光洋中で教育講演会 (新宮市 )
新宮市立光洋中学校(榎本由香校長)の学校運営協議会「光洋やろら会」(下地芳延会長)は13日、同校体育館で教育講演会を開いた。同市出身でサッカーJリーグに加盟しているFC町田ゼルビアのフィジカルコーチを務める津越智雄さん(42)が仕事内容や夢をかなえるために必要なことなどを講話した。
やろら会は、同校が家庭や地域と連携して教育活動を展開し、地域や社会に開かれた学校づくりを推進できるようにつくられた組織。地域の代表者や育友会、教職員で構成され、綱引き大会など幅広く活動している。同会の江川大二郎さんが同級生で友人でもある津越さんに講演を依頼し実現した。
津越さんは旧蓬莱小学校、近畿大学附属新宮中学校・高校、筑波大学大学院を卒業後、選手として栃木SCやイングランドの「Woodley Sports FC」などで活躍。25歳でサッカーをやめた後、東京ベルディやサガン鳥栖などでフィジカルコーチを務めた。昨年、韓国の蔚山現代(ウルサンヒョンデ)FCでの指導時には、アジア・チャンピオンズリーグ優勝を経験した。
この日は3年生71人が体育館、1、2年生は各教室からリモートで津越さんの話に耳を傾けた。講話を前に下地会長が「皆さんは夢を持っていると思います。今日の話を聞いて今後の学生生活に取り入れ、目標に向かって頑張っていただきたい」とあいさつした。
講演で津越さんは、子どもの頃はけがや病気が多かったと振り返り、中学2年生の時に始まったJリーグの試合を見て「自分もプロのサッカー選手になりたい」と思うようになったと説明。体幹や筋力トレーニングなど、体力的な強化を図るコーチの仕事内容を紹介した。
将来については「今の時代はSNS(会員制交流サイト)などの普及で自分がどんな位置にいるのか分かってしまう部分もあるかと思いますが、気にせず、真面目に取り組み続けることで今後の仕事での成功や夢をかなえられると思うので頑張ってください」と呼び掛けた。
田原智弥君は「モチベーションの保ち方などが印象に残り、参考になりました。スポーツだけでなく生活の面でも大切なことなので、話してくれた言葉を忘れず将来に生かしていければ」と話していた。
(2021年12月16日付紙面より)
医療センター分娩予約休止受け (那智勝浦町 )
新宮市立医療センター産婦人科の分娩(ぶんべん)予約休止の発表を受け14日、那智勝浦町の各組織の代表ら6人が同町役場を訪問。12団体が連名で安心して出産、子育てできる環境の保持についての要望書を堀順一郎町長に提出した。
提出した要望書には分娩休止によって、妊婦の負担増や地域に暮らす若者が出産に向き合えなくなることから、産み控えや居住すら断念してしまい地域の急激な衰退が生じるとあった。さらに地域で安心して出産ができるよう、和歌山県や国などへの一層の働き掛けを要望する旨が記されていた。
町民生児童委員協議会と那智勝浦地区更生保護女性会の岡本美智子会長は「休止によって里帰り出産もできない状況。少子化にも拍車が掛かってしまう。出産は一つ間違えれば大変なことになる。医師がいないと助かるものも助からない。あらゆる方面での尽力をお願いします」。
町老人クラブ連合会の峰武久会長は「安心安全な地域の構築のためにぜひ、医師の確保をお願いしたい」と訴えた。
堀町長は「新宮市とも医師の招聘(しょうへい)について協議している。医師の給与増額の際の分担金も考えている。今後も県や国に実情を訴えていきたい」。
また、招聘がかなわなかった場合について、「あくまで最後の手段だが、招聘が難しい場合は遠くの病院に向かう妊産婦の方々の旅費や宿泊費を補助できるように予算の計上を検討している。しかし、招聘することが一番。私も皆さんと同じ方向を向いています」と話した。
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要望書を連名で提出した団体や代表は次の通り。
■要望書の提出団体
▽那智勝浦町区長連合会(串俊男会長)
▽那智勝浦町保育所保護者会(村田英典会長)
▽南紀くろしお商工会(森川起安会長)
▽那智勝浦町社会福祉協議会(岡﨑晴賀会長)
▽那智勝浦町老人クラブ連合会(峰武久会長)
▽那智勝浦町民生児童委員協議会(岡本美智子会長)
▽那智勝浦地区更生保護女性会(岡本美智子会長)
▽那智勝浦町赤十字奉仕団(浦上眞千代委員長)
▽那智勝浦ロータリークラブ(後誠介会長)
▽勝浦ライオンズクラブ(戸間宏治会長)
▽那智勝浦町建設業組合(上地秀和理事長)
▽一般社団法人和歌山県建築士会新宮支部(清水重延支部長)
(2021年12月16日付紙面より)
潮岬こ小中区津波避難訓練 (串本町 )
串本町立潮岬こども園(勝山久美園長、園児38人)、同潮岬小学校(堀靖典校長、児童149人)、同潮岬中学校(水上茂秀校長、生徒63人)、潮岬区(増本昌弘区長)が10日、紀伊半島沖を震源とするマグニチュード9の地震発生を想定し合同津波避難訓練に取り組んだ。
この訓練は、高台の潮岬地区で主に生活していることで薄れがちな津波避難意識を子どもたちに託したいと考えた潮岬区自主防災会が3校園や区に働き掛けて始まった取り組み。同防災会が避難路の交通安全確保に努める形で合同実施しているが、おととしは津波避難以外の備えを考えることも大切だとして合同防災学習に置き換え、昨年は新型コロナウイルスの影響で実施できなかったため久しぶりの実施となった。
この日は午後1時30分の大地震発生を想定して訓練を始めた。園児や児童、生徒は強い揺れから身を守る行動を取った後、教職員の合図で3校園より高台となる潮岬特別地域気象観測所横駐車場へ駆け上がった。津波避難中は可能な限り防災頭巾を着用。園児、生徒、児童の順で同駐車場に到着し、約8分で全員の津波避難が完了した。
今回は300人規模での実施で、様子を見届けた町総務課防災・防犯グループの大芝英智グループ長は低地の店舗にいるときに大地震が起こったら避難行動をしなければならない、と同訓練に取り組む理由を意識付け「東日本大震災ですぐ避難した人が助かったのは、日頃から訓練や学習をして防災意識が高かったから。皆さんも訓練すれば自然災害から自分の命、家族の命を守れると思ってほしい」などと講評。園児児童生徒を代表して潮岬中生徒会の濵口優希乃会長(2年)が取り組んだ感想や地域への感謝を述べて締めくくった。
(2021年12月16日付紙面より)
太田小と三尾川小が遠隔授業
那智勝浦町立太田小学校の加苅愛心(あいみ)さん(2年)と古座川町立三尾川(みとがわ)小学校の田堀まつりさん(2年)が11月30日から12月15日にかけて、オンライン授業で一緒に国語「わたしはおねえさん」を勉強した。
両校の2年生はともに1人学級で、昨年から作文などの成果物交換や単元ごとの学習発表といった形で交流を重ねてきた。今回は「GIGAスクール構想」で導入された1人1台のタブレット型パソコンを活用し、2週間かけて一緒に勉強した。
授業は三尾川小の前田知香教諭が担当。児童2人はそれぞれの学校の教室で、前田教諭は別室からパソコンをつないで授業を行った。
授業では、句点ごとや登場人物の役割ごとに、2人で交代しながら教科書を音読。それぞれの心に残ったところやその理由を発表し、作文用紙にまとめた。
前田教諭は「1人学級では、同い年の友達の意見を聞き、自分と比較することが難しい。そのため今回の授業では、多少時間がかかっても2人に意見を発表してもらい、『今の発表についてどう思う?』と問い掛けることを意識した。以前からときどきオンライン交流をしていたこともあり、2人とも授業に集中して楽しんでくれた。自分が話すとき以外はパソコンのマイクをオフにするなど、オンライン学習のマナーも身に付けていた」と振り返る。
授業を終えて加苅さんは「すごく楽しかった。お話ししながら授業をするのが良かった」。田堀さんは「愛心ちゃんとは同じ意見になることが多かった。実際に会ってみたい」と話していた。2人は今後も年間を通じ、交流を継続していくという。
(2021年12月16日付紙面より)
男子団体も出場権を獲得 (新宮高校 )
「県立高等学校の在り方」公表 (和歌山県教委 )
和歌山県教育委員会は11月30日、県立高校の再編に向けた「県立高等学校の再編整備の基本的な考え方」と「各地域における今後の県立高等学校の在り方」を発表した。
紀南エリアでは、串本古座高校は地域の特性を踏まえ、存続充実を目指し、県立新宮高校と新翔高校は地域の教育ニーズに応える1校への再編整備を検討し、着手するという。
県教委の諮問機関「きのくに教育審議会」は昨年夏、「現在29ある県立高校(全日制)の数を今後15年で3分の2の20校程度とするのが適正」といった内容の答申を提出。県教委は答申を基に再編整備実施プログラム(仮称)の策定に着手していた。
これまで、県内各地で説明会や懇談会を開催。「再編整備の考え方の骨子」や「各エリア(地域)にどのような学校や教育を整えるか」などについて説明し、意見や要望を聴取してきた。
このたびの公表では、再編整備についての共通認識を▽県民が期待する高校教育の姿▽再編整備の理念▽県立高校の魅力化に向けて重視するポイント▽再編整備のステップ―の項目別にまとめ、「県民の願いを叶(かな)えていく上で、学校規模は1学年あたり6学級を目標、4~8学級を適正範囲とする」などと記している。また「再編整備は全県的な視点で計画されるが、時期や進め方は地域により異なる。また、今後人口動態や学級定員など状況の変化があれば、柔軟に対応していく」としている。
「考え方」「在り方」はいずれも県教委ホームページから閲覧可能。
(2021年12月2日付紙面より)
水中クリスマスツリー設置 (串本ダイビング事業組合 )
串本ダイビング事業組合(高岡誠会長、会員24店舗)が11月30日、ダイビングポイント・備前の海底に水中クリスマスツリーを設置し聖夜の雰囲気を添える取り組みを始めた。
平成23年紀伊半島大水害に伴う自粛機運の打破を見据えて始めた話題づくりの一環で、実施11回目。より多くのダイバーに串本を知ってもらい、さらにはそのような挑戦を重ねる地域をアピールして町全体の盛り上げにつなげる思いで今年も取り組むこととした。
このイベントを担当する道井洋之さん(バブルリングダイバーズ串本)によると、準備したクリスマスツリーは人工物で高さは約3㍍。前日に組み立てと飾り付けをし、当日はサンタクロースの衣装を着た2人を含むダイバー8人が手分けして水深18㍍の海底に固定しアピール用の撮影をして作業を締めくくったという。
電飾は付いていないが、ダイビング時に持参する懐中電灯をその代わりにしてツリーに差し込んで記念撮影をする形でダイビング客に雰囲気を楽しんでもらうそう。人工物のため、クリスマス終了後の27日(月)以降速やかに回収するとしている。道井さんはこの話題づくりが自粛機運の打破から始まった経緯を振り返り、この取り組みがコロナ禍を乗り越え目指す盛り上がりにつながる話題となることを今後に願った。
(2021年12月2日付紙面より)
拝殿に来年の大絵馬掲揚 (熊野速玉大社 )
新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で1日から一足早い迎春準備が始まった。拝殿の外に、来年のえと「壬寅(みずのえとら)」の大絵馬が掲げられた。
大絵馬はヒノキ製で、縦1・5㍍、横2・1㍍。アクリル絵の具などを使用し、瑞光を背景に梛の御幣をくわえ、鋭い眼光で前を見据える雄虎を表現。疫病や不浄を表したという岩を、たくましい前脚で力強く踏み付ける様子が描かれ、「地球のために全ての祈りを」の文字が添えられている。
例年は拝殿の内部に掲揚する大絵馬だが、参拝者が拝観しやすいように外に掲げられた。
同大社によると、新年の参拝時は今年と同様に、参拝所の石段手前にさい銭箱を配置し、要所要所に消毒液を設置するなどして参拝者の新型コロナウイルス感染症対策を講じるという。
上野宮司は掲げた絵馬について「力強い神様の虎を描き、『地球のために全ての祈りを』と書き添えた。われわれは地球のために一人一人ができることをしていかなくてはならない。自然環境を大切にする年にするためにも、速玉大社としても訴えていきたい」。
参拝者や崇敬者に対しては「年内に神社を訪れる参拝者さまのためにも一足早い迎春準備をさせていただいた。皆さまにとってより良い一年であることを祈願しております」と語った。
(2021年12月2日付紙面より)
下里小で遠隔教育プログラム (那智勝浦町 )
那智勝浦町立下里小学校(泉一代校長)で11 月30日、大手しょうゆメーカー・キッコーマン株式会社と映像でつながる「食育×しょうゆ 遠隔教育プログラム」があった。5、6年生22人がしょうゆの歴史や魅力、料理をおいしく食べる秘訣を学んだ。
静岡大学発のベンチャー企業・一般社団法人「プロフェッショナルをすべての学校に」(代表=塩田真吾・静岡大学教育学部准教授)による事業。情報通信技術(ICT)を活用してさまざまな企業と遠隔授業を行うことで、中山間地域や離島に暮らす子どもたちに多様な価値観や職業観に触れる機会を提供し、教育格差の縮小を目指す。
授業では、キッコーマン東京本社のしょうゆ博士・渡辺圭さんが講話。大豆、小麦、塩を使った製造工程やしょうゆが使われている意外な食品を紹介し「しょうゆには甘味、塩味、酸味、苦味、うま味の五つが全部入っている。おいしそうな色や味、香りを付けるだけでなく、臭み消しや殺菌効果もあり、世界中の料理で使われている」と魅力を語った。
「今までで1番『おいしく食べた』のはどんなとき?」の問いを考えるワークショップでは、児童一人一人が「野球の大会で優勝した後の焼肉」「おなかがすいたときの卵かけご飯」「山の上で海とサクラを見ながら食べる」と発表。しょうゆの搾りかすに触れる時間もあり「くせになる香り」などの声が上がった。
関谷実波さん(6年)は「しょうゆを作るにはたくさんの工程があって、温度管理なども大変だと思った。食事をおいしく食べる秘訣は、友達や家族と楽しい話をしながら食べることだと思う」と話していた。
(2021年12月2日付紙面より)
那智勝浦ゴルフ倶楽部
軟式野球部「第4回大会」 (那智勝浦町体育協会 )
JAみくまの杯学童女子軟式野球大会
県軟連東牟婁支部学童部新人大会