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2021年12月14日
1 来年年末ごろ目指し取り組む
 打ち上げ開始の延期明かす  (スペースワン株式会社 )

 スペースワン株式会社(太田信一郎代表取締役)が11日、小型ロケット「カイロス」の打ち上げ開始について来年年末ごろを目指して取り組む考えを明かした。当初掲げた本年度中からの延期で、同社の阿部耕三取締役(43)は新型コロナウイルス感染拡大に伴う部品調達難を事由として挙げている。

 同社は串本町田原に射点がある民間小型ロケット発射場「スペースポート紀伊」の運営母体。現在の進捗(しんちょく)状況などを説明したいと地元のスペースポート紀伊周辺地域協議会(会長・下宏副知事)へ申し入れ、串本町サンゴ台にあるホテル&リゾーツ和歌山串本で開かれた臨時総会に出席して説明する中で打ち上げ開始延期の経緯を伝えた。

 説明に臨んだ阿部取締役によると、同発射場の建屋は完工し現在設備を整備中。必要な部品を国内外から調達しているが、世界規模の感染拡大に伴う生産、物流の停滞で思うように進まず、打ち上げ前の試験も含めて計画に遅れが生じ本年度中の開始が困難になったという。地元の期待に添えないことへの謝意と今後も地域と共生する企業であり続ける思いを掲げ「来年年末ごろを目指して取り組んでいきたいと考えている」と伝えて理解と協力を求めた。

 会員から意見や質問はなく、下副知事は「来年年末で努力していただける」と解してこの報告を受け止めた。

(2021年12月14日付紙面より)

打ち上げ開始が本年度中から来年年末ごろに延期となったスペースポート紀伊
阿部耕三取締役
2021年12月14日
2 町総合防災訓練に1600人
 みんなで考える防災の継続を  (紀宝町 )

 2011年の紀伊半島大水害から10年の節目を迎え、紀宝町は12日、町総合防災訓練を実施。32の自主防災組織が避難や炊き出しなどの各種訓練に取り組み、参加した約1600人が防災意識の高揚を図った。

 午前9時、大津波警報、大雨洪水警報、土砂災害警戒情報発令の放送が流れ、各地区で訓練を開始。鵜殿6組自主防災は、高台の一角で避難者の受け入れ訓練を行い、約60人がテント設営やコロナ対策を意識した炊き出しなどに取り組んだ。野村由美代表は「継続することで防災意識につながる。今後も続けたい」と話した。

  □     □

■防災シンポジウム



 午後からは町生涯学習センターまなびの郷で開催。町防災行政総合アドバイザーで東京大学大学院客員教授の松尾一郎さんが「備えは命を守る」をテーマに講演した。

 ▽危機感を共有できる社会▽被害を想定できる人を増やす▽役割に応じて正しく行動する「地域とひと」をつくる―の防災三原則を紹介。「みんなで考える防災を継続し、タイムラインは使いながら改善を」と示した。

 大水害から10年をテーマに、西田健町長、近畿地方整備局の小島優・河川部長、紀南病院の森本真之助医師、津本地区自主防災会役員がパネル討論を展開。西田町長は「タイムラインが町の文化となるよう災害に強い町づくりに努める」と語った。

 小島部長は河道掘削や護岸整備などを紹介し「治水対策を総合的に進めていく」とした。コロナ禍の避難について森本医師は「マスク、手洗い、3密回避を徹底し、ためらわず避難することが大切」と解説した。

 パネラー4人が「人の命が一番」「事前防災」「何よりも命が大事」「段取り8割」と命を守るキーワードを掲げ、コーディネーターの松尾さんは「今後は南海トラフ地震対策が求められる。災害に強い地域に向けて一緒に取り組んでいきたい」と締めくくった。

(2021年12月14日付紙面より)

鵜殿6組自主防災が炊き出し訓練に取り組む=12日、紀宝町鵜殿
シンポジウムでパネル討論=紀宝町生涯学習センターまなびの郷
松尾一郎客員教授
2021年12月14日
3 西村伊作らの原稿発見 雑誌が刊行された形跡なし (新宮市)

 新宮市名誉市民・西村伊作(1884~1963年)と、伊作と親交があった小説家で牧師の沖野岩三郎(1876~1956年)の原稿がこのほど発見された=写真。同市丹鶴の旧チャップマン邸では11日、伊作のひ孫の立花万起子さん立ち会いのもと記者会見が開かれ、市立佐藤春夫記念館の辻本雄一館長が「時代背景をうかがうことができ、いろいろなことが想像できるおもしろい原稿」と見解を述べた。

 発見されたのは「財産全部を棄(す)てよ(資本家の取る可(べ)き唯一路)」(伊作)と「悪(にく)まれ口を叩(たた)きます」(岩三郎)。二つの原稿は茶色の封筒に入っていたことから同時期のものであると推測。

 伊作が文化学院や芸術村構想などに触れていないことなどから、ロシア革命(1917年)の影響でブルジョア階級への風当たりが強くなり、さらには米騒動(18年)が全国的な展開を見せた時期(19年ごろか)のものと思われる。

 岩三郎の文章から、雑誌「紀州縦横公論」用の原稿だと考えられるが、雑誌が刊行されたかは確認できず、市立図書館に依頼し県立図書館、国会図書館をはじめ各大学図書館などで検索をしたが所在は明らかにならなかった。

 辻本館長によると、明治天皇暗殺を企てたとして11年、全国から24人が連座され、熊野地方からも大石誠之助をはじめとした6人が連座した「大逆事件」の波紋も大きかった時期だけに、出版が困難であった可能性もある。

 原稿の存在が初めて明らかになったのが3年ほど前。三重県津市在住の平野繁さんが所蔵していた。平野さんの祖父に当たる里中梅吉は旧矢倉町(新宮市千穂)にあった紀州印刷(2005年閉業)創業者の一人で、伊作と親交があった。伊作は株を持たなかったというが、北山銀行と紀州印刷の株だけは所有していたという。

 その過激ともいえる見出しが付けられた伊作の原稿内容は、全財産を社会や国家、人類のために提供するといったもので、さらに「諸君大小の資本家諸君も僕にならひ僕の様(よう)にし給へ」と呼び掛ける。岩三郎の原稿では、伊作の財産放棄の意思への見解や、新宮人に対する思いが皮肉まじりに表現されている。

 立花さんは「財産を公共に提供するとしながらも自分で管理すると書いている。やりたいことを公共事業でします、と。とても伊作らしいと思う」と笑顔で感想を述べ「私利私欲を言われないための財産の使い方。文化学院創立にもつながっていくと思う。社会のために大きいことをしたいが人任せではなく自分でやりたい。そういった思いが言葉になり始めた頃の原稿では」。

 辻本館長は「資産を持っている危機感が見られる。文章からの判断は難しいが、日本帝国に対するカモフラージュかもしれない。ロシア革命を背景に、自身の財産と向き合った時期だったのでは。ロシア革命の影響を証明する貴重な原稿」と話していた。

(2021年12月14日付紙面より)

2021年12月14日
4 ごみゼロの町を目指して
 城南校区クリーン作戦  (新宮市 )

 新宮市立城南中学校(吉田元紀校長)の全生徒160人と市立王子ヶ浜小学校(谷口幸生校長)の5、6年生115人は10日、「城南校区クリーン作戦」を実施した。児童生徒、教職員らが15班に分かれて阿須賀神社や浮島の森、新宮消防署などから出発し、城南中を目指してごみ拾いに励んだ。

 地域貢献の一環として毎年開いており、縦割りグループで作業することで中学生の自覚を深めて学校と地域の連携を強めるのが目的。以前は生徒会が「通学路クリーン作戦」として主催し、2009年から現在の形になった。例年は地域住民を含めて約500人が参加するが、昨年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から中学校のみで行った。

 阿須賀神社から出発した児童生徒は火箸を手に「これは燃えるごみですか?」などと教職員に尋ね、紙くずやたばこの吸い殻、ガラスの破片などを分別しながら回収していった。

 安井薙颯(ちはや)君(城南中3年)は「昨年に比べて全体的にごみが少なかった。地域の人たちが心掛けてくれているおかげだと思います。自分自身は今年で最後ですが、これからも続けてもらい『ごみゼロ』を目指して自分たちの町をきれいに保ってもらえれば」と話していた。

(2021年12月14日付紙面より)

協力してごみ拾いに励む児童生徒ら=10日、新宮市
2021年12月14日
5 和気あいあいとプレー楽しむ 鵜殿公民館、鵜殿区が合同で (グラウンドゴルフ大会)
2021年12月14日
6 中学生が熱い思いを主張  第21回紀南青少年育成交流会  
2021年12月14日
7 外来種の水草など除去  浮島の森で大規模作業  (新宮市 )
2021年12月14日
8 繁忙期に備え体制を確認  管内4事業所で安全総点検  (勝浦海事事務所、串本海上保安署 )
2021年12月14日
9 小狗子峠近くを整備  なちかつ古道を守る会  (那智勝浦町 )
2021年12月14日
10 一緒にじゃばらを収穫  北山小と太地小が交流  
2021年12月14日
11 心を込めて歌声響かせる  近大新宮中で合唱コンクール  
2021年12月14日
12 潮岬こども園の作品披露  20日まで、クリスマス展示  (潮岬郵便局 )
2021年12月14日
13 水族館に水中サンタ登場  18、25日も館内で実施  (串本海中公園 )
2021年12月14日
14 各クラス2曲響かせて競演  串本中校内合唱コンクール  (串本町 )
2021年12月14日
15 一部事業の再整理始める  打ち上げ延期の説明受け  (スペースポート紀伊周辺地域協議会 )
2021年12月14日
16 お悔やみ情報