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2021年09月26日
1 目指せ、セーフティドライバー
 自動車教習所でドライブコンテスト  (新宮警察署 )

 新宮警察署(山田守孝署長)は24日、那智勝浦町宇久井の那智勝浦自動車教習所で「シニアドライバーセーフティドライブコンテスト」を開催した。65歳以上の高齢ドライバー30人が参加。実車や学科試験などに挑み、安全運転の大切さを再認識する機会とした。

 「秋の全国交通安全運動」(21~30日)の取り組みの一環として同署が企画。全国的に見ると65歳以上の高齢ドライバーの交通事故発生件数は減少傾向にあるものの、和歌山県では今年8月末現在で22件の死亡事故が発生しており、うち16件が高齢者が関係する事故となっている。

 同コンテストは、さまざまな試験や測定を通して今後の安全運転につなげてもらう目的で実施。試験・計測結果は点数化され、上位3人には表彰状が贈られた。

 開催に当たり、楠間慎也交通課長が管内の交通情勢などについて説明。「運転技量を確認し安全運転を。気楽に(試験に)臨んで」とあいさつした。

 参加者らは3班に分かれ、実際の仮免許学科試験や実車試験、反応速度や俊敏性、動体視力などを計測。試験・測定後にはダミー人形を使用した衝突実験も行われ、交通課交通係の山元洋輔警部補は「40㌔で走っていた場合、急ブレーキを踏んでも止まるまで20㍍はかかる。40㌔で当たってしまうと相当のけがを負わせてしまう」などと説明した。

 閉会に当たり、山田署長は「コンテストに参加いただいた時点で交通安全意識が高い。地域柄、運転免許証の自主返納も難しい実情がある。さらに意識を高めて運転を」と呼び掛けた。

 コンテストで見事1位となった新家義久さん(73)は「いい賞を頂いてプレッシャー」としながらも「衝突実験を見て改めて交通事故の怖さを感じた。これを機に、より一層安全運転を心掛けたい」と話していた。

(2021年9月26日付紙面より)

各種計測器で反射神経などを確認=24日、那智勝浦町宇久井
ダミー人形を使った衝突実験も行われた
2021年09月26日
2 10月3日午後から図書館開放へ
 新宮市文化複合施設「丹鶴ホール」  

 新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」が、10月3日(日)に開館する。午前中には関係者のみの記念式典が実施され、同日午後から図書館が一般開放される。

 文化ホール・図書館・熊野学センター機能が一体となった、新宮市の文化交流の拠点「丹鶴ホール」。2008年の市第一次総合計画後期分の特進プロジェクトとして始まり、長きにわたって整備を進めてきた施設は今年7月に竣工(しゅんこう)。晴れて開館を迎える運びとなった。

 オープン当日、1階文化ホールおよび2階熊野エリアは記念式典・記念公演の準備などで入場不可。図書館は午後1時から5時まで開放されるが、混雑時には入場制限を行う場合もある。

 なお、当初予定していた開館記念商店街イベントは、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため中止となった。

 翌4日(月)は休館日のため閉館。5日(火)から通常業務が開始となる。文化ホールについてはイベント開催時以外は安全管理上開放されない。

 オープン後の「丹鶴ホール」の開館時間は午前9時~午後9時(窓口受付は午後6時まで)。毎週月曜(祝日の場合は翌平日)と年末年始(12月29日~1月3日)は休館。問い合わせは電話0735・29・7223、FAX0735・29・2450。

 市立図書館は午前9時~午後6時(日・祝日は5時)開館。休館日は丹鶴ホール同様。月1回館内整理日と年1回特別整理期間も休館となる。問い合わせは電話0735・22・2284、FAX0735・22・2312となる。

  □     □

■8、9日に舞台開放

 市は、8日(金)、9日(土)、舞台の一般開放を開催する。開催時間は▽午前10時~正午(最終入場11時30分)▽午後1時~4時30分(同4時)―の2回。マスク着用や手指消毒などの新型コロナ感染防止対策を徹底し、発熱などの症状がある場合は来場を控えること。図書館同様、混雑時には入場制限を行う。

 市は「普段は見ることができない舞台側からの景色をお楽しみください」と呼び掛けている。

  □     □

■「丹鶴小学校跡」プレート設置



 新宮市の名誉市民・西村伊作が、1921(大正10)年に長女・アヤの卒業記念に制作、寄贈した旧丹鶴小学校正門に24日、「丹鶴小学校跡」と「丹鶴ホール」のプレート板がはめ込まれた。「丹鶴小学校跡」の文字は、旧小学校第24代校長で、現在市文化協会の名誉会長を務める小野俊二さんが揮毫(きごう)した。

 かつて、「丹鶴小学校跡」には「丹鶴幼稚園」、「丹鶴ホール」には「丹鶴小学校」のプレートがはめ込まれていた。

(2021年9月26日付紙面より)

10月3日に開館を迎える「丹鶴ホール」
「丹鶴小学校跡」と「丹鶴ホール」のプレート板がはめ込まれた旧丹鶴小学校正門
2021年09月26日
3 温泉郷の繁栄祈る 熊野本宮大社で「献湯祭」 

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で25日、献湯祭が営まれた。熊野本宮温泉郷(川湯、湯の峰、渡瀬)の18軒の旅館・民宿などの代表者たちが一番湯をささげ、自然の恵みに感謝するとともに温泉郷の繁栄を祈った。

 熊野本宮観光協会(名渕敬会長)が主催。今年で43回を数える。今年は新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から関係者のみで斎行。毎年恒例の温泉コーヒーの振る舞いも中止とした。

 朱塗りのたるを手にした旅館のおかみらが、新型コロナウイルスの終息や温泉郷の繁栄などの願いを込めて、本殿前に置かれた大たるに一番湯を注ぎ込んだ。

 本宮町の観光客数は、2011年は紀伊半島大水害の影響で100万人を割ったものの翌年以降回復。18年には台風20号により川湯地区の大塔川が氾濫し川湯温泉街では甚大な被害を受けたが、おととし3月に復興を遂げている。

 しかし、新型コロナウイルスの影響を受け、昨年は宿泊客は7万7317人と、前年14万5778人の半数近くに。日帰り客に関しても126万300人と、前年173万4100人に対し大幅な落ち込みを見せた。

 神事を終え、九鬼宮司は、箱根温泉の湯本熊野神社(ゆや権現)について紹介したほか、同大社旧社地・大斎原(おおゆのはら)について「斎という字には身を清めるといった意味があり、参拝に当たりお湯で身を清めたことから斎の字を当てたという説もある」と説明し「熊野はよみがえり・再生の地。多くの人が健康で健やかに新しい年を迎えられるよう願いたい」とあいさつした。

 名渕会長は「温泉は生活の一部。今年も奉納できてありがたい」と感謝。「宿泊施設ではコロナ対策をしっかりと講じている。一人一人が注意をしながら、よみがえりの地で温泉につかっていただければ」と話していた。

(2021年9月26日付紙面より)

一番湯を大たるに注いだ=25日、熊野本宮大社
2021年09月26日
4 「これからも長生きして」  グランドールで敬老会  (新宮市 )
2021年09月26日
5 良い兆しの訪れを願う  下里地区にコウノトリ飛来  (那智勝浦町 )
2021年09月26日
6 移動式オービスで取り締まり  通学路で児童生徒の安全守る  (紀宝署 )
2021年09月26日
7 ウミガメ動画300万回再生突破  ウミガメ公園公式ツイッター  (紀宝町 )
2021年09月26日
8 漂着したクジラ、海へ帰す  新鹿海岸で住民らが救出  (熊野市 )
2021年09月09日
9 ベトナムの高校生と交流
 対日理解促進プログラム  (新宮高校 )

 外務省が推進する国際交流事業「対日理解促進交流プログラムJENESYS」の一環として7日、和歌山県とベトナム・クアンナム省の高校生のオンライン学校交流が行われた。当地方からは新宮高校から4人が参加し、英語を中心に和気あいあいと互いの地域の歴史文化や学校生活について伝えた。

 和歌山県―ベトナム間の青少年交流は、2019年にグエン・スアン・フック首相(現国家主席)が来県したことが契機となってスタート。翌20年1月に県内6高校の生徒がベトナムを訪問し、現地の人々との交流や文化体験を通じて日本・ベトナム両国の関係について知見を深めた。

 今年はベトナムの高校生を県に招く予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大により両国間の往来ができないため、オンライン交流を実施する運びとなった。

 この日は県内6校から23人、ベトナムの2校から20人が参加。新宮高校生による学校・地域紹介では、今年同校が創立120周年を迎えることやクラブ活動の様子、地元銘菓の鈴焼などについて発表。他高校の生徒らも、分散登校とオンライン授業を併用した学校生活やそれぞれの地域の観光名所について伝え、浴衣で参加する姿も見られた。

 ベトナムの高校生も動画を交えて学校の歴史や学校祭、ローカルフードについての紹介。グエン・ビン・キエム専門高校の生徒と交流した東崎心さん(高2)は「コロナ禍の中、他の国の高校生はどんな学校生活を過ごしているのか知りたいと思って参加した。アニメや韓国アイドルなど、生徒の間ではやっているものは一緒だが、女の子の制服の形などが違うと感じた。新型コロナが収束したら、ベトナムに行ってみたい」と語った。

 最後にクアンナム省教育訓練局のグエン・コン・タン次長が「互いの地域の高校生が、温かな雰囲気で交流する様子を見た。新型コロナの感染が続く中だが、今後も定期的に高校生の交流事業を実施していき、より建設的な関係を築いていきたい。和歌山県の関係者や教職員、生徒たちの健康と幸福を願っている」と結んだ。

(2021年9月9日付紙面より)

交流に参加した生徒たち(日本国際協力センター提供)
学校生活について発表する生徒=7日、新宮市の県立新宮高校
2021年09月09日
10 高池小が最優秀賞
 「人権の花運動」写真コンテスト  (古座川町 )

 和歌山県人権啓発活動ネットワーク協議会主催の「第39回和歌山県小学校人権の花運動」写真コンテストの結果が発表された。116校の応募の中から最優秀賞10校が選ばれ、古座川町立高池小学校(大畑眞校長)が入賞した。

 小学生が協力して花を育てる中で命の尊さを実感し、人権尊重思想を育み情操をより豊かにしようと実施している。同小は毎年「花いっぱい あいさつ日本一の高池小学校」をテーマにコンテストに応募している。最優秀賞の受賞は3年ぶり。

 コンテストに応募した写真は今年の3月24日に撮影した。同協議会から送られたチューリップの他、ノースポールやネモフィラ、パンジーやビオラなどさまざまな花がちょうど見頃を迎えた時期で、当時5年生だった現6年生が笑顔で写っている。

 現在園芸委員を務めているのは6年生の紀田音色(ねいろ)さんと尾崎蓮音(れのん)君、5年生の洞勇佑君。委員長の紀田さんは「係の日は朝登校して準備をしたら花の水やりをします。元々動物や植物の世話をするのが好き。先生や昨年の園芸部の人が育ててくれた花が受賞でき、うれしいです」。

 中心となって関わる校務員の東山仁美さんは「卒業する6年生と入学してくる新1年生を、たくさんの花で送り、迎えたいという思いで育てています。散歩コースを変えて見に来てくれる方もおり、地域の人にも喜んでもらえてうれしいです」と笑顔。

 大畑校長は「校務員の東山さんがよくしてくれています。道行く人が『きれいやね』と声を掛けてくれ、子どもたちも授業で観察したりスケッチをしたりする機会があるなど、学校の環境整備や子どもたちの情操教育にも花は大切だと思います」と話していた。

 本紙エリアでは優秀賞に新宮市立三輪崎小学校と那智勝浦町立宇久井小学校、奨励賞に市立神倉小学校と王子ヶ浜小学校が入選している。最優秀賞と優秀賞の作品は11月20日(土)に和歌山ビッグホエールで開催の「ふれあい人権フェスタ2021」で展示を予定している。

(2021年9月9日付紙面より)

最優秀賞を受賞した写真(高池小学校提供)
花壇の前で笑顔を見せる園芸委員の児童と校務員の東山仁美さん=6日、古座川町立高池小学校
2021年09月09日
11 きれいな校内で2学期迎える
 大規模改修で教室など改装  (矢渕中 )

 夏休み期間中も続いた紀宝町立矢渕中学校の大規模改修工事。7月20日の1学期終業式以降、生徒の立ち入りを原則中止し、校舎内の改装工事が集中的に行われた。

 夏休み中は教室棟の内部工事を施工し、床や内壁、天井の改修工事、照明器具のLED取り替え、黒板、ロッカー、下足箱などの設置が完了した。生徒たちはきれいになった校内で2学期の学校生活を過ごしている。

 1974年に建設された校舎の老朽化が進むことから、町では大規模改修を計画。3月から本格的に工事が始まり、8月末時点で全工程の70%ほどが完成した。現在は外壁の修繕、防水塗装工事などに取り組んでいる。

 今後は、運動場のバックネット、防球ネット、駐輪場改修などを予定しているという。

 竹原巧校長は「終業式後から生徒が立ち入らない校舎内で改装工事が精力的に行われました。お盆も休みを返上して業務に取り組んでいただいたおかげで2学期を迎えることができました」と感謝し、「教室のロッカーが以前より1・5倍広くなり、使いやすくなったと好評です。廊下も木目調で温かみを感じ、LED照明のおかげで学校全体が明るくなった。玄関の靴箱もきれいになり、生徒たちも喜んでいます」と話していた。

(2021年9月9日付紙面より)

きれいになった下足箱や廊下=紀宝町立矢渕中学校
改修工事を終えた教室で授業に取り組む生徒たち
2021年09月09日
12 南紀園職員が15年表彰受賞
 全国老人福祉施設協議会  (太地町 )

 公益社団法人全国老人福祉施設協議会はこのほど、令和3年度の15年表彰を行い、太地町にある東牟婁郡町村新宮市老人福祉施設事務組合南紀園の岩佐記久子さんと、世古龍さん、掛橋みかさんに表彰状が贈られた。南紀園において初の表彰であり、金田健治園長から3人に表彰状が伝達された。

 表彰は同協議会が、多年にわたり老人福祉および介護事業に貢献し、その業績が顕著な正会員・準会員の施設および事業所の施設長や職員などに対し、功績を顕彰して労苦に報いることなどが目的。

 在職期間が通算15年以上の人が対象となる。全国で3923人が対象となり、和歌山県では98人が選ばれた。

 養護老人ホームの岩佐さんは「子育てしながらの勤務だった。家族の支えのおかげで15年間続けてこられたと思う」。

 特別養護老人ホームの世古さんは「入社してからここまで長く勤められたことを自分なりにほめてあげたい。今後は、20年、25年と頑張っていきたい」。

 掛橋さんは「家族の協力があり勤められた。いろいろなことがあったが、周囲にも恵まれていたので楽しく仕事ができている。感謝しています」と笑顔で話した。

 金田園長は「15年という長い間、ご苦労もあったと思う。一生懸命やってくれたことが表彰につながった。これからもよりいっそう頑張っていただけましたら」とねぎらった。

 その後、開かれたリーダー会議において、3人の伝達式が行われた。

(2021年9月9日付紙面より)

世古龍さん(前列左)、掛橋みかさん(同中央)、岩佐記久子さん(同右)が表彰された=7日、太地町の東牟婁郡町村新宮市老人福祉施設事務組合南紀園(一時的にマスクを外して撮影)
2021年09月09日
13 雑木林でアカヤマドリタケ  キノコシーズン到来か  
2021年09月09日
14 入賞作品候補17点を選考  観光フォトコン審査実施  (串本町 )
2021年09月09日
15 コロナ関連補正予算など  町会議第3回定例会始まる  (古座川町 )
2021年09月09日
16 ポジティブ行動支援学ぶ  市教育研究会が夏期講演会  (新宮市 )
2021年09月09日
17 将来の進路実現に向け  新翔高で就職希望生壮行式  (新宮市 )
2021年09月09日
18 4人が特別賞受ける  第55回記念高野山競書大会  (香波書道教室 )
2021年09月09日
19 10年前、町で起きたこと  市野々小学校で防災学習  (那智勝浦町 )
2021年09月09日
20 開館まであと1カ月  新宮市「丹鶴ホール」  
2021年09月09日
21 全小中学校にテントを寄贈  地域貢献活動で町建設業組合が  (紀宝町 )
2021年09月09日
22 女子大生が駅前でカフェ起業  活性化に大きな期待  (熊野市 )
2021年09月02日
23 初日から幸先良いスタート
 鯨類追い込み漁が解禁  (太地町 )

 太地町で1日、イルカや小型クジラの追い込み漁が解禁され、太地いさな組合(田中清仁組合長、21人)の漁船12隻が午前5時ごろに太地漁港を出発した。初日から、バンドウイルカ約10頭を捕獲し、幸先良い漁のスタートを切った。

  □     □

■出港時の様子は



 国際捕鯨委員会(IWC)脱退や商業捕鯨の再開が注目されていることから、同町では反捕鯨活動家による抗議や違法行為などに対し例年、和歌山県警と海上保安庁が連携し、厳重な警備態勢を敷いている。

 和歌山県警によると、現在は新型コロナウイルス感染症の影響で外国人活動家が入国できないが、国内の活動家が会員制交流サイト(SNS)などを通じて活発化しているという。

 この日、県警職員らが待機する東の浜駐車場では、目立った混乱はなかった。近畿、関東、中部地方から集まった動物愛護の活動家ら数人は「イルカたちが恐ろしい目に遭うことは胸が痛む。食肉は伝統文化だと思うが、生体の販売は伝統文化ではないはず」と訴えていた。

  □     □

■追い込み漁では



 晴天に恵まれた初日、船団は4㍄(約7㌔)ほど沖へ向かった。出港から約1時間後の午前6時20分ごろ、バンドウイルカの群れを発見。海保のボートが警戒を行う同町の畠尻湾に約10頭を追い込んだ。いずれも体長は約2・7㍍ほど。

 同漁協によると、捕獲されたイルカは水族館などに販売される予定で、それ以外の個体は海に逃がすという。

 太地漁業協同組合の貝良文専務理事は「出初めで追い込めたので一安心。コロナ禍で鯨類の価格下落や海外輸出は苦戦しているが、今季も安全に大漁で終えられることを願っている」。

 初日の操業を終えた田中組合長は「数は少ないが出初めで捕獲でき、うれしく思っている。鯨類の流通が早く元に戻ってほしい。幸先が良かったので今年も良い漁ができることを祈っています」と語った。

 なお、漁期はゴンドウクジラ類が来年4月30日、イルカ類が来年2月末までとなっている。

(2021年9月2日付紙面より)

海上保安庁が待機する中、追い込み漁を行う太地いさな組合=1日、太地町の畠尻湾
早朝に出港する船団
2021年09月02日
24 勇気と感動をありがとう
 智弁和歌山・宮坂主将を表彰  (太地町 )

 「第103回全国高校野球選手権大会」で主将としてチームをけん引し、智弁和歌山を優勝に導いた太地町出身の宮坂厚希君(3年)が8月31日、凱旋(がいせん)を果たし、同町役場を訪問。三軒一高町長から表彰状を受け取った。

 宮坂君は保育園児から野球を始め、地元の少年野球チームの太地シータス、同町を拠点に活動する中学生硬式野球チーム・和歌山南紀ボーイズ(漁野尚登代表)で仲間とともに練習に励んだ。

 昨年秋からは智弁和歌山の主将としてチームをまとめ、今大会では準決勝で5打数4安打、決勝で2安打1打点と活躍し、チームの勝利に貢献した。

 役場玄関前では、町職員らの拍手で迎えられた。宇佐川彰男教育長が「コロナ禍において人々の気持ちが閉塞する中、このたびの活躍は社会と町民に勇気と感動を与えてくれた」と功績をたたえた。

 三軒町長は「野球だけではなく礼節も素晴らしかった。町の誇り。体に気を付けて頑張ってほしい」。

 宮坂君の祖父で、昨年に病のためにこの世を去った元同町議会議員の山下雅久さんの生前を振り返り「孫に対する思いが人一倍強かった。こんなにうれしいことはない。雅久さんに見せてあげたかったと、多くの人が涙したと思う」と話した。

 幼い頃から宮坂君の野球人生を見守り続けてきた父・雅也さん、母・陽美さんも同席。雅也さんは「試合が終わった後、夢をかなえてくれてありがとう、と伝えた。正直、『とんでもないことをやってくれた』という思い。息子を誇らしく思う」。陽美さんは「よく頑張ってくれた。親孝行の息子です」と活躍をねぎらった。

 宮坂君は「いろいろな方々に支えてもらったおかげで優勝できた。応援や温かい声に対し最高の形で応えることができた。本当にうれしい気持ちでいっぱいです」と笑顔。

 祖父・雅久さんに対しては「天国から見てくれていたと思う。力も貸してくれた。『やったよ。ありがとう』と伝えたいです」。

 今後は大学進学を視野に入れ「野球を続けて小さい頃からの夢だったプロの舞台で活躍できる選手になれたら。これから野球を始める子どもたちが目指したい選手になれるように頑張りたい」と展望を語った。

(2021年9月2日付紙面より)

表彰を受けた宮坂厚希君(中央)と山下雅久さんの遺影を手に三軒一高町長(左)、宇佐川彰男教育長=8月31日、太地町役場(一時的にマスクを外して撮影)
宮坂君を囲んで記念撮影(同)
2021年09月02日
25 町内店舗で取り扱い開始
 町独自ロゴのポロシャツ  (串本町 )

 串本町串本にあるスポーツ用品店「K SPORTS」(猪村一樹代表)がこのほど、同町の独自ロゴ「スペースタウン串本ロゴ」を取り入れたポロシャツの取り扱いを始めた。町職員有志も購入し、機運醸成のため先月下旬から徐々に業務内で着用中。先んじてサンプル品を着てアピールをしてきた田嶋勝正町長は「町民の皆さまにも着ていただき、ロケットの打ち上げを一緒に盛り上げていただければ」とコメントを発表している。

 このロゴは2月実施のイベント「宇宙ウイーク」で同町が発表し、町内などへ今後の活用を呼び掛けた独自ツール。旧古座分庁舎内にある役場企画課ロケット推進室で7月から条件付きで使用許諾申請の受け付けを始め、現在ロゴやデザイン、CG画像や衛星画像の計8種類が許諾により活用できる状況となっている。

 同店は同発表後、過去に日本トルコ友好周年記念事業や紀の国わかやま国体、ねんりんピック紀の国わかやまの機運醸成を目的とした製品を受注したノウハウを生かし、田嶋町長に独自ロゴのポロシャツ製作を相談。同申請を経て同ロゴ〈カラー〉を胸元にあしらうデザインで製作を進めた。

 仕上げた製品(税込み価格)は①ポロシャツ(3200円)②ボタンダウンポロシャツ(3900円)―の2系統。いずれもミズノ株式会社の製品にロゴを追加した、①は17色、②は白、黒、紺の3色といったカラーバリエーションが選べる。同店によると8月31日現在で受注対応のみだが、今後は町職員143人分などの注文から売れ筋の色をリサーチし基本のサイズ(L、M、S)を少量だが店頭に製品を並べるという。

 猪村代表は「町長に話をしたところ、それなら町職員でそろえようかということになり製作が進んだ。取り扱いは8月中旬から始めているが、今は受注生産で2週間ほどお時間を頂く形になる」と話し、今後の店頭販売実現も含め田嶋町長がコメントで呼び掛けた一般の需要に応えたいとしている。

 同店は日曜を除く午前9時30分~午後8時に営業。問い合わせは同店(電話0735・62・7705)まで。

(2021年9月2日付紙面より)

機運醸成のため町職員が着用している町独自ロゴのポロシャツ=8月31日、串本町役場
2021年09月02日
26 校舎に元気な声響く
 新宮・東牟婁の小中学校で始業式  

 新宮・東牟婁地方の小中学校で1日、始業式が行われた。児童生徒たちは夏休みを終えて登校し、校舎に元気なあいさつが響いた。

 新宮市立三輪崎小学校(嶋田雅昭校長、児童381人)では新型コロナウイルス感染症防止対策のため、校内放送で式を実施。嶋田校長は「放送のため皆さんの顔を見ることはできませんが、日焼けした元気な顔がそろっていることでしょう。『少ししんどいな』という人も学校のリズムで生活できるよう、今日から体と心の調子を整えてください」と話した。

 児童会代表の丸山千尋君(6年)は「コロナの影響でどこにも行けませんでしたが、お父さんやお母さんがトランプやいろんなことをしてくれ、楽しめました」と夏休みの思い出を紹介。▽体も心も元気でいられるように心掛ける▽健康的な生活を意識する▽1学期にできなかったことに挑戦する―を挙げ、2学期で頑張ってほしいことを呼び掛けていた。

 この日、市内では17カ所で「さわやか朝の声かけ運動」もあり、教職員や市教育委員会、地域住民などが通学路に立ち、登校中の児童生徒に「新学期、頑張ってね」「車に気を付けて」と笑顔であいさつしていた。

(2021年9月2日付紙面より)

市内では朝の声かけ運動が行われた=1日、新宮市佐野
校内放送であいさつする児童会代表の丸山千尋君=同日、新宮市立三輪崎小学校
2021年09月02日
27 パーキングエリア設置要望可決  御浜町議会定例会が開会  
2021年09月02日
28 お綱掛け神事中止に  花の窟秋季例大祭  (熊野市 )
2021年09月02日
29 施設稼働率、前年度を上回る  飛雪の滝キャンプ場  (紀宝町 )
2021年09月02日
30 すてきな2学期を送ろう  各小中学校で始業式  (熊野市・南郡 )
2021年09月02日
31 マダニの被害に注意を  管内で日本紅斑熱が3件  
2021年09月02日
32 小学校平均正答率は全国平均同程度  全国学力・学習状況調査結果  (和歌山県 )
2021年09月02日
33 分散登校とオンライン授業  県立高校で新学期スタート  (新宮市 )
2021年09月02日
34 個性生かした作品並ぶ  きよもんで第3回弁天画会展  (那智勝浦町 )
2021年09月02日
35 米生産者に感謝の心を  近大新宮中が稲刈り  (新宮市熊野川町 )
2021年09月02日
36 児童生徒の感染予防は?  学校の再開と教委の考え  (串本町・古座川町 )
2021年09月02日
37 水害を伝える災害パネル展  役場ロビーで3日まで実施  (串本警察署 )
2021年09月02日
38 小中学校、高校で始業式  県立高校は分散登校で新学期  (串本町・古座川町 )