ち、3密回避なども目的として小規模な多目的イベント空間として利用可能な「大階段」に場所を移した。「大階段」でのおはなし会の開催は初で、集客を伴う同所でのイベント開催も初めてという。

 この日、「ブック・ブック」のメンバーらは▽あんぱんまん▽地震がおきたら▽にゃーご▽花さき山―の大型絵本を読み聞かせ。子どもたちは真剣な表情で絵本に見入り、終了後には拍手を送っていた。

 パネルシアター「とんでったバナナ」では、メンバーらが同タイトルの童謡を歌いながら歌詞に合わせてパネル上で物語を展開。子どもらはメンバーと一緒に、元気に童謡を口ずさむなどした。

 午前の部に参加した園山将臣君(7)は「(『とんでったバナナ』の小道具など)どうやって作ったのか気になる。作ってみたい。歌も歌えて楽しかったです」と笑顔。母親のまどかさんは「おはなし会には初めて参加しました。喜んでくれて良かった」と話していた。

(2022年8月6日付紙面より)

「ブック・ブック」メンバーらが読み聞かせを展開=4日、新宮市の「丹鶴ホール」
真剣な表情で絵本に見入っていた
2022年08月06日
21 競技普及の一助に
 夏休みバスケットボール体験キャンペーン  (黒潮ミニバス )
2022年08月06日
22 競技の魅力を伝える
 夏のなぎなた体験教室  (新宮なぎなたクラブ )
2022年08月06日
23 水と森テーマのPR動画など配信 高野山・熊野を愛する100人の会 
2022年08月06日
24 教育現場での活用に向け  町教研ICT部会が研修  (那智勝浦町 )
2022年08月06日
25 伝統の下がりに稲かける  今年も新米の季節が到来  (那智勝浦町 )
2022年08月06日
26 さまざまな企画で機運醸成  南紀串本ロケットウイーク  (近鉄百貨店和歌山店 )
2022年08月06日
27 活用見据えて操作教わる  教員対象に情報端末研修  (串本町 )
2022年08月06日
28 管内2人に長官感謝を伝達  水難救助推進の尽力たたえ  (串本海上保安署 )
2022年08月06日
29 熟した実を摘む体験提供  三尾川の児童園児招いて  (古座川町 )
2022年08月06日
30 梅の天日干し始まる  紀和町の特産物加工所で  (熊野市 )
2022年08月06日
31 献花して恒久平和を祈念  熊野市で戦没者追悼式  
2022年08月06日
32 本番に向け議場でリハーサル  小中学生議員が質問考える  (紀宝町子ども議会 )
2022年08月06日
33 新園舎12月に完成予定  鵜殿保育所の新築工事  (紀宝町 )
2022年08月06日
34 お悔やみ情報
  
2022年08月02日
35 文化奏でる時間を共有
 熊野芸術文化セミナーに50人  (新宮市 )

 新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で7月30、31の両日、軽井沢美術文化学院提携「2022熊野芸術文化セミナー」(市、市教育委員会、熊野芸術文化セミナー実行委員会主催)があった。約50人が参加。ルヴァン美術館評議員や日本美術家連盟講師、熊野美術協会の講師陣の指導の下、2日間にわたって実技を通して文化・芸術に触れる機会とした。

 「生活を芸術として」という生涯を送った、文化学院創立者であり名誉市民の西村伊作(1884~1963年)。創立当時の文化学院の建物を再現し設立したルヴァン美術館と提携して開催されており、今年で21年を数える。

 30日の開講式で清水雅昭・実行委員長が「新型コロナウイルスの影響でおととし、昨年と中止となったが、こういった形で開催できたことを心から感謝している。新宮保健所管内でも感染が拡大しているが、お互いに十分に気を付けていただきながらセミナーを楽しんで」とあいさつ。

 田岡実千年市長は「市の芸術の取り組みとしてこのセミナーが定着している」と、講師陣や関係者、参加者らに感謝を伝え「2日間という限られた期間ではあるが、日々の生活に『文化奏でる潤いの時間』が流れ、すてきな出会いと交流がありますよう期待しています」と呼びかけた。

 今回の講義科目は「○○○(あなた)・ワールドを体感してみよう。」。ルヴァン美術館評議員の上野秀一さん(元・文化学院総合芸術学科常勤講師)による実技セミナーを経て、参加者らは水彩と中世の没食子インクを使って、パネルに心象風景などを表現していった。

 同セミナーに初めて参加した今西信子さん(67)は「新聞で告知を見て参加を決めた。普段からパッチワークやウクレレ、書道をしているけど絵を描くのは初めて。先生方が失敗してもいいっておっしゃってくれたので自由に描くことができて楽しかったです。機会があればまた参加したい」と笑顔で話した。

(2022年8月2日付紙面より)

想像力を膨らませ制作にかかる参加者ら=7月31日、新宮市の「丹鶴ホール」
2022年08月02日
36 構図の基礎などプロから学ぶ 鈴木理策さんがアウトリーチ授業 (新宮高校)

 新宮市の県立新宮高校(東啓史校長)美術室で7月30日、新宮市出身の写真家で同校美術部OBでもある鈴木理策さんによるアウトリーチ授業があった。美術部員20人が、構図の基礎などについてプロの指導を受ける機会を得た。

 鈴木さんは1963年新宮市生まれ。87年東京綜合写真専門学校研究科を修了した。東京藝術大学美術学部先端芸術表現科教授。地理的移動と時間的推移の可視化を主題に、東京から新宮の御燈祭(おとうまつ)りに至る63枚の写真をシークエンスで構成した、自身初の写真集「KUMANO」(光琳社出版)を98年に発表。翌年、《Osorezan》と《Izanami》の二つのシークエンスによる「PILES OF TIME」(同)を出版し、2000年に第25回木村伊兵衛写真賞を受賞した。

 今年3月には、市文化複合施設「丹鶴ホール」オープニングイヤー事業(前期)として、同施設で写真展「瀧を見に行く」を開催。今回の授業は写真展の継続事業として実施された。

 午前中、鈴木さんは絵画・写真の歴史や、絵画の巨匠たちが写真から受けた影響、絵画と写真との関わりなどについて講義。写真の登場によって絵画に「瞬間」が描かれるようになり、構図にも変化をもたらしたなどと説明したほか「カメラは記録を捉える道具であると同時に、何を伝えたいのかを表現する部分として機能するものだと思う」などと話した。

 午後からは「みんなが考える熊野の魅力」「自分が考える熊野の魅力」に沿って、当地方の世界遺産や自然、身近な風景など、生徒たちが事前に撮影した作品を鈴木さんが講評。「言葉と写真は違う道具。見えていることを実際には説明していくと、うまく重ならない場合があるが、違う道具で意味を拾っていくこともある。写真にも触れてもらって、写真がどういう形で物を表し、それを見る自分がどう感じるかということを経験してもらえれば」と呼びかけた。

 山口結人部長(3年)は「これまで写真を撮る機会はあまりなかったけど本格的に写真に興味を持つ機会となった。写真と絵画の違いもこれまではぼやっとしていたが、授業を受けて言語化することができた。写真の構図も絵に転用できると思うので、これから意識して描いていきたい」と話していた。

  □     □

新刊写真集「冬と春」



 現代日本を代表する写真家・鈴木理策さんはこのほど、待望の新作「冬と春」を赤々舎から出版した。ライフワークでもある「White」「Sakura」「Water Mirror」シリーズにおける未発表の新作を主に収録している。写真集の問い合わせは赤々舎(http://www.akaaka.com)まで。

(2022年8月2日付紙面より)

新宮高校美術部の皆さん。鈴木理策さん(前列中央)を囲んで=7月30日、県立新宮高校の美術室
講義や講評を通じて構図などの基礎を学んだ
2022年08月02日
37 旅行気分で遊びに来て
 移住ウェブセミナー  (紀宝町 )

 移住に関する情報や地元の生の声を伝える紀宝町と大紀町の「移住ウェブセミナー」があり、両町の移住者ら担当職員がオンラインを通じて、それぞれの町の魅力を発信した。

 新型コロナウイルスの影響で移住相談会の開催が困難な状況となっていることから、昨年に引き続き、両町がウェブセミナーとして開催。紀宝町は、元町地域おこし協力隊で浅里地区在住の福田由美子さんらが参加し、役場内を会場として生配信した。

 町の移住・定住支援員を務める福田さんは兵庫県尼崎市から移住。2018年1月から20年12月まで協力隊として、飛雪の滝キャンプ場に勤務した。

 移住した際の印象について「熊野古道が近いのにほとんど観光客の姿がなく驚きました。早朝から日暮れまで、畑仕事や草刈りに精を出す高齢者の姿をよく見かけ『元気だな』と感心しました」と振り返り、「自然に寄り添った生活を実践しています。住んでいる場所、仕事、遊び、食べ物など自分自身も常に自然体で過ごすことを意識しています。以前より大きなストレスはあまりなく、心穏やかに理想的な生活ができています」と語った。

 視聴者に対し「まずは旅行気分で遊びに来てください。移住している方々と実際に会ってお話してみてください。もしかしたら自分たちが探していた理想の暮らしが見つかるかもしれません」と町をPR。役場職員は「お試し住宅」「就労体験」などを紹介し、「ぜひ紀宝町に一度お越しください」と呼びかけた。

(2022年8月2日付紙面より)

移住ウェブセミナーで町をPRした出演者=紀宝町役場
2022年08月02日
38 3年ぶりに串本の夜空彩る
 人見建設がサプライズ花火  (串本町 )

 串本町の串本漁港で7月30日、株式会社人見建設=串本町=によるサプライズ花火の打ち上げがあり事前の口コミで察知した住民らの観賞を集めた。

 平年であれば串本まつりで町内が盛り上がる時季だが、最近3年は新型コロナウイルス感染症の情勢により中止続き。社会貢献活動の一環で会社を挙げて美化を重ねている橋杭ビーチは予防対策を講じて海開きをしているものの、年間でも特ににぎわう同まつりの花火大会がないことによる物さみしさを何とかできないかと考えた同社の人見翔専務取締役(36)が発起人となり、その光景を短時間でも描き出すことを目指した。

 打ち上げ場所は同大会同様、巡視艇が停泊する桟橋先に設定。ゴールデンウイーク明けごろから有限会社紀州煙火=有田川町=や管理関係各所との交渉を重ね、同日午後8時から約10分間にわたって打ち上げた。同大会のフィナーレが3カ所からの同時打ち上げであるのに対し、この日は序盤と終盤に5カ所からの同時打ち上げを組み込んだ構成。最大5号玉の大輪(直径約180㍍)を織り交ぜて、串本の夜空を彩った。

 夕立などの支障もなく予定通りに打ち上げを終了し、サプライズは住民からの喝采を浴びながらの終幕となった。人見専務取締役は「串本まつりの中止が続き、いつもならある(ふるさとの)花火を子どもらが見られないのがかわいそう、というのが一番の動機。他のまちも中止続きで見せようがなく、もう自分で上げようと思って準備をしてきた。見てくれた皆さんを元気づけられたら何より」と打ち上げに込めた思いを語った。

(2022年8月2日付紙面より)

3年ぶりに串本の夜空を彩った株式会社人見建設のサプライズ花火=7月30日、串本漁港
人見翔専務取締役
2022年08月02日
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46 お悔やみ情報