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2021年03月16日
1 天満の昔を懐かしむ
 記憶紡いだ冊子が完成  (那智勝浦町 )

 住民や関係者らが記憶を紡ぎ合い作成した那智勝浦町天満地区(以後、天満)の地図が掲載された冊子「懐かしいまち 那智勝浦町 天満」が12日、完成した。14日には同町湯川の喫茶きよもんで関係者らに冊子が配布された。冊子は町立図書館にも寄贈される。

 数々の店が並び、多くの人が行き交い栄えていたとされる天満。しかし、当時の様子などを含めた天満に関する文献や資料が少なかったという。

 それを受け、「なちかつ古道を守る会」(太田耕二代表)や天満在住者、当時の天満を知る人々が集まり、後世に残す昭和中頃の地図を手作りすべく昨年11月から作成に取り掛かった(熊野新聞1月1日付新年号掲載)。

 一同はそれぞれの記憶を出し合いながら地図に過去の町並みなどを書き足した。地図完成後は人々のエピソードや当時の写真を盛り込み、修正や加筆を繰り返してこのたび冊子が完成した。

 冊子には▽天満が描かれた那智参詣曼荼羅(まんだら)図▽歴史ある天神社について▽昭和35年ごろの町立那智中学校周辺の写真▽明治35年に創設され、南方熊楠の日記にも記されていたという南海寮病院▽手書きの上天満・下天満の地図―などが掲載されている。

 冊子の表紙を飾る汐竜金物店の店主、汐﨑裕さんは「先祖や天満の由来を調べるうちに多くのことが分かった。皆さんのおかげで楽しい時間を過ごせた上、立派な冊子が完成した。ありがとうございました」と感謝を述べた。

 同会のメンバーらは「さまざまな資料や情報がたくさん集まった。本当に楽しい時間でした」と語った。

 冊子のあとがきより、一部抜粋し紹介させていただきたい。「~記憶をたどりながらの作業でしたので、間違いや時代のズレがある所、又、天満が古い歴史のある町であったことを深くお伝え出来なかった事など、お許しください。この冊子をご覧になりながら懐かしい昭和の中頃に思いを馳せていただければ幸いです(原文ママ)」。

 冊子の問い合わせは喫茶きよもん(電話0735・52・0881)まで。

(2021年3月16日付紙面より)

冊子作成に尽力した皆さん=14日、那智勝浦町の喫茶きよもん
昔の天満を知ることができる冊子が完成した
2021年03月16日
2 心通わせ助け合う社会を
 はじめての手話講座  (和歌山県 )

 新宮市緑ヶ丘の東牟婁振興局で13日、講座「はじめての手話」が開催された。10人が参加し、同振興局健康福祉部の厚生労働大臣認定手話通訳士・角満子さんがろう者(音声言語を獲得する前に耳が聞こえなくなった人)との対応時の留意点やコミュニケーション方法などについて講話した。

 耳が聞こえる人、聞こえない人が共生することのできる地域社会の実現を目指し、手話の普及や啓発を図ることを目的に2018(平成30)年度から実施。例年は新宮、串本の両会場で行われているが、今年は新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から新宮会場のみの開催となった。

 冒頭で杉本善和健康福祉部長が「県では17年に『和歌山県手話言語条例』が定められました。ろう者の方々への理解が広がりつつあるが、まだ問題もある。心を通わせ、助け合う社会づくりの一助になることを期待しています」と手話を交えてあいさつした。

 講座で角さんは「聴覚に障害のある人の中には、言葉や周囲の音が全く聞こえない、聞こえにくい、途中で聞こえなくなったなど、程度はさまざま。外見からは分かりません。それに伴い、生活に必要な音が聞こえないことや自分の思いを正確に伝えられないといった困る状況がある」と説明。聞こえない人とのコミュニケーション方法として▽筆談▽口話▽空書▽手話▽身ぶり▽指文字―を挙げた。

 接するときの注意点としては▽相手の顔を見て、表情と口の動きが分かるようにする▽早口にならないよう、はっきり、ゆっくり単語で区切って話す▽大切な用件は要旨だけを簡単にまとめて書いて伝える―などを意識することが大事と述べた。

 後半には、参加者が角さんに教わりながらあいさつや自己紹介を手話で表現する体験に取り組んだ。

 市内神倉から参加した櫻井勇太さん(31)は「いろんな場面で困っている人が多いことを改めて実感した。頭で考えながら手を動かすことは難しいですが、表現方法の多さを学びました。今後も積極的に勉強し、少しでも人の役に立てるようになれれば」と話していた。

(2021年3月16日付紙面より)

教わりながら手話に取り組む参加者=13日、新宮市緑ヶ丘の東牟婁振興局
角満子さん
2021年03月16日
3 縁つながり実現へと前進 大地を見上げる映画祭Vol.0 (古座川町)

 古座川町相瀬にある国指定天然記念物・一枚岩一帯で13日、オンライン配信イベント「大地を見上げる映画祭Vol.0~つなぐ~」があった。壁面に映像を投影する準備が整ったことを伝える企画で、中核メンバーの田堀穰也さん(34)らが数多くの縁がつながり実現へ前進している状況に感謝しつつ経緯や実施に込めた思いを発信した。

 3年ほど前に「一枚岩の壁面をスクリーンにできないか」と思い立った田堀さんは意気投合した知人の資機材で一度試した経験があるが、この時は光量不足により断念。本年度から所属するグループ「HYGGE」が道の駅一枚岩物産販売棟の運営委託を受け事業「camp&food monolith」の展開を始めた機に思いが再燃し、本腰を入れて動き出した。

 昨秋、ふるさと納税型クラウドファンディングで思いを掲げて応援を募り、169人の協力を得て達成した。その資金で必要な資機材をそろえたが、他方でコロナ禍の情勢があり目標として掲げた同映画祭実施のタイミングが得られず。まずは実施できる状況が整ったことだけでも感謝とともに伝えようと考え、地元近隣の仲間との縁を結集しこのイベントを計画したという。

 当日は夕闇深まる中、一枚岩全面とはいかないものの長辺推定約40㍍、横縦比16対9の映像をイベントの冒頭と終盤で壁面へと投影。内容は「未来へ繋(つな)ぐ」をテーマにして自主制作した動画で、冒頭は約30年前にあった同様の試みを回顧して今へとつなぎ、終盤では未来へ向けた住民のメッセージとともに同ファンディングの協力者を町内の自然景観も織り交ぜながら伝えた。

 その半ばではこの映画祭の会場の様子や運営するメンバーを紹介し、トークショーで実施への思いを談話。田堀さんは挑戦の経緯を振り返り、「人と人とのつながりでここまでやってこられた。これから『大地を見上げる映画祭』が古座川町を盛り上げるため、良いものに育っていけばと思う」とあいさつし、協力への感謝を示した。

 終盤の映像では、今年の秋に初の映画祭実施を目指していることも告知。投影の様子は口コミで集まった人々が河原一帯から見届け、メンバーに期待を寄せるなどした。

(2021年3月16日付紙面より)

映像投影をしながら実施できる状況を伝える田堀穰也さんら=13日、古座川町相瀬
2021年03月16日
4 規模縮小し神事営む
 平嶋於俊稲荷神社で例大祭  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町狗子ノ川の平嶋於俊(おしゅん)稲荷神社で14日、春の例大祭が営まれた。新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から規模を縮小し、区役員ら10人が参加して神事が行われた。

 平嶋於俊稲荷はいつ勧請(かんじょう)されたのかは不明だが、社の山の斜面には「狐(きつね)の穴」と呼ばれる小さい穴が三つあり、信心深い人々が、油揚げや餅を供えて祈願し、節分には豆と餅を供えているという。

 例大祭は海上安全や大漁、商売繁盛などを祈願し毎年、町内や太地町から大勢の人々が参列している。餅まきも盛大に行われ、親子連れなどでにぎわう。

 石田守区長によると、昨年12月の役員会で餅まきをやめ、昨年と同様に神事のみの斎行を決定したという。

 神事は熊野那智大社(男成洋三宮司)から神職が出仕し、祝詞を奏上。出席者が玉串をささげた。

 石田区長は「これまで通り実施したかったがコロナのため、昨年と同じく縮小となって残念。終息後は地元や漁協関係者の皆さまにご協力していただき、従来の祭りができればありがたい」。

 宮総代の塩﨑一男さんは「コロナ前は盛大に祭りをしていたのでさみしい。終息を祈っています」と語った。

(2021年3月16日付紙面より)

コロナ終息を祈願し玉串をささげた=14日、那智勝浦町の平嶋於俊稲荷神社
2021年03月16日
5 感謝や思いやりを育む
 王子サッカー教室  (進め!!青春 )
2021年03月16日
6 第3回スポーツウエルネス吹矢大会
 那智勝浦町体育協会  
2021年03月16日
7 優勝は敷地さん、渡辺さん
 新宮グラウンドゴルフ同好会  (新宮市 )
2021年03月16日
8 「ちょっと確認電話」  特殊詐欺確認ダイヤル開設  (和歌山県警 )
2021年03月16日
9 良品求め会場にぎわう  第7回紀州骨董市  (新宮市 )
2021年03月16日
10 20人が楽しく交流  合同グラウンドゴルフ大会  (千穂第一・西道楽天会 )
2021年03月16日
11 念願の校舎が完成  総会では田邉会長が再任  (和歌山ラオス友好協会 )
2021年03月16日
12 全国学力テストで好結果  姉妹町・中能登町との交流事業  (紀宝町 )
2021年03月16日
13 「伝えたい気持ちを強く持って」  今川医師が学生にメッセージ  (紀南病院 )
2021年03月16日
14 カレーライスに舌鼓  「ふれあい子ども食堂」プレオープン  (紀宝町 )
2021年03月16日
15 ソメイヨシノ咲き始める  一枚岩周辺でちらほらと  (古座川町 )
2021年03月16日
16 サテライト古座ほぼ完成  4月中開業目指し仕上げ  (古座MORI )
2021年03月16日
17 お悔やみ情報
  
2021年03月12日
18 「3・11を忘れない」
 熊野三山で慰霊や復興祈願  (東日本大震災から10年 )

 未曽有の大災害を忘れない―。2011(平成23)年3月11日午後2時46分ごろ、宮城県牡鹿半島の東南東沖で発生した「東日本大震災」から10年の節目となる11日、被災者を追悼し被災地の復興を祈る式典が全国各所で営まれた。熊野速玉大社、熊野那智大社、熊野本宮大社の三山でも慰霊祭や復興祈願祭を斎行。犠牲者の鎮魂とさらなる復興進展を祈念し玉串がささげられた。

 日本国内最大規模、アメリカ地質調査所(USGS)によれば、1900年以降、世界でも4番目の規模となった同大震災。マグニチュードは9・0で、宮城県北部の栗原市で最大震度7が観測されたほか、宮城県、福島県、茨城県、栃木県などで震度6強を観測した。

 岩手、宮城、福島県など太平洋沿岸部を未曽有の大津波が襲い、地震に伴う福島第一原子力発電所事故の影響もあり多くの人が避難所生活を余儀なくされた。死者は1万9000人(災害関連死含む)を超え、現在も2500人以上が行方不明となっている。首都圏では交通機関が不便となり大量の帰宅困難者が発生した。

 熊野速玉大社では、神職らによる「東日本大震災復興慰霊祭」がしめやかに営まれた。上野宮司の祝詞奏上に続いて、巫女(みこ)が「浦安の舞」を奉納。神前に玉串を供え、10年の節目に思いをはせた。

 神事を終え、上野宮司は震災発生当時、羽田空港にいた自身の体験を振り返り「インフラの整備は進んでいるが、大切な人を失ったという心は、何年たっても復興されることはない。これからも心の復興に重きを置いて祈りを込めていきたい」。

 それから半年後、紀伊半島大水害によって自分たちが被災するとは想像もしていなかったと回顧し「自然は時として大きな試練を与える。しかし、戦争や犯罪など人の手による罪や悲しみははらい清めていかなければ」と、時折声を詰まらせながらそう語った。

(2021年3月12日付紙面より)

慰霊と復興の思いを込め玉串をささげた=11日、熊野速玉大社
巫女らが「浦安の舞」を奉納
2021年03月12日
19 105系車両に感謝を伝える
 鉄道ファンの畑上耕三さん  (串本町 )

 串本町西向在住の、70年来の鉄道ファン・畑上耕三さん(78)がこのほどJRきのくに線普通列車に感謝する横断幕を掲げ、日々通過を見送っている。

 ターコイズブルーの色彩が印象的なこの列車は105系車両で編成され現在は紀伊田辺駅~新宮駅間で運行されているが、13日(土)のダイヤ改正に伴う227系車両の導入により現役引退となる。

 畑上さんは少年期からの鉄道に興味を持ち、成人を機に鉄道友の会へ入会した現役鉄道ファン。最盛期には一眼レフ複数など撮影資機材を担いで北海道から九州まで、鉄道の勇姿を追い掛けていたという。会員歴58年、ファン歴70年。地元のきのくに線を支える車両ももれなく関心の対象で、105系には片面三つの扉が付いた製造車両と山手線や環状線を支えた片面四つの扉が付いた103系からの改装車両の2系統があるなど豊かな知識を背景にして語る。

 前述した駅間への導入は1998(平成10)年で、空調やトイレ、車体色の変更など時代相応の改修を重ねながら運行を続けてきた。その車両がまもなく引退と知り、期日が1週間後に迫った辺りで居ても立ってもいられなくなって急ぎ幅4㍍の布を購入。感謝の言葉を記して車窓から目につく場所に掲示し、同列車の通過時間ごとにその横に立ち感謝しているという。

 好天の10日はコンパクトカメラで勇姿を撮影しながら通過を見送り。畑上さんは「紀伊田辺~新宮間を走るようになって23年。特急はよく注目されるが、普通列車も地元の足として十分活躍してくれている。それを思うと居ても立ってもいられなくなり、短い期間だが感謝しようという気持ちになった。105系にはただただ『ありがとう』という感謝しかない」とこみ上げる思いを語った。

(2021年3月12日付紙面より)

通過する105系車両を見送る70年来の鉄道ファン・畑上耕三さん=10日、串本町西向

2021年03月12日
20 訪れる人にサクラなど紹介
 高池小6年生がガイド実践  (古座川町 )

 古座川町立高池小学校(大畑眞校長)の6年生11人が10日、同町池野山にあるクマノザクラのタイプ標本木前で子どもガイドを実践し訪れた人々にクマノザクラの詳細などを紹介した。

 同町観光協会(須川陽介会長)のクマノザクラ振興事業を活用したふるさと学習の一環。11人は昨年12月に樹木医の矢倉寛之さんからガイドに役立つ知識を一通り教わり、3学期に解説文を考えガイドの練習に励んできた。今月1日の現地リハーサルでは視察に訪れた下宏副知事ら県の幹部職員が客役の協力をし、本番さながらの度胸付けも得て実践に臨む流れとなった。

 10日はほぼ快晴の好天に恵まれ、タイプ標本木は散り始めに差し掛かっていたがまだまだ花の盛り。11人は同協会が準備した「クマノザクラ子供ガイド」のユニホームを着て4組に分かれ、同協会の帯企画「古座川桜フェア2021」内での事前告知により町内外から続々と訪れる見物客に声を掛け、ガイドを希望した人に5分程度の解説をしてクマノザクラやそのタイプ標本木の特色、一期一会の好機を生かしてアピールしたい同町の魅力などを伝えた。

 実施時間帯は午後2時~3時の1時間で、4組合計で28回のガイドを実践。緊張して早口にならないよう、表情にも気を付けながら挑戦したという山本真琴さんは「できたできなかったで言えばできた方。明日も緊張せず真剣に伝えたいことを伝えて、古座川の魅力を来てくれる皆さんに教えたい」と初日を終えての感想を語った。

 この日は3~6年生で育てているクマノザクラの実生苗をおととしの6年生が卒業制作した看板の横に並べて披露した。11人は翌11日も同じ時間帯で同標本木前に常駐して実践に臨んだ。

 子どもガイドは前年度の6年生も挑戦したが、実践直前でコロナ禍に伴う臨時休校が始まり実現できず。大畑校長は本年度の11人はそのリベンジを合い言葉にして頑張ったと実践に至るまでの様子を語り、その達成感を11人と分かちあいながら初日の実践を締めくくった。

(2021年3月12日付紙面より)

クマノザクラのタイプ標本木前で子どもガイドを実践=10日、古座川町池野山
前年度の6年生のリベンジを果たしつつ子どもガイドに取り組んだ高池小6年生の皆さん
2021年03月12日
21 珍しいクロウミガメを保護
 ウミガメ公園で一般公開  (紀宝町 )

 メキシコ湾などに生息するクロウミガメが御浜町阿田和の沖合で見つかり、保護した紀宝町井田の道の駅「紀宝町ウミガメ公園」飼育プールで10日、一般公開が始まった。クロウミガメが日本近海で発見されるのは珍しいという。

 2月24日に阿田和沖2㌔の定置網にかかっていたところを、漁師の山本善之さん(47)が見つけ、連絡を受けたウミガメ公園の飼育員・伊藤柊也さんがその日に保護した。

 クロウミガメは、アオウミガメと同じ種に分類されるが、体色が灰から黒で甲羅の一部などに特徴がある。熊野灘で発見されたのは初めてで、国内では五つの水族館で飼育されている。

 保護されたクロウミガメは甲羅の長さが53㌢、幅46㌢で体重は約15㌔。10~20歳と推定され、性別は不明だという。

 発見した山本さんは「定置網で作業をしていた際、魚に交じって泳いでいた。変わったカメなので伊藤さんに連絡した。アオウミガメ、アカウミガメを見掛けるが珍しいと聞いてびっくりした。20年漁をしていて初めて見た」と振り返った。

 伊藤さんは「ウミガメは絶滅危惧種に指定されていて、クロウミガメも数が少ない。日本での発見例や飼育が少ないため、日本ウミガメ協議会と連携して経過を観察し、貴重なデータを取っていきたい」と話していた。

(2021年3月12日付紙面より)

クロウミガメを飼育プールに移す=10日、紀宝町井田の道の駅「紀宝町ウミガメ公園」
2021年03月12日
22 公立高校で入学試験  合格発表は19日  (和歌山県 )
2021年03月12日
23 経済支援や防災など  新宮市議会一般質問②  
2021年03月12日
24 当初予算など23議案を上程  太地町議会3月定例会  
2021年03月12日
25 七段飾りやつるし飾りを展示  「お食事処 川柳」で  (那智勝浦町 )
2021年03月12日
26 尼将軍前の山桜が満開  花を楽しむ参拝者も  (那智勝浦町 )
2021年03月12日
27 東日本大震災から10年  丹鶴幼で地震・津波避難訓練  (新宮市 )
2021年03月12日
28 6年生との思い出づくり  市野々小で読み聞かせ  (那智勝浦町 )
2021年03月12日
29 堀順一郎町長諸報告②  那智勝浦町  
2021年03月12日
30 和歌山串本は4月14日開業  ホテル「フェアフィールド」  (串本町 )
2021年03月12日
31 経験者チームに刺激得る  後援会の支援受け野球部  (串本古座高校 )
2021年03月12日
32 交通安全に役立てて  新1年生に傘プレゼント  (紀宝地区安協会 )
2021年03月12日
33 井田海岸で清掃活動  6年生が感謝の気持ち込め  (井田小 )
2021年03月12日
34 堀口海晴さんが全国賞  いじめ防止標語コンテスト  (新宮市 )
2021年03月11日
35 第7勝丸が早めの出港
 調査や商業捕鯨に向かう  (太地町 )

 太地町漁業協同組合(脊古輝人組合長)の捕鯨船「第7勝丸」(32㌧、竹内隆士船長、乗組員5人)が9日正午、クジラの生態調査と商業捕鯨を行うために昨年より約1カ月早く太地漁港を出港した。船員の家族や関係者ら20人が駆け付け、無事を祈りながら見送った。

 今回の調査は日本鯨類研究所が日本小型捕鯨協会(貝良文会長)に依頼し、所属する同町や宮城、千葉県の船4隻が東北沖などで調査するもの。第7勝丸は青森県沖で行う。

 各船が役割分担する調査内容は15日(月)から29日(月)までの間、▽目視▽DNA検査のため肉片を採取▽衛星標識を装着し個体の位置情報を確認する―などで、クジラの生態や回遊場所(生息域)を科学的に調査する。

 昨年は国が定める漁獲枠132頭(母船分を含む)より少ない95頭だった。同漁協によると、海水温の上昇などが昨年の捕獲頭数に影響したと推測しているという。調査終了後は4月3日(土)から商業捕鯨を開始する見込み。

 勝丸は6日未明に出港したが、海の状態が悪かったことや船内設備の不具合などから安全を考慮しすぐに帰港した。その後も前述の理由などから数日出港を見送りこの日となった。

 6日時点で同漁協専務理事で同協会の貝会長は「昨年は新型コロナウイルスの影響で鯨肉の単価がかなり落ちたが、秋ごろには持ち直した。今年は挽回できれば」。

 調査や商業捕鯨については「海水温が上がると数年間は続くため、心配もある。しかし、今回の調査は商業捕鯨前に科学的に調査してくれるのでクジラの位置が分かりありがたい。目標は今年最大漁獲枠の134頭」と話していた。

 出港を見送った同漁協の〆谷(しめたに)和豊参事は「安全に調査が済み、無事に操業を終えることが第一。その上で大漁を願っています」と語った。

 竹内船長は「今年もいつもと変わらず、安全第一で実施したい。今回はもっと早く出港したかったが天候も悪かった。ターゲットはミンククジラ。今年は定められた頭数を全て捕獲したい」と語った。

(2021年3月11日付紙面より)

家族らが第7勝丸を見送った=9日正午、太地漁港
2021年03月11日
36 新型コロナについて学ぶ
 地域支え合いにかかる勉強会  (新宮市 )

 新宮市と市社会福祉協議会は9日、同市野田の市福祉センターで「地域支え合いにかかる勉強会」を開いた。市内の民生委員や福祉委員ら約50人が参加。東牟婁振興局健康福祉部保健課保健グループ主査の中住公泰さんが「新型コロナウイルスについて」と題して講話した。

 勉強会は昨年に開催された地域支え合いフォーラム「みんなでつくろう!わがらのまち~しんぐうで暮らし続けるために今できること~」を基に、新型コロナウイルスの影響で各地区が抱いている問題や、この先どのような支えや助け合いの活動ができるかなどの意見を出し合う機会の場を設けようと実施。当初は1月の開催を予定していたが、新宮保健所管内での感染が確認されたことから延期となっていた。

 同フォーラムは地域に必要な支え合いについて理解を深めることを目的に行われ、市では「住み慣れた地域で生き生きと暮らしたい」という市民の思いを実現するため、地域包括システムの構築を目指している。

 講話で中住さんは「新型コロナウイルスにかかっても多くの人が軽症で回復していくが、20%は肺炎や人工呼吸器を使用するなどの重症化につながっている。初期症状は風邪やインフルエンザと区別がつかず、最大2週間ほど潜伏している」と説明。30代と比較した場合の各年代の重症化率を紹介し、年齢が増すごとに症状が悪化しやすい傾向を解説した。

 感染リスクについては「3密」「大声で話す」といった条件で高くなっており、接待を伴う飲食店においてクラスターが発生していると述べ、「飲食を伴う懇談会」「大人数や長時間に及ぶ飲食」「居場所の切り替わり」など、五つの場面を挙げた。

 対策として中住さんは、みんなが分かっていることとし▽身体的距離の確保(ソーシャルディスタンス)▽マスクの着用▽手洗い▽換気▽消毒▽体調不良時には早期に受診―を呼び掛けていた。

(2021年3月11日付紙面より)

約50人が聴講した=9日、新宮市野田の市福祉センター
中住公泰さん
2021年03月11日
37 町内2校の作品が奨励賞に
 ふるさとわかやま学習大賞  (串本町 )

 本年度ふるさとわかやま学習大賞に作品を応募した串本町立田原小学校(野端則久校長)と同町立西向中学校(山下哲治校長)がともに奨励賞を受賞した。両校とも8日の集会で関係する児童生徒への表彰状伝達をし、学校を挙げて喜びを分かち合った。

 この表彰は、県教育委員会がふるさとへの興味や関心を深め、郷土愛を育む目的で県内の小学校~高校やこの幅に相当する学校の児童生徒グループを対象に年次実施。地域の自然や文化、歴史や先人などを学んだ成果を▽模造紙ポスター▽模造紙新聞▽リーフレット▽パンフレット▽動画―といった各部門で受け付け、大賞は各部門から1点、奨励賞は全部門から計10点を選出して表彰している。

 田原小は5、6年生5人が校区内で大きな話題になっている民間小型ロケット発射場に関心を持ち宇宙関係技術について調べた成果を、規定サイズ(788㍉×1091㍉)の模造紙ポスター作品「宇宙に飛び出せ!田原ロケット!!」を制作。国産のロケットや人工衛星、国際宇宙ステーションや同発射場「スペースポート紀伊」の情報をぎゅっと詰め込み、ポスターだが扉をつけ開くと解説が出てくるなどの工夫も加え、5人それぞれの感想も添えた内容となっている。

 西向中は3年生10人が前年度に国語科の授業の一環で取り組んだがコロナ禍に伴う臨時休校で発表の機会を失ってしまった調べ学習の成果を基にし、仕切り直して本年度に制作したA4サイズ14㌻構成のパンフレット作品「ミニタウン情報誌『あんね~よ』」を応募。九龍島(くろしま)や鯛島、神野川・地主神社や少女峰、校区内の産品であるヒジキやポンカンについて調べた事柄をまとめた内容となっている。

 同町関係では過去、2009(平成21)年度に養春小の児童作品(ヒジキ学習)が奨励賞、12(平成24)年度に西向小の児童作品(ふるさと再発見学習)が大賞に選ばれた経緯があり、今回は8年ぶりの受賞となる。

(2021年3月11日付紙面より)

作品「宇宙に飛び出せ!田原ロケット!!」と制作した5、6年生=8日、串本町立田原小学校
作品「ミニタウン情報誌『あんね~よ』」と制作した3年生=8日、串本町立西向中学校
2021年03月11日
38 クマノザクラを紹介
 リーフレット1万部を作製  

 日本クマノザクラの会(勝木俊雄会長)は、クマノザクラを紹介するリーフレットを1万部作製し、会員と新宮市、那智勝浦町、紀宝町、御浜町、熊野市、上北山村など和歌山、三重、奈良の3県各市町村に配布した。

 クマノザクラはバラ科サクラ属の樹木で、2018(平成30)年に新しく公表された野生種。紀伊半島南部の3県に分布し、早咲きで花が美しいことから、観賞用の利用が期待されている。

 花は一つの花芽に2個つき、花柄が比較的短く無毛。花弁は白~淡紅色で、先端が濃くなることもある。葉は葉身が卵形で幅が18~36㍉と細長く、葉緑の鋸歯(きょし)が粗く、葉面裏が淡緑色。これらを含む多くの特徴を観察することによって、クマノザクラの正確な同定ができるという。

 リーフレットはカラー刷りで、薄ピンク色で花びらを表現し、「熊野から始まる春」と題した。見開きで3県の観察ポイントを地図や写真で紹介し、分布地、花と葉の特徴、保全なども掲載した。

 同会ではクマノザクラの利活用や保全活動を目指し、2月に発足。本年度はリーフレット作製、ホームページ(https://www.kumanozakura.jp/)開設のほか、観察会や講習会、講座の開催などを計画している。

(2021年3月11日付紙面より)

日本クマノザクラの会が作製したリーフレット
2021年03月11日
39 希望を胸に母校を巣立つ  公立中学校で卒業式  (新宮市、那智勝浦町、太地町 )
2021年03月11日
40 初日に3人が登壇  新宮市議会一般質問①  
2021年03月11日
41 当初予算など42議案を審議  那智勝浦町議会3月定例会開会  
2021年03月11日
42 ヨウコウザクラが見頃に  ピーアップシングウ  (新宮市 )
2021年03月11日
43 堀順一郎町長諸報告①  那智勝浦町  
2021年03月11日
44 驚きの世界にいざなう  マジックショーで20周年祝う  (「青い鳥」 )
2021年03月11日
45 卒業遠足で思い出つくる  神内小の6年生9人が  (紀宝町 )
2021年03月11日
46 町民限定でカレーの振る舞い  13日、「子ども食堂」プレオープン  (紀宝町 )
2021年03月11日
47 率先避難の心得など教わる  JRエリア会迎え防災学習  (串本古座高校 )
2021年03月11日
48 意気込み胸に母校巣立つ  町立中学校一斉に卒業式  (串本町・古座川町 )
2021年03月11日
49 アシビが花の見頃  熊野地方各地で  
2021年03月11日
50 お悔やみ情報
  
2021年03月07日
51 市内各地でハチクが開花
 120年ぶりの現象か  (新宮市 )

 新宮市の橋本児童館裏の坂を上った周辺(通称・砂羅=じゃら)の竹林や、市立佐野体育館へ向かう坂の周辺で現在、ハチクが花を咲かせている。イネ科マダケ属の竹の一種で、北海道以南で広く植栽されている。開花周期は120年といわれており、図鑑でもイラストで紹介されていることが多いため、直接花を観察できる機会は非常にまれだ。

 タケ類はいずれも地中を走行する太い地下茎を通じて栄養繁殖するが、数十年に1度、広域で一斉に開花することがある。花が咲くと地上部は枯れてしまうため、古くは「開花病」「十年枯病」と呼ばれ、天変地異の前触れとされていた。

 正確な周期やメカニズムは解明されていないものの、ハチクは直近で1908年に日本全国で開花した記録があり、今後2028年をピークに各地で開花が観測されると推定されている。

 タケの花はイネに類似し、風で花粉を飛ばして受粉する「風媒花」。色鮮やかな花弁はなく、一つ一つの小花を茶色の穎(えい)が覆った穂が形成され、外部に8㍉ほどの黄緑色の葯(やく)がついたおしべが垂れ下がる。めしべが受粉して成熟するとイネの米にあたる「穎果(えいか)」が実るが、同属のマダケなどは多くが発芽しない粃(しいな)であり、充実種子の発芽率も低い。

 ハチクの稈(かん=茎)は細かく割りやすい性質があることから、茶せんやちょうちん、すだれといった竹ひご細工に用いられる。枝が多いため竹ぼうきにも加工される他、紙質の皮は竹皮笠(たけのかわがさ)に、甘く柔らかいタケノコは食用に、茎の内側にある竹紙(ちくし)は漢方薬になって人々の生活を支えてきた。

 開花に遭遇したときには、120年に1度の機会を逃さず、じっくり観察してみてはいかがだろうか。

(2021年3月7日付紙面より)

ハチクの花=3日、新宮市立佐野体育館周辺
2021年03月07日
52 一人一人の夢に向かって
 86人が思い出を胸に卒業  (矢渕中 )

 紀宝町立矢渕中学校(竹原巧校長)で6日、第73回卒業式が行われた。新型コロナウイルス対策のため規模を縮小したものの、マスク姿の卒業生86人が在校生や保護者、教職員に見守られながら思い出が詰まった学びやを後にした。

 感染拡大防止対策に伴う臨時休校や学校行事、部活動の制限といった困難な状況を仲間たちと共に乗り越えてきた3年生。全員の思いを答辞に込め、小山仁汰君、山副真緒さん、荘司大喜君が読み上げた。

 部活動を振り返り「練習や試合の中では協力することの大切さや、責任感なども培われました。3年間の活動で私たちは多くのことを学びました」。

 学校生活を支えてくれた家族、教職員に感謝の気持ちを伝え、後輩には今後の活躍を期待した。同級生には「一人一人の夢に向かって高校でも頑張っていきましょう」と励まし合った。

 3年間の思いを込めて「今、この瞬間を出発地点として進み、たくさんの新しい出会いを大切に過ごしていきたいと思います」と決意を伝えた。この日合唱できなかったものの、録音した式歌が流れ、3年生の歌声が会場を包んだ。

 竹原校長は「人を思いやる気持ちや冷静に判断する姿勢は、これからのステージで良い意味での変化をもたらす力だと考えています。全ての人に優しい社会の担い手になってくれることを期待し、今後も応援し続けたいと思います」とはなむけの言葉を贈った。卒業証書を受け取った卒業生は、それぞれの志を胸に新たな一歩を踏み出した。

(2021年3月7日付紙面より)

卒業の日を迎えた3年生=6日、紀宝町立矢渕中学校
代表して答辞を読む小山仁汰君(手前右)、山副真緒さん(中央)、荘司大喜君(左)
2021年03月07日
53 ふるさと和歌山を美しく 紀南地区郵便局長会が初の清掃活動 

 紀南地域の郵便局長で組織される紀南地区郵便局長会(会長=吉田仁久・椿郵便局長)は6日、那智勝浦町勝浦のお蛇浦(じゃうら)周辺で初の清掃活動を実施した。15人の局長が参加し、ごみ拾いに汗を流した。

 同会では年に2回の献血活動や北山村の「じゃばらの里の収穫祭」への参加、若手中堅専門委員会が各所で草刈りを行うなど、積極的に地域貢献に取り組んでいる。

 清掃活動はごみゼロを目指した条例の制定やさまざまな取り組みを展開する和歌山県に協力するとともに、郵便局が所在する各地域を美しくすることを目的に行われた。

 新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、今回は参加者を少数に絞り込んだという。局長たちはペットボトルや流木、ビニール袋などのごみを懸命に拾っていた。

 地元、太田郵便局長の坂本雄哉那智部会長は「各地域から集まっていただいた皆さまに国立公園であるこの地域をきれいにしていただけるのはうれしい。本当にありがたい」。

 南方慎一朗副会長(新宮中央通郵便局長)は「ふるさと和歌山をきれいにするために今後も協力を継続していく。コロナ禍が収まれば多くの観光客の皆さまに和歌山を訪れていただきたい」と語った。

(2021年3月7日付紙面より)

清掃活動に取り組んだ紀南地区郵便局長会の皆さん=6日、那智勝浦町のお蛇浦周辺
ごみ拾いに汗を流した
2021年03月07日
54 アオモジの花が咲く  那智勝浦新宮道路などで  
2021年03月07日
55 3校とも定員割れ 高校入試最終出願状況 (新宮・東牟婁)
2021年03月07日
56 令和3年度予算大綱(終)  新宮市・田岡実千年市長  
2021年03月07日
57 小学校生活の思い出に 三輪崎小が卒業遠足 (新宮市)
2021年03月07日
58 心のこもった感謝状に涙  井関保育所でお別れ会  (那智勝浦町 )
2021年03月07日
59 雨でも楽しく元気に  はまゆう・こども園が卒園遠足  (新宮市 )
2021年03月07日
60 みんなで焼き肉おいしいね  わかば保育園でお別れパーティー  (那智勝浦町 )
2021年03月07日
61 「お母さん大好き」  天満保育園で親子茶話会  (那智勝浦町 )
2021年03月07日
62 義援金箱を設置  令和3年2月福島県沖地震  (新宮市社協 )
2021年03月07日
63 お悔やみ情報
  
2021年03月04日
64 79億円の一般会計予算
 新年度案を3月議会に上程  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の堀順一郎町長や幹部職員らが2日、会見を開き、一般会計79億8700万円の令和3年度当初予算案を発表した。前年度より7億3200万円(8・4%)減となった。予算案は9日(火)開会の町議会定例会に上程する。

 当初予算は子ども・子育て支援に重点を置き、少子化対策や子育て支援策として「赤ちゃん誕生祝い金」「高校生の通学補助」などの事業を実施する。

 防災・減災対策では令和2年度に引き続き、消防・防災センターの新築工事を進めていくという。さらにオペラや「紀の国わかやま文化祭2021」などのイベントを通じて主力産業である観光産業の振興に力を入れる方針だ。当局は今議会で町政運営の指針となる「長期総合計画」を上程する。

 堀町長は新型コロナウイルス感染症の影響から、宿泊者数が対前年比38%減の22万8303人となったと説明。3万7022人だった外国人宿泊客が95%減の1941人に落ち込み、マグロの水揚げ量が9509㌧から8079㌧に減少したと報告した。 

 今後や当初予算については「緊急事態宣言の解除に伴い、GoToキャンペーンの再開を見越して経済対策を実施していきたい。ワクチン接種を進めることが一番の経済対策だと思う。引き続き、防災・減災対策を行うとともに、自然にやさしいゼロカーボンに向かって各事業を行っていく」と話した。

 また、4日にワクチン接種の確認作業を実施し、5日(金)から相談窓口を開設するとした。

  □     □

■歳入



 町税収入は2016万円(1・4%)増の14億1239万円を計上。新型コロナウイルス感染症の影響で、令和2年度に徴収猶予した分の固定資産税が令和3年度に納入されることから、滞納繰越分が大幅に増加した。

 歳入の3分の1強を占める地方交付税は1億円(3・3%)増の31億円。国県支出金は1億4344万円(12・1%)増の13億3307万円。

 借り入れに当たる町債は8億9911万円(66・4%)減の4億5540万円となった。歳入の不足を補う基金繰入金では財政調整基金、減債基金合わせて6億円となった。

  □     □

■歳出



 民生費が4024万円増の26億3970万円で全体の33・1%を占め、続いて14・5%を占める衛生費が11億6082万円、公債費が11億2949万円となった。

 前年度と比較し1億572万5000円増と大幅に増加した教育費は6億6190万9000円を計上。主な要因は熊野参詣道中辺路の石倉峠災害復旧工事に係る費用だという。

 また、消防費は大幅に減少し9億4802万円減の4億4580万7000円となった。防災行政無線デジタル化整備事業、消防・防災センター用地造成事業に係る費用の減少が要因となった。

(2021年3月4日付紙面より)


当初予算の発表が行われた=2日、那智勝浦町役場
2021年03月04日
65 園児児童生徒の家庭へ配布
 子ども教育15年プラン冊子  (古座川町 )

 古座川町教育委員会がこのほど、子ども教育15年プラン〈令和3~7年度〉を冊子化し、1日付で町内の各保育所・小学校・中学校に通う子どもの家庭へ配布した。

 同プランは町域における0歳から15歳までの育ちを大切にする保小中一貫教育の筋道を示す計画で、同町の教育振興基本計画に相当する。2016(平成28)年度に導入し、5年周期で改訂する仕組みに基づいて教育委員会と保育所や学校が一丸となり約1年にわたって協議。その集大成が同プラン〈令和3~7年度〉となる。

 大枠の教育目標「心豊かに たくましく羽ばたく 古座川っ子の育成」を1期目〈平成28年度~令和2年度〉から引き継ぎつつ、詳細は現状と照らし合わせて多岐に改訂。1期目と比べたときの大きな変化は、保育所から小学校へのつなぎをより強く意識し直した点や重点活動の「英語教育」と「読書活動」を継続しつつ「古座川アドベンチャープログラム(KAP)」を「ふるさと教育」に置き換えた点にある。

 保育所と小学校のつなぎの強化では、幼児期終了時に育っている10の姿を踏まえて児童期へつなぐ流れを意識。ふるさと教育は子どもにより一層ふるさとへの誇りを持ってほしいという地域の期待の高まりに応えるための重点化だという。

 ▽確かな学力(自ら学ぶ力=知)▽豊かな人間性(ともに生きる力=徳)▽健康で元気(たくましく生きる力=体)をバランス良く備えた子どもの育成が同プランの目指すところ。分かりよく保育所や学校、地域社会、家庭の役割も見据えた概要樹も示して、全体像の理解を図っている。

 全容版となる冊子はA4判カラー54㌻構成で500部作成。別途概要版(=リーフレット)も1000部作成した。家庭には全容版と概要版をセットにして配布した。次年度以降に古座中へ進学する串本町の子どもの家庭には入学をめどにして配るという。今回は概要樹を印刷したクリアフォルダも作成。概要版の余剰分と共に同プランの紹介資料として活用するとしている。同プランの問い合わせは同町教育委員会(電話0735・72・3344)まで。

(2021年3月4日付紙面より)

古座川町子ども教育15年プラン〈令和3~7年度〉の全容版(左)と概要版
2021年03月04日
66 ワクチン接種に向けて
 プロジェクトチームを設置  (紀宝町 )

 紀宝町は新型コロナウイルスのワクチン接種を速やかに開始できるよう、役場庁舎内に「紀宝町新型コロナウイルスワクチン接種プロジェクトチーム」を立ち上げた。

 町によると、今月中旬以降、住民票のある65歳以上の住民のみに先行してクーポン(接種券)を郵送する予定。接種開始は4月以降となる見込みで、会場や日時は広報などで知らせる。

 接種希望者は町のワクチン専用ダイヤルなどで申し込む。予約開始時期は詳細が決まり次第、周知する。

 16~64歳は、基礎疾患のある人などからワクチン供給量に応じて順次受けられる見込み。接種時期が決まった後、クーポンを郵送する。

 これらの情報は3月1日時点のもので、今後、国・県の準備状況によりスケジュールは変更になることがあるという。

 町の専用ダイヤル(電話0735・33・0363)は、クーポン・予約などの相談を受ける。平日のみで、時間は午前9時~午後4時。

 紀宝町は県内で唯一、新型コロナの感染者が確認されておらず、1日の町議会定例会で西田健町長は町民や医療従事者、福祉施設、企業をはじめ各事業者の感染予防と感染防止対策の徹底に感謝し、接種体制構築強化を図るとともに役場全体で総力を挙げて、確実かつ円滑にワクチン接種を受けてもらえるよう全力を尽くすと述べた。

(2021年3月4日付紙面より)

紀宝町役場内に設置された「新型コロナウイルスワクチン接種プロジェクトチーム」
2021年03月04日
67 「東日本大震災から10年」
 特設コーナーで展示  (新宮市立図書館 )

 新宮市井の沢の市立図書館では、1階に特設コーナー「東日本大震災から10年」を設け、震災関連の本を展示・貸し出ししている=写真。5月2日(日)まで。

 震災関連の「小説」「記録」、東北の文化を紹介している本や写真集、ガイドブックなどの「東北の本」、防災に関する本など、一般書・児童書合わせて約200冊を展示中。

 卒業、進学、就職など冬から春の季節の本が並ぶ「季節の本」コーナーでも引き続き展示・貸し出しを行っている。

 今月のおはなし会「ぷちぷち」(先着5組、4日から申し込み受け付け)は26日(金)午前10時30分からの約15分、「にこにこ」(先着10人・付き添い含む、申し込み不要)は27日(土)午後2時30分からの約15分を予定している。申し込み、問い合わせは同図書館(電話0735・22・2284、FAX0735・22・2312、メールtosyo@city.shingu.lg.jp)まで。

(2021年3月4日付紙面より)


2021年03月04日
68 峯のクマノザクラ開花急進  週末に満開かと期待高まる  (古座川町 )
2021年03月04日
69 町と区で喜び分かち合う  住吉集会所で竣工式挙行  (串本町 )
2021年03月04日
70 15人が介護資格取得  新翔高校で修了証授与式  (新宮市 )
2021年03月04日
71 ワクチン詐欺に注意を  消費者庁  
2021年03月04日
72 商品券の効果など問う  令和2年度一般会計補正予算案を審議  (新宮市議会 )
2021年03月04日
73 ハープやフルートの音色  高田小・中でコンサート  (新宮市 )
2021年03月04日
74 「ひな飾りを作ろう」  那智勝浦町地域子育て支援センター  
2021年03月04日
75 歌やクイズで盛り上がる  勝浦認定こども園  
2021年03月04日
76 みんなで桃の節句祝う  丹鶴幼稚園  
2021年03月04日
77 令和3年度予算大綱①  新宮市・田岡実千年市長  
2021年03月04日
78 分かる喜び実感できる授業  教職員ら招き公開授業研究  (矢渕中 )
2021年03月04日
79 近代の地域産業に触れる  後呂地とハサマの遺跡出土品を展示  (熊野市 )