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2021年06月24日
1 2団体を選出し助成
 ひまわり基金地域貢献賞  (新宮信用金庫 )

 新宮信用金庫(浦木睦雄理事長)はこのたび、「ひまわり基金地域貢献賞」を選定した。受賞したのは「花てまりの会」(おお木博子会長)と「日本クマノザクラの会」(勝木俊雄会長)の2団体。

 同金庫は地域貢献事業を行うことを目的に1999年4月に「しんぐう信金ひまわり基金」を設立。地域振興や環境保全などのボランティア活動に努める団体を毎年表彰し、活動を助成している。

 22日に同金庫勝浦支店と本店で表彰式があった。勝浦支店では、羽根洋一支店長が「新型コロナウイルスの影響で晴れやかな気持ちになれないときもあるが、地域の方々の心が和み、色鮮やかな花で町を彩ってくれていることに感謝しています。今後も地域のために活動の継続を願っております」と述べ、おお木会長に表彰状と目録を手渡した。

 おお木会長は「ありがたい。取り組みは継続が重要だと思う。今後もできる限り長く、町の活性化や癒やし、景観美化のためにお手伝いできればうれしい」と話した。

 本店では営業部の横川英之部長が「信用金庫としても地元で頑張っている方々を応援したい。当地域を代表するクマノザクラを全国に発信していただくことは地域の誇りとなる。今後も発展に寄与していただけたらありがたいです」と話した。

 勝木会長に代わり、田尾友児副会長は「会が発足されて半年くらいだが、評価を頂きありがたい。今後は会員の皆さまに入会して良かったと思っていただけるよう努力していくとともに、クマノザクラの生息地や特徴を研究し全国に広げていけたら」と語った。

 「花てまりの会」(勝浦支店推薦)は、約17年前から活動を開始。地域住民の憩いの場づくりや町内美化、観光客の受け入れに対するおもてなしを大切にして日々、きれいな環境づくりを目指している。昨年は第30回全国花のまちづくりコンクールで奨励賞を受賞した。

 「日本クマノザクラの会」(本店営業部推薦)は今年2月に発足した団体で会員は現在、約160人にも上る。紀伊半島南部の熊野・奥熊野地域を象徴する103年ぶりの新種「クマノザクラ」は性質など、判明していない点も多いことから、野生集団の保全に配慮した適切な利用方法が必要となるという。そのため、同会では保護や正しい情報発信に注力している。

(2021年6月24日付紙面より)

※ おお木博子会長の「おお」は、左側が「羽」の下に「令」、右側が「寛」

羽根洋一支店長(左)がおお木博子会長に表彰状と目録を手渡した=22日、那智勝浦町の新宮信用金庫勝浦支店
横川英之営業部長(左)と田尾友児副会長=同日、新宮市の新宮信用金庫本店
2021年06月24日
2 蛇口の水はどこから来る?
 神倉小4年が浄水場見学  (新宮市 )

 新宮市立神倉小学校(藪中秀樹校長、児童436人)の4年生63人は23日、クラスごとに同市磐盾の新宮浄水場を訪れ、毎日の生活で使われる水がどのようにつくられるのかを学んだ。

 社会科の「暮らしを支える水」の一環。市の上水道は和歌山県内で2番目に着手され、1932(昭和7)年12月に給水を開始した。89年たつ現在でも、毎日約1万1000立方㍍の水を市内に供給し続け、市民の生活を支えている。

 浄水場で職員の南功起さんが「浄水場ができる前は井戸や山の湧き水、川の水を使っていたが、水中の細菌やウイルスによって感染症が起こっていた。浄水場では塩素で水を消毒し、飲んだ人が病気にならないようにしている」と説明。ポンプや給水池を経由して市内に水が供給される仕組みを紹介した。

 児童は水中の泥を沈める「薬品沈でん池」やさらに細かい物質を除去する「急速ろ過池」などを見学。熊野川の取水口から浄水場をつなぐ全長473㍍のトンネルの出口に刻まれた「清麗」の文字を眺め、命懸けで上水道の設備を造り上げた先人たちの努力に思いをはせていた。

 今後は浄水場を訪れて学んだことを新聞形式でまとめる予定だという。

(2021年6月24日付紙面より)

急速ろ過池を通ったきれいな水を眺める=23日、新宮市の新宮浄水場
「清麗」の字が刻まれたトンネル
2021年06月24日
3 遊泳期間に向け清掃作業
 区と教委と大島小一丸で  (大島プール )

 串本町大島にある社会教育施設「大島プール」(屋外プール)で18日、遊泳期間に向けた清掃作業があった。

 このプールは、大島港右手の旧消防団車庫前から中道へ入り、海方向へ進んだ突き当たりに位置。社会教育目的で毎年一般開放していて、期間中は大島区(稲田賢区長)が委託を受け安全監視に当たっている。

 そのような状況により、清掃作業は同区と所管の教育委員会教育課、学校プールとして利用する同町立大島小学校の三者一丸で期間前に行う形が定着している。コロナ禍の情勢を考慮して昨年に引き続いて今年も児童の参加は無しとし、教職員と区民有志、同課職員の約25人一丸で取り組んだ。

 プールの水を抜きながらたまったごみを取り除き、浴室用洗剤を使ってコケや泥などの汚れをこすり落とし、更衣室やプールサイドも一通り水洗いした。今年も時折小雨が降る状況となったが、こどもや地域のためだとひるまず作業に励んで遊泳期間中の整然とした状態を取り戻したという。

 本年度の遊泳期間は7月1日(木)から8月31日(火)までの2カ月間。大島小児童の学校プール利用を最優先としていて、今年は7月の5日(月)、9日(金)、13日(火)、16日(金)が大島小の貸し切り日となる(一般利用不可)。利用料は一人1回につき町民上限200円(中学生以下と65歳以上は無料適用)、町外上限300円(無料適用なし)、10人以上のグループ利用時に団体割引の適用を受けられる。

 プールは25㍍水槽(水深1・1~1・2㍍)と小プール(水深50~60㌢)があり、水は循環ろ過で清浄を保っている。遊泳時間は午前10時~午後4時。施設内は土足厳禁で、遊泳に必要なものは各自で準備としている。

 利用時の注意事項は同施設内の掲示を参照。問い合わせは同町教育委員会教育課社会教育グループ(電話0735・62・0006、7月26日以降は電話0735・67・7260)まで。

(2021年6月24日付紙面より)

大島区、教委、大島小の三者一丸でプールを掃除=18日、串本町大島(同町提供)
2021年06月24日
4 木本は10日、紀南は11日に初戦  全国高校野球選手権三重大会  (組み合わせ抽選 )
2021年06月24日
5 ワクチン接種、警報時は延期  紀宝町議会一般質問①  
2021年06月24日
6 インスタで「願い事」募集  まなびの郷に七夕飾りが登場  (紀宝町 )
2021年06月24日
7 ふるさと描く切り絵集  【新宮市】旧千穂小学校児童が作製  (熊野アーカイブ ~熊野に人あり、歴史あり。~ ⑩ )
2021年06月24日
8 7月から「新宮市丹鶴」へ  伴い、郵便番号も変更  (新宮市 )
2021年06月24日
9 タートルポテト?現る  ふれあい農園で収穫  (那智勝浦町 )
2021年06月24日
10 第2回定例会一般質問(終)  古座川町議会  
2021年06月24日
11 優勝は那智、準優勝は光洋  第72回紀南中学校バレー大会  (県バレーボール協会 )
2021年06月24日
12 尊重し合える社会に  29日まで男女共同参画週間  
2021年06月23日
13 電子案内板で利便性向上
 新宮LCが「丹鶴ホール」に寄贈  (新宮市 )

 新宮ライオンズクラブ(新宮LC、村尾久彦会長)はこのたび、市文化複合施設「丹鶴ホール」に電子案内表示板4台を寄贈した。22日には村尾会長ら6人が市役所を訪れ、田岡実千年市長に目録を贈呈した。

 10月3日の開館を目指し、工事が進む丹鶴ホール。今月中に建物が、7月中には外構が完成する予定となっている。

 電子案内板は、同施設の予約システムと連動しており、当日開催するイベント内容や施設の予約状況、各種お知らせを表示することができるもの。市文化振興課によると、災害時における防災情報や避難情報の表示も今後可能になるという。

 設置場所は北側出入り口、ホール出入り口付近(1階)、熊野ロビー付近(2階)、図書館出入り口付近(4階)を予定しており、施設利用者の利便性向上を図ることができる。

 寄贈物は▽液晶テレビ(4K、55型)▽ディスプレイスタンド▽専用メディアプレーヤー―各4台と付属機器。完成とオープンに向け同施設への寄贈を考えていた村尾会長が、速水盛康教育長との話し合いの中で寄贈内容を決定した。

 寄贈式に出席した速水教育長は「利便性が高く、皆さんに施設をご利用いただく中で必要」。田岡市長は「予約状況や開催イベントをリアルに案内できる電子案内板は有効。ありがたい」とそれぞれ感謝を示した。

 村尾会長は「施設の建設にはさまざまな意見があった。しかし施設がない中、いろいろな団体が他自治体の施設を借りて会議やイベントを実施している。個人的には当地域の中心である新宮市に施設ができてほしいという思いがあった」。

 新宮LCのロゴが入った寄贈品は同クラブの活動PRにもつながると期待を込め「(実物を見たら)想像していたよりも大きい。施設を利用する人のためになれば」と話していた。

(2021年6月23日付紙面より)

電子案内板の前で(左から)新宮ライオンズクラブの濱優治幹事、村尾久彦会長、田岡実千年市長、速水盛康教育長=22日、新宮市役所
2021年06月23日
14 水しぶき上げ、初泳ぎ楽しむ
 2年ぶりにプール授業始まる  (紀宝町 )

 紀宝町立成川小学校(大藤伸之校長、児童47人)で21日、プール授業が始まり、児童たちが初泳ぎを楽しんだ。昨年は新型コロナウイルス対策のため水泳授業が行われなかったが、今年は今月中に町内の各小学校で開始し、感染対策を講じながら7月中旬まで続くという。

 成川小では1、2年生計16人が初めての水泳に挑んだ。水泳授業のルールを学んだ後、水着に着替えた児童たちは準備運動を済ませてプールへ。2人一組で手をつないで水の中を歩き回った。

 梅雨晴れとなったこの日は気温25度を超え、早くも夏本番のような歓声に包まれた。児童たちは水しぶきを上げながら「楽しい」「気持ち良い」と笑顔を見せていた。

 大藤校長は「例年より期間は短いが、児童の命を守る授業として開始した。今日は全学年で開始し、今後は水泳も取り入れていく」と話していた。

 各校では週に3回程度、水泳授業に取り組むが、夏休みのプール開放は行わないという。

(2021年6月23日付紙面より)

初めてのプール授業を楽しむ1、2年生=21日、紀宝町立成川小学校
2021年06月23日
15 ロケットラーメン(仮称)試作
 CGS部調理班がレシピ開発  (串本古座高校 )

 県立串本古座高校(左近晴久校長)のCGS部調理班(森陽翔班長、班員8人)が21日、目下開発中のレシピ「ロケットラーメン(仮称)」の試作と試食に取り組んだ。

 長引くコロナ禍の情勢で同部本来の活動(高校生による地域包括的支援)がし難い中、将来につながる何かをしようと考えパンや焼きそばなど複数の挑戦案の中からラーメン作りを選んで動き始めた同班。1年生の班員4人が加わった本年度から本格的にレシピ開発を始め、週2回の活動で試作や意見聴取も重ねながら取り組んできた。

 序盤は味が決まらず苦労の連続だったが、めげずに家族やインターネットから知恵を仕入れ、顧問の一人で家庭科担当の岡本淳子教諭らの助言も得ながら前進。その過程に同部全体の関心事となっている小型ロケットの要素反映や調理班がこだわる地元食材活用が加わり、独自レシピ「ロケットラーメン(仮称)」の方向性が定まったという。

 スープには鶏がらと串本町特産のトビウオにちなんであごだし(味を調えるためにぼしを若干ブレンド)を使用。コストを抑えるため自分たちで麺を打ち、具材には古座川町産ジビエのチャーシュー(猪(いのしし)肉)と黒ニンニク・ユズ入りソーセージ(鹿肉)、煮卵とネギを選んでいる。

 ソーセージは長ネギの白い部分の芯を抜いて皮の代用にし、一方を縛り他方は縛らない工夫で小型ロケットを模した形にしている。チャーシューは橋杭岩、煮卵は半分に切って満月として飾り付け、前述した要素を反映した一杯を仕上げた。

 進路選択を控える3年生の班員4人にとって、この日が最後の試作の機会。この内容を基に現時点でのレシピを完成させ、1年生4人に託して活動を締めくくるという。

 今後の動きは同日現在未定で、岡本教諭は何らかの形で販売へこぎ着けて地域包括的支援を達成する筋道を思い描く。同部の部長でもある森班長(3年)は「自分の中では一番の味に仕上がった。完成したレシピを活用してほしいが、このまま販売を目指すか縛られずさらに改良するかは1年生に任せる。自分たちらしく頑張るためのベースをこの2カ月余りで作れた」とこの挑戦を振り返り、道半ばの地域包括的支援の思いを1年生の班員に引き継いだ。

(2021年6月23日付紙面より)

目下開発中のレシピに基づき試作に取り組むCGS部調理班=21日、県立串本古座高校
この日仕上げた「ロケットラーメン(仮称)」
2021年06月23日
16 たばこ組合紀南支部が清掃活動
 未成年の喫煙防止に尽力  (那智勝浦町 )

 和歌山県たばこ商業協同組合紀南支部(塩崎伸一支部長)は17日、那智勝浦町築地の勝浦地方卸売市場やにぎわい市場周辺で清掃活動に取り組んだ。会員17人が参加し、新型コロナウイルス感染症予防を行いながら景観美化に汗を流した。

 同組合は和歌山本部、紀北支部、紀中支部、紀南支部から構成され、各支部でさまざまな活動を展開している。本紙エリアでは紀南支部の女性部(大谷敏子部長)を中心に、たばこのポイ捨て禁止や、未成年者の喫煙防止などの呼び掛けを目的に活動。1997年度から清掃が行われており、今年で24年目を迎え、年間約20回のペースで取り組んでいる。

 会員たちがそろいのベストを身に着け、のぼりを掲げながらたばこの吸い殻や紙くず、ペットボトルなどのごみを拾い集めていた。

 大谷部長は「『たばこ組合はこういった活動もしているんだ』と知っていただけたらありがたい。これからも会員の皆さんで町をきれいにしていきたい」。

 7月1日(木)から毎年実施している未成年者の喫煙防止を呼び掛ける「未成年者喫煙防止強化月間」については、「未成年者がたばこを買いに来ることは少なくなったが、今後も店頭での年齢確認などには力を入れていく」と話した。

  □     □

■たばこ税について

 たばこの価格には、国たばこ税、地方たばこ税、たばこ特別税、消費税の税金が含まれている。一般的な紙巻きたばこでは、税負担率が6割に達するなど最も税負担率の重い商品の一つ。

 たばこ税は年間約2兆円の貴重な財源となっており、地方財政においても年間約1兆円の一般財源としてさまざまな場面で活用されている。

 2020年度の府県たばこ税では和歌山県が10億2528万2000円で、田辺市5億3830万円、新宮市2億1382万8000円、那智勝浦町1億1900万9000円、太地町396万8000円、古座川町440万8000円、北山村117万8000円、串本町1億1553万9000円だった。

 同組合では各店舗に税額を記入したステッカーを自動販売機やスタンド灰皿に貼り付け、周知している。

(2021年6月23日付紙面より)

清掃活動に汗を流す=17日、那智勝浦町のにぎわい市場周辺
紀南支部の皆さん
2021年06月23日
17 町長、副町長の給与10%減へ  令和3年第2回定例会が開会  (紀宝町議会 )
2021年06月23日
18 人権擁護委員推薦適任と認める  串本町議会  
2021年06月23日
19 礼式や操法などを教わる  新入団員ら普通教育訓練  (串本町消防団 )
2021年06月23日
20 わかやまリフレッシュプラン2nd  チケット販売開始  (和歌山県 )
2021年06月23日
21 最良の薬は人との出会い  看護系希望生が医療ゼミ  (近大新宮 )
2021年06月23日
22 ぶつぶつ川の守り神か?  岩肌に女性らしき顔発見  (那智勝浦町 )
2021年06月23日
23 本を好きになって  宇久井保で読み聞かせ  (那智勝浦町 )
2021年06月23日
24 元気いっぱい水遊び  はまゆう・こども園  (新宮市 )
2021年06月23日
25 お悔やみ情報
  
2021年06月12日
26 「さがせ!ミック」 田中千鶴見さんが絵本に 

 「でも、ぼくはまけない。くるしんでいる人をもっと早く見つけられるようがんばる」。10年前の紀伊半島大水害時に那智勝浦町で災害救助犬として活躍したミック。2014年1月に永眠したが、その姿は絵本「災害救助犬ものがたり『さがせ!ミック』」で生き続けている。

 絵本の作者は、紀宝町井田の田中千鶴見(ちづみ)さん(80)。過酷な状況の中で行方不明者を捜索した災害救助犬への敬意と感謝を込め、3年がかりで描き上げた。

 「ミックは警察犬として活動し、災害救助犬の訓練も受けていた。子どもの頃からハンサムで、穏やかな性格。立派な犬だった」。飼い主で訓練士の瀧本美鈴さんを通じてミックに出会ったのは水害前だった。

 ミックはNPO法人和歌山災害救助犬協会認定の災害救助犬で県警察本部嘱託警察犬でもあった。厳しい訓練を乗り越え、東日本大震災や紀伊半島大水害などの災害現場で活躍し、警察犬としても優秀な能力を発揮してきた。

 絵本にはミックの生い立ちから警察犬、災害救助犬として成長し、現場で活躍する姿が描かれている。水害時には土砂や流木で埋まった林の中を捜索し、多くの人を見つけた。

 「かあさん、ぼくはがんばるよ。だって、ぼくは災害救助犬ミックだもの」。最後のページにはミックと瀧本さんの深い絆を映し出した。

 本紙が発行した特別報道写真集など、当時の写真や映像を参考にしたという田中さん。「災害を繰り返してほしくないが、起こったときは災害救助犬が重要な役割を果たすことを多くの人に知ってもらいたい。絵本は幅広い世代の人たちに読んでほしい」と口にした。

 絵本にも登場した瀧本さんは「田中さんは救助犬の応援をしてくれている方。ミックの頑張りが認められてうれしい。絵本を通じて、災害時に全国で活躍する犬や人がいることを知っていただける機会になれば」と話している。

 絵本は新宮市佐野の「スーパーセンターWAY南紀店」で14日(月)から販売される。価格は1540円(税込み)。インターネット通販でも購入できるという。

(2021年6月12日付紙面より)

絵本を描いた田中千鶴見さん=10日、紀宝町井田
災害救助犬ものがたり「さがせ!ミック」
2021年06月12日
27 会員が小狗子峠を整備
 なちかつ古道を守る会  (那智勝浦町 )

 「なちかつ古道を守る会」は9日、那智勝浦町宇久井地区と狗子ノ川地区に位置する熊野古道「小狗子(こくじ)峠」入り口周辺の補修などを行った。会員10人が参加し、イノシシによる掘り起こしや雨などで崩れた部分を直した。

 小狗子峠はゆるやかな石畳の道や付近にある屋敷跡が有名な古道だ。今回は入り口付近に流れる小川周辺の石積みが獣害などにより崩れ、川内にも石が散乱。そのほか、水を流す溝部分にも土砂が堆積していたことから、作業に至ったという。

 会員は溝部分の土砂を除き、U字溝を埋め込んだほか、石積みの補修や草刈りなどの整備に取り組んだ。

 これまで代表を務めていた太田耕二さんに代わってこのほど、会長に就任した地庵(じあん)晋司さんは「小狗子峠を観光資源にすることが最終目的。今後も会員一同で整備を継続してきれいにしていきたい」と語った。

(2021年6月12日付紙面より)

なちかつ古道を守る会の皆さん=9日、那智勝浦町の小狗子峠入り口付近
古道整備に汗を流した
2021年06月12日
28 小・中の教職員が交流
 城南中と王子ヶ浜小が研修会  (新宮市 )

 新宮市立城南中学校(吉田元紀校長)で9日、王子ヶ浜小学校(谷口幸生校長)と合同の研修会が開かれた。小中の教職員約50人が参加し、全体会・分科会を通じて互いの教育活動に関する情報を共有した。

 王子ヶ浜小に通う児童のほとんどが城南中学校に進学することから、9年間を見通した教育活動を展開するため、両校教職員の連携を強化することが目的。例年3回実施しているが、新型コロナウイルス感染症対策の観点から公開授業は中止している。

 全体会で自己紹介をした後▽学力向上▽人権・防災▽生徒指導―の3部会に分かれて両校の取り組みを共有。人権・防災部会では、差別や虐待のない温かな社会づくりに向けて城南中学校が独自に取り組む「エンジリボン活動」について発言があった他、「小中共にSNS(会員制交流サイト)トラブルへの対応が問題となっている。教職員から働き掛けるだけでなく、児童・生徒主体のルール作りも必要では」「新型コロナ感染拡大で、防災教育や避難訓練の実施にも影響が出ている」といった課題も挙げられた。

 吉田校長は「前年度熊野川中学校に勤めていた時、地域の方から『小学校の子、中学校の子ではなく、熊野川の子どもとして見ている』と言われ、はっとさせられた。同じ地域にある学校として、同じ方向を向いて教育活動をしていきたい」と話していた。

(2021年6月12日付紙面より)

教職員が合同で研修に取り組む=9日、新宮市立城南中学校
2021年06月12日
29 「これが和歌山」味わって
 サブレがプレミア和歌山認定  (第二なぎの木園 )

 新宮市新宮の障害者福祉事業所「第二なぎの木園」(社会福祉法人熊野緑会、大前裕一理事長)が製造するサブレ「THIS IS WAKAYAMA SABLE」がこのほど、プレミア和歌山に認定された。サブレブランドの立ち上げ当時から製造に関わる利用者の一人、尾地裕也さん(24)は「認定いただいてうれしい限り。もっと多くの人に食べてもらいたい」と笑顔を見せる。

 同施設は、利用者の工賃向上や生きがいづくりなどを目的に2019年10月、民間専門家チームのサポートにより、サブレ専門ブランド「なぎのは」を設立。

 「和歌山を代表するお菓子になれば」との思いを込め、商品を「THIS IS WAKAYAMA SABLE」と命名。▽湯浅角長のしょうゆ▽那智勝浦天満牧場の牛乳▽那智勝浦両谷園の無農薬緑茶▽南高梅▽有田みかん―を使用するなど「オール和歌山」にこだわった商品作りを進めてきた。

 商品には「障害のある人が地域を支える存在になれば」といった願いも込められており、商品展開のプロセスでは、利用者のプロ意識の醸成や仕事を成し遂げることの喜びや楽しみを体験する場の提供を目指すと共に、職員が利用者の目標達成のために一緒に考えながら挑戦していく過程を重要視している。

 約1年8カ月前の立ち上げ以降、増設した製菓工房で利用者、職員共に試行錯誤を重ねて商品作りにまい進してきた。同施設職業指導員の西芙味さんは「製造過程で使用する機械の扱いなどにも苦労した。今では用意から片付けまで、全て利用者さんたちがやってくれています」。現在は利用者15人が製造に当たっている。

 利用者と職員一丸となった取り組みが実を結び、商品は翌月に開催された「第11回スウィーツ甲子園」(兵庫県主催)で見事グランプリを受賞。製造量との兼ね合いを図りながらの販路拡大に向けた開拓に乗り出した矢先、新型コロナウイルス感染症の波が当地域にも押し寄せ、商品を扱っていた道の駅や各施設の休業などに伴い注文が激減。

 認定はそんな状況下における朗報だった。「注文が減り、利用者さんのモチベーションも下がる中で励みになったと思います。素材にこだわり『これが和歌山です』と銘打った自信作。そのことが認められたのはありがたいこと」と西さん。

 「県外にも販路を拡大していければ。もっと多くの人に『和歌山の味』を知ってもらいたい」と、コロナ終息後を見据えつつ語った。

 同商品は、10個入り1080円(税込)、5枚入り594円(税込)で道の駅やイオン新宮店など県内約30カ所で販売している。

  □     □

■プレミア和歌山

 安全・安心を基本に、幅広い分野で優れた県産品を「和歌山らしさ」「和歌山ならでは」の視点で認定・推奨する制度。

(2021年6月12日付紙面より)

認定を喜ぶ尾地裕也さん=10日、新宮市の第二なぎの木園
2021年06月12日
30 県制し、奥田・岡﨑組が全国へ
 県高校総体卓球競技で活躍  (新宮高校 )
2021年06月12日
31 問山裕海さん近畿へ進出  陸上部2人が県予選入賞  (串本古座高校 )
2021年06月12日
32 こども園新園舎など肉付け  一般会計補正予算案を発表  (串本町 )
2021年06月12日
33 税金の意義や必要性を学ぶ  6年生対象の租税教室  (神内小 )
2021年06月12日
34 国体3選手が健闘誓う  西田町長を表敬訪問  (紀宝町 )
2021年06月12日
35 ヒメボタル、黄金色の光放つ  森の中が幻想的な雰囲気に  
2021年06月12日
36 定数10に11陣営出席  太地町議選立候補予定者説明会  
2021年06月12日
37 お悔やみ情報
  
2021年06月02日
38 待望のアユ漁解禁
 高田川などに太公望  

 熊野地方の熊野川や古座川流域などで1日、アユ漁が解禁された。この日を待ちわびていた太公望が夜明けとともに釣り糸を垂らした。昨年に続き、新型コロナウイルスの影響で解禁日の延期や中止が心配されたが、例年通り実施された。

 熊野川漁業協同組合は4月に大塔川450㌔、四村川450㌔、赤木川上流200㌔、高田川150㌔、三越川100㌔など、熊野川の各支流にアユの稚魚計1350㌔放流した。組合は「今年の天然遡上(そじょう)は平均並みのようです」と話している。

 新宮市の高田川に釣り仲間3人と訪れた大石光二さん(35)=同市三輪崎=は「この日が来るのを楽しみにしていました。午前5時半ごろから2時間で17~18㌢のアユが約20匹釣れた。予想以上に釣果が良く、驚いています。しっかり新型コロナの対策を取った上で、アユ釣りを満喫したいと思います」と話していた。

(2021年6月2日付紙面より)

アユ釣りを楽しむ太公望たち=1日、新宮市高田
釣り上げられたアユ
2021年06月02日
39 ウミガメの上陸地を守ろう
 ボランティア有志が清掃活動  (環境ファースト連合会 )

 環境ファースト連合会(椋野玲史会長)は5月30日、新宮市の王子ヶ浜海岸で清掃活動を実施した。連合会に所属する「紀伊半島の海亀を守る会」(榎本晴光会長)を中心に、会員ら約30人が海岸約2㌔の範囲にわたって、流木やプラスチックごみなどの撤去作業に汗を流した。

 5月30日は「ご(5)み(3)ゼロ(0)の日」。1982年に関東地方知事会関東地方環境対策推進本部空き缶等問題推進委員会が提唱した「関東地方環境美化運動の日」に由来する。93年には、厚生省(当時)が制定した「ごみ減量化推進週間」の初日に設定され、近年でもこの日に合わせ、全国的に清掃活動が展開されている。

 数あるごみ問題の中でも「海洋ごみ」は深刻化する問題であり世界的な課題だ。絶滅危惧種・アカウミガメが上陸する数少ない海岸の一つである王子ヶ浜においても、降雨後には膨大な数の流木やプラスチックなどが海岸に流れ着き、ウミガメの上陸や産卵に大きな影響を与えている。

 アカウミガメと卵を保護し、海に帰すボランティア活動を展開する同守る会は、本格的なアカウミガメの出産シーズンを前に、毎年この時季に大規模清掃を実施している。

 清掃には連合会(新宮市王子ヶ浜を守る会、紀伊半島環境保護推進協議会、鮒田の環境を守る会、さかさ川をきれいにする会、相野谷川水辺の環境を守る会、山地地区と六部海岸の環境を守る会)の有志らが参加。重機4台も出動し、約3時間の撤去作業を実施した。

 今季、同浜では20日にアカウミガメの初上陸と98個の産卵を確認。以降も上陸はあったものの、産卵には至らなかったという。

 榎本会長は「ごみゼロの日でお日柄もよく、天候にも恵まれた」を汗を拭いつつ「ごみが多いとウミガメの上陸・産卵に影響が出る。大きな流木などは人間にとっても危ない。清掃は必要で大事なこと。行政にも協力してもらえれば」と話していた。

(2021年6月2日付紙面より)

重機も出動し流木などを撤去=5月30日、新宮市の王子ヶ浜
2021年06月02日
40 役場前から宣伝カー出発
 串本町や古座川町を進行  (国民平和大行進 )

 串本町や古座川町で5月31日、原水爆禁止国民平和大行進2021の宣伝カーが進行した。感染症予防のため昨年に続き今年も集会や行進は休止。自治体懇談と宣伝カーによるアピールがあり、串本町では町職員や原水爆禁止串本町協議会(藤田勝彦会長)の会員らが集まり同カーを送り出した。

 核兵器廃絶を訴えながら原水爆禁止世界大会が開かれる広島県や長崎県を目指して進行する同行進。11幹線コースのうち、和歌山―広島コースは同月7日に橋本市を出発し31日に東牟婁入りした状況となっている。

 この日は直前に自治体懇談をして両町長から署名入りの賛同ペナントを預かり午後3時に古座川町役場前、午後5時に串本町役場本庁前を出発した。串本町では宣伝カー前面に掲げたコース横断幕とともに進行する原水爆禁止和歌山県協議会の里﨑正事務局長があいさつし、同町は第五福竜丸建造の地であり県内で先駆けて核兵器に関する意見書を町議会が提出するなど平和への関心が高い地域とたたえつつ、送り出しに感謝した。

 同カーは行進を先導しないことで得た機動力を生かして例年より広範にアピールを届けるなどした。以降は太地町・那智勝浦町方面へ進行。コース横断幕を三重県へ引き継ぎ、8日から紀宝町を起点にして県内進行が始まるという。

(2021年6月2日付紙面より)

町職員や原水爆禁止串本町協議会会員らに送られて出発する宣伝カー=5月31日、串本町役場本庁
2021年06月02日
41 クジラの歯磨き一般公開
 コロナ対策講じ、10日まで  (太地町立くじらの博物館 )

 太地町の町立くじらの博物館は、飼育するクジラの歯磨きを1日から一般公開した。「歯と口の健康週間」にちなんだイベントで10日(木)まで実施している。

 催しはクジラの歯磨きによって歯と口の衛生の普及啓発を行うことと、食性の違いから種類によって数や大きさなどクジラの歯の特徴が異なることを知ってもらうことが目的。

 昨年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から町立太地こども園の園児の招待を中止したが、今年は対策を万全に行い招待した。

 クジラショー後にオキゴンドウとハナゴンドウ、コビレゴンドウの3頭の歯磨きを行った。職員のサポートを受ける中、代表園児がクジラの歯磨きに取り組んだ。

 同園くじら組の小出勝太君は「クジラの口は大きかったし、歯が白かった。僕は一日3回歯磨きしています。これからも歯磨き頑張ります」と元気いっぱいコメントした。

 稲森大樹副館長(36)は「歯と口の健康を考えていただき、毎日の歯磨きを呼び掛けるとともに、同じクジラでも食性によって歯の生え方が違うなどの特徴も知っていただけたら」。

 来場者に対しては「これまでと同様に感染症対策を講じながらお客さまには安全にご利用いただけるように運営に取り組んでいきたい」と語った。

 同館は先日、新型コロナウイルス感染予防対策を行う施設などに対し、和歌山県が認証マークを交付する「感染症予防対策認証施設」に認められたという。

 歯磨きはクジラショー後の午前10時30分、午後0時30分、午後2時30分の1日3回、10分程度を予定。問い合わせは同館(電話0735・59・2400)まで。

(2021年6月2日付紙面より)

クジラの歯磨きが行われた=1日、太地町立くじらの博物館
2021年06月02日
42 グラウンドで生徒、躍動  公立中学校で体育祭  (新宮市・那智勝浦町 )
2021年06月02日
43 観光客のために景観美化を  たばこ組合紀南支部が清掃活動  (那智勝浦町 )
2021年06月02日
44 多機能防災ラジオを配布  いのちの募金で新開地町内会  (新宮市 )
2021年06月02日
45 活性化目指し方針固める  高田区が本年度総会  (新宮市 )
2021年06月02日
46 宵闇に光るシイノトモシビタケ  太地町  
2021年06月02日
47 触ってちぎって何作ろう  丹鶴幼稚園で造形遊び  (新宮市 )
2021年06月02日
48 医療関係者にエールを  がん研究支援呼び掛ける  (生命の駅伝 )
2021年06月02日
49 創業費用の一部を助成  7月30日まで受け付け中  (紀宝町商業活性化委 )
2021年06月02日
50 ホタルは美しい水と空気が好き  ほたるを守る会が出前授業  (神内小 )
2021年06月02日
51 縦割り3ブロックで競う 串本西小中が合同運動会 (串本町)
2021年06月02日
52 会長など新役員を承認  本年度通常総代会開く  (串本町商工会 )
2021年06月02日
53 お悔やみ情報