下里神社で迎春準備 (那智勝浦町 )
那智勝浦町の下里神社(山本貞夫宮司)は29日、初詣や歳旦祭に向けた迎春準備を実施した。神社役員や総代ら8人が鳥居のしめ縄の作成や張り替え、のぼりの設置などに取り組んだ。
26日に奉納旗67本を設置し、28日に境内や駐車場を清掃。この日は新型コロナウイルス感染拡大防止に努めながら、総代らはのぼりを4カ所に設置。続いて、サラシで長さ2㍍、直径6㌢のしめ縄や護国神社や本殿用の一回り小さいしめ縄、門松などを協力して作成した。
鳥居や境内の樹齢400年と推定されるクスノキなど、11カ所に真新しいしめ縄を張り替え、門松も設置した。
同神社によると、昨年と同様にコロナ対策として、恒例となったぜんざいやお神酒の振る舞いも取りやめるという。さらに手水(ちょうず)舎には消毒液を置き、参拝の際はマスク着用を呼び掛けている。
山本宮司は「今年もコロナ終息はかなわなかった。しかし、状況は少し落ち着いてきたため、1月1日は2年ぶりに来賓を招待する。来年こそは従来通りの生活に戻っていただければ」と話した。
なお、初詣は1月1日(土・祝)午前0時に山本宮司の太鼓とともに開門。歳旦祭は同日午前9時から同神社本殿で執り行う。
(2021年12月31日付紙面より)
早ければ3月から開始 (新宮市熊野川町 )
新宮市の(一財)熊野川町ふれあい公社(下阪殖保代表理事)は、今年1月に休止したウオータージェット船に代わり、来春から新たに「瀞峡」をめぐる観光船を運航する。現在、海事事務所の航路許可を申請しており、早ければ来年3月中旬ごろから運航を開始する予定だ。
和歌山、三重、奈良の3県にまたがる景勝地「瀞峡」は国の天然記念物。大正時代にプロペラ船が瀞峡~新宮町(現新宮市)間を往来し、昭和40年代にはウオータージェット船が登場。多くの観光客を絶勝の地へと運んだ。
しかし、川に流入する土砂の増加により航路整備が困難になったこと、新型コロナウイルス感染症の影響による観光客の減少、作業員の高齢化などを理由に休止となっていた。
「多くの人にあの景勝を見てもらいたい」と下阪代表理事。川舟下り事業のノウハウを生かして運航開始を決めた。
和歌山県の「『水の国、わかやま。』体験観光事業者スタートアップ補助金」を利用し船頭含む8人が乗れる舟を新たに導入。川舟下りで使用していた11人乗り(船頭含む)の舟も利用する。新宮市熊野川町玉置口を出発し瀞峡までの往復約6㌔のルートを約40分かけて巡るという。
熊野川行政局によると乗船料金は1人3000円程度となる見込み。同町田長の川舟センターから玉置口までの観光客の運送については検討中だという。また、ホームページも現在制作中。予約受け付け準備などを進めているとのことで、下阪代表理事は「瀞峡は大事な景勝地で新宮市にとっても大きな財産。運航開始に向け頑張って準備をしていきたい」と話している。
(2021年12月31日付紙面より)
分団単位で年末警戒開始 (古座川町消防団 )
古座川町消防団(樫原一好団長)の年末警戒が29日夜から始まった。30日深夜までの2日間、町内を警戒巡視して出火に備え、その姿勢を通して町民の火災予防意識を高めることを目指すという。
この警戒は、地域の安全・安心を確保する目的で毎年、分団単位で活動する形で取り組んでいる。平年は四つある分団が七つある詰め所に分散待機し適時分団車両で管内を警戒巡視して出火の早期発見早期対処に努めるが、今年は新型コロナウイルスの情勢を考慮して分散待機をせず午後9時と11時に警戒巡視をする規模縮小の形で臨むとしている。
その活動に対し平年は町長、古座消防署長、串本警察署長が各詰め所を巡って激励を届けているが、今年は分散待機の中止に伴い町役場で出発式を営む手法を計画。団本部と各分団長が出席し、一括して激励を受けた。
西前啓市町長は今年9月に住宅火災で1人が亡くなったことを振り返り、「そういうことが二度とないよう火災予防の啓発をしっかりとしていきたい」と思いを掲げて同団の尽力を期待。串本警察署の泉政勝署長は、警戒巡視は防災に加え防犯でも効果があるとして行動をたたえつつ「住民が安全、安心に新年を迎えられるようもうひと頑張りしてほしい」と求めた。
これら激励を受けて樫原団長は団員に向け「住民が安心して新年を迎えられるようよろしくお願いします」と号令を掛け、分団車両を年末警戒へと送り出した。
(2021年12月31日付紙面より)
くろしお児で児童7人 (新宮市 )
新宮市佐野のくろしお児童館で28日、「お花をいけましょう」があった。同館に登録している小学1~6年生の児童7人が参加。花芸安達流の萱野賛曈(かやの・さんとう)さんから教わり、お正月飾りにふさわしい花を生けた。
この日用意されたのは枝若松、ヒペリカム、ガーベラ、チューリップの四つ。正しいお辞儀の仕方やオアシス(吸水スポンジ)の使い方などを学んだ児童らは、萱野さんの指導の下、バランス良く花を配置。最後に金色の水引で和紙でくるんだ器を飾って完成させた。
萱野さんは子どもたちに対し「今日は皆さん、お利口にきれいに生けてくれました」とあいさつ。慶事や弔事の水引のマナーなどを伝え、生けた花について「減ってきたらお水をあげて」と呼び掛けた。
昨年に引き続いて参加した橋爪健心君。水引を結ぶのが難しかったとしながらも「家の目立つ所に飾りたい」と笑顔で話した。
(2021年12月31日付紙面より)
元気いっぱい寅描く (勝浦八幡神社 )
那智勝浦町の勝浦八幡神社(髙橋正樹宮司)で11日、初の大絵馬作りが行われた。太地町在住で日本画家の土長けいさんと共に町内の3歳から12歳までの32人が参加。子どもたちは来年の干支(えと)である「寅(とら)」を色とりどりの絵の具を使って自由に描いた。大きな虎と小さな虎が寄り添い、勝浦の祭りで見られるササが彩りを添えた大絵馬は30日(木)に境内に掲げられる予定。
大絵馬作りは神社本庁の過疎地域活性化推進施策を同社が受け実施。髙橋宮司によると「勝浦でも大絵馬を作りたい」という声もあり、今回に至ったという。これまでには太地町の飛鳥神社で2度、大絵馬が制作されている。
髙橋宮司は「町が元気になるように、皆さんの元気で自由に描いてください」とあいさつした。
大絵馬は縦120㌢、横150㌢のヒノキ製。今回は感染症対策と参加人数が多かったことから、「大虎」「小虎」「ササA」「ササB」の四つの班に分かれて、アクリル絵の具や筆を用いて作業に取り組んだ。順番を待つ班は小さな絵馬に好きな絵や目標を描いていた。
また、神社総代会のメンバーらが大絵馬を設置するための絵馬立てにニスを塗るなど協力した。子どもたちは「楽しい。もっと塗りたい」「模様をもっと付けたい」と笑顔で楽しんでいた。
土長さんは「元気な絵馬ができた。班が変わるごとに完成に近づくのは不思議で面白かったのでは。わくわくしながら楽しむ感覚を記憶していただくことが大事」。
髙橋宮司は保護者に対して「町の元気がないと神社も元気が出ない。子どもたちが地元を出ても、今回の絵馬を思い出して帰ってきてもらえたらありがたい。ふるさとを愛する気持ちを伝えていただけたら」。子どもたちの絵馬については「皆さんが真剣な表情で集中して描いてくれた。心に残ってくれたのでは。元気いっぱいの絵馬になった。面白かったなと思っていただければうれしいです」と語った。
大絵馬作りは毎年実施する予定で、新しい大絵馬ができた際は社務所に設置していくとしている。
(2021年12月15日付紙面より)
旧古座分庁舎で体験企画 (串本町 )
串本町が11、12日の2日間、旧役場古座分庁舎で体験企画「どんな力をつければ宇宙飛行士になれるか?~宇宙飛行士候補者選抜試験に挑戦!!」を実施した。
この企画は、町が前年度に町民向けワークショップを監修するなどロケット振興事業に協力した株式会社USPジャパン=東京都=の提案に基づいて展開する機運醸成策の一つ。同試験の体験を通して宇宙への関心を高めてもらうことを狙いとし、今月と来年1、2月に計3回開く予定という。
初日は町内の小学生~高校生や小中学生の家族、2日目はガイドや教育関係者を対象とし、講師は宇宙関係の次世代教育団体「日本宇宙少年団」の宇宙兄さんズ(小定弘和・副事務局長と小島俊介・宇宙ホンモノ体験総括の2人)が担当している。
両日とも90分の枠組みで「図形を言葉で伝える」など同試験3題を体験する内容。2日目は内容の意図や体験を動機付ける要領など指導する側のノウハウ解説も含んでいる。
講師2人は宇宙という素材が子どもたちの成長にとても役立つことや、その実行手段として同団が展開している宇宙教育の理念や正しい情報に基づく進め方などを町域へ伝えて託す思いで取り組んでいるそう。残り2回も同一の内容を体験提供するとして、思いの裾野を広げるため対象となる子どもやその家族、ガイドや教職員の意欲的な参加を期待した。
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■今後の実施は後日告知
この企画は参加無料、事前申し込み制。1、2月の詳細は同日現在未定で、事務担当の町企画課ロケット推進室は決まり次第、学校や観光協会経由の告知などで伝えるとしている。問い合わせは同室(電話0735・67・7004)まで。
(2021年12月15日付紙面より)
市民有志が署名提出 (新宮市 )
新宮市民有志(清原和代代表世話人)ら6人は14日、新宮市役所を訪れ、田岡実千年市長に市立医療センター常勤産婦人科医師の確保を求める9856人分の署名を届けた。
常勤医師1人の退職決定に伴い、来年3月19日以降の分娩(ぶんべん)予約休止を発表している同医療センター。新宮・東牟婁エリアの中核病院として、年間約300件の分娩を行ってきた。
このたびの署名は、約2週間の期間内において市内を中心とした市立医療センター圏域内の住民らから集められたもの。清原代表世話人は1万近く集まった署名を田岡市長に手渡すとともに、医師の確保を強く求めた。
清原代表世話人は、他府県において出産の際にトラブルがあり、30分離れた総合病院に移送されたが脳性まひとなり、30代で亡くなった事案や、個人病院で普通分娩を予定していたが予定日が遅れ、血圧が異常に上昇したため緊急帝王切開手術になり、ドクターヘリで受け入れ可能な病院で出産した事案など、署名活動の賛同者から寄せられたエピソードを紹介。
「今まさに子どもを作ろうとした矢先に今回の休止を聞き、新宮を離れる選択を語り合う夫婦の嘆き、よそで暮らす娘さんの里帰り出産を望む親御さんの不安など、心から安心して出産できない憂いの数々を耳にした」と述べ、引き続いての医師確保や、法律や条令など改正実現に向けた取り組みを要望した。
署名の重みを両手で受け取った田岡市長は「医療センターで分娩できないということはあってはならない。(署名は)心強い。必ず医師を確保するという強い思いで引き続き努力したい」。
「市民の安心安全の根幹は医療。長期的にも医師不足解消は課題。最優先事項として取り組み、医療センターの充実に努めたい」と述べた。
清原代表世話人は紙面を通して「市長に皆さまの思いを届けることができました。署名へのご協力、ありがとうございました」と感謝を伝えている。
(2021年12月15日付紙面より)
自然探訪スクールに19人
那智勝浦町の環境省宇久井ビジターセンターで11日夜、熊野学研究委員会自然部会と新宮市教育委員会主催の自然探訪スクール「上弦の月と冬の星座」が開かれた。近隣市町から親子連れなど19人が参加し、天体観測を楽しんだ。
美しいふるさとの自然に触れ親しみながらその恵みに感謝し、大自然の営みを学び、それを愛護する精神を培う目的で毎年開催している。今回は元中学校教諭の小林眞人さんが講師を務めた。
小林さんは屋外に設置した望遠鏡で、金星や土星、木星などの惑星を見せ、土星の衛星タイタンや月の表面なども観察。冬の代表的な星座や、地球の自転によって星が移動しているように見える仕組みを解説した。
小山田眞志君(神倉小5)は「土星の輪っかや、木星の衛星が三つ並んでいるのが見えた。いつか宇宙に行ってみたい」と話していた。
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■ふたご座流星群
三大流星群の一つであるふたご座流星群が、14日ごろに極大を迎える。今年は月夜のため、観察は月が沈んだ15日(水)午前3時から明け方までがおすすめ。
ふたご座流星群は、小惑星フェートンが軌道上にまき散らしたちりの道(ダスト・トレイル)に地球が突入することで、宇宙空間の流星物質が大気と衝突し、多くの流れ星が出現する現象だ。
(2021年12月15日付紙面より)
日本少年野球和歌山岩出大会
県レスリング新人大会で活躍 (新宮高校 )
熊野三山小学生バレーフェスタ