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2021年06月26日
1 「丹鶴ホール」開館に向け訓練
 職員ら消火栓操作など学ぶ  (新宮市 )

 新宮市は24日、10月3日(日)のオープンに向けて工事が進む「丹鶴ホール」の開館準備作業の一環として、同市消防本部駐車場でホールに関わる市職員らを対象に、消火器や屋内消火栓の使用訓練を実施した。訓練はこの日と28日(月)の2回に分けて行われ、初日は文化振興課5人、市立図書館職員6人の計11人が参加し、初期消火の重要性などを学んだ。

 訓練は施設の来館者が安心安全に利用できるように、勤務する職員全員が消火設備の使用方法を習熟し、初期消火を適切に行うことが目的。

 参加者ははじめにDVDで消火器や屋内消火栓の使用方法を確認。その後、二手に分かれて水消火器の使用訓練と屋内消火栓を実際に操作しての放水訓練に取り組んだ。

 同消防本部予防課の温井太郎さんはホールに設置されている屋内消火栓について、広範囲型2号消火栓でホース長さは30㍍、有効放射は約7㍍と説明した。

 「消火器で消せない火災は屋内消火栓で対応し、初期消火に努めていただけたら。ホールが使用可能になれば実際の設備で確認してもらいたい」と話した。

 訓練に参加した図書館勤務の薮田喜子さんは「自分自身が火災を発見した際、しっかりと対応できるように日頃からの訓練が必要だと思う。今日学んだことの復習もやっていきたい」。

 文化振興課の宮上圭巨(みやがみ・よしなお)課長補佐は「初期消火の重要性を改めて実感した。開館までに設備の習熟度を上げ、来館者の皆さまの安心につなげていきたい」と語った。

(2021年6月26日付紙面より)

「丹鶴ホール」開館に向けて訓練に取り組む=24日、新宮市消防本部
習熟度を高めるために訓練に励んだ
2021年06月26日
2 犯罪や非行防止など訴え
 「社明運動」メッセージを伝達  (那智勝浦町 )

 7月1日(木)から始まる第71回「社会を明るくする運動」強調月間を前に24日、那智勝浦町役場町長室で菅義偉内閣総理大臣と仁坂吉伸和歌山県知事からのメッセージ伝達式があった。

 牟婁保護司会那智勝浦町分会の山東寛分会長、理事の引地一夫さん、石井康夫さんが訪問し、山東分会長がそれぞれのメッセージを堀順一郎町長に伝えた。

 社明運動は「犯罪や非行を防止し、立ち直りを支える地域のチカラ」をスローガンに犯罪や非行の防止、罪を犯した人たちの更生への理解を深め、力を合わせ明るい社会を築こうとする全国的な活動。

 菅内閣総理大臣からは新型コロナウイルス感染症によるさまざまな困難克服には支え合う人の絆やコミュニティーの存在が大切とし、「犯罪のない明るい地域社会づくりに取り組む決意のしるしである「幸福(しあわせ)の黄色い羽根」の下、さまざまな分野から、若い世代を含め多くの方々が本運動にご参加いただきますようにご協力をお願いいたします」。

 仁坂知事からは「運動の趣旨を十分ご理解いただき、人々が抱える『生きづらさ』を地域の皆で共有し、そして『生きづらさ』を和らげるコミュニティーの輪を大きく広げる運動となるよう一層のご協力をお願いいたします」とメッセージが送られた。

 伝達を受けた堀町長は「県の刑法犯認知件数は減少しているが、再犯率が高いこともあり、町としてもさまざまな対策が必要だと感じた。町民の皆さまの安全が確保できる町にしたい。私も先頭に立って進めていきたい」と述べた。

 山東分会長は「那智勝浦町さまに運動を知っていただけたことで町での啓発につながる。堀町長からも意見を頂き、今後の観察などに生かしていきたい」と話した。

 例年は強調月間中に町内のJR各駅などで街頭啓発を行うが、コロナ感染防止の観点から昨年同様、中止となった。しかし、青少年の健全育成のために新宮警察署や保護司会、町青少年センターと共に町内のコンビニ8店を訪問し、啓発活動を行うという。

(2021年6月26日付紙面より)

山東寛分会長(左端)が堀順一郎町長(左から2人目)にメッセージを伝達した=24日、那智勝浦町役場
2021年06月26日
3 30人の受講登録得て開講
 星空案内人資格認定講座  (和歌山県熊野南紀連盟 )

 一般社団法人和歌山県熊野南紀連盟(吉田俊久理事長)主催の星空案内人資格認定講座が24日、串本町サンゴ台にあるホテル&リゾーツ和歌山串本を初日の会場として始まった。4日間をかけて学び同資格認定制度運営機構の準案内人認定を目指す内容。主に県南部の観光関係者30人が受講登録し、知識の習得に励んでいる。

 同連盟は、県域のリゾート化を見据え努力を惜しまず進む人材の連合体として昨年、旧・和歌山宙ツーリズム推進協議会からの発展団体として発足。実動の第一歩として県南部の「宙(そら)」を観光資源として活用する星空案内人の育成を位置づけていて、その具体化策がこの日始まった同講座となる。

 実施に先だって3月26日に串本町と白浜町で事前説明会「星空案内人・中島修氏(株式会社日本旅行宇宙事業推進チーム)を迎える会」を開き、目指す実動への理解を県南部へ広げた。その上で18歳以上を対象に同講座への参加を呼び掛け、30人の受講登録を得て開講するに至った。

 感染症予防対策を講じての実施で、開講日は同日と25日、28日(月)と29日(火)の4日間。会場は串本町(24、25日)、白浜町(28日)、すさみ町(29日)でそれぞれ得る形とし、30人は会場を巡りながら受講実績と認定に要する知識の習得に臨む流れとなっている。

 講師陣は和歌山大学講師の佐藤祐介さんと富田晃彦さん、みさと天文台台長の山内千里さん、同社星空案内人の木原美智子さんと中島さん。中島さんは地域独自講座「宇宙開発の歴史と世界情勢」「ロケット・人工衛星の基礎知識」を担当し、スペースポート紀伊が打ち上げる小型ロケット「カイロス」への対応力を培うという。

 受講生の一人、古座川町商工会の佃奈津代会長は同連盟の趣旨に感心し日頃の星空好きもあって受講登録したそうで、講義内容について「面白い」と興味津々のコメント。佃会長に受講を推奨した同連盟の北尾浩士事務局長は「このメンバーと一緒に同連盟の第一歩を踏み出してイベントを試み、今までに無い連携を構築できたら」と後の展開に意気込んでいる。

 同社によると、県内での同講座実施は和歌山大学に続き2例目。同連盟は今回の受講登録を観光関係者に制限する一方で一般受講の問い合わせもあったそうで、北尾事務局長は「潜在的な盛り上がりを感じる」と手応えを語り、この取り組みを足掛かりにした今までに無い広域連携の構築にも思いを巡らせている。

(2021年6月26日付紙面より)

串本町で初日を迎えた星空案内人資格認定講座=24日、串本町サンゴ台
2021年06月26日
4 佐野駅で清掃スタート
 光洋中学校の前期生徒会  (新宮市 )

 新宮市立光洋中学校の前期生徒会(貝岐優会長)によるJR紀伊佐野駅の清掃活動が25日朝、スタートした。生徒会メンバー4人とボランティア7人が参加し、駅周辺のたばこの吸い殻などのごみを拾った。

 本年度から企画した取り組みで「市から全部のごみをなくす」ことが目標。生徒会メンバー以外の生徒や教職員にも校内放送で参加を呼び掛けて実施した。

 生徒たちは午前7時20分に集合し、新翔高校や近畿大学附属新宮高校に通学する生徒たちとあいさつを交わしながら、火ばさみとバケツを持ってごみを拾った。一番多かったごみはたばこの吸い殻で、菓子の包装紙やおもちゃなどもあった。

 貝岐会長は「みんなきれいに駅を使っているので、思ったよりもごみが少なかった」と振り返り、参加した生徒に「今日はありがとうございました。少しでも町をきれいにできるよう、頑張っていきましょう」と話した。

 生徒会は今後も毎月最終金曜日に清掃活動を続けていく。

(2021年6月26日付紙面より)

駅周辺でごみを拾う生徒たち=25日、新宮市
2021年06月26日
5 新会長に後誠介さん  那智勝浦ロータリークラブ  
2021年06月26日
6 譲り合いと安全確認  いきいきサロン三四朗  (那智勝浦町 )
2021年06月26日
7 6月定例会が閉会  新議長に大西強氏  (新宮市議会 )
2021年06月26日
8 チャレランスターはだれだ  三輪崎小児童会が全校行事  (新宮市 )
2021年06月26日
9 ふるさとの味を楽しんで  ハウスで早生温州ミカンの収穫  (紀宝町 )
2021年06月26日
10 リモートで歌声届ける  うたのプレゼント会  (成川小←→御浜小 )
2021年06月26日
11 第2回定例会一般質問①  串本町議会  
2021年06月26日
12 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第36回】食育の目的を決めよう①  

 6月は食育月間。ということで先日クックパッドが、食育に関する調査を行いました。すると、95%以上の人が食育に関心があるのに、実際は60%の人ができていないと答えています。私は、これはあくまでできていないと思っている人の数だと認識しています。できていない!と感じる理由は、1位が知識がない、2位が時間がない、3位がそもそものやり方が分からない、でした。「食育には関心があるけど、私にはできないな…」と考えている方が多いようです。

 実は食育には知識も時間も必要ないのですが、そのやり方は、目的によって少し違ってきます。お子さんに食育を行いたいと思っている方は、何を目的にするかを、決めたほうがいいと思います。

 「健康的な食生活を送ってほしい」「安全安心なものを食べさせたい」「健やかに育てたい」「食の知識を付けてほしい」「マナーを教えたい」「一流の味覚を育てたい」食育と一言に言っても、その考えは家庭の数だけあると思います。今回はその目的別の方法を簡単にお伝えしようと思います。

 例えば、「健康的な食生活」を目標とする場合、日頃の食卓で「野菜もたくさん食べてね」「これは旬だから栄養があるよ」「今日は野菜が少なめだから、明日は野菜をたくさん取ろうね」こんな会話で十分養えます。知識をあれこれ話すより、何気ない日常の会話で伝えるだけで十分なのです。献立を考えたプロセスを教えてあげるのでもいいし、一緒に考えるのもいいと思います。こういった意識してほしいところを、日常的に伝えることで、子どもたちも将来気を付けるようになります。

 「安心安全なものを」と考える方には、あまり神経質になりすぎないことをお勧めします。今市販に出回っているものは、添加物も厳重に管理されているので口にしても健康に害はありません。大切なのは、どんなものも取りすぎないようにすることです。それは添加物に限ったことではありません。脂質や糖分、塩分もそうです。その点だけを気を付けてあげれば、食育はできているんです! 揚げ物が続かないようにする。塩や砂糖を控えめにする。ジャンクフードばかり食べない。これだって、立派な食育です。

 こういった食育をするとき、ただ、一点気を付けてほしいのは、そうして意識していることを、お子さんに伝えるということです。見えないキッチンで、親が勝手に配慮して実践するのではなく「昨日は揚げ物だったから、今日は煮物」「最近甘い味付けが多かったから、今日はあっさり味」などと、口にして説明してあげてほしいのです。そうすることで、子どもたちの中にその意識が育まれます。さらに、これらの食育には、食知識や食意識とは違う作用も生まれます。

 今回は二つの目的に沿った食育法をご紹介しました。次回は、残り四つの目的についてお伝えしようと思います。

(2021年6月26日付紙面より)

2021年06月26日
13 お悔やみ情報
  
2021年06月20日
14 ロケット名称「カイロス」に
 時間と好機と愛着狙い命名  (スペースワン社 )

 スペースワン株式会社(太田信一郎代表取締役社長)=東京都=が18日、串本町田原などで建設中の発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる小型ロケットの機体名称を「カイロス(KAIROS)」と命名したことを発表した。

 このロケットは、同社が事業展開を目指している小型衛星に対する商業宇宙輸送サービスの要となる機体。本年度中に初号機、以降2020年代半ばに年20機の打ち上げを目指して取り組みを進めている。

 その一端で機体名称を決定。「カイロス」は「Kii―based Advanced & Instant ROcket System」から頭文字などを頂いた略称で、ギリシャ神話に登場する時間神カイロスにあやかったという。

 同社は契約から打ち上げまでの時間を世界最短とすることで、世界最高の打ち上げ頻度で同サービスを提供することを目指している。この「時間を味方につけ市場を制する」という強い意志を示すため、まずもってこの神名を頂くことにした。カイロスにはギリシャ語で好機という意味もあることから変化の激しい環境に即時対応して自ら好機をつかみ成功を導くという意志を込め、さらに射点がある地域・紀伊を正式名称の冒頭に位置付け地元に愛着を持ってほしいという期待も込めたとしている。

 同社はキヤノン電子、IHIエアロスペース、清水建設、日本政策投資銀行の4社を株主として起業。現在は紀陽銀行が加わり5社が株主となっている。

(2021年6月20日付紙面より)

機体名称「カイロス」と命名された小型ロケットのイメージ図(スペースワン株式会社提供)
2021年06月20日
15 おうちで防災キャンプを 乳幼児の命を守る会 (新宮市)

 新宮市福祉センターで18日、乳幼児の命を守る会の研修会が開かれた。5人が集まり、災害で電気やガスなどのライフラインが途絶えたときに使える「ポータブルトイレ」の防災工作に取り組んだ。

 2011年の紀伊半島大水害が契機となり、市内5団体の代表者が集まって発足。災害時に乳幼児のいる家庭をサポートするネットワークの構築を目的に、防災ピクニックや子ども用非常持ち出し袋の啓発などに取り組んできた。

 現在は新型コロナウイルス感染症の影響により家で過ごす時間が増えていることを受け、「おうちでキャンプ」を推奨。電気やガス器具を使わずに1晩を過ごす活動で、避難生活に備えた疑似訓練ができ、各家庭の備蓄に足りない物を実感できる。

 この日は段ボール・ビニール袋、新聞紙などを使ってトイレを自作。「色つきのガムテープを使うと見た目もきれいになる」「最近は和式トイレの使い方を知らない子どももおり、きちんと使えるか心配」と意見を出し合った。会員が作ってきた見本を基に、簡易椅子やペットボトルと懐中電灯を使ったランタンの作り方も学んだ。

 勢古啓子さんは「キャンプは格好の防災訓練になる。お金もかからないので、子どもと一緒に楽しみながら取り組んでほしい」と語る。

  □     □

■作ってみようポータブルトイレ

①段ボールを箱状に組み立て、上部分に丸く穴を開ける。

②上部と側面にガムテープを貼って補強する。段ボールの切れ端なども使うとより効果的。

③臭いが段ボールに移らないよう、ごみ袋を二重にかぶせる。

④吸水材の代わりに新聞紙をクシャクシャにして入れる。おむつやペットのトイレ用砂を入れると、より臭いを抑えられる。

⑤使用後はごみ袋を1枚残して取り出し、自治体の規則に従って捨てる。

(2021年6月20日付紙面より)

ポータブルトイレ作りに取り組む会員=18日、新宮市福祉センター
(左から)ポータブルトイレ、簡易椅子、ランタン
2021年06月20日
16 生ごみの水切り徹底を
 家庭ごみの約30%を占める  (紀宝町 )

 紀宝町独自の調査によると、町内の一般家庭から出されるごみのうち、生ごみの割合が約30%を占めている。生ごみの重量比は80%が水分といわれており、水分をしっかり取り除くことで、ごみの重量を減らし、悪臭や害虫発生の抑制につながるという。

 町では昨年度の一般廃棄物処理に係る費用として、約2億1700万円が支出されており、そのうち約1億8200万円が燃料ごみの処理費用として支出された。

 燃料ごみの排出量は約2000㌧あり、ごみ排出量全体の約62%を占めた。

 埋め立てごみ(資源にならないごみ)は約210㌧、粗大ごみは約67㌧、資源ごみは約900㌧だった。

  □     □

■生ごみ処理容器購入に補助

 紀宝町では、町内の家庭から排出される生ごみの減量化およびその堆肥としての再利用を図るため、「生ごみ処理容器」を購入した際、予算の範囲内で補助金を交付している。

 町内在住者(3カ月以上居住しているか、転入後引き続き3カ月以上居住する予定者に限る)が対象で、周辺住民に迷惑を掛けないように維持管理できる人。

 購入価格の2分の1を補助し、容器式(コンポスト)の場合は4000円、電気式の場合は3万円が上限。容器式は1世帯2基まで、電気式の場合は1世帯1基まで。

 申請者の印鑑、振込先の分かるもの、領収書の写し、生ごみ処理容器の規格の分かるもの(取扱説明書など)を用意する。問い合わせは、環境衛生課(電話0735・33・0338)まで。

(2021年6月20日付紙面より)


2021年06月20日
17 高木顕明師しのぶ
 非戦、平和願い遠松忌  (新宮市 )

 新宮市大橋通の淨泉寺(山口範之住職)で19日、真宗大谷派主催の「遠松忌法要」が営まれた。参列した関係者らが雨の中、非戦・平和を唱え、差別と闘った同寺12代住職・高木顕明師(1864~1914年)の遺徳をしのんだ。

 「前(さき)を訪(とぶら)う 今、この時代に聞く非戦・平等の願い」をテーマに毎年営まれている法要。1998(平成10)年に滋賀県大津市の本證寺で有志らが第1回を営み、翌年から新宮市で開かれている。今年24回目で、2000(平成12)年から同派が主催している。今年は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため昨年に引き続き内勤めとなった。

 関係者らは、市内の南谷墓地にある顕明師顕彰碑での勤行後、淨泉寺本堂での法要に参列。法要の様子は、動画投稿サイト「ユーチューブ」でライブ配信された。

 顕明師は新宮出身の医師・大石誠之助(1867~1911年)らと共に非戦、平和を唱えて活動していたが、明治天皇暗殺を企てたとして1910(明治43)年に連座(「大逆事件」)。死刑判決に処されたが後に無期懲役となった。

 事件を受け、同派から除籍の処分を付された顕明師は、無念の中、14(大正3)年6月24日に秋田監獄で自ら命を絶った。96(平成8)年に同派から処分が取り消され、名誉が回復されている。

 山口住職は「コロナ禍で昨年同様内勤めという形となったが、できる限り継続していくことが大切」と参列者らに感謝を示した。

 同所の顕彰碑には顕明師の著作「余が社会主義」の一節「南無阿弥陀仏は真に御仏の救済の声である。闇夜の光明である。絶対的平等の保護である」が刻まれている。

(2021年6月20日付紙面より)

高木顕明師顕彰碑前での勤行=19日、新宮市の南谷墓地
2021年06月20日
18 大前凜君が52中で優勝
 新宮高校OB会「第8回百射会」  
2021年06月20日
19 令和3年度スポーツウエルネス吹矢大会
 那智勝浦町体育協会  
2021年06月20日
20 喫茶アリスが優勝 第167回職場対抗ボウリング大会 
2021年06月20日
21 駅舎施設や事前復興計画を議論  太地町議会一般質問  
2021年06月20日
22 コロナの影響顕著  GWの観光客入り込み数  (和歌山県 )
2021年06月20日
23 緊急地震速報活用し訓練  那智勝浦町議会  
2021年06月20日
24 カエルがゲコゲコ!  すくすくワークショップ  (那智勝浦町 )
2021年06月20日
25 新翔生65人を委嘱  自転車マナーアップ推進リーダー  (新宮警察署 )
2021年06月20日
26 英語のゲーム一緒に楽しむ  参観日に保護者招き  (うどの幼稚園 )
2021年06月17日
27 盆時期までに終了目指す
 新型コロナワクチン接種  (太地町 )

 各自治体で新型コロナウイルスのワクチン接種が進む中、太地町では15日、65歳以上の在宅高齢者8割強の接種が完了した。6月中には59~64歳の2回目の接種が終わる予定。8月の盆時期までには希望する対象者全ての接種を終える見込みだ。

 町住民福祉課によると、在宅の65歳以上1168人のうち、1回目を終えたのは1052人(90・1%)で、2回目は15日現在で1001人(85・7%)。町内に住所を有し、施設に入所する65歳以上の高齢者を含むと対象者が1354人で、1回目の接種を済ませた人は1197人(88・4%)で2回目の接種を完了した人は963人(71・1%)だという。

 接種は検診室やエレベーターなどが完備される同町多目的センターで4月24日から始まった。医療従事者を筆頭に、町職員や健康作り推進員、ボランティアが協力し円滑な接種のために会場運営に努めた。

 さらに同課では対象者が接種日を忘れないようにと前日に電話連絡を行ったほか、バスに乗車できない対象者の個別送迎も実施している。

 2回目の接種を終えた70代男性は「1回目は少し痛かったが2回目は痛くなかった。こういう小さな町ではコロナに感染すると大変なことになるので接種が終わり安心している」と話した。

 同課担当者は「皆さまのご協力のおかげでスムーズに進んでいる。国からのワクチンが届くまで期間は空いてしまうが、届き次第迅速に進めていきたい。お盆前までの終了を目指している」と述べた。

 三軒一高町長は「迅速に進んでいるのは職員が随分前から周到な準備をしてくれたおかげ。人材が少ない中、看護師や医師などを集めていただき感謝している。町民の皆さまが本当に喜んでくれているのでありがたい」と語った。

(2021年6月17日付紙面より)

接種会場の様子=15日、太地町多目的センター
2021年06月17日
28 音楽で昼休み楽しんで
 吹奏楽部がコンサート  (新宮高校 )

 新宮市の県立新宮高校吹奏楽部(亀谷覚史顧問、山本紗椰部長、部員29人)は15日、同校の中庭でランチタイムコンサートを開催した。生徒たちが弁当を広げながら音楽に耳を傾け、タンバリンやダンスで演奏に参加して盛り上がった。

 昼食時に音楽を楽しみ、吹奏楽部の活動を知ってもらうため、年3~4回開催している。1年生の新入部員にとっては初舞台、3年生にとっては同校の生徒や教職員向けに演奏を披露する最後のランチタイムコンサートとなる。

 この日は天候にも恵まれ、「YMCA」「ムーンライト伝説」「ラブ・ピース・アンダー・ザ・グルーヴ」の3曲を演奏。アンコールには星野源の「恋」で応え、仮装した部員によるダンスに笑顔が広がった。

 山本部長は「最後のランチタイムコンサートということもあり、同級生もたくさん見に来てくれて良かった。現在は8月9日のコンクールに向けて練習をしています」。生徒会長で副部長の岡本華凜さんは「MCをしたのですが『盛り上がっていますか?』と呼び掛けると『イェーイ』と返事が返ってきてうれしかった。コンクールでは近畿大会出場、そして近畿大会での金賞受賞を目指します」と話していた。

(2021年6月17日付紙面より)

ラブ・ピース・アンダー・ザ・グルーヴを演奏=15日、新宮市の県立新宮高校
星野源の「恋」で盛り上がる
2021年06月17日
29 増加する還付金詐欺に注意を
 高齢者見守り隊が啓発活動  (紀宝町 )

 紀宝町の高齢者地域見守り隊(小田原徳子代表)は15日、同町鵜殿の主婦の店などで啓発活動を実施し、特殊詐欺防止のチラシやウエットティッシュを配布した。

 特殊詐欺から高齢者を守ろうと毎月1回、啓発活動を展開。奇数月は紀宝警察署と合同で取り組んでいる。今月は主婦の店と鵜殿郵便局、相野谷郵便局、JA伊勢紀宝支店、成川交番前で活動した。

 配布したチラシは「またまた増えてきています!還付金詐欺!」と題し、詐欺の事例や注意点などを記載した。還付金詐欺は、役所職員などを名乗る者から「介護保険料の払戻金がある」などと電話があり、現金自動預払機(ATM)を操作させ、被害者の口座から犯人の口座に送金させる手口。

 還付金の受け取りには、書類での手続きが必須で、ATMで返還することはなく「ATMへ誘導された場合は詐欺です。相手にしないで電話を切りましょう」と呼び掛けた。

 最近では「振り込むために必要だ」「そのカードは古いので新しい物に変更しないといけない」などと、キャッシュカードを取りに来る手口も増えているという。

 町内では紀宝警察署(電話0735・33・0110)、役場産業振興課(電話0735・33・0336)、町地域包括支援センター(電話0735・33・0175)で相談を受け付けている。

(2021年6月17日付紙面より)

啓発活動に取り組む高齢者地域見守り隊=15日、紀宝町鵜殿の主婦の店
2021年06月17日
30 木製の棚で整理整頓
 神倉小学校で木工授業  (新宮市 )

 新宮市立神倉小学校(藪中秀樹校長、児童426人)の6年生72人は15日、図画工作の授業でロッカーを整理整頓するための木製棚を手作りした。地域住民の有志も協力し、体育館にカンカンと威勢のいい金づちの音を響かせた。

 高学年がランドセルを収納するロッカーには内側に棚がなく、中が乱雑になりがちだったことから教職員が企画。木に触れ、物作りを体験する図画工作の一環として実施した。

 材料の板とくぎ、金づち、くぎ抜きなどを受け取った児童は、コの字型に組まれた見本を基に、それぞれに手順を考えながら製作を開始。くぎが側面から飛び出したり、角がずれたりする失敗をしながらも、地域住民有志から「くぎの根元を打つイメージで金づちを振り下ろして」「横板の間に渡して上の板を安定させるといい」などとアドバイスを受けて全員が無事に完成させた。

 ヤスリで角を整えた後に早速教室のロッカーに設置し、教科書やノート、手提げかばんをきれいに収納した。

 高野湖葵(みずき)君は「くぎを打つのは簡単だったけれど、板の横側をヤスリで整えるのがちょっと大変だった」と話していた。

(2021年6月17日付紙面より)

棚を組み立てる児童=15日、新宮市立神倉小学校
棚をロッカーに設置
2021年06月17日
31 串本、新宮が関西大会へ 県小学生サッカー選手権和歌山県大会 
2021年06月17日
32 ササユリが満開に  古座川町  
2021年06月17日
33 議会選出監査委員の選任に同意  串本町議会  
2021年06月17日
34 教育委員会委員2人任命に同意  串本町議会  
2021年06月17日
35 当局上程した33案件を審議  串本町議会第2回定例会始まる  
2021年06月17日
36 初日に4人が登壇  新宮市議会一般質問①  
2021年06月17日
37 獣害防止のネットも設置  サツマイモの苗植え  (宇久井海と森の自然塾 )
2021年06月17日
38 ごみはどこへ行くの?  王子ヶ浜小4年が社会見学  (新宮市 )
2021年06月17日
39 ジャンボタニシを駆除  8月末の稲刈りを楽しみに  (神内小 )
2021年06月17日
40 高台移転地で造成進む  鵜殿保育所の建設工事  (紀宝町 )
2021年06月17日
41 お悔やみ情報
  
2021年06月15日
42 移転に向け有志ら協力
 ボランティアによる作業進む  (新宮市立図書館 )

 休館中の新宮市立図書館(同市井の沢)では現在、10月3日(日)開館予定の「丹鶴ホール」への図書館移転に向け、ボランティア有志による本の整理や除籍作業などが進められている。12日の作業には中学生を含む8人のボランティアが参加。紙芝居約450冊のシール剝がしやエタノールを使用した汚れ取り、消毒作業に取り組んだ。

 移転に伴い、先月20日から休館となっている同図書館。本や資料の整理、配架などを行うボランティアを募ったところ、市内を中心に那智勝浦町、紀宝町、田辺市本宮町から43人が参加。24人の登録ボランティアと力を合わせ、総勢67人で作業に当たっている。

 この日、初めて作業に参加した新宮市立緑丘中3年の堅田裕奈さん、杉本彩莉さん、大網咲弥花さん、西柚香さんは仲良し4人組。「(移転ボランティアには)4人で申し込んだ。日頃からボランティア活動には興味を持っている。人の役に立てることがうれしい」と声をそろえ、和気あいあいと作業に当たった。

 同中学校の近隣にあり生徒らからの親しみも深かった同図書館。4人も本の借覧や勉強などで利用する機会も多く「本は好きです。漫画も」と笑顔を見せつつ「開いていないと暗いと思うしさみしく感じますね」。

 図書館長兼ねる栗林圭一・文化振興課長は「多くの人にボランティアに協力していただきありがたい限り。愛されてきた施設だと感じる。われわれも新図書館移転に向けて頑張っていきたい」と話した。

 今後は本のラベル剝がし・貼付、除籍作業などに加え、郷土資料のカバー掛けなども含めた資料の整理、本の箱詰め作業、新図書館での配架作業なども進められる。

 「丹鶴ホール」は今月末の建物完成、7月の施設竣工(しゅんこう)を経て開館準備期間に入る。新図書館には備品搬入後、8月半ばから9月にかけて本の搬入を行っていく予定としている。

(2021年6月15日付紙面より)

紙芝居の汚れ取り作業などを行うボランティアメンバー=12日、新宮市井の沢
2021年06月15日
43 中高生のボラグループ誕生
 “笑顔”を意味する「るれいる」  (紀宝町 )

 紀宝町初の中高生ボランティアグループ「東紀州学生ボランティア『るれいる』」が誕生した。同町立矢渕中学校の6人と県立木本高校の10人で発足し、毎月1回開かれる「ふれあい子ども食堂」でボランティア活動に励んでいる。

 昨年12月から今年1月にかけて、町福祉センターで開催された初級手話教室に参加した中高生5人が「ボランティアがしたい」と、町社会福祉協議会に相談して実現した。

 矢渕中は市川咲紗さん(3年)、木本高校はJRC部部長で姉の芹さん(3年)が中心になって仲間を集めた。

 「るれいる」はスペイン語で「笑う」を意味する。コロナ禍で活動の場がないとの意見があり、いずれも町社協が運営する子ども食堂と駄菓子屋でボランティアすることを決めた。

 12日は両会場の設営、受付、案内、駄菓子屋のお店番などを手伝った。咲紗さんは「いろいろな人と触れ合うことができて楽しかった」と語った。

 代表で木本高校3年の藤本将太君は「新型コロナウイルスの影響で部活動が制限され、地域の人と交流したり、ボランティアする経験がなかった。子ども食堂でボランティア体験ができて、みんな生き生きしている。これからも手伝っていきたい。同じ世代の人たちに気軽に参加してほしい」と話している。

 今後は、夏休み中に小学生の宿題を手伝う「宿題を終わらせよう会」や、地域住民と交流できる活動を企画しているという。

(2021年6月15日付紙面より)

ボランティアグループ「るれいる」のメンバー=12日、紀宝町鵜殿(撮影時のみマスクを外してもらいました)
ふれあい子ども食堂を手伝うメンバー
2021年06月15日
44 苗植えつつキャンプ体験
 主催事業で親子3組7人  (潮岬青少年の家 )

 串本町潮岬にある県立潮岬青少年の家(山口和紀所長)が12、13の2日間、主催事業「FarmingCamp」を実施。親子3組7人が畑作りやサツマイモの苗植えを体験しながらテント泊に親しんだ。

 前年度まで施設泊で実施していたサツマイモの苗植えと近年流行の勢いが増すアウトドアレジャーを絡めた新興の宿泊型体験プログラム。コロナ禍を考慮して事前の告知を県民の友のみにして参加者を抑えている状況もあり、前述の規模で初の実施を迎える形となった。

 オリエンテーション後、集いの広場で組ごとにテントを組み立てて固定。引き続き正門そばで借りている畑へ移動し、畝立てやマルチ張りといった作業をこなしてサツマイモの苗を植え込んだ。

 4種類のサツマイモを育てる形が長らく定着しているが、今年は苗の流通が鈍く入手できた紅あずまと紅はるかの苗各110本を数より大きさ重視の縦植え(畝に斜め下方向の穴を開けて差し込む植え方)で栽培開始。収穫は11月初旬ごろと見込み、芋掘りを体験プログラムに組み込んだ主催事業を計画し、改めて参加を募るという。

 従来はサツマイモの苗植えと併せて他の作物の収穫体験もしていたが、今回はアウトドアレジャー体験に変更となり初日夜半はバーベキュー、2日目午前はカートンドッグ作りなどに挑戦した。この事業を主導した同家スタッフの中村槙也さんは、興味はあっても始めるのが難しいキャンプにとっつきやすくするきっかけを提供できればと願いながら、親子3組の挑戦を支えていた。

(2021年6月15日付紙面より)

畝立てやマルチ張りをこなした後、サツマイモの苗を縦植え=12日、串本町潮岬
2021年06月15日
45 自然に感謝し疫病沈静願う
 熊野那智大社で紫陽花祭  

 那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で14日、梅雨の時季の無病息災を願うと共に、自然の恵みへの感謝をささげる「紫陽花(あじさい)祭」が営まれた。アジサイの小枝を手にした巫女(みこ)が神楽「豊栄の舞」を奉納。新型コロナウイルスの早期終息などを願った。

 雨にぬれ、微妙に色変わりして咲くアジサイは、万葉の昔から日本人の心を慰めてきた花。1960年ごろより境内で栽培を始めた同大社のアジサイは、鹿などによる食害を乗り越え、現在はガクアジサイやヤマアジサイ、タマアジサイなど10数種類約2000株が自生している。同大社の「紫陽花園」は例年、祭後に一般開放されるが、今年は開花が早かったため、今月1日から開放されている。

 祭はアジサイが境内のあちこちに咲き競うこの時季に斎行される恒例の神事。無病息災や自然への感謝を託したアジサイが神前に供えられる。

 新型コロナの影響で、昨年に引き続き例年のにぎわいはなかったが、参拝者らは境内のアジサイを楽しみつつ、神事の様子を見守っていた。

 「自然への感謝や梅雨時季の無病息災と共に、国民の繁栄や新型コロナの一日も早い沈静を祈願した」と祝詞に込めた思いを話す男成宮司。

 「いまだコロナ禍による厳しい状況は続いている。こんな中だからこそ、アジサイの美しい花を愛(め)でて心を癒やされていただければ」と話していた。

 「紫陽花園」は大鳥居下の階段を降りた参道横。今月30日(水)までで、開放時間は午前8時30分~午後3時30分。

(2021年6月15日付紙面より)

アジサイの小枝を手にした巫女らが「豊栄の舞」を奉納=14日、熊野那智大社
2021年06月15日
46 ホタルの光り方など学ぶ  守る会による出前授業  (成川小 )
2021年06月15日
47 子どもたちを大切に  三教組紀南支部が定期大会  
2021年06月15日
48 最後の集団接種会場、予約開始  高齢者対象新型コロナワクチン  (新宮市 )
2021年06月15日
49 コロナで対前年38%減  観光客の動態を報告  (那智勝浦町 )
2021年06月15日
50 清らかに香るシタキソウ  宇久井ビジターで満開  (那智勝浦町 )
2021年06月15日
51 命の大切さ学ぶ  くろしお児童館「小さな生き物探し」  (新宮市 )
2021年06月15日
52 人権学習&パステルアート  中央児童館で保護者向けに  (新宮市 )
2021年06月15日
53 一般会計補正予算案  <第1号>の主な事業  (串本町 )
2021年06月15日
54 色別目標掲げて競い合う  高池小学校で春季運動会  (古座川町 )
2021年06月10日
55 大水害の教訓を生かし
 出水期前に合同訓練  (新宮市 )

 災害発生時の迅速かつ的確な災害警備活動を目指して、新宮警察署(山田守孝署長)は9日、同署南側空き地(広角用地)で新宮市、市消防本部と合同で災害警備訓練を実施した。3機関から41人が参加。紀伊半島大水害(2011年)から10年の節目に当たり、犠牲者に対する黙とうが行われた後、訓練を通して風水害などに対する連携強化を図った。

 これから本格的な出水期を迎えるに当たり、風水害などの発生時に迅速かつ的確な災害警備活動を実施することを目的とした。

 訓練は、台風接近に伴う大雨などにより、紀伊半島大水害南部の各地で甚大な被害が発生。市内では1時間に100㍉を超える降雨により記録的短時間大雨情報が発表されたとの想定の下、家屋倒壊などの被害が多数発生している台風通過後(警報解除後)の活動に焦点を当てた。

 現地指揮所を立ち上げた後、防災相互通信用無線を使用し、警察署が市と消防本部に無線通話を開始。関係機関が指揮所で合流した後は情報交換を行い、車両や倒壊家屋で警察、消防による救助訓練もあった。

 県警ヘリコプター「きのくに」による搬送訓練では、ホイストクレーンでつり上げて搬送する一連の動きを確認。本番さながらの訓練を通して共通認識を持つ機会とした。

 訓練終了後、山田署長が講評。「地理的状況からただちの応援部隊を望めない地域であり、災害発生初期段階ではわれわれ地元の関係機関だけで救助活動などに当たらなければならない。そういった意味でも訓練が実施できたことは意義深いこと」。

 紀伊半島大水害発生当時を振り返り、「人命救助は時間との勝負。関係機関が情報共有を行い、一致団結していかに迅速に災害対策に当たることができるかに懸かっている。先の大水害で得た経験、学んだ教訓を生かし、有事に最大限の力を発揮できるよう、今後とも訓練を積み重ね、練度を上げていければ」と呼び掛けた。

(2021年6月10日付紙面より)

県警ヘリによる搬送訓練の様子=9日、新宮市
車両や倒壊家屋を想定し訓練が行われた
2021年06月10日
56 「闘うべき相手はコロナ」
 差別撤廃目指しリーフレット製作  (新宮市 )

 新型コロナウイルスは、人から人に感染します。目には見えないウイルスに皆が恐怖し、不安になっています。ほかの人が感染しているかどうかわからないので、不確かな情報に惑わされ、ほかの人を疑い、敵とみなし、差別をして、自分から遠ざけてしまう人がいます。はたして、それは本当に正しいことでしょうか―。

 新宮市はこのほど、新型コロナウイルス感染症に関する差別や誹謗(ひぼう)中傷の撤廃を目指し、啓発リーフレット「それ、コロナ差別じゃないですか?~新型コロナウイルスのもう一つの恐怖~」を製作した=写真。製作部数は2000部。リーフレットを製作した市教育委員会生涯学習課人権教育係の下津将幸係長は「小中学校の授業や啓発などで活用してもらえれば」と話している。

 「感染したくないのは皆一緒。コロナに関係する差別や誹謗中傷を見聞きすると、それがまかり通ってしまう社会が悲しい。この一年、思うところはたくさんあった」。製作に至った経緯について下津係長はそう説明する。

 製作に取り掛かったのは今年に入ってから。多くの人に手に取ってもらい、理解してもらえるよう、デザインや読みやすさにも配慮した。

 「自宅に『コロナ出ていけ!』と嫌がらせの電話」「医療従事者や介護従事者の子どもへのいじめ、保育園(所)で預かりを拒否される」「配達員が配達先で『コロナを運ぶな』と除菌スプレーをかけられる」「『あそこで感染者が出た!』という間違ったうわさが拡散し売り上げが減少した」などの事象に関しては、報道や行政発表で示された実例を基にしたという。

 また、「本当に全員がマスクを必ず着けないとダメなの?」と語り掛ける項目では「感覚過敏を伴う一部の発達障がいがある方は、マスクの着用が困難です。~略~認知症やうつ病の人においても感覚過敏の症例はありますし、熱中症のリスクもあります」などと説明。「もしかすると着けられない理由があるのかもしれません」と訴え掛ける。

 下津係長は「差別をするのも受けるのも人。本来、私たちが闘うべきは新型コロナではないでしょうか」。

 リーフレットは浮島・下田・橋本の各児童館に設置されているほか、同課窓口でも配布している。下津係長は「家庭内の大人の発言が子どもに影響を与えることは多い。子どもを持つ保護者の方にも手に取ってほしい」と話している。

(2021年6月10日付紙面より)


2021年06月10日
57 万が一に備えAEDも訓練
 太田小で救命法講習  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立太田小学校(上地巳奈子校長)で7日、救命法講習があった。5、6年生9人と保護者、教職員12人が那智勝浦消防署救急係の新屋勝久さん、町内の消防団員で応急手当普及員の嶋本由佳さんと朝倉敦子さんから、自動体外式除細動器(AED)の取り扱い方法や心肺蘇生法を学んだ。

 講習は水泳などを行う時季を迎え、万が一の状況に備えて知識を深めてもらおうと毎年実施。マスク着用や手指消毒、換気など新型コロナウイルス感染症対策を取って行われた。

 心臓マッサージとAEDの使用を実演した後、新屋さんは▽胸骨圧迫時に患者の口や鼻にハンカチ、タオルなどをかぶせる▽肘を曲げない▽5~6㌢の深さで、1分間に100回ほど垂直に押す―などの手順を説明。一連の動作を一人ですることは非常に困難と述べ「100回ほどの目安で心臓マッサージを行い、別の人と交代するなど分担することが大切」とアドバイスした。

 AEDの取り扱い方法では、参加者が2グループで人形を使用して実践。体がぬれている場合は拭き取った後に装着するなどの注意点に耳を傾けながら、表示や音声に従って訓練に取り組んだ。

 築紫菜乃(つくし・なの)さん(6年)は「目安の時間と回数の中で心臓マッサージをすることに改めて大変さを感じた。もしものときには、教わったことを少しでも役立てるようにしていきたいです」。

 上地校長は「とても勉強になる時間になりました。学校以外の場所でもいつ、どこでこのような状況に遭遇するか分からない。講習を通じて今後も知識を深め、落ち着いて応急処置や助けを呼ぶなどの行動ができるようになれれば」と話していた。

(2021年6月10日付紙面より)

人形を用いて胸骨圧迫とAEDの使用を実践する児童ら=7日、那智勝浦町立太田小学校
2021年06月10日
58 タイムラインを全国に発信
 水害サミットに41市町が参加  (紀宝町 )

 甚大な水害を経験した市町村長が防災・減災のあり方を全国に発信する「第16回水害サミット」が8日、全国41市町と国土交通省などをオンライン会議システムでつなぎ開催された。事例発表した紀宝町の西田健町長は、町が取り組む「地区タイムライン」を紹介し「今後も大規模災害に備え、タイムライン防災の充実を図るとともに災害に強い安全・安心なまちづくりに努めます」と伝えた。

 意見交換や提言などを行う場として、2005年から始まり、今年は新型コロナウイルスの感染拡大防止を図るためリモートで実施。「流域治水の推進」をテーマに福島市(福島県)、那須烏山市(栃木県)など、「逃げ遅れゼロへの取り組み」に関し紀宝町、大石田町(山形県)、倉敷市(岡山県)などが取り組みを発表した。

 西田町長は紀宝町役場から参加し、2011年に発生した紀伊半島大水害の経験から得た教訓、課題を基にタイムライン(事前防災行動計画)を策定したと述べた。

 地区タイムラインは15年から取り組みを開始し、現在は浅里、鮒田、大里、高岡、成川の5地区で作成。鮒田地区タイムラインを例に「地区によって必要な情報などはさまざまとなるため、同じタイムラインができることはない。取るべき避難行動、地区の状況などは過去の災害経験を踏まえ、内容を地域や関係機関と共に考える必要がある。『いつ』『誰が』『何をする』を分かりやすくまとめ、鮒田地区では地区住民全員に配布した。それぞれが『自分の命は自分で守る』という防災意識が向上している」と紹介した。

 「大災害になればなるほど、地域との連携が必要になり、地域内での自助共助による災害対応が最も効果的な防災対策ともいえる」とし、防災情報共有システム、タブレットによる情報共有、非常用電源整備事業、高台整備事業など町の防災対策を全国に発信した。

(2021年6月10日付紙面より)

リモートで地区タイムラインを紹介する西田健町長=8日、紀宝町役場
2021年06月10日
59 優勝は串本JFC
 県サッカーU―12選手権東牟婁予選  
2021年06月10日
60 2選手が好成績
 ツアー・オブ・ジャパン2021  (キナンサイクリングチーム )
2021年06月10日
61 新宮が接戦制し優勝
 JCカップ少年少女サッカー東牟婁予選  
2021年06月10日
62 サツマイモの苗植えに挑戦  潮岬こども園の4、5歳児  (串本町 )
2021年06月10日
63 梅雨を追うように花盛り  町内各所で咲くアジサイ  (串本町 )
2021年06月10日
64 園児児童と家族で挑む  三尾川小で合同運動会  (古座川町 )
2021年06月10日
65 補正予算案など23件可決  古座川町議会第2回定例会始まる  
2021年06月10日
66 進路の視野を広げよう  2021年進学相談会  (新宮市 )
2021年06月10日
67 マツバラン  新宮市  
2021年06月10日
68 「お宝みぃつけた!」  橋本児童館で27人が  (新宮市 )
2021年06月10日
69 今年も核兵器廃絶を訴え  国民平和大行進が三重県に  
2021年06月10日
70 カレー食材を“お裾分け”  産屋敷さんが子ども食堂に  (紀宝町 )
2021年06月10日
71 秋の収穫を楽しみに  鵜殿で幼保合同のサツマイモの苗植え  (紀宝町 )
2021年06月10日
72 地元の魅力を知ろう  天満保5歳児が大門坂へ  (那智勝浦町 )
2021年06月10日
73 お悔やみ情報
  
2021年06月08日
74 熊野地域の野球活性化に
 広島・森浦投手が用品類寄贈  (新宮市出身 )

 新宮市出身でプロ野球広島東洋カープの森浦大輔投手(22)がこのほど、和歌山県軟式野球連盟東牟婁支部学童部や東牟婁地方中学校体育連盟などに野球用品を寄贈した。6日に新宮市佐野のくろしおスタジアムで開かれた「第39回和歌山県学童軟式野球大会(B級)東牟婁大会」では、投球数カウンターが初めて使用された。

 森浦投手は昨年10月のドラフト会議で広島から2位指名を受け入団。開幕1軍をつかみ取ってチームの勝利に貢献しており、5日現在で16試合に登板し2勝1敗5ホールド、防御率2・77の成績を残している。

 寄贈は野球と出会い、指導や支えてくれた人たちへの感謝の気持ちや熊野地方の野球人口減少に伴い、少しでも活性化につながってほしいとの思いから実現した。

 学童部への投球数カウンターの他、体育連盟に加盟している新宮・東牟婁の各中学校と、当地域で活動する中学生軟式野球チーム「新宮黒潮ベースボールクラブ」にそれぞれボール10ダースを贈った。

 学童部の池田富保理事長は「投球数カウンターを目にし、子どもたちが学童野球の先輩である森浦投手に憧れ、プロ野球選手になりたいという大きな夢を持ちながら練習に励んでほしい。本年度から投球制限が導入されたので、毎試合大切に使用し有効に活用させていただきます」と感謝していた。

 森浦投手が緑丘中学校野球部時代に監督として指導していた松岡義也教諭(那智中)は「年々、野球に取り組む子どもたちが減少する中、地元を思う気持ちにうれしく思う。これからも、けがや体調に気を付けてほしい。ずっと見守っています」。新宮黒潮の中本勝久監督は「中学校の軟式野球出身として活躍し、私共のチームにとってもプロ野球選手への希望が膨らみ、大きな励みとなっている」と話し、今後の活躍にも期待した。

(2021年6月8日付紙面より)

寄贈された投球数カウンター(右は池田富保理事長)=6日、新宮市佐野のくろしおスタジアム
2021年06月08日
75 実個体交えて研究史紹介
 企画展「近大養殖の世界」  (串本海中公園 )

 串本町有田にある串本海中公園センター水族館(森美枝館長)で5日、企画展「近大(=近畿大学)養殖の世界」が始まった。期間は9月30日(木)まで。近大の養殖研究の全体像を示す初の機会で、パネル資料と代表的な養殖魚種の実個体を見ることができる。

 同館から同大学水産養殖種苗センター(岡田貴彦センター長)への誘い掛けがきっかけになり実現した機会。同館は今年2月からCゾーン(=トンネル水槽)で同センター供給による完全養殖クロマグロの水槽飼育を試みていて、その延長で県の沿岸や内陸などで近大が取り組む養殖研究を一挙紹介するこの企画展を開くに至ったという。

 パネル資料は館内Bゾーンに集中展示。16年養成クロマグロの剥製(体長220㌢)や2種類の映像資料上映、同館におけるクロマグロ展示の経緯紹介パネルも含め約20点を飾っている。個体展示はそのルート前後にある水槽を使って実施していて、初日は完全養殖クロマグロ(トンネル水槽で飼育)、シベリアチョウザメ、キンダイ、クエタマ(以上ドーム水槽で飼育)を公開。ブリヒラ、マダイ、シマアジといった魚種も追加予定で、生き物を扱うので期間中に計6種類がそろわないこともある点はあらかじめ了承してほしいという。

 両者の技術を重ねて取り組む完全養殖クロマグロの水槽飼育は難しく、泳ぐ様子を観察できるのは近畿地方で同館のみだそう。展示しているのは昨年7月に串本町大島で生まれた個体(体長約40㌢、体重約2㌔)で、初日は3匹が群れて泳ぐ様子を観察できた。

 企画展の実施について岡田センター長は「地味ではあるが養殖魚を展示し、一般に広く認識していただく機会を頂きありがたく思う」と語り、天然魚の方がおいしいという信仰を払拭(ふっしょく)し安心して養殖魚を食べるきっかけになることを今後に期待。

 森館長は「養殖魚の本当の姿を見て興味を持ってもらうことが一番の目的。串本海中公園は串本の海だけでなく地域の文化や企業、個人の取り組みを伝えることも使命だと思っている。今回も多くの皆さんにこの業績を知っていただけたら」と語った。

 この企画展は館内実施で、鑑賞時は入館料(大人1人1800円など)が必要となる。問い合わせは串本海中公園センター(電話0735・62・1122)まで。

(2021年6月8日付紙面より)

企画展会場にて森美枝館長(左)と岡田貴彦センター長=5日、串本海中公園センター水族館
トンネル水槽で飼育を試みている完全養殖クロマグロ。体長は約40㌢
2021年06月08日
76 集団接種会場追加
 7月末の接種完了に向け  (新宮市 )

 新宮市役所別館で5、6の両日、高齢者を対象にした新型コロナウイルスワクチンの集団接種があった。5日は71歳以上、6日は70歳以上の計約1000人が1回目の接種を済ませた。20日(日)には佐野体育館で64歳以上の498人に対し接種が行われる予定。

 4月25日から始まった高齢者を対象としたワクチン接種。市ではこれまで、対象人数約1万800人の中から接種を希望する1939人(5月31日現在)に少なくとも1回目の接種を実施してきた。

 各医療機関での個別接種の開始も後押しし、市が目標とする7月末の完了に向けて接種が進められる中、市では集団接種会場をさらに追加。市役所別館にて1回目の接種日を7月4日(日)、定員を420人とし、今月14日(月)から予約を開始する。市によると、高齢者に限定した集団接種はこれで最後になる予定。

 また、市では「誰でも接種が受けられる医療機関」中の、「すずきこどもクリニック」「くさち耳鼻咽喉科」の2医療機関について、7日から市でも予約を受け付けると発表した。予約はコールセンター(電話0120・89・5070、FAX0120・79・5070/平日午前9時~午後5時)もしくは市新型コロナワクチン接種推進室(電話0735・22・5070、FAX0735・22・5080/平日午前8時30分~午後5時15分)まで。

(2021年6月8日付紙面より)

2日間で約1000人に対し接種が行われた=6日、新宮市役所別館
2021年06月08日
77 自主防と行政などが連携
 市野々地区の防災訓練  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は6日、令和3年度「市野々区土砂災害防災訓練」を町立市野々小学校体育館で実施した。同区の自主防災組織20人、和歌山県2人、町17人、町消防5人、町消防団第4分団21人、新宮警察署3人の68人が参加。各団体が連携しながらさまざまな訓練に取り組んだ。

 2011年の紀伊半島大水害の被害を教訓に、市野々地区単独で14年に訓練を開始。本格的な雨期を前に土砂災害の危険を再確認し、迅速な避難行動とその支援、防災情報の伝達が確実に実行できるように実施している。

 その後に井関、八反田地区が訓練に加わったが、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から今回は不参加となった。

 避難訓練は24時間で200㍉以上の降雨が予想された状況を想定。午前9時に「警戒レベル3」の「高齢者等避難」の放送を流した。体育館には22世帯24人(うち要援護者5人)が避難。

 大雨が降った際の土壌雨量指数と60分間積算雨量の二つをグラフ化する「スネークライン図」の基準超過により、9時30分には「警戒レベル4」の「避難指示」を発令した。

 町消防署、消防団が車両で地区内をパトロールし、自主防災組織のメンバーなどが避難困難者(要援護者)を支援するなどした。

 避難した住民や班に分かれた自主防災組織らは▽コロナ対策を取り入れた自動体外式除細動器(AED)使用訓練▽昨年度予算で導入したスポットエアコンの操作方法講習▽段ボールパーティション、避難所用テントなどの設置体験―などに取り組んだ。

 同区区長で自主防災組織会長の長雄正紘さんは「組織名簿は回覧で区民に周知している。サポートするわれわれや、避難する区民の皆さまにとっても訓練は良い機会。円滑な避難のためには各自ができることをやらなくてはいけない」。

 町防災対策室の増田晋室長は「出水期や台風の多い時季が近づいてきた。宿泊施設への避難などの選択肢も含め、今回の訓練を生かして早期の避難を心掛けてほしい」と語った。

 堀順一郎町長は「紀伊半島大水害から10年の年となるが、当時を知る職員も少なくなっているのが事実。今日の訓練が当時の記憶を風化させず、防災に対して改めて関心を持ってもらうきっかけになればありがたい」と語った。

 同区在住の瀬藤寿文さん(86)は「災害は避難を促すために知らせることや知ることが大事になると思う。訓練は本当に勉強になった」と話していた。

(2021年6月8日付紙面より)

救命訓練に取り組む自主防災組織のメンバー=6日、那智勝浦町立市野々小学校
避難者の受付訓練
スポットエアコンの使用方法を学んだ
2021年06月08日
78 中学生16人が作品を発表 少年メッセージ地方予選 (新宮市・東牟婁郡)
2021年06月08日
79 防災士の久保榮子さん受賞  土砂災害防止功労者表彰  (那智勝浦町 )
2021年06月08日
80 「里親」のこと知って  福祉センターでパネル展  (新宮市 )
2021年06月08日
81 ブルービーチに彩り添える  シンボルパークのアジサイ  (那智勝浦町 )
2021年06月08日
82 笑顔で梅雨を吹き飛ばせ  阿田和中と御浜中が体育祭  (御浜町 )
2021年06月08日
83 生け花、陶芸で感性磨く  紀宝子ども元気塾始まる  ( )
2021年06月08日
84 お悔やみ情報
  
2021年06月06日
85 芝下さん1位の快挙
 県消防救助技術会  (新宮市消防本部 )

 第49回和歌山県消防救助技術会が1日、和歌山市加太の県消防学校であった。新宮市消防本部からは8人が出場。芝下朋也さん(20)が「はしご登はん」で35人中1位となったほか、同種目で2人が入賞、「引揚救助」で東紘助・西一慶・湯川貴生・西地裕・林勇成さんチームが7チーム中3位入賞を果たすなどの好成績を収めた。同消防本部で「はしご登はん」1位は初の快挙となる。

 同技術会は県内の消防職員が一堂に会し、日頃の訓練の成果を発揮する大会。それぞれの種目の活動内容に安全性などの観点から審査項目が設けられており、他の消防本部と競い合い、学び合うことで救助技術の向上を図り、他の模範となる消防救助隊員を育成する目的もある。

 今年は県内16消防本部から200人以上が参加。個人・団体種目合わせて七つの種目で救助技術を競い合った。例年なら1位入賞者は全国消防救助技術大会への出場権を獲得するが、今年は新型コロナウイルス感染拡大状況を鑑み全国大会の規模を縮小することから、出場者は7月9日(金)に京都市で開催される東近畿地区指導会で、7府県から2人が抽選で選ばれるという。

 「結果は予想していなかった」と初出場で1位となった芝下さん。技術会当日はコロナ感染予防のため結果発表を待たずして車に搭乗。1位の知らせは帰路の途中に届いたという。

 趣味は筋トレで柔道は初段の腕前。「手応えはあった。訓練の成果を出せたと思う」と笑顔で語り、「もし全国大会の代表に選ばれた際には課題を克服し完成度を上げていきたい。今回得た経験を実際の現場活動で生かし、市民の皆さんの安心安全につなげていければ」。

 越水薫消防長は「技術会の種目には普段の火災や救助の全ての要素が含まれている。出場したことでレベルは上がっているはず。いい結果に終わって喜んでいる。こういった経験を繰り返しながら災害時に生かしていきたい」と話していた。

(2021年6月6日付紙面より)

芝下朋也さん(前列左から2人目)はじめ、出場した皆さん(新宮市消防本部提供)
「はしご登はん」訓練時の様子(同提供)
2021年06月06日
86 コロナ終息見通し意見交換
 日本の森・滝・渚全国協議会  

 「日本の森・滝・渚(なぎさ)全国協議会」(会長=市川熙(ひろし)・山口県光市長)令和3年度第1回理事会が3日、オンラインで実施された。副会長を務める田岡実千年新宮市長をはじめ8人が参加。ウェブ会議システムを活用し意見交換を行った。

 同協議会は、「森林浴の森全国協議会」「日本の滝全国協議会」「日本の渚全国協議会」の統合により2007年に発足。それぞれ「森林浴の森日本100選」の森林(1987年選定)、「日本の滝百選」の滝(90年選定)、「日本の渚・百選」の渚(96年選定)を有する自治体により構成されていた。

 自然敬愛に基づき郷土を愛する心を育むとともに心豊かな人づくり、自然と共生する潤いのあるふるさとづくり、国づくりを推進し、日本の豊かな自然を守り後世に伝えることを目的としている。

 目的の達成に向け▽地域の活性化▽地域の知名度向上のための情報発信▽情報収集および調査研究▽優れた自然環境の保全▽地域相互の連携―などの事業を展開している。新宮市では、「桑ノ木の滝」が滝百選に、「高田の里」が森林浴の森100選に登録されている。

 昨年度は新型コロナウイルス感染状況を鑑み、協議会は理事会・総会ともに対面での開催は中止としていた。

 開催に当たり、市川会長は「長期化するコロナ禍の影響で先行きが見通せない状況だが、終息を見つめると疲弊した地域経済の活性化のためには各地の魅力を生かした観光振興が重要な役割を担うと考える」とあいさつし協力を呼び掛けた。

 田岡市長は「昨年に引き続きお会いできないのは残念だが、リモートではあるが顔を見ながら会議ができることをありがたく思っている」とコメントした。

 この日の理事会では、書面決済となる総会へ提出する議案などについて審議。総会関連事業が2年連続で中止となることを憂慮し、リモート対談を実施し会報「百選賛美」に掲載することや、コロナ終息後を見通し、ホームページやパンフレットの改訂を実施していくことなどを共有した。

(2021年6月6日付紙面より)

オンライン理事会に出席する田岡実千年市長=3日、新宮市役所
2021年06月06日
87 防災学習の感想文展示
 土砂災害啓発センター  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町市野々にある和歌山県土砂災害啓発センター(坂口隆紀所長)では、昨年度県内の小中学校で実施した防災学習の感想文をファイルにまとめて展示している。

 同センターによると、防災学習を実施後、感謝の言葉や重要だと感じたことなどを書きつづった感想文が各校から届くという。感想文はこれまでも展示スペースなどに掲載していたが、学習を実施する学校数も増えてきたことから今回、目次や各校ごとの見出しを付けてまとめた。

 ファイルは小学校と中学校でそれぞれ1冊ずつあり、感想文を書いた生徒児童の名前は消去するなど、個人の特定につながらない配慮も行っている。

 坂口所長は「『初めて山が崩れることを知りました』などの内容のものもあった。皆さんの感想文はわれわれにとっても大きな気付きがある」と評価。

 今後の防災学習や感想文の狙いなどについては「子どもたちに学んでもらうのはもちろんだが、自宅で家族に話したり、感想文をきっかけに大人の方々にも防災を勉強しようと思っていただけたらありがたい。これからも取り組みを継続していきたい」と語った。

(2021年6月6日付紙面より)

防災学習を受けた児童と生徒の感想文が展示されている=2日、那智勝浦町の和歌山県土砂災害啓発センター
2021年06月06日
88 神倉小学校図書室を開放
 新宮市立図書館休館に伴い  

 新宮市文化複合施設「丹鶴ホール」への移転に向けた市立図書館休館に伴って5日、市立神倉小学校図書室の一般開放が始まった。開放期間は7月までの毎週土曜日午前9時~午後1時。

 読み聞かせなどの読書活動や児童生徒の学習スペース、図書の閲覧に利用してもらうためで、開放中は学校司書や図書館職員がカウンターに常駐する。

 絵本や小学生向けの小説、伝記、図鑑、詩集、一部中学生向けの小説などが閲覧できるが、貸し出しはできない。利用時間や来館対象者の制限はなし。利用時は新型コロナウイルス対策としてマスクを着用し、学校横の駐車場に限りがあるため、できるだけ徒歩や自転車で来室する。

 図書館職員は「どなたでも利用していただけるので、ぜひ気軽にお越しください」と利用を呼び掛けている。

 なお、新聞閲覧は同所ではなく、市役所別館ロビー(平日午前9時~午後5時)へ。

 問い合わせは新宮市教育委員会教育政策課(電話0735・23・3365)まで。

(2021年6月6日付紙面より)

図書室内の様子=5日、新宮市立神倉小学校
神倉小学校図書室の出入り口
2021年06月06日
89 和気あいあいと練習成果発揮
 総合スポーツ大会ソフトテニス  (ゆうゆうクラブ )
2021年06月06日
90 大学入試突破のために  近大新宮で入試講演会  
2021年06月06日
91 商品券や太陽光条例など  6月定例会に上程  (那智勝浦町 )
2021年06月06日
92 「癒やされた」の一言が癒やし  谷口さん宅のヒマワリなど見頃  (那智勝浦町 )
2021年06月06日
93 アジサイの花  渡御前社で見頃  (新宮市 )
2021年06月06日
94 自慢の歯ブラシで磨こう  丹鶴幼稚園で虫歯予防集会  (新宮市 )
2021年06月06日
95 チャレンジショップに出店を  みえ熊野古道商工会御浜支所  
2021年06月06日
96 かわいい歯医者さんが健診  「虫歯予防デー」に合わせて  (相野谷保 )
2021年06月06日
97 最初にした仕事は何ですか?  2年生が職業学習でインタビュー  (矢渕中 )
2021年06月06日
98 12日から販売始まる  紀の宝プレミアム商品券  (紀宝町 )
2021年06月06日
99 お悔やみ情報