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2021年06月24日
1 2団体を選出し助成
 ひまわり基金地域貢献賞  (新宮信用金庫 )

 新宮信用金庫(浦木睦雄理事長)はこのたび、「ひまわり基金地域貢献賞」を選定した。受賞したのは「花てまりの会」(おお木博子会長)と「日本クマノザクラの会」(勝木俊雄会長)の2団体。

 同金庫は地域貢献事業を行うことを目的に1999年4月に「しんぐう信金ひまわり基金」を設立。地域振興や環境保全などのボランティア活動に努める団体を毎年表彰し、活動を助成している。

 22日に同金庫勝浦支店と本店で表彰式があった。勝浦支店では、羽根洋一支店長が「新型コロナウイルスの影響で晴れやかな気持ちになれないときもあるが、地域の方々の心が和み、色鮮やかな花で町を彩ってくれていることに感謝しています。今後も地域のために活動の継続を願っております」と述べ、おお木会長に表彰状と目録を手渡した。

 おお木会長は「ありがたい。取り組みは継続が重要だと思う。今後もできる限り長く、町の活性化や癒やし、景観美化のためにお手伝いできればうれしい」と話した。

 本店では営業部の横川英之部長が「信用金庫としても地元で頑張っている方々を応援したい。当地域を代表するクマノザクラを全国に発信していただくことは地域の誇りとなる。今後も発展に寄与していただけたらありがたいです」と話した。

 勝木会長に代わり、田尾友児副会長は「会が発足されて半年くらいだが、評価を頂きありがたい。今後は会員の皆さまに入会して良かったと思っていただけるよう努力していくとともに、クマノザクラの生息地や特徴を研究し全国に広げていけたら」と語った。

 「花てまりの会」(勝浦支店推薦)は、約17年前から活動を開始。地域住民の憩いの場づくりや町内美化、観光客の受け入れに対するおもてなしを大切にして日々、きれいな環境づくりを目指している。昨年は第30回全国花のまちづくりコンクールで奨励賞を受賞した。

 「日本クマノザクラの会」(本店営業部推薦)は今年2月に発足した団体で会員は現在、約160人にも上る。紀伊半島南部の熊野・奥熊野地域を象徴する103年ぶりの新種「クマノザクラ」は性質など、判明していない点も多いことから、野生集団の保全に配慮した適切な利用方法が必要となるという。そのため、同会では保護や正しい情報発信に注力している。

(2021年6月24日付紙面より)

※ おお木博子会長の「おお」は、左側が「羽」の下に「令」、右側が「寛」

羽根洋一支店長(左)がおお木博子会長に表彰状と目録を手渡した=22日、那智勝浦町の新宮信用金庫勝浦支店
横川英之営業部長(左)と田尾友児副会長=同日、新宮市の新宮信用金庫本店
2021年06月24日
2 蛇口の水はどこから来る?
 神倉小4年が浄水場見学  (新宮市 )

 新宮市立神倉小学校(藪中秀樹校長、児童436人)の4年生63人は23日、クラスごとに同市磐盾の新宮浄水場を訪れ、毎日の生活で使われる水がどのようにつくられるのかを学んだ。

 社会科の「暮らしを支える水」の一環。市の上水道は和歌山県内で2番目に着手され、1932(昭和7)年12月に給水を開始した。89年たつ現在でも、毎日約1万1000立方㍍の水を市内に供給し続け、市民の生活を支えている。

 浄水場で職員の南功起さんが「浄水場ができる前は井戸や山の湧き水、川の水を使っていたが、水中の細菌やウイルスによって感染症が起こっていた。浄水場では塩素で水を消毒し、飲んだ人が病気にならないようにしている」と説明。ポンプや給水池を経由して市内に水が供給される仕組みを紹介した。

 児童は水中の泥を沈める「薬品沈でん池」やさらに細かい物質を除去する「急速ろ過池」などを見学。熊野川の取水口から浄水場をつなぐ全長473㍍のトンネルの出口に刻まれた「清麗」の文字を眺め、命懸けで上水道の設備を造り上げた先人たちの努力に思いをはせていた。

 今後は浄水場を訪れて学んだことを新聞形式でまとめる予定だという。

(2021年6月24日付紙面より)

急速ろ過池を通ったきれいな水を眺める=23日、新宮市の新宮浄水場
「清麗」の字が刻まれたトンネル
2021年06月24日
3 遊泳期間に向け清掃作業
 区と教委と大島小一丸で  (大島プール )

 串本町大島にある社会教育施設「大島プール」(屋外プール)で18日、遊泳期間に向けた清掃作業があった。

 このプールは、大島港右手の旧消防団車庫前から中道へ入り、海方向へ進んだ突き当たりに位置。社会教育目的で毎年一般開放していて、期間中は大島区(稲田賢区長)が委託を受け安全監視に当たっている。

 そのような状況により、清掃作業は同区と所管の教育委員会教育課、学校プールとして利用する同町立大島小学校の三者一丸で期間前に行う形が定着している。コロナ禍の情勢を考慮して昨年に引き続いて今年も児童の参加は無しとし、教職員と区民有志、同課職員の約25人一丸で取り組んだ。

 プールの水を抜きながらたまったごみを取り除き、浴室用洗剤を使ってコケや泥などの汚れをこすり落とし、更衣室やプールサイドも一通り水洗いした。今年も時折小雨が降る状況となったが、こどもや地域のためだとひるまず作業に励んで遊泳期間中の整然とした状態を取り戻したという。

 本年度の遊泳期間は7月1日(木)から8月31日(火)までの2カ月間。大島小児童の学校プール利用を最優先としていて、今年は7月の5日(月)、9日(金)、13日(火)、16日(金)が大島小の貸し切り日となる(一般利用不可)。利用料は一人1回につき町民上限200円(中学生以下と65歳以上は無料適用)、町外上限300円(無料適用なし)、10人以上のグループ利用時に団体割引の適用を受けられる。

 プールは25㍍水槽(水深1・1~1・2㍍)と小プール(水深50~60㌢)があり、水は循環ろ過で清浄を保っている。遊泳時間は午前10時~午後4時。施設内は土足厳禁で、遊泳に必要なものは各自で準備としている。

 利用時の注意事項は同施設内の掲示を参照。問い合わせは同町教育委員会教育課社会教育グループ(電話0735・62・0006、7月26日以降は電話0735・67・7260)まで。

(2021年6月24日付紙面より)

大島区、教委、大島小の三者一丸でプールを掃除=18日、串本町大島(同町提供)
2021年06月24日
4 木本は10日、紀南は11日に初戦  全国高校野球選手権三重大会  (組み合わせ抽選 )
2021年06月24日
5 ワクチン接種、警報時は延期  紀宝町議会一般質問①  
2021年06月24日
6 インスタで「願い事」募集  まなびの郷に七夕飾りが登場  (紀宝町 )
2021年06月24日
7 ふるさと描く切り絵集  【新宮市】旧千穂小学校児童が作製  (熊野アーカイブ ~熊野に人あり、歴史あり。~ ⑩ )
2021年06月24日
8 7月から「新宮市丹鶴」へ  伴い、郵便番号も変更  (新宮市 )
2021年06月24日
9 タートルポテト?現る  ふれあい農園で収穫  (那智勝浦町 )
2021年06月24日
10 第2回定例会一般質問(終)  古座川町議会  
2021年06月24日
11 優勝は那智、準優勝は光洋  第72回紀南中学校バレー大会  (県バレーボール協会 )
2021年06月24日
12 尊重し合える社会に  29日まで男女共同参画週間  
2021年06月18日
13 短冊に思い込め願いよ届け
 勝浦八幡神社七夕委員会  (那智勝浦町 )

 「人が集まるイベントはできないが、人の願いを集める場はつくれるかもしれない。1年前から考えていた」。そう語るのは勝浦八幡神社七夕委員会の上松資弘さん(45)だ。上松さんは30日(水)から七夕当日の7月7日(水)までの間、那智勝浦町の勝浦八幡神社(髙橋正樹宮司)に設置される短冊台に、参拝者が願いを書いた短冊をつるす催し「七夕 願いよとどけ」を初めて実施する。最終日は髙橋宮司が七夕祭の神事を営む。

 上松さんは過去に南紀くろしお商工会青年部部長を務め、多くのイベントに関わってきた。現在もさまざまなボランティア活動に尽力している。

 新型コロナウイルス感染症で同町を含め全国各地が疲弊していることを受け、「自分にできることは何か」と悩んでいた。

 ある時、目にしたテレビ番組で着想を得て誰もが参加できる催しを企画。「病気で苦しんだり悩みを抱えている人、目標や夢を持った人など、老若男女問わず短冊を書いてほしい。この催しが皆さまの心の安らぎやよりどころになってもらえたら」と語る。

 髙橋宮司に相談し快諾を得た。友人から木材の提供があり、自身が勤務する会社の従業員の協力を得て550枚の短冊を作成した。短冊は雨天時にも強い木製を採用。屋外につるし耐久性実験も行うほどの徹底ぶりだ。

 短冊台は笹のみだと強度が弱いことから今後の継続も視野に入れて鉄製の土台を作成。笹が取り付けられる工夫や短冊をつるす竹を三段にすることで子どもから大人までの身長に対応した。12日現在で幅1・5㍍、奥行き1㍍、高さ2㍍の丈夫な台が1基完成。2基目も作成中だという。

 短冊裏には髙橋宮司が、「七夕祈願」と筆を入れ神社の印を押し、一枚一枚丁寧に仕上げた。

 髙橋宮司は「上松さんの熱い思いを聞き、素晴らしいことだと感じた。今は七夕飾りをしない家庭も多いため、こういった行事を思い出してほしい。7日はコロナ終息も含め、願いが通じるようにご祈とうさせていただきます」と語った。

 上松さんは「マスク着用や3密に注意し、町内外からお気軽に来ていただけたら。一人でも多くの方の参加をお待ちしております。この行事が今後の勝浦のにぎわいのきっかけになればありがたい」と話した。

 期間中、七夕台の近くに短冊と筆記用具が準備されており、記入後に取り付ける流れとなる。

 実施時間は午前8時30分~午後5時。7日は午後6時まで。その後、髙橋宮司が神事を執り行う。なお、笹の持ち込みなどは受け付けていないという。

(2021年6月18日付紙面より)

1基目の七夕台の完成を喜ぶ上松資次さんと娘の鈴ちゃん=12日、那智勝浦町の天満
手作りの木製短冊
2021年06月18日
14 熱中症は室内でも発生
 野田隣保館で予防啓発  (新宮市 )

 新宮市の野田隣保館で16日、介護予防教室と熱中症予防講座が開かれた。地域住民8人が参加し、高齢期に起こる体の変化と熱中症の関係、その予防方法を学んだ。

 野田隣保館が市保健センターや地域包括支援センターと連携して毎月実施している教室で、尿検査や市の保健師らによる健康相談を受けることができる。

 この日は保健師の奥地明菜さんが熱中症に関するミニ講話を実施した。熱中症は暑い環境で体温の調整ができなくなった状態で、目まいや吐き気、頭痛、失神などさまざまな症状をきたし、最悪の場合は死に至る。高齢者は若年者よりも体内の水分量が少なく、暑さに対する感覚機能や調整機能が低下するため注意が必要。県内では7~13日の1週間で17人が救急搬送されており、うち11人が高齢者だった。

 奥地さんは「熱中症は屋外だけでなく、室内でも発生する。喉が渇いていなくてもこまめに水分を取り、エアコンと扇風機を併用するとより効果的に室温を下げられる」と呼び掛けた。

 参加した吉良勝利さんは「以前に手術をしてからは健康に気を付け、毎日2㍑以上はお茶を飲んでいる」と話していた。

(2021年6月18日付紙面より)

講話に耳を傾ける地域住民=16日、新宮市の野田隣保館
奥地明菜さんが講話
2021年06月18日
15 紀宝町消防団に新消防車
 大規模災害に備え神内班へ  

 総務省消防庁から無償貸し付けされた消防自動車の引き渡し式が17日、紀宝町役場本庁舎前駐車場であり、町消防団第1分団神内班に配備された。

 総務省消防庁は、東日本大震災の教訓を踏まえ、今後想定される大規模自然災害に備えるため、地域防災力の中核である消防団の教育訓練の充実強化を目的に、全国の市町村に車両と救助資機材などを無償で貸し付ける事業を実施しており、同町が選ばれた。

 車両はトヨタ「ダイナ」の四輪駆動車で、乗車定員は6人。救命胴衣や救命浮輪、自動体外式除細動器(AED)、布担架、発電機付き投光器などを搭載し、火災だけでなく多種多様な災害への対応が期待される。

 町消防団は4分団を10班で構成し、団員は163人(4月1日現在)。保有する消防車両は12台。17人が所属する神内班の消防車は1992年から配備され、老朽化が進んでいた。

 引き渡し式では、西田健町長が「機能を満載しており、災害が発生した際、迅速に対応できる体制づくりを」とあいさつし、逢野統一団長にキーを贈呈。逢野団長は「有事の際にはしっかり対応し、町民の生命・財産を守ります」と謝辞を述べた。

(2021年6月18日付紙面より)

消防自動車の引き渡し式を実施=17日、紀宝町役場本庁舎前駐車場
2021年06月18日
16 共同作業で交流図る
 生きがい菜園で市老連会員ら  (新宮市 )

 新宮市老人クラブ連合会(上廣正幸会長)の会員らは17日早朝、同市緑ヶ丘の「ゆうゆうクラブ生きがい緑ヶ丘農園」(緑ヶ丘農園)で共同作業を実施した。約20人が参加し、草抜きや溝の泥かきなどに汗を流した。

 「生きがい菜園」は、市老連主催の「生きがいと創造の事業」の一環として、会員らに同所を含む市内2カ所の農園の区画を貸与している。同所では現在31区画中29区画、同市新宮の晴耕園では47区画中33区画で会員らがキュウリやトマト、ナス、トウモロコシなどのさまざまな作物を育てている。区画の契約期間は3年。

 共同作業は、普段会う機会がない人同士の顔合わせや会員間交流、見守りを目的に実施している年に1度の恒例行事で、本格的な暑さを迎える夏前に行う。昨年は新型コロナウイルス感染状況を鑑み中止としていた。

 この日は、区画の貸与を受ける会員らが協力し合い、軍手とごみ袋、シャベルなどを手に花壇の手入れや溝に詰まった石を取り除くなどの作業も行った。

 キュウリやトマトなどを育てている松本順吉さん(95)は「1人暮らしなので家にいると誰とも話をしないけど、ここに来ると話ができる。農作業は楽しい。自分で育てた野菜の味は格別です」と笑顔。

 同農園世話役代表の大石實さんは「高齢化社会が叫ばれる昨今、集まって交流が図れる場所は貴重だと思う。情報交換もできるし作物を育てることで競争心が芽生える人も。皆、生き生きして背筋もピンと伸びている。気力にあふれていますね」と話していた。

 18日には晴耕園で耕運機などを使った共同作業が行われる予定。

(2021年6月18日付紙面より)

協力し合い、農園の整備作業に汗を流した=17日、新宮市緑ヶ丘
2021年06月18日
17 市長の政治姿勢など問う  新宮市議会一般質問(終)  
2021年06月18日
18 全町民に1万円を給付  6月定例会で全議案可決  (太地町議会 )
2021年06月18日
19 次期会長に金嶋正人さん  新宮LC  
2021年06月18日
20 グラウンドゴルフ交流がスタート 高田小児童と地域住民 (新宮市)
2021年06月18日
21 コロナ支援や協力隊活用など  那智勝浦町議会一般質問①  
2021年06月18日
22 65歳未満の接種開始へ  主に週末の集団接種で  (熊野市 )
2021年06月18日
23 接種への困りごとに対応  高齢者にチラシを配布し  (紀宝町 )
2021年06月18日
24 選挙管理委員会の選挙実施  串本町議会  
2021年06月18日
25 一般会計補正予算案〈第1号〉可決  串本町議会  
2021年06月18日
26 コミュバス運行体系見直し  新庁舎開庁に合わせ適用へ  (串本町 )
2021年06月18日
27 お悔やみ情報
  
2021年06月16日
28 レジャーシーズンに向け
 消防署が水難救助訓練  (新宮市 )

 海水浴など水辺でのレジャーシーズンに向けて新宮消防署(垣内一男署長)は15日、新宮市三輪崎の三輪崎漁港で水難救助訓練を実施した。同署警防隊20人が溺者救出方法などを再確認した。

 訓練は毎年この時季に行われている。今年は釣り人が誤って海中に転落し、「意識なし、呼吸あり」「意識あり、けがなし」の2人を想定し救助訓練を行った。

 署員らははしごや滑車、クレーン、水難救助用担架などを使用し、指揮者の指示を受けて安全管理を徹底した上で救助に当たった。

 堀切学副署長は「しっかりと声を出して動きが良く、連携も取れていた。しっかりと意識を深め、いい訓練でした」と評価。レジャーシーズンの到来に対して「コロナ禍で、例年よりは少ないですが、一年を通して当地方を訪れる方たちもおり度々、水難事故が発生しています。私たちとしては訓練を通して任務分担の明確化や情報収集、迅速な救助活動など、各部隊との連携をより深めて任務に努めていきたい」と述べた。

 また、海だけでなく川においての事故にも注意を促し、熊野川には多くの支流があることから、ダムの放水状況の確認や気象状況にも注意することが大事とし「せっかくのレジャーシーズン。事故のないよう、楽しんでいただければ」と呼び掛けた。

 昨年度中に市内で発生した水難事故は1件。昨年に続き、新型コロナウイルス感染症拡大予防の観点から三輪崎海水浴場、高田自然プールともに、開設については現在未定となっている。

(2021年6月16日付紙面より)

訓練に取り組む署員たち=15日、新宮市三輪崎
2021年06月16日
29 生まれるまでの過程学ぶ
 太田小で「命の授業」  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立太田小学校(上地巳奈子校長、児童20人)で11日、「命の授業」があった。全校児童が2グループに分かれて、同町でかづこ助産院を営む本舘千子(もとだて・かづこ)院長から、赤ちゃんが生まれるまでの過程や命の大切さを学んだ。

 本舘院長は串本町から紀宝町までのさまざまな教育現場で、命の大切さや心と体のケア、科学的根拠に基づいた多角的な知識を学ぶ「包括的性教育」の必要性を伝えている。

 5、6年生9人の授業では、本舘院長が子どもたちに小さな穴の開いたハートの折り紙を手渡し「これは命が始まった瞬間の大きさです。数字にすると0・12㍉あります」と説明。生まれるまでに約10カ月かかり、母親の胎内で成長して身長約50㌢、体重約3㌔になる過程を教えた。

 赤ちゃんが生まれてくる方法については「自然分娩(ぶんべん)」と「帝王切開」の2種類があると述べ「母子の命が危険な場合には、無事を願いながら帝王切開でおなかを切ることもある」と伝えた。

 本舘院長は、器のような女性の骨盤から赤ちゃんが自力で回りながら出ようとする動きを模型で解説。「赤ちゃんは自分の力で考えて生まれる。出産予定日なども赤ちゃんが決めます。『生まれる』は素晴らしくてすごいこと。全員が経験しています」と語った。

 約3㌔の人形で赤ちゃんの重さを体験する時間もあり、児童たちは「結構重たい」「かわいい」などと声を上げながら順番に抱っこしていった。最後に本舘院長は、これから訪れる思春期について「大きくなるまでの道のりは、つり橋を渡るようなもの。滑り落ちそうになっている友達がいれば、手を差し伸べて助けてあげてくださいね」と呼び掛けた。

 仲地主琉(しゅり)君(6年)は「0・12㍉から命が始まって大きくなる段階に改めて驚きました。人同士が助け合いながら成長していくことが大事だと思った」と話していた。

(2021年6月16日付紙面より)

人形を使用して赤ちゃんの重さを体験する児童=11日、那智勝浦町立太田小学校
本舘千子院長
2021年06月16日
30 溺者を想定して救助を実践
 警防班単位で水難救助訓練  (串本町消防本部 )

 串本町消防本部(寺島正彦消防長)の本年度水難救助訓練が14日から始まった。この訓練は警防班単位で計画し実践することとしていて、この日は串本消防署第2警防班(森下貴司班長)が同町くじ野川にある橋杭ビーチで溺者2人を想定し取り組むなどした。

 水域でのレジャーが活発化する時季を前に日頃培っている技術を確かめ、水難事故発生時における迅速かつ的確な発揮を目指す同訓練。長大な海岸線や河川流域を有し、相応に水難が起こりやすく対処力が求められる管内環境への意識を高く保つ狙いも含めて例年実施している。

 この日は森下班長ら班員13人が同訓練に臨んだ。橋杭海水浴場の中ほどで2人が溺れ、うち1人が海底に沈んでいるという想定で始め、潜水隊員が急行して要救助者を確保、救助隊員が救命索発射銃で沈んでいない1人を浜へ引き寄せ、潜水隊員が引き揚げた1人を救難艇(エンジン付きゴムボート)へ乗せて最寄りの浜まで運んで救急隊員が引き継いだ。各隊員には想定のみが伝えられ、以降は現場の状況を見て必要な活動を判断する本番同様の状況で目的の達成を目指した。

 想定訓練のほか、潜水隊が捜索時に用いるロープ等の資材準備やエンジンが使えない場所での救難艇の操船(オールを使用)などの訓練項目も実施。森下班長は「救難艇の操船訓練は月1回取り組んでいるが、今回のような訓練は普段はなかなかない機会。隊員にとって身になる活動になったと思う」と総括した。

 同訓練の様子を見守った井本茂署長は、隊員がもろもろの訓練の成果を生かして活動する状況を今後に期待。他の警防班の訓練日時は同日現在未定で、それぞれに内容を決めて臨むという。

(2021年6月16日付紙面より)

潜水隊、救助隊、救急隊の連携で海底に沈んだ溺者を搬送=14日、串本町くじ野川
2021年06月16日
31 夏を前にカサスゲなど除去
 浮島の森で大規模作業  (新宮市 )

 新宮市浮島の国指定天然記念物「新宮藺沢(いのそ)浮島植物群落」(浮島の森)で14、15の両日、スゲ属の植物「カサスゲ」の除去作業が行われた。業者が参加しての大規模除去作業は今回が初めてという。

 カサスゲは湿地や池の浅い所に生育し、1㍍もの高さに成長する大型スゲの代表的なもの。かつてはすげがさやみのなど、さまざまな民具に利用された。

 除去作業には、2011年の紀伊半島大水害以降に同所で繁殖している外来種の水草「アマゾントチカガミ」の存在も大きく影響している。

 カサスゲが増えることによって水の流れが停滞し、アマゾントチカガミの生育を助長。カサスゲ、アマゾントチカガミ共に腐食することにより水質の悪化や水温の上昇に影響を与える場合があるという。

 作業に立ち会った市文化振興課の小林高太主任によると、これまでも職員やボランティア有志によって除去作業を行っていたが、植物の生育スピードに追い付かなかったことから、夏を前に大規模除去作業に踏み切った。

 14日の作業には業者8人が同所の池で鎌などを手にカサスゲを除去し重機を使って搬出。約5時間の作業で約6㌧を除去した。カサスゲの除去後は、随時アマゾントチカガミの除去作業も実施していく予定だ。

 多種多様な生き物が観測される浮島の森では、外来種のブラックバスやミシシッピアカミミガメの存在も確認されている。昨年8月には、水温の高さが原因として考えられている「アカマクミドリムシ」が大発生。池の水面を赤く染めた。

(2021年6月16日付紙面より)

業者による除去作業の様子=14日、新宮市浮島
カサスゲと、その周りを取り巻くように繁殖するアマゾントチカガミ
2021年06月16日
32 新宮高校が近畿大会へ
 県高校総体団体、個人で  (弓道競技 )
2021年06月16日
33 髙塚君、稗田君が全国へ
 県高校総体で好成績  (新宮高校レスリング部 )
2021年06月16日
34 16~64歳に接種券を郵送  平日・夜間の集団も計画  (紀宝町 )
2021年06月16日
35 2年ぶりの「水遊び」楽しむ  園児たちの歓声響く  (井田保育所 )
2021年06月16日
36 無理せず楽しく分別を  さつきサロンで説明会  (紀宝町 )
2021年06月16日
37 45年以上、水門操作などに尽力  札辻二一さんに河川功労者表彰  (紀宝町 )
2021年06月16日
38 動画配信で大学入試説明会  近大新宮が保護者に向け  
2021年06月16日
39 春夫の希少本を整理  真剣な表情でカバー掛け作業  (新宮市立図書館 )
2021年06月16日
40 ヒメとゲンジの姿を確認  市教研理科部会がホタル観察会  (新宮市 )
2021年06月16日
41 湿潤な林床で開花進む  アオノクマタケラン  (串本町 )
2021年06月16日
42 サツマイモの苗植える  出雲小1、2年生12人  (串本町 )
2021年06月13日
43 宿泊施設を避難所に
 3密回避で19施設と締結  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は、大雨や台風などで避難情報を発令した際に町内19の宿泊施設を避難所として使用できる協定を11日、役場町長室で締結した。前回締結分の協定期限は昨年12月末に終了したが、町民の安全確保のために事業を継続。今回も宿泊施設から協力の申し出があったという。

 協定は指定避難所での3密回避を目的とした町の新型コロナウイルス感染症対策の一つ。昨年の避難者数は41世帯70人だった。

 宿泊施設への避難は避難情報が発令時に町民が直接、宿泊施設に連絡を入れ申し出を行うもので、宿泊施設の受け入れ状況に応じての対応となる。役場や宿泊施設の送迎はない。

 受け入れ時は部屋、風呂、トイレ、布団を提供。食事は含まない。食事などの個別サービスの利用や入湯税が必要な施設については別途負担となる。これまで費用は1泊1人5000円を町が負担していたが、施策の長期継続のため、今回から町民が1人2000円を負担することとなった。

 締結式には7宿泊施設の代表らが出席。堀順一郎町長は「避難所の3密回避のためにご協力いただいている。避難情報が出た際は宿泊客のキャンセルも多いと聞いた。避難所利用によって少しでも事業者さまの支援にもつながれば」と述べた。

 出席していた「碧(あお)き島の宿熊野別邸中の島」の野口滋己取締役社長は「町民の皆さまの安心や安全のために申し出させていただいた。何らかの形でもご協力できればうれしい。避難の際は温泉などで疲れを癒やしていただきたいです」と話していた。

  □     □

 町と協定を締結した宿泊施設は次の通り。

▽ホテル浦島

▽碧き島の宿熊野別邸中の島

▽かつうら御苑

▽なぎさや

▽海のホテル一の滝

▽万清楼

▽湯快リゾートプレミアム越之湯

▽民宿かつうら荘

▽民宿亀の井

▽こいで

▽温泉民宿 小阪屋

▽美滝山荘

▽民宿わかたけ

▽お宿はな

▽休暇村南紀勝浦

▽パルスイン勝浦

▽ホテル&レンタカー660

▽サンライズ勝浦

▽ビジネスホテルブルーハーバー

(2021年6月13日付紙面より)

締結式に出席した皆さん=11日、那智勝浦町役場町長室
2021年06月13日
44 手縫いの雑巾役立てて
 蓬莱地区福祉委員が蓬莱保に寄贈  (新宮市 )

 新宮市の蓬莱地区福祉委員会の大江加予子委員長と松尾由美子副委員長は11日、市立蓬莱保育所(赤坂厚子所長、園児88人)を訪れ、雑巾60枚を寄贈した。

 同委員会は地域の見守りや引きこもりの防止、日頃なかなか会う機会の少ない人たちとの交流を目的にサロン活動などを実施している。

 雑巾は新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から催しの制限を余儀なくされる中、5月に開かれた総会で提案して会員たちが各家庭で作成。寄贈は4年ほど前から行われており、昨年は新型コロナの影響で中止していた。

 この日は市社会福祉協議会の職員も来所。大江委員長らが赤坂所長に手縫いの雑巾を手渡した。大江委員長は「昨年は渡すことができなかったため、コロナ禍ではありますが何とかできないかという思いから会員の皆さんにお願いし、協力して作りました。掃除などの際に少しでも役立ててもらえれば」。

 受け取った赤坂所長は「皆さんに心を込めて作っていただいた雑巾を寄贈してもらい、大変ありがたい。3歳児以上の子どもたちが掃除で使っており、絶対に欠かせない品物。大切に有効活用させていただきます」と感謝していた。

(2021年6月13日付紙面より)

赤坂厚子所長(右)に雑巾を手渡した=11日、新宮市立蓬莱保育所
2021年06月13日
45 「サンキューフォーカミング!」
 英会話とガイドの基礎学ぶ  (新宮市 )

 新宮市と新宮商工会議所、(公社)新宮市シルバー人材センターで構成される「新宮市生涯現役促進地域連携協議会」は11日、市内各所で令和3年度スキルアップセミナー「観光ガイドの基礎知識と観光案内の簡単な英会話を学ぶ(Ⅰ)」を開催した。10人が参加し、市観光協会登録ガイドの福辻京子さんから英会話を交えたガイドの基礎を学んだ。

 同協議会は2018年に発足。19年度開始分の厚生労働省「生涯現役促進地域連携事業」実施団体に全国14団体の一つとして採択されて以降、市内在住のおおむね55歳以上の中高年齢者を対象に就業を希望する人と雇用を希望する企業や事業所の双方のマッチングを行い、中高年齢者の雇用の促進と生きがいづくりの場への参加などの支援を実施している。

 昨年度は「野菜づくり体験」を皮切りに生涯現役スキルアップセミナーを開始。新型コロナウイルス感染症の影響を受けながらも「川舟下り船頭を知ろう!」「御燈祭(おとうまつ)り『たいまつづくり体験』」「郷土料理を作ってみよう」など6回のセミナーを展開してきた。

 本年度初となったこの日のセミナーは会場を屋外に移して実施。熊野速玉大社駐車場に集合した参加者を前に、福辻さんが「(観光ガイドは)お客さんの時間を頂いて案内させていただいているという気持ちで取り組んでいる」「テキスト丸暗記ではなく、自分が得た知識で案内するのがガイドの仕事」などと説明。

 「今日のことは知識としてインプットして。ガイドの仕事に興味を持っていただけたら」と呼び掛けた。

 参加者らは、英語で自己紹介を行った後「World Heritage Site(世界遺産)」や「pilgrimage(参詣道)」など、当地域を説明するために欠かせない英単語を学習。

 フィールドワークでは福辻さんによる観光案内や英会話講座などを吸収しながら、同大社敷地内、寺町を経て神倉神社へ。「千年以上もの間、日本中から人々が熊野にやって来ました。今では世界中から観光客が訪れています。本日は来てくれてありがとうございました(Thank you for coming today)!」といったおもてなしのあいさつも学び、約2時間の行程を終了した。

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■登録(無料)を呼び掛け

 同協議会では、55歳以上の市内在住者に対し、「あと2、3年働きたい」「週に2、3日だけ働きたい」「ボランティア、サークルを探したい」などといった希望の登録を呼び掛けている。

 登録は市役所別館1階の総合相談窓口へ。電話(0735・29・7384)でも相談や登録を受け付けている。

(2021年6月13日付紙面より)

福辻京子さん(手前)から英会話やガイドの基礎知識を学んだ=11日、熊野速玉大社
2021年06月13日
46 ヤマモモの実が色づく  新宮市・浮島の森  
2021年06月13日
47 令和2年度児童虐待相談件数  和歌山県  
2021年06月13日
48 神倉神社の小さなたいまつ  脇地さんがヒメボタル撮影  (新宮市 )
2021年06月13日
49 新宮市の魅力を知ろう  熊野川小学校で特別授業  
2021年06月13日
50 リサイクルの仕組みを学ぶ  4年生が社会科見学  (井田小 )
2021年06月13日
51 「紀の宝プレミアム商品券」発売  休日販売後は各郵便局で  (紀宝町 )
2021年06月13日
52 チーズカレーに舌鼓  ふれあい子ども食堂  (紀宝町 )
2021年06月13日
53 お悔やみ情報
  
2021年06月08日
54 熊野地域の野球活性化に
 広島・森浦投手が用品類寄贈  (新宮市出身 )

 新宮市出身でプロ野球広島東洋カープの森浦大輔投手(22)がこのほど、和歌山県軟式野球連盟東牟婁支部学童部や東牟婁地方中学校体育連盟などに野球用品を寄贈した。6日に新宮市佐野のくろしおスタジアムで開かれた「第39回和歌山県学童軟式野球大会(B級)東牟婁大会」では、投球数カウンターが初めて使用された。

 森浦投手は昨年10月のドラフト会議で広島から2位指名を受け入団。開幕1軍をつかみ取ってチームの勝利に貢献しており、5日現在で16試合に登板し2勝1敗5ホールド、防御率2・77の成績を残している。

 寄贈は野球と出会い、指導や支えてくれた人たちへの感謝の気持ちや熊野地方の野球人口減少に伴い、少しでも活性化につながってほしいとの思いから実現した。

 学童部への投球数カウンターの他、体育連盟に加盟している新宮・東牟婁の各中学校と、当地域で活動する中学生軟式野球チーム「新宮黒潮ベースボールクラブ」にそれぞれボール10ダースを贈った。

 学童部の池田富保理事長は「投球数カウンターを目にし、子どもたちが学童野球の先輩である森浦投手に憧れ、プロ野球選手になりたいという大きな夢を持ちながら練習に励んでほしい。本年度から投球制限が導入されたので、毎試合大切に使用し有効に活用させていただきます」と感謝していた。

 森浦投手が緑丘中学校野球部時代に監督として指導していた松岡義也教諭(那智中)は「年々、野球に取り組む子どもたちが減少する中、地元を思う気持ちにうれしく思う。これからも、けがや体調に気を付けてほしい。ずっと見守っています」。新宮黒潮の中本勝久監督は「中学校の軟式野球出身として活躍し、私共のチームにとってもプロ野球選手への希望が膨らみ、大きな励みとなっている」と話し、今後の活躍にも期待した。

(2021年6月8日付紙面より)

寄贈された投球数カウンター(右は池田富保理事長)=6日、新宮市佐野のくろしおスタジアム
2021年06月08日
55 実個体交えて研究史紹介
 企画展「近大養殖の世界」  (串本海中公園 )

 串本町有田にある串本海中公園センター水族館(森美枝館長)で5日、企画展「近大(=近畿大学)養殖の世界」が始まった。期間は9月30日(木)まで。近大の養殖研究の全体像を示す初の機会で、パネル資料と代表的な養殖魚種の実個体を見ることができる。

 同館から同大学水産養殖種苗センター(岡田貴彦センター長)への誘い掛けがきっかけになり実現した機会。同館は今年2月からCゾーン(=トンネル水槽)で同センター供給による完全養殖クロマグロの水槽飼育を試みていて、その延長で県の沿岸や内陸などで近大が取り組む養殖研究を一挙紹介するこの企画展を開くに至ったという。

 パネル資料は館内Bゾーンに集中展示。16年養成クロマグロの剥製(体長220㌢)や2種類の映像資料上映、同館におけるクロマグロ展示の経緯紹介パネルも含め約20点を飾っている。個体展示はそのルート前後にある水槽を使って実施していて、初日は完全養殖クロマグロ(トンネル水槽で飼育)、シベリアチョウザメ、キンダイ、クエタマ(以上ドーム水槽で飼育)を公開。ブリヒラ、マダイ、シマアジといった魚種も追加予定で、生き物を扱うので期間中に計6種類がそろわないこともある点はあらかじめ了承してほしいという。

 両者の技術を重ねて取り組む完全養殖クロマグロの水槽飼育は難しく、泳ぐ様子を観察できるのは近畿地方で同館のみだそう。展示しているのは昨年7月に串本町大島で生まれた個体(体長約40㌢、体重約2㌔)で、初日は3匹が群れて泳ぐ様子を観察できた。

 企画展の実施について岡田センター長は「地味ではあるが養殖魚を展示し、一般に広く認識していただく機会を頂きありがたく思う」と語り、天然魚の方がおいしいという信仰を払拭(ふっしょく)し安心して養殖魚を食べるきっかけになることを今後に期待。

 森館長は「養殖魚の本当の姿を見て興味を持ってもらうことが一番の目的。串本海中公園は串本の海だけでなく地域の文化や企業、個人の取り組みを伝えることも使命だと思っている。今回も多くの皆さんにこの業績を知っていただけたら」と語った。

 この企画展は館内実施で、鑑賞時は入館料(大人1人1800円など)が必要となる。問い合わせは串本海中公園センター(電話0735・62・1122)まで。

(2021年6月8日付紙面より)

企画展会場にて森美枝館長(左)と岡田貴彦センター長=5日、串本海中公園センター水族館
トンネル水槽で飼育を試みている完全養殖クロマグロ。体長は約40㌢
2021年06月08日
56 集団接種会場追加
 7月末の接種完了に向け  (新宮市 )

 新宮市役所別館で5、6の両日、高齢者を対象にした新型コロナウイルスワクチンの集団接種があった。5日は71歳以上、6日は70歳以上の計約1000人が1回目の接種を済ませた。20日(日)には佐野体育館で64歳以上の498人に対し接種が行われる予定。

 4月25日から始まった高齢者を対象としたワクチン接種。市ではこれまで、対象人数約1万800人の中から接種を希望する1939人(5月31日現在)に少なくとも1回目の接種を実施してきた。

 各医療機関での個別接種の開始も後押しし、市が目標とする7月末の完了に向けて接種が進められる中、市では集団接種会場をさらに追加。市役所別館にて1回目の接種日を7月4日(日)、定員を420人とし、今月14日(月)から予約を開始する。市によると、高齢者に限定した集団接種はこれで最後になる予定。

 また、市では「誰でも接種が受けられる医療機関」中の、「すずきこどもクリニック」「くさち耳鼻咽喉科」の2医療機関について、7日から市でも予約を受け付けると発表した。予約はコールセンター(電話0120・89・5070、FAX0120・79・5070/平日午前9時~午後5時)もしくは市新型コロナワクチン接種推進室(電話0735・22・5070、FAX0735・22・5080/平日午前8時30分~午後5時15分)まで。

(2021年6月8日付紙面より)

2日間で約1000人に対し接種が行われた=6日、新宮市役所別館
2021年06月08日
57 自主防と行政などが連携
 市野々地区の防災訓練  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は6日、令和3年度「市野々区土砂災害防災訓練」を町立市野々小学校体育館で実施した。同区の自主防災組織20人、和歌山県2人、町17人、町消防5人、町消防団第4分団21人、新宮警察署3人の68人が参加。各団体が連携しながらさまざまな訓練に取り組んだ。

 2011年の紀伊半島大水害の被害を教訓に、市野々地区単独で14年に訓練を開始。本格的な雨期を前に土砂災害の危険を再確認し、迅速な避難行動とその支援、防災情報の伝達が確実に実行できるように実施している。

 その後に井関、八反田地区が訓練に加わったが、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から今回は不参加となった。

 避難訓練は24時間で200㍉以上の降雨が予想された状況を想定。午前9時に「警戒レベル3」の「高齢者等避難」の放送を流した。体育館には22世帯24人(うち要援護者5人)が避難。

 大雨が降った際の土壌雨量指数と60分間積算雨量の二つをグラフ化する「スネークライン図」の基準超過により、9時30分には「警戒レベル4」の「避難指示」を発令した。

 町消防署、消防団が車両で地区内をパトロールし、自主防災組織のメンバーなどが避難困難者(要援護者)を支援するなどした。

 避難した住民や班に分かれた自主防災組織らは▽コロナ対策を取り入れた自動体外式除細動器(AED)使用訓練▽昨年度予算で導入したスポットエアコンの操作方法講習▽段ボールパーティション、避難所用テントなどの設置体験―などに取り組んだ。

 同区区長で自主防災組織会長の長雄正紘さんは「組織名簿は回覧で区民に周知している。サポートするわれわれや、避難する区民の皆さまにとっても訓練は良い機会。円滑な避難のためには各自ができることをやらなくてはいけない」。

 町防災対策室の増田晋室長は「出水期や台風の多い時季が近づいてきた。宿泊施設への避難などの選択肢も含め、今回の訓練を生かして早期の避難を心掛けてほしい」と語った。

 堀順一郎町長は「紀伊半島大水害から10年の年となるが、当時を知る職員も少なくなっているのが事実。今日の訓練が当時の記憶を風化させず、防災に対して改めて関心を持ってもらうきっかけになればありがたい」と語った。

 同区在住の瀬藤寿文さん(86)は「災害は避難を促すために知らせることや知ることが大事になると思う。訓練は本当に勉強になった」と話していた。

(2021年6月8日付紙面より)

救命訓練に取り組む自主防災組織のメンバー=6日、那智勝浦町立市野々小学校
避難者の受付訓練
スポットエアコンの使用方法を学んだ
2021年06月08日
58 中学生16人が作品を発表 少年メッセージ地方予選 (新宮市・東牟婁郡)
2021年06月08日
59 防災士の久保榮子さん受賞  土砂災害防止功労者表彰  (那智勝浦町 )
2021年06月08日
60 「里親」のこと知って  福祉センターでパネル展  (新宮市 )
2021年06月08日
61 ブルービーチに彩り添える  シンボルパークのアジサイ  (那智勝浦町 )
2021年06月08日
62 笑顔で梅雨を吹き飛ばせ  阿田和中と御浜中が体育祭  (御浜町 )
2021年06月08日
63 生け花、陶芸で感性磨く  紀宝子ども元気塾始まる  ( )
2021年06月08日
64 お悔やみ情報