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2020年11月14日
1 納税道義の高揚に寄与 尾﨑征朗さんに大阪国税局長納税表彰 (新宮税務署)

 尾﨑酒造株式会社(新宮市船町)代表取締役の尾﨑征朗(いくろう)さん(76)がこのほど、大阪国税局長納税表彰を受賞した。12日に同社で贈呈式があり、石橋裕・新宮税務署長が尾﨑さんに、長年にわたる申告納税制度の普及発展に対する感謝を伝え、表彰状を手渡した。

 毎年11月11~17日は「税を考える週間」。国税庁では期間中にさまざまな広報広聴施策を実施するとともに、財務行政に対する意見や要望を聞く機会としている。今年は「くらしを支える税」をテーマに、日常生活と税の関わりを理解してもらい、納税意識の向上を図る取り組みを展開している。

 納税表彰(および租税教育推進校等表彰)は、税への理解を深めてもらおうと、同週間に合わせて国税庁が毎年行っているもの。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から「納税表彰並びに感謝状贈呈式」は行わず、各地方の国税局長や各管轄の税務署長が個別に表彰状を贈呈する形を取った。

 この日の贈呈式には石橋税務署長ほか、公益社団法人新宮納税協会の横手章郎会長、新宮納税貯蓄組合連合会の森川起安会長が出席した。

 尾﨑さんは2004(平成16)年に新宮納税協会の副会長に就任。以降、会社経営の傍ら、多年にわたりe-Tax、ダイレクト納付の普及・拡大、納税道義の高揚に寄与してきた。今年、大阪国税局長納税表彰を受賞したのは、尾﨑さんを含め県内で2人。

 表彰状を受け取った尾﨑さんは「酒造業は国税と大きく関係している。税務署には昔からお世話になっており、親しみを感じている。受賞をうれしく思います。今後も他の業界の人と連携し勉強させていただきたい」と笑顔。

 石橋税務署長は「今後も引き続き、税務知識の高揚を図っていただければ」と話していた。

 本年度の新宮税務署管内の受賞者は次の皆さん。

■大阪国税局長納税表彰

▽尾﨑征朗(公益社団法人新宮納税協会副会長)=新宮市

■新宮税務署長納税表彰

▽久司博嗣(同協会理事)=那智勝浦町

▽田邉毅一(同協会理事)=横浜市

■租税教育推進校等表彰・新宮税務署長表彰

▽串本町立橋杭小学校(溝内聡子校長)=串本町

(2020年11月14日付紙面より)

(左から)横手章郎会長、尾﨑征朗さん、石橋裕署長、森川起安会長=12日、新宮市船町
2020年11月14日
2 熊野速玉大社祭事保存会に奨励賞
 和歌山県文化表彰  (表彰式は16日 )

 和歌山県はこのほど、令和2年度和歌山県文化表彰の受賞者を発表した。本紙エリアでは、熊野速玉大社祭事保存会(会長・上野顯宮司)が「民俗芸能の伝承」分野で奨励賞を受賞した。表彰式は16日(月)、県庁本館で開催される。

 同表彰は、文化の発展向上に顕著な功績のある個人、団体に贈る賞。昭和39年に始まり本年度で57回目を迎える。文化奨励賞はすぐれた文化の創造と普及活動を続け、将来一層の活躍ができる人や団体に贈られる。

 発表を受け、同保存会では「このたびは栄えある賞を賜り、誠にありがとうございました。祭事にはその土地に暮らす人々の考え、文化、習俗といったものが集約され、いわば日本の精神文化の結晶であります。全国的に過疎化が進み、熊野でも多くの人手を要する祭事はなおさら伝承が危惧されるところですが、祭に込められた祖先たちの想(おも)いを、未来に繋(つな)ぐ日本の祈りとして後の世までも伝えていくために、今回の受賞は大きな励みとなります。また、伝統神事に携わることによって若者たちが育ってゆく姿は実に頼もしく、ここにも文化奨励の大きな意義があると存じ、今後とも会員一同一層努力してまいります」とコメントを寄せている。

  □     □

■熊野速玉大社祭事保存会



 「新宮の速玉祭(はやたまさい)・御燈祭(おとうまつ)り」は、和歌山県新宮市に鎮座する熊野速玉大社を中心とする大規模な祭礼である。

 速玉祭は、10月15日に、神霊を神馬に戴き、速玉大社や御旅所(おたびしょ)などを巡る、神馬(しんめ)の渡御(とぎょ)が行われる。翌16日には神輿(みこし)の渡御と御船祭(みふねまつり)が行われる。「一つもの」と呼ぶ人形を載せた神馬を先頭に、神輿が町内を巡った後、神霊は朱塗り神幸用船に遷され川を遡上し、御船島へと向かう。御船島では九隻の早船が御船島を3回廻って先着を競う。島廻りが終わると、神霊は御旅所に入り、浄闇の中で御旅所神事が厳かに行われ、還御(かんぎょ)となる。

 御燈祭りは、2月6日に行われる。神倉山の山上に「上がり子」と称する参拝者が集う中、御神火が起こされ、大松明に遷される。大松明から上がり子たちの松明に火が分かたれると、やがてあたり一面は火の海となり山門から上がり子たちが一気に山を駆け下りるその様は、さながら火の滝のようで、この勇壮な祭りに参加しようと、全国から大勢の参拝者が集う。翌日は、御礼参りの日で、神倉山の麓で祈祷や、餅撒きなどが行われる。

 これらの祭りは昭和39年3月に和歌山県指定無形民俗文化財となり、平成28年3月には「新宮の速玉祭・御燈祭り」の名称で国の重要無形民俗文化財に指定された。

 保持団体である熊野速玉大社祭事保存会は、昭和39年に組織化され、熊野速玉大社を中核として周辺地域の氏子や関係団体と協力して長年にわたり祭礼の執行及び運営を行っている。その功績は、伝統文化の継承のみならず、熊野の世界遺産を活かした魅力発信など、地域の活性化・振興に重要な役割を果たしており、本県の伝統文化の保護および文化振興に対する貢献は誠に多大である。保存会の末永い活動が今後も期待される。

(2020年11月14日付紙面より)

「御燈祭り」(和歌山県提供)
「新宮の速玉祭」の御船祭(和歌山県提供)
2020年11月14日
3 紀州材活用の願い届ける
 キャラバン一行首長表敬  (県木材利用推進協議会 )

 県木材利用推進協議会(榎本長治会長)のキャラバン活動の一行が12日、太地町の三軒一高町長、古座川町の西前啓市町長、串本町の田嶋勝正町長を順次表敬訪問し、要望書を手渡して公共事業における紀州材活用への理解と高配を願うなどした。

 同協議会が県内30市町村を対象に例年実施している直接要望の取り組み。各市町村に関係する会員が表敬し、同協議会名の要望書と思いを託して意識喚起に努めている。

 古座川町や串本町へは、南紀森林組合の勝山高嘉組合長と県木材協同組合連合会の澤野誠専務理事、池田製材所の久保太嘉志さん〈古座川町の表敬に同席〉、山形材木店の山形五六(いつむ)さん〈串本町の表敬に同席〉が、東牟婁振興局農林水産振興部の山本貴司部長ら職員と共に表敬。代表して勝山組合長が実直に「紀州材を使ってほしい」という思いを告げて両町長に要望書を手渡し、両町内における活用の道を話し合って探った。

 大きなところで古座川町は集会所の更新整備、串本町が認定こども園園舎の新設整備といった公共事業の見通しがあり、一行はそれぞれの事業に向けて紀州材の積極導入を願うなどした。

 今回託した要望書は、建築基準法の一部改正により地上4階以下かつ高さ16㍍以下の建物について木造化が可能になったこととその根底にある発想、公共建築物の木材の利用の促進に関する基本方針の変更に伴う地方公共団体の努力事項、木材の積極利用がもたらす社会貢献を振り返りつつ、市町村が定める木材利用方針に配慮し公共工事による地方創生や環境保全の観点から紀州材利用への高配を願う内容。同協議会と市町村を仲介する同局によると、17日(火)に北山村と那智勝浦町と新宮市の各首長を表敬するという。

(2020年11月14日付紙面より)

要望書を受け取る西前啓市町長(右)=12日、古座川町役場本庁
要望書を受け取る田嶋勝正町長(右)=12日、串本町役場本庁
2020年11月14日
4 景観守るためきれいに
 那智勝浦RCが清掃活動  

 那智勝浦ロータリークラブ(那智勝浦RC、山田善清会長)は12日、那智勝浦町の熊野古道・大門坂の石碑周辺で清掃活動を実施した。会員約10人が参加し、草刈り機やはさみ、ほうきなどを手に草刈りやごみ拾いに取り組んだ。

 活動は同クラブ恒例の社会奉仕活動の一環で、毎年取り組んでいる。「大門坂」の石碑は高さ約2・5㍍で地元の自然石(火成岩)で作られており、同クラブの創立50周年と世界遺産登録を記念して2004(平成16)年に寄贈された。現在では古道を歩く観光客らにとって人気の撮影ポイントになっている。

 山田会長は「大門坂の玄関として観光客の皆さんが写真を撮影するスポットに定着しています。新型コロナウイルスの影響で例年に比べて人は少ないですが、訪れてくれる皆さんのためにも景観を損なわずに世界遺産を守るため、今後も取り組んでいきたい」と話していた。

(2020年11月14日付紙面より)

雑草を取り除くなどして作業を進める会員たち=12日、那智勝浦町の大門坂
清掃活動に参加した皆さん
2020年11月14日
5 新宮、近大新宮が近畿大会へ
 県高校空手道新人大会兼近畿大会予選  
2020年11月14日
6 明るい社会を創る一助に
 新熊野少年野球大会などが開幕  
2020年11月14日
7 熊野森林学習推進協会に緑化功労賞  和歌山県が活動を評価  
2020年11月14日
8 二季咲きの桜咲く  新宮市のタウンガーデン  
2020年11月14日
9 「マスクをありがとう」  市社協がマリア保育園に  (新宮市 )
2020年11月14日
10 快適で健やかな生活を  日本環境開発㈱が電化製品を寄贈  (新宮市 )
2020年11月14日
11 二つのコンクールで表彰  下里とも子ガーデン  (那智勝浦町 )
2020年11月14日
12 救急活動の向上を目指す  分署も加わり合同訓練に励む  (熊野市消防署 )
2020年11月14日
13 町防災拠点施設を見学  鵜殿保育所の5歳児が  (紀宝町 )
2020年11月14日
14 懐かしい風景が並ぶ  「東紀州の昭和」写真展  (24日まで )
2020年11月14日
15 悪質訪問販売や詐欺に注意  高齢者見守り隊と紀宝署が啓発  (紀宝町 )
2020年11月14日
16 良好な口腔保つ知識学ぶ  介護予防「ころころ教室」で  (串本町 )
2020年11月14日
17 178人が32ホール回り競う 第14回町社協主催グラウンドゴルフ大会 (串本町)
2020年11月14日
18 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第24回】10代こそ食育を!  

 子どもの食事について、親が悩むのは幼少期が多いですよね。偏食や遊び食べも、気になるのは小学校低学年くらいまでではないでしょうか? でも、実は大人になってからの食意識には、小学校高学年くらいからの食生活が大きく関係しているんです。厚生労働省の対象特性別健康づくりのための食生活指針では、学童期は食習慣の完成期、思春期は食習慣の自立期とされています。つまり学童期に身に付いた食習慣が思春期の食意識を決定するということですよね。小学校高学年から中学生は、この移行期間に当たるのではないでしょうか?

 この時期の食生活が大切だと思う理由の一つは、「記憶に残りやすい」という点です。「子どもの頃の食卓」として思い出すのは、おそらくこの10歳から15歳くらいの頃ではないでしょうか? 食卓がどんな雰囲気だったか、どんな会話をしていたか、といった記憶も大人になるまで残るかもしれません。そしてその記憶こそが食育だと私は考えています。小学校高学年になると、食材の味や料理の知識も、ある程度持ち合わせています。学校で栄養のことなども学びますし、調理実習も経験しているかもしれません。では家庭では何が必要なのでしょうか?

 この頃の食卓で、将来に大きく影響するのが「自発的コミュニケーション」だとする研究があります。「自発的」つまり子どもが自ら話すことをきっかけとした会話ということですね。年齢が上がるにつれ、子どもの自発的コミュニケーションが少なくなるのは、とても自然なことです。でも、だからこそこの時期、この「自発的コミュニケーション」が大切になるようです。そのためにできることが、二つあります。まず一つ目は、「自発的コミュニケーションを促すこと」。大人の話を聞かせたり、説教をするのではなく、子どもの話を聞こうと心掛けてみてください。質問に答える形から始めても大丈夫。それを習慣的に続けていくことで、食卓が会話の場という習慣ができて、自発的に会話をしてくれるようになります。そして、もう一つが食事の前後の「いただきます」と「ごちそうさま」のあいさつです。前出の研究論文にはこんな記述があります。「小学5年生の夕食共食頻度が週4日以上でかつ食事中の自発的コミュニケーションが多かったA群は、共食頻度が週3日以下で自発的コミュニケーションが少なかったD群に比べて、共食の重要性の認知が高く、食事前後の挨拶の実践頻度が高かった」(栄養学雑誌「家族との夕食共食頻度及び食事中の自発的コミュニケーションと食態度、食行動、QOLとの関連」、2014年)。食事のあいさつは、食卓におけるコミュニケーションの栓抜きだと私は思っています。黙って食べ始めるよりも、一言あいさつをすることで、会話への準備が整うのではないでしょうか?

 子どもたちが食の自立を果たし、健やかな食生活を選び取れる大人になるように、今できることから始めてみてください。

(2020年11月14日付紙面より)

2020年11月14日
19 お悔やみ情報
  
2020年11月08日
20 観光客の利用のために
 市野々地区公衆トイレ完成  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町市野々地区の王子神社前にこのほど、公衆トイレが完成した。観光客や古道を歩く人々のために同区が要望していたもので、10月末に完成した。12月中の供用開始を予定しているという。

 古道を歩く人などにとって、「道の駅なち」から大門坂駐車場まではトイレがなかった。県道沿いにトイレはあるが、橋を渡るなど距離もあったため、同神社のトイレを年中開放し、区民らが清掃や管理などを行っていたという。

 しかし、利用者が多いことなどから同区は検討を重ね、町にトイレの建設を要望。土地は同区が無償貸与し建設に至った。

 町によると、建設費を含む当初予算が今年3月の町議会で可決され、6月に着工。先月末で施行が完了したという。当初予算額は1738万円。床面積が18・46平方㍍、建築面積が19・65平方㍍の木造製。男女別に加え、多目的トイレも完備されている。

 供用開始については和歌山県からの補助もあるため、業者の引き渡し後に県や町が検査を行い次第となる。なお、完成を記念したセレモニーなどの開催は予定していない。

 担当職員は「王子神社付近でトイレを求められる人が多いと聞いている。観光客の皆さまに広く利用していただけたら」と話している。

 同区の長雄正紘区長は「前区長の時からなので数年越しとなったが、完成して本当に良かった。駅からも4㌔足らずの距離。立派なものを造っていただき地元としてもありがたい」。

 清掃などについては「今後の打ち合わせになるが、町と契約して市野々婦人会の方々に当番制で清掃していただく形で進めている。きれいに大切に保っていきたい」と語った。

(2020年11月8日付紙面より)

供用開始を待つ完成した市野々地区公衆トイレ=3日、那智勝浦町市野々の王子神社前
2020年11月08日
21 木材の大切さを知って
 城南中で木工教室  (新宮市 )

 新宮市立城南中学校(中田善夫校長)で5日、紀南木材新緑会(野中亮伸会長)による出張木工教室があった。1年生45人が地域の特産品である紀州材で「ファイル棚」を作った。

 同会は製材業や林業、運送業など、木材に携わる若手経営者たちで構成する団体。紀州材に触れることで、子どもたちに木の大切さを知ってもらうことなどを目的に、2003(平成15)年から市内の小学校を中心に木工教室を開いている。今回の教室は技術家庭科の一環として行われ、生徒の保護者が同会の会員であるつながりや、同校からの強い要望もあり実現した。

 生徒は、会員から使用する木の特性と材質の紹介や注意事項の説明を受け作業を開始。のこぎりや金づちの使い方を教わりながら、丁寧に棚を完成させていった。

 吉田琴乃さん(13)は「高さが少し合わず、くぎが入りづらいなどもあって難しかったけど、楽しかった。小学校の時に授業を受けて工作は好きなので、また挑戦してみたいです」。

 野中会長は「子どもたちが6年生で取り組んでから1年しかたっていないですが、大きな成長を感じてうれしかったです。当地域では木が身近過ぎて当たり前になっていると思いますが、物作りを通して『山には宝物がいっぱい』ということを忘れずにいてもらえれば」と話していた。

(2020年11月8日付紙面より)

ファイル棚作りに取り組む生徒=5日、新宮市立城南中学校
2020年11月08日
22 新型コロナ対策も盛り込む
 成川地区タイムラインを策定  (紀宝町 )

 紀宝町成川地区を対象とした事前防災行動計画(タイムライン)が策定され、6日、成川中村多目的集会施設で説明会が開かれた。

 タイムラインは防災対応について「いつ」「誰が」「何を」するのかを取りまとめた行動計画。紀宝町が全国に先駆け導入し、町内では鮒田、高岡、大里、浅里の4地区で地区版のコミュニティ・タイムラインを運用している。

 町内5地区目となる成川地区は、昨年11月から始動し、今年1月の第2回会議では台風時の行動計画や役割分担を考えた。6月に説明会を開き、出水期に備える予定だったが、新型コロナの影響でこの日まで延期となっていた。

 成川地区タイムラインは、台風接近または上陸3日前から洪水発生までを5段階のステージに分け、取るべき行動と行動のきっかけを整理したもの。新型コロナ対策として▽分散避難▽避難所での感染症防止対策▽感染の疑いのある人の安全な避難―も加えた。

 今回の説明会には成川4地区の各自主防災会役員、民生委員ら23人が出席。NPO法人環境防災総合政策研究機構の作間敦さんが「ステージ4の台風最接近または上陸6時間前までに行動を完了させることが大事」と説明した。

 「これまでのような雑魚寝する避難は新型コロナウイルス感染症のまん延を招きかねないため、水害時の避難を見直す必要がある」とし、避難所の感染防止対策の徹底、分散避難の推進を求めた。

 また「タイムラインは実際に使って修正を繰り返して完成する。地区で話し合い、訓練や防災対応を実施し、修正を加えてください」と呼び掛けた。

 出席者からは「短時間大雨への対策を考えないといけない」との意見があり、新元明生・町特別参与は「町タイムラインで集中豪雨でも運用できるよう見直しを図っている」と伝えた。

(2020年11月8日付紙面より)

成川地区タイムラインの説明を受ける出席者=6日、紀宝町の成川中村多目的集会施設
2020年11月08日
23 巨大地震想定し津波避難
 各地区で訓練に取り組む  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は7日、「令和2年度町内統一津波避難訓練」を町内各地で実施した。今回は自主防災組織9組織や9地区が対象。発生が懸念される巨大地震を想定し、住民らは津波から身を守るため高台などに避難した。

 2014年に和歌山県が発表した同町の被害想定の死者数は、南海トラフで1万1700人、三連動地震で5200人。さらに津波避難困難地域に指定される地区が多いことから町では避難路整備や津波避難タワーの建設などを進めている。

 訓練は発災時に「必ず避難行動を取る」「情報の伝達」「避難所運営」などの行動を住民が実行できるように取り組んでいる。

 今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から参加を見送った地区や組織もあった。参加地区などにおいても、従来実施していた消火訓練などを行わず、規模を縮小する形となった。

 八反田地区では訓練参加者の集計を行わず、各家庭において避難路、非常持ち出し袋の点検などを実施したという。

 この日は南海トラフ地震が発生し、同町では震度5強~6強でマグニチュード8・7を想定。午前9時3分に訓練を告げるサイレンと放送が行われた。

 参加した勝浦四区の住民ら60人は雨の中、町立勝浦小学校プール付近に避難した。避難後はアルコール消毒などコロナ対策を行いながら、自主防災が所有する簡易無線機などで町災害対策本部(防災対策室)に避難状況などを伝達した。

 同区防災部長を務める梶信隆さんは「悪天候の中、多くの方が参加してくれた。いきいきサロンのおかげも大きいと思う。防災意識の高まりを感じます」。

 四区の西山泰一区長は「避難バッグの中身を訓練前に確認していただけたらありがたい。訓練は住民にとって良い機会となるので、今後も継続してほしい」と語った。

 なお、町では職員に対し、「【訓練】町職員安否確認メール」を送信し、安否確認や参集可否などを確かめた。

(2020年11月8日付紙面より)

懸命に訓練に取り組んだ=7日、那智勝浦町立勝浦小学校
2020年11月08日
24 岡鼻さん、岡本さんが優勝
 令和2年度クラブ、シニア選手権  (那智勝浦ゴルフ倶楽部 )
2020年11月08日
25 串本と新宮が県大会へ
 県小学生バレー選手権大会東牟婁地方予選  
2020年11月08日
26 コモウセンゴケが色づく  新宮市熊野川町で  
2020年11月08日
27 計765点を審査  第72回郡学校美術展  
2020年11月08日
28 アサマリンドウ咲き始め  神倉神社の参道沿いで  
2020年11月08日
29 しゃくとり虫を作ろう 子育てワークショップ (那智勝浦町)
2020年11月08日
30 学びの成果を披露  伝統文化親子教室発表会  (新宮市 )
2020年11月08日
31 紀州地域で初の快挙  「黒毛和牛の岡田」がHACCP認証農場に  (熊野市 )
2020年11月08日
32 畝を囲い楽しく収穫  三輪崎小1年生が芋掘り  (新宮市 )
2020年11月08日
33 お悔やみ情報
  
2020年11月03日
34 今季の漁を終えて帰港
 第七勝丸が無事戻る  (太地町 )

 再開2年目の商業捕鯨を終えた太地町漁業協同組合(脊古輝人組合長)の第七勝丸(竹内隆士船長、乗組員5人、32㌧)が2日早朝、太地漁港に無事帰港した。今季はミンククジラ29頭を捕獲した。〆谷(しめたに)和豊参事は乗組員に対し「事故やけが、病気もなく無事に戻ってきてくれてありがたい。来季に向けてゆっくりと英気を養ってほしい」とねぎらった。

 勝丸は4月3日夜に同港を出港し、宮城県や千葉県の捕鯨船と協力し、宮城県や青森県、北海道でミンククジラ漁の操業を行った。

 水産庁が定めるミンククジラの漁獲枠100頭に対し、船団で95頭を捕獲。うち29頭は勝丸が捕獲した。千葉県では国際捕鯨委員会(IWC)の規制対象外のツチクジラを4頭捕獲している。

 同漁協によると、今季は天候不良が続いたため、各漁場でも影響を受けたという。漁獲枠残り5頭だったが、天候の問題などを考慮して、先月27日に漁を切り上げた。

 今季の漁について〆谷参事は「昨年は調査も含まれていたが、今年からは本格的な商業捕鯨となった。全体的に天候が安定しない中、よく捕ってくれたと思う」。

 来季に向けては「場所や船の数などの課題をクリアし捕獲頭数を広げていきたい。そして多くの皆さまにクジラの肉を幅広く食べていただけたら」と語った。

(2020年11月3日付紙面より)

無事帰港した第七勝丸=2日午前4時ごろ、太地町の太地漁港
2020年11月03日
35 運転の限界感じ意識高める
 第4回自動二輪車運転講習  (串本LC )

 串本ライオンズクラブ(串本LC、大江規彦会長)が1日、串本町古座にある国保古座川病院跡地で第4回自動二輪車安全運転講習会を開いた。会員を含む愛好者24人が県警交通機動隊(泉政勝隊長)による指導の下、日頃の安全運転意識を高めるための講習に取り組んだ。

 安全運転の知識や技能の向上を図り事故抑止を目指す狙いで年次実施。今回も串本警察署の協力を得て同隊の指導を求め、会員制交流サイト(SNS)などを使った口コミで参加者を募ったという。

 穏やかな秋晴れの下で開会を迎え、主催者を代表して大江会長、警察を代表して泉隊長と同署交通課の楠間慎也課長がそれぞれあいさつをして無理をしすぎず安全な練習を促した。

 講習内容は運転前の安全点検とスラローム走行とオーバル走行の3種類で、同課の課員や串本LC会員が会場周辺の安全を確保。参加者は同点検の説明後、2組に分かれ前後半で入れ替わる形で各走行メニューに取り組んだ。

 公道では実施する機会が少ない急な加減速や急旋回を実践して自身の運転の限界を感じ、万が一限界に迫ったときの対処力を高めつつその領域に踏み込まない安全意識を経験で培うのが約2時間にわたって行われたこの講習の目指す成果。

 自らも愛好者の一人として、愛車持参で参加した大江会長は「事故を少しでもなくしていきたいという思いで同じバイク乗りの小森(正剛)さんらと一緒に警察と話し合い、交通機動隊のご協力を頂いて毎年この講習会を開いている。参加いただいた皆さんには講習を受けて技術が高まったからスピードを出すのではなく、いざというときの回避能力を高める機会にしてもらえれば」と実施に込めた思いを語った。

(2020年11月3日付紙面より)

交通機動隊の指導で講習に取り組む参加者ら=1日、串本町古座
講習会実施の思いを参加者に託す大江規彦会長
2020年11月03日
36 ごみを再び漂流させない
 古道を守る会が清掃活動  (那智勝浦町 )

 「なちかつ古道を守る会」(太田耕二代表)は10月29日、那智勝浦町北浜地区の海岸で清掃活動を実施した。10人が参加し、10月に発生した台風の影響で打ち上げられた多くの流木やごみを片付けた。

 会員によると、同所は台風が発生するたびにさまざまなごみが漂着しやすく、そのごみが再び漂流しないように近隣住民もごみ拾いを行っているという。

 ごみは流木をはじめ、ペットボトルなどのプラスチックごみや工事で使用する巨大なポリエチレン管や土のうなど。

 会員は、長い流木はのこぎりやチェーンソーで短く切るなどして一カ所に集め、崩れてこないように固定。そのほかの燃えるごみやプラスチックごみは町指定のごみ袋に詰めた。

 また、土のうなどは大量に砂が付着していることから、クリーンセンターに配慮し、洗い流してからごみとしてまとめた。

 太田代表は「これだけの人数で取り掛かるからこそなんとか片付いている。1人や2人では無理。浜は和歌山県の管理となるので集めた流木については振興局に申し入れをしようと思う」と話していた。

(2020年11月3日付紙面より)

清掃活動に取り組んだ会員の皆さん=10月29日、那智勝浦町北浜の海岸
流木などのごみを片付けた
2020年11月03日
37 自宅の災害リスクを知ろう
 丹鶴公民分館が防災訓練  (新宮市 )

 新宮市の丹鶴公民分館(西孝分館長)は1日、丹鶴体育館で令和2年度防災訓練「ハザードマップを使って自宅の災害リスクを知ろう」を開催した。市防災対策課職員がコロナ禍における避難行動について講話したほか、市社会福祉協議会による福祉相談、福祉用具の展示などもあり、約60人の地域住民が防災意識を高めた。

 市、市社協が協力し、地域住民の防災意識の向上を目的に行っている恒例の取り組み。先月11日の開催を予定していたが台風14号の接近に伴い、日を改めての実施に至った。参加者らはペンライトやネックライトなど、災害時に役立つグッズを土産として持ち帰った。

 開催に当たり、西分館長は「丹鶴地区は避難場所が少なく、どこに逃げたらいいのか不安に感じている人もいる。自分が住んでいる所の安全性や避難場所の確認を行う機会としてもらえれば」と呼び掛けた。

 防災対策課の櫻井勇太さんが「今、考えたい! 新型コロナ×災害」をテーマに講話。災害発生前に、市役所や気象庁の発表やハザードマップを基に安全性を確認することが大切とし「危険な場所にいる人は避難が原則です」と話した。

 ウェブ版新宮市ハザードマップの使い方についても解説。▽洪水・津波・土砂災害の危険箇所▽過去の浸水被害実績▽自宅の情報―の確認ができるとし「事前に確認し家族で共有を」。現在、冊子版ハザードマップの作成も予定していると述べた。

 避難所における新型コロナ感染リスク軽減のための「分散避難」に触れ、避難のために宿泊した市民の宿泊料金を割引する「市旅館等宿泊避難支援事業」の活用を推進した。

 櫻井さんは災害時における人権尊重や、避難所に避難する際のコロナ対策への協力などを求め「皆さんで過ごしやすい避難所にしましょう」と呼び掛けた。

(2020年11月3日付紙面より)

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