那智勝浦RCが清掃活動
那智勝浦ロータリークラブ(那智勝浦RC、後誠介会長)は21日、那智勝浦町の熊野古道・大門坂の石碑周辺で清掃活動を実施した。会員10人が、草刈り機やはさみ、ほうきなどを手にして草刈りやごみ拾いに取り組んだ。
同クラブ恒例の社会奉仕活動の一環で、毎年行われている。「大門坂」の石碑は高さ約2・5㍍で地元の自然石(火成岩)で作られており、同クラブ創立50周年と世界遺産登録を記念し2004年に寄贈された。現在では古道を歩く観光客たちにとって人気の撮影ポイントとなっている。
後会長は「大門坂の玄関として修学旅行生や観光客の皆さんが写真を撮影するスポットにもなっています。新型コロナの影響で人は少ないですが、きれいな景観を保つため今後もしっかりと取り組んでいければ」と話していた。
(2021年10月23日付紙面より)
商材第1弾の取り扱いも開始 (南紀串本観光協会 )
南紀串本観光協会(島野利之会長)がこのほど、ロケットを取り入れた独自ロゴの活用を始めた。商材活用の第1弾としてロゴをプリントしたトートバッグの取り扱いも開始。当面は同協会公式グッズ開発の中で活用を進め、ロケット振興機運の高揚に資するという。
スペースタウン串本ロゴやスペースポート紀伊エンブレムなど公のデザインの使用許諾申請が受け付けられる中、同協会からも追い風が起こせないかと考え同町出身のデザイナー兼プランナー・山中崇生さん=東京・株式会社「CLUB DO NUTS」代表=に制作を依頼。コンセプトを伴うデザイン4種類(TypeA=スタンプ型、同B=ピクトグラム型、同C=ポップアート型、同D=花札風)が仕上がり、まずは同協会関係の名刺にワンポイントとして取り入れる形で活用を始めてきた。
トートバッグは①マチあり(ロゴはTypeB)②マチなし(ロゴはTypeC)―の2種類があり、いずれも1袋2000円(税込み)で販売する。生産数は各200袋。長く使えるよう綿のキャンバス生地(=帆布)を意識して選んだという。
取り扱い窓口は同協会串本事業所と同古座事業所の2カ所で、今後はさらに増やしていく考え。その他の商材活用は同日現在未定だが、商材収益は同協会と同社の双方に還元する仕組みを考えていてその方向性を今後も鋭意模索していきたいとしている。問い合わせは同協会(電話0735・62・3171)まで。
(2021年10月23日付紙面より)
新宮保健所は22日、県立新宮高校校門前で薬物乱用防止などを目的とした早朝啓発活動を実施した。同保健所や新宮地区協議会に所属する薬物乱用防止指導員、同校生徒会ら約20人が登校する生徒に啓発物資を配布し周知を図った。
10月は「麻薬・覚醒剤・大麻乱用防止運動」および「薬と健康の週間」に係る運動月間。警察庁によると、青少年による薬物、中でも大麻の乱用が増加し、昨年度は大麻事犯の摘発が5034人で過去最多となった。20歳未満では887人で、このうち高校生が159人、中学生が8人となっており、若年層を主に深刻な社会問題となっている。
大麻についてはインターネットを中心に「安全だ」「依存性がない」などの誤った情報が流れているのが原因の一つなのではといわれている。そうした状況を鑑み、同保健所では青少年に対して薬物や医療などの正しい知識を持ってもらおうと実施に至った。
参加者は通学する生徒たちに「おはようございます。よろしくお願いします」と声を掛けながら薬物乱用防止のパンフレットとポケットティッシュやクリアケースなどの啓発物資、約600個を手渡した。
生徒会長の小阪輝大君(2年)は「新生徒会として初めての活動で、協力しながら無事に啓発を終えることができてよかった。薬物に手を出してしまうと、抜け出せなくなるという怖さを改めて知ってもらい、今後も呼び掛けていければ」と話していた。
26日(火)には、那智勝浦町立下里中学校校舎校門前で活動が行われる。
(2021年10月23日付紙面より)
民生委員児童委員協議会が研修 (紀宝町 )
紀宝町民生委員児童委員協議会(濵口啓会長)の定例会が19日、町福祉センターであった。委員25人が参加し、紀伊半島大水害で被災した紀宝町浅里の木下起査央さん(紀宝町社会福祉協議会長)から体験を聞いた。
浅里地区は熊野川沿いにある集落で、2011年の台風12号による水害時には土石流や浸水被害が発生し、県道小船紀宝線の寸断で孤立。住民らは長く地区外での避難生活を送った。
この日の研修は「紀伊半島大水害台風12号の被害を忘れない」と題し、木下さんが作成した資料を基に当時の状況が詳しく説明された。
急に水位が上がり始め、自宅より高台にある空き家に避難し、「バケツをひっくり返したような大雨」の中、携帯ラジオでニュースを聞きながら一夜を過ごした。
翌日に外に出ると、自宅は半分ほど浸水し、県道付近の住宅は水につかって一帯は「湖のようになっていた」。熊野川の堤防を越える浸水は、堤防が築かれてから初めてのことだったという。
危険にさらされながら一命をとりとめた人から聞いたという話も紹介し、早めの避難の大切さを呼び掛けた。また、住民同士や自衛隊などによる救助活動の様子や、鵜殿のふれあい会館で送った避難生活、多くのボランティアに助けられたこと、浅里地区タイムライン(事前防災行動計画)、さまざまな復興事業なども説明。リニューアルされた飛雪の滝キャンプ場は、コロナ禍でのアウトドアブームを受け、多くの観光客でにぎわいを見せていると伝えた。
委員らは木下さんに質問するなどして、防災への思いを新たにしていた。
(2021年10月23日付紙面より)