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2020年11月22日
1 「サクサクしておいしい」
 給食に「熊野なまず」登場  (新宮市 )

 新宮市で、市の第三セクターである新宮港埠頭株式会社(小池㬎二(けんじ)社長)が同市木ノ川の養殖場で完全養殖を手掛ける「熊野なまず」の給食提供が始まった。市立丹鶴幼稚園(下岡容子園長)では20日、「熊野なまずのフライ」が献立に登場。園児らは「お魚大好き」「サクサクしてる」などと感想を口にしながら、熊野なまずの味を堪能した。

 「熊野なまず」は同社が不純物のない地下水を使用し、産卵から稚魚の育成、成魚に至るまでを完全養殖している。国内で販路を広げる傍ら、アメリカ、EUのHACCP(ハサップ)を取得するなど、海外への輸出も視野に入れた取り組みを展開している。

 昨年から市内小中学校の教員や保護者、管理栄養士らへの試食を繰り返し学校給食への採用につながった。今週から熊野川小・中学校、高田小・中学校で提供が始まっており、来週には佐野保育所の献立に登場する。旧市内の小・中学校では来年1月からの提供を予定している。

 同社食品部の池内正巳・営業課長は、新型コロナウイルスの世界的流行の影響で、製品の海外輸出や、国内のホテルや飲食業者との取引が厳しい状況であるとしながらも、県内特産物の給食への積極的活用を促す(公財)和歌山県学校給食会への登録を済ませ、県内各校にサンプルを送るなどして給食への採用を広く呼び掛ける活動を実施。

 「調理しやすい」「骨がなくて食べやすい」「おいしい」など、各校や栄養士、給食センターの職員らからの評判は上々。最近では県内の介護施設にも納入を行い、施設利用者からも好評を得たという。

 丹鶴幼稚園では、「熊野なまず、おいしいですか」の質問に対し、園児らが「おいしいです」と元気に返答。下岡園長は「以前に試食をしたところ臭みがなくてびっくりした。食べやすく、子どもたちも喜んでいると思います」と話していた。

(2020年11月22日付紙面より)

「お魚大好き」熊野なまずの味を堪能=20日、新宮市立丹鶴幼稚園
2020年11月22日
2 免震オイルダンパーを交換
 新宮市庁舎  

 東洋・海邊特定建設工事共同企業体は21日、新宮市庁舎地下に設置されている免震オイルダンパーの交換工事を開始した。

 免震オイルダンパーは油の粘性を利用して建物の揺れを軽減する装置。2018(平成30)年、KYB株式会社およびカヤバシステムマシナリー株式会社が製造した免震・制振オイルダンパーに、検査データの改ざんが行われていたことが判明。問題の表面化に伴い、市庁舎に同社製品が使用されていることが分かった。庁舎地下1階に4基が設置されている。

 以降、市は施工業者である東洋・海邊特定建設工事共同企業体を交え、KYB側と協議を進めており、KYBの負担で全て交換することが決定していた。同社製品を使用した建築物は全国で1000近くに及ぶという。

 工事工程は▽免震オイルダンパーの搬入▽交換(4本すべて)▽旧免震オイルダンパーの搬出▽資材搬出・片付け。この日は全長2・7㍍、重さ505㌔の免震オイルダンパー4基が庁舎地下に搬入された。

 工事期間は23日(月・祝)まで(予定)で、搬出に伴い市役所駐車場の一部が利用できない場合がある。

(2020年11月22日付紙面より)

クレーンを使った搬入作業の様子=21日、新宮市役所
1基ずつ地下に運ばれる免震オイルダンパー
2020年11月22日
3 思いやりを行動に移す
 児童が高齢者疑似体験  (太地町社協 )

 太地町社会福祉協議会(岡本研会長)が福祉教育推進校に指定している太地町立太地小学校(宮本礼子校長)で18日、今年度3回目の福祉学習があった。4年生児童5人は同町社協や地域包括支援センターの職員の指導の下、高齢者の疑似体験に取り組んだ。

 福祉学習は児童がさまざまな人の立場や人生を体験することで、課題を自身で考えて福祉への学びを深めることが目的だという。

 1回目は全盲の体験や点字学習を、2回目は聴覚障害や手話を学んだ。

 岡本会長は「高齢者の方々の疑似体験を通してどんなことやどんなときが不便なのかを感じて考えてほしい。そしてその内容を聞かせてください」とあいさつ。

 同センターの谷口徹さんが福祉やその考えについて講話を行い、「けがが治らず歩けなくなってしまった場合に、『歩かなくても仕事ができる』『学校に通える』方法を考えることが大切になる。今日、疑似体験をする皆さんがお手伝いできることもあります」と述べた。

 続いて、児童は2人一組となり、片側の腕や足に重りや腰が曲がった状態をつくる装具を、視界が悪くなるゴーグルやイヤーマフなどを装着。もう一人の児童が起き上がりや歩行などの介助を実践した。

 そのほか、利き手の指にテープを装着し、指が使いづらい状態で箸を使用したり、自転車が後方から近づいた際の感覚などを学んだ。最後は車いす体験に取り組んだ。

 宮本校長は「福祉学習は良い機会になっています。体験を通して声掛けや介助の重要性を学んでいただき、優しい思いやりの心を身に付けてほしい。そしてその思いやりを行動に移す子どもになっていただけたら」と語った。

(2020年11月22日付紙面より)

高齢者の疑似体験を行う児童=18日、太地町立太地小学校
車いす体験にも取り組んだ
2020年11月22日
4 エ号遺跡などが国史跡に
 文化審議会が指定を答申  (串本町 )

 国の文化審議会(佐藤信(まこと)会長)が20日、串本町にある県指定史跡「樫野埼灯台及びエルトゥールル号遭難事件遺跡」を国の史跡として指定することを文部科学大臣に答申した。今後の官報告示をもって指定が発効する流れとなり、田嶋勝正町長は「同事件から130周年という大きな節目に国の史跡として指定されることをうれしく思う」と喜んでいる。

 同町内では熊野参詣道大辺路に続き2例目となる指定。「樫野埼灯台及びエルトゥールル号遭難事件遺跡」は▽遭難者墓地▽遭難者上陸地▽船甲羅▽樫野埼灯台旧官舎▽樫野埼灯台―を構成文化財とし、指定地面積は遭難海域も含むため約8万6238平方㍍となっている。

 史跡としての起点は1959(昭和34)年の「トルコ軍艦遭難者墓地」(=トルコ軍艦遭難慰霊碑一帯)の県史跡指定にあり、後に構成文化財としてエ号が座礁した岩礁・船甲羅(周辺海域を含む)と遭難者上陸地と樫野埼灯台旧官舎が加わり史跡名は「エルトゥールル号事件関連遺跡群」、さらに樫野埼灯台が加わり「樫野埼灯台及びエルトゥールル号遭難事件遺跡」と変遷。同審議会文化財分科会が現在の枠組みで審議をして国の史跡に指定することを決め、この日の答申に至った。

 国指定史跡としての位置付けは「近代における大規模かつ国際的な海難とその後の防災意識や日本とトルコとの国際交流・慰霊の歴史を明らかにする貴重な遺跡」となっている。

 田嶋町長は今回の指定の背景には樫野埼灯台旧官舎の整備や語り部による史実の顕彰、大島小児童をはじめとする住民による清掃活動など、さまざまな関わりを通して史跡を大切にしていることへの評価も含まれると捉え、各当事者に感謝。

 同事件は国際的な海難事故に対する全国的な支援活動として語り継ぐべきものだと認識を掲げ、今後について「関係団体と連携して史跡の維持管理に努め、ロケット打ち上げに伴う来訪者の増加も見込まれる状況なのでいっそう親しみやすい環境整備も意識しながらPRをしていきたい」と話した。

(2020年11月22日付紙面より)

史跡「樫野埼灯台及びエルトゥールル号遭難事件遺跡」の主な構成文化財
2020年11月22日
5 地域で働く卒業生から学ぶ  新翔高校で「先輩が先生」  (新宮市 )
2020年11月22日
6 「ジェームズ・ボンドの思い出」  ショーン・コネリーさん逝去に伴い  (那智勝浦町 )
2020年11月22日
7 高野坂で自然や歴史満喫  いきいきサロン東敷屋  (新宮市 )
2020年11月22日
8 紀伊半島一周の早期完成を  東紀州に高速道路をつくる会  (要望活動 )
2020年11月22日
9 建設地、尾鷲市営野球場で合意  東紀州ごみ処理施設の報告会  (紀宝町 )
2020年11月22日
10 必要なサービスを1冊に  社会資源ガイドブックを作成  (紀宝町 )
2020年11月22日
11 古座川町観光協会フォトコンテスト  令和2年度の入賞作品を紹介①  
2020年11月22日
12 2回目の引き換え始まる  生活支援商品券交付事業  (串本町 )
2020年11月22日
13 作品「慈愛」が県展で入選  潮岬の作家・杉本紘子さん  (串本町 )
2020年11月22日
14 170点の力作展示  第74回和歌山県美術展覧会  (新宮市 )
2020年11月22日
15 お悔やみ情報
  
2020年11月18日
16 釣り人などの転落想定し
 消防本部が夜間潜水訓練  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町消防本部(湯川辰也消防長)は16日夜、同町の那智漁港で夜間潜水訓練を実施した。参加した職員5人は暗闇の中で、捜索などのさまざまな訓練に取り組んだ。

 この訓練は年に2回行われ、今年度は1回目となる。同本部によると、釣り人などが夜間、海に転落したと想定し、訓練は本部で準備や出動するところから開始されているという。

 現場到着後は関谷好生(よしお)潜水隊長の指示の下、職員たちは迅速に装備を身に着け、それぞれの持ち場に就いた。訓練用の屋外用照明を点灯させ、一斉に海へ入水し、本番さながらの捜索活動に取り組んだ。

 また、この日は新人2人が参加しており、その教養訓練も兼ねて行われた。暗闇の中で潜水し、ライトの有無による視界の違いなどを学んでいた。

 関谷潜水隊長は「夜間の潜水作業はさまざまな事故の危険性もあるため、それらに注意しながら身をもって現場での体験をしてもらうことが目的」。

 訓練を通して「実際に事案が発生した際は現場到着を早め、迅速な行動が行えるように取り組んでいる」と話した。

(2020年11月18日付紙面より)

暗闇の満潮の中、訓練に取り組んだ=16日夜、那智勝浦町の那智漁港
訓練内容の確認などを行う
2020年11月18日
17 生徒3人が入賞し感謝状も 本年度中学生税作文表彰で (西向中)

 串本町立西向中学校(山下哲治校長、生徒13人)で16日、中学生の税についての作文表彰があり、新宮税務署管内で最高位となる大阪国税局長賞に入賞した岡野明音さん(3年)ら生徒3人が賞状の伝達や贈呈を受けた。併せて新宮納税貯蓄組合連合会から同校へ感謝状が贈られた。

 税を考える週間(11月11~17日)の記念行事として回を重ねる同表彰。例年は式典を開いてたたえているが、本年度は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため式典を中止し、高校生の税の作文表彰と同様に入賞者を訪ねる形を取っている。

 中学生の税についての作文表彰は本年度、全国で約31万4000編、同局管内で6万938編の応募があり、同局長賞は同局管内から16編が選ばれている。同署管内では那智勝浦町立下里中学校の生徒作品以来3年ぶりの入賞。岡野さんと共に雑賀和さん(3年)の作品が東牟婁郡町村会会長賞、潮﨑芽依さん(3年)の作品が新宮納税貯蓄組合連合会特選にそれぞれ選ばれている。

 この日は新宮・東牟婁租税教育推進協議会会長でもある新宮税務署の石橋裕署長と新宮納税貯蓄組合連合会の森川起安会長ら一行が来校。生徒教職員一同で見守る中、石橋署長から同局長表彰、森川会長から他2賞と感謝状を生徒3人や山下校長に伝達、贈呈した。

 岡野さんは今回、自身の経験から得た気付きと関心の高まりをつづった作品「繋(つな)がり」を応募。表彰を受け「書いている時はこんな大きな賞をもらえるとは思っていなかったので、すごくうれしいし、家族に助けてもらい自分も頑張って書いたことが伝わったのかなと思う。これからもっと税について考え、大人になると税を納める機会も多くなるのでしっかりとした大人になれるよう頑張ろうという気持ちになった」と喜びや気持ち改まるところを語った。

 同校は21日(土)に開く文化祭の中で作品発表の場を設け、3人それぞれの思いを生徒教職員とその家族で分かち合うとしている。

(2020年11月18日付紙面より)

(左から)森川起安会長、潮﨑芽依さん、雑賀和さん、岡野明音さん、山下哲治校長、石橋裕署長=16日、串本町立西向中学校
2020年11月18日
18 地区の現状や活動を発表
 地域支え合いにかかる勉強会  (新宮市 )

 新宮市と市社会福祉協議会は16日、市役所別館で「令和2年度地域支え合いにかかる勉強会」を開いた。市内の民生委員や福祉委員ら約50人が参加し、コロナ禍における地区の現状や今後の活動などを話し合った。

 勉強会は10月18日に同館で開催された地域支え合いフォーラム「みんなでつくろう!わがらのまち~しんぐうで暮らし続けるために今できること~」を基に、新型コロナウイルスの影響により各地区が抱えている問題や、この先どのような支えや助け合いの活動ができるかなどの意見を出し合う機会の場を設けようと実施した。

 同フォーラムは、地域に必要な支え合いについて理解を深めることを目的に行われ、市では「住み慣れた地域で生き生きと暮らしたい」という市民の思いを実現するため、地域包括システムの構築を目指している。

 冒頭、同協議会生活支援コーディネーターの福島圭さんがフォーラムのプログラムを振り返り、参加者らから収集したアンケート結果を紹介。コロナウイルス感染拡大に配慮した地域福祉活動の展開として九つのポイント▽担い手同士で話し合う▽感染防止などについて担い手自身が正しい知識を身に付ける▽福祉活動の再開方法などを検討する▽活動に使える補助金・助成金などを活用する▽利用者が安心して参加できるように適宜情報を提供する▽福祉活動などの再開に向けて地域の理解を得る▽市区町村社協によるバックアップ・支援体制などを確立する▽ボランティア活動保険の加入▽全国取り組み事例を参考に新たな地域住民などによる福祉活動を創設する―を挙げた。

 意見交換では、参加者が8グループに分かれてコロナ禍でも可能な活動やできないこと、対策などを協議。「児童の下校時の見守りの実施」「ふれあいサロンは再開のめどが立っていない」「3密が避けられない状況が多い」など、さまざまな現状を発表していた。

(2020年11月18日付紙面より)

さまざまな意見を交換し話し合う参加者=16日、新宮市役所別館
2020年11月18日
19 来年のえと「丑」絵馬 熊野本宮大社が新宮駅へ 

 田辺市本宮町、熊野本宮大社の九鬼家隆宮司が17日、新宮市徐福のJR新宮駅を訪れ、来年のえと「丑(うし)」の絵馬を渡した。熊野三山の絵馬がそろい次第、改札付近の駅ホームに飾られる。

 スギで作った絵馬の大きさは縦98㌢、横157㌢。新型コロナ終息と「困難な中にあっても新たな目標を掲げ、自分の歩幅で進んでほしい」との願い、そして国内外の医療関係者への感謝を表し、青い丑を描いた。

 背中の新宮市をイメージした緑色のくらには、市のキャッチフレーズ「海・山・川が輝く 世界遺産のまち」から抜粋した「山海川」の文字を揮毫(きごう)した。

 九鬼宮司は「新型コロナが一日でも早く終息し、各駅に再びにぎわいが戻ってくれば。多くの人にとって明るい一年であってほしい」と述べ、運行の安全を願った。

 同駅では、11月単月で約50%、年度ベースでは60%以上、収入が落ち込んでいるという。小谷典史駅長は「6月に新宮駅に赴任してきたので、初めてのことで感激している。一日でも早く終息し、熊野の地に多くのお客さまが来ていただける日が来ることを心から願っています」と話していた。

 この日は、同市徐福の熊野御坊南海バス株式会社と新宮警察署を交通安全慰問した。毎年実施しており、九鬼宮司が肌守り、ステッカーを授けた。

(2020年11月18日付紙面より)

小谷典史駅長(左)に絵馬を手渡す九鬼家隆宮司=17日、新宮市徐福のJR新宮駅
2020年11月18日
20 3校代表6人が書評で競う 中学生ビブリオバトル大会 (串本町)
2020年11月18日
21 かかりつけ医に「まず電話」  相談・診療・検査体制を見直し  (和歌山県 )
2020年11月18日
22 部落の歴史に学ぶ  人権教育地方別研修会で外川正明さん  (和歌山県教委 )
2020年11月18日
23 ドッジボールで真剣勝負  新翔高校でクラスマッチ  (新宮市 )
2020年11月18日
24 児童が聴覚障害を学ぶ  太地小で講師招き福祉学習  (太地町社協 )
2020年11月18日
25 会員力作の寒蘭を楽しむ  太田川蘭友会が展示会  (那智勝浦町 )
2020年11月18日
26 近隣市町の飲食や雑貨並ぶ  ブルービーチナチマーケット  (那智勝浦町 )
2020年11月18日
27 まちなか散策楽しむ  遠足で新宮市に出向く  (うどの幼 )
2020年11月18日
28 日本一を願いながらプレー  巨人のセ・リーグ優勝を祝う記念GG大会  (紀宝町 )
2020年11月18日
29 心一つに合唱など披露  矢渕、相野谷中が文化祭  (紀宝町 )
2020年11月18日
30 お悔やみ情報
  
2020年11月07日
31 上がり子、中止決定 熊野速玉大社「御燈祭り」 

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)の摂社、神倉神社で営まれる、熊野地方に春を呼ぶ「御燈祭(おとうまつ)り」(2月6日)。来年の斎行についてこのほど、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、上(あ)がり子の参加を中止し、関係者のみで神事を執り行うことが決定。5日に同大社、神倉奉賛会、神倉青年団が発表した。

 熊野速玉大社例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」と合わせて国の重要無形民俗文化財(重文)の指定を受ける「御燈祭り」は、新年における「火の更新」を意味する勇壮な祭り。毎年、全国から大勢が祭りに参加し、御神火を移したたいまつを手に一斉に神倉神社を駆け下りる。

 このたびの決定は、全国的にコロナ感染症のクラスター発生防止についてあらゆる取り組みが行われている中、2000人以上の上がり子が神倉神社山門内に集結することによって長時間の3密状態が避けられない状況であることを考慮。上がり子の安全と健康を最重要視する運びとなった。報道関係者や一般撮影者の入山も禁止となる。翌7日の御燈祭り奉祝祭、餅まきも中止。

 斎行に関して、同大社、神倉奉賛会、神倉青年団、市観光協会で御燈祭り検討委員会を開催。新宮警察署や市消防本部、市消防団、新宮森林事務所、新宮少年相談センター、新宮小売酒販組合、御燈祭りを守る会など関係機関と協議を重ね、また、和歌山県危機管理局、県福祉健康部感染症対策班および県神社庁などの助言も得ながらこのたびの決定に至った。

 祭り当日は15人以内の神職と介釈(かいしゃく)のみで入山する。中止に関して、介釈を務める神倉青年団の中山忠吏団長は「新型コロナの情勢に敏感になる人が多い中、上がり子の健康を第一に考え中止に至った。当日は新型コロナの終息を願い、神職の指示に従って厳粛に滞りなく任務を遂行したい」。

 上野宮司は「中止の決定に至るまで葛藤はあった。残念だが健康と安全を考えた結果。長い時代の中で同じような苦労はあったのでは。その中で祭りをどう伝えていくかを模索しながらこれまで続いてきたことと思う。今年は、家から神倉山を見て、手を合わせてほしい」と思いを語った。

  □     □

■御燈祭り当日の日程

※当日(2月6日)夕刻以降、神倉神社付近への車の参入は避けること

▽午前10時 かがり御供(ごく)奉製

▽午後5時10分 介釈、神倉神社で修祓(しゅうばつ)の後、熊野速玉大社に向かう

▽午後5時50分 神職、介釈一行同大社を出発し、神倉神社に向かう

▽午後6時20分 神倉神社到着

▽午後7時10分 御神火をおこし、神事開始

▽午後7時30分ごろ 大たいまつを先頭に下山開始

▽午後7時35分ごろ 中ノ地蔵に到着、拝礼

▽午後7時40分 神倉神社社務所に到着。拝礼後、阿須賀神社へ出発

▽午後8時 阿須賀神社に御神火を奉安し奉幣を奉る

▽午後8時30分 熊野速玉大社に御神火を奉安し奉幣を奉る

(2020年11月7日付紙面より)

今年の御燈祭りの様子
上がり子の中止に関して思いを語る上野顯宮司=5日、熊野速玉大社
2020年11月07日
32 まちの憩いの場に
 タウンガーデンで花の植え替え  (新宮市 )

 新宮市保健センター隣の花壇・タウンガーデンを管理するボランティアグループ「タウンガーデン」(平田裕子代表)は5日、同所で花の植え替えを行った。会員10人が、秋から冬に咲く花を植えた。

 この日に植えた花はパンジー、ビオラ、ハボタンの3種類。今後も随時、ナデシコやカンパニュラ、クローバー、金魚草などさまざまな花を植えていく予定になっている。会員たちは花壇を囲み、協力しながら丁寧に作業を進めていった。

 平田代表は「季節の変わり目に花を植え替え、大勢の方たちに見てもらい楽しんでほしい。まちの中で少しでも座って休むことのできる憩いの場にもなってもらいたいですね。コロナ禍で引きこもりがちになりそうな毎日ですが、まちのシンボルの一つになってもらえれば」と話していた。

(2020年11月7日付紙面より)

植え替え作業に取り組む会員たち=5日、新宮市のタウンガーデン
2020年11月07日
33 じゃばらの収穫始まる
 例年並み110㌧見込む  (北山村 )

 日本唯一の飛び地の村、北山村で6日から、特産品「じゃばら」の収穫が始まった。女性たちが色づいたものを枝切りばさみで丁寧に切り取り籠へと入れていった。今年の収穫量は例年並みの約110㌧の見込みで、作業は12月中旬まで続く予定となっている。

 じゃばらは温暖多雨な気候で寒暖差が大きい同村の自然条件が生み出したかんきつ系の果実。ユズや紀州みかんの自然雑種とされており、江戸時代から村に分布したとされている。名前は「邪(じゃ)を払う」からきているという説がある。大きさはテニスボールほどで、疲労回復に良いとされるビタミンAとC、風邪予防に効果があるカロテンを含むなど栄養価に優れ、皮には抗アレルギー作用があるフラボノイド成分が多く含まれている。

 じゃばらは株式会社じゃばらいず北山と村じゃばら生産協同組合に加盟している農家30戸の計8㌶ほどの畑で約5000本を栽培。生しぼりやジュース、ぽん酢、ジャム、シャーベットなどさまざまな商品があり、昨年度の売り上げは約4億7500万円だった。本年度は約6億円を見込んでいる。

 北山振興株式会社じゃばら農園管理責任者の宇城公揮さん(44)は「夏場に雨が少なく木が枯れそうになるなどの心配がありましたが、みんなで手入れに力を入れて無事に成長させることができました。今年は実もしっかりしており、品質の良いものが育ちました」と話していた。

 予約はインターネットや電話で受け付けている。問い合わせは村じゃばら村センター(電話0735・49・2037)まで。

(2020年11月7日付紙面より)

じゃばらを収穫する地元農家=6日、北山村
2020年11月07日
34 本州最南端ジオコースを紹介
 サイクリング動画制作し公開  (東牟婁振興局 )

 東牟婁振興局がこのほど、サイクリングPR動画「KINAN Cycling Team 山本大喜選手 熊野を走る」を制作し、動画サイトでの公開を始めた。

 この動画は、サイクリングを通じて熊野地方の魅力を伝え県内外からの誘客につなげることを狙い、NPO法人「SPORTS PRODUCE 熊野」が擁する県内唯一の自転車競技チームの協力を得て制作。

 県サイクリングコースの一ルート「本州最南端ジオパークコース」の魅力や地域柄を語りながら紹介する内容で、同局企画産業課の職員が「自転車で出会う熊野の魅力」をコンセプトにして企画、撮影、編集を担当した。

 シーンとして橋杭岩や南紀熊野ジオパークセンター、一枚岩や虫喰岩なども収録。ドローンやウエアラブルカメラ、一眼レフカメラなど撮影手法の多彩さにもこだわっているという。

 公開先は動画サイト「YouTube(ユーチューブ)」の熊野エリア観光ちゃんねる(サイト内検索で検索可)。同局や同チームの公式ホームページ、同課公式フェイスブック、熊野エリア観光推進実行委員会公式ホームページやフェイスブック、南紀熊野ジオパーク推進協議会公式ホームページにおいて、外部リンクをたどっての閲覧もできる。

 山本選手は奈良県平群町出身、24歳。現在は同チームに所属し、新宮市に在住し主に同局管内でトレーニングを続けている。第38回アジア選手権ロードレース(U―23)優勝、2018年全日本選手権個人タイム・トライアル(U―23)優勝、第54回西日本ロードクラシック広島大会(Day―1)優勝、と実績を重ねている。

 今回紹介するルートは串本駅を発着点にし、橋杭岩~虫喰岩~一枚岩~串本海中公園~潮岬灯台を巡る全長約65㌔の初・中級者向けコース。詳細は和歌山県サイクリング総合サイト「RIDE ON WAKAYAMA」を参照。

 今回のルート以外にも管内にかかるルートが複数あり、現時点では未定だが同課は同チームと引き続き話をする中で第2、3弾に挑戦できればと話している。

(2020年11月7日付紙面より)

公開を始めたサイクリングPR動画のサムネイル画像(東牟婁振興局企画産業課提供)
虫喰岩前を疾走する山本大喜選手(同提供)
2020年11月07日
35 仲間たちの声援受け力走
 東牟婁地方中学校秋季陸上競技大会  
2020年11月07日
36 8組16人が熱戦を展開
 新宮市民スポ祭硬式テニス  
2020年11月07日
37 優勝は漁野さん、北岡さん
 那智勝浦町総体グラウンドゴルフ大会  
2020年11月07日
38 清掃通して浜辺を活性化  三輪崎海岸で有志らがクリーン作戦  (新宮市 )
2020年11月07日
39 避難場所や経路を把握  新宮高が防災訓練  (新宮市 )
2020年11月07日
40 日々の衛生管理にまい進  食品衛生優良施設にあづま寿司  (新宮市 )
2020年11月07日
41 今年もコガモ飛来  新宮市「浮島の森」で  
2020年11月07日
42 秋の恵みを収穫  はまゆう・こども園が芋掘り  (新宮市 )
2020年11月07日
43 色鮮やかに満開の世界  狗子ノ川の国道沿いをコスモスが彩る  (那智勝浦町 )
2020年11月07日
44 相野谷川で水生生物探し  生徒らが水質調査に参加  (近大新宮 )
2020年11月07日
45 写真で地域の魅力を発信  新宮市観光カレンダー販売中  
2020年11月07日
46 古田にコウノトリが飛来  2羽寄り添う姿が話題に  (串本町 )
2020年11月07日
47 6組が対戦し和深Bが優勝 第16回町社協主催ゲートボール大会 (串本町)
2020年11月07日
48 古座の海テーマに楽曲制作  KOOZAと共に南努さん  (串本町 )
2020年11月07日
49 2本のツリーに飾り付けを  パープル・オレンジリボン運動  (紀宝町 )
2020年11月07日
50 水谷福さん優秀作品賞に  薬物乱用防止ポスター  (紀南高校 )
2020年11月07日
51 サツマイモ掘りを楽しむ  うどの幼、鵜殿保の園児が  (紀宝町 )
2020年11月07日
52 弓神事、浦安の舞を奉納  井田神社で例大祭  (紀宝町 )