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2021年09月19日
1 古式捕鯨のモリなど提供
 紀伊風土記の丘で特別展  (三輪崎小 )

 和歌山市の県立紀伊風土記の丘で開館50周年を記念した令和3年度秋期特別展「海に挑み、海をひらく―きのくに七千年の文化交流史―」が10月2日(土)から12月5日(日)まで開催される。新宮市立三輪崎小学校でこのほど、展示品として同校所蔵のモリを貸し出し提供すべく、梱包(こんぽう)作業が行われた。

 同展は紀伊半島の沿岸に暮らした先人たちや海の歴史を考古学と民俗学の観点から紹介することがテーマ。和歌山県発祥の漁業にもスポットを当て、改良を重ねた技術が全国各地に伝わったことや、新宮・東牟婁含む県内各地の漁具や資料などが展示される。

 同校のモリ2本は寄贈されたもので、捕鯨を行っていた三輪崎組の紋「三つの輪」が刻まれている。このモリに加え、クジラのひげや疑似餌などが貸し出しされる。

 三輪崎区や三輪崎郷土芸能保存会、三輪崎漁業協同組合も協力。「鯨踊りの衣装」や「捕鯨に関する写真」「一本釣りに使用した竹の釣り竿」なども展示されるという。

 紀伊風土記の丘の主査学芸員・蘇理(そり)剛志さんは「県内では江戸時代から明治半ばまで捕鯨をやってきたのが、太地や古座、三輪崎。紆余(うよ)曲折を経て、約300年にわたり、行ってきた文化が残っている。三輪崎の捕鯨はなくなったが、鯨踊りなど、さまざまな形で伝統が引き継がれ、地域の誇りになっている」。

 モリについては「古式捕鯨時代のもの。形も古く、数も残っていない。古くからある三輪崎鍛冶にもつながる。鉄を加工する技術あってこその捕鯨。このモリは重要なものだと思う」と話した。

 嶋田雅昭校長は「当校は三輪崎郷土芸能保存会の皆さまから鯨踊りや捕鯨について教えていただいているため、児童も三輪崎の捕鯨文化に触れることができている。価値のあるモリなどを多くの方々に見ていただけるのはうれしい」。

 児童に対しては「博物館に展示されるほどの貴重な物が学校にあるということを児童にも伝えたい。県内での修学旅行になるため、行き先の一つとして展示を見に行くことも検討している」と語った。

 なお、太地町の鯨舟の模型や鯨絵巻、串本町の河内祭の道具なども展示される予定。

(2021年9月19日付紙面より)

貸し出しのため、モリを梱包する=新宮市立三輪崎小学校
三輪崎小所蔵のモリを中央に配したポスター
2021年09月19日
2 コロナ禍の避難を考える
 相須地区でいきいきサロン  (新宮市熊野川町 )

 新宮市熊野川町の相須集会所で16日、「ふれあいいきいきサロン」があった。地域住民5人が参加し、防災クイズを交えてコロナ禍の避難について考えた。

 サロンは地域のコミュニティーづくりや介護・寝たきり防止、1人暮らしの人への見守りなどを目的に、区と市社会福祉協議会が協力して開いている。新宮市の施設利用再開を受け、手指消毒や参加者全員の検温、マスク着用などの感染対策を取りながら実施した。

 この日は市社協熊野川ステーションの大江真季さんが、コロナ禍中に災害が発生して避難所生活を送ることになったときの備えについて講話。「災害時は危険な場所から避難するのが原則だが、食料や水に加えてマスク、アルコール消毒液、体温計などの感染対策用品を持ち出し袋へ入れておくことが大事。9月の防災月間に合わせて市内のスーパーマーケットに防災用品コーナーができているので、一度見に行ってみて」と呼び掛けた。

 「高齢の方や足の悪い人は警戒レベル3の『避難準備・高齢者等避難開始』のときにはもう避難しておいてほしい」と言い、改めて早期避難の重要性を伝えた。

 住民からは「紀伊半島大水害の時、なかなか救援物資が届かず難儀した」「自分の身は自分で守らなければ」との声があった。

(2021年9月19日付紙面より)

最新の非常食について解説=16日、新宮市熊野川町
2021年09月19日
3 来年への思い胸に式典斎行
 宇久井神社例大祭・宵宮祭  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の宇久井神社(男成洋三宮司)例大祭の宵宮祭が17日夜、本殿であった。例年多くの人でにぎわうが、昨年に引き続き、新型コロナウイルス感染拡大防止のため宵宮と本宮の規模を縮小。神職や祭典役員、党家講など関係者ら約20人が参列して厳かに式典が斎行された。

 例年の宵宮では、式典後に宇久井青年会と秋葉会による神楽の奉納や宇久井婦人会による踊りが場を盛り上げ、盛大に餅まきが行われているが、昨年、今年は取りやめとなった。

 台風接近の影響で雨が降る中、式典が進められた。熊野那智大社から出仕した伊藤士騎禰宜が神事を執り行い、祝詞を奏上。出席者が玉串をささげた。

 式典後の神酒拝載では伊藤禰宜が「コロナが終息に向かいまして、活気あふれる宇久井のお祭りが復活することを心よりお祈りしております」と述べ、一同、手にした杯で乾杯した。

 祭典委員長の亀井二三男さんは「残念ながら省略した形での宵宮祭となった。昨年は当地域でのコロナの影響は少なかった。来年こそはと思っていたが、感染が広がり今年も縮小する形となった。2年はわれわれにとっては大きな年。祭典関係者の高齢化も進む中、2年間休んで来年は体力的に大丈夫だろうかとの懸念もある」。

 来年については「地域の祭りは氏子の方々にとって大切なもの、決断は心苦しかった。今回の祝詞にもコロナ終息の思いを込めていただいた。来年こそは皆さまの豊漁や健康を祈り、盛大にやっていきたい」と意気込みを語った。

(2021年9月19日付紙面より)

規模を縮小し宵宮祭が斎行された=17日、那智勝浦町の宇久井神社
コロナ終息と来年への思いを胸に乾杯した
2021年09月19日
4 地域の伝統踊り子どもたちに
 4年生が「鵜殿ばやし」を練習  (鵜殿小 )

 新型コロナウイルス感染症の影響で、多くの祭り、イベントが規模縮小や中止を余儀なくされ、紀宝町鵜殿地区で毎年11月22、23日に開催される「うどのまつり」も2年連続の中止が決まった。

 秋を彩る「うどのまつり」は、鵜殿ばやしの手踊りが練り歩き、熊野水軍太鼓の演奏、諸手船(もろとぶね)をかたどったダンジリの上でハリハリ踊りを披露するなど、毎年、地区内が祭り一色に包まれる。

 鵜殿ばやしは1992年に誕生し、96年に保存会が発足。うどのまつりや紀宝みなとフェスティバルなどで披露し、町村合併以前の旧鵜殿村運動会でも住民総出で踊ったという。

 その地域の伝統踊りを子どもたちに継承してもらおうと、町立鵜殿小学校では毎年、運動会で4年生のプログラムに組み込んできた。

 昨年は新型コロナの影響もあって運動会で披露する機会がなかったが、今年は10月2日(土)の運動会で2年ぶりに復活する。

 本番に向け、4年生35人が保存会のメンバーに踊りを教わりながら練習に励んでいる。15日にはメンバー4人が訪れ、細かい動きを丁寧に指導した。

 「沖を眺める」「網をたぐり寄せる」など漁師のしぐさを盛り込んだ男踊り。手を上げる角度や指先の力の入れ方など、難しい動作も多く、児童たちはアドバイスを受けながら覚えていった。今後も本番まで練習を重ねるという。

 メンバーの松元美国さんは「現在の保存会メンバーは20人ほど。昨年から鵜殿ばやしを披露する場がなくなり、踊りを知っている子どもも少なくなってきた。鵜殿の伝統を引き継いでもらい、来年、祭りが開催されれば参加してもらいたい」と話していた。

 女子児童は「踊りは難しいけど、頑張って運動会までに覚えたい」と笑顔を見せていた。

(2021年9月19日付紙面より)

鵜殿ばやしの練習に励む4年生=15日、紀宝町立鵜殿小学校
2021年09月19日
5 21日から通常授業再開  和歌山県内の県立学校  
2021年09月19日
6 追加を含め全議案可決  9月定例会が閉会  (太地町議会 )
2021年09月19日
7 避難路整備や鯨類施設で議論  太地町議会一般質問(終)  
2021年09月19日
8 ツリガネニンジンの花  宇久井ビジターセンター  
2021年09月19日
9 対象者の約8割が予約済み  新型コロナワクチン接種  (紀宝町 )
2021年09月19日
10 早期発見、集団感染の防止に  「抗原定性検査キット」を配備  (紀宝町 )
2021年09月19日
11 公正な選挙確保のために  熊野、紀宝署に選挙違反取締本部  (熊野市長選 )
2021年09月19日
12 これが「私の新宮遺産」  新宮市観光フォトコンテスト入選作品紹介  (学生の部 )
2021年09月19日
13 お悔やみ情報
  
2021年09月15日
14 感染対策施し練習に励む
 各スポーツ少年団が活動再開  (新宮市 )

 新型コロナウイルスの急激な感染拡大を受けて先月3日から休止していた新宮市の関連施設再開に伴い、市内の各スポーツ少年団は13日から随時練習を始動させている。

 新宮保健所管内の感染者発生状況を鑑み、再開決定に至った。今後は感染対策を徹底して運営していく。現在、市スポーツ少年団にはサッカー、野球、バレーボール、ラグビーなど21団体が所属している。

 蓬莱体育館では、新宮バドミントンスポーツ少年団(奥田清二代表)が練習を再開。▽うがい▽手指消毒▽換気▽できる限りの密を避ける▽各家庭での検温―などの予防対策を講じ、熱中症を防ぐため、練習中はマスクを着用せず、こまめな水分補給も行っていく。

 この日は約30人が参加。全員でランニングした後、ネット際やレシーブを打つ「ノック」「基礎打ち」、試合形式の「ゲーム練習」などに励み、久しぶりの練習に汗を流した。

 丸山莉実(れみ)さん(12)は「久々にみんなと会えてうれしい。練習ができない間は家でトレーニングや壁打ちをしていた。しばらく期間が空いていたので、これから少しずつ感覚を取り戻していきたいです」と笑顔を見せた。

 奥田代表は「子どもたちの元気そうな姿が見られてよかったです。練習が再開したとはいえ、まだまだコロナの状況は油断できないので、今後も感染対策をしっかりと施していきたい」と話していた。

 なお、同日には木戸浦グラウンドや天満球場、テニスコートなど、スポーツ施設を含む那智勝浦町の関連施設も使用を再開した。

(2021年9月15日付紙面より)

久々の練習で汗を流す子どもたち=13日、新宮市の蓬莱体育館
2021年09月15日
15 宇久井半島のシダ標本展
 10月31日まで、宇久井ビジター  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の環境省宇久井ビジターセンターで13日から、「宇久井半島のシダ標本展」が始まった。宇久井半島で確認されている65種のシダのうち48種の標本を展示しており、園地内には散策中の来園者に見てもらえるよう12種類のシダのネームプレートも設置している。

 シダ植物とは、根・茎・葉の区別があり、維管束(水や養分を運ぶ管)を持ち、種子を作らない植物のことで、コケ植物と種子植物の両方の特徴を持つ。花は咲かず、葉の裏面などから胞子を飛ばして子孫を残す。

 展示では正月飾りとして知られるウラジロやコケのような見た目のヒカゲノカズラ、山菜として食されるワラビの他、ヘラシダ、ホシダ、ベニオオイタチシダなど形も大きさもさまざまな標本を展示。これらは今年1月に県立新翔高校の職業体験で同センターを訪れた亀井青空さん、西村悠羽さんが採取したものだという。

 半島内で見られるシダの見分け方を記したプリントも配布しており、同センターの浦希世子さんは「少しでもシダに興味を持っていただき、野に出掛けたときの植物観察の楽しみの一つに加えていただければ」と話していた。

(2021年9月15日付紙面より)

48種の標本を展示=13日、那智勝浦町の環境省宇久井ビジターセンター
2021年09月15日
16 教訓風化させず後世に
 紀伊半島大水害10年シンポ  (紀宝町 )

 紀伊半島大水害10年シンポジウムが11日、オンラインで開催された。2011年の大水害で甚大な被害を受けた三重、和歌山、奈良の3県関係者ら74人が参加し、犠牲者に黙とうをささげた上で、風水害への防災意識向上を図った。

 災害対応力向上を図る「紀伊半島大水害10年プロジェクト」の一環。当初は紀宝町で予定していたが、新型コロナウイルスの感染状況を考慮し、オンラインでの開催に至った。三重県などが主催し、共催した同町からは西田健町長、鮒田自主防災会の東口高士会長が思いを語った。

 黙とう後、鈴木英敬知事のビデオメッセージを流し、西田町長は「シンポジウムは皆さまと一緒に紀伊半島大水害を振り返り、当時の対応や大水害から得た教訓を今後も風化させることなく、後世に伝えていく機会にしたい」とあいさつした。

 東京大学大学院客員教授で、紀宝町防災行政総合アドバイザーの松尾一郎さんが「大規模風水害を見据えた地域防災の必然性」をテーマに基調講演。「災害は地域で発生するため、地域で危機感を共有して災害に備えることが大切。水害は先を見越して早めの防災対応が重要で、これがタイムライン」と話した。

 紀宝町は全国に先駆け、2015年に事前防災行動計画(タイムライン)を策定。パネルディスカッションで西田町長はタイムラインや町民防災会議、防災情報共有システムなど町の防災対策を説明し「今後も大規模災害に備え、タイムライン防災が紀宝町の文化となるよう、充実を図り、災害に強い安全・安心な町づくりに努める」と伝えた。

 東口会長は当時の写真を基に「川の水が輪中堤を越えるとの情報があり、住民を避難させた」と大水害を振り返った。

 過去の水害を教訓として次世代につなげていくことが求められている今日。実際に災害を経験したからこそ得られる「今」があり、これを風化させないためにも過去を振り返り、認識・危機感を新たにして行動することが大切になる。

(2021年9月15日付紙面より)

町の取り組みを紹介する西田健町長=11日、紀宝町役場
鮒田地区タイムラインの取り組みを話す東口高士会長
2021年09月15日
17 交通ルール守っていこう ひまわりの絆プロジェクト (近大新宮)

 ヒマワリを育てることを通じて命の大切さを学び、交通事故の被害者支援へ理解を深める「ひまわりの絆プロジェクト」の輪が広がっている。新宮市の近畿大学附属新宮高校・中学校(池上博基校長)でもこのほど、生徒会メンバーが大切に育てていたヒマワリが、太陽へ向かって大輪の花を咲かせた。

 2011年に京都府内で発生した交通事故で亡くなった男児(当時4歳)が生前育てていたヒマワリの種を引き継ぎ、全国で開花させるプロジェクト。交通事故を担当していた警察官の元へ遺族から「私たちの子どもが生きた証しを残したい。このヒマワリがあちらこちらで咲けば、この子もいろんな所へ行けると思う。もう交通事故は嫌です」の言葉とともに種が託されたことを契機に、15年にスタートした。

 同校では中学校生徒会(宇惠諒介会長)が中心となって取り組みへ参加。7月初旬に種をまき、水やりには高校生徒会(小屋敷卓真会長)や教職員も協力して成長を見守ってきた。

 開花したのは5本。生徒らの背丈ほどに育ったヒマワリの花を眺め、宇惠会長は「取り組みを通じ、交通事故の危険性を伝えたい。僕たちも毎日徒歩や自転車で通学しており、事故はいつでも起こりうるので、気を付けていきたいです」。小屋敷会長は「京都府で発生したような事故が二度と起こらないよう、自分たちも交通ルールを守っていきたい」と話していた。

(2021年9月15日付紙面より)

開花したヒマワリと記念撮影=13日、新宮市の近畿大学附属新宮高校・中学校
2021年09月15日
18 これが「私の新宮遺産」 新宮市観光フォトコンテスト入選作品紹介 (一般の部①)
2021年09月15日
19 「NO」と言える勇気持って  太地中で薬物乱用防止教室  
2021年09月15日
20 河川監視カメラを設置  関西電力「カメラ設置サービス」事業  
2021年09月15日
21 地域貢献で献血活動  紀南地区郵便局長会  (新宮市 )
2021年09月15日
22 校門に「あいさつ標語」  最優秀2作品を掲示  (鵜殿小 )
2021年09月15日
23 犠牲者に黙とうをささげ  第3回定例会が開会  (紀宝町議会 )
2021年09月15日
24 入選作品14点をパネル展示  本年度小中学生ポップコン  (串本町 )
2021年09月15日
25 実践のポイントを伝える  スポーツボイス体験教室  (串本町 )
2021年09月15日
26 記念物登録の趣旨を紹介  串本町図書館内で企画展  
2021年09月15日
27 鈴なりのイガグリ  熊野地方で秋の風情漂う  
2021年09月08日
28 来館者に安心安全を
 開館控え、合同消防訓練  (新宮市「丹鶴ホール」 )

 10月3日(日)に開館を迎える新宮市文化複合施設「丹鶴ホール」(同市下本町)で6日、合同消防訓練があった。市教育委員会文化振興課職員、市立図書館職員、消防職員ら39人が参加。施設開館に備え、消火や来館者の避難誘導訓練に当たった。

 訓練を事前に実施することで、開館後の来館者の安心・安全な施設利用につなげる目的。平日、ホール貸館時に1階備品庫から出火したとの想定で実施。

 来館者は車いす利用者など避難困難者を含む500人を想定し、消防職員が消火やはしご車を使った救助活動に当たる中、市職員らが各階の来館者を誘導。非常用階段避難車(キャリダン)を利用し、避難困難者を搬送した。

 訓練を終え、垣内一男署長は「初期消火、誘導、消防署への通報など、計画に基づいて担当それぞれが落ち着いて行動できていた。避難器具を使った避難困難者もスムーズかつ安全に誘導できていたのでは」と講評。

 「施設を利用いただく皆さんの安心・安全を守るためには連携が不可欠。今後も計画通りの対応ができるように万全を期していければ」と呼び掛けた。

 越水薫消防長は「職員の皆さんには訓練のときだけではなく、特にホールや図書館からの避難誘導などは普段から危機感をもって業務していただきたい。消防本部としても、全ての災害面で職員とさまざまな連携、協力をさせていただききたい」。

 文化振興課の宮上圭巨課長補佐は「想定に沿って適切な動きができたと思う。今日はシナリオも時間も決まっていたが、実際にはいつ起こるか分からない。いざというときに慌てないように何度も繰り返し訓練を続け、皆さんに安心してご利用いただけるように努めたい」と話していた。

(2021年9月8日付紙面より)

はしご車を使った救助訓練の様子=6日、新宮市下本町
避難困難者を想定した搬送訓練
消火訓練に当たる消防職員ら
2021年09月08日
29 コロナ禍でも地域で子育て
 ファミサポセンター  (紀宝町 )

 新型コロナウイルスの影響で〝孤立化〟が懸念される中、紀宝町では子育て世代へのニーズに応えるため、個人で対応するファミリーサポートセンターを継続中だ。子育てしやすい環境を整備することで、地域の中で助け合いながら子育てする取り組みが進んでいる。

 町内で新型コロナウイルスが確認されたことから、町では現在「新型コロナウイルス感染症対応タイムライン」のステージ5(非常事態)の状況だ。

 このタイムラインは町独自の取り組みで、「町内での感染や感染拡大が想定される場合」のステージ5を受け「紀宝はぐくみの森」(神内)2階の町子育て支援センターは、8月2日から閉所の措置を取っている。

 センターには遊具や絵本があり、子育て世代の交流の場として多くの親子が利用する施設。保育士が常駐し、母親同士の交流を大切にしながら子育ての相談なども受け付けており、早期の再開を望む声も多い。施設では現在、備品の消毒など再開に向けた準備を進めている。

 一方、密になりにくい家庭などで子どもを預かるファミリーサポートセンターは運営を続けている。生後6カ月~小学6年生を対象に、子育てを助けてほしい人の依頼に応じてサポート会員を紹介する会員組織で、7月には100件を超える依頼があった。

 急用や冠婚葬祭、通院、買い物、保育所の迎えなど理由はさまざま。コロナ禍であっても、仕事を休めない保護者に代わって地域ぐるみで子どもたちの生活を支えている。

(2021年9月8日付紙面より)

再開を待つ子育て支援センター=紀宝町神内
2021年09月08日
30 標識付きクエの連絡求む
 南部栽培漁業セが呼び掛け  (県栽培漁業協会 )

 串本町串本にある県栽培漁業協会南部栽培漁業センター(村尾啓一所長)で6日、放流するクエの稚魚に標識を付ける作業があった。後の漁獲時に放流魚と分かるようにするのが狙いで、村尾所長は「標識付きのクエを漁獲した方は、お手数ですが最寄りの漁協か本センターへご連絡を」と協力を呼び掛けている。

 この標識は、同センター産稚魚の放流効果を確かめることが目的。同センターが開所した2011年は右、12年は左の腹びれをそれぞれ抜去、間を開けて15年はダートタグ(県の略称〈WK〉、連絡先電話番号、Bから始まる通し番号を記載)を付ける標識付けをし、串本町、日高町、印南町で放流した。

 以降、方法を左の腹びれの抜去に一本化し、安定的に年次放流を続ける串本町を調査域として18年度以降の放流分に全て標識付けしている。同町産業課によると、この年次放流は海産資源の増大を目的として実施。和歌山東漁業協同組合と話し合い、現在はヒラメとクエの2種類を放流しているという。同町のクエの放流規模は毎年6000匹。この日は同センターに加え同課や県水産試験場の各職員も応援に駆け付け、12人がかりで作業に当たった。

 同センターが準備したクエは5月にふ化した稚魚で、体長は10㌢前後。作業は麻酔をかけピンセットで腹びれを引き抜く内容で、適切に抜去すればそのクエは生涯ひれが再生せず標識にできるという。放流は同漁協に依頼して9日(木)に実施予定。餌があり他魚などによる捕食のリスクが低いなど生残率の高さが見込める海域に分散して放つとしている。

 このサイズの稚魚が海で漁獲対象となる大きさとなるまでに要する期間は約10年。初期の標識付け分がいよいよ漁獲にかかる段階に差し掛かったため、同センターは漁協や遊漁事業者、釣具店など漁獲関係者とつながる拠点経由で標識付けの周知を図っている。

 漁獲時の連絡事項は▽漁獲日と場所、方法、体長、体重▽標識の形状(腹びれの欠落の位置またはタグ)▽漁獲者の連絡先(住所・氏名・電話番号など)。問い合わせは同センター(電話0735・67・7770)まで。

(2021年9月8日付紙面より)

放流するクエの稚魚に標識付けをする関係者=6日、串本町串本

2021年09月08日
31 地元産の野菜を食べよう
 勝浦小学校で農業学習  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立勝浦小学校(山下真司校長)で3日、農業学習があり、3年生37人が農家の仕事や野菜が食卓に届くまでの仕組み、「地産地消」などについて学んだ。

 社会科の一環で、同町太田で農家を営む松本安弘さん、新宮広域圏公設地方卸売市場の中本勝久市場長、清水貴晶主事が来校した。

 年間20種類の野菜を育てている松本さんは、旬のナスを例に収穫、選別、出荷、畑の消毒や病気のチェックといった農家の一日を紹介。台風による風水害や害虫との闘いに加え、最近ではシカやイノシシによる獣害も増えていることなどを伝えた。

 「野菜のおじさん」として親しまれている中本市場長は▽病気を防ぐ▽骨を強くする▽血液をさらさらにする―など野菜が持つすごいパワーを紹介。「競り」が行われている市場の仕組みや、店で野菜を購入するときに支払ったお金が農家に還元される流れを説明し、「地元産の野菜は新鮮でおいしくて安心安全。地元野菜を食べることで無駄な輸送費もかからず、地元農家へお金が還元されるといういい循環が生まれる。みなさんには、おいしい野菜を食べて元気に学校に通ってほしい」と呼び掛けた。

 この日の給食には「春雨とゴーヤーの炒め物」が出され、放課後には児童にナスやクリ、青切りミカン、ナシなどがプレゼントされていた。

(2021年9月8日付紙面より)

中本勝久市場長が講話=3日、那智勝浦町立勝浦小学校
2021年09月08日
32 5選手が近畿大会へ
 選手権県予選会などで活躍  (新翔高バドミントン部 )
2021年09月08日
33 児童たちに新米324㌔届く  稲刈り中止で地区住民が収穫  (神内小 )
2021年09月08日
34 秋の気配漂う彼岸花  丸山千枚田の棚田を彩り  (熊野市紀和町 )
2021年09月08日
35 9月定例会が開会  一般会計補正など16議案  (新宮市議会 )
2021年09月08日
36 バス路線変更など27件上程  那智勝浦町議会9月定例会開会  
2021年09月08日
37 装い新たに運航スタート  ホテル浦島の浦島丸  (那智勝浦町 )
2021年09月08日
38 皆で収穫作業に汗流す  「たか田んぼ」で稲刈り  (新宮市 )
2021年09月08日
39 個展に込めた表現伝える  中里和人さんがイベント  (田並劇場 )
2021年09月08日
40 家族も含め予防意識促す  児童生徒に不織布マスク  (串本町 )
2021年09月08日
41 決算案含め27案件を上程  町議会第3回定例会始まる  (串本町 )
2021年09月08日
42 「ありがとう、元気やで」  復興に携わった全ての人へ  (新宮市熊野川町 )
2021年09月08日
43 お悔やみ情報