ニュースアーカイブ|ARCHIVES
アーカイブ検索で表示されるグレーのリンクのない記事については、熊野新聞紙面をご覧ください。
ご購読のお申し込み
過去2年分の熊野新聞は、
SHIMBUN ONLiNE
でご購読頂けます。
新聞オンライン(電子新聞)
カレンダー検索:48件の記事がありました
【検索ステータス】 
2022年08月19日
1 さまざまな違法行為を想定
 追い込み漁前に海保が訓練  (太地町 )

 9月から始まるイルカなどの小型鯨類追い込み漁を前に第5管区海上保安本部は17日、太地町の太地漁港および周辺海域で反捕鯨団体による違法行為を想定した12回目の事案対処訓練を実施した。田辺海上保安部、串本海上保安署、太地町漁業協同組合などから約30人が参加し、官民一体で訓練に取り組んだ。また、訓練前には串本海上保安署太地町臨時駐在所の披露式もあった。

 同町へは2010年以降、過激な環境保護団体などが多く訪れ、港の無許可撮影などの嫌がらせ行為が続いていた。

 保安部によると、昨年度は同町における反捕鯨活動家の違法行為の確認はないが、ドローンを用いて上空から漁の様子を撮影する事例があったという。

 田辺海上保安部の真部克彦部長は新型コロナウイルスによる入国制限の解除により、外国人活動家が入国しこれまでと同様の活動を行うことが懸念されるとし「最近では交流サイト(SNS)を活用し、自己主張を世界中に配信する活動が確認されている。惑わされず、冷静かつ毅然(きぜん)とした態度で警備活動を行うことが求められる。地域住民の安心のためにも、万全の体制を取るように努めていただけたら」とあいさつ。

 この日はゴムボートによる操船や、漁の様子をドローンで撮影する活動家に対する警備、カヤック乗艇者の転覆救助、違法行為者の海上追跡や捕捉の訓練に取り組んだ。

 訓練を終え、海上保安庁警備救難部警備課の坂本誠志郎課長が「高度な技能や練度の高さを見せていただいた。新しい臨時駐在所近くには和歌山県警の特別警戒本部現地警戒所もあり、連携も深まる。町民の安心と安全を守っていただくようお願いします」と講評した。

 来月1日(木)から追い込み漁を控える太地いさな組合の小畑充規組合長は「ドローンで船上を飛行されて危険を感じたこともあった。訓練は非常にありがたい。今年もコロナ禍で価格面など大変な状況は続くが、これまで通り仕事に取り組んでいきたい」と話した。

  □     □

■臨時駐在所

 串本海上保安署は太地漁港内に臨時駐在所を設置していたが、建物の老朽化や津波対策を踏まえて、多目的センター近くの同町小長井に新臨時駐在所を建設した。建物面積が63平方㍍、敷地面積が100平方㍍。

 会議などに使用する待機スペースやシャワー室、トイレを完備。すでに開始されている海上のパトロールやさまざまな事案対応などの拠点となる。正式運用は28日(日)から。

(2022年8月19日付紙面より)

漁期に向け、第5管区海上保安本部が訓練を実施=17日、太地町の太地漁港周辺
新しい串本海上保安署太地町臨時駐在所の披露式もあった=同町小長井
2022年08月19日
2 今年も追善花火が夜空染める
 熊野市で合同初精霊供養  

 熊野市木本町の七里御浜海岸で17日、合同初精霊供養が営まれた。例年、8月17日に開催される「熊野大花火大会」は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、おととし、昨年に続き中止となったが、追善花火が熊野の夜空を染めた。

 300年余りの伝統を誇る熊野大花火大会は、お盆の初精霊供養に花火を打ち上げ、その花火の火の粉で灯籠焼きを行ったのが始まりといわれている。

 現在の花火大会でも初精霊供養の灯籠焼きや追善供養の打ち上げ花火などがプログラムに組み込まれている。3年前は、三尺玉海上自爆や鬼ヶ城大仕掛けなど1万発の花火が観客を魅了した。

 3年連続で花火大会が中止となったが、市観光協会(中平孝之会長)が初精霊供養を実施。法要後に追善花火が打ち上がり、遺族らが故人をしのび大輪の花を見上げていた。

 同協会の紀の川良子副会長は「今年も熊野大花火大会が中止になる中、伝統を絶やさぬため花火の原点である初精霊供養を営むことができて良かった」と話していた。

(2022年8月19日付紙面より)

合同初精霊供養の追善花火=17日、熊野市の七里御浜海岸
海面と夜空を染める花火
2022年08月19日
3 自身の在り方を意識して励む
 潮岬でリーダー養成キャンプ  (県青少年育成協会 )

 本年度地域ユース・ジュニアリーダー養成キャンプが17日に和歌山県立潮岬青少年の家であり、同リーダーや一般参加の小中学生(=地域ユース)29人が自身の在り方を意識しながらグループ活動に励んだ。

 このキャンプは県と県青少年育成協会が主催するリレー式次世代健全育成事業の一環で、異年齢集団における自身の役割を考えて相応の自覚や責任感、地域で活躍するためのリーダシップを高めることを目的として夏季と冬季の年2回実施している。

 今回は夏季の巡りで、三つある県立の各青少年の家を会場とし最寄りのジュニアリーダーも自身の研修を兼ねて関わりながらそれぞれの日程と内容を計画している。潮岬の同キャンプは当初例年通り1泊2日での実施を計画して参加を呼びかけたが、新型コロナウイルスの情勢により急きょ感染症予防対策を心がけながらの1日実施に内容を変更して行う形となった。

 参加者の内訳は中学生~高校生で結成するジュニアリーダーズクラブ「ドルフィン(西牟婁振興局管内)」「ビー・スター(東牟婁振興局管内)」所属のメンバー16人と、一般参加の小中学生13人。内容の圧縮により、今回は▽アイスブレーキング▽野外炊事〈たき火おこしや飯ごう炊さんなど〉▽クラフト〈レジンアクセサリー制作〉―といった活動に取り組んで、前述した目的や個々の目標の達成を目指した。

 一般参加の小中学生はジュニアリーダーと接することで目指すべきリーダー像を考え、ジュニアリーダーは接する小中学生の求めるところに応えて導く筋道を考える、と近しい異年齢間で双方向に気付きをリレーし合う点もこのキャンプの特色。ジュニアリーダー4年目で野外炊事の主導を経験した岩本遥香さん(串本古座高1年、ビー・スター所属)は「いろいろな子が集まると、どうしても一人になってしまう子が出てくる。せっかくこのキャンプに来ているのにそれで思い出がつくれないのは悲しいことなので、今回はいろいろな子に話しかけて誰も一人にならないよう心がけた」と活動するに当たって意識した点などを語った。

(2022年8月19日付紙面より)

火おこしや飯ごう炊さんをこなす参加者=17日、串本町の県立潮岬青少年の家
ジュニアリーダー(左席)とペアになってクラフトに挑戦
2022年08月19日
4 今年も元気に咲いたよ!
 ひまわりの絆プロジェクト  (マリア保育園 )

 新宮市の保育所型認定こども園「マリア保育園」(三浦恒久園長)で、今年も「ひまわりの絆プロジェクト」のヒマワリが咲いた。16日にはきしゅう君と新宮警察署の警察官が来園し、園児たちに交通ルールを守ることの大切さを伝えた。

 2011年に京都府内で発生した交通事故で亡くなった男児=当時(4)=が育てていたヒマワリの種を引き継ぎ、全国で開花させるプロジェクト。命の大切さや交通事故の被害者支援への理解を深めるため、新宮警察署管内でも多くの保育園や小中学校が取り組んでいる。

 マリア保育園で咲かせるのは今年3年目。昨年開花したヒマワリから種を取り、5歳児たちが水やりなどの世話をし、9輪が咲いた。

 本田斗生多警部補は園児たちに「飛び出しは危険!一度止まって安全確認をしよう」などの言葉が描かれた下敷きなどを手渡し「お父さんやお母さんと交通ルールについてよく話し合いましょう」と約束。

 登園、降園の時間帯に園児たちの安全を見守っている三浦園長は「園の前の道は自転車の通行も多いですから、子どもたちには送り迎えの時に急に飛び出さないよう話しています。種から花が咲くというのは、子どもたちにとっては不思議で面白い体験となったのでは」と話していた。

(2022年8月19日付紙面より)

きしゅう君と一緒に敬礼=16日、新宮市の保育所型認定こども園「マリア保育園」
2022年08月19日
5 3日間、救急法を学ぶ  木本、紀南両校の生徒が参加  (熊野市 )
2022年08月19日
6 コロナ禍でも供養の機会を  あすか斎苑で初精霊送り  (新宮市 )
2022年08月19日
7 ご当地ナンバー継続審査へ  各課が所管事務を報告  (新宮市議会総務建設委 )
2022年08月19日
8 笑顔で新型コロナ退散!  佐野おやじの会が縁日体験  (新宮市 )
2022年08月19日
9 コロナ収束など祈願 王子神社で夏の例祭 (新宮市)
2022年08月19日
10 健康増進向上の一助に  19日から「大人の部活」開始  (那智勝浦町 )
2022年08月19日
11 お悔やみ情報
  
2022年08月14日
12 徐福の遺徳しのぶ
 供養式典に20人参列  (新宮市 )

 新宮市徐福の徐福公園で12日、徐福供養式典が営まれた。熊野徐福万燈祭運営委員長の田岡実千年市長や、山口泰郎代表理事をはじめとした一般財団法人新宮徐福協会役員ら関係者約20人が参列。徐福の遺徳をしのんだ。

 徐福は今から約2200年前、中国を統一した秦の始皇帝の命を受け、不老不死の霊薬を求めて熊野に渡来したという伝説がある。公園内には、紀州藩初代藩主・徳川頼宣の命で1736年に建立された墓碑(市指定文化財)がある。

 今年の式典は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、規模を縮小し関係者のみで執り行った。なお、関連行事である「熊野徐福万燈祭(新宮花火大会)」は3年連続の中止が決定している。

 式典執行に当たり、山口代表理事は「今年も徐福さんに思いをはせる日がやって来た。徐福さんが取り持つご縁は、友好的で平和的な交流の礎構築に寄与してきた」。

 「混沌(こんとん)とした世界情勢に鑑み、今こそ徐福さん顕彰の理念である『友愛の絆』を見つめ直さねばならない。徐福さんを媒介として、未来永劫(えいごう)親しくお付き合いをさせていただくことを切に願ってやみません」とあいさつした。

 田岡市長は、徐福の墓前で農耕や捕鯨などの技術を日本に伝えたとされる徐福に感謝を示し「永く永く安らかに、そして新宮市の発展と日中両国や徐福の縁(えにし)につながる多くの人々や、国内伝承地のより一層の繁栄と友好そして永遠(とわ)の平和へのお導きとともに、お守りくださらんことを祈念します」などと祭詞祭文を読み上げた。

 参列者たちは新宮仏教会の読経が響く中、墓前に線香を手向けた。

(2022年8月14日付紙面より)

徐福の墓前で祭詞祭文を読む田岡実千年市長=12日、新宮市の徐福公園
山口泰郎・新宮徐福協会代表理事
2022年08月14日
13 一致団結でおもてなしを
 新宮港クルーズ振興広域協議会総会  

 新宮市役所別館で9日、新宮港クルーズ振興広域協議会(会長・田岡実千年市長)の総会が開かれた。関係者ら45人が出席。本年度の事業計画など4議案を承認した。

 同協議会は新宮港へのクルーズ振興を通じて県境を越えた広域連携を図り地域振興に寄与する目的で設立した。会員は新宮市、田辺市、那智勝浦町、太地町、古座川町、串本町、北山村、尾鷲市、熊野市、御浜町、紀宝町、紀北町、十津川村、下北山村、和歌山県、三重県、奈良県の14市町村3県。

 開会に当たり、田岡会長が関係者らの支援に対し感謝。「新型コロナウイルス感染症の影響で入港数が減少していたが、皆さま方の尽力により、コロナ禍での運航体制や受け入れ体制が確立されつつある中、少しずつではあるが明るい兆しが見えてきている。クルーズ振興がこの地域、各自治体における振興の柱の一つとして確立されることを心から願っている。そのためにもこの協議会が果たすべき役割は重いものと考えている」とあいさつした。

 来賓の谷川孝栄・三重県議は「クルーズ船で当地域を訪れるたくさんの皆さまをどうおもてなししていくか、14市町村3県でどう連携していくのかは大切なこと。私たちも再スタートの気持ちでおもてなしをしていければ」と祝辞を述べた。

 本年度は▽クルーズ客船受け入れのための情報収集および情報共有▽クルーズ振興にかかる調査・研究▽岸壁や周辺観光地における観光案内などの支援、コロナ対策を講じてのクルーズ客船受け入れ実施―などの事業を展開していく。

 任期満了に伴う役員選任では、田岡会長と副会長の河上敢二熊野市長を再任した。県港湾空港振興課がコロナ禍におけるクルーズ客船受け入れ対応について報告。「国などのガイドラインの改訂により、条件を満たせば感染者が出てもクルーズ続行が可能になった」などと説明した。

 議案審議後には大型客船「飛鳥Ⅱ」を運航する郵船クルーズ㈱経営企画部の村山公崇部長が「これからのクルーズ ポスト・コロナに向かって」を題目に講話した。

 村山部長は、日本のクルーズの現状について説明し▽ウイルスを船内に入れない▽ウイルスを船内で拡散させない―を2本柱とした「飛鳥Ⅱ」の新型コロナウイルス感染対策プランについて紹介。「船は、コロナ前は3密だったのは事実だったが、コロナ後は管理がしっかりできることにより安心な場所になってきたのでは」などと話した。

 同船が実施する地方創生、地域活性化を目的とした取り組みや、2025年就航予定の新造客船について紹介した。

 昨年度の新宮港へのクルーズ船入港実績は入港数8隻で客数は1795人。今月17日(水)、24日(水)には「ぱしふぃっくびいなす」、28日(日)には「飛鳥Ⅱ」が入港する予定。

(2022年8月14日付紙面より)

新宮港クルーズ振興広域協議会総会の様子=9日、新宮市役所別館
2022年08月14日
14 帰省ラッシュでにぎわい
 JR利用者、昨年より増加  (熊野地方 )

 お盆をふるさとや観光地で過ごす人たちの帰省ラッシュが本格化している。新宮市徐福のJR新宮駅では12日、京都・大阪や名古屋方面から来た列車から、大きな荷物を持った帰省客らが下車。ラッピング電車「パンダくろしお」と記念撮影をしたり、迎えに来た家族と再会を喜んだりする姿が見られた。

 新型コロナウイルス感染症の第7波が拡大する中で迎えた今年のお盆。首都圏1都3県や大阪府に緊急事態宣言が発令されていた昨年と比較すると、駅構内もにぎやかな雰囲気に包まれている。

 12~17日の特急くろしお空席状況(新大阪―新宮間)によれば、上り・下りともにグリーン車を中心に予約が埋まり、ほぼ満席の列車もある。

 駅業務に当たるJR職員からは「昨年に比べて明らかに利用者が増えており、駅としてはうれしい限り。大阪方面へ向かう利用者では、新型コロナ感染再拡大の影響か予約の取り消しもある」との声があった。

 国道42号では他府県ナンバーの車も目立ち、熊野地方各地で開設されている自然プールや海水浴場もにぎわいを見せている。

(2022年8月14日付紙面より)

パンダくろしおから下車する帰省客ら=12日、新宮市のJR新宮駅
2022年08月14日
15 クサギの花が咲く  熊野地方各所で  
2022年08月14日
16 地球は一つの生命体  「丹鶴ホール」映画上映会に500人  (環境ファースト連合会 )
2022年08月14日
17 各所に多数の人出  マスク姿でお盆休み  (那智勝浦町 )
2022年08月14日
18 楽しい「なつまつり」  紀宝町内3つの保育所で  
2022年08月14日
19 帰省客らでにぎわい見せる  次回「みなと市」で抽選結果発表  (紀宝町 )
2022年08月14日
20 お悔やみ情報
  
2022年08月07日
21 「没後30年の中上健次」 4年ぶり、熊野大学開講 (新宮市)

 熊野大学が主催する2022熊野大学夏期特別セミナー「没後30年の中上健次」が5日夜、新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」を舞台に開講した。全国各地から集まった中上文学ファンら約150人が参加。6日までの2日間、中上を直接知る講師陣の講演などを通して中上の軌跡や近代文学の歩みなどに触れる機会とした。

 「試験もない、校舎もない、校則もない。誰でもいつでも入学でき、卒業は死ぬ時」という熊野大学は1990年、中上(1946~92年)によって設立。中上の逝去後は、遺志を受け継いだ有志たちが中心となって活動を続けている。

 中上が亡くなった月でもある8月のセミナーには例年、墓参りを兼ねて全国から多くの中上文学ファンが当地方を訪れるが、2019年は台風接近のため急きょ中止に。おととし、昨年は新型コロナウイルス感染拡大のため中止となっていた。

 没後30年を迎える今年の夏期特別セミナーは、「中上健次コーナー」擁する市立図書館が所在する「丹鶴ホール」で開催。同施設オープニングイヤー連携事業と位置付けて実施される運びとなった。

 今セミナーでは▽いとうせいこうさん(作家・クリエイター)▽奥泉光さん(作家)▽紀和鏡さん(作家)▽高澤秀次さん(文芸評論家)▽辻本雄一さん(市立佐藤春夫記念館長)▽中上紀さん(作家)▽松浦寿輝さん(作家・詩人)―らが講師を務めた。

 開講に当たり松本巌理事長があいさつ。「中上は死ぬまで熊野で生きる人間の魂を発表し続けてきた」と紹介し、同大学設立の経緯などを振り返るとともに関係者らの協力に感謝を伝えた。

 速水盛康教育長は「地域の誇りとして、同時に大きな存在感があったと思う。講座や講演を通してこのホールから発信していただけることに敬意を表したい」とあいさつした。

 セミナーは中上の長女・紀さんの講演「30年経(た)って問いたいこと」で幕を開けた。紀さんは中上が同大学を設立した当時のことや父、家族の思い出などを回顧し「私にとって、熊野、同大学は父に会う場所であるとともに、父が守ろうとしていたもの、抱いていた志を再確認するための場所」。

 父の死を経て、また同大学への参加を通して「父は多くの宿題を残して卒業していった」とし「私に使命があるとすれば、この空間を継続し、物語や生き方を理解して伝えていくこと」と述べた。

 紀さんは留学時代に父からの手紙に返事をすることはあまりなかったと振り返り「遠く離れていても存在しているという絶対感があったが死んだことでその絶対感がなくなった」。

 父の死が文筆を志すきっかけとなったと述べ「父ならどう思うのかを考える。今でも父ならこうするのでは、と思う方向に進む自分がいる」と話していた。

(2022年8月7日付紙面より)

豪華講師陣が登壇した熊野大学夏期特別セミナーの様子。左はいとうせいこうさん、右は奥泉光さん=5日夜、新宮市の「丹鶴ホール」
中上紀さん
2022年08月07日
22 どんな昆虫がいるかな?
 宇久井ビジターで観察会  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の環境省宇久井ビジターセンターで7月31日、「身近な昆虫観察会」が開かれた。午前・午後の部で夏休み中の小学生ら19人が参加し、環境省自然公園指導員の浜際康太さんと昆虫採集を楽しんだ。

 同センターで8月30日(火)まで開催中の「昆虫企画展~むしのたべもの~」の特別プログラム。特定非営利活動法人 大杉谷自然学校主催。

 参加者たちは虫取り網や虫かごを手に、樹液の出る木や草むらを探索。草の表面に触れるように虫取り網を左右に振る「スウィーピング」、やぶなどをたたいて隠れていた虫を見つける「ビーティング」などの手法も学んだ。

 この日はカブトムシなどの甲虫が少なかったが、メタリックカラーがきれいなカナブンや寄生バチの一種であるミドリセイボウの他、ハラビロカマキリ、ショウリョウバッタ、エンマコオロギ、アオバハゴロモ、ジャコウアゲハなど14種類が見つかった。

 中口翔太君(神倉小5)は「虫が大好きで、虫取りのプロです。ウマノオバチの仲間は初めて見ましたが、好きなのはやっぱり甲虫」と話していた。

(2022年8月7日付紙面より)

昆虫採集をする参加者と浜際康太さん(右端)=7月31日、那智勝浦町の環境省宇久井ビジターセンター
ミドリセイボウ
ショウリョウバッタ
2022年08月07日
23 利用者に和菓子届ける
 配食ボラ「サークルほほえみ」  (紀宝町 )

 紀宝町内で配食サービスを行うボランティアグループ「サークルほほえみ」(森倉滿知子代表)は5日、サービス利用者に和菓子を届けた。

 配食サービスは、サークルほほえみと鵜殿地区配食サービスボランティアが毎月2回、町内の希望者に手作り弁当を届けている。

 配食が休みの毎年8月は「友愛訪問」として、普段、利用者と顔を合わせない調理ボランティアが利用者宅を訪問してお菓子を配っている。昨年は新型コロナウイルスのため取りやめたが、おととしは「絵手紙も届けよう」と町ボランティア市民活動センター「きぼらんせ」が企画し、「絵手紙サークルこんにち和」の協力を得て150枚を贈った。

 この日、「サークルほほえみ」は調理ボランティア11人が配達ボランティア7人の協力を得て、利用者88人に分担して届けた。

 和菓子を受け取った神内の岡﨑ふみゑさん(101)は「ありがとう」と笑顔で話し、趣味のカラオケに通えないと残念がりながらも「毎朝、屈伸運動していますよ」と元気な様子を見せていた。

 鵜殿地区配食サービスボランティアは27日(土)に同地区の利用者に届けるという。

 両グループでは、調理と配達のボランティアを募集しており、問い合わせは町社会福祉協議会(電話0735・32・0957)まで。

(2022年8月7日付紙面より)

配食サービス利用者に和菓子を届ける=5日、紀宝町神内
2022年08月07日
24 身近にあるもので工作
 地域ふれあいネットワーク  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町地域ふれあいネットワークは4日、同町の体育文化会館で「工作教室~身近なもので作って遊ぼう~」を開いた。町内から夏休み中の小学生20人が参加し、段ボールや卵パックなど、身近な素材を使って物作りを楽しんだ。

 同ネットワークは、共働き世代の増加などの環境の変化を受け、放課後や長期休暇中に子どもたちの居場所づくりをすることを目的に活動している。

 ナビゲーターの井藤朋子さんは「大人が『これを作りましょう』と指定するのではなく、自由に遊んでほしい」との思いの下、▽何を作ってもいい▽「何か」を作らなくてもいい▽どんなやり方も過ごし方も、自分で決めてやってみる。失敗もいい体験▽アイデアが浮かばないときや助けがほしいときは「誰か」に相談するのもいい―とルールを説明。

 子どもたちは早速気になる素材を集めてのりやテープで貼り合わせたり、段ボールや発泡スチロールで削ったりした。

 広沢興君(勝浦小6)は「キラキラの折り紙を使って竜を作ろうと思っていたけれど、うまくのりでくっつかなかった。家でもう少し頑張ってみる」。てこの原理でペットボトルキャップが飛び上がる「ジャンプマシーン」を作った橋本豊陽君(勝浦小1)は「最初からアイデアはあって、上手にできたと思う。友達のまねをしてマイクも作った」と話していた。

(2022年8月7日付紙面より)

どんな物を使おうかな=4日、那智勝浦町の体育文化会館
2022年08月07日
25 基本的な感染予防対策徹底を  お盆前に県民に呼びかけ  (和歌山県 )
2022年08月07日
26 最低賃金引き上げ求め答申  和歌山地方最低賃金審議会  
2022年08月07日
27 業績や事業を報告  ㈱キナンが近況説明会  (新宮市 )
2022年08月07日
28 勇気ある行動たたえる  夏山組と桝田さんに感謝状  (新宮市消防本部 )
2022年08月07日
29 思い込めた未完のお手玉  仕上げて福祉に役立てる  (那智勝浦町 )
2022年08月07日
30 感染防止対策の再徹底を  「BA・5対策強化宣言」を発出  (三重県 )
2022年08月07日
31 ハイレベルな戦い開幕  西日本大学女子ソフトボール選手権  (熊野市 )
2022年08月07日
32 元気よく「いらっしゃい」  井田保育所で夏祭り  (紀宝町 )
2022年08月07日
33 お悔やみ情報
  
2022年08月03日
34 塩分控えめ、ピクルス作り
 北山村で健康づくり教室  

 北山村立北山小学校の家庭科室で7月29日、「健康づくり教室」があった。村民7人と、へき地保健師活動について研修を実施している県立医科大学の学生ら3人が参加。和歌山信愛女子短期大学健康増進プロジェクトチームの西出充德教授の指導を受けながら、酢を使用した夏野菜保存食作りに挑戦した。

 「全国唯一の飛び地『北山村』高血圧ゼロのまちプロジェクト」を展開している同村。村民全員の高血圧ゼロを目指し、血圧測定推進や健康教室などの事業を実施している。

 山間部に位置する同村では、保存のために塩を用いた調理方法が伝統となっている。そんな食文化を背景に、プロジェクトを通じて血圧に関心を持ってもらう狙いもある。

 同教室はプロジェクトの一環で、信愛女子短期大学と共催で開催。この日は「高血圧の改善を目指した保存加工食品の紹介」と銘打ち、西出教授がキュウリとパプリカ、酢を使ったピクルスの作り方を指導した。

 調理開始に先立ち、西出教授は「酢を使うと塩分を抑えることができる。酢は疲労回復に効果があり血管をきれいにします」と説明。野菜や酢が高血圧の改善に良いとされているが、持病がある場合などは必ずしも健康改善に適しないことなどを注意事項として挙げた。

 参加者らは、水洗いした野菜を板ずりし、瓶に入る大きさにカット。熱湯に浸して消毒して瓶に詰め、赤唐辛子や月桂樹の葉などとともに調味液に浸し、好みによりじゃばら果汁を入れて香り付けを施した。冷蔵庫で寝かせると1、2週間ほどで食べ頃を迎えるという。

 古根川やす子さん(78)は「毎日自分で調理しており塩分にも気を付けているので薬も飲んでいません。ピクルスを作ったのは初めて。完成が楽しみ」と笑顔。

 西出教授は「伝統ある和食の塩分が高いのはやむを得ないことだが、お酢を合わせるなどのちょっとした工夫が高血圧の改善につながる。伝統を守りつつ健康になるのが一番。北山村にはじゃばらという調味料もある。取り組みが効果を生み出せば、この村から発信できることも多いのでは」と話していた。

(2022年8月3日付紙面より)

野菜を瓶に詰めてピクルス作り=7月29日、北山村立北山小学校
冷蔵庫で寝かせたら完成
2022年08月03日
35 八咫烏、大斎原に舞う 白根光夫画伯の屏風図寄贈 (熊野本宮大社)

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で1日、故・白根光夫画伯の六曲屏風(びょうぶ)図「熊野本宮」(131㌢×360㌢)の奉納奉告祭があった。葉月の月首祭に併せて執り行われた奉納奉告祭には、氏子総代会や敬神婦人会ら大社関係者が参列した。

 白根画伯は1926年大分県出身。幼くして家族と共に上京し、東京美術学校梅原龍三郎教室に学ぶ。64年、安井賞展に選抜。76年に吉田清志、宮田晨哉らと共に「爵の会」を結成し、86年まで同会展を中心に活躍した。

 78年からは奈良県・吉野の桜を素材に「吉野山シリーズ」の制作に取り組み、日本秀作美術展や明日への具象展などを通じて高い評価を受けた。2002年、76歳で逝去。今年は没後20年に当たる。

 屏風図を奉納したのは東京都の㈱ダバンラブ・画廊ダバンラブギャラリーオーナーの久岡正人さん。新型コロナウイルス感染拡大状況を鑑みこのたびの来訪はかなわなかったが、没後20年の節目に当たり「画伯の思いを同大社に納めたい」との思いや、新型コロナウイルス感染症の早期終息と世界平和への祈りを込めて奉納を決めた。

 屏風図(油彩、アクリル)は1982年に完成した作品で、同大社の旧社地・大斎原(おおゆのはら)、熊野川、音無川、熊野の山々などを背景に、八咫烏(やたがらす)と、同大社の牛王(ごおう)神符が舞う様子が描かれている。大斎原には1889年の「十津川大水害」により流出した社殿も描写されている。

 九鬼宮司は、寄贈に感謝を示し「八咫烏や牛王神符が飛んでいる絵は初めて見る。よみがえり・再生の願いを込めてご奉納いただいた。今年は画伯の没後20年であるとともに、当大社にとっては水害を逃れた四社を現在の場所に遷座してから130年を迎える年。くしくもこのタイミングでご奉納いただいたことに意味があると思う。改めて大斎原の意味や大切さを感じていただけるのでは」と話していた。

 屏風図は今週いっぱい、同大社黎明殿の幣殿で展示公開される。鑑賞希望者は同大社社務所まで。

(2022年8月3日付紙面より)

白根光夫画伯の屏風図が奉納された=1日、田辺市本宮町の熊野本宮大社
2022年08月03日
36 未供用区間の通行を開始
 サンゴ台中央線全線開通  (串本町 )

 串本町の町道サンゴ台中央線未供用区間の通行が1日午前11時から開始された。これにより同線は全線開通となり、国道42号からサンゴ台区へ出入りする第3の連絡道として主要公共施設の高台移転に伴う通勤時間帯の混雑緩和や地域防災力の向上、すさみ串本道路開通以降の国道42号への移動分散化などさまざまな整備効果が期待されている。

 この区間は、すさみ串本道路・串本太地道路の串本インターチェンジ〈仮称〉など工事に伴う大型車両の作業道として国土交通省紀南河川国道事務所が整備。沿線にくしもとこども園新園舎や統合小学校校舎の用地があり、工事終了後も町道として再活用する方向で国と町が協働し、開通を目指してきた。

 未供用となっていたのは西の岡―サンゴ台間(延長約1242㍍)。車道は幅3㍍強あり、通学路想定で幅3・5㍍の自転車歩行者道が伴う構造。当初は7月1日開通予定だったが、直前で発生した国道42号に影響する土砂崩れ対応のため1カ月ずれこむ形で開通へとこぎ着ける形となった。

 この日は開通に先だって式典があり、田嶋勝正町長と国土交通省紀南河川国道事務所の渡邉泰伴所長や関係諸課職員、町議会の鈴木幸夫議長ら議員一同と旧地権者らが出席。代表して田嶋町長が平時より連絡道路として住民に有効活用される状況を見据えつつ国交省をはじめとする関係各位への感謝を掲げ、渡邉所長がこの町道を生かして一日でも早いすさみ串本道路開通を目指す意思を掲げた。鈴木議長が基幹道路としての機能発揮を期待し、以上あいさつ3人によるくす玉割りや出席一同による通り初めで未供用区間の完成を祝った。当初予定していた園児バスによる通り初めは新型コロナウイルスの情勢により実施を見送った。

 この町道は、国道42号上浦海岸前(須賀漁港北詰)と橋杭園地交差点付近を連絡する。すさみ串本道路などの工事に伴う大型車両は踏切経由の出入りが難しく従来は橋杭小前経由に集中していたが、今後は2経路への分散化が進む形となる。

(2022年8月3日付紙面より)

くす玉割りで通行開始を祝う=1日、串本町くじ野川のくしもとこども園新園舎用地前
2022年08月03日
37 竹とんぼや水鉄砲作り
 太田の夏休みプログラム  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町南大居の交流センター「太田の郷」で1日、「夏休みプログラム」があり、小学生9人が地元の高齢者6人に教わって竹とんぼや水鉄砲を手作りした。

 太田地域の子どもたちに、体験活動や地域住民との交流を通じて楽しく長期休暇を過ごしてもらおうと、保護者主催で始まった取り組み。今回は、小刀やドリルといった工具の使い方、遊びの工夫など、地域の人々が培ってきた「生きた知恵」を伝えたいとの思いから、普段同所で健康体操などを行う「中里福祉プログラム」の参加者たちに協力を依頼した。

 子どもたちは近くの山で切ったばかりの青竹を使い▽竹とんぼ▽水鉄砲▽紙鉄砲▽竹灯籠―を制作。竹を割ったり削ったりして完成させた後は、早速水を飛ばすなどして遊んだ。

 細い竹筒にぬれた新聞紙を詰めて空気圧で飛ばす「紙鉄砲」の作り方を教えた生駒善一さん(84)は「昔は遊ぶ物も何でも手作りで、スギの花粉の硬いのを詰めて飛ばしたりもした。近くに子どもが住んでいないから、どこの子やろうと話してみるのが楽しい」。参加した仲地励君(太田小5)は「竹とんぼを作って、ちょっとだけ飛んだ。去年流しそうめん台を作ったけれど、今日は竹を細く削るのが難しかった」と話していた。

(2022年8月3日付紙面より)

水鉄砲を作る子どもたち=1日、那智勝浦町の交流センター「太田の郷」
2022年08月03日
38 7月度月例杯の結果
 那智勝浦ゴルフ倶楽部  
2022年08月03日
39 9人が上位入賞と活躍
 三重カップ空手親善大会  (北道院拳法和歌山支部 )
2022年08月03日
40 全力尽くし優勝目指す
 矢口樹君が関西ブロック代表に  (和歌山南紀ボーイズ )
2022年08月03日
41 感染拡大防止に協力を  市長が動画でメッセージ  (新宮市 )
2022年08月03日
42 まちづくりや観光学ぶ  新翔高校キャリアアップ計画  (新宮市 )
2022年08月03日
43 色彩豊かな作品並ぶ  前田稔夫さんが絵画展  (那智勝浦町 )
2022年08月03日
44 核兵器の史実を伝える  文化セで「平和の歴史展」  (串本町 )
2022年08月03日
45 宿題に役立つ本ずらり  アオハル!部活小説も  (熊野市立図書館 )
2022年08月03日
46 親子で夏祭り楽しむ 子育てサロン「ふれんZOO」 (紀宝町)
2022年08月03日
47 紀宝町は渓谷の宝庫 「キャニオンズ紀宝」を新設 (マイク・ハリスさん)
2022年08月03日
48 お悔やみ情報