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2021年10月30日
1 津波が来る、高台へ!
 宇久井小中保が合同避難訓練  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立宇久井小学校(芝﨑勝善校長、児童164人)、宇久井中学校(坊信次校長、生徒65人)、宇久井保育所(荘司千保所長、園児77人)は29日、地震と津波を想定した合同避難訓練を実施した。児童・園児はライフジャケット、中学生はヘルメットをかぶって一次避難場所である中学校グラウンド(海抜約26・6㍍)へ逃げ、さらに10㍍高い中学校屋上へ二次避難した。

 11月5日の「世界津波の日」に伴い、毎年実施している訓練。子どもたちに地震・津波発生時の基本的な行動を身に付け、迅速かつ安全に避難できるようになってもらうことが目的。

 訓練は、授業時間中の午前9時35分に巨大地震が発生し、直後に津波が到達することを想定している。

 地震を知らせる訓練放送が流れると、宇久井小学校では児童が一斉に机の下に潜り込んで頭を保護。地震がやむと、すぐさま事前に学習していた手順でライフジャケットを身に着け、園児と共に宇久井神社近くの階段を上って高台を目指した。約6分で全員の一時避難が完了。人数確認の後、中学生を先頭に中学校の校舎屋上へ逃げた。

 訓練後、中学生は「世界津波の日」の歴史や津波避難三原則(想定にとらわれない、最善をつくせ、率先避難者たれ)について学習。教職員らも災害発生に備えて意識を高めた。

 宇久井小学校によると、巨大地震で緊急避難路の階段が崩落した場合も想定し、今後別ルートでの避難訓練も計画しているという。

(2021年10月30日付紙面より)

中学校グラウンドへ向かう児童と園児=29日、那智勝浦町宇久井
二次避難場所の中学校屋上へ
2021年10月30日
2 住民サービス向上に期待
 日本郵便と包括連携協定を締結  (御浜町 )

 日本郵便株式会社は29日、御浜町と住民のサービス向上や地域の活性化を目的とした「包括連携に関する協定」を締結した。県内では11例目で、熊野市、御浜町、紀宝町では初となった。

 町と町内の郵便局はこれまで、地域見守り活動、道路損傷や不法投棄の情報提供、高齢者の見守り、防災の取り組みで連携してきた。今後、協力して▽観光資源のPR▽安全・安心な暮らしの実現▽地域経済の活性化▽未来を担う子どもの育成▽地域の活性化―を推進する。

 締結式は同町役場くろしおホールであり、町からは大畑覚町長、丹羽要樹副町長、日本郵便からは地区統括局長の平野力・御浜神志山郵便局長、古城式史・阿田和郵便局長、光山實・熊野郵便局長、向井清・市木郵便局長、大川章司・尾呂志郵便局長らが出席。大畑町長と古城局長、光山局長が協定書に署名した。

 大畑町長は「今後、五つの項目で連携していただくことになる。人口減少、少子高齢化が進む中、包括連携協定を結ぶことで地域活性化、住民サービス向上につながることを期待しています」、平野局長は「郵便局は地域住民に奉仕する気持ちを忘れず、事業を継続している。今後も自治体と共に地域住民の皆さんが安心安全に暮らしていける地域にしたい」と述べた。

(2021年10月30日付紙面より)

包括連携に関する協定を締結した日本郵政と御浜町の関係者=29日、御浜町役場
2021年10月30日
3 小型ロケット模型で恩返し
 作家・石田貴志さんが贈呈  (串本町 )

 串本町が29日、田辺市中辺路町で美術造形工房「BAS Fronti」を営む作家・石田貴志さん(46)から小型ロケット「カイロス」模型の贈呈を受けた。

 石田さんは1975年、大阪府堺市生まれ。武蔵野美術大学卒業後、美術造形会社に就職して大型テーマパークの美術制作に携わり、2013年に同工房を構えて独立し制作に打ち込んでいる。

 以来約8年、熊野の親身さに支えられていることへの恩返しの思いで8月、同町企画課ロケット推進室へ模型の寄贈を申し出て、完成形を思い描いて9月中旬から制作に取り掛かり仕上げた。

 同模型は約10分の1の大きさ(1・7㍍)で、繊維強化プラスチック(FRP)製。発射のイメージを伝えるため、噴煙を模した高さ約30㌢、長径約2㍍の台座に差し乗せる形としている。台座は大人も乗れる強度があり、鑑賞はもちろん台座に上がって模型と一緒に記念撮影をしてもらえればという。

 この日は文化センターで贈呈式があり、石田さんは制作に当たり協力してくれた人への感謝を掲げつつ「ロケットが打ち上げられることが、串本だけでなく紀南地方全体が活性化するきっかけになるのは間違いない。少しでも地域の盛り上がりにお役に立てれば」とあいさつ。田嶋勝正町長は機密の多いロケットや発射場のイメージはしにくく町民は行政以上に興味を持っていると現況を述べ、「来年度(の打ち上げ)へのワクワク感を持ってもらえるよう、フル活用して機運を盛り上げていきたい」と意欲で応えて感謝した。

 同模型は同センター2階ホワイエで同日と30日(土)、11月1日(月)実施のJAXA模型など一般公開会場でお披露目。今月31日(日)の宇宙飛行士講演会の来場者も一環で鑑賞などできる。以降当面は役場1階玄関付近に設置すると話している。

(2021年10月30日付紙面より)

小型ロケット「カイロス」模型とともに石田貴志さん(左)ら=29日、串本町文化センター
2021年10月30日
4 感謝を込めてお裾分け
 病院や福祉施設などを訪問  (マリア保 )

 保育所型認定こども園「マリア保育園」の三浦恒久園長、中山明子教諭、園児代表の5歳児3人は28日、新宮市内の病院や福祉施設など7カ所を訪問し、園児たちが収穫したサツマイモとその他の食料品を届けた。

 同園では毎年、自然の恵みに感謝する「収穫感謝祭」を開いており、今年は27日に実施。日頃、お世話になっている福祉施設などにお礼の気持ちを込めて収穫物をお裾分けしている。例年は園児たちが訪れ利用者らとの交流でにぎわっているが、新型コロナウイルス感染症の影響により昨年に続き中止となった。

 同市三輪崎の特別養護老人ホーム黒潮園(岡司理事長)では、園児たちが同市広角で芋掘りを行った際に採れたサツマイモと各家庭から持ち寄った野菜や果物を届け「神様に感謝して果物や野菜を届けに来ました。どうぞ食べてください」とあいさつし、職員に手渡した。

 三浦園長は「利用者の方々の健康を祈りながらお渡しさせていただきました。訪問を通じて子どもたちには改めて、人とのつながりの大切さを養ってほしい」。

 黒潮園の小林忠幸本部部長は「毎年、心のこもった贈り物を頂き大変ありがたい。利用者の皆さんも喜んでおり、みんなで食べてもらおうと思います」と感謝していた。

(2021年10月30日付紙面より)

収穫したサツマイモなどを届けたマリア保育園=28日、新宮市三輪崎の特別養護老人ホーム黒潮園
2021年10月30日
5 近大新宮が準々決勝進出
 高校サッカー和歌山大会  
2021年10月30日
6 好記録目指し全力で挑戦
 ゴールデンキッズ体力測定会  
2021年10月30日
7 優勝は松葉千津代さん
 勝浦分館・千歳連合会グラウンドゴルフ大会  
2021年10月30日
8 東牟婁地方中学校新人大会②
 ソフトテニス・バドミントン・野球  
2021年10月30日
9 特選に𠮷田澄子さん  写連紀南支部9月優秀作品  
2021年10月30日
10 わかる!事業計画策定  水城実さんがセミナー  (那智勝浦町 )
2021年10月30日
11 インターネットと人権侵害  新宮高校で人権鑑賞会  
2021年10月30日
12 「大きいの掘れたよ!」  木の川認定こども園がサツマイモ収穫  
2021年10月30日
13 絶滅危惧種同士が出会う?  シモバシラにヒョウモンチョウ  (那智勝浦町 )
2021年10月30日
14 橋本市の児童が災害学ぶ  修学旅行で啓発センター訪問  (那智勝浦町 )
2021年10月30日
15 労働環境向上に努める  安全衛生努力賞に紀南ひかり園  (熊野市 )
2021年10月30日
16 助産師や保健師と語り合う  和やかに「子育てほっとサロン」  (紀宝町 )
2021年10月30日
17 半年ぶりの再開で活気  記念通り商店街で「いこらい市」  (熊野市 )
2021年10月30日
18 自分の命は自分で守る  1~4年生が防災学習  (井田小 )
2021年10月30日
19 古田の畑で収穫に励む  エコ工房四季利用者ら  (串本町 )
2021年10月30日
20 学校探検やクイズ楽しむ  高池小で来年度入学児と交流  (古座川町 )
2021年10月30日
21 食事と併せて買い出し支援  本年度開始の地域貢献事業  (古座川ふるさと振興公社 )
2021年10月30日
22 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第42回】秋の味覚を食べるメリット  

 秋が深まり、あっという間に冬になりそうな気候ですね。秋はまさに食育の季節! 「食欲の秋」というように、おいしいものがたくさんありますよね。

 子どもたちにとっても、食育がやりやすい時期でもあります。なぜなら、サツマイモや栗、お米やキノコなど、比較的子どもたちが好む食材が、旬を迎えるからです。日本には四季があり、それぞれの季節に旬を迎える食材があります。まずは、今の季節はこれだよ、と旬のものを食卓に出してあげてほしいのです。そして、旬のものをなぜ食べるか、を話してあげてほしいと思います。

 そこで、今回は旬のものを食べるメリットについて、ご紹介したいと思います。旬のものを食べるメリットは、大きく分けて三つあります。まず一つ目は、価格が安い!ということです。今では、ハウス栽培などが盛んになり、ほとんどの食材が年中手に入るようになりましたが、旬の時期は収穫量が多くなるため、価格も安くなります。そして、旬の食材はその食材にとって、最もいい生育条件下で育つため、とても鮮度がいいんです。

 二つ目は栄養価が高いということです。これは大人でもご存知ない方がいらっしゃるかもしれませんが、旬の食材は、他の季節に育てられたものより、栄養価がとても高いのです。例えば、ホウレンソウは冬に旬を迎える野菜ですが、夏でもスーパーなどで見掛けることがありますよね。でも、この夏のホウレンソウに比べて、旬の冬に採れたホウレンソウは、ビタミンCの含有量が3倍あるといわれています。他の種類の野菜でも、旬のものとハウス栽培されたものでは、約2~3倍栄養価が違うといわれています。それはその季節の土のミネラルやお日様の光を目いっぱい含んでいるからです。

 そして、最後はおいしいということです。旬のものは野菜は味が濃く、魚は脂が乗っていて、ぐんとおいしくなります。食卓ではこの「味」についてもお子さんと話してみてください。味の話をすると、子どもたちは一生懸命、味わおうとしてくれるはずです。

 秋の味覚の話をすると、「カボチャ」と言ってくれるお子さんが多いです。最近はハロウィーンも恒例行事になりましたし、冬至の時に食べるものなので、確かにカボチャ=秋というイメージがありますよね。カボチャも確かに秋から冬にかけて旬のお野菜です。でも、カボチャの収穫は夏にされます。旬のお野菜は大抵、採れたての新鮮なものがおいしいですが、カボチャは数カ月保存して熟した方が、甘みも増して、栄養価も高くなるんです。旬は、自然の中で育った食べ物が最もおいしく、最も体にいい時期、というわけです。

 秋に旬を迎える食材の多くは、夏の暑さで疲れた胃腸を回復させ、体を温めてくれる効果があります。夏の疲れをリセットして、寒い冬に備えるために、必要な味覚なのです。ぜひ、ご家庭でも今の季節ならではの食材を、ご家族で楽しんでください。そして、ここにご紹介したお話をしていただけたらうれしいです。

(2021年10月30日付紙面より)

2021年10月20日
23 田楽復興100年記念し特別展 12月まで、熊野那智大社宝物殿 

 国の重要無形民俗文化財の「那智の田楽」が復興し今年で100年を迎えることを記念し、那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)宝物殿で15日から、「那智の田楽復興百年記念特別展」を開催している。普段、目にすることのできない田楽に関する貴重な文書類などを公開している。展示は12月14日(火)まで。

  □     □

■那智の田楽



 那智の田楽は豊作を祈り、笛や太鼓に合わせて踊る民俗芸能。同大社の例大祭と宵宮(よいみや)の両日に奉納されており、約600年以上の歴史がある。

 同大社によると、明治維新を迎え、神仏判然令が出されたのを機に、田楽の担い手であった社僧(衆徒)が還俗(げんぞく)して那智山を去ったことから、田楽は一度途絶えてしまったという。

 それから50年後の1921(大正10)年に再興。76(昭和51)年に和歌山県初の国の重要無形民俗文化財の指定を受け、2012(平成24)年にユネスコ無形文化遺産に登録された。田楽は現在、那智山の住民を中心に組織される那智田楽保存会によって伝承されている。

  □     □

■特別展では



 今回の特別展では板の両面に田楽の演目と舞方の社家名を記した「恒例六月会田楽(こうれいろくがつえでんがく)」や田楽が再興されたことを記した「田楽再興日記」、指南書である「田楽要録」、復興後の田楽含む例大祭の記録「田楽復興史」、田楽衆の衣装を納める「田楽衆装束箱」、1809(文化6)年から13年にかけて田楽に関係する記録が板に記された「田楽記録板」などが拝観できる。

 また、恒例六月会田楽と田楽再興日記、田楽記録板は、国指定の重要文化財である「熊野那智大社文書」61点の中に含まれている貴重なものだという。

 さらに今回の特別展に合わせ、通常時は非公開の県指定文化財「熊野十二所権現古神像」も展示されている。この15体の古神像は、実際に同大社のご神体として祭られていたもの。戦国時代の戦火で那智山が焼けた際に、豊臣秀吉から建物などの再建の命を受けた秀長が復興の際に納めたものだという。

 担当者は「復興から100年の特別展のため、普段は見ることのできない貴重な展示が多くあります。加えて、普段は複製だが、熊野比丘尼(びくに)が布教活動に使った『那智山宮曼荼羅』の実物を見ることができるので、ぜひご来場いただけましたら」と話している。

 入場料は300円、中学生以下は200円(未就学児は無料)。時間は午前8時30分から午後4時まで。

(2021年10月20日付紙面より)

「那智の田楽復興百年記念特別展」が開催されている=15日、那智勝浦町の熊野那智大社宝物殿
普段目にできない「熊野十二所権現古神像」も展示されている
2021年10月20日
24 人生の最期は自宅?病院?
 松山隣保館で出前講座  (新宮市 )

 新宮市の松山隣保館で18日、在宅療養についての出前講座があった。新宮市医師会の在宅医療相談員で看護師の来馬正美さんが紙芝居「最期まで自分らしく暮らすために!~『もしも』の時に備えて~」を読み、参加者4人と人生の最期の過ごし方や延命治療の在り方を考えた。

 新宮市主催。在宅療養とは、住み慣れた自宅や施設で在宅医や訪問看護師、ホームヘルパーによる医療と介護を受けながら療養生活を送ること。

 来馬さんは、療養する場所には自宅、施設、病院の三つの選択肢があると述べ、それぞれのメリットとデメリットを解説。回復の見込みがない最終時点にある患者に人工呼吸器の取り付け、点滴や胃ろうによる栄養投与を行う延命治療についても話した。

 「どのような医療を望むのかは、その人の価値観次第。その選択が必要になるのは、ずっと先かもしれないし、明日かもしれない。『もしも』のときは自分の意思を伝えられないことがほとんどなので、今の自分の意思を書き記しておくことが大事です」と呼び掛けた。

 参加者からは「延命治療は望んでいないけれど、家族は反対のよう。ちゃんと話し合っておかないと」などの声があった。

 在宅医療については市在宅医療相談窓口(電話0735・29・7211、携帯080・2477・1818)、高齢者の困り事については市地域包括支援センター(電話0735・23・3306)で相談を受け付けている。

(2021年10月20日付紙面より)

在宅療養について考える参加者=18日、新宮市の松山隣保館
来馬正美さんが講話
2021年10月20日
25 稲の実りに感謝する
 神内神社で初穂祭  (紀宝町 )

 紀宝町神内の神内神社(宮地秀直宮司)で17日、初穂祭が行われ、稲の豊かな実りに感謝した。

 60年ほど前までは初穂2束を供え、祭が終わった後から稲刈りが行われていた。収穫時期が早まった現在は新米を供えており、今年も地元の人らが収穫した米を並べ、五穀豊穣(ほうじょう)に手を合わせた。

 この日の神事には総代会長の下澤深さん、区長の川原田規泰さん、農業委員の中西和益さん、総代らが参列。例年は御神体の巨岩の前で行うが、午前中に雨が降ったため、社務所で執り行った。

 あいさつした宮地宮司は「神様の恵みを頂いたことに、お礼をする祭り。コロナ禍で昨年、一昨年と祭りも様変わりしてしまい、今年は(稲の豊作を願う)弓神事もできなかったが、来年こそはできたらいい」と語った。

 神内神社は「子安の宮」と呼ばれ、地域内外から安産祈願に人々が訪れることで知られる。例祭は毎年11月23日に行われている。

(2021年10月20日付紙面より)

神社関係者らが参列した神事=17日、紀宝町の神内神社
2021年10月20日
26 進学への意識高める
 串本古座高オープンスクール  (串本町 )

 和歌山県立串本古座高校(左近晴久校長)は16日、同校でオープンスクールを実施した。県内外の13校から中学生67人が参加し、学校紹介やクラブ体験を通じて進学への意識を高めた。当初は9月に予定していたが新型コロナウイルス感染症の影響で延期していた。

 学習内容や学校生活を体験し、理解を深めてもらおうと中学3年生を対象に毎年実施している。同高校は全国募集を行っており、今回は串本・古座川の両町と那智勝浦町、すさみ町に加え、橋本市や大阪府、愛知県の中学校からも参加があった。

 学校紹介では同高校生徒らが▽アドバンスト▽クリエイティブ▽グローカル―の各コースと特徴、学校行事、「水産生物探求」「マリンスポーツ」「南紀食文化研究」「介護福祉基礎」の特色ある科目の説明をした。また、串本古座高校地域協議会が運営する県内唯一の校内塾「くろしお塾」の紹介もあった。

 クラブ体験もあり、参加車らはソフトテニスやサッカー、剣道、演劇、CGSなど11の部活動から興味のある内容を選択して参加していた。

(2021年10月20日付紙面より)

学校紹介の様子=16日、串本町の県立串本古座高校
2021年10月20日
27 優勝は砂平さん、深瀬さん
 新宮市民スポ祭グラウンドゴルフ大会  
2021年10月20日
28 東牟婁地方中学校新人大会①
 バスケット・卓球・剣道  
2021年10月20日
29 がんばる姿を見ててね!  わかば保で第50回運動会  (那智勝浦町 )
2021年10月20日
30 太田のみんなでがんばろう  小・保・地域の合同運動会  (那智勝浦町 )
2021年10月20日
31 3人の横顔紹介  立候補者にインタビュー  (新宮市長選 )
2021年10月20日
32 3人の考えを聞く  新宮市長選候補者アンケート㊤  
2021年10月20日
33 紀宝警察署に取締本部  御浜町議選を前に  
2021年10月20日
34 社会奉仕の一環で除草作業  髙砂会が成川小運動場で  (紀宝町 )
2021年10月20日
35 ハロウィーンの写真並ぶ  フォトコンの表彰式  (まなびの郷 )
2021年10月20日
36 若者の協力得て方向性探る 町への提案に向けワークショップ (古座MORI)
2021年10月20日
37 熱い舌戦が幕開け  候補者が各地で第一声  (衆院選 )
2021年10月20日
38 お悔やみ情報
  
2021年10月12日
39 豊漁や繁栄祈り斎行
 飛鳥神社例大祭  (太地町 )

 太地町の飛鳥神社(髙橋正樹宮司)の例大祭宵宮が9日夜に、本宮が10日に営まれた。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、寄水(きすい)青年同志会と東新青年同志会による獅子神楽や稚児行列、子ども神輿(みこし)を昨年と同様に中止し、行事を縮小して斎行。宵宮では、樽(たる)神輿の渡御が行われ、行列が太地水産共同組合から出発し、同神社を目指した。

 宵宮は昨年、おととしと、台風の影響で中止となったため、3年ぶりに営まれた。この日は水産共同組合で頭屋祭を終えた後、行列が出発。

 今年は神輿練りはなかったが、江戸時代初期に新宮市の阿須賀神社から分霊を受け、樽に入れて運んだ故事に由来する樽神輿や参列者が、暗くなった町内を歩いた。

 翌日の本宮では、同じく水産共同組合を出発して、飛鳥神社へ向かった。コロナ禍前よりは少ないが、行列の様子を見物する町民の姿も見られた。

 到着後の本殿祭では髙橋宮司が豊漁や町の繁栄などを祈願して祝詞を奏上し、参列者らが玉串をささげた。

 祭典頭主の塩崎伸一さんは「コロナ禍の影響で一時はどうなるかと思ったが、この祭りは絶やしてはいけない。皆さまのおかげで無事終えることができて安心している。緊急事態宣言も解除された。終息に向かうことを願い、来年は太鼓、笛を鳴らして盛大に祭りをやりたい」。

 髙橋宮司は「縮小した形となったが、神輿も渡御し、厳粛に斎行できたことは本当にありがたい。来年こそはにぎやかに神輿を練りを行い、皆さんに元気を出してもらえたら」と話した。

(2021年10月12日付紙面より)

例大祭本宮を終えた参列者や関係者の皆さん=10日、太地町の飛鳥神社(一時的にマスクを外して撮影)
2021年10月12日
40 自分のまちを良くする仕組み
 「赤い羽根」市内で協力呼び掛け  (新宮市共同募金委員会 )

 社会福祉法人和歌山県共同募金会新宮市共同募金委員会(会長・田岡実千年市長)による「赤い羽根共同募金運動」が10日、市内6カ所であり、田岡市長や市社会福祉協議会職員らが買い物客らに募金を呼び掛けた。

 赤い羽根共同募金は戦後復興の一助として1947年に始まった住民主体の活動。当初は戦後復興の一助として、被災した福祉施設を中心に支援が行われ、その後、法律(現在の「社会福祉法」)に基づき、地域福祉の推進のために活用されてきた。

 現在は、誰もが住み慣れた地域で安心して暮らすことができるよう、さまざまな地域福祉の課題解決に取り組む民間団体を応援する「じぶんの町を良くするしくみ」として取り組みを展開。

 新宮市では「ささえ愛募金」「MACHI(まち)サポート募金」「新宮いのちの募金」の「3つの活動募金」として呼び掛けている。

 新型コロナウイルスの影響で、昨年の募金運動は中止に。今年は「大きな声を出さない」「各会場の人数を制限する」などの感染対策を講じつつ、運動を展開。募金協力者に、個包装した「赤い羽根」や記念バッジを手渡した。

 共同募金の窓口は、同市野田の市福祉センター内に設置しており、随時協力を呼び掛けている。

(2021年10月12日付紙面より)

募金への協力を呼び掛けた=10日、新宮市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店前
2021年10月12日
41 成り立ち学び理解深める
 串本小5年生がジオサイト見学  (串本町 )

 串本町立串本小学校(山路和彦校長)の5年生15人は8日、町内のジオサイトを巡り、成り立ちなどを学んだ。

 総合的な学習の時間一環で、児童らは本やパンフレットを使った調べ学習に取り組み、9月には同町潮岬の南紀熊野ジオパークセンターを訪れるなどしてきた。

 バスで学校を出発した児童らは江田海岸や和深海岸などのジオサイトを回った。南紀熊野ジオパークガイドの仲江孝丸さんから解説を受けながら、地殻変動で地層が波状に変形した「褶曲(しゅうきょく)」や砂と泥が交互にたまった堆積物「タービダイト」を間近で見学したり、砂岩と泥岩を見分けたりした。

 田子浦の「サラシ首層」は車窓から眺め、串本海中公園センター一帯では化石を探すなど、楽しみつつ学びを深めた。瀧瀬夏帆さんは「江田や和深で、きれいな模様になった地層を見られてよかった」と感想を述べた。

 ガイドを務めた仲江さんは、ジオパークは優れた地形や地質を利活用した持続可能な地域づくりを実践しているとし「成り立ちを学ぶと見方が変わる。今ある自然をもっと楽しめる。今回の経験を通じてジオパークを将来他の人にも語れるようになってほしい」と話していた。

 児童らは18日(月)に古座川町内のジオサイトを見学する予定となっている。学んだことはまとめて学習発表会で披露する。

(2021年10月12日付紙面より)

ジオサイトで記念撮影をする児童ら=8日、串本町和深
2021年10月12日
42 絵本の世界を楽しんで
 新図書館で初のおはなし会  (新宮市 )

 新宮市文化複合施設「丹鶴ホール」(同市下本町)に移転した市立図書館で10日、ボランティアグループ「ブック・ブック」(濱野小夜子代表)によるオープニングおはなし会が開かれた。子どもたちが家族と一緒に参加し、絵本の世界を楽しんだ。

 3日に開館した同館のオープニングイベントとして開催。3密回避のため開催を3回に分け、子どもや親子連れがくつろぎながら本を楽しめるよう設置した「おはなしのへや」で実施した。

 各回ブック・ブックのメンバーが3人ずつ読み聞かせを担当。この日は子どもたちにおなじみの絵本「大きなカブ」や大型絵本「ちびゴリラのちびちび」の他、芋掘りのエプロンシアターを披露した。

 瀬古律君(2)は「楽しかった」とにこにこ。母親のあゆみさんは「前の図書館の時からおはなし会に参加しており、再開を心待ちにしていた。図書館がすごくきれいになっていて驚きました」と話していた。

 同館の月例のおはなし会「ぷちぷち」や「にこにこ」の再開は、来年1月以降を予定しているという。

(2021年10月12日付紙面より)

読み聞かせを楽しむ親子=10日、新宮市立図書館
2021年10月12日
43 那智勝浦が接戦を制す
 JAみくまの旗学童軟式野球大会  
2021年10月12日
44 児童生徒の登校見守る  「全国地域安全運動」初日に  (紀宝警察署 )
2021年10月12日
45 元気よく踊って、走って  鵜殿、飯盛両保育所で運動会  (紀宝町 )
2021年10月12日
46 キウイフルーツにそっくり  シマサルナシが実る  (新宮市 )
2021年10月12日
47 10点の力作から選出  国際平和ポスターコンテスト  (勝浦LC )
2021年10月12日
48 継承を進めつつ実演中  月野瀬で観光火振り漁  (古座川町 )
2021年10月12日
49 カタログの内容や趣旨知る  県セルプセ迎え説明受ける  (エコ工房四季 )
2021年10月12日
50 お悔やみ情報
  
2021年10月09日
51 柳家禽太夫さんが落語披露
 下里小で青少年劇場  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立下里小学校(泉一代校長)で7日、全校児童75人を対象とした青少年劇場小公演「はなしの伝統芸能『落語』」があり、噺(はなし)家の柳家禽太夫(きんだゆう)さんが落語の面白さや社会におけるルールの大切さを訴えた。

 公益財団法人日本青少年文化センターが都道府県と連携して実施している事業。子どもたちが一流の芸術に触れる機会をつくることで、豊かな人間形成の一助とすることが目的。

 禽太夫さんは柳家小三治に入門し、「小のり」の名で初高座。2001年に真打に昇進し、全国各地の落語会や東京都内の寄席に出演するなど、精力的に活動している。

 禽太夫さんは落語の基礎について優しく説明。筆や紙などを表現する際に扇子と手拭いを用いるとし、顔が左右を向くことで別人を演じているなどと解説した。

 まんじゅうを食べるしぐさなども紹介して笑いを取り、「しぐさでいろんなものに見立てていくことや、頭の中に情景を思い浮かべてもらうのも落語の特徴」と述べた。

 6年生の菅浩士君、川口慶次君、桃井勇起斗(ゆきと)君の3人も小話に挑戦。1人ずつ高座へ上がり、小話を見事にやり遂げ笑いを取った。

 最後は犬が人間になった様子を描いた落語「元犬(もといぬ)」を禽太夫さんが披露し、児童は笑い声を上げ、拍手を送った。

 禽太夫さんは「見たり、聞いたりして集中している時は人の邪魔をしないようにしましょう。邪魔をすると人の時間やお金を奪ってしまうことになる。ルールを守れる大人になってください」と締めくくった。

 児童を代表して児童会役員の小谷恵菜さん(6年)が「面白い落語を聞かせていただきありがとうございます。とても面白かったです」と感謝を述べた。

 柴原寛教頭は「全学年が笑える楽しい時間を持つことができた。公共のマナーについてのお話もしていただき、学校としてもありがたい」と話していた。

(2021年10月9日付紙面より)

禽太夫さんから落語を学ぶ児童=7日、那智勝浦町立下里小学校
落語を楽しんだ
柳家禽太夫さん
2021年10月09日
52 秋山裕由医師に知事表彰
 救急医療功労たたえ伝達  (くしもと町立病院 )

 くしもと町立病院の院長代理を務める秋山裕由(ひろゆき)医師(63)が7日、本年度の救急医療功労者に対する知事表彰の伝達を受けた。

 この表彰は関係者の意識高揚による救急医療対策の推進を目的とし、その功績が特に顕著な個人や団体を対象にして1994年度から贈呈している。本年度は医師10人を被表彰者として選び、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から例年の表彰式は取りやめて順次被表彰者を訪ねて表彰状などを伝達する形で功績をたたえている。

 秋山医師は大阪府大阪市出身。近畿大学大学院を修了して医学博士となり、94年4月に南和歌山医療センターへ赴任、2012年8月から院長代理として同病院へ赴任し現在に至る。呼吸器内科担当医として27年にわたり県内の地域医療に貢献する中、後進の育成や福祉施設との信頼構築による円滑な救急医療の充実に努め、最近では新型コロナウイルス感染症対策面でも陣頭指揮を執って地域における感染拡大防止にも尽力している。それら功績が評価され、本年度の被表彰者として選ばれた。

 この日は新宮保健所の和田安彦所長らが同病院を訪問し、同病院側が整えた会場で秋山医師に表彰状と記念の盾を伝達。秋山医師は「この表彰は私の名前だが、今まで診療に携わってこられた方々全てで受けたものと理解する。人間至る所に青山ありの節目としてありがたく拝受し、今日より明日への励みとして診療を続けていきたい」と述べて感謝した。

 共に診療に当たった専門家集団と患者やその家族から力を頂き時には慰めも頂きながら育てたからこそ今がある、と27年の歩みを振り返る秋山医師。今後は人間到る所青山ありにどこまで迫れるかを医の道で目指すこと、自分の良心の声に従い続けることを心掛けて頑張りたいと心境を語った。

(2021年10月9日付紙面より)

救急医療功労者に対する知事表彰の伝達を受ける秋山裕由医師(左)=7日、くしもと町立病院
2021年10月09日
53 「地域のことは地域で考える」
 鳥羽市長が鮒田区の防災を視察  (紀宝町 )

 鳥羽市の中村欣一郎市長と防災担当を含む各課職員が8日、紀宝町鮒田地区を訪れた。鮒田自主防災会の東口高士会長から2011年9月に発生した紀伊半島大水害の被害状況を聞き、避難所や高台に完成した一時避難場所などを視察した。

 当時、県議会議員だった中村市長は紀伊半島大水害後、熊野市紀和町でボランティアに携わり、鮒田地区にも視察で訪れている。

 鮒田構造改善センターで西田健町長は、当時の広報きほう、町防災情報共有システム、各種防災関連事業を紹介し「広報には災害支援制度を掲載し活用していただいた。大きな災害を受けて、多くの皆さまに支えていただき、復旧・復興につながった。地域のご努力が一番ありがたかった。地域と連携して今後も防災・減災につなげたい」と話した。

 中村市長は「10年前のご縁があって訪問させていただいた。広報12月号の写真にインパクトがあり、現地に出向こうと思っていた。紀宝町との共通点もあり、多くのことを学びたい」と述べた。

 水害発生時、鮒田地区は約13㍍浸水し、家屋の全壊が5棟、大規模半壊128棟、半壊41棟などの被害を受けた。多くの住民が深夜に避難所から山頂まで歩いて逃げた。

 東口会長は「水門、輪中堤があり大丈夫だと思い込んでいたが、昔からの言い伝えで助かった人もいる。現場は地元の判断が大切」と振り返り、水害を教訓にした地区タイムラインを説明。「地域のことは地域で考える。生活の中に防災を組み込むことが大切」と共助の必要性を示した。新型コロナウイルス対策として、山口建設から寄贈があった「抗原検査キット」も備蓄しているという。

 高台の一時避難場所で防災倉庫や備蓄品などを確認した中村市長は「当時は被害の状況だけを見たが、今回、視察して持続可能な準備ができていることが分かった。地域の力を付ける総合力になっており、地域共生社会そのものだと感じた」と話していた。

(2021年10月9日付紙面より)

高台に完成した一時避難場所を視察する鳥羽市の中村欣一郎市長(右から2人目)=8日、紀宝町鮒田
2021年10月09日
54 「舞台からの景色楽しんで」
 文化ホールを一般開放  (新宮市 )

 新宮市は8、9の両日、市文化複合施設「丹鶴ホール」(同市下本町)内文化ホールを一般開放している。8日には市内外から大勢が来館し、新しいホールと舞台の広さや完成度を確かめた。

 3日に記念式典の開催をもって開館した同施設。5日から通常業務を開始したが、文化ホールは安全管理上、イベント開催時以外は開放していない。

 このたびの一般開放は、新型コロナウイルス感染症の影響で8月に予定していた施設内覧会が中止となる中、普段見る機会の少ない舞台側からの景色を楽しんでもらおうと企画。2日にわたって開放し、新ホール披露の機会とした。

 文化ホールでは今後、多くの自主事業や貸館事業が控えているほか、今月30日(土)から和歌山県を舞台に開催される「紀の国わかやま文化祭2021(第36回国民文化祭・わかやま2021、第21回全国障害者芸術・文化祭わかやま大会)」の舞台の一つとなる。

 ホール貸館の本年度の予約率は58・8%。土・日・祝日は75・9%。10~12月の間では77・3%で土・日・祝日は80・8%(9月6日現在)。新型コロナの影響で若干のキャンセルが出ているという。

 9日の舞台一般開放時間は午前10時~正午(最終入場11時30分)と午後1時~4時30分(同4時)。市は、新型コロナ感染防止対策への協力と、体調がすぐれない場合は来場を控えるよう呼び掛けている。

(2021年10月9日付紙面より)

舞台からの景色を楽しんだ=8日、新宮市下本町の「丹鶴ホール」
2021年10月09日
55 県大会出場争いも終盤に
 後期ホップリーグ3日目  (和歌山県サッカー協会 )
2021年10月09日
56 大山さん、小川さんが優勝
 那智勝浦町総体グラウンドゴルフ大会  
2021年10月09日
57 足踏み式脱穀機で作業  明神小児童らが米作り体験  (古座川町 )
2021年10月09日
58 思い思いに「○」描く 紀伊有田駅でワークショップ (紀の国トレイナート)
2021年10月09日
59 新たなつながりの構築を  地域支え合いにかかる勉強会  (新宮市 )
2021年10月09日
60 地域住民らが芝生手入れ  太田小学校で運動会に向け  (那智勝浦町 )
2021年10月09日
61 サギ?コウノトリが飛来  本紙確認分で6羽目か  (那智勝浦町 )
2021年10月09日
62 世界遺産の魅力感じて  熊野川小・中が川舟下り  (新宮市 )
2021年10月09日
63 推奨像に安全運転誓う  カーネットヨロクマから川上組へ伝達  (熊野警察署 )
2021年10月09日
64 お悔やみ情報
  
2021年10月09日
65 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第41回】孤食のフォロー法  

 食育の話をすると、「孤食」という言葉をよく見ると思います。孤食はいけない!といわれていますよね。確かに、食卓でのコミュニケーションは、子どもたちのメンタルにとてもいい作用があります。一人で食べる子どもより、家族と会話をしながら食べている子どもの方が、自己肯定感が高いという研究結果もあります。では、孤食の何が問題なのか、それはズバリ「子どもが孤独に感じること」なんです。一人でテレビを見ながら食べる食事は、大人だっておいしいとはなかなか思えないですよね。大勢でわいわい食べる食事は、何を食べてもおいしく感じるものです。一人で食べることで、寂しいと感じてしまうことが、一番子どもにとってつらいことだと思います。

 孤食とひと言で言っても、色々なタイプがあると思います。大人が近くにいて一人で食べる。一人で何かを買って食べる。親が用意してくれた食事を食べる。兄弟・姉妹と一緒に食べる。大人が近くにいると孤食ではないと考える人もいるかもしれませんが、私は、これも孤食だと思っています。どれだけ近くにいても、膝を突き合わせて、会話をできる状況でなければ孤食になります。子どもにとって、共食とは大人と一緒に会話をしながら食事をするということなんです。

 では仕事の都合やさまざまな事情で子どもに孤食をさせなければいけなくなった場合、どうフォローをすればいいのでしょうか? まず、お勧めしたいのが、コミュニケーションのフォローです。食事の時間に一緒にいられなくても、帰宅後お茶でも飲みながら、今日あったことなどを話してみてください。会話をする時間があれば、それは食事の時間でなくても大丈夫。話をたくさん聞いてあげるようにしましょう。きちんと向き合って、会話ができていて、わかってくれていると子どもたちが感じることができれば、孤食も怖くありません。孤食をさせてしまった日は電話でもメールでもいいので、必ずコミュニケーションを取ることにしましょう。その日がどうしても無理な場合は翌日いつもの倍コミュニケーションを取れば、大丈夫です。

 そして、さらに意識してほしいのが翌日の食事です。やむを得ず孤食をさせてしまった場合は、できるだけ翌日、家族でゆっくり食事を取るようにしてください。朝食でも夕食でも大丈夫。家族がそろう時間の食事を大切にしてあげてください。孤食は続くほど、子どもには悪影響です。

 そして最後に忘れないでほしいのが、声がけです。一人で食事をさせたときは「ありがとう助かった」「一人で食べさせてごめんね」と必ず声をかけてあげてください。私もまだまだ勉強中ですが、調べれば調べるほど、子どもたちは親の声がけを聞いていないようできちんと聞いているのです。

 慌ただしく忙しい毎日の中ですが、どうか頑張りすぎず、罪悪感を持たず、笑顔で子どもと向き合ってあげてください。それが、子どもたちにとっては一番の栄養剤であるはずです!

(2021年10月9日付紙面より)