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2021年07月29日
1 町民と事業者を支援
 まちなか商品券引き換え開始  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町が実施する新型コロナウイルス感染症関連の緊急経済対策の「那智勝浦まちなか商品券」の引き換えが28日、町内11カ所の郵便局で始まった。7000円分の商品券は町内小規模事業者への応援と町民の生活支援を目的とし、9月30日(木)まで町内の対象店舗で使用できる。引き換え期間は8月31日(火)まで。

 同商品券は町民と地元事業者の支援策として昨年も実施。先月の町議会において予算が可決された。

 引換券は20日から郵便局を通じて、7678世帯、1万4525人に送付。27日現在で町内277店舗で使用できるという。

 引き換えには、引換券と運転免許証やマイナンバーカード、健康保険証、後期高齢者医療被保険者証などの本人確認書類(有効期限内のものに限る)を持参し▽紀伊勝浦▽那智勝浦朝日▽那智天満▽那智勝浦港▽那智宇久井▽那智山▽那智井関▽色川▽太田▽下里▽那智浦神―の各郵便局で引き換える。土・日・祝日を除く、午前9時から午後5時まで。

 引換券には記入欄があり、必要事項を記入の上、来局者(引き換えに来る人)の本人確認書類を持参する。

 中学生以下は、直接引き換えはできないため、代理人による引き換えが必要。代理人による引き換えは引換券裏面の委任状欄にあらかじめ記入し、代理人自身の本人確認書類を持参する。1日現在で18歳以下の町民は代理人が同居の場合、委任状を省略できる。

 担当職員は「早期に経済循環させていただきたい思いから使用期限を短くした。引き換え後は早めに使用いただければ幸いです」と話している。

 各郵便局では局員が協力して3密の回避や消毒を促し、引き換え作業を円滑に進めていた。

 引き換えを済ませた70代男性は「ありがたい。生活の足しにさせていただく。町内のお店のためにも早めに使用したい」と話していた。

(2021年7月29日付紙面より)

まちなか商品券の引き換えが始まった=28日、那智勝浦町の紀伊勝浦郵便局
2021年07月29日
2 ロケット打ち上げなど体験
 町内小学生対象に教室実施  (串本町子ども会連絡協議会 )

 串本町子ども会連絡協議会(小原真子会長)が25日、潮岬地内でイベント「親子で作るモデルロケット打ち上げ体験会教室」を開いた。町内の小学4~6年生16人が組み立て~打ち上げに挑戦し、ロケットの挙動に親しむなどした。

 このイベントは、県宇宙教育研究会と同町教育委員会の仲介により実現した機会。小型ロケット「カイロス」の打ち上げ開始を前にロケットに親しむ機会をつくりたいという思いで同研究会の藤木郁久事務局長に協力を求め、藤木事務局長が顧問を務める県立桐蔭中学校科学部の部員が手伝える期日に合わせて計画し、先着20人で事前申し込みを受け付けた。

 会場は前日あった大会「宇宙シンポジウムin串本」会場聴講のため部員が滞在している県立潮岬青少年の家に設定。小学生は家族1人同伴で参加し、部員はマンツーマンで小学生の挑戦をサポートした。講師は藤木事務局長が務め、アメリカ製のモデルロケット「アルファⅢ」にA8―3エンジンを組み込んで約100㍍の高さまで打ち上げ、パラシュートで着地するまでの挙動を見る内容で組み立てを指導した。

 説明書に従って組み上げた後は町民グラウンドへ移動して打ち上げに挑戦。資格がないと操作できないイグナイザー(=点火装置)も有資格者の藤木事務局長による指導下で操作し、小学生は自分の手で打ち上げて着地するまでを見届けた。

 谷から吹き上げる不規則な風で周囲の森などへ落下し回収できなかった小学生には代わりのモデルロケットキットを配って体験を終了。その後はカメラ付きドローンの操縦にも挑戦した。

 小学生の1人、津田和奏さんは父親から勧められて参加したそうで「組み立てるのが楽しかった。風で(自分の手元に)返ってこなかったけど、飛んでいく時にすごく気持ちいい音がした」とコメント。小原会長は親睦交流スポーツ大会などコロナ禍で行事が開きにくい状況が続く中で楽しい挑戦の機会を届けられたことを喜び、小学生と一緒に挑戦し親しみを分かち合った。

(2021年7月29日付紙面より)

桐蔭中学校科学部の手を借りてモデルロケットを組み立てる小学生=25日、県立潮岬青少年の家
藤木郁久事務局長指導の下で自作したモデルロケットを打ち上げ=同日、串本町民グラウンド
2021年07月29日
3 未来のために税を学ぼう
 光洋中で租税教室  (新宮市 )

 新宮市立光洋中学校(榎本由香校長)で27日、3年生を対象にした租税教室があった。税理士の中谷公大さん(中谷会計事務所)が税の役割や使われ方などを説明。生徒らは税の大切さについて認識を深めた。

 中谷さんは、消費税(付加価値税)は多くの国で採用されており、台湾が5%で低く、ハンガリーが27%で最も高いと説明。「ヨーロッパは比較的高く、特に北欧は高負担・高福祉」と述べ、日本の場合は10%の消費税のうち、2・2%が地方消費税率であることなどを解説した。

 「消費税はいつ導入されたか」などをクイズ形式で生徒らに質問し、税の種類にも言及。「『納税の義務』を果たしてもらうためには、国民の公平感が必要。税は国民の公平感で成り立っている」と話した。

 生徒らは、税金のない世界を描いたアニメ「ご案内します アナザーワールドへ」を視聴。中谷さんは「公共サービスは税金で賄われている。日本の国民全員が1人当たり1日卵1個分のごみを減らすと年間で約1510億円の税金を節約することができる。少しでもごみを減らす努力も必要」と呼び掛けた。

 中谷さんは、家計に例えて財政状況や少子高齢化など、国が抱える課題を解説。「みんなが安心して生活できるのは税金のおかげということを学んでほしい。暮らしやすい社会のために、しっかり判断する知識を身に付けることが必要」と訴えた。

(2021年7月29日付紙面より)

税の役割や大切さなどについて学びを深めた=27日、新宮市立光洋中学校
中谷公大さん
2021年07月29日
4 伝統行事で心身整える
 東正寺で41年目の「夏季禅林」  (紀宝町 )

 紀宝町鵜殿の醫王山(いおうざん)東正寺(とうしょうじ、片野晴友住職)で27日、夏季禅林があった。夏休み中の小学生9人が写経や坐禅(ざぜん)などに取り組み、心身を整えた。

 青少年の健全育成や寺に親しんでもらおうと41年前から続く伝統行事。35年ほど前は町内をはじめ熊野市や新宮市、那智勝浦町などから約100人が参加したという。

 例年、1泊2日の日程で行っているが、昨年から新型コロナウイルスの影響で一日のみの開催となっている。

 参加したのは鵜殿小学校の1、2、3、6年生で7人が初参加。手指消毒など感染症対策を講じ、本堂で自己紹介して写経に挑戦した。

 片野住職は、本当の自分と向き合い、一瞬一瞬を大切に感じる「修行」の五つの目標▽大きな声であいさつしよう▽生活の一つ一つを大切に▽みんなと積極的に話をしよう▽沈黙の時間を大切にしよう▽食事を大切に―を紹介。「あいさつは相手がそこにいることをお互いに認め合うこと。食べ物には多くの命と思いが詰まっている。その命と思いにかなう人間になろう」と伝えた。

 この後、子どもたちは坐禅堂で壁に向かって座り坐禅した。昼食後はクラシックギターミニコンサート、絵本ライブも楽しんだ。

(2021年7月29日付紙面より)

夏季禅林に参加した子どもたちと片野晴友住職(前列中央)ら=27日、紀宝町鵜殿の東正寺
坐禅堂の壁に向かって坐禅に取り組む
2021年07月29日
5 西向の旧道に夏の彩り  ヒマワリの花並び咲く  (串本町 )
2021年07月29日
6 サラシ首層など成因探る  センターで第5回講演会  (南紀熊野ジオパーク )
2021年07月29日
7 食材配布で交流図る  クローバーの家がフードパントリー  (新宮市 )
2021年07月29日
8 感染拡大防止に協力を  田岡市長がHPでメッセージ  (新宮市 )
2021年07月29日
9 智弁和歌山が優勝  高校野球和歌山大会  
2021年07月29日
10 絶対に刺激しないで!  北山村で熊の目撃情報  
2021年07月29日
11 ハマボウそろそろ見納め  ゆかし潟や下里地区で  (那智勝浦町 )
2021年07月29日
12 水害の記憶を語り継ぐ  下阪殖保さんが熊野川小で  (新宮市 )
2021年07月29日
13 商店街で思い出づくりを  ナイトマーケットにぎわう  (那智勝浦町 )
2021年07月29日
14 涼しげな壁飾りを作る  子育てサロン「ふれんZOO」  (紀宝町 )
2021年07月29日
15 10年前の災害振り返り、防災へ  自衛隊活動の写真展  (ウミガメ公園 )
2021年07月29日
16 「地域のお宝」生かして 広角地区でグラウンドゴルフ練習始まる (新宮市)
2021年07月29日
17 お悔やみ情報
  
2021年07月28日
18 17の国・地域の高校生集う
 アジア・オセアニアフォーラム  (和歌山県 )

 日本を含めた17の国と地域の高校生が集う「世界との対話と協働:アジア・オセアニア高校生フォーラム」が26日、オンラインで開幕した。新宮・東牟婁地方からは県立新宮高校と串本古座高校から計5人が参加。3日間のプログラムを通じて津波・防災や食糧問題といった世界共通の課題について意見交換し、相互理解を深めていく。

 和歌山県、県教委など主催。各地の高校生と交流する中でグローバルな視野で物事を捉える力を養い、国際社会で活躍できるリーダーの育成を図ることが目的。

 本年度の参加者は過去最多の85人。参加国はインドやオーストラリア、シンガポール、台湾などで、和歌山県内からは14校47人、県外からは10校10人が出席する。

 仁坂吉伸知事は開会に当たり、駐ブルネイ大使として海外で生活した経験に触れ「高校生の皆さんには海外の仲間との出会いを大切に、積極的に自分の意見を発表し、フォーラムを楽しんでほしい」とあいさつした。

 プログラムは全て英語で行われる。高校生たちは▽津波・防災▽環境▽観光・文化▽教育▽食糧問題―の五つの分科会に分かれて各地の取り組みや自らの意見・提案などを発表し、議論を重ねる。

 フォーラムの様子は動画でライブ配信されており、視聴に関わる事前登録は不要。視聴用URLは和歌山県国際課ホームページで確認できる。

(2021年7月28日付紙面より)

各国の高校生が順番に自己紹介
フォーラムに参加する水本実玖さん=26日、新宮市の県立新宮高校
2021年07月28日
19 疫病終息祈願し笛と舞奉納
 平野恵子さんと藤紀実美さん  (熊野那智大社 )

 愛知県名古屋市在住の平野恵子さんと新宮市在住で日本舞踊藤紀流家元の藤紀実美さんが25日、那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)の別宮・飛瀧(ひろう)神社でしの笛演奏と舞の奉納を行った。疫病終息と地域繁栄を祈願したもので、平野さんのしの笛が境内に鳴り響く中、藤紀さんが華麗な舞を踊った。

 那智勝浦町出身の平野さんは愛知県や熊野地方を拠点にさまざまな活動をしており、熊野古道大辺路「駿田(するだ)峠」の加寿(かす)地蔵尊(同町湯川笹ノ子)の世話人会のメンバーとして、催しの運営や司会なども務めている。

 藤紀さんは3歳から祖母である宗家に師事し、高校2年生で襲名披露を行い、後継者となった。和歌山県新舞踊連盟理事や新宮市文化協会理事などを務め、熊野地方で約50人の生徒を12カ所の教室で指導している。

 二人によると、奉納は前述の祈願とともに、自然への敬意と過去やこれから、全ての縁に感謝する気持ちを持って実施したという。

 当日、平野さんと藤紀さんに加え、関係者らが集まり正式参拝を行い、小賀真樹禰宜(ねぎ)が神事を執り行った。

 続いて、那智の滝を前に平野さんが「遠いうた」「テルーの唄」を演奏。その笛の音色に合わせて、藤紀さんが日本舞踊とは異なる自由な舞を表現した。

 奉納を終え、平野さんは「歴史が深い那智の滝で奉納ができて良かった。コロナ終息や地域繁栄を祈願するとともに、紀伊半島大水害から10年が経過するため、その鎮魂の思いを込めさせていただきました」。

 藤紀さんは「平野さんと二人で行う際は『見せる』に重きを置いていない。笛に合わせて『思い』で舞を作り出しているため、心の中を動きに表している。こういう時期だからこそ、少しでも祈りが届いてほしい」と語った。

 今後について二人は「コロナ終息後は二人でさらなるチャレンジを続けていきたい」と声をそろえた。

 小賀禰宜は「コロナ終息はわれわれも大いに願っているため、それを祈願しながらのご奉納は大変ありがたい」と話していた。

(2021年7月28日付紙面より)

平野恵子さんのしの笛が鳴り響いた=25日、熊野那智大社別宮・飛瀧神社
笛の音色に合わせて、さまざまな思いを舞で表現した
2021年07月28日
20 効率化生かして向上目指す
 新しい庁舎で通常業務開始  (串本町 )

 串本町が26日、サンゴ台690番地の5に建設した新しい庁舎で町長・議長・教育長の各部局業務を始めた。今後はこの庁舎を本庁舎と位置付け。企画課ロケット推進室を除く各部局関係各課を一つ屋根の下に集約した形で、第一歩を踏み出した。

 新しい庁舎は築63年を経た旧本庁舎本館の更新を目的とし、2005年の自治体合併時の考え方も踏まえて建設。くしもと町立病院奥の埋め立て造成地に用地を得て今年5月に完成し、以降複数の施設に分散していた各課の集約移転を進めて開庁へとこぎ着けた。

 新しい庁舎での業務開始に当たり、田嶋勝正町長は庁内放送を交えて訓示。各課集約がもたらす業務の効率化を生かして住民サービスのいっそうの向上を目指すこと、併せて住民が新しい庁舎に慣れるまで積極的に来庁者に声を掛けることや新しい庁舎は数十年以上使うまちの財産でありきれいに保つよう心掛けることを職員に求めた。

 同日付でコミュニティバスも新しい庁舎を四つある路線共通の端とする運行形態に変更。開庁と同時に町民らが来庁し、用事と併せて真新しい庁内を見学する姿が見られた。大字串本にある旧本庁舎は、津波避難ビル機能を備えた県営住宅建設用地とするため近日中に取り壊しを始める。旧古座分庁舎は同推進室を残し、ロケット振興事業の拠点として内部改修に着手する。

 集約移転の影響緩和措置として、旧本庁舎最寄りの文化センター内と旧古座分庁舎内に各種証明書交付や医療券の発行などに対応する窓口を26日付で新設。対応内容の詳細は広報くしもと7月号を参照。新しい庁舎に入居する紀陽銀行串本支店は8月2日(月)付で開業する。

 田嶋町長は新しい庁舎について、着実に災害対策本部設置を目指せる点で町民に安心安全を届けられると意義の一端をコメント。

 主に活用する職員に向け「効率が良い素晴らしい職場で仕事ができることへの感謝を住民サービスにつなげる気持ちで頑張ってほしい。そして施設をきれいに。まちの皆さんの財産という意識を持てば、例えばポスターは壁に貼らずイーゼルに乗せるとか(壁を汚さない)アイデアも出てくる。そういった工夫をしてほしい」など期待を寄せた。

(2021年7月28日付紙面より)

新しい庁舎での業務開始に当たり訓示する田嶋勝正町長=26日、串本町サンゴ台の役場本庁舎
新しい庁舎内の窓口をさっそく利用する住民
2021年07月28日
21 日本サッカー応援写真展
 8月6日まで、新宮市役所  

 熊野三山協議会(会長・田岡実千年市長)は、東京オリンピックに挑むサッカー日本代表の応援企画として、新宮市役所1階ギャラリーで「東京オリンピックサッカーU―24男子代表・なでしこジャパン応援写真展」を開催している=写真。展示は土・日・祝日除く8月6日(金)までを予定している。

 同協議会は、熊野速玉大社、熊野那智大社、熊野本宮大社、那智山青岸渡寺の三山一寺と新宮市、那智勝浦町、本宮町などで構成され、熊野の持つ歴史文化を広く情報発信し、地域の活性化を図る団体。

 熊野のご神鳥「八咫烏(やたがらす)」と日本サッカー界のシンボル「三足烏」との関係から、多くのサッカー関係者と交流を深めている。

 女子は27日、男子は28日に、グループステージ突破を目指し、それぞれチリ(女子)、フランス(男子)と対戦する。

(2021年7月28日付紙面より)


2021年07月28日
22 山口酒店が優勝 第168回職場対抗ボウリング大会 
2021年07月28日
23 新宮が初戦快勝
 関西女子サッカー兼プレU―18リーグ  
2021年07月28日
24 かれんに咲くスイレンを観賞  さつきサロンがお出掛け  
2021年07月28日
25 日本舞踊で地域に元気を  美栄の会が「浴衣ざらい」  (紀宝町 )
2021年07月28日
26 ゲームで楽しく英語を学ぶ  鵜殿保にALT2人を招き  (紀宝町 )
2021年07月28日
27 歴史や文化の理解深める  子どもの村学園が体験学習  (太地町 )
2021年07月28日
28 人権尊重の地域社会築く  新宮市人権尊重委員会が総会  
2021年07月28日
29 にぎやかな声響く 宇久井保でお楽しみ会 (那智勝浦町)
2021年07月28日
30 5種目の競技を楽しむ  中央児童館で「ミニオリンピック」  (新宮市 )
2021年07月28日
31 「土」への理解深める  庵野組が特別授業  (新宮市 )
2021年07月28日
32 区長4人に知事感謝状  古座川町  
2021年07月28日
33 職員の審査請求棄却と答申  特別委報告翻し決す  (古座川町議会 )
2021年07月28日
34 大前の儀で礼を尽くす  河内神社例祭「河内祭」  (古座川河口域 )
2021年07月28日
35 課題達成目指して挑戦 東大・中須賀真一教授迎え (県宇宙教育研究会)
2021年07月28日
36 お悔やみ情報
  
2021年07月02日
37 下里でウミガメが産卵
 児童がふ化場へ埋める  (那智勝浦町 )

 ウミガメの卵の保護やふ化などを手助けする玉の浦リップルズクラブ(掛橋郁雄会長、会員20人)は6月29日早朝、那智勝浦町下里の太田川河口の大浜海岸で3年ぶりにアカウミガメが産卵しているのを発見した。海洋学習に取り組んでいる町立下里小学校(泉一代校長)に呼び掛け、5、6年生児童21人が卵を取り出し、同クラブの産卵ふ化場へ埋め戻した。

 30年ほど前に発足した同クラブ。はじめは地域の景観のために桜の植樹などを精力的に行ってきたが、以前からウミガメが産卵する場所であった同海岸に注目してきた。

 地形的にふ化が難しい場合も多かったことから、卵を保護し無事にふ化させる活動に取り組むようになった。ふ化したカメを同小の児童たちと共に放流することで地域の自然や歴史を学ぶきっかけづくりに協力してきた。

 同校も総合学習の一環で参加し、ウミガメの上陸がスムーズに行えるようにクラブ協力の下、毎年海岸のクリーン作戦にも取り組んでいる。

 会員で紀伊半島ウミガメ情報交換会の会長を務める湊久和さんは「ウミガメは後ろ足を使って45㌢ほど穴を掘って卵を埋めていた。土の中が29度であれば約60日後にふ化します」と説明した。

 児童は割れたものなどを除いた114個の卵を慎重に取り出してバケツに移し、海岸内に設置されたふ化場で丁寧に埋め戻した。これまでは同校のふ化場でもふ化させていたが、今回はこちらでふ化させるという。

 初めてウミガメの卵を見たという上地愛莉さんは(5年)は「柔らかかった。ウミガメが元気に育った姿を見たい」。

 泉校長は「児童にはウミガメの生態や地域の環境、命の大切さなどを学んでほしい」と話した。

 会員の濵﨑修さんは「研究熱心な子どもが多かった。下里は自然が多く、何でもできるため考えも広がると思う」。

 湊さんは「恵まれた環境じゃないとウミガメは来ない。子どもたちに興味を持ってほしい」と述べた。

 掛橋会長は「自然や生物に触れることは今後の人生においてもプラスになるはず。自然環境が豊富な場所で学ぶことは重要だと思う」と語った。

(2021年7月2日付紙面より)

慎重に卵をバケツに移す児童=6月29日、那智勝浦町の大浜海岸
2021年07月02日
38 住民に対し理解求める
 千穂王子ヶ浜線計画説明会  (和歌山県、新宮市 )

 東牟婁振興局新宮建設部と新宮市都市建設課は6月30日夜、市役所別館で地域住民を対象とした都市計画道路「千穂王子ヶ浜線」の計画説明会を開いた。住民ら約50人に対し計画の概要や今後の予定などを説明した。

 都市計画道路は、都市の骨格を形成し、安心で安全な市民生活と機能的な都市活動を確保する、都市交通における最も基幹的な都市施設として都市計画法に基づいて決定される。

 原則、整備は市町村が施工するが、同道路においては県と市が整備に関する協議を実施。県が、市と県の各整備区間を合わせて整備していくことが決定しており、昨年度から着手している。将来的には2024年秋の開通を目指して現在工事が進む新宮紀宝道路とをつなぐ幹線道路となる予定。

 現在幅員9~10㍍の道路を16㍍に拡幅していく同整備事業の認可区間は、同市千穂3丁目の裁判所前交差点から浮島の中央通交差点までの約500㍍で認可期間は昨年11月~26年3月。

 県によると、現地測量で基準点設置、地形図作成などを済ませており、今後は周辺住民に対する事業の周知や説明、用地実測図作成、建物調査、建物などの補償額・土地価格の算定などを進めていくという。工事着手は23年度以降を予定している。総事業費は約18億円。

 市は「県と一体となって取り組んでいきたい」。県は「多くの学生が通学路として利用する道路。地域のお子さんや観光に訪れた方々に安心してご利用いただけるように整備するもの。早期完成に向け取り組みを実施していきたい」とそれぞれ理解を求めた。

(2021年7月2日付紙面より)

千穂王子ヶ浜線(写真は浮島付近)
地域住民ら約50人が出席した=6月30日夜、新宮市役所別館
2021年07月02日
39 海開きに向けて資材設置
 橋杭、田原の両海水浴場  (南紀串本観光協会 )

 南紀串本観光協会(島野利之会長)が6月30日、橋杭海水浴場と田原海水浴場の資材設置に取り組んだ。いずれも遊泳期間は4日(日)から8月31日(火)まで。海開きに向け島野会長は「今年も感染症予防を保ちつつ盛り上げていきたい」と意気込んでいる。

 橋杭海水浴場は串本町くじ野川地内、橋杭岩の南西に位置。環境省「快水浴場百選」の一つとして多くの海水浴客を集め、その状況を包括する橋杭ビーチはアウトドア拠点化を目指しシーカヤックなど各種アクティビティーのレンタル提供で春~秋の3季活用を図るところともなっている。

 田原海水浴場は同町田原地内、国民宿舎あらふねリゾート前に位置。レジャー利用にも適した広い芝地や砂浜を持ち味とし、最近は小型ロケット「カイロス」初号機打ち上げ時のプレミア見学場となることでも注目されている。

 その資材設置の作業には、島野会長ら関係者16人が参加。役割分担して遊泳区域を示すブイロープを洋上に張り、感染症予防対策として砂浜を陣取るときの目安としてもらう幅杭を横一線4㍍間隔で砂浜に打ち込むなどして海水浴の環境を整えた。

 利用者数が多い橋杭海水浴場は、期間中有料とする駐車場環境も準備。同対策としてビーチハウス内の座席にも利用間隔の目安を貼るなどした。更衣室内の密を避けるため、使えるロッカーの数を制限して抗菌処理を施し屋外に無料の簡易水シャワーを設ける段取りは事前に実施済み。密を誘いやすい洋上遊具(滑り台)は今年も設置を見合わせた状況となっている。

 昨年に続いて今年も感染症予防対策を講じつつ海開き期間に臨む同協会。島野会長は「新型コロナワクチン接種が進みオリンピックやパラリンピックを目指すなど明るい兆しが見える中、われわれも感染症に気を付けてやっていかなければ」と思いを語り、冬のロケット初打ち上げと並んで夏の海水浴がまちの盛況につながることを期待した。

  □     □

 同期間中、両海水浴場とも午前9時~午後5時を監視員配置の遊泳時間としている。橋杭海水浴場の駐車料金は普通車1回1000円など。

 本年度も串本まつりの中止が発表されているが、その一企画として含まれている同協会主催イベント「橋杭ビーチサマーフェスタ」は今月25日(日)に実施予定。島野会長は「やりたい」という思いを持ちつつ、今しばらく状況を見て実施の有無を判断したいとしている。問い合わせは同協会(電話0735・62・3171)まで。

(2021年7月2日付紙面より)

海水浴場資材を設置する南紀串本観光協会の関係者=6月30日、串本町くじ野川の橋杭海水浴場(同協会提供)
(同提供)
2021年07月02日
40 夏の無病息災祈る
 熊野三山で茅の輪くぐり  

 熊野三山で6月30日、「夏越大祓式(なごしおおはらえしき)」が営まれた。参拝者たちは「茅(ち)の輪くぐり」で半年間の災厄をはらい清め、夏の疫病退散と新型コロナウイルス感染症の終息などを願った。

 12月31日(大晦日(おおみそか)の大祓)と年2回営まれる、上代から伝わる儀式。「夏越大祓式」では、社会全般の不浄をはらい除き、不慮の事故や災害に巻き込まれることのないよう、また日々重なる災厄を清め、夏に向かい疫病にかかりやすくなる時季を無事に過ごせるように願いを込める。

 「水無月(みなづき)の夏越のはらいする人は 千歳(ちとせ)の命のぶというなり」という唱え歌があり、3歳で母を亡くした俳諧師、小林一茶(1763~1828年)は「母のぶん も一つくゞる 茅の輪かな」と詠んでいる。

 熊野速玉大社(上野顯宮司)では、検温と手指消毒を済ませた約100人の参列者が大祓詞(おおはらえのことば)を唱え、人形(ひとがた)と呼ばれる人の姿をかたどった紙に息を3回吹きかけてけがれを移した。人形は全国から寄せられた人形と一緒に唐櫃(からひつ)に納められ、神職がはらった。

 続いて参拝者たちは、唐櫃を担いだ上野宮司はじめ神職、巫女(みこ)の後に続いて境内に設けられた直径約2㍍の茅の輪を8の字に3回くぐり、夏の無病息災を願った。

 上野宮司は「私たちは健康であることを当たり前のことだとおざなりにしがちだが、新型コロナウイルスの現状を見ると健康のありがたさを身に染みて感じる。子どもも大人も健康をお祈りしながら茅の輪をくぐる、その気持ちが未来へつながっていくのでは」とあいさつ。

 自分だけではなく人のためにも健康を分かち合っていきたいと述べ「祈るだけではなく命を頂いている、その思いを大切にしたい」と語った。

(2021年7月2日付紙面より)

健康などを祈願し茅の輪をくぐった=6月30日、熊野速玉大社
2021年07月02日
41 6月度月例杯の結果
 那智勝浦ゴルフ倶楽部  
2021年07月02日
42 新谷真央さんが全日本大会へ
 都道府県対抗少年剣道優勝大会県選考会  (三輪崎剣道クラブ )
2021年07月02日
43 優勝は砂平さん、中村さん
 新宮グラウンドゴルフ同好会「あじさい大会」  
2021年07月02日
44 倉本さんが県代表に
 国体卓球競技和歌山県予選会  (新宮高校 )
2021年07月02日
45 催し前に開催地きれいに  渚の会が弁天島で清掃活動  (那智勝浦町 )
2021年07月02日
46 栄太郎や作品の背景を説く  生涯学習講座「移民の子」  (太地町 )
2021年07月02日
47 自分自身と仲間を信じて  新宮高で壮行会と表彰  
2021年07月02日
48 生徒のために役立てて  光洋中学校卒業生が寄付  (新宮市 )
2021年07月02日
49 太平洋岸自転車道を国指定  世界に誇りうるルート  (紀宝町経由 )
2021年07月02日
50 税金の使い道など学ぶ  6年生対象の租税教室  (鵜殿小 )
2021年07月02日
51 七里御浜海岸に3頭上陸  アカウミガメの産卵シーズン  (御浜町 )
2021年07月02日
52 子どもの支援体制学ぶ  民児協相談部会が視察研修  (紀宝町 )
2021年07月02日
53 感謝で前任送り新任迎える  任期満了により副町長交代  (串本町 )