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2020年09月05日
1 キャンドルに祈り込める
 那智谷大水害遺族会が追悼式  (紀伊半島大水害から9年 )

 2011(平成23)年に発生した紀伊半島大水害から9年を迎えた4日未明、那智勝浦町井関の紀伊半島大水害記念公園で那智谷大水害遺族会(岩渕三千生代表)による追悼式があった。犠牲者の遺族ら25人が参列し、さまざまな思いを胸に死者・行方不明者数と同じ29個のLEDキャンドルに明かりをともした。

 例年、追悼式で使用するキャンドルは水害で同級生を亡くした井上絵里香さんが中心となり、町立市野々小学校などの児童や町内外の有志で作っっている。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止などの観点から中止となった。そのため、火を使わないLEDのキャンドルライトを用いることとなった。

 追悼式は午前1時から始まり、岩渕代表のあいさつ後、参列者が静かに黙とうをささげた。

 水害で妻と娘を失った寺本眞一さん(67)は「9年前の出来事が頭の中によみがえってくる。何もできなかったことを悔やみ、毎年思い出す。妻と娘には向こうで仲良くしてほしいと伝えた。コロナのこともあるが、今年も皆さま方が集まってくれていることがありがたい。息子もこの地域へ戻ってきてくれた。災害や産業などについて勉強してほしい」と語った。

 岩渕代表(59)は水害について「昨日のことのように毎年思い出す。29人の皆さまには那智谷の復興を見守っていただきたい」。今後起こり得る災害について、自分の身は自分で守る行動を心掛けてほしいと述べ「発生した事案などを後世に伝えることが重要。この先もずっと行事を続けていきたい」と話した。

(2020年9月5日付紙面より)

祈りを込める遺族ら=4日未明、那智勝浦町の紀伊半島大水害記念公園
今年も明かりがともされた
2020年09月05日
2 安全意識の強化目指す
 消防安全の日の誓い  (新宮市 )

 新宮市消防本部(越水薫消防長)の消防顕彰碑前で4日、「消防安全の日の誓い」があった。消防団員ら33人が参列し、顕彰碑前で黙とう。哀悼の意をささげるとともに、越水消防長が「常に危険と隣り合わせの現場活動の中で、職・団員一人一人が安全な活動ができるよう日頃から訓練や研修を重ね、市民の負託に応えることのできる職員に」と消防体制の全力のかじ取りと安全意識の強化を誓った。

 2011(平成23)年の紀伊半島大水害により、市消防団員2人が殉職した。市内では11人(消防団員除く)が亡くなり、1人が行方不明となるなど多くの市民が犠牲となった。甚大な被害が出たことを受け、市消防本部では安全第一意識のうえで活動することを誓い、同日を「消防安全の日」と定めている。同水害の翌年以降に採用した職員が54人中19人(35%)いることから、災害を風化させないことと、消防職員の安全意識を再確認する目的もある。

 越水消防長は9年前の大水害を振り返り「壮絶な光景は月日がたった今もなおわれわれの心に深く鮮明に刻み込まれ忘れることはできない」。

 台風9、10号の影響や今後本番を迎える台風シーズンに危惧し「現場活動においては経験に基づいた経験則で判断することが必要となる場面も少なからずある。若い職員の皆さんにおいては先輩職員からのアドバイスや教訓を真摯(しんし)に受け止め、また、先輩職員においては後輩育成のため、市民のためにさらなる尽力を」と訓示。

 「皆さんと一緒に市民の安心・安全を守ることのできる新宮消防となるよう、全身全霊で取り組む」と誓いを新たにした。

(2020年9月5日付紙面より)

顕彰碑に向かい、哀悼の意をささげた=4日、新宮市消防本部
2020年09月05日
3 世界の子どもにワクチンを
 キャップ3302個集める  (成川小児童会 )

 紀宝町立成川小学校(大藤伸之校長)の児童会(大植心晴会長)は3日、児童たちで集めたペットボトルキャップを紀宝町社会福祉協議会に寄贈した。児童たちの思いが詰まったキャップは、世界の子どもたちにポリオワクチンを届ける「エコキャップ回収運動」に生かされる。

 ボランティア活動として「人の役に立てることをしよう」と児童会役員で話し合い、回収運動に取り組むことを決めた。8月7日の1学期終業式では寸劇を交えて全校児童に運動の趣旨やボランティアの大切さを伝えた。

 2学期が始まった24日から回収したところ、4日間で3302個が集まった。キャップ860個で1人分のワクチンになることから、3・8人分の費用となった。

 児童を代表して大植会長(6年)をはじめ、副会長の七滝勇奈さん(6年)、書記の谷口綾菜さん(6年)、役員の玉置ましろさん(6年)、清水瑠嘉さん(5年)、谷口友絃君(4年)が社協職員にキャップを託した。

 大植会長は「予想以上に集まってうれしかった。全校児童が協力してくれたことに感謝しています。これからも活動を続けたい」と話していた。

 町内では、矢渕中学校ボランティア委員会や放課後児童クラブ「きほっこ」がこの活動に取り組んでいる。

(2020年9月5日付紙面より)

町社協職員(右)に3302個のキャップを託す児童会役員=3日、紀宝町立成川小学校
2020年09月05日
4 災害に強いまちづくりを
 大水害献花式で誓い新た  (新宮市 )

 新宮市は4日、同市熊野川町日足の熊野川行政局で紀伊半島大水害の犠牲者を弔う献花式を営んだ。田岡実千年市長、向井雅男副市長、速水盛康教育長、市幹部職員、久保智敬市議会議長をはじめ市議会議員ら約30人が参列。犠牲者の冥福を祈るとともに災害に強いまちづくりを誓った。

 献花式は例年、同町田長の道の駅「瀞峡街道 熊野川」の紀伊半島大水害慰霊碑前で実施しているが、今年は大雨、雷注意報が発表されていたことから急きょ会場を変更。参列者らは熊野川に向かい黙とうをささげた後、白い菊の花を供えた。

 田岡市長は「熊野地方に甚大な被害をもたらした紀伊半島大水害から9年の歳月が過ぎようとしている。犠牲となられた方々のみ霊のご冥福を心からお祈り申し上げます。この災害で亡くなられた方々の無念の思い、ご遺族の深い悲しみを忘れることなく、今後も災害に強いまちづくりに全力で取り組んでまいります」と誓った。

 式後、報道陣に対し「現在、台風10号が日本列島に近づいている。コロナ禍も重なる中、市としても市民の安心安全のために災害対策を最優先に気を引き締めて取り組んでいきたい」と決意を新たにした。

(2020年9月5日付紙面より)

多くの花が手向けられている=4日、熊野川町田長の紀伊半島大水害慰霊碑
追悼の花をささげる田岡実千年市長ら=同日、新宮市熊野川町の熊野川行政局
2020年09月05日
5 新宮高校、男子が全種目優勝 近畿高校選手権・全国高校選抜バドミントン大会県予選 
2020年09月05日
6 命令違反などで訓告処分  コロナ感染の消防職員  (那智勝浦町 )
2020年09月05日
7 過去10年で最高額の予算  コロナ対策など124億円  (那智勝浦町 )
2020年09月05日
8 1位に佐藤芳幸さんの「夕映え」  熊野ネイチャーフォトクラブ8月例会  
2020年09月05日
9 政府のマスクにワンポイント  工夫施し利用者に配布  (太地町 )
2020年09月05日
10 今シーズン7頭上陸  遅い時期の産卵に懸念も  (王子ヶ浜のアカウミガメ )
2020年09月05日
11 自分や相手の体よく知って 下里中で思春期講座 (那智勝浦町)
2020年09月05日
12 特別なウミガメセット  敬老の日の贈り物に  (ウミガメ公園 )
2020年09月05日
13 増える個体数と強まる対処  イノシシ有害捕獲数が急増  (串本町・古座川町 )
2020年09月05日
14 町長90歳以上在宅者祝う 町社協の敬老訪問始まる (古座川町)
2020年09月05日
15 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第19回】お総菜買ってもいいの?  

 まだ残暑が厳しい日が続きますね。コロナ禍でいつもとは違う夏が終わろうとしています。そして、また忙しい日々が始まりますね。私も、すっかり夏休みボケで、リズムを取り戻すのに四苦八苦しています(笑)。先日、「ポテトサラダ論争」が盛り上がったのは、皆さんもご存じですよね。スーパーで知らないおじさんに、「母親ならポテトサラダくらい作れ」と言われた話です。各メディアがこぞって取り上げ、いろんな意見が飛び交っていました。食育の話となると、すでに出来上がったお総菜はその対極のものだと思われがちです。イメージとして、食育=オーガニック・無添加と思われている方も少なくありません。ですが、私の考える食育は、お総菜オッケーです!忙しい毎日の中で、日々同じように食事作りに時間を割くのは、なかなか大変ですよね。私は、時間がない中食事を作り、余裕のない気持ちで食べるくらいなら、お総菜をゆっくり会話をしながら食べる方が、お子さんのためだと、本気で思っています。

 児童期の家庭での食生活が、大学生にどう影響しているかを調べた研究があります。この研究結果がとても興味深いのです。『児童期の中食(いわゆるお総菜やお弁当のことです)の頻度や、旬の食材や郷土料理の出現頻度は、(大学生になってからの)「現在の食環境」や「食事づくりへの興味」「食事での健康への配慮」などと、関連があるとは言えなかった』(長崎国際大学「大学生の児童期の家庭での食教育が現在の食生活に与える影響」、2014年)

 つまり、お総菜がその後の食生活に悪影響を与えることはないということだと私は考えています。ただ、お総菜には家庭で作るものより、味付けが濃く塩分が多いものもあるでしょう。その分の塩分などは翌日カバーするということを心掛けてみてください。私がいろいろな研究結果を見てきて思うのは、食事を用意するときに大切なのは、「家族のことを思って準備すること」。一番はこれだと思っています。疲れたとき、大変なとき、無理して食事作りに追われずに、お総菜を使ったり、外食してもいいんです。お総菜も家族のことを思って選べば良いんです。そして、できた時間で、その日あったことをいろいろと話しながら、一緒に食事を楽しんであげてください。一緒に食事を食べることは、子どもの自己肯定感を高めるだけでなく独立心も育みます。

 できれば、一緒にスーパーに行って、お総菜を選んではいかがでしょうか? 子どもが食べたいというものがあれば、「これだと野菜が足りないね、あと何を買えばいいかな?」と相談し合えば、これまた立派な食育です。

 どうか、知らない誰かの「良い母親像」に惑わされず、幸せな食卓で楽しい時間を過ごしてほしいと思います。

(2020年9月5日付紙面より)

2020年09月04日
16 子どもの見守りを強化
 「セーフティガードの日」を設定  (新宮警察署 )

 新宮警察署(小畑博昭署長)は、下校時における子どもの見守り活動を強化しようと毎月第1、3水曜日を「セーフティガードの日」と定めた。初日の2日には同署で出発式があり、小畑署長から訓示を受けた署員らがパトカーや白バイに乗り込み同署を出発。管内で警戒活動に取り組んだ。

 2015年、紀の川市で小学5年(当時)男児が刺殺された事件をきっかけに、和歌山県では毎月1日と15日を「きのくに子ども見守り強化の日」と定め、警察官や地域住民らが連携し子どもらの登下校時の見守り活動を行っている。

 同署では、下校時や夕刻時に子どもが被害に遭うケースが多いことから「セーフティガードの日」を設定。今後、関係ボランティア団体や少年補導員、市立少年センター、那智勝浦青少年センターと連携を図り、主に小学校児童の下校時の警戒活動を強化していくという。

 出発式には署員25人、関係団体約20人が参加。小畑署長が「ボランティアの方々と連携し、子どものさらなる見守り強化を図りたい」などとあいさつした。この日は、パトカー5台、白バイ2台、覆面パトカー5台、青パト5台が約1時間にわたり子どもらの見守りを実施した。

 中村光利・生活安全刑事課長は、不審者目撃情報などが下校時に多いことに対し「不安を抱えている保護者の方も多い。見守り強化によって住民の方に安心安全を届けることができたら」と話していた。

(2020年9月4日付紙面より)

子どもの見守り強化に向け警戒活動に出発した=2日、新宮警察署
2020年09月04日
17 クジラの生態など学ぶ
 下里小で海洋教育  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立下里小学校(泉一代校長)で2日、海洋教育の授業があった。この日は、4年生8人が太地町立くじらの博物館学芸員の中江環さんから生物の特徴などについて教わった。

 同校では毎年行われている授業だが、人の体とつくりの変動を学ぶことを目的に本年度から形式を変えて実施。同教育を通じて地域に生息するクジラやイルカのことを知り、郷土愛などを深める狙いもある。

 中江さんは研究の世界には動物の仲間分けのルールがあり▽生まれ方▽呼吸方法▽体のつくり―を紹介。イルカの雄と雌の見分け方や出産時には頭からではなく、尾びれから出ること、母乳の栄養分は人間の約4倍であることを写真や人形を使って説明した。

 クジラが進化した歴史や骨格、歯の形の種類、イルカとの違いなどの解説もあり、子どもたちは時折「すごい!!」「少し怖い」などと驚きの声を上げながら中江さんの話に耳を傾けた。

 渡瀬瑠生君(9)は「普段、目にしないことが多くて驚いた。クジラやイルカのことが勉強できてよかった」。中江さんは「生き物に対して興味のある子どもも多く、意欲的に話を聞いてくれました。授業を通して関心を持ってもらい、命の大切さなどを理解してもらえれば」と話していた。

(2020年9月4日付紙面より)

生物の特徴などについて学ぶ児童=2日、那智勝浦町立下里小学校
中江環さん
2020年09月04日
18 国道42号の事故防止が課題
 21日から秋の全国交安運動  (南郡交対協 )

 南牟婁郡交通安全対策協議会(会長・大畑覚御浜町長)による委員会が2日、御浜町役場くろしおホールであり、21日(月・祝)から始まる「秋の全国交通安全運動」期間中の取り組みを協議した。

 運動は交通事故防止の徹底を図ることが目的で、期間は30日(水)までの10日間。重点に▽子供を始めとする歩行者の安全と自転車の安全利用の確保▽高齢運転者等の安全運転の励行▽夕暮れ時と夜間の交通事故防止と飲酒運転等の危険運転の防止―を掲げる。

 委員会には大畑会長、副会長の西田健紀宝町長、顧問で紀宝警察署の濱口裕史署長、両町の関係者ら約20人が出席。あいさつした大畑会長は「管内では国道42号での事故が多く発生している。42号の事故防止が最大の課題で、住民の皆さんへの交通安全啓発にご協力を」と呼び掛けた。

 濱口署長は県内と管内の交通情勢を報告。8月末現在、県内では3万1607件(前年同期比6508件減)の交通事故があり、49人(同2人増)が亡くなった。

 管内の総事故件数は188件(同38件減)で人身事故は16件(同3件減)、死亡事故は発生していない。人身事故の大半が国道42号で日中に発生しており、濱口署長は「8月は人身事故が増加した。引き続き、注意が必要」。飲酒運転やあおり運転は積極的に取り締まるとした。

 協議会では運動期間中、街頭啓発活動やシートベルト着用推進モデル事業所の指定式、広報啓発キャンペーン、交通安全教室などに取り組む。

(2020年9月4日付紙面より)

協力を呼び掛ける大畑覚会長(左)=2日、御浜町役場くろしおホール

2020年09月04日
19 新庁舎開庁は来年7月予定
 議会質疑受けて当局明かす  (串本町 )

 串本町が1日、サンゴ台地内で建設中の役場新庁舎を来年7月に開庁する予定であることを明かした。

 新庁舎建設工事は昨秋、くしもと町立病院奥に建設予定地を得て着工。現在は建物の外観が見て取れる段階になっていて、同日現在で本年度末の工事完了を見込んでいる。完了後は引き続き庁内ネットワークの構築や新規備品の搬入など環境整備を進め、受け皿が整ったところで現庁舎からの機能移転となる。

 同町は完了後開庁までの準備にかかる予算を本年度一般会計補正予算〈第7号〉案において計上。同日から始まった同町議会9月定例会に上程して審議を求め、清水健太郎議員から準備予算の背景にあるスケジュールの確認を求めるなどの質疑を受け田中正文総務課長が田嶋勝正町長の承諾をその場で得て現在の考えを明かすに至った。

 その内容によると、来年6月末~7月初めに事前移転を進め、連休となる7月17、18、19日に通常業務にかかる部分の本移転をして20日に新庁舎を開庁する。事前移転と本移転の間で新庁舎竣工(しゅんこう)の式典や内覧などをできればと考えているという。明かすに先だって新型コロナウイルス感染拡大に伴う社会情勢の影響を懸念している現状も伝え、最終的に来年3月20日までの工期が延びる可能性がある(=以降の開庁も相応に延びる)とも申し添えた。

 役場新庁舎は現在の本庁、古座分庁舎、文化センター、地域保健センターに分散している各課を集約する設計。当局は庁舎移転にかかる事業の一覧や新庁舎内の見取り図に新規取得する備品と継続使用する備品を区別して上書きした資料などを提示して同案の承認を求め、議会は全会一致で原案承認した。

(2020年9月4日付紙面より)

くしもと町立病院奥で建設が進む役場新庁舎(先月17日撮影)。開庁は来年7月20日となる予定
2020年09月04日
20 防災を意識し連携深める  令和2年度「第1回ワーキング会議」  (新宮市 )
2020年09月04日
21 英語を学んでおもてなし  生涯現役スキルアップセミナー  (新宮市 )
2020年09月04日
22 緊急時の備えは大丈夫?  子育て支援セが「防災のお話」  (新宮市 )
2020年09月04日
23 弔いの気持ちを忘れず  土砂災害慰霊碑で供養営む  (新宮市熊野川町 )
2020年09月04日
24 台風10号による大雨を警戒  今年初の「タイムライン」始動  (紀宝町 )
2020年09月04日
25 役場旧庁舎はどこに?  敷地は西児童遊園地に  (串本町 )
2020年09月04日
26 活動制限や寒さ改善  女子生徒制服にズボン導入  (新宮高校 )
2020年09月04日
27 お悔やみ情報