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2021年03月28日
1 一本桜、たくましく開花
 水害耐えたソメイヨシノ  (新宮市熊野川町 )

 熊野地方を中心に甚大な被害を及ぼした「紀伊半島大水害」から今年で10年。傷つきながらも当時の水害に耐えた熊野川町相須のソメイヨシノが、今春も花の盛りを迎えている。木を植えた平岩明さん(83)は「毎年、この桜を見るのが楽しみ」と妻・アツ子さん(74)、愛犬・元気君と共に花を見つめ、目を細める。

 2011年8月25日、マリアナ諸島の西の海上で発生した大型の台風12号は、紀伊半島を中心に記録的な豪雨を降らせた。熊野川の氾濫で多くの家屋が浸水。幹線道路が寸断され、山間部で土砂災害が発生した。

 平岩さんが50年ほど前に植えた桜も濁流にのみ込まれた。アツ子さんが「かわいそうに」とこぼすように、幹には濁流によって付いた痛々しい傷が残っている。「ここに丸太が引っ掛かっていたんですよ」。アツ子さんは傷跡を指で示す。

 水害で地区はほとんどの家が浸水。平岩さんの家も同様に被害に遭った。裏手から山へと逃げ、以降8カ月にわたり仮設住宅での生活を余儀なくされた。アツ子さんは「同町日足の仮設住宅では優しい人ばかりで、とても心強かった」と回顧する。現在は取り壊した自宅跡地をかさ上げし、新しい家を建てて暮らしている。

 「今年も見事に咲いてくれた」と桜を見上げながら明さんはつぶやく。水害を生き抜いた桜を、明さんは「平岩桜」と命名した。「水害から10年。長く生かせてもらった。花が咲くと元気をもらえる。今年は特に見事。家の2階からの眺めが最高ですよ」と笑顔で話した。

(2021年3月28日付紙面より)

「平岩桜」が花の盛りを迎えた=26日、新宮市熊野川町
見事な枝ぶりが美しい
2021年03月28日
2 のぼり旗などでPR
 文化複合施設「丹鶴ホール」  (新宮市 )

 新宮市は、今年完成予定の市文化複合施設「丹鶴ホール」の施設開館に向けて機運を高めようと、市庁舎に懸垂幕、市庁舎周辺と市内商店街にのぼり旗を設置した=写真

 のぼり旗は市内中学校の美術部の生徒がデザイン協力。21種類63本を制作した。駅前本通り・丹鶴・仲之町の各商店街に掲揚されており、継続して施設完成に向けて市民の関心を促すPR役の一助を担っていく。

 担当課では「各商店街でお買い物の際には、ぜひご覧いただければ」と話している。

(2021年3月28日付紙面より)


2021年03月28日
3 まちの魅力肌で感じて
 モニターツアーに24人  (新宮市 )

 新宮市は23日、市内各所で日帰りモニターツアー「新宮の世界遺産体験コース」を実施した。24人の市民が参加。熊野古道ウオークや川舟下り、町歩きなどを通して地元に対する関心を高める機会とした。

 世界遺産や新宮城跡など、市内の観光素材の魅力を再発見してもらおうと企画。20日は東牟婁郡内在住者を対象に「新宮の世界遺産3社巡りと新宮城跡散策コース」を催し、参加者らは熊野速玉大社や新宮城跡、徐福公園などを散策し知見を広めた。

 市民限定で実施された23日のツアーでは、参加者は貸切バスで小和瀬へ。市観光協会登録ガイドの案内で熊野古道・大雲取越を歩き、円座石(わろうだいし)などを見学。熊野川温泉さつきで昼食を取った。

 熊野川町からは、世界で唯一「川の参詣道」として世界遺産に登録されている熊野川を川舟下りで移動。市街地に下った一行はその後熊野速玉大社や周辺を散策し、体験を通じてまちの魅力を肌で感じていた。

 初めて川舟下りに乗船したと話す三﨑幸子さん(70)は「御船島を近くで見ることができた。案内のおかげもあり新しい発見でいっぱい。とてもいい体験だった」と笑顔。

 「新宮市には素晴らしい所がたくさんあると改めて感じた。新型コロナが落ち着いたらもっとアピールして観光に力を入れてほしい」と話していた。

(2021年3月28日付紙面より)

市民24人が川舟下りなどを体験=23日、新宮市
2021年03月28日
4 社会貢献などに取り組む
 井筒建設が車椅子など寄贈  (さんぎんSDGs私募債 )

 那智勝浦町勝浦の井筒建設株式会社(井筒千津留代表取締役)は26日、第三銀行のSDGs(持続可能な開発目標)私募債を利用して、町立温泉病院(山本康久院長)に車椅子2台と歩行車3台を寄贈した。同日、同町役場で寄贈式が開かれた。

 SDGs私募債は、社会貢献活動の一環として実施。同行が私募債を発行する企業から受け取った手数料の一部(発行額の0・20%)を企業が指定する学校や福祉施設などに寄贈している。

 2017年からCSR私募債を開始し、19年より内容を一部変更してSDGs私募債の取り扱いを始めた。同銀行では通算77件、約1200万円の寄贈を行っているという。

 井筒建設はこれまでにも同町市野々の「那智川平野川他流域整備工事」を実施する際に近隣住民や熊野古道を訪れる観光客のために誰もが利用できるトイレと休憩所を設置し、社会貢献活動に努めている。

 また、以前にも町教育委員会に書籍を寄贈しており、私募債発行は2回目。今回、病院側の希望からレッグサポート付き車椅子と歩行車の寄贈に至った。

 井筒代表取締役は「創業以来、地域の皆さまや多くの方々に支えられてきた。第三銀行さまにお声掛けをいただき、温泉病院さまに車椅子と歩行車を寄贈させていただいた。町のお役に立つことができれば幸いです。これからも地域の活性化や社会貢献に取り組んでいきたい」と思いを語った。

 この日、同銀行勝浦支店の小林秀行支店長やソリューション営業部営業課の大矢雄一課長代理と共に来庁した山川憲一・取締役兼常務執行役員は「井筒建設さまは地域貢献意欲の高い事業者。ご意向を受け、連名で温泉病院さまに車椅子や歩行車を寄贈させていただいた。ご活用いただければ幸いです」と話した。

 堀順一郎町長は「寄贈いただきありがたい。有効に活用させていただきます」。

 山本院長は「ご寄付いただいた品々は本当にありがたい。地域密着型で高齢化社会に優しい心に寄り添う病院を目指して頑張っていく」と感謝を述べた。

(2021年3月28日付紙面より)

私募債利用し車椅子などを寄贈=26日、那智勝浦町役場
2021年03月28日
5 各会場で熱戦展開
 紀南十高校春季野球リーグ戦  
2021年03月28日
6 教職員の異動発表② 和歌山県教育委員会 
2021年03月28日
7 古文書『熊野山略記』に独自の視点  桐村さんが新たに出版  
2021年03月28日
8 交通事故の未然防止に  レッスンバッグを寄贈  (JAみくまの )
2021年03月28日
9 雨でも楽しいひとときを  千穂第一地区ふれあい交流会  (新宮市 )
2021年03月28日
10 シレネやチューリップ見頃  花てまりの会が花壇整備  (那智勝浦町 )
2021年03月28日
11 共通商品券の発売を開始  町内外60店舗で使用できる  (紀宝町商工会 )
2021年03月28日
12 純白のキイチゴの花  桧杖の国道沿いで見頃  (新宮市 )
2021年03月28日
13 「こんなに大きくなったよ」  保育園・こども園などで卒園式  (新宮・東牟婁 )
2021年03月28日
14 お悔やみ情報
  
2021年03月17日
15 例大祭の体制発表 4月13日~、コロナ対策講じ斎行 (熊野本宮大社)

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)は15日、同大社瑞鳳殿で会見を開き、4月13日(火)~15日(木)にかけて斎行される同大社例大祭「本宮祭」の体制を発表した。新型コロナウイルスの感染状況に鑑み、神事・祭典は神職ならびに総代会、青年会関係者のみ。人数制限などの対策を講じつつ、緩やかに従来の規模に戻して執り行う。

 熊野の春の訪れを告げる同大社の例大祭。主祭神の家津美御子大神(けつみみこのおおかみ=スサノオノミコト)の故事に倣う祭典とされる一年の豊穣を願う祭り。毎年、地元住民や多くの観光客が参加・参列し、春の同町を盛大に彩る。

 昨年は新型コロナの全国的な拡大状況を考慮し、神事を一部中止。規模を縮小して実施した。

 祭りの始まりを告げる「湯登神事」は、湯の峰温泉で身を清めた稚児の頭に神を降ろす神事。和歌山県の無形民俗文化財の指定を受けている。額に神が降臨した証しである「大」という文字を書かれた稚児らをウマ役の父親が背負い、湯の峰での神事の後大日越えを果たす。

 昨年は主人公である稚児の参加を見合わせたが、従来12人が参加するところ、今年は県内から5人の稚児が参加する。同じく昨年は中止となった地元中学生による大和舞は20~50代の青年会有志により継承。現在、当日に向けて練習を重ねているという。

 15日の本殿祭における参列者は、同市をはじめ紀南地方の関係者のみに呼び掛け100人までとする。マスク着用を呼び掛けるほか検温も実施する構え。例年なら修験者や巫女(みこ)など、約300人の規模で行う渡御行列も50人程度に人数を制限し執り行う。県内の女性による巫女舞、御田植神事、護摩たきなども実施する。

 また、今年は初の試みとして祭りの様子を動画投稿サイト「ユーチューブ」の同大社公式チャンネルで配信する予定としている。

 同大祭の概要を説明した九鬼宮司は「コロナの現状に鑑み、心苦しいが県外からの参列はご遠慮いただいた。今年も厳しい状況は変わらないが、少しでも元気を与えられるように、昨年より緩やかに執り行うことができれば」。

 榎本隆文・総代会長は大和舞について「コロナ禍で中学生の参加が困難な中、青年会と協議した結果『どうしてもやりたい』ということになった」と説明。髙栖浩史・青年会長は「大和舞も巫女舞も祭りの中では重要。2年連続中止では、携わる人の意識も薄れてしまう。青年会でやるべきだと感じた」と経緯を話した。

【本宮祭タイムスケジュール】

■4月13日(火)

▽湯登神事(午後1時~)

▽宮渡神事(午後5時30分~)

■4月14日(水)

▽船玉大祭(午前10時~)

■4月15日(木)

▽本殿祭(午前10時~)

▽渡御祭(午後1時~)

▽還御祭(午後4時~)

(2021年3月17日付紙面より)

本宮祭の体制を説明する九鬼家隆宮司(中央)=15日、熊野本宮大社
2021年03月17日
16 ワクチン接種始まる
 院内医療従事者を対象に  (紀南病院 )

 医療従事者を対象とした新型コロナウイルスワクチンの優先接種が15日、御浜町阿田和の紀南病院で始まった。12日に第1便280人分のワクチンが到着し、「超低温冷凍庫」に保管。初日は院内の医師、看護師、医療技術職員ら約30人に接種した。

 国が先月から医療従事者を対象に先行接種を開始し、今月から対象を全国の医療従事者に拡大した。三重県では今月初めから配布を開始し、すでに尾鷲市や伊勢市、津市などで優先接種が始まっている。

 紀南病院ではこれまで、県内医療機関で先行接種の見学、会場設営のシミュレーションなど事前準備を整えてきた。

 接種対象者は、院内の医療従事者をはじめ救急隊員、地域の医療従事者、薬剤師、新型コロナに対応する行政職員など約1000人。今回は19日(金)まで接種を行う。第2便の到着時期は未定だが、ワクチンが届き次第、接種するという。

 院内で最初に接種した加藤弘幸院長は、アレルギー反応などに備えて約30分、別室で待機。その後「針を刺された感覚も少なく、痛くもなかった。職員が接種して不安がある際は病院に連絡し対応する体制を整えている」と話した。

(2021年3月17日付紙面より)

院内で初めてワクチン接種を受ける加藤弘幸院長=15日、御浜町の紀南病院
2021年03月17日
17 今まで以上の活用を希望
 学童保育所新施設完成式  (古座川町 )

 古座川町が15日、中央公民館で学童保育所「きらり」の新施設完成式を開いた。条例上の移転期日は4月1日(木)。段階的に進める引っ越しで機能が新施設へ移るため、同日付で本年度登録児童が先行利用を始めている。

 同町の学童保育所は2007年、学童保育所を支える会の発足に伴い開所した。その需要を察した同町は2年後の09年に同保育所設置条例を制定。玄関が道に接していた旧施設(現古座川漁業協同組合)に代わり、高池小前の旧教職員住宅を改修した現施設を準備して同会に運営を委託した。

 児童定員20人の現施設に対してここ数年は年間35人程度の利用登録があり、常にその数が利用しているわけではないが逆に利用が集中した時の許容超えが課題に。同会は11年の紀伊半島大水害に伴う床上30㌢の浸水で老朽化に拍車がかかり、耐震性がなく衛生管理面でも課題を感じて18年に施設の更新を要望した。同町は検討の末、最寄りにある町民体育館前の民家を前年度に取得。本年度は耐震改修工事を進め、今年1月に完了した。

 木造2階建てで、延べ床面積は約152平方㍍。敷地面積は約733平方㍍あり、建物以外に庭園や旧耕作地、職員駐車場や送迎の一時駐車場所を含む。建物は児童定員を40人とし、2階を倉庫、1階を児童や職員の過ごす場所とする。

 職員には和室(=事務所)、児童には和室2室と洋室1室を割り当て。他に台所と温水洗浄便座付き洋式トイレ二つ、住居由来の浴室も備える。取得や設計を含めた総事業費は約2554万円。現施設が抱える課題の大半を今回の事業で解消する形となっている。

 完成式で西前啓市町長は、周囲の支援あればこその新施設だと同事業を振り返り今まで以上の活用と運営協力を今後に希望。中道悟教育長は「児童が有意義に放課後を過ごせるよう努める」、同会の皿田由紀子会長は「安心して過ごせる居心地のいい場所を意識して運営する」とそれぞれ意気込みを掲げて感謝し、町議会の瀧口定延議長や仲本耕士副町長も同席してこのやりとりを見届けた。

(2021年3月17日付紙面より)

学童保育所「きらり」の新施設を内覧する完成式の出席者=15日、古座川町高池
現施設の課題をほぼ解消する新施設実現への感謝と意気込みを示す皿田由紀子会長
2021年03月17日
18 インドの街をぶらり旅
 ESS部がオンライン交流会  (新宮高校 )

 新宮市の県立新宮高校(前田成穂校長)のESS部(水谷菜乃部長)は15日、インド東部の大都市コルカタと中継をつないでオンライン交流会を開いた。部員6人を含む生徒16人が参加し、在コルカタ日本総領事館の政府開発援助(ODA)嘱託業務を担当する渡邉大貴さん(28)を案内人に、現地の街を旅した。

 ESS(English Speaking Society)部は楽しみながら英語を学ぶクラブ活動。

 渡邉さんは現地の屋台でグアバやココナツを買いつつ、クラクションが鳴り響くにぎやかな街の様子を紹介。一時は世界第2位の新型コロナウイルス感染者数を出していたインド国内の情勢も落ち着き、高齢者を優先してワクチン接種が始まっていると話した。

 日本総領事館での仕事について「政府開発援助は、国同士の助け合い。井戸水の汚染で病気がまん延する地域を援助したり、差別を受けている人々に職業教育をしたりする。日本の国民から集めた税金を使うため、支援方法や効果について綿密な調査や報告書を作る必要があり、とても大変で責任のある仕事」と語った。

 エチオピアでの青年海外協力隊活動が基になって国際協力の道を志した経験を振り返り「世界は広く、さまざまな文化がある。学生の皆さんには視野を広げ、いろんなことに挑戦してほしい」と呼び掛けた。

 27日(土)から始まる西ベンガル州議会議員選挙に伴い、デモや暴動の防止のために現地のインターネット接続が規制されるハプニングもあり、生徒たちはインドと日本の情勢の違いに驚いていた。

 仲美咲さん(2年)は「タクシーの運賃が安かったり、選挙でインターネットが使えなくなったりと、日本ではあり得ないことがたくさんあり、文化の違いを感じた」と話していた。

(2021年3月17日付紙面より)

渡邉大貴さんがコルカタを案内=15日、新宮市の県立新宮高校
生徒16人が参加した
2021年03月17日
19 運動、クイズで脳と体鍛える  さつきサロンに19人参加  (紀宝町 )
2021年03月17日
20 シダレザクラ美しく咲く  鮒田の大通寺近くで  (紀宝町 )
2021年03月17日
21 コロナ禍でも礼はつなぐ  区役員らで国皇神社例祭  (古座川町 )
2021年03月17日
22 委託先含め196人に接種  医療従事者優先接種始まる  (くしもと町立病院 )
2021年03月17日
23 太地町議会一般質問   
2021年03月17日
24 不登校や家庭の孤立化解決のために  家庭教育支援チームが交流  (那智勝浦町 )
2021年03月17日
25 参拝者の目を楽しませる  那智山のオウバイとレンギョウ満開  
2021年03月17日
26 「かけっこ大好き!」  マリア保で運動会ごっこ  (新宮市 )
2021年03月17日
27 ノジスミレ咲き始める  「浮島の森」近くで  (新宮市 )
2021年03月17日
28 新宮署長異動、串本署長勇退  和歌山県警春の人事異動  
2021年03月17日
29 お悔やみ情報