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2022年07月30日
1 「太平洋」ペアリング賞受賞 ミラノ酒チャレンジ2022 (尾﨑酒造)

 新宮市船町の尾﨑酒造株式会社(尾﨑征朗(いくろう)社長)の「本醸造太平洋」が、イタリアのミラノで6月20日に開催された酒品評会「ミラノ酒チャレンジ2022」(イタリア酒ソムリエ協会主催)の純米・本醸造部門の「利き酒部門」で、ダブル金賞を受賞したほか、「フードペアリング部門」でベストフードペアリング賞(トマトとモッツアレラのカプレーゼ)に選ばれた。

 同品評会は、酒ソムリエ資格を持つ、イタリア人ワインソムリエ・バーテンダーなど酒と食の専門家がイタリア・ミラノで審査する日本酒コンテスト。日本酒の知識を広め、日本酒の素晴らしさをイタリア国内に伝える目的で2019年に第1回を開催。同社の「本醸造太平洋」は、その際にも本醸造部門で、最高賞であるプラチナ賞を受賞している。なお、新型コロナウイルス感染症の影響で品評会は2年連続で中止となっていた。

 今品評会では、利き酒ティスティング部門62人、デザイン部門20人を合わせた総勢82人の審査員が、合計408銘柄を審査。純米大吟醸・大吟醸酒部門、純米吟醸・吟醸酒部門、純米酒・本醸造部門、スペシャル部門の四つのカテゴリーで行われた。

 フードペアリング部門審査では、ワイングラスを使用し、トマトとモッツアレラのカプレーゼ、魚介のパスタ、ティラミスなど、イタリアを代表する食品や料理、デザートとともにブラインドテイスティングを実施。日本酒とイタリア食が持つ味の特性をお互いに引き出し合える、最適な組み合わせを判断した。

 7月に入って受賞の知らせを受けた尾﨑社長(78)は「熊野の地酒が国際的なプロの料理人に認めてもらえた。和食にも洋風の料理にも合うことが証明された。ありがたいこと」と喜びの声。

 「日本酒には日本の伝統の技術が結集されており、それが世界的に認められている。日本酒もワインと同様に食事とともに楽しむお酒。世界に通用するお酒として、今後より国際的になっていくのでは」と期待を込めた。

 同社は熊野地方唯一かつ本州最南端の蔵元。熊野川の伏流水、地元産の米を使用するなど地元「熊野」にこだわった酒造りを続けている。

 「本醸造太平洋」は「コクやキレ、丸みがありやや辛口」な口当たりが特徴。「全国燗酒コンテスト2021」お値打ちぬる燗部門最高金賞、「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」で2017年、18年と2年連続最高金賞を受賞するなど、数々の栄冠に輝いている。720㍉㍑1100円、1・8㍑2100円(いずれも税別)で販売中。

(2022年7月30日付紙面より)

ダブル金賞などを受賞した「本醸造太平洋」を手に尾﨑征朗社長=28日、新宮市船町
2022年07月30日
2 18の国・地域の高校生と対話
 アジア・オセアニアフォーラム  (和歌山県 )

 日本を含めた18の国・地域の高校生が集う「世界との対話と協働:アジア・オセアニア高校生フォーラム」が25~27日、オンラインで開催された。新宮・東牟婁地方からは県立新宮高校と串本古座高校から計10人が参加。3日間のプログラムを通じて環境や食糧、教育といった世界共通の問題について意見を交わした。

 和歌山県、県教委など主催。各地の高校生と交流する中で、グローバルな視野で物事を捉える力を養うとともに、国際社会で活躍できるリーダーの育成を図ることが目的。

 本年度は日本の他、インドやシンガポール、韓国、中国、ブルネイ、ラオス、ミャンマー、モンゴル、トルコ、オーストラリアなどから計84人が参加。和歌山県内では14校から47人、県外は9校から10人が出席した。

 プログラムは全て英語で行われ、高校生たちは▽津波・防災▽環境▽ダイバーシティー(多様性)▽教育▽食糧―の五つのセクションに分かれて自らの意見・提案などを発表した。

 教育セクションでは、教育格差や教師の働き方、世界寺子屋運動、10代のデートDV予防、学校外も含むさまざまな学習体験を高等教育の単位として認める「単位銀行制」の導入など、多岐にわたる内容について議論。新宮高校の柿本優心さん(2年)らのグループは、世界には貧困によって初等教育を受けることができない人々がいることから、使途が明確で楽しんで参加できる募金活動の必要を伝えた。

 ダイバーシティー・セクションに参加した中野祐一朗君(3年)は「ダイバーシティーという言葉の意味や具体的にどんな取り組みが必要かを発表した。海外の生徒が『受け入れる』という表現に、『抱きしめる』という意味の“embrace”を使っていて、自分もまねしてみるなど、いろんな発見がありました」と話していた。

(2022年7月30日付紙面より)

教育セクションに参加した生徒ら=26日、オンライン
プレゼンテーションをする生徒=同日、新宮市の県立新宮高校
2022年07月30日
3 国際交流員イェさんに感謝状
 退任に伴い堀町長が贈呈  (那智勝浦町 )

 国際交流員(CIR)として那智勝浦町で活動していたミャオミャオ・イェさん(27)が31日(日)をもって退任することから28日、役場町長室で感謝状の贈呈式があった。堀順一郎町長や瀧本雄之副町長らがこれまでの活動をねぎらうとともに、感謝を述べた。

 中国浙江(せっこう)省出身で国籍はオーストラリアのイェさんは「語学指導等を行う外国青年招致事業(JETプログラム)」により来日。2020年12月から同町で任用され、観光案内所や町観光企画課で勤務していた。

 飲食店のメニューやホームページなどの翻訳、町内の小学校訪問や町立図書館で実施した国際交流行事で、オーストラリアの紹介を行うなど尽力してきた。

 金子恭之総務大臣から贈られた「JET絆大使任命状」を代読し、感謝状を手渡した堀町長は「新型コロナウイルスで外国人観光客が激減した中での勤務となった。その間のミャオミャオさんの業績は今後、海外からの観光が回復した際につながっていくと思う。また、子どもたちとの文化交流は、その子どもたちが大人になった際に国際的に活躍するきっかけになるかもしれない。本当にありがとうございました」と感謝を述べた。

 任期は最長5年だが、更新は行わず退任を決意したイェさん。同町については「自然豊かで、人情に厚い町。子どもたちとも広く交流ができた。機会があれば今度は家族を連れて、一緒に来たい。本当に良い所でした」と振り返る。

 今後については「しばらくは帰国して自宅で休みます。日本での経験を生かして、観光分野などで活躍したい。また、将来の夢は漫画を作って、本にできればうれしいです」と笑顔で語った。

(2022年7月30日付紙面より)

ミャオミャオ・イェさん(左)に感謝状が贈られた=28日、那智勝浦町役場
2022年07月30日
4 誘致の思いなど伝えて始動
 古座川ロードレース実行委  (古座川町 )

 古座川町内で9月3日(土)、ジャパンサイクルリーグ(JCL)第7戦「古座川ロードレース」が開かれる。その運営を担う同レース実行委員会(須川陽介実行委員長)が今月27日に役場本庁で第1回会合を開いて概要を確認し、当日の通行規制に必要なボランティア確保と地域協力確立の必要性を申し合わせた。

 同リーグは地域振興と競技振興を重ねこなして世界的評価を目指す競技会として、昨年3月に発足。プロチーム10組が参画し、全国各地で対戦を繰り広げている。その一競技地として名乗りを上げたのが同町で、信号がなく交通量も穏やかな町内環境を生かして誘致に成功。以降コース設定など段取りを進めて初実施を目指すさなかにある。

 第7戦はJCLが競技主管、同実行委員会が大会運営をして主催。当日は道の駅一枚岩拠点で午前10時~午後2時に競技、その前後に拠点で開閉会など諸行事を実施する。競技コースは今津橋~下露峠~滝の拝~鶴川交差点経由の周回ルート(全長41・6㌔)を設定していて、選手は3周して順位を競う。

 同実行委員会事務局によると、通行規制は選手集団の先頭通過30分前~後尾通過30分後の範囲を目安にかけるが詳細な時間が見通せないため、競技中全般で住民らに選手最優先の協力を求める状況を見据える。ボランティアには競技中のコース管理(選手の脇道への誤進入防止や通過時の安全確保など)や受付など、特別な知識がなくてもできる運営を優先して充てる方向で協力を求めるという。

 第1回会合の実施に当たり西前啓市町長は、直面する諸課題を乗り越えての運営成功を期待。誘致の当事者・須川実行委員長は実施の経緯と実施にかける町域振興の思いを伝えて、実行委員の結束を固めた。

 同実行委員会の事務局は、第7戦の翌日に選手誘導のツーリング体験会「ぐるっと古座川サイクリングフェス2022」を計画し、現在エントリーを受け付けている古座川町観光協会。感染予防対策(観戦制限など)は目下の情勢が不安定のため模索中という。問い合わせは同協会(電話0735・70・1275)まで。

(2022年7月30日付紙面より)

実行委員に誘致の経緯やかける思いを伝える須川陽介実行委員長=27日、古座川町役場本庁
2022年07月30日
5 梅の土用干し  新宮地方で始まる  
2022年07月30日
6 毎日の過ごし方を考えて  公立小中学校で終業式  (新宮市 )
2022年07月30日
7 各種サービス内容学ぶ  身体障がい者福祉会が研修会  (紀宝町 )
2022年07月30日
8 外国語の楽しさ伝える  ALTが保育所を訪問  (紀宝町 )
2022年07月30日
9 地域サービス向上、活性化図る  日本郵便と包括連携協定を締結  (紀宝町 )
2022年07月30日
10 地域活性化施設の考え示す  公募に向け現地説明会実施  (串本町 )
2022年07月30日
11 念願の句集「和深」発行へ  俳句愛好の木皮慧子さん  (串本町 )
2022年07月30日
12 クジラの町で夏を満喫  太地小と白馬北小が交流  
2022年07月30日
13 お悔やみ情報
  
2022年07月28日
14 クジラの町へようこそ!
 3年ぶり白馬北小と交流  (太地小学校 )

 太地町に26~28日の3日間、姉妹都市・長野県白馬村の白馬北小学校(松下設吉校長)の5、6年生104人が滞在している。27日には太地町立太地小学校(海野文宏校長)の5、6年生19人が町立くじらの博物館など案内し、3年ぶりの交流で友情を育んだ。

 白馬村と太地町は1984年に姉妹都市提携を結び、翌85年から両校の交流がスタート。これまでは太地小児童が4年生の冬に白馬村を、白馬北小児童が5年生の夏に太地町を訪れていたが、新型コロナウイルス感染拡大によってこの2年は訪問がかなっていなかった。

 交流は本年度で3年ぶり36回目。太地町公民館で開かれたセレモニーでは、宇佐川彰男教育長が「長旅お疲れさまでした。白馬村にはない景色に触れ、クジラと一緒に楽しい思い出をつくってください」と歓迎。太地小の6年生5人が綾踊りを披露し、絵付けをしたシャチ型のオカリナ「おるかりな」を手渡した。

 くじらの博物館では、太地小児童がガイド役になり、飼育されているクジラやイルカの種類や生態を解説。白馬北小児童は、巨大なオキゴンドウやハナゴンドウが水しぶきを上げてジャンプする姿に「かっこいい」「でっか!」「すごい」と身を乗り出して歓声を上げた。

 白馬北小の丸山千聖さん(6年)は「思っていたよりもずっと暑くてびっくり。クジラについていろいろ話してくれ、すごく分かりやすかった」。三ツ橋しずさん(同)は「海がきれいで、白馬よりももっと自然を感じる。白馬からは、本のしおりと山の自然保護についてのカードをお土産にした。オカリナをもらってうれしい」と笑顔。案内した太地小の山門咲紀さん(5年)は「腹びれのあるイルカの『はるか』や捕鯨について伝えた。好きなクジラの種類についてなど、いっぱい話したいな」と語った。

 この日の午後は、周囲に海のない白馬北小の児童に楽しんでもらうため、磯遊びを予定している。

(2022年7月28日付紙面より)

友情を育む太地小と白馬北小の児童たち=27日、太地町立くじらの博物館
ダイナミックなクジラショーに見入る
2022年07月28日
15 より充実した支援目指し
 訪問型家庭教育支援の専門講座  (那智勝浦町 )

 和歌山県教育委員会は26日、那智勝浦町の体育文化会館で「令和4年度訪問型家庭教育支援推進事業」の第2回専門講座を開催した。この日は同会館とオンラインでも実施され、家庭教育支援や学校、行政の関係者、学校運営協議会委員などが対象で約40人が参加。家庭教育支援に関する事例発表や講演が行われ、最後は参加者同士での協議もあった。

 同講座は、家庭教育支援に関する理解を深めるとともに、家庭教育支援が効果的に機能するチームの体制を確立し、関係機関が連携を図ることでより充実した支援へとつなげることが目的。

 開会に先立ち、県教育庁紀南教育事務所の大堀和美所長が「家庭環境が変化し、課題を抱えて地域から孤立するなど、支援が届きにくい家庭への対応が重要となっている。県内では保護者の学びの場や家庭教育に関する情報提供、相談の機会を設ける自治体も増えている。必要性を伝えていきたい」とあいさつ。

 同町青少年センターを中心に各関係機関で組織される同町家庭教育応援チーム「ほっとほーむ」の相談員である西田好孝さんらが「ほっとほーむ6年間の歩み」と題し、活動や事例を発表した。

 児童生徒や保護者、地域、関係機関とのつながりに重きを置く同チームは町内の▽不登校問題▽人とのつながりの変化▽家庭の孤立化―などの課題解決や家庭教育支援・児童生徒支援の効果的な連携の推進を目的に2016年10月に設立。

 家庭訪問(ベルト型中心)と教育支援センター「ほっこり」、相談活動、保護者同士のつながりをつくる「ほっとサロン」、部会活動の開始や開催回数を増やした「定例会」の五つを柱に活動しているとした。

 LINE(ライン)での相談受け付けを行い、保護者・子ども・関係機関とつながること、保護者同士のつながり、メンバー同士がつながれば良い支援につながると訴えた。

 西田さんは「相談件数増は成果とも取れるが、不安や悩みを抱えた保護者や子どもが増えていることも確か。関わることに重きを置き、安心して相談できる身近な存在となれるよう活動していきたい」と締めくくった。

 湯浅町家庭教育支援チーム「とらいあんぐる」代表の上田さとみさんが「今、なぜ家庭教育支援?!~つながることの大切さ~」を講演。

 上田さんは核家族化や単身家庭の増加、地域社会の希薄化、地方経済の衰退、家庭の孤立や児童虐待、DV、子どもの貧困などの問題や詳細を解説した。

 過去には子どもの問題行動は子ども自身の問題とされていたが、現在は環境が関係していることが多いと指摘。環境の変化が重要だと述べた。

 支援については「つながることも大切だが、つなげることが大切。さらにいつでも相談できる安心感が重要。支援自体は自立に向けて行うもの。親御さんや子どもさんも自立していただけるように進めていかなくてはならない」と話した。

 その後、参加者はグループに分かれ、「事例を通して問題を『見極める目と対応方法』を考える」と題し、協議を行った。

(2022年7月28日付紙面より)

参加者が訪問型家庭教育支援について学びを深めた=26日、那智勝浦町の体育文化会館
大堀和美所長
上田さとみさん
2022年07月28日
16 かつての風習、現在に
 瀞峡で神事「川伏せ」  

 和歌山、三重、奈良の3県にまたがる景勝地・瀞峡で17日、「川伏(かわふ)せ」神事が営まれた。北山川(瀞八丁)を主な活動拠点にしている事業者や観光客などが参加。神事を通して水難防止などを祈願した。

 筏(いかだ)流しやプロペラ船、三反帆(さんだんぼ)。川で漁をしたり、食糧や郵便物が船で運ばれたりと、瀞八丁周辺に住む人々にとって、北山川は暮らしの中心だった。

 日々の暮らしを豊かにしてくれる一方、川の周辺での暮らしは豪雨災害や洪水・水難事故による被害と隣り合わせ。そんな同地域では昭和の初めごろ、「スズキ追い」という雨乞い行事とともに水難防止を祈願する「川伏せ」という神事が行われていた。

 時代の変移とともに、いつしかなくなり、忘れ去られていた神事「川伏せ」。2011年の紀伊半島大水害などを機に、瀞峡地域活性化協議会メンバーらは、地域の活性化と改めて水による被害防止を祈願するために神事の復活を企画。

 新型コロナウイルス感染拡大状況を鑑み、ここ数年は自粛を余儀なくされていたが、このたび現代の解釈の下、1回目の神事を斎行するに至った。

 奈良県十津川村の「瀞ホテル」前では、玉置神社の舛谷武宮司が修祓(しゅばつ)の儀。前もって玉置神社で祈とうした白玉石を再度清め、川舟に乗った参列者らは上瀞から下瀞にかけて、それぞれが難所だと感じる場所に白玉石を投げ入れていった。

 発起人の一人、「川船観光かわせみ」の東福万(ふくかず)さんは「今日は天候にも恵まれた。連休の中日ということもあり、川船乗船客やカヌー、ラフティングなどで訪れた人にも参列いただいた。関係団体が一体となって川の産業を盛り上げていきたいという思いもある。これから毎年、やっていけたら」。

 「瀞ホテル」の東達也さんは「古い地方の風習などが書き記された文献があり、その中に『川伏せ』神事があり、年配の方からも川が荒れたときや水難事故があった年に神事をしていたと話を聞いた。文化を継承していくとともに、川開きのような意味合いも含めて復活させられたらと思った」と経緯を語り「他の事業者さんも好意的に受け取っていただいた。ジェット船がなくなり瀞峡を訪れる人も少なくなったけど、今日は多くの人に参列いただいた。今後も神事を継承するとともに、瀞峡を盛り上げていきたい」と話していた。

(2022年7月28日付紙面より)

水難防止を祈願し白玉石を川に投げ込んだ=17日、奈良県十津川村
神事に参加した皆さん
2022年07月28日
17 中学生約50人が資質培う 串本町で缶サット体験会 (県宇宙教育研究会)

 超小型模擬人工衛星(缶サット)体験会が23日に串本町立体育館や同町文化センターを会場にしてあり、県内にある4中学校の生徒約50人が問題解決の過程を経験して資質を培うなどした。

 この体験会は、県宇宙教育研究会が主催、県と県教育委員会、串本町と同町教育委員会が共催。人工衛星への理解を深めつつ宇宙の魅力を知る足掛かりの一つとして前年度から始まり、2回目となる本年度もほぼ同じ内容を準備し県教育委員会を窓口にして県内の中学生に参加を呼びかけた。

 当日は県立桐蔭中学校、同向陽中学校、同田辺中学校、串本町立串本西中学校から10チームが参加。講師はこの体験の監修者でもある東京大学大学院の中須賀真一教授が務め、難解な電子工作要素を差し引き▽約9㍍の高さから放出し3・5秒後に着地▽着地後に機体が自立▽機体に仕込んだ風船を着地の衝撃で割る―の各課題を達成する缶サットを作るよう指示を出した。

 主催者が準備した材料を用い約3時間をかけて機体を製作し、終盤は実際に落下させて各課題をどこまで達成できるかを各チーム2回ずつ実験した。その後は機体の設計と結果を発表しあい、良い方の実験結果で総合順位を決めて表彰を実施。向陽中Bチームが優勝、同Aチームが準優勝、田辺中Bチームが3位の好成績を上げた。

 優勝した向陽中Bチームの機体は時間差0・29秒で着地し、自立と風船を割る課題も達成した。リーダーの上野佑一朗君(3年)は「1回目でうまくいかなかった原因をみんなで考えてすぐに機体を工夫し、2回目に臨んだ。ここまでうまくいくとは思っていなかったので驚いた。リーダーとしてみんなの力をうまく引き出せたかなと思う」とコメント。中須賀教授は「問題解決のプロセスを実際に考えさせる」と指導の狙いを語り、同チームはその狙いに沿う流れを示す結果を収めた。

(2022年7月28日付紙面より)

中須賀真一教授(左から4人目)の指示にかなう缶サット製作に挑戦=23日、串本町串本
課題をどこまで達成できるかを落下実験で確認
2022年07月28日
18 アベンジャーズ、クローバーAが優勝
 夏季ソフトバレー大会  
2022年07月28日
19 新宮が近畿大会出場へ
 県スポ少大会バレーボール競技  
2022年07月28日
20 総勢150人で溝掃除  継続に向けて課題検討  (新宮市 )
2022年07月28日
21 多種多様なトンボ観察  自然探訪スクールに21人  (新宮市 )
2022年07月28日
22 月野瀬の河原で釣り体験  古座川ふるさと親子教室  (古座川町 )
2022年07月28日
23 前年度に続き3人組で挑戦  缶サット甲子園地方大会に  (串本古座高校 )
2022年07月28日
24 安全な取り扱い習得  追い払い用花火の講習会  (御浜町 )
2022年07月28日
25 伊藤選手、莊司選手が全日本へ  柔道体重別選手権で活躍  (紀宝柔道会 )
2022年07月28日
26 演奏や舞、歌声で支援  熊野の想い届けよらい  (御浜町 )
2022年07月28日
27 「重層的支援体制整備事業」学ぶ  民児協の7月定例会  (紀宝町 )
2022年07月28日
28 髙木亮英氏の住職就任祝し  「青岸渡寺第九世住職晋山法要」  (那智勝浦町 )
2022年07月28日
29 夏の楽しい思い出を  丹鶴幼で「夏まつりごっこ」  (新宮市 )
2022年07月28日
30 お悔やみ情報
  
2022年07月13日
31 サインして「ありがとう」
 三輪崎小を推進校に指定  (新宮警察署 )

 新宮警察署(田原正士署長)はこのほど、新宮市立三輪崎小学校(嶋田雅昭校長)を「サイン+(プラス)サンクス運動推進校」に指定した。「令和4年わかやま夏の交通安全運動」(11~20日)初日の11日、田原署長が同校を訪れ指定書を交付した。

 同運動は、横断歩道を渡るときに歩行者が手を上げる(サイン)などして、運転者への横断する意思を明確に伝えることに加え、停止した運転者に対し「ありがとう」(サンクス)の気持ちを会釈などで伝えることで、運転者に横断歩行者保護の意識を向上させ、横断歩行者事故を抑止することを目的としている。

 運転者とアイコンタクトをする習慣が身に付くことにより、安全確認の徹底を図ることができ、運転者にとっても感謝を伝えられることによって「止まって良かった」という気持ちから、横断歩行者保護の意識の継続性につながる効果が見込まれる。

 また、横断歩道の手前で車が止まってくれたという経験を重ねることで、子ども自身が運転者となった際に、横断歩道における歩行者優先の意識の定着を図る狙いもある。

 和歌山県警ではこのたび、運動を強力かつ広く展開するため、通学などにおいて横断歩道を渡る機会が多い小学生に積極的に取り組んでもらおうと、県内12署管内13校を推進校に指定した。新宮署管内では同校のほか、串本町立古座小にも指定書が交付された。

 なお、県警によると、信号機のない横断歩道で手を上げない場合、40台中2台の車しか停止しなかったが、手を上げた場合には40台中34台の車が停止したという。しかしながら、「信号機のない横断歩道における車の一時停止率」(2021年JAF調べ)によると、和歌山県は18・4%で全国ワースト5。停車率は年々上がっているが、全国平均(30・6%)には遠い状況となっている。

 田原署長は「子どもたちが笑顔で横断歩道を渡ることができる社会になってほしい」。指定書を受け取った嶋田校長は「子どもたちの安全が第一。児童の安全につながるように学校としても取り組んでいきたい。推進校指定を機に、さらに啓発に努めていきたい」と意気込みを語った。

(2022年7月13日付紙面より)

「サイン+サンクス運動推進校」に指定した=11日、新宮市立三輪崎小学校
田原正士署長(左)が嶋田雅昭校長に指定書を手渡した
2022年07月13日
32 治水事業推進に向け協力求める
 熊野川改修促進期成同盟会が総会  (新宮市 )

 熊野川改修促進期成同盟会(会長・田岡実千年新宮市長)の令和4年度通常総会が8日、新宮市役所別館であった。本年度事業計画など4議案を承認。本年度は、国土交通省や関係機関に予算確保や直轄河川事業促進などを要望していくことを確認した。

 同会は熊野川流域の水害防除と円滑な土地利用で地域発展に寄与することを目的に1981(昭和56)年11月に設立。国直轄区間河川の整備工事推進を目的に要望活動などを展開している。会員は新宮市、紀宝町の両首長、議会議員らが務める。

 田岡市長は11年前に甚大な被害を発生させた紀伊半島大水害に触れ、同盟会として総合的な治水対策のため、関係機関に改めて要望活動を行っていくとし、「新宮川水系河川整備基本方針」の見直しから河川整備計画が今年3月に策定されたことについて、各関係者らの尽力に感謝を述べた。

 大規模災害以降は、国が行う熊野川本川や支川での治水事業や市田川の排水機場のポンプ増強工事が実施されているとし、浸水被害の軽減につながるものと期待しているとした。

 気候変動などの影響で、地域住民は不安を抱えながら出水期を過ごしているとし、「今後とも新宮川水系河川整備計画に基づき、さらなる治水事業や南海トラフ巨大地震などの対策を推進していただきたい。流域住民の安全・安心を確保するため引き続き、皆さま方にはご協力をお願いします」と話した。

 続いて、来賓を代表して東牟婁振興局新宮建設部の久保浩也部長が祝辞を述べた。

 議案の承認後、副会長の西田健紀宝町長は「今後も河川整備計画にのっとり、力を合わせて住民の安心安全や美しい自然景観を守っていきたい」と述べ、閉会のあいさつとした。

  □     □

 紀南河川国道事務所の岡崎慎一副所長が、紀伊半島大水害を含む新宮水系における過去の洪水の詳細や水害後から取り組んできた災害復旧作業、河川激甚災害特別緊急事業、治水事業による河道掘削の効果、河口砂州の閉塞(へいそく)によって水位が上昇した事案、掘削土砂の有効事例、河口砂州が増水時に早く開口するために掘削工事を進めてきたなどを紹介した。

 そのほか、基準地点である相賀において、2万2000立方㍍毎秒の流量を安全に流下させることなどを目標とした新宮川水系(熊野川)河川整備計画を今年3月には策定したと報告。

 同水系の治水事業としては▽市田川特殊堤や相野谷川排水機場、市田川水門について耐震対策が完了▽鮒田水門などは引き続き耐震対策を行う▽国が令和元年度より、市田川排水機場で10・9立方㍍毎秒のポンプ増強に着手しており、本年度も実施する―などを説明した。

(2022年7月13日付紙面より)

熊野川改修促進期成同盟会通常総会の様子=8日、新宮市役所別館
会長の田岡実千年市長
2022年07月13日
33 サンゴの一斉産卵を確認
 担当の平林勲さんが観察  (串本海中公園 )

 串本町有田にある串本海中公園センター水族館(森美枝館長)が11日、串本の海を代表するテーブル状のイシサンゴの一種・クシハダミドリイシの一斉産卵を観察したことを発表した。

 世界最北限とされるサンゴ群落を有する串本の海の豊かな生態系を展示のコンセプトとする同館。イシサンゴ類担当として産卵シーズンに夜半~深夜の潜水観察を重ねている平林勲さんによると、海中観光船乗り場先約50㍍の海域に定着するクシハダミドリイシの群体が9、10日の2日間にわたり一斉産卵。タイミングとしてはおおむね例年並みで、やや小規模だが産卵中は暗い海中に吹雪が舞うようにバンドル(=精子と卵が入ったカプセル上の放出物)が幻想的に漂ったと印象を語る。

 今年はじかに観察できなかったがクシハダミドリイシに先んじて産卵が始まる傾向にあるスギノキミドリイシも先月下旬に一斉産卵したと見られ、バンドルを放出した後の状態を確認済み。今後もエンタクミドリイシなど他のサンゴの産卵が予想されるそうで、平林さんは「7月いっぱいは観察を続ける。串本の海に関わる一人として少しでも長く、豊かなサンゴの海を見続けられれば」と話している。

(2022年7月13日付紙面より)

9日に観察したクシハダミドリイシの一斉産卵の様子(串本海中公園センター水族館提供)
2022年07月13日
34 落語「熊野詣」披露
 亡き師の作、門弟継ぐ  (新宮市 )

 五代目桂文枝門弟落語会が9日、新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」であった。桂小文枝さんの「熊野詣」など、5人の落語家が落語を披露した。約250人が来場、軽快な語りを楽しんだ。

 新宮市、新宮市教育委員会の主催。新宮市丹鶴ホールオープニングイヤー事業として実施した。「熊野詣」は故・五代目桂文枝さんの名作となる。

 演目は、桂小文枝さんの「熊野詣」のほか▽テレビ和歌山に出演している桂枝曾丸(しそまる)さんの「欲盛通販」(和歌山弁落語)▽桂坊枝さんの「がまの油」▽桂かい枝さんの「堪忍袋」▽桂小きんさんの「米揚げ笊(いかき)」―があった。

 熊野詣では、桂小文枝さんが、よどみない語りを披露。もともとは25分から30分ぐらいの話を、オリジナルの部分も加え、50分程度に延ばした。父子が京都を旅立ち、熊野詣をする話で、熊野三山はもちろん、熊野比丘尼(びくに)や八咫烏(やたがらす)、梛(なぎ)の小枝、那智の滝なども登場する。

 観客は、身近な場所で展開する物語に引き込まれた様子で、熱心に見入っていた。他の出演者の落語もそれぞれが愉快なもので、観客は大いに笑い、盛んな拍手で称賛していた。

 桂小文枝さんは公演後に「熊野詣をやるのは3回目。順番もあるので、話の流れを2、3回やって覚えた。田辺の宿の話を入れたり、最後の落ちも変えた」などと説明。落語「熊野詣」について「残すためにも、広めていった方がいいと思う。20分ぐらいに縮め、笑いが増えるように手を加えて、(落語家)みんなが熊野詣をやって、残してもらえるよう願う」と話した。

 落語「熊野詣」は、「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界遺産に登録された2004年ごろに、熊野三山協議会が五代目桂文枝さんに創作を依頼して誕生した。創作に際し、何度も熊野を訪れ、ヘリコプターで上空から眺めるなどして、2年をかけて練り上げたという。

(2022年7月13日付紙面より)

「熊野詣」を披露する桂小文枝さん=9日、新宮市下本町の「丹鶴ホール」
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