緊急災害応急対策業務協定を締結 (近畿地方整備局 )
紀伊山系砂防事務所(山本悟司所長)は16日、那智勝浦町市野々の大規模土砂災害対策技術センター(県土砂災害啓発センター)で、(一社)県建設業協会紀南建設業協同組合(泉巌理事長)、(一社)県建設業協会新宮地方建設業協同組合(海邊俊行理事長)、(一社)県測量設計業協会(鈴木啓司会長)とそれぞれ「紀伊山系砂防事務所緊急災害応急対策業務協定」を締結。協定書に調印し、災害時のさらなる連携強化を誓った。
2011年の紀伊半島大水害から10年。国土交通省近畿地方整備局は、那智川で同時多発的に発生した土石流による甚大な被害を受け、大規模斜面崩壊や河道閉塞箇所の決壊による二次災害の恐れのある箇所に対し、緊急的に砂防事業を実施し安全を確保することを目的に12年4月、「紀伊山地砂防事務所」を設置した。
17年より近畿地方整備局は「紀伊山系直轄砂防事業」に新規着手。それに伴い、紀伊山地砂防事務所は廃止。紀伊山系直轄砂防事業と木津川水系直轄砂防事業を担当する「紀伊山系砂防事務所」が新たに設置された。
このたびの協定は、地震・津波・風水害などの異常な自然現象および予期できない災害などが発生した際、同事務所が管理している施設などに発生した災害の緊急的な応急対策調査や対策への協力を求めるもので、締結により一層の災害対応への迅速化が期待される。
協定締結に当たり山本所長は、いつ発生するか予測できない災害や震災に対して危機感を示しつつ「より一層緊密に連携し、地域の住民の安全を守るために災害への備えをしっかりしていきたい」とあいさつ。
鈴木会長は「私たちにとって10年前の水害は忘れることができない。県を守るという強い思いを持って力を合わせて迅速に協力することを約束したい」。海邊理事長は「10年前の大水害時には組合業者らが協力し合った。そのノウハウや経験がある。皆さんと連携しながら進めていきたい」。
泉理事長は「微力ではあるが連絡を密に取り、皆さんの命と財産を守るために迅速に対応させていただきたい」とそれぞれ思いを語った。
(2021年12月18日付紙面より)
海中公園と共催で特別展 (南紀熊野ジオパークセンター )
串本町潮岬にある南紀熊野ジオパークセンターで14日、特別パネル展「ウミガメから海洋環境を考えよう」が始まった。
このパネル展は、串本海中公園センターと施設間連携を図る中から持ち上がった共催企画。同センターからテーマに関係する解説パネル9枚を借り、1階に並べている。
同パネルの内容は▽ウミガメの起源と系統▽絶滅の危機が迫るウミガメ類▽アカウミガメの大回遊▽串本海中公園でのウミガメの繁殖▽繁殖ウミガメの野生復帰への取り組み▽アーケロンについて▽アーケロンのいた時代▽アーケロンとアンモナイトの関係など▽アーケロンと同じ時代を生きた日本のウミガメ・メソダーモケリス。
この展示を担当する南紀熊野ジオパークセンターの本郷宙軌研究員は、砂浜を産卵場所とするウミガメの話題を通して身近な海洋環境を保全する重要性を伝える支援ができればとコメント。常駐する南紀熊野ジオパークガイドの会の会員も見せ方に協力し、丸石でカメをかたどり飾る趣向を交えるなどして来館者の特別パネル展鑑賞を促している。
実施期間は26日(日)まで。同センターは入館無料で、午前9時~午後5時に随時鑑賞できる。問い合わせは南紀熊野ジオパークセンター(電話0735・67・7100)まで。
(2021年12月18日付紙面より)
紀州舞踊隊がソーラン踊り (紀宝町 )
紀州舞踊隊(きしゅうおどりたい)(廣畑勝也代表)は12日夜、紀宝町大里のふるさと資料館で開催中の「光の祭典in紀宝」の会場でソーラン踊りを披露した。光り輝くイルミネーションをバックに6曲を踊り、来場者も手拍子で盛り上げるなど一緒に楽しんだ。
世代間、地域間交流を目指し、25年ほど前に誕生した紀州舞踊隊。現在は、熊野市~新宮市間の5歳から70代まで約30人が所属し、週に1回、練習に励んでいる。
これまで、老人福祉施設への慰問やキラフェス、紀宝みなとフェスティバル、新宮秋まつりなどで踊ってきたが、新型コロナウイルスの影響で約2年間、発表の場がなく、活動の休止、再開を繰り返してきた。
1カ月前にようやく練習を再開し、今回は「みんな元気に踊ってますよ」とのメッセージを発信しようと企画。メンバーは「海彩わっしょい」「ヨッチョレ」「ハレヤ節」「南中ソーラン」などを華麗に舞い、アンコールにも応えた。
毎週水曜日午後7時30分から、紀宝町神内福祉センターで練習しており、廣畑代表は「随時、メンバーを募集しています。興味のある方は見学にお越しください」と呼び掛けている。
(2021年12月18日付紙面より)
元気いっぱい寅描く (勝浦八幡神社 )
那智勝浦町の勝浦八幡神社(髙橋正樹宮司)で11日、初の大絵馬作りが行われた。太地町在住で日本画家の土長けいさんと共に町内の3歳から12歳までの32人が参加。子どもたちは来年の干支(えと)である「寅(とら)」を色とりどりの絵の具を使って自由に描いた。大きな虎と小さな虎が寄り添い、勝浦の祭りで見られるササが彩りを添えた大絵馬は30日(木)に境内に掲げられる予定。
大絵馬作りは神社本庁の過疎地域活性化推進施策を同社が受け実施。髙橋宮司によると「勝浦でも大絵馬を作りたい」という声もあり、今回に至ったという。これまでには太地町の飛鳥神社で2度、大絵馬が制作されている。
髙橋宮司は「町が元気になるように、皆さんの元気で自由に描いてください」とあいさつした。
大絵馬は縦120㌢、横150㌢のヒノキ製。今回は感染症対策と参加人数が多かったことから、「大虎」「小虎」「ササA」「ササB」の四つの班に分かれて、アクリル絵の具や筆を用いて作業に取り組んだ。順番を待つ班は小さな絵馬に好きな絵や目標を描いていた。
また、神社総代会のメンバーらが大絵馬を設置するための絵馬立てにニスを塗るなど協力した。子どもたちは「楽しい。もっと塗りたい」「模様をもっと付けたい」と笑顔で楽しんでいた。
土長さんは「元気な絵馬ができた。班が変わるごとに完成に近づくのは不思議で面白かったのでは。わくわくしながら楽しむ感覚を記憶していただくことが大事」。
髙橋宮司は保護者に対して「町の元気がないと神社も元気が出ない。子どもたちが地元を出ても、今回の絵馬を思い出して帰ってきてもらえたらありがたい。ふるさとを愛する気持ちを伝えていただけたら」。子どもたちの絵馬については「皆さんが真剣な表情で集中して描いてくれた。心に残ってくれたのでは。元気いっぱいの絵馬になった。面白かったなと思っていただければうれしいです」と語った。
大絵馬作りは毎年実施する予定で、新しい大絵馬ができた際は社務所に設置していくとしている。
(2021年12月15日付紙面より)
旧古座分庁舎で体験企画 (串本町 )
串本町が11、12日の2日間、旧役場古座分庁舎で体験企画「どんな力をつければ宇宙飛行士になれるか?~宇宙飛行士候補者選抜試験に挑戦!!」を実施した。
この企画は、町が前年度に町民向けワークショップを監修するなどロケット振興事業に協力した株式会社USPジャパン=東京都=の提案に基づいて展開する機運醸成策の一つ。同試験の体験を通して宇宙への関心を高めてもらうことを狙いとし、今月と来年1、2月に計3回開く予定という。
初日は町内の小学生~高校生や小中学生の家族、2日目はガイドや教育関係者を対象とし、講師は宇宙関係の次世代教育団体「日本宇宙少年団」の宇宙兄さんズ(小定弘和・副事務局長と小島俊介・宇宙ホンモノ体験総括の2人)が担当している。
両日とも90分の枠組みで「図形を言葉で伝える」など同試験3題を体験する内容。2日目は内容の意図や体験を動機付ける要領など指導する側のノウハウ解説も含んでいる。
講師2人は宇宙という素材が子どもたちの成長にとても役立つことや、その実行手段として同団が展開している宇宙教育の理念や正しい情報に基づく進め方などを町域へ伝えて託す思いで取り組んでいるそう。残り2回も同一の内容を体験提供するとして、思いの裾野を広げるため対象となる子どもやその家族、ガイドや教職員の意欲的な参加を期待した。
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■今後の実施は後日告知
この企画は参加無料、事前申し込み制。1、2月の詳細は同日現在未定で、事務担当の町企画課ロケット推進室は決まり次第、学校や観光協会経由の告知などで伝えるとしている。問い合わせは同室(電話0735・67・7004)まで。
(2021年12月15日付紙面より)
市民有志が署名提出 (新宮市 )
新宮市民有志(清原和代代表世話人)ら6人は14日、新宮市役所を訪れ、田岡実千年市長に市立医療センター常勤産婦人科医師の確保を求める9856人分の署名を届けた。
常勤医師1人の退職決定に伴い、来年3月19日以降の分娩(ぶんべん)予約休止を発表している同医療センター。新宮・東牟婁エリアの中核病院として、年間約300件の分娩を行ってきた。
このたびの署名は、約2週間の期間内において市内を中心とした市立医療センター圏域内の住民らから集められたもの。清原代表世話人は1万近く集まった署名を田岡市長に手渡すとともに、医師の確保を強く求めた。
清原代表世話人は、他府県において出産の際にトラブルがあり、30分離れた総合病院に移送されたが脳性まひとなり、30代で亡くなった事案や、個人病院で普通分娩を予定していたが予定日が遅れ、血圧が異常に上昇したため緊急帝王切開手術になり、ドクターヘリで受け入れ可能な病院で出産した事案など、署名活動の賛同者から寄せられたエピソードを紹介。
「今まさに子どもを作ろうとした矢先に今回の休止を聞き、新宮を離れる選択を語り合う夫婦の嘆き、よそで暮らす娘さんの里帰り出産を望む親御さんの不安など、心から安心して出産できない憂いの数々を耳にした」と述べ、引き続いての医師確保や、法律や条令など改正実現に向けた取り組みを要望した。
署名の重みを両手で受け取った田岡市長は「医療センターで分娩できないということはあってはならない。(署名は)心強い。必ず医師を確保するという強い思いで引き続き努力したい」。
「市民の安心安全の根幹は医療。長期的にも医師不足解消は課題。最優先事項として取り組み、医療センターの充実に努めたい」と述べた。
清原代表世話人は紙面を通して「市長に皆さまの思いを届けることができました。署名へのご協力、ありがとうございました」と感謝を伝えている。
(2021年12月15日付紙面より)
自然探訪スクールに19人
那智勝浦町の環境省宇久井ビジターセンターで11日夜、熊野学研究委員会自然部会と新宮市教育委員会主催の自然探訪スクール「上弦の月と冬の星座」が開かれた。近隣市町から親子連れなど19人が参加し、天体観測を楽しんだ。
美しいふるさとの自然に触れ親しみながらその恵みに感謝し、大自然の営みを学び、それを愛護する精神を培う目的で毎年開催している。今回は元中学校教諭の小林眞人さんが講師を務めた。
小林さんは屋外に設置した望遠鏡で、金星や土星、木星などの惑星を見せ、土星の衛星タイタンや月の表面なども観察。冬の代表的な星座や、地球の自転によって星が移動しているように見える仕組みを解説した。
小山田眞志君(神倉小5)は「土星の輪っかや、木星の衛星が三つ並んでいるのが見えた。いつか宇宙に行ってみたい」と話していた。
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■ふたご座流星群
三大流星群の一つであるふたご座流星群が、14日ごろに極大を迎える。今年は月夜のため、観察は月が沈んだ15日(水)午前3時から明け方までがおすすめ。
ふたご座流星群は、小惑星フェートンが軌道上にまき散らしたちりの道(ダスト・トレイル)に地球が突入することで、宇宙空間の流星物質が大気と衝突し、多くの流れ星が出現する現象だ。
(2021年12月15日付紙面より)
日本少年野球和歌山岩出大会
県レスリング新人大会で活躍 (新宮高校 )
熊野三山小学生バレーフェスタ