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2021年09月26日
1 目指せ、セーフティドライバー
 自動車教習所でドライブコンテスト  (新宮警察署 )

 新宮警察署(山田守孝署長)は24日、那智勝浦町宇久井の那智勝浦自動車教習所で「シニアドライバーセーフティドライブコンテスト」を開催した。65歳以上の高齢ドライバー30人が参加。実車や学科試験などに挑み、安全運転の大切さを再認識する機会とした。

 「秋の全国交通安全運動」(21~30日)の取り組みの一環として同署が企画。全国的に見ると65歳以上の高齢ドライバーの交通事故発生件数は減少傾向にあるものの、和歌山県では今年8月末現在で22件の死亡事故が発生しており、うち16件が高齢者が関係する事故となっている。

 同コンテストは、さまざまな試験や測定を通して今後の安全運転につなげてもらう目的で実施。試験・計測結果は点数化され、上位3人には表彰状が贈られた。

 開催に当たり、楠間慎也交通課長が管内の交通情勢などについて説明。「運転技量を確認し安全運転を。気楽に(試験に)臨んで」とあいさつした。

 参加者らは3班に分かれ、実際の仮免許学科試験や実車試験、反応速度や俊敏性、動体視力などを計測。試験・測定後にはダミー人形を使用した衝突実験も行われ、交通課交通係の山元洋輔警部補は「40㌔で走っていた場合、急ブレーキを踏んでも止まるまで20㍍はかかる。40㌔で当たってしまうと相当のけがを負わせてしまう」などと説明した。

 閉会に当たり、山田署長は「コンテストに参加いただいた時点で交通安全意識が高い。地域柄、運転免許証の自主返納も難しい実情がある。さらに意識を高めて運転を」と呼び掛けた。

 コンテストで見事1位となった新家義久さん(73)は「いい賞を頂いてプレッシャー」としながらも「衝突実験を見て改めて交通事故の怖さを感じた。これを機に、より一層安全運転を心掛けたい」と話していた。

(2021年9月26日付紙面より)

各種計測器で反射神経などを確認=24日、那智勝浦町宇久井
ダミー人形を使った衝突実験も行われた
2021年09月26日
2 10月3日午後から図書館開放へ
 新宮市文化複合施設「丹鶴ホール」  

 新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」が、10月3日(日)に開館する。午前中には関係者のみの記念式典が実施され、同日午後から図書館が一般開放される。

 文化ホール・図書館・熊野学センター機能が一体となった、新宮市の文化交流の拠点「丹鶴ホール」。2008年の市第一次総合計画後期分の特進プロジェクトとして始まり、長きにわたって整備を進めてきた施設は今年7月に竣工(しゅんこう)。晴れて開館を迎える運びとなった。

 オープン当日、1階文化ホールおよび2階熊野エリアは記念式典・記念公演の準備などで入場不可。図書館は午後1時から5時まで開放されるが、混雑時には入場制限を行う場合もある。

 なお、当初予定していた開館記念商店街イベントは、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため中止となった。

 翌4日(月)は休館日のため閉館。5日(火)から通常業務が開始となる。文化ホールについてはイベント開催時以外は安全管理上開放されない。

 オープン後の「丹鶴ホール」の開館時間は午前9時~午後9時(窓口受付は午後6時まで)。毎週月曜(祝日の場合は翌平日)と年末年始(12月29日~1月3日)は休館。問い合わせは電話0735・29・7223、FAX0735・29・2450。

 市立図書館は午前9時~午後6時(日・祝日は5時)開館。休館日は丹鶴ホール同様。月1回館内整理日と年1回特別整理期間も休館となる。問い合わせは電話0735・22・2284、FAX0735・22・2312となる。

  □     □

■8、9日に舞台開放

 市は、8日(金)、9日(土)、舞台の一般開放を開催する。開催時間は▽午前10時~正午(最終入場11時30分)▽午後1時~4時30分(同4時)―の2回。マスク着用や手指消毒などの新型コロナ感染防止対策を徹底し、発熱などの症状がある場合は来場を控えること。図書館同様、混雑時には入場制限を行う。

 市は「普段は見ることができない舞台側からの景色をお楽しみください」と呼び掛けている。

  □     □

■「丹鶴小学校跡」プレート設置



 新宮市の名誉市民・西村伊作が、1921(大正10)年に長女・アヤの卒業記念に制作、寄贈した旧丹鶴小学校正門に24日、「丹鶴小学校跡」と「丹鶴ホール」のプレート板がはめ込まれた。「丹鶴小学校跡」の文字は、旧小学校第24代校長で、現在市文化協会の名誉会長を務める小野俊二さんが揮毫(きごう)した。

 かつて、「丹鶴小学校跡」には「丹鶴幼稚園」、「丹鶴ホール」には「丹鶴小学校」のプレートがはめ込まれていた。

(2021年9月26日付紙面より)

10月3日に開館を迎える「丹鶴ホール」
「丹鶴小学校跡」と「丹鶴ホール」のプレート板がはめ込まれた旧丹鶴小学校正門
2021年09月26日
3 温泉郷の繁栄祈る 熊野本宮大社で「献湯祭」 

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で25日、献湯祭が営まれた。熊野本宮温泉郷(川湯、湯の峰、渡瀬)の18軒の旅館・民宿などの代表者たちが一番湯をささげ、自然の恵みに感謝するとともに温泉郷の繁栄を祈った。

 熊野本宮観光協会(名渕敬会長)が主催。今年で43回を数える。今年は新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から関係者のみで斎行。毎年恒例の温泉コーヒーの振る舞いも中止とした。

 朱塗りのたるを手にした旅館のおかみらが、新型コロナウイルスの終息や温泉郷の繁栄などの願いを込めて、本殿前に置かれた大たるに一番湯を注ぎ込んだ。

 本宮町の観光客数は、2011年は紀伊半島大水害の影響で100万人を割ったものの翌年以降回復。18年には台風20号により川湯地区の大塔川が氾濫し川湯温泉街では甚大な被害を受けたが、おととし3月に復興を遂げている。

 しかし、新型コロナウイルスの影響を受け、昨年は宿泊客は7万7317人と、前年14万5778人の半数近くに。日帰り客に関しても126万300人と、前年173万4100人に対し大幅な落ち込みを見せた。

 神事を終え、九鬼宮司は、箱根温泉の湯本熊野神社(ゆや権現)について紹介したほか、同大社旧社地・大斎原(おおゆのはら)について「斎という字には身を清めるといった意味があり、参拝に当たりお湯で身を清めたことから斎の字を当てたという説もある」と説明し「熊野はよみがえり・再生の地。多くの人が健康で健やかに新しい年を迎えられるよう願いたい」とあいさつした。

 名渕会長は「温泉は生活の一部。今年も奉納できてありがたい」と感謝。「宿泊施設ではコロナ対策をしっかりと講じている。一人一人が注意をしながら、よみがえりの地で温泉につかっていただければ」と話していた。

(2021年9月26日付紙面より)

一番湯を大たるに注いだ=25日、熊野本宮大社
2021年09月26日
4 「これからも長生きして」  グランドールで敬老会  (新宮市 )
2021年09月26日
5 良い兆しの訪れを願う  下里地区にコウノトリ飛来  (那智勝浦町 )
2021年09月26日
6 移動式オービスで取り締まり  通学路で児童生徒の安全守る  (紀宝署 )
2021年09月26日
7 ウミガメ動画300万回再生突破  ウミガメ公園公式ツイッター  (紀宝町 )
2021年09月26日
8 漂着したクジラ、海へ帰す  新鹿海岸で住民らが救出  (熊野市 )
2021年09月12日
9 「私の新宮遺産」 各部門の最優秀賞決まる (新宮市観光フォトコン)

 新宮市観光フォトコンテストの表彰式が10日、市役所であり、最優秀賞を獲得した小阪享志さん(67)とフォスティロプロス ソフィア裕希さん(6)らに賞状と記念品が贈呈された。入選した作品35点は観光カレンダーやパンフレットなどとして活用する他、10月29日(金)まで、市役所1階ギャラリー横に展示される。

 市観光カレンダー製作実行委員会(山本大輔委員長)が主催で毎年開催しており今年で10回目。今回はテーマを「私の新宮遺産」として作品を募集。一般の部には66人から242作品が、学生の部には14人から22作品の応募があった。

 一般の部では昨年に引き続き小阪さんが再び最優秀賞に輝いた。作品名は「悠久の石畳」。緑色の鮮やかなこけが生えた高野坂の石畳を被写体とした。小阪さんは「(高野坂は)最近造られたものではなく、先人たちの苦労と思いが込められている。それを写真で伝えられたら」と「私の新宮遺産」に選んだ理由を語り「昨年、最優秀賞に選んでもらってビギナーズラックで終わらせないように頑張った。審査員の方々に感謝です」と笑顔。

 王子ヶ浜沿いを疾走する特急列車「パンダくろしお」を捉えたのは学生の部最優秀賞のフォスティロプロス ソフィア裕希さん。保育園の卒園旅行で南紀白浜アドベンチャーワールドに行く予定だったが新型コロナウイルスの影響で中止に。「パンダが好き。アドベンチャーワールドに行きたい」という思いを写真に写した。

 山本委員長は「新宮市の観光もコロナ禍で大きな影響を受けている。皆さんの作品が、新宮市の魅力発信と観光PRの一助となることを期待しています」。

 審査員を務めた田岡実千年市長は作品一点一点を講評し「過去最高の作品数となった。素晴らしい数々の作品が集まった。すてきな観光カレンダーができると確信しています」と話した。

(2021年9月12日付紙面より)

一般の部・最優秀賞「悠久の石畳」(小阪享志さん)
学生の部・最優秀賞「パンダ列車」(フォスティロプロス ソフィア裕希さん)
2021年09月12日
10 脳科学研究の世界に触れる
 南澤玄樹さんがオンライン講話  (新宮高校 )

 新宮市の県立新宮高校(東啓史校長)で10日、国立研究開発法人理化学研究所・脳神経科学研究センター研究員の南澤玄樹さん(薬学博士)がオンラインで講話した。理系選択の2年生21人が脳科学研究の世界に触れ、脳と「絆」の関係について学んだ。

 生徒の進路選択の一助とするとともに、最先端の研究や科学的思考に触れることで将来の研究者育成につなげることなどを目的に実施した。

 南澤さんは、心理学と脳科学の違いを「心や行動に、『脳』という体の一部がどのような機能を果たしているのかを研究するのが脳科学」と説明。「人間の脳は約1000億個の神経細胞(ニューロン)によって成り立ち、嗅覚野、聴覚野、体性感覚野など部位ごとに機能分化しているが、サルやネズミ、ハエなどの脳とも大まかな位置関係や機能の共通性を持っている」と言い、「さまざまな動物の脳を研究した結晶として人間の脳が解明されていく」と話した。

 現在は、一緒に時間を過ごした仲間との絆(パートナー嗜好(しこう)性)を育む習性を持つハタネズミを用いた研究に取り組んでいることを紹介。「嗅周皮質と呼ばれる脳の一部の活動を抑制することで仲間と過ごす時間が有意に減ったことが確認でき、仲間との絆を育むために嗅周皮質が大きな役割を果たしていることが分かった」と述べた。

 「着想のもとになったのは、新型コロナ感染拡大後、ソーシャルディスタンスで人と人の距離が離れてしまったこと。今後さらに感染が広がってロックダウンのような状態になれば、人々の絆が失われてしまうかもしれない。研究所の仲間とオンラインで会話しているとき、それが絆の維持にどのような役割を果たしているのか、絆が失われないためには何が必要なのかと考えた」と語り、「研究を通じ、脳の損傷で人の顔が認識できなくなる『相貌失認』という症状についての認知が広がり、遠い未来に治療法開発につながる可能性もある」と話した。

 参加した生徒からは「難しいところもあったが、ハタネズミの研究の話が面白かった」「研究者の仕事に興味を持てた」との声があった。

(2021年9月12日付紙面より)

ネズミの脳について解説=10日、新宮市の県立新宮高校
講話に耳を傾ける生徒
2021年09月12日
11 コウノトリ3羽が飛来
 紀伊大島で注目浴びる  (串本町 )

 串本町大島で10日夕方、コウノトリが飛来し住民の注目を浴びるなど話題になった。

 コウノトリは体長1㍍を超える大型の渡り鳥で、羽を広げると2㍍前後に達する。羽はほぼ白いが翼の風切り羽などが対照的に黒く、その特徴と大きさで他の鳥類と一線を画する。

 世界的に絶滅危惧種となっていて、国内では1971年に野生のコウノトリが絶滅。後にロシアから贈られた個体を繁殖させ、その子孫を放って国内で繁殖する野生個体の復帰が図られている。

 目撃情報を頂き確かめたところ、3匹が県道樫野大島線から大島港へ降りる交差点一帯を断続的に飛び回り日没ごろに交差点そばの電柱に降り立って夜越しの準備を始めた。コウノトリは寝床を見つけると朝までその場にとどまり続けるそう。住民らの注目が他の注目を呼び、飛来中は入れ替わるようにその姿が見届けられていた。

 3匹とも放鳥のあかしである四つの足環がついていて、兵庫県立コウノトリの郷公園の公表資料によると3匹は今年5月6日に福井県小浜市の巣塔で野外繁殖により生まれた個体で、7月14日に巣立ったそう。いずれもオスで、2カ月弱で本州縦断飛行を成した状況となっている。

(2021年9月12日付紙面より)

県道樫野串本線沿いの電柱で休息するコウノトリ=10日、串本町大島
J0376(足環は青B、黒K、黒K、黄Y)
J0377(足環は青B、黒K、黒K、赤R)
J0375(足環は青B、黒K、黒K、黒K)
2021年09月12日
12 南紀ボーイズが準々決勝へ
 報知旗争奪関西さわやか大会  
2021年09月12日
13 人とまちの元気を応援  明治安田生命が寄付金贈呈  (新宮市 )
2021年09月12日
14 チャボホトトギスの花  かけぬけ道にひっそり  (那智勝浦町 )
2021年09月12日
15 健康観察オンラインでも  宇久井小学校でスタート  (那智勝浦町 )
2021年09月12日
16 「テロは起こさせない!」  官民一体で合同警戒活動  (JR新宮駅 )
2021年09月12日
17 新たに17の事業を展開  コロナ交付金を活用し  (古座川町 )
2021年09月12日
18 自動運転技術など学ぶ  出雲小でプログラミングの授業  (串本町 )
2021年09月12日
19 昔ながらの稲刈り体験  高池小5、6年生22人  (古座川町 )
2021年09月12日
20 丸山千枚田で収穫作業  「稲刈りの集い」は中止に  (熊野市 )
2021年09月12日
21 今年は214人が参加  サマースクールの実績  (紀宝町教委 )
2021年09月12日
22 知事選、12日に投開票  新人3人が舌戦展開  (三重県 )
2021年09月12日
23 出馬意思の計6陣営出席  立候補予定者説明会  (新宮市長選・市議補選 )
2021年09月10日
24 17年の陳情実らせた功労者 港又次氏の記念碑とアジサイ (那智勝浦町)

 旱天が十数日も続くと、田面が亀裂して稲田が白穂になるので人々は皆汲水に忙しく、殆んど寝食を忘れて毎日井戸から水をとつた。この人々の心配無駄な労苦を何とかしたいと翁は深く考へてゐた。(下里町史、原文ママ)

  □     □

 那智勝浦町下里の下里神社から少し太地町寄りの国道42号の路肩に港又次氏の功績を称した記念碑が建立されている。地元住民によると、元々は国道から太田川寄りに設置されていたが、国道の拡幅に伴い、現在の位置に移設されたという。

 下里町史には、江戸時代後期の下里村は農業を本業としていたとある。しかし、農地に外部から人工的に水を供給する灌漑(かんがい)の設備が完全でなかったという。享保6、7年ごろに上太田村南大居大谷口から給排水を目的として造られた小規模な水路の溝渠(こうきょ)を通じて開墾したが、地の高低勾配がうまくできず、廃渠となった。

 冒頭のような状況となり、港氏は市屋村にある与根河池の水を下里村にも引けないかと考え、市屋村に協力を請う。藩の役所へ嘆願・陳情を幾十回も重ねたが、堤防の決壊の恐れから、許可は下りなかった。

 その後も信念を曲げずに嘆願と陳情を重ね続けた港氏。費やした年月は17年にも及んだ。そうして、安政3年に藩の聴許を得て、工事に着手。その翌年に堤池修築となり、新池を造って溝渠も通じ、水が通じた。下里町史には「全村歓喜湧くやうであつた。そして皆流れる水を拝んだといふ。(原文ママ)」と記されている。

 この後、功績が認められて紀伊新宮の水野土佐守から金百疋と米六石を贈られたと町史には記されている。明治17年、港氏は病で没した。その19年後にその遺徳を表彰しようと記念碑が建立された。

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■アジサイに彩られていた



 毎年6月ごろ、記念碑の周辺には美しいアジサイが咲く。その花は登校中の学生や住民、自動車を走らせるドライバーの目を楽しませていた。

 地元住民らによると、紀伊半島を一周する幹線道路計画の一つ「一般国道42号串本太地道路」の延伸に伴い、将来的には拡幅工事などが実施される可能性もあるとして、今年7月に住民有志らが集まり、来季の花のために剪定(せんてい)を行った。このアジサイは秋ごろに定光山大泰寺に移植されるという。

 国土交通省紀南河川国道事務所によると、串本太地道路の本線は太田川方面から延伸し、現在の那智勝浦新宮道路につながる計画だという。下里地区内に太地インターチェンジ(仮称)や交差点の建設が予定されていることから、記念碑周辺の道路形状が変わる可能性もあるとしている。

 担当者は「現在は調整中。詳細などが決まれば、今後は地元住民の方々にも方針をお示ししたい」と話していた。

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■地元住民の声



 記念碑前のアジサイは元々、那智駅前に植えられていたもの。道の駅なちが建設されるため、当時の花てまりの会や地元住民らが協力し同所に植え替えたという。

 その後の管理は下里とも子ガーデン(岩本カナエ代表)が行い、太田耕二さんら地元住民も協力してきた。岩本代表は「このアジサイは場所を移しながら、最後は寺へ行く。人の一生のよう。良かった」。

 記念碑については「立派な方の碑なので多くの方に知っていただきたい。50年前以上に移設した際、下里中の生徒会や校長先生たちが移転式に参加したと聞いた。半世紀前は大切にされていたのだと思う」と話した。

(2021年9月10日付紙面より)

港又次氏の遺徳を表彰した記念碑(右)=那智勝浦町下里
地域に彩りを添えていたアジサイを剪定した
2021年09月10日
25 歩行者の安全確保など重点に
 21日から「秋の全国交通安全運動」  (紀宝署 )

 21日(火)から「秋の全国交通安全運動」が全国一斉に始まる。30日(木)までの10日間で、重点は▽子供と高齢者を始めとする歩行者の安全の確保▽夕暮れ時と夜間の事故防止と歩行者等の保護など安全運転意識の向上▽自転車の安全確保と交通ルール遵守(じゅんしゅ)の徹底▽飲酒運転等の悪質・危険な運転の根絶―の四つ。

 運動期間中、南牟婁郡交通安全対策協議会、紀宝地区交通安全協会、紀宝警察署では、早朝街頭指導や安全運転管理推奨像の伝達、一声運動推進協力店の指定など各種取り組みを進める。

 8月末現在、県内では3万2506件(昨年同期比987件増)の交通事故が発生。このうち人身事故は1787件(同178件減)で、死亡事故は31件(同17件減)で32人が死亡した。

 紀宝警察署管内での総事故件数は163件(同25件減)で、人身事故は11件(同5件減)、死亡事故は発生していない。国道42号で多く、事故原因は車両単独、出合い頭が上位を占めている。

 紀宝町では67件(人身事故6件)、御浜町は87件(同5件)、熊野市紀和町は9件で人身事故は起きていない。

 同署では、運動期間中、四つの重点に関連し▽児童・生徒の通学時間帯の見守り▽歩行者保護に資する取り締まり▽自転車のルール遵守とヘルメット着用の啓発▽飲酒運転の取り締まり―などの活動を強化する。

 歩行者の安全の確保については、横断歩道横断時に「少し手を上げる」など自らの安全を守る交通活動「横断歩道“ハンドサイン”キャンペーン」の推奨を図る。

(2021年9月10日付紙面より)

紀宝警察署管内で交通事故が多い国道42号
2021年09月10日
26 外装工事で真新しさ宿す
 北大和歌山研究林の本館  (古座川町 )

 古座川町平井にある北海道大学和歌山研究林(中村誠宏林長)の本館外装工事がこのほど完了した。今回は外壁、次いで屋根を手入れし、外装のほぼ全体が真新しさを宿した状態。職員も心機一転の心境で運営に励んでいるという。

 同研究林の本館は1927年建築。洋風木造2階建てで、九十余年を経た今も現役で用いている。内外装とも維持のため適時適切に手入れをしているがケヤキ材の階段や旧事務窓口など建築当時の基本構造も良好にとどめていて、2013年には国の有形文化財に申請して登録を受けている。

 最近の外装工事は技術職員の伊藤欣也さんが大学と地元業者の仲立ちをして実施。19年度に本館と宿泊施設(和風木造平屋建て)の外壁塗装を削り剝がして塗り替え、20年度に本館トタン屋根へ青色系のガルバリウム鋼板をかぶせる内容で、完了により02年に外装が青屋根・白壁に変わって以来20年ぶりにその雰囲気を取り戻す形となった。ガルバリウム鋼板はトタン屋根以上の耐食性を誇る素材で、薄く軽量であることやコストパフォーマンスに優れることを生かして従来のトタン屋根にかぶせることで性能を保ちながら長寿命化を図る施工となっている。

 同研究林は現在、新型コロナウイルス感染症の情勢を考慮しつつ県内の日帰り利用を受け入れ中。中村林長は「コロナが終息したら従来通り県外や宿泊の受け入れも再開し、多くの皆さまにリニューアルした本館を気持ちよく利用していただけるよう頑張りたい」と心機一転の胸中を語った。

 町内では高池にある芳流館互盟社社屋と同年生まれの木造建造物。戦前の建築技術を宿した希少な現存物の一つとなっている。問い合わせは同研究林(電話0735・77・0321)まで。

(2021年9月10日付紙面より)

ゲート越しに望む北海道大学和歌山研究林本館=3日、古座川町平井
2021年09月10日
27 自らの命は自ら守る
 緑丘中で防災集会  (新宮市 )

 新宮市立緑丘中学校(宮本雅史校長、生徒249人)で8日、防災集会があった。生徒たちは宮本校長の講話に耳を傾けるなどして防災意識を高めた。

 2011年3月の東日本大震災、9月の紀伊半島大水害などでは、自然災害によって多くの人の命が奪われた。10年が経過し改めて災害を教訓に、残された者として「日々の生活への感謝」「防災」「人としてのつながる社会」について考える機会にと毎年実施。新型コロナウイルス感染症対策として学年ごとに分かれて開かれた。

 3年生86人の集会では、那智勝浦町在住の宮本校長が自身の水害での体験を基に講話。▽想定にとらわれるな▽最善を尽くせ▽率先避難者たれ―の津波避難3原則を挙げ、「住んでいる周辺は地域の中でも危険な場所だと思っていたが、ここまでの災害が起こるとは思っていなかった。暗くなってからの避難は危ないので、明るい間に早急に逃げるべきだった」と振り返った。

 生徒たちには教訓として「『自らの命は自ら守る』。家は洪水や土砂災害などの危険性がないか、危機が迫った場合にはどこへ、どうやって逃げるかを正しく判断できる人になってください」と呼び掛けた。

 講話後には、30年以内に発生する可能性があるとされている南海トラフ地震のシミュレーション動画を視聴した。

 生徒会長の冨谷絵理香さんは「当時は5歳だったので薄い記憶しかなかったけど、校長先生の話を聞いて災害の恐ろしさを感じた。早めの避難を忘れず、自分の命を守る行動を取ることが大切だと改めて思いました」と話していた。

(2021年9月10日付紙面より)

講話に耳を傾ける生徒ら=8日、新宮市立緑丘中学校
宮本雅史校長
2021年09月10日
28 濵口大幹君、全国で堂々5位
 全日本少年少女空手道選手権大会  (拳武館新宮 )
2021年09月10日
29 山東、漁野両選手(那智中3年)が全国へ
 都道府県対抗中学バレーボール大会  
2021年09月10日
30 子育て支援に1000万円寄付  吉田久市さんに紺綬褒章  (御浜町 )
2021年09月10日
31 温泉病院が10日から再開  決算の認定について質疑も  (那智勝浦町議会 )
2021年09月10日
32 来年に期待を込めて  円満地公園「プールじまい」  (那智勝浦町 )
2021年09月10日
33 生まぐろ丼が全国第2位  IPPINグランプリで  (休暇村南紀勝浦 )
2021年09月10日
34 最優秀賞や優秀賞決まる 小中学生ポップコンクール結果 (串本町)
2021年09月10日
35 お悔やみ情報
  
2021年09月09日
36 ベトナムの高校生と交流
 対日理解促進プログラム  (新宮高校 )

 外務省が推進する国際交流事業「対日理解促進交流プログラムJENESYS」の一環として7日、和歌山県とベトナム・クアンナム省の高校生のオンライン学校交流が行われた。当地方からは新宮高校から4人が参加し、英語を中心に和気あいあいと互いの地域の歴史文化や学校生活について伝えた。

 和歌山県―ベトナム間の青少年交流は、2019年にグエン・スアン・フック首相(現国家主席)が来県したことが契機となってスタート。翌20年1月に県内6高校の生徒がベトナムを訪問し、現地の人々との交流や文化体験を通じて日本・ベトナム両国の関係について知見を深めた。

 今年はベトナムの高校生を県に招く予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大により両国間の往来ができないため、オンライン交流を実施する運びとなった。

 この日は県内6校から23人、ベトナムの2校から20人が参加。新宮高校生による学校・地域紹介では、今年同校が創立120周年を迎えることやクラブ活動の様子、地元銘菓の鈴焼などについて発表。他高校の生徒らも、分散登校とオンライン授業を併用した学校生活やそれぞれの地域の観光名所について伝え、浴衣で参加する姿も見られた。

 ベトナムの高校生も動画を交えて学校の歴史や学校祭、ローカルフードについての紹介。グエン・ビン・キエム専門高校の生徒と交流した東崎心さん(高2)は「コロナ禍の中、他の国の高校生はどんな学校生活を過ごしているのか知りたいと思って参加した。アニメや韓国アイドルなど、生徒の間ではやっているものは一緒だが、女の子の制服の形などが違うと感じた。新型コロナが収束したら、ベトナムに行ってみたい」と語った。

 最後にクアンナム省教育訓練局のグエン・コン・タン次長が「互いの地域の高校生が、温かな雰囲気で交流する様子を見た。新型コロナの感染が続く中だが、今後も定期的に高校生の交流事業を実施していき、より建設的な関係を築いていきたい。和歌山県の関係者や教職員、生徒たちの健康と幸福を願っている」と結んだ。

(2021年9月9日付紙面より)

交流に参加した生徒たち(日本国際協力センター提供)
学校生活について発表する生徒=7日、新宮市の県立新宮高校
2021年09月09日
37 高池小が最優秀賞
 「人権の花運動」写真コンテスト  (古座川町 )

 和歌山県人権啓発活動ネットワーク協議会主催の「第39回和歌山県小学校人権の花運動」写真コンテストの結果が発表された。116校の応募の中から最優秀賞10校が選ばれ、古座川町立高池小学校(大畑眞校長)が入賞した。

 小学生が協力して花を育てる中で命の尊さを実感し、人権尊重思想を育み情操をより豊かにしようと実施している。同小は毎年「花いっぱい あいさつ日本一の高池小学校」をテーマにコンテストに応募している。最優秀賞の受賞は3年ぶり。

 コンテストに応募した写真は今年の3月24日に撮影した。同協議会から送られたチューリップの他、ノースポールやネモフィラ、パンジーやビオラなどさまざまな花がちょうど見頃を迎えた時期で、当時5年生だった現6年生が笑顔で写っている。

 現在園芸委員を務めているのは6年生の紀田音色(ねいろ)さんと尾崎蓮音(れのん)君、5年生の洞勇佑君。委員長の紀田さんは「係の日は朝登校して準備をしたら花の水やりをします。元々動物や植物の世話をするのが好き。先生や昨年の園芸部の人が育ててくれた花が受賞でき、うれしいです」。

 中心となって関わる校務員の東山仁美さんは「卒業する6年生と入学してくる新1年生を、たくさんの花で送り、迎えたいという思いで育てています。散歩コースを変えて見に来てくれる方もおり、地域の人にも喜んでもらえてうれしいです」と笑顔。

 大畑校長は「校務員の東山さんがよくしてくれています。道行く人が『きれいやね』と声を掛けてくれ、子どもたちも授業で観察したりスケッチをしたりする機会があるなど、学校の環境整備や子どもたちの情操教育にも花は大切だと思います」と話していた。

 本紙エリアでは優秀賞に新宮市立三輪崎小学校と那智勝浦町立宇久井小学校、奨励賞に市立神倉小学校と王子ヶ浜小学校が入選している。最優秀賞と優秀賞の作品は11月20日(土)に和歌山ビッグホエールで開催の「ふれあい人権フェスタ2021」で展示を予定している。

(2021年9月9日付紙面より)

最優秀賞を受賞した写真(高池小学校提供)
花壇の前で笑顔を見せる園芸委員の児童と校務員の東山仁美さん=6日、古座川町立高池小学校
2021年09月09日
38 きれいな校内で2学期迎える
 大規模改修で教室など改装  (矢渕中 )

 夏休み期間中も続いた紀宝町立矢渕中学校の大規模改修工事。7月20日の1学期終業式以降、生徒の立ち入りを原則中止し、校舎内の改装工事が集中的に行われた。

 夏休み中は教室棟の内部工事を施工し、床や内壁、天井の改修工事、照明器具のLED取り替え、黒板、ロッカー、下足箱などの設置が完了した。生徒たちはきれいになった校内で2学期の学校生活を過ごしている。

 1974年に建設された校舎の老朽化が進むことから、町では大規模改修を計画。3月から本格的に工事が始まり、8月末時点で全工程の70%ほどが完成した。現在は外壁の修繕、防水塗装工事などに取り組んでいる。

 今後は、運動場のバックネット、防球ネット、駐輪場改修などを予定しているという。

 竹原巧校長は「終業式後から生徒が立ち入らない校舎内で改装工事が精力的に行われました。お盆も休みを返上して業務に取り組んでいただいたおかげで2学期を迎えることができました」と感謝し、「教室のロッカーが以前より1・5倍広くなり、使いやすくなったと好評です。廊下も木目調で温かみを感じ、LED照明のおかげで学校全体が明るくなった。玄関の靴箱もきれいになり、生徒たちも喜んでいます」と話していた。

(2021年9月9日付紙面より)

きれいになった下足箱や廊下=紀宝町立矢渕中学校
改修工事を終えた教室で授業に取り組む生徒たち
2021年09月09日
39 南紀園職員が15年表彰受賞
 全国老人福祉施設協議会  (太地町 )

 公益社団法人全国老人福祉施設協議会はこのほど、令和3年度の15年表彰を行い、太地町にある東牟婁郡町村新宮市老人福祉施設事務組合南紀園の岩佐記久子さんと、世古龍さん、掛橋みかさんに表彰状が贈られた。南紀園において初の表彰であり、金田健治園長から3人に表彰状が伝達された。

 表彰は同協議会が、多年にわたり老人福祉および介護事業に貢献し、その業績が顕著な正会員・準会員の施設および事業所の施設長や職員などに対し、功績を顕彰して労苦に報いることなどが目的。

 在職期間が通算15年以上の人が対象となる。全国で3923人が対象となり、和歌山県では98人が選ばれた。

 養護老人ホームの岩佐さんは「子育てしながらの勤務だった。家族の支えのおかげで15年間続けてこられたと思う」。

 特別養護老人ホームの世古さんは「入社してからここまで長く勤められたことを自分なりにほめてあげたい。今後は、20年、25年と頑張っていきたい」。

 掛橋さんは「家族の協力があり勤められた。いろいろなことがあったが、周囲にも恵まれていたので楽しく仕事ができている。感謝しています」と笑顔で話した。

 金田園長は「15年という長い間、ご苦労もあったと思う。一生懸命やってくれたことが表彰につながった。これからもよりいっそう頑張っていただけましたら」とねぎらった。

 その後、開かれたリーダー会議において、3人の伝達式が行われた。

(2021年9月9日付紙面より)

世古龍さん(前列左)、掛橋みかさん(同中央)、岩佐記久子さん(同右)が表彰された=7日、太地町の東牟婁郡町村新宮市老人福祉施設事務組合南紀園(一時的にマスクを外して撮影)
2021年09月09日
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