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2021年03月16日
1 天満の昔を懐かしむ
 記憶紡いだ冊子が完成  (那智勝浦町 )

 住民や関係者らが記憶を紡ぎ合い作成した那智勝浦町天満地区(以後、天満)の地図が掲載された冊子「懐かしいまち 那智勝浦町 天満」が12日、完成した。14日には同町湯川の喫茶きよもんで関係者らに冊子が配布された。冊子は町立図書館にも寄贈される。

 数々の店が並び、多くの人が行き交い栄えていたとされる天満。しかし、当時の様子などを含めた天満に関する文献や資料が少なかったという。

 それを受け、「なちかつ古道を守る会」(太田耕二代表)や天満在住者、当時の天満を知る人々が集まり、後世に残す昭和中頃の地図を手作りすべく昨年11月から作成に取り掛かった(熊野新聞1月1日付新年号掲載)。

 一同はそれぞれの記憶を出し合いながら地図に過去の町並みなどを書き足した。地図完成後は人々のエピソードや当時の写真を盛り込み、修正や加筆を繰り返してこのたび冊子が完成した。

 冊子には▽天満が描かれた那智参詣曼荼羅(まんだら)図▽歴史ある天神社について▽昭和35年ごろの町立那智中学校周辺の写真▽明治35年に創設され、南方熊楠の日記にも記されていたという南海寮病院▽手書きの上天満・下天満の地図―などが掲載されている。

 冊子の表紙を飾る汐竜金物店の店主、汐﨑裕さんは「先祖や天満の由来を調べるうちに多くのことが分かった。皆さんのおかげで楽しい時間を過ごせた上、立派な冊子が完成した。ありがとうございました」と感謝を述べた。

 同会のメンバーらは「さまざまな資料や情報がたくさん集まった。本当に楽しい時間でした」と語った。

 冊子のあとがきより、一部抜粋し紹介させていただきたい。「~記憶をたどりながらの作業でしたので、間違いや時代のズレがある所、又、天満が古い歴史のある町であったことを深くお伝え出来なかった事など、お許しください。この冊子をご覧になりながら懐かしい昭和の中頃に思いを馳せていただければ幸いです(原文ママ)」。

 冊子の問い合わせは喫茶きよもん(電話0735・52・0881)まで。

(2021年3月16日付紙面より)

冊子作成に尽力した皆さん=14日、那智勝浦町の喫茶きよもん
昔の天満を知ることができる冊子が完成した
2021年03月16日
2 心通わせ助け合う社会を
 はじめての手話講座  (和歌山県 )

 新宮市緑ヶ丘の東牟婁振興局で13日、講座「はじめての手話」が開催された。10人が参加し、同振興局健康福祉部の厚生労働大臣認定手話通訳士・角満子さんがろう者(音声言語を獲得する前に耳が聞こえなくなった人)との対応時の留意点やコミュニケーション方法などについて講話した。

 耳が聞こえる人、聞こえない人が共生することのできる地域社会の実現を目指し、手話の普及や啓発を図ることを目的に2018(平成30)年度から実施。例年は新宮、串本の両会場で行われているが、今年は新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から新宮会場のみの開催となった。

 冒頭で杉本善和健康福祉部長が「県では17年に『和歌山県手話言語条例』が定められました。ろう者の方々への理解が広がりつつあるが、まだ問題もある。心を通わせ、助け合う社会づくりの一助になることを期待しています」と手話を交えてあいさつした。

 講座で角さんは「聴覚に障害のある人の中には、言葉や周囲の音が全く聞こえない、聞こえにくい、途中で聞こえなくなったなど、程度はさまざま。外見からは分かりません。それに伴い、生活に必要な音が聞こえないことや自分の思いを正確に伝えられないといった困る状況がある」と説明。聞こえない人とのコミュニケーション方法として▽筆談▽口話▽空書▽手話▽身ぶり▽指文字―を挙げた。

 接するときの注意点としては▽相手の顔を見て、表情と口の動きが分かるようにする▽早口にならないよう、はっきり、ゆっくり単語で区切って話す▽大切な用件は要旨だけを簡単にまとめて書いて伝える―などを意識することが大事と述べた。

 後半には、参加者が角さんに教わりながらあいさつや自己紹介を手話で表現する体験に取り組んだ。

 市内神倉から参加した櫻井勇太さん(31)は「いろんな場面で困っている人が多いことを改めて実感した。頭で考えながら手を動かすことは難しいですが、表現方法の多さを学びました。今後も積極的に勉強し、少しでも人の役に立てるようになれれば」と話していた。

(2021年3月16日付紙面より)

教わりながら手話に取り組む参加者=13日、新宮市緑ヶ丘の東牟婁振興局
角満子さん
2021年03月16日
3 縁つながり実現へと前進 大地を見上げる映画祭Vol.0 (古座川町)

 古座川町相瀬にある国指定天然記念物・一枚岩一帯で13日、オンライン配信イベント「大地を見上げる映画祭Vol.0~つなぐ~」があった。壁面に映像を投影する準備が整ったことを伝える企画で、中核メンバーの田堀穰也さん(34)らが数多くの縁がつながり実現へ前進している状況に感謝しつつ経緯や実施に込めた思いを発信した。

 3年ほど前に「一枚岩の壁面をスクリーンにできないか」と思い立った田堀さんは意気投合した知人の資機材で一度試した経験があるが、この時は光量不足により断念。本年度から所属するグループ「HYGGE」が道の駅一枚岩物産販売棟の運営委託を受け事業「camp&food monolith」の展開を始めた機に思いが再燃し、本腰を入れて動き出した。

 昨秋、ふるさと納税型クラウドファンディングで思いを掲げて応援を募り、169人の協力を得て達成した。その資金で必要な資機材をそろえたが、他方でコロナ禍の情勢があり目標として掲げた同映画祭実施のタイミングが得られず。まずは実施できる状況が整ったことだけでも感謝とともに伝えようと考え、地元近隣の仲間との縁を結集しこのイベントを計画したという。

 当日は夕闇深まる中、一枚岩全面とはいかないものの長辺推定約40㍍、横縦比16対9の映像をイベントの冒頭と終盤で壁面へと投影。内容は「未来へ繋(つな)ぐ」をテーマにして自主制作した動画で、冒頭は約30年前にあった同様の試みを回顧して今へとつなぎ、終盤では未来へ向けた住民のメッセージとともに同ファンディングの協力者を町内の自然景観も織り交ぜながら伝えた。

 その半ばではこの映画祭の会場の様子や運営するメンバーを紹介し、トークショーで実施への思いを談話。田堀さんは挑戦の経緯を振り返り、「人と人とのつながりでここまでやってこられた。これから『大地を見上げる映画祭』が古座川町を盛り上げるため、良いものに育っていけばと思う」とあいさつし、協力への感謝を示した。

 終盤の映像では、今年の秋に初の映画祭実施を目指していることも告知。投影の様子は口コミで集まった人々が河原一帯から見届け、メンバーに期待を寄せるなどした。

(2021年3月16日付紙面より)

映像投影をしながら実施できる状況を伝える田堀穰也さんら=13日、古座川町相瀬
2021年03月16日
4 規模縮小し神事営む
 平嶋於俊稲荷神社で例大祭  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町狗子ノ川の平嶋於俊(おしゅん)稲荷神社で14日、春の例大祭が営まれた。新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から規模を縮小し、区役員ら10人が参加して神事が行われた。

 平嶋於俊稲荷はいつ勧請(かんじょう)されたのかは不明だが、社の山の斜面には「狐(きつね)の穴」と呼ばれる小さい穴が三つあり、信心深い人々が、油揚げや餅を供えて祈願し、節分には豆と餅を供えているという。

 例大祭は海上安全や大漁、商売繁盛などを祈願し毎年、町内や太地町から大勢の人々が参列している。餅まきも盛大に行われ、親子連れなどでにぎわう。

 石田守区長によると、昨年12月の役員会で餅まきをやめ、昨年と同様に神事のみの斎行を決定したという。

 神事は熊野那智大社(男成洋三宮司)から神職が出仕し、祝詞を奏上。出席者が玉串をささげた。

 石田区長は「これまで通り実施したかったがコロナのため、昨年と同じく縮小となって残念。終息後は地元や漁協関係者の皆さまにご協力していただき、従来の祭りができればありがたい」。

 宮総代の塩﨑一男さんは「コロナ前は盛大に祭りをしていたのでさみしい。終息を祈っています」と語った。

(2021年3月16日付紙面より)

コロナ終息を祈願し玉串をささげた=14日、那智勝浦町の平嶋於俊稲荷神社
2021年03月16日
5 感謝や思いやりを育む
 王子サッカー教室  (進め!!青春 )
2021年03月16日
6 第3回スポーツウエルネス吹矢大会
 那智勝浦町体育協会  
2021年03月16日
7 優勝は敷地さん、渡辺さん
 新宮グラウンドゴルフ同好会  (新宮市 )
2021年03月16日
8 「ちょっと確認電話」  特殊詐欺確認ダイヤル開設  (和歌山県警 )
2021年03月16日
9 良品求め会場にぎわう  第7回紀州骨董市  (新宮市 )
2021年03月16日
10 20人が楽しく交流  合同グラウンドゴルフ大会  (千穂第一・西道楽天会 )
2021年03月16日
11 念願の校舎が完成  総会では田邉会長が再任  (和歌山ラオス友好協会 )
2021年03月16日
12 全国学力テストで好結果  姉妹町・中能登町との交流事業  (紀宝町 )
2021年03月16日
13 「伝えたい気持ちを強く持って」  今川医師が学生にメッセージ  (紀南病院 )
2021年03月16日
14 カレーライスに舌鼓  「ふれあい子ども食堂」プレオープン  (紀宝町 )
2021年03月16日
15 ソメイヨシノ咲き始める  一枚岩周辺でちらほらと  (古座川町 )
2021年03月16日
16 サテライト古座ほぼ完成  4月中開業目指し仕上げ  (古座MORI )
2021年03月16日
17 お悔やみ情報
  
2021年03月13日
18 ブリのシーズン到来
 鵜殿港に1600本水揚げ  (紀宝町 )

 紀宝町鵜殿の鵜殿港に12日、ブリ約1600本が水揚げされた。今季初の1000本超えで、市場は漁業者や仲買人で活気にあふれた。

 例年、3月上旬に1000本ほど、下旬には2000~3000本揚がるというが、今季は遅めのスタートとなった。それでも、平均10㌔のブリを中心に水揚げされ、前日揚がった800本の中には約17㌔の丸々としたブリもあったという。

 阿田和大敷漁業生産組合が御浜町阿田和沖に仕掛けた定置網で取れたもので、第一三浜(みはま)丸、第八三濱(みはま)丸が水揚げした。第一三浜丸の鈴木準一船長は「1000本以上揚がってよかった。2月下旬に1000本以上揚がる年もある。今年は少し遅かったが、今の時季にしてはサイズが大きい」と話していた。今季の漁は4月中旬まで続くという。

 地元の仲買人は「競り落としたブリは良い形をしている。地元や県内、東京などに届ける」と語った。

(2021年3月13日付紙面より)

鵜殿港に水揚げされるブリ=12日、紀宝町鵜殿
2021年03月13日
19 町をきれいに保つ意識を
 たばこ組合紀南支部が清掃活動  (太地町 )

 和歌山県たばこ商業組合紀南支部(塩崎伸一支部長)は11日、太地町の町立くじらの博物館周辺で清掃活動を実施した。会員13人が参加し、新型コロナウイルス感染症予防に努めながらごみ拾いに汗を流した。

 同組合女性部(大谷敏子部長)を中心に、たばこのポイ捨て禁止や、未成年者の喫煙防止などの呼びかけを目的に活動。1997(平成9)年度から清掃が行われており、今年で24年目を迎え、年間約20回のペースで取り組んでいる。今年は先月25日に古座川町相瀬の国指定天然記念物・一枚岩周辺で1回目の清掃を行った。

 会員たちはそろいのチョッキを身に着け、のぼりを掲げながら紙くずや空き缶などのごみを拾っていった。

 大谷部長は「年々、ごみの量も減少傾向にあり、うれしく思います。吸い殻も、たばこを吸う人が少なくなったせいか、過去に比べるとほとんど目に付かない。この活動を知ってもらい、今後も改めて皆さんの町をきれいに保つという意識を高めてもらえれば」と話していた。

 次回は18日(木)に那智の滝周辺で活動を予定している。

(2021年3月13日付紙面より)

清掃活動に取り組む会員たち=11日、太地町立くじらの博物館周辺
和歌山県たばこ商業組合紀南支部の皆さん
2021年03月13日
20 掲載店舗増、利便性も向上
 「まんぷくMAP」を発行  (南紀串本観光協会 )

 南紀串本観光協会(島野利之会長)が10日、飲食関係の会員店舗を紹介する冊子「まんぷくMAP」を発行した。

 A5判カラー12㌻。前身の串本町観光協会が同様の趣旨で作成した「食べ歩きマップ」を強化刷新した冊子で、掲載している店舗数は35軒から55軒に増え、併せて同協会が提供する▽フィッシング釣り具レンタル▽釣って×触れて×学ぶ珍魚釣り体験▽街中チョイのりレンタルサイクル▽初心者でも安心!古座川カヌー体験―の各アクティビティー情報も盛り込んでいる。

 携行性を高めるために従来のA4判からA5判にサイズ変更し、通信端末による情報入手が主流化する時代変化にも対応し表紙に冊子のPDFデータが閲覧できるQRコードを印刷。手元に冊子がなくても使い慣れた通信端末に保存して活用するなど利便性向上の工夫も刷新を機に図った。

 同町の日本トルコ友好マスコットキャラクター「まぐトル」によるアピール要素も取り入れ親近感を誘う仕上がり。作成数は5000部で、当面は同協会の串本事業所(JR串本駅併設)と古座事業所(JR古座駅舎内)、ホテル&リゾーツ和歌山串本や4月14日(水)に開業するホテル「フェアフィールド・バイ・マリオット・和歌山串本」で取り扱い、必要とする観光客や工事関係で町内滞在する人に配って活用してもらうという。

 同協会の宇井晋介事務局長は「昨年から企画を進めていたが、新型コロナの影響でマップの需要が低迷し刷新も延び延びになっていた。関西の緊急事態宣言も解け、観光客の増加が見込めるようになったので発行に踏み切った。会員皆さまのプラスになるようしっかり活用していきたい」と意気込んでいる。

(2021年3月13日付紙面より)

従来の「食べ歩きマップ」(左)と新たに強化刷新した「まんぷくMAP」(右)=10日、南紀串本観光協会串本事業所
2021年03月13日
21 3・11犠牲者を追悼
 議会中に黙とうささげる  (新宮市議会 )

 新宮市議会(久保智敬議長、15人)3月定例会期中の11日、議員や市職員ら出席者は議場において約1分間の黙とうをささげ、東日本大震災の犠牲者を追悼した。

 一般質問を中断した上、午後2時46分に久保議長の呼び掛けで黙とうを行った。新宮市は震災で甚大な被害を受け多大な犠牲者が出た宮城県名取市と姉妹都市提携を、気仙沼市と交流都市協定を締結している。両市とも震災に伴う津波や火災などで壊滅的な被害を受けた。

 先の大震災では、宮城県北部の栗原市で最大震度7が観測されたほか、宮城県、福島県、茨城県、栃木県などで震度6強を観測。災害関連死を含めた死者は1万9000人を超え、現在も2500人以上が行方不明となっている。

(2021年3月13日付紙面より)

議会議員や職員らが黙とうをささげた=11日、新宮市役所
2021年03月13日
22 高野坂ハイキングと交流会  千穂第2地区がサロン  (新宮市 )
2021年03月13日
23 防災や新型コロナワクチン  新宮市議会一般質問③  
2021年03月13日
24 コロナ対策や防災事業など審議  太地町議会3月定例会  
2021年03月13日
25 海上遊歩道など訪れる  太地こども園が卒園遠足  
2021年03月13日
26 「識字教室の活動と私の体験」  人権・同和学習会  (ウィメンスタディズ熊野 )
2021年03月13日
27 持続可能な社会に向け  近大新宮高でプレゼン大会  (新宮市 )
2021年03月13日
28 堀順一郎町長諸報告(終)  那智勝浦町  
2021年03月13日
29 大空に向かって背比べ  相野谷川沿いでツクシ顔を出す  (紀宝町 )
2021年03月13日
30 絵本ライブを楽しむ  さくらんぼの「お別れ会」も  (紀宝町 )
2021年03月13日
31 大正時代のいろり  【紀宝町】100年以上、平尾井薬師堂見守る  (熊野アーカイブ ~熊野に人あり、歴史あり。~ ⑨ )
2021年03月13日
32 アマゴ釣りの挑戦に意欲  フライフィッシング講習  (古座川町 )
2021年03月13日
33 地玉の浜の仏様  ウラシマソウの花  (那智勝浦町 )
2021年03月13日
34 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第31回】フィンランドの食育は?  

 野菜が嫌いという悩みは、子育てをしていると尽きません。なんとか、野菜を食べさせたい! これは多くの方が感じていることではないでしょうか?子どもが野菜を嫌がる理由は、一番はやっぱり味です。特に、ピーマンやセロリなど苦みや香りがきついものは、嫌われる可能性が高いですね。あとは、歯触りや舌触り。トマトやナスなど独特の食感のものは、その食感が嫌いということが多いです。

 野菜嫌いの克服法として、よく言われるのは調理の工夫ですよね。細かくカットしたり、カレーやハンバーグに混ぜる。味付けを工夫するなど、お母さんたちは、あの手この手を使って野菜を食べられるように日々試行錯誤していると思います。これは、とっても有効な手段です。

 小学生の野菜摂取について調べた論文によるとこんな記述があります。「緑黄色野菜の摂取頻度の低い児童ほど野菜嫌いが多く、その原因は主に味であるが、嫌いな野菜でも各々に応じた調理法を工夫すれば食べられるようになると答えた」(栄養学雑誌「小学生の野菜摂取に関係する食習慣と親の食意識について」、1996年)。確かに調理を工夫することで、食べられるようになるということですね。

 でも今、これまでとは全く違うアプローチが、注目されています。フィンランドで実施されている食育法なんですが、その名も「サペーレ」。このサペーレは収穫体験や調理体験ではない、これまでに全くなかった野菜克服のアプローチです。

 ポイントは、五感で野菜と触れ合うということ! フィンランドの幼稚園などでは、目隠しをして野菜を触ったり、匂いを嗅いだり。虫眼鏡を使って、野菜の断面を観察したり、手触りを楽しんだり。野菜そのものを、体感するという授業が行われているんです。

 食べ物で遊んじゃダメ!と昔はよく言いましたが、サペーレではそれも食育! 野菜をお人形に見立てて遊んだり、おもちゃにしたり。創造力を使って、野菜と触れ合うことが大切とされているわけです。そして実際に、野菜と存分に戯れた子どもたちはその遊んだ後の野菜を嫌がらずに食べるそうです!!

 収穫体験や家庭菜園はすぐ実行することはできませんが、これはすぐにでも家でできそうですよね。大切なのは、野菜に対するネガティブなイメージを払拭(ふっしょく)することではないかと思います。「野菜=まずい・苦い」といった、先入観を一度フラットにするために野菜と触れ合うんです。子どもたちは好奇心にあふれ、きっと野菜との触れ合いを楽しんでくれるはずです。せっかく野菜と触れ合うなら、縦にカットしたときと、横にカットしたときの断面の違いやタネがどんなふうになっているかなども見てみてください。

 子どもの体験は学習の宝庫! ぜひ親子で楽しみながらフィンランドの食育にトライしてみてください。

(2021年3月13日付紙面より)

2021年03月13日
35 お悔やみ情報
  
2021年03月09日
36 コロナと闘う人にエールを
 全国一斉放水に「はくりゅう」参加  (那智勝浦町 )

 新型コロナウイルス感染症と闘う全ての人にエールを送ろうと、消防艇による全国一斉放水が7日午後2時から、全国23消防本部の各地域で行われた。那智勝浦町の勝浦漁港内では、県内で唯一消防艇を有する町消防本部(湯川辰也消防長)と町消防団(下地将仁団長)が消防艇「はくりゅう」で放水を実施。約10分間の放水に、コロナ収束と応援の思いを込めた。

 初となった全国一斉放水は神戸市の提案によるもので、「コロナ禍において、ともにコロナを乗り越える勇気と希望を全国に発信する」ことが目的で消防艇のある各消防本部に呼び掛けたという。

 賛同した同町消防本部らはコロナ感染拡大防止の観点から参加者を必要最少人数6人にとどめるとともに、多くの人々が集まらないように放水の実施も広報しなかった。

 湯川消防長は「無事終了して感慨深いものがある。本来なら多くの方々に見ていただきたかったが今回は感染防止のため仕方なかった」。

 町民に対しては「火災予防はもちろん、感染予防にも注意を払っていただけましたら幸いです」と語った。

(2021年3月9日付紙面より)

全国一斉放水に参加した消防艇「はくりゅう」=7日、那智勝浦町の勝浦漁港内
放水を見守る釣り客ら
2021年03月09日
37 クマノザクラ300本植える
 「さくら山」で80人が作業  (熊野さくらの会 )

 NPO法人熊野さくらの会(田尾友児代表)は7日、紀宝町鮒田の林道浅里北桧杖線沿い標高500㍍の山林で19回目となる植樹祭を開催。三重、和歌山両県から参加した約80人がクマノザクラの苗木300本を植えた。

 サクラの植樹を通じて、誰もが癒やされる「さくら山」作りに取り組んでおり、これまでヤマザクラやカンヒザクラなど約50種5080本を植樹。2月下旬にはカワヅザクラ、3月以降にダイカンザクラ、コヒガンザクラ、エドヒガン、ヤマザクラなどが咲く。

 クマノザクラは紀伊半島南部に自生し、2018(平成30)年には約100年ぶりに新種と確認された。会では3年前からクマノザクラのみを植樹しており、今回で計630本となった。

 参加者は20㌶の広大な山林で1・5㍍前後に育った苗木を約8㍍間隔で植え、鹿による食害を防ぐために保護用ネットも取り付けた。友達と参加した森隆喜君(相野谷小5年)は「初めて参加して、午前中で7本植えた。咲いたら見に来たい」と話し、元気いっぱい作業した。

 今回はクマノザクラの看板も設置し、田尾代表は「クマノザクラを植樹するようになって参加者が増えた。活動を通してさくら山とクマノザクラを知ってもらえれば」と語っていた。

(2021年3月9日付紙面より)

植樹祭に参加した皆さん=7日、紀宝町鮒田
クマノザクラを植える子どもたち
2021年03月09日
38 オンライン交えて実施
 潮岬で第8回フェスタ  (南紀熊野ジオパーク )

 第8回南紀熊野ジオパークフェスタが6日、串本町潮岬にある同パークセンターであった。今回はコロナ禍の情勢を鑑み、オンライン配信を交えた形での実施。記念講演や各種展示などで同パークを軸とした地質振興などに取り組んだ。

 同パーク推進協議会と環境省近畿地方環境事務所主催。吉野熊野国立公園とその中にある同パークの関係諸活動への理解を促し、持続可能な地域づくりに資する目的で年1回開いている。通常は関係諸団体も参加し幅広い交流の機会を設けるが、今回は両主催の行事のみとし代替として様子をオンライン配信する内容で実施の準備を進めてきた。

 同協議会関係行事は午後1時から開始。主催者を代表して県環境生活部の田中一寿部長があいさつをし、本年度同パークフォトコンテスト最優秀賞表彰式の上映を経てオンラインによる記念講演やジオパークガイドの交流を実施した。

 記念講演の講師は早稲田大学教授の高木秀雄さん、演題は「南紀熊野ジオパークで体験する日本列島のジオの特徴―付加体、火山、そして地震―」。高木さんは同パークや日本の国土の地質学的な特徴を振り返り、プレート運動に伴う付加体の成因や火山活動(熊野カルデラ)の経緯の解説を受け、同パークエリアの大地の成り立ちの実感を伝えた。

 高木さんは同運動には地震が伴うことにも注目し、南海~東海を震源とする地震の発生史が物語るように同運動の長大な時間の流れの中で繰り返し起こる状況を示唆。被災した先人が残した記録を後世へ受け継ぐ大切さを掲げるなどして、来る地震への意識を喚起した。

 ガイドの交流は黒潮でつながる各地のジオパークガイドとオンラインで語らう内容で、南紀熊野ジオパークガイドの会会長の上野一夫さんがコロナ禍における活動状況を報告し、以降類する内容などで情報交換を重ねた。

 同事務所関係行事は午前10時から午後4時まで実施。内容は同公園と北山村筏(いかだ)流しの資料展示による啓発で、後者は実物の観光筏を同センター駐車場へ展示し筏師らスタッフ自ら利用推進を願ってアピールに努めた。

  □     □

■配信した内容は約1週間視聴可

 同センターでの実施は当日限りだが、オンライン配信した内容などは同センター公式ホームページで13日(土)ごろまで視聴できる状態にするという。

(2021年3月9日付紙面より)

プレート運動がもたらす地質現象をオンラインで伝える高木秀雄さん=6日、串本町潮岬
北山村の観光筏の実物展示
2021年03月09日
39 プログラミングを学ぶ
 少年少女発明クラブ閉講式  (新宮市 )

 新宮市少年少女発明クラブ(瀧野秀二会長)は6日、新宮市役所別館で3月講座「プログラミング的思考について学ぼう」と閉講式を開いた。市内の小学生会員14人が近畿大学附属新宮高校・中学校で非常勤講師を務める廣里恵梨香さんからプログラミングの仕組みなどを学んだ。

 発明クラブは全国各地で活動しており、県内でも10市町で行われている。市では、市内小学校4~6年生の児童を対象に年間を通して講座を開催。子どもたちに理科や科学、ものづくりに関心を持ってもらえるよう、さまざまな制作・野外活動に取り組んでいる。

 この日は同中スーパーサイエンス部の生徒3人がサポート役で参加した。講座で廣里さんは「脳で命令を出して体を動かす人間とは違い、決められたことを指令通り動作を行うのがプログラミングです」と説明。使用する教材の解説を受けた後、子どもたちは部品を組み合わせ▽部屋が明るいときだけ、LEDモジュールが光る▽拍手をするとモーターが動く―などの課題に取り組んだ。

 後半には応用で思い思いの装置を作り、テーブルごとに発表した。最後に廣里さんは「周囲には電化製品やパソコンなど、プログラミングされた機械がたくさんある。講座を通じて指示を受けると動く設定があることを改めて理解し、楽しさを知ってください」と呼び掛けた。

 講座後には閉講式が行われ、瀧野会長が一人一人に証書を手渡し「今年は、予定していた講座がコロナ禍でできなくなってしまい非常に残念でしたが、何とか閉講を迎えることができた。来年度も、ぜひ参加してください」とあいさつした。

 村上空君(神倉小6年)は「2年間でしたが、いろんな実験ができて楽しかったです。次からは参加できなくて寂しいけど、これからの勉強に生かしていきたい」と話していた。

(2021年3月9日付紙面より)

プログラミングの動作を確認する児童=6日、新宮市役所別館
3月講座と閉講式に出席した皆さん
2021年03月09日
40 人間性の育成や魅力伝える
 新宮ラグビーフットボールクラブ  (進め!!青春 )
2021年03月09日
41 2部門で好成績収める
 沖縄琉球空手オンライン国際大会  (松林流和歌山教室 )
2021年03月09日
42 それぞれの思いを胸に 南紀ボーイズ11期生入団式 (太地町)
2021年03月09日
43 市町村民経済計算を公表  和歌山県  
2021年03月09日
44 最高記録更新などを報告 那智勝浦町選手団が来庁 (和歌山県ジュニア駅伝)
2021年03月09日
45 春の野草を観察しよう  自然探訪スクール  
2021年03月09日
46 訓練通して防火意識高揚  火災予防運動で消防団  (新宮市 )
2021年03月09日
47 3市町の防風林に240本  三重森林管理署がクロマツを植樹  (七里御浜 )
2021年03月09日
48 誓いを胸に5人が巣立つ  相野谷中学校で卒業式  (紀宝町 )
2021年03月09日
49 活動越しに被災伝える  串本駅で災害パネル展  (串本警察署 )
2021年03月09日
50 できる取り組みで意識喚起  春季全国火災予防運動  (串本町消防本部管内 )
2021年03月09日
51 お悔やみ情報