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【検索ステータス】2020年04月の新聞記事一覧 
2020年04月29日
1 ガンバレ、ニッポン。負けるな、熊野。
 「コロナに負けるな」  (手作りマスクに込めた思い )

 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、マスク不足が叫ばれるようになってはや2カ月。いっときに比べマスク不足解消の兆しは見えつつあるものの、いまだ入手できない人が多いのが現状だ。

 そんな中、マスク不足を払拭(ふっしょく)しようと、趣向を凝らしたマスクを手作りする人が増加。好みの布で作ったマスクを身に着ける人々が、春、そして間もなく初夏を迎えようとするまちなかに彩りを与えている。

  □     □

 困難な状況にあっても女性のおしゃれ心は健在だ。「ガーゼが品薄」「耳に掛けるゴムが手に入りにくい」。そんな情報が流れるごとに誰かが代替案や代用品を提案し、手法などがアップデートされていく。今ではインターネットで「手作りマスク」と検索すると、無料型紙や彩り豊かな手作りマスクの画像などが日々更新されている。中には国が配布する布マスクの俗称「アベノマスク」を「ベツノマスク」「ウチノマスク」としてリメークしてしまうつわものも。

  □     □

 100年前のパンデミック(世界的大流行)「スペイン風邪」では、当時の日本の総人口約5600万人に対し約2400万人が感染したとされ、終息には丸2年を費やした。スペイン風邪の大流行をきっかけに、当時、主に炭鉱などで働く人たちの粉じんよけとして使用されていたマスクが一般に普及したという。

 しかし当時もマスクの供給が需要に追い付かず値段が高騰。さらに困難な状況に一山当てようと、マスクの「不正商人」が横行したという。

  □     □

 いまだ終息のめどの立たない新型コロナウイルス禍。このたびもマスクなどの転売が社会問題となったが、いつの時代も暴利商法を用いて不正を働く者がいる一方、しなやかに、そしてたくましく困難に立ち向かう人々の姿もある。このコーナーでは、鮮やかなマスクを身に着けた人々の笑顔にスポットを当てたい。

 「コロナに負けるな」。「手作りマスク」には、そんな人々の思いが込められているのではないだろうか。

  □     □

■マスクの写真募集中



 本紙では、自慢の「手作りマスク」を着用した写真を募集しています(マスク単体でも可)。あなたのすてきな「手作りマスク」の写真をお送りください。画像は「手作りマスク」コーナー宛てで、熊野新聞社フェイスブックもしくはメール(info@kumanoshimbun.com)でお送りください。

(2020年4月29日付紙面より)


2020年04月29日
2 会員に空間除菌剤を配布
 中止事業の予算を活用し  (古座川町老連 )

 古座川町老人クラブ連合会(奥根公平会長)がこのほど、全会員に首掛け式の空間除菌剤1個を配ることを決めた。近々入荷予定で、単位老人クラブ会長経由で会員に届けるという。

 24日にあった役員会で、新型コロナウイルス感染予防の観点から本年度前半の行事をすべて中止する判断をした同町老連。関係予算の新たな有効活用の方法を話し合う中で奥根会長(88)が身に着けている空間除菌剤が話題になり、それを全会員へ配って感染予防意識を喚起する方向へとまとまった。

 その空間除菌剤は薬局を営む娘夫婦が感染予防に役立てばという思いで託した品で、薬剤師として近隣の病院に勤めた経験を持つ夫・尾鷲恭二さん(68)は医療従事者が身に着けている状況を見て自身も3年ほど前から使っているという。奥根会長は「手洗いや消毒、マスクなど基本の対策の上乗せとして、人が集まる場所へ行かなければならないときに使っている」と利用の状況を語り、ただ配るのではなく感染予防の説明をし日頃の心掛けを高めながら配るとしている。

 同町老連事務局の同町社会福祉協議会によると、会下には12の単位老人クラブがあり総会員数は300人弱。今回は予備分も含めて320個を購入し、会員の感染予防に役立てるとしている。

(2020年4月29日付紙面より)

会員に配る空間除菌剤を紹介する尾鷲恭二さん(左)と奥根公平会長=27日、古座川町池野山
2020年04月29日
3 新型コロナ対策で独自支援
 事業主らに応援金など支給  (紀宝町 )

 紀宝町は27日、独自の新型コロナウイルス対策として、町に住民票または法人登記を有し県外に事業所、店舗などを構える中小企業・小規模事業者に支援金を、三重県の協力金交付対象外の全ての町内食事提供施設に応援金を支給すると発表した。

 県では「緊急事態措置」として、対象施設に休業または営業時間を午後8時(アルコール提供午後7時)まで短縮するよう要請し、協力した県内中小企業・小規模事業者(個人事業主含む)に協力金を交付している。

 同町は和歌山県と隣接し、県外で事業を展開する事業主などが多いことから、町では県外事業者向けの支援金として1事業者当たり最大25万円を交付する。29日から5月6日(水・振休)まで休業や営業時間の短縮といった三重県の要請に協力することなどが条件となる。

 応援金は、町内で喫茶店や飲食店など食事提供施設を経営し、県の休業要請に当てはまらない事業者に10万円を交付する。

 受け付けはいずれも5月18日(月)から6月5日(金)までで、郵送での申し込みとなる。申請書は町のホームページでダウンロードできるほか町産業振興課、町商工会でも入手できる。支援金、応援金ともに申請要件が異なるため、詳しくは町産業振興課(電話0735・33・0336)まで問い合わせを。

 町では5月13日(水)の臨時議会に一般会計補正予算として計上し、可決されれば5月末から交付を開始する。

 会見した西田健町長は「紀宝町に住民票を有しながらも県外で活躍する人が多い。厳しい状況にある施設の皆さんに町として応援金を交付し、持続・継続できるよう支援したいという強い思いを持って提案した」と述べた。

(2020年4月29日付紙面より)

独自の施策を発表する西田健町長=27日、紀宝町役場
2020年04月29日
4 手作りの桜で花見楽しむ
 グランドール紀の風  (新宮市 )

 新宮市佐野のサービス付き高齢者住宅グランドール紀の風(鈴木幹啓代表取締役、中村光德施設長)は23日、職員らが手作りした紙製の桜を飾った同施設内のテラスで「テラスでお花見お茶会」を開いた。マスク着用や互いの距離を空けるなど新型コロナウイルス感染対策を取った利用者は笑顔で外の空気を味わい、花見を楽しんだ。

 同施設では毎年、同市の黒潮公園で花見を行っているが、新型コロナの影響で実施できない状況となったため、今回の花見を計画した。

 桜の花は柔らかい折り紙で作成。利用者も手伝い、竹と段ボールで木の幹や枝を再現した。準備は1カ月ほど要したという。

 花見はグループごとに行われ、職員がシャボン玉を飛ばし、お茶やお菓子でもてなした。

 利用者は晴天の下、日光浴をしながら手作りの桜を鑑賞。「本当にきれい」とうれしそうに目を細めていた。また、花見待ちの利用者はバルーンアートなどを楽しんでいた。

 催しを企画した同施設管理者の森晶平さんは「新型コロナの影響で利用者の方が屋外へ出ることができないため、少しでも楽しんでもらおうと考えた。今回の催しが今後の良い思い出になってくれたら」と話した。

 中村施設長は「新型コロナの影響で面会が禁止になっているため、入居者の方やご家族にはご不便をかけ心苦しく思う。こんな時だからこそ、感染拡大には細心の注意を払いながら、笑顔でいられる環境を提供したい。その様子を写真に収めてご家族に送らせていただきます」。

 「来年こそは利用者の皆さまに屋外で思い切り空気を吸ってもらい、お花見を楽しんでもらいたい。そして最高の笑顔をつくっていきたいと思う」と語った。

(2020年4月29日付紙面より)

新型コロナ対策を取りながら手作りの桜の花見を楽しんだ=23日、新宮市のグランドール紀の風
順番を待つ利用者がバルーンアートに取り組んだ
2020年04月29日
5 村民に除菌スプレー配布  北山村が新型コロナ対策  
2020年04月29日
6 医療従事者支援の宿泊施設  新型コロナ対策で募集中  (和歌山県 )
2020年04月29日
7 漁業者などへの資金繰り支援  和歌山県が新型コロナ対策で  
2020年04月29日
8 運転免許更新業務休止  和歌山県警  
2020年04月29日
9 全国中学校体育大会中止へ  県中体連理事会は5月8日に会議  
2020年04月29日
10 高齢者や妊婦、優先的に  オークワが混雑緩和策  
2020年04月29日
11 経済支援策を審議  市のコロナ対策など議論  (新宮市議会 )
2020年04月29日
12 サツマイモ畑の整備進む  チームくまのがわも協力  (熊野川中 )
2020年04月29日
13 2人が藍綬褒章を受章  令和2年春の褒章  
2020年04月29日
14 不適切処理説明文書発出  住民説明会延期の旨交え  (古座川町 )
2020年04月29日
15 個々に気を付け健康守る  内外見据えて対策重ねる  (古座川町 )
2020年04月29日
16 一丸で国難を乗り切ろう  町長自ら町民に呼び掛け  (串本町 )
2020年04月29日
17 お悔やみ情報
  
2020年04月28日
18 花火大会の中止決定
 熊野徐福万燈祭運営委員会  (新宮市 )

 熊野徐福万燈祭運営委員会(委員長・田岡実千年新宮市長)は27日、市役所別館大会議室で今年1回目の委員会を開いた。第57回熊野徐福万燈祭(新宮花火大会)の事業報告と収支決算などを承認したほか、令和2年度の開催について審議。新型コロナウイルス感染症の全国的な拡大を鑑み、全会一致で中止が決定した。

 熊野徐福万燈祭は、秦の時代に渡来したと伝わる徐福の遺徳をしのぶために始まった花火大会。毎年8月12日に同市徐福の徐福公園で徐福供養式典が営まれ、翌日に熊野速玉大社下の熊野川河川敷を舞台に花火大会が催され、大輪の花火が夜空を彩る。昨年は約4万人(主催者発表)の観客が会場に訪れた。

 田岡市長は中止の意向について、新型コロナ感染症拡大と、それに伴う緊急事態宣言の全国拡大を受け「当市での感染例は報告されていないが、このような状況の変化と収束時期が予測できないこと、また、観客や関係者の方々の健康と安全確保を第一と考え決定した」と報告。徐福供養式典については、予定通り12日に規模を縮小し、関係者のみで実施する旨が伝えられた。

 委員からの「仕方がない」「やむを得ない」などの声を受け、田岡市長は「市民の皆さま、ご協賛いただいている皆さま、関係者の皆さまにこのような決定の報告をしなければならないのは苦渋の決断。一日も早く事態が収束し、来年は多くの方々にご来場いただき楽しんでいただけるような花火大会になるように努力していきたい」と思いを語った。

(2020年4月28日付紙面より)

昨年の花火大会の様子
熊野徐福万燈祭運営委員会で中止が決定した=27日、新宮市役所別館
2020年04月28日
19 町民にマスク10枚配布 3密注意など対策万全に (太地町)

 太地町は26日、新型コロナウイルス対策として町内4カ所の屋外で町民1人当たり10枚のマスクを配布した。3密を避けるため、引き換えを待つ町民が座る椅子は間隔を空けて設置、消毒液を各所に準備するなど万全に予防対策を取った。

 同町は7日に町コロナウイルス対策本部を立ち上げ、マスクの配布や緊急経済対策として、町民1人当たり5㌔の米を支給することを決定。24日に開かれた記者会見で三軒一高町長は「コロナ対策の基準は町民全員に行き届くこと」と話しており、今後も状況を見ながらさらなる施策を打ち出していくという。

 太地漁港ふれあい広場(通称・東の浜)には対象の大東区、小東区、新屋敷区の住民が集まった。住民は引換券を渡し、町職員からマスクを受け取った。

 小東区の網野美紀さん(28)は「最近はどこへ行ってもマスクが手に入らない状況だった。家族の分も頂けたので、すごくありがたい」と笑顔。今後、追加で配布されるマスク50枚や米5㌔の支給については「コロナの影響で仕事ができず、収入が減った世帯もあると思う。米やマスクの追加支給は本当に助かる。太地町民で良かったです」と語った。

 森尾伸総務課長は「コロナ対策として第1弾がマスク、続いて米の支給となるが今後も町民の意見を取り入れながら施策をどんどん進めていきたい」。懸念する点としては「高齢者の引きこもりを防ぎ、元気で過ごしていただくための福祉事業などがコロナでストップしている。高齢者の方々の健康被害を危惧しているため、一日も早い終息を願っている」と話した。

(2020年4月28日付紙面より)

マスクの配布が行われた=26日、太地町の太地漁港ふれあい広場
3密注意などコロナ対策が取られた会場
2020年04月28日
20 おウチで学べる学習サイト
 文科省がインターネットで支援  

 文部科学省は、学習支援コンテンツポータルサイト「子供の学び応援サイト」(https://www.mext.go.jp/a_menu/ikusei/gakusyushien/index_00001.htm)を開設し、臨時休業期間における学習に役立つコンテンツを紹介している。

 同サイトでは、さまざまな学習支援情報を小・中・高校生別、学習分野ごとに集約しており、学習レベルなどに合った内容を選択できる。

 内容は▽子供の読書キャンペーン~きみの一冊をさがそう~▽マスクの作り方▽子供の運動あそび応援サイト▽わくわくサイエンスリンク集―など盛りだくさん。また、奨学金・授業料などの減免に関する情報や、幼児教育、特別支援教育などの参考サイトも紹介されている。学校教師や保護者に対するリンクも充実している。

 LINE(ライン)で公式アカウントを友だち登録すると、自分に合った情報が送信されてくる。

 同サイトでは子どもたちに対し「学校の休業中は、夏休みや冬休みなどと同じようにいつも通りの生活リズムで過ごしましょう。必要のない外出はやめて、健康に気を付けましょう。家庭学習を行う場合には、このウェブサイトを参考にして、自分に合った学習内容を選びましょう。分からない場合は学校の先生や保護者の方などに相談しましょう」などと呼び掛けている。

(2020年4月28日付紙面より)

「子供の学び応援サイト」トップページ
LINEで友だち登録すると、自分に合ったコンテンツが送られてくる
2020年04月28日
21 GW見据えコロナ予防広報
 分団軽車両使い3日間実施  (串本町消防団 )

 串本町消防団(稲田賢団長)が26日、新型コロナウイルス感染予防広報に取り組み始めた。同日と5月2日(土)、4日(月・祝)の3日間、午前9時~正午に巡回広報をする内容。初日は出発式を営み、11ある分団にじかに思いを託して送り出した。

 全国的に感染が拡大する状況を受け、管内住民の予防を促すのが狙い。同ウイルスに対して町民の安全、安心を守るためにできることはないかと意識する中で田嶋勝正町長や寺島正彦消防長から提案があり、各分団が機動力に優れた可搬型小型ポンプ積載車(軽車両)を出動させる体制を整えて実働にこぎつけた。

 差し迫るゴールデンウイーク(GW)期間を見据え、わずか3日間で今回の体制を構築。出発式は同町サンゴ台にある消防防災センターであり、提案者の田嶋町長は施設閉鎖や事業自粛の状況とGW繁忙の懸念を振り返り「この地域から感染者を出さないこと、そして感染が全国的に収まることを願い、皆さんと共にこの連休の間を頑張っていきたい」、稲田団長は「町民の生命と財産を守るのが与えられた責務。串本町から感染者を一人も出さない意気込みで広報活動をする」と今回の広報にかける思いを寄せ、井道一馬副団長の指揮で出動する同積載車を送り出した。

 串本と潮岬の両分団は単独で3日間、有田・田並・和深と大島・須江・樫野と西向・古座・田原はチームを組んで3分団管内を各1日ずつ回る形で成果を目指すという。広報のアナウンス内容は4月が帰省の自粛や他都道府県からの帰省や転勤時の2週間の自宅待機、5月が不要不急の外出自粛や3密回避による感染予防の呼び掛けとなっている。

  □     □

消防本部も救急車両で予防広報



 串本町消防本部(寺島正彦消防長)も現在、救急車両を用いた同ウイルス感染予防広報を定期的に重ねている。

 この取り組みは、職員から複数挙がっている感染予防を目的としたアイデアの一つで、手のつけやすさからさっそく実働している。同町域は17日、24日と5月1日(金)の3日間、古座川町域は今月21日と28日(火)の2日間、同本部に予備車として備えている救急車両を午前9時~午後4時に出動させ、アナウンス巡回をしているという。

 寺島消防長は「防災行政無線でも呼び掛けをしているが、消防車両や救急車両による巡回広報は注目度が高く同無線以上に関心を持ってもらいやすいと思う。予備車を保守目的で走らせるときに併せてアナウンスを流すのが今回のアイデアで、予備車を使うので本来の救急業務が圧迫されることもない。新型コロナウイルスの感染予防は今とても大切なこと。この取り組みが一人でも多くの住民の皆さまの意識の高まりにつながることを願っている」と語った。

(2020年4月28日付紙面より)

分団車両を新型コロナウイルス感染予防広報へ送り出す田嶋勝正町長ら=26日、串本町サンゴ台
2020年04月28日
22 楽しさを伝える指導を
 新宮バドミントンスポーツ少年団代表・奥田清二さん  
2020年04月28日
23 ヤマドリゼンマイ立派な姿に  浮島の森のシンボル  (新宮市 )
2020年04月28日
24 接待の手土産で再び特選  主力商品「紀州梅真鯛梅」  (株式会社岩谷 )
2020年04月28日
25 「ひきこもりは特別じゃない」  紀宝町社協がDVD作成  
2020年04月28日
26 移動自粛を強く求める  大畑覚御浜町長  
2020年04月28日
27 感染防止に向けて重要な時期  大型連休中の外出、帰省は控えて  (西田健紀宝町長 )
2020年04月28日
28 ハマヒルガオが花の盛り  新宮市・王子ヶ浜海岸  
2020年04月28日
29 お悔やみ情報
  
2020年04月26日
30 「基準は全町民に行き届くか」 コロナ対策を三軒町長が説明 (太地町)

 太地町は24日、町公民館で町が取り組む新型コロナウイルス感染症対策についての記者会見を開いた。町民1人当たりマスク60枚の配布や、米5㌔の支給が実施される施策について三軒一高町長ら町幹部が詳細を説明した。

 同町は7日に同町新型コロナウイルス対策本部(本部長・三軒町長)を立ち上げ、これまで5回の会議を重ねてきた。21日には休校中の太地こども園、太地小・中学校の子どもたちへの弁当の無償配達が開始された。

 今回は町民1人当たりにマスクを60枚配布するとともに、緊急経済対策として町民(3005人、21日現在)1人当たりに米5㌔の支給が決まっている。米の支給は2回に分けて行われ、1回目に全世帯に5㌔ずつ届けられる。続いて2回目の支給は1世帯の残り人数分を配布する(1人暮らしなら1回目で終了。2人暮らしなら1回目に加え、2回目にもう1人分届けられる)。

 当日は町職員や町社会福祉協議会の職員が協力し配布を行う。また、町議会議員もボランティアで参加するという。

 三軒町長は「基準は全町民に行き届くこと。議会からも緊急事態なのでスピード良く進めてほしいと理解を得ている。こういった混乱がある時こそ町の出番。全町民の安心のために取り組みたい」と述べた。

 配布を米にした理由については「体温計などいろいろな案も出たが、全町民に行き届かなくてはいけない。家にいてほしいという願いもあり、議論を重ねた結果、米になった」と説明した。

 なお、今後も同様の対策は実施していく予定だとし、マスクについてはさらに50枚の配布を検討しており、前述の分を併せて1人当たり合計110枚の配布が行えるように進めているという。

(2020年4月26日付紙面より)

新型コロナウイルス対策について記者会見を開いた太地町=24日、太地町公民館
2020年04月26日
31 広報きほうが全国1位
 広報コンクール町村の部で  (紀宝町 )

 紀宝町が昨年発行した「広報きほう12月号」が日本広報協会主催の令和2年全国広報コンクール広報紙部門(町村の部)で全国1位となる特選(総務大臣賞)に輝いた。

 全国コンクールの入選は11回目で、特選に輝いた12月号では「性の多様性」をテーマに、その現状や当事者・支援者の思いなど13㌻にわたり特集を組んだ。

 特集ページでは性的マイノリティーを取り上げ、女性同性愛者、男性同性愛者、両性愛者、トランスジェンダーの各単語の頭文字を組み合わせたLGBTや支援団体などを紹介した。

 広報広聴係の愛野裕基さんと、田中健太郎さんが昨年8月から3カ月半かけて取り組んだ。愛野さんは「予想以上に評価を受けて驚きました。性の多様性について意識が広がればと思い取り上げました。年に1回の大型特集を目標に日々、取材活動に励んでいます。今後も町の話題を広く広報していきたい」と話していた。

(2020年4月26日付紙面より)

全国1位に輝いた「広報きほう12月号」と愛野裕基さん
2020年04月26日
32 クロマグロまた禁漁に
 採捕再開22日後に停止  (勝浦地方卸売市場 )

 3月末までの採捕停止期間を終えたばかりの「はえ縄船によるクロマグロ漁」が、6月30日までの上限枠230・9㌧(都道府県別知事管理漁業を除く)の80%に達したため早くも採捕停止となった。(一社)全国近海かつお・まぐろ漁業協会(全近協)が21日に協会所属船や関係者に通達した。

 規制は資源の減少が危ぶまれている太平洋クロマグロの管理のため国が定めた漁獲可能量制度(TAC法)によるもので農林水産大臣管理の同魚種大型魚(30㌔以上、エラハラ抜き26・1㌔以上)が対象。

 那智勝浦町の和歌山県漁業協同組合連合会(JF県漁連)勝浦市場が受け取った通達書によると22日までに漁獲したクロマグロは規制の対象外となっており、現在操業中の船が持つクロマグロは23日までに漁獲本数の報告がなされる。これらの船が国内各地の港に揚げる数量により残り20%の枠の消費を見ていく。同市場では規制前のクロマグロの水揚げは5月頭ごろまでと見込んでいる。

 勝浦地方卸売市場では24日早朝、3隻の船から253㌔の大物を含め26本のクロマグロが揚がった。宮崎県の船頭、第18漁雄丸の青木信裕さん、第1海伸丸の児玉博さんは採捕停止の知らせを受け、予定していた操業を切り上げて入港したという。

 2人は「コロナの影響と漁獲規制のダブルパンチだ。禁止になった後クロマグロが食いついたら、はさみで切らないといけない。食料やお金を海に捨てるようなもの。それが嫌でたまらんから急いで縄を上げた」と声をそろえながらも「1カ月ほどゆっくり休んでまた頑張る」と希望を持ち帰港の途に就いた。

 勝浦魚商協同組合の木下勝之組合長は「国が決めたことには従うしかないが、資源は回復してきているはず。あと少しの辛抱だと思っています」と話していた。

(2020年4月26日付紙面より)

船倉から次々に揚がるクロマグロ=24日、那智勝浦町の勝浦地方卸売市場
2020年04月26日
33 公園の利用を制限  新宮市  
2020年04月26日
34 生活に関する相談窓口  新宮市  
2020年04月26日
35 参拝時間など短縮 熊野本宮大社 
2020年04月26日
36 沿岸漁業経営守るため  JCFUが国などへ要請  
2020年04月26日
37 ペットへの一般的な衛生管理を  人へのコロナ感染事例はなし  (環境省、厚労省 )
2020年04月26日
38 オンツツジの咲く長井坂  新緑と花の癒やしの道  
2020年04月26日
39 花は心の癒やし  小山みすずさん宅の「オデマリ」満開  (新宮市 )
2020年04月26日
40 児童館はできないの?  なちかつ子どもいきいきプロジェクト  (那智勝浦町 )
2020年04月26日
41 ホタル保護を呼び掛ける  ほたるを守る会が啓発看板  (紀宝町 )
2020年04月26日
42 お悔やみ情報
  
2020年04月25日
43 飲食店に給付金など 28日臨時議会で上程 (新宮市新型コロナウイルス感染症対策本部)

 新宮市新型コロナウイルス感染症対策本部(本部長・田岡実千年市長)は24日、市役所別館大会議室で記者会見を開き、新型コロナウイルス感染症対策に係る市独自の支援政策などに関して説明をした。支援策に係る補正予算については28日(火)の臨時議会で上程する。

 市が打ち出す支援策は▽「新宮市飲食店経営持続化支援金」の給付▽水道料金の免除▽帰省自粛学生応援事業―など。国の特別定額給付金事業(仮称)などを含め、補正予算総額は29億9536万8000円。

 また、25日(土)から5月31日(日)までの期間、出勤に伴う職員間の接触機会を減らし、市役所業務の継続性を確保するため、土・日曜日も開庁し交代制勤務を実施する。平日の窓口の混雑の緩和を図り、来庁者の感染リスクを低下させる。対象職場は市役所本庁、三輪崎支所、高田支所、熊野川行政局、保健センター、水道事業所。

 会見に当たり、田岡市長は「幸いにも市では現在、感染者は発生していないが、不要不急な外出自粛要請を行う中、市民生活や地域経済は大きな打撃を受けている」とあいさつし、支援策の内容を説明。国の給付金についても「できるだけ早く市民の皆さんにお渡しできるように作業を進める」と報告した。

  □     □

 市が提案する支援策は次の通り。

■「新宮市飲食店経営持続化支援金」の給付

 売り上げの減少など大きな影響を受けている市内飲食店の支援のため、定額10万円を給付(持ち帰り、宅配専門店除く)。

■水道料金の免除

 市内の全使用者の5月請求分(4月検針分)の水道料金(基本料金および使用料金)を全額免除。

■帰省自粛学生応援事業

 市出身の学生に対して、帰省の自粛を求める代わりに地場産の米5㌔やレトルト食品、市長メッセージなどを「仕送り」して生活を支援する。

(2020年4月25日付紙面より)

新宮市新型コロナウイルス感染症対策本部記者会見の様子=24日、新宮市役所別館
2020年04月25日
44 三つの密に注意して
 まちなか商品券の引き換えについて  (那智勝浦町 )

 新型コロナウイルス感染症に関連する緊急経済対策として那智勝浦町は22日より「那智勝浦まちなか商品券」の引き換えはがきの郵送を開始した。引き換えは27日(月)から5月29日(金)まで町内郵便局で行われる。同町では引き換え時の混雑配慮や「三つの密」を避けるための対策を呼び掛けている。

 商品券は収入の減った町民と小規模事業者への支援が目的。同町では緊急事態宣言が発出されていることや、引き換え時には郵便局に多くの町民が集まってしまうのではいかとの不安の声も寄せられていることに触れ、「生活が苦しい方には一刻も早くお届けしたいと考えている。5月末まで期間があるため、引き換えを急がない方は郵便局が混雑しないよう配慮をお願いいたします」と呼び掛けている。

 対策としては▽引き換え場所を町内11カ所(紀伊勝浦、那智勝浦朝日、那智天満、那智勝浦港、那智宇久井、那智山、那智井関、色川、太田、下里、那智浦神)の各郵便局に分散▽郵便局に安全を確保する取り組みを依頼▽引き換えに行く人の誕生月での振り分け(奇数月生まれは奇数の日、偶数月生まれは偶数の日に引き換え)―などを挙げている。

 同町は「町としても感染予防対策を行っているため、町民の皆さまにもマスク着用やせきエチケットの徹底、発熱など体調不良の際は引き換えを控えるようお願いいたします。引き続き、手洗いなどの感染予防の取り組みをお願いいたします」と話している。

 問い合わせは那智勝浦町役場総務課(電話0735・52・4811)、観光企画課(電話0735・52・2130)まで。

(2020年4月25日付紙面より)

2020年04月25日
45 約束通り道中3カ所へ設置
 高池小前6年生制作の看板  (古座川町 )

 古座川町立高池小学校(大畑眞校長)の前年度6年生11人が卒業記念で制作したクマノザクラ道案内看板3基が23日、道の駅虫喰岩からクマノザクラのタイプ木を目指す道中に設置された。

 この看板は、同町観光協会(須川陽介会長)と連携したふるさと学習「クマノザクラ学習」の一環で1月下旬からデザインを練り、2月下旬から制作を開始。組み上げの段階に差し掛かった3月2日に新型コロナウイルスに伴う臨時休業が始まり、未完成で終わらせたくないと考え11人から残りの作業を引き受けた大畑校長が仕上げた。設置するまでには至らず、大畑校長は卒業時に11人と「必ず設置する」と約束をして仕上がった看板を預かっていた。

 他方、同協会は制作時に想定した設置場所3カ所の地権者と交渉を進め、諸事情で年度をまたぐ形となったが一通り協力を得ることができこの日の設置に至った。

 作業には同協会の須川会長と事務局職員2人、同校の大畑校長ら教職員3人、役場地域振興課職員1人が参加。タイプ木基準で手前約700㍍、約420㍍、約280㍍の県道沿いに見やすい高さを意識して打ち込んだ。

 看板の素材には、同校児童が6年来使う学習机の使用済み天板(65㌢×45・5㌢)を活用。描かれている内容は▽クマノザクラまで あと700m▽よっていってよ クマノザクラ この先420m▽いらっしゃいませ 楽しんでね★ あと少し280m―の3種類で、縦辺両端に長さ1・8㍍の支柱、横辺両端に装飾木を組み付けた形になっている。

 11人との約束を果たした大畑校長は「遅くなってしまったが、約束した通りに設置できて良かった。11人には来シーズン、この看板が役立つところを見て達成感を感じてほしい」とコメント。

 須川会長は「今日こうして子どもたちが作った看板を設置できたことは、本協会の『未来につなぐ』という点も含めてうれしく思うところ。今後も子どもたちと一緒に取り組みを続けていきたい」と語った。

 この日は道案内看板と併せ、11人が同協会主催の桜フェア開会行事に自主参加して取り組んだクマノザクラ卒業記念植樹用の看板も設置された。

(2020年4月25日付紙面より)

高池小前年度6年生制作の看板を設置する作業参加者=23日、古座川町池野山
2020年04月25日
46 「飛雪米」の田植え作業
 飛雪の滝百姓塾がブランド化  (紀宝町浅里 )

 「にほんの里100選」に数えられる紀宝町浅里で23日、町のブランド米「飛雪米」の田植えがあった。農事組合法人飛雪の滝百姓塾(木下起査央・代表理事)の会員が80㌃の田んぼに飛雪米の「結びの神」を植えた。

 百姓塾は2005(平成17)年に任意団体として誕生。11(平成23)年9月の紀伊半島大水害で甚大な被害を受けたが、翌年には農地の復旧に努め、15(平成27)年に法人化した。

 設立当初は耕作面積37㌃からスタート。年々、耕作放棄地を耕し、今では120㌃の水田を管理。昨年は約3・3㌧を収穫した。また、国や県の補助金を活用して環境美化や獣害対策にも取り組んでいる。

 結びの神は県農業研究所が12年かけて開発した品種。同地区では結びの神とコシヒカリを生産し、「飛雪米」としてブランド化した。熊野川と山々に囲まれ、豊かな水と土地で育った飛雪米は、ふっくらした食感が特徴だという。

 例年、名古屋市の岡谷鋼機の社員や「おもしろ大学」のメンバーなどを招き田植え体験を行っているが、今年は新型コロナウイルスの影響で中止した。

 8月中~下旬に稲刈りを予定しており、木下代表理事は「新型コロナの終息を願い、夏には稲刈りを体験してもらいたい。多くの人においしい飛雪米を食べてほしい」と話していた。

(2020年4月25日付紙面より)

ブランド米「飛雪米」の田植えを行う=23日、紀宝町浅里
2020年04月25日
47 町民にマスクを配布  太地町  
2020年04月25日
48 GW中の県外往来自粛について  堀順一郎町長が呼び掛け  (那智勝浦町 )
2020年04月25日
49 「シニアエクササイズ」を放送 ZTVで25日から 
2020年04月25日
50 道路の快適利用のために  県職員が恒例の清掃活動  (那智勝浦町・新宮市 )
2020年04月25日
51 弘法大師の命日法要  妙法山阿弥陀寺で御影供  (那智勝浦町 )
2020年04月25日
52 町民にマスクを無償配布  5月3日に引き換え実施  (串本町 )
2020年04月25日
53 釣りやキャンプの自粛を  熊野市  
2020年04月25日
54 医師不足改善に期待  医師宿舎16戸を建築  (紀南病院 )
2020年04月25日
55 九分咲きで満開間近  奥地謙一さん宅の牡丹桜  (那智勝浦町 )
2020年04月24日
56 那智勝浦町花火大会が中止
 新型コロナ感染拡大防止のため  

 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、8月11日(火)に予定されていた那智勝浦町花火大会の中止が決まった。町の夏の風物詩である花火大会が現在の形式になってからの中止は初。

 同町によると、感染拡大防止のため、花火大会実行委員会の会議は設けず書面による決議で中止を決定した。賛成多数だったが、委員からは「延期での検討はできないか」「終息後に開催しては」などの意見も上がったという。

 花火大会は、町民手作りの大会を基本理念に、これまで13回開催されてきた。那智湾を舞台に1万発の花火が大輪を咲かせ、昨年は海の章、追善供養、山の章、フィナーレの4部構成で多くの観客を魅了した。

  □     □

■那智勝浦町花火大会の中止について



 中止に当たり、堀順一郎町長と花火大会実行委員会の大江清一会長は連名で次の通りコメントを発表した。

 令和2年8月11日に開催予定の那智勝浦町花火大会は、新型コロナウイルス感染拡大防止のために中止することを決定いたしました。

 新型コロナウイルス感染症は、当地域での感染例は報告されていないものの、収束が見通せない状況が続き、4月16日には緊急事態宣言の対象が全国に拡大されております。このような状況を鑑み、実行委員にもご意見を頂いたうえで、中止することとなりました。

 「住民手づくりの花火大会」として本町の夏の恒例行事である花火大会を中止するのは断腸の思いでありますが、現時点で8月での収束を見込むことも難しく、最優先すべきは町民の生命、安全との考えからこのような判断に至りました。

 例年の開催に当たりご支援、ご協力を賜っております企業や関係者の皆さま、何より花火大会を楽しみにしていただいている町民の皆さまには誠に申し訳ございませんが、ご理解賜りますようお願い申し上げます。

 一日も早く事態が収束することを願うとともに、収束後には何らかの形で皆さまに楽しんでいただける花火大会が実施できないか検討してまいりますので、引き続き皆さまのご支援、ご協力をお願い申し上げます。

(2020年4月24日付紙面より)

昨年の那智勝浦町花火大会の様子
2020年04月24日
57 支援やリーダーシップ求め
 教育民生委が市長に申し入れ  (新宮市議会 )

 新宮市議会の教育民生委員会(濵田雅美委員長、7人)は23日、田岡実千年市長に対し、新型コロナウイルス感染症対策に関する申し入れを行った。濵田委員長、屋敷満雄副委員長、前田賢一議長、東原伸也副議長が田岡市長を訪問。「市民の生命と生活を守るため、感染予防と感染拡大防止に向けた対策が急務」と申し入れ書を提出した。

 同委員会は、市の新型コロナウイルス感染症対策に関する調査のため、同日に委員会の開催を予定していたが、国の緊急事態宣言の全国拡大を受け中止。代わりに、委員からの提言などを取りまとめ、申し入れ書の提出へと至った。

 前田議長は田岡市長に対し「各自治体がさまざまな政策を取っているが、市独自でできることもある。申し入れ書の趣旨をご理解いただき、少しでも市民が希望を持てるような対応を」。濵田委員長は「危機感から恐怖感に変わってきた人もいる。一人でも感染者が出ると医療・介護崩壊を招く恐れもある。市民の命を守るために市長のリーダーシップが必要」と呼び掛けた。

 東原副議長は、20日の防災行政放送を使った田岡市長の呼び掛けに対して「市長の声でメッセージを送ると重みが違う」。屋敷副委員長は「市長の声が一番市民には分かりやすい。1日1回でもメッセージを発信すべき。県から情報をいただき、市民の不安を払拭(ふっしょく)できるよう体制を整えて」などと求めた。

 田岡市長は「市医療センターからは、保健所と連携を図り、たとえ数人の感染者が発生した場合でも対策を講じていると聞いている」と報告し、「貴重な意見、申し入れを踏まえてできる限りの施策を実行していきたい」と述べた。

  □     □

■申し入れ事項



▽防災行政無線や広報車両等を活用して、保健センターからの感染予防対策や感染症の発生状況等の情報を頻回に広報し、市民への啓発を行うこと。またその内容は、市のホームページやSNS等でも発信すること。

▽本地域で感染が拡大した場合の医療体制や軽症者等に対する宿泊療養の受入体制を早急に確立し、市民の不安払拭に努めること。

▽医療・介護従事者へのマスク、防護服、ゴーグル等の医療資材を確保すること。

▽特定警戒都道府県からの帰省者や転勤者、外国からの帰国者に対し、県への登録と2週間の自宅待機の徹底を求めるとともに、保健所との連携を強化し、本市に関する情報の把握に努めること。

▽医療的ケアが必要な子ども、障害のある方、高齢者や支援を必要とする方、妊娠中の方等に十分配慮した感染症対策を講じること。

▽外出自粛等に伴う生活の変化やストレスによるDVの増加、ひとり親家庭における保護者の感染など、懸念される様々な問題に対する相談体制の強化を図り対策を講じること。また、家で一人で過ごす時間が増加し、不安やストレスを感じている子どもたちへのケアについても、十分な配慮を行うこと。

▽小中学校等における感染症対策の長期化に伴う子育て家庭の負担増に対し、市独自の支援策を講じること。

▽医療崩壊・介護崩壊という事態は絶対に招いてはならないという観点から、改めて市民への不要不急の外出自粛を徹底するとともに、事業者等には市独自の支援策を講じること。

▽国が実施する全ての市民1人当たり10万円の給付(特別定額給付金〈仮称〉)については、5月中に給付できるよう早急に取り組むこと。

▽事業者から市が徴収している使用料(テナント料)等については、減免等の措置を講じること。減免等の措置を講じること。

▽妊娠中の女性職員や基礎疾患を有する職員に十分配慮した対策を講じること。

▽市長においてはリーダーシップを発揮し、危機感をもって情報やメッセージを市民に強く発信することで、感染拡大の防止と市民の不安払拭に努め、何よりも「市民の命を守る」ための政策に全力で取り組むこと。

(2020年4月24日付紙面より)

教育民生委員会が田岡実千年市長(中央)に申し入れ書を提出=23日、新宮市役所
2020年04月24日
58 2施設の大規模改修が完了
 鵜殿、神内の福祉センター  (紀宝町 )

 紀宝町が昨年度から町福祉センターと神内福祉センターで進めてきた大規模改修工事がこのほど、完了した。両施設とも老朽化が進み、施設の長寿命化を目的に初めて大規模改修に着手。内装修繕や各設備の改修などにより、福祉施設の中核として利便性が向上した。

 旧紀宝町と旧鵜殿村が合併した2006年以降、町社会福祉協議会が二つの福祉センターで機能を分担してきた。

 築33年が経過した神内福祉センターは主にデイサービス機能の施設として活用。ボイラーの更新や施設の利用に合わせた空調設備の整備、大ホールの改修などを行った。町福祉センターは築26年がたち、雨漏りなどの防水対策を施したほか、照明をLED化して天井や壁を張り替えて明るい雰囲気になった。

 西田健町長は「素晴らしい新築のような施設になった。新型コロナウイルスの影響で多くの町民の皆さんに見ていただけないのは残念だが、社協と力を合わせて福祉の増進を進めたい」と話していた。

(2020年4月24日付紙面より)

新しくなった紀宝町福祉センターのホール
床を張り替えた神内福祉センターのデイサービスルーム
2020年04月24日
59 23日から当面の間運休  くしもと観光周遊バス  (串本町 )
2020年04月24日
60 児童生徒にマスクを寄贈  ゆかりある釣り仲間6人  (串本町 )
2020年04月24日
61 近隣住民の皆さまへ  紀南病院・加藤弘幸院長  
2020年04月24日
62 「編みぐるみ」を楽しむ  紀宝町鵜殿・橋本純子さん  (趣味日和 ~生活に、彩りを。~ )
2020年04月24日
63 「来年はお茶会も開きたい」  和泉さん宅のフジの花満開  (那智勝浦町 )
2020年04月24日
64 お悔やみ情報
  
2020年04月23日
65 境内施設整備事業が完了
 熊野那智大社で竣功清祓式  

 創建1700年記念境内施設整備事業による礼殿などの改修工事が完了したとして21日、熊野那智大社(男成洋三宮司)で「竣功清祓(しゅんこうきよはらい)式」が執り行われた。神職や神社役員、那智山青岸渡寺の髙木亮享住職ら約20人が参列。事業完了を祝った。

 事業概要は、礼殿、拝殿の改修および銅板屋根のふき替え、鳥居や宝物殿、長生殿、手水(ちょうず)舎、授与所の塗装工事。同大社別宮・飛瀧(ひろう)神社の鳥居、社務所、祈願所の改修や塗装など。3月31日に工事が完了した。

 事業費約2億4000万円は氏子や崇敬者らによる寄付。昨年4月には礼殿などの工事が完了したとして竣工(しゅんこう)奉告祭が営まれている。

 竣功清祓式では、男成宮司に続いて参列者らが玉串を奉てん。巫女(みこ)が神楽「那智の滝舞」を奉納した。

 男成宮司は「皆さま方のご協力で、当初の予定通りほぼ工期内に事故もなく竣工となった。全国の崇敬者の方々に心から感謝申し上げます」とあいさつ。「1700年の歴史があるのも先人の方々のご努力のたまもの。先人たちに思いをいたしながら、熊野信仰の継承に努めたい」と述べた。

 また、新型コロナウイルス感染症の終息を願い「一日でも早く終息するように落ち着いた行動を。今は耐え忍ぶしかない。事態が収束したあかつきには、全国からお参りいただき、新しくなった同大社をご覧いただければ」と話していた。

 なお、新型コロナの影響で当初予定していた奉告祭は10月ごろに執り行う見通しとなっている。

(2020年4月23日付紙面より)

整備事業が完了し竣功清祓式が営まれた=21日、熊野那智大社
2020年04月23日
66 684人分の思い提出
 高校生が休校求め署名活動  (新宮・東牟婁 )

 新型コロナウイルス感染症の影響が拡大する中、休校要請対象とならなかった東牟婁地域の県立学校4校(新宮・新翔・串本古座・みくまの)の休校を求め、新宮高校3年生の女子生徒(17)がインターネットサイトで署名運動を展開。女子生徒は21日夕方、新宮市緑ヶ丘の東牟婁振興局を訪れ、県教育庁紀南教育事務所の大樫浩史所長に集まった684人分の署名を手渡した。

 県は16日、国の緊急事態宣言拡大を受け、東牟婁地域の4校を除く県内全ての県立校に5月6日(水・振休)までの臨時休校措置を要請。女子生徒は県の決定に疑問を感じ「授業を再開している学校の中には特別支援学校も含まれており、医療的ケアを必要とする子どもたちもいる。医療体制が脆弱なため、感染者が一人でも出ると、瞬く間に医療崩壊につながる危険性がある」などと主張し休校を求める署名活動を行っていた。

 しかし、事態は一変。県は21日正午の署名活動締め切りを待たずして4校の同日午後からの臨時休校を発表した。

 大樫所長に署名を手渡した女子生徒は「最初に国が臨時休校を要請したときに休校になったにもかかわらず、緊急事態宣言の拡大を受けた際には休校にならなかったことに疑問を感じた。校内ではすでにマスクを外し始めている生徒もいる状況なのに」と署名活動に踏み切ったきっかけを話す。

 このたびの臨時休校措置に当たり「休校の判断をしていただいた知事と県教育長、そして署名に賛同し拡散などに協力していただいた皆さんに感謝しています」。

 女子生徒は「自分たちで動くことで変わることもあると学びました」と話し、休校中は人との接触や不要不急の外出を控えるとともに、受験勉強を視野に入れた家庭学習に取り組みたいと抱負を語った。集まった署名は紀南教育事務所を通して県教育委員会に届けられる。

(2020年4月23日付紙面より)

大樫浩史・紀南教育事務所長(左)に署名を手渡す女子生徒=21日、新宮市緑ヶ丘の東牟婁振興局
2020年04月23日
67 コロナ自粛の買い物支援に
 中西商店が野菜配達開始  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町築地の㈲中西商店が、新型コロナウイルスの影響で外出などを自粛している町民もいることから、野菜などの品物を1000円以上購入した際に商品を自宅まで届けるサービスを開始した。配達は現在、旧勝浦町内と宇久井、那智山方面、太地町を予定している。それ以外の町内エリアは電話で要相談。

 「新型コロナの影響による自粛で外出を控えている方もおり、買い物で困っている高齢者の方も多いと聞く。何かできないかと考えていたところ、配達サービスを思い付いた」と同店社長を務める中西毅さんは話す。

 中西さんによると、配達はタケノコやゴンパチ、新タマネギ、春キャベツ、白菜など今が旬の野菜に加え、乾物や調味料も配達するという。電話で午前11時30分までに注文すれば、その日の午後2時30分ごろまでに商品が届く。午後の注文は翌日の午前中に届けられる。

 配達以外では電話注文し、車で来店した際に車外へ出ずに店先で商品を受け渡すドライブスルー方式のサービスも今回同時に開始した。

 中西さんは「コロナによる自粛や高齢者の方で買い物にお困りの方はお気軽にご利用いただければ」と語った。

 注文および問い合わせは㈲中西商店(電話0735・52・0206)まで。

(2020年4月23日付紙面より)

配達サービスを開始した中西商店=20日、那智勝浦町築地
旬の野菜が配達される
2020年04月23日
68 中世城館跡巡った資料を1冊に
 各市町の教育委員会に提供  (矢野勝久さん )

 御浜町阿田和在住の矢野勝久さん(66)がこのほど、新宮市、那智勝浦町、太地町、串本町、田辺市本宮町、紀宝町、御浜町、熊野市などにある中世城館跡を巡った資料を1冊にまとめた。「各市町の教育委員会に資料を提供しました。興味のある方は教育委員会に連絡してください」と話している。

 矢野さんは勤務先の会社で全国各地に転勤し、59歳で退職。八丈島に移住し、釣りを楽しんでいたが昨年7月に阿田和に戻ってきた。

 趣味を探していたところ、昨年9月に地元の阿田和城跡を散策したことをきっかけに城跡巡りに出会った。熊野市、御浜町、紀宝町の中世城館跡を訪れ、それぞれの場所や特徴などをまとめた。

 その後、家系図を調べたところ曽祖父が旧四村(現田辺市本宮町)の村長だったことが分かり、和歌山県にも足を延ばして城館跡を訪ねるようになった。

 矢野さんがまとめた資料には新宮市の新宮屋敷、堀内新宮城、明神山城、長石山城、宮井城本城など市町ごとの情報が記されている。那智勝浦町は勝山城、藤倉城、下里城など10カ所、太地町は太地城、和田城(和田館)、串本町は岩屋城、佐部城、虎城山城を巡ったという。

 那智勝浦町の口色川城の森城では、1933(昭和8)年に矢野姓の人物が建立した石碑を見つけ、親近感が湧いたと話す。

 城館跡を訪ねた際には、郷土資料の記載と異なる場所に存在していることもあり、地元住民に教わりながら探した。「地元の人には感謝しています。今後は他の地域にある城館跡にも足を運んでみたい」と語っていた。

(2020年4月23日付紙面より)

自身が巡った中世城館跡の資料をまとめた矢野勝久さん
2020年04月23日
69 野球の楽しさ伝えたい 那智勝浦少年野球クラブ監督・増田晋さん 
2020年04月23日
70 今年も大輪の花咲かせる  南紀月の瀬温泉のボタン  (古座川町 )
2020年04月23日
71 キャンプなど自粛呼び掛け  古座川各所に看板設置し  (古座川町 )
2020年04月23日
72 町民にマスク20枚を配布  4月末以降発送目指し準備  (古座川町 )
2020年04月23日
73 河上敢二市長が呼び掛け  熊野市  
2020年04月23日
74 運転免許業務の一部を休止  新型コロナ感染増加に伴い  (三重県警 )
2020年04月23日
75 手作りケーキ、屋外で販売  毎週水曜日にテークアウト  (紀宝町 )
2020年04月23日
76 ウミガメ公園も臨時休業  三重県が県内全域に要請  
2020年04月23日
77 GW中の高速割引適用せず  不要不急の移動の自粛方針受け  (国交省 )
2020年04月23日
78 不正大麻・けし撲滅運動  6月末まで、新宮保健所  
2020年04月23日
79 お悔やみ情報
  
2020年04月22日
80 休校中の子どもに昼食を
 無償で自宅へ弁当配達  (太地町 )

 太地町は21日、町独自の取り組みとして、新型コロナウイルスの影響で休校となった町立太地こども園、太地小・中学校の園児や児童、生徒らに弁当を配達するサービスを開始した。配布は5月1日(金)まで。休校期間中の平日に、子どもたちに手作りの昼食が届けられる。

  □     □

■弁当配達の目的



 同町教育委員会によると、配達サービスは休校中の子どもたちに栄養のある昼食を提供するとともに、保護者らの負担軽減を目的としたもの。17日に関係者が集まり決定。その後、関係者らは期間中に弁当が不必要な日があるかや、自宅以外の待機場所などを確認した。

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■調理や配達時の注意



 調理は普段から子どもたちに給食を作っている調理員と栄養士が町地域福祉センター梛において実施。栄養バランスの取れた、慣れ親しんだ味の弁当をこども園、小・中学校の教職員が自宅まで届ける。弁当は子どもたちや教職員の分合わせておよそ200食作られるという。

 配達の際はウイルスの感染拡大防止や食中毒予防の観点から「安全性の厳重チェック」「弁当をビニール袋で包む」「届け先では長居せず、必要最低限のコミュニケーションのみ」などを徹底するという。

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■太地町の思い



 宇佐川彰男教育長は弁当配達について「無償での配達をすぐに実現できたのは町がこども園と小・中学校の給食を無償化にしていたからこそ。そして指導主事や協力してくれる教職員の皆さまのおかげ。感謝しています。町としては、子どもたちには賢くて丈夫で思いやりのある人物に育ってほしいと考えている」。

 自宅待機する子どもたちについては「各校で出されている課題に取り組み、読書習慣をつけるなど有意義に過ごしてほしい。そのための援助として昼食を提供したい」と語った。

(2020年4月22日付紙面より)

手作りの弁当を配達するため作業を進める教職員ら=21日、太地町公民館
栄養のバランスが整った手作り弁当
2020年04月22日
81 健康観察アプリを無償提供
 体調管理の重要性鑑み  (県立医科大学など有志一同 )

 和歌山県立医科大学情報基盤センターや京都大学、㈱ヘルステック研究所などの有志一同がこのほど、新型コロナウイルス感染症の健康観察を記録できるアプリ「健康日記」を開発。無償提供を行っている。

 このアプリは、発熱やせきなどの風邪症状や、新型コロナ流行地域や濃厚接触者、感染のリスクがある人の健康観察に活用されており、和歌山市保健所では市内で発生したクラスター(感染者集団)に対する健康観察に利用されているほか、複数の大学で活用が始まっている。

 感染者の出ていない東牟婁、南牟婁地方においての利用実績はないが、登録されたデータは学校や会社、自治体にワンクリックでCSV形式でメール送信することができ、蓄積されたデータを個人で振り返ることも可能。記録可能項目は▽体温▽症状▽薬の服用▽検査の有無・結果―の4項目。

 新型コロナに関わる学生や教職員、職員らの健康状態を一括管理することができ、個人単位では自身の日々の体温や症状などの健康状態を一元管理し、必要な相手先に必要な期間の情報を選択して共有することができる。

 保健所での健康フォローアップで3月から継続的な利用実績があり、活用例としては「発熱・せきなどの風邪症状を生じた場合の健康管理(症状がなくなるまでの経過観察、公欠や公休管理への活用)」や「イベントなどへの参加後の健康管理(潜伏期間である14日間の観察)」など。

 アプリ利用に当たっては、アプリストアで「健康日記」と検索してインストールする必要がある。また、管理者はヘルステック研究所の新型コロナの健康観察アプリページ(https://www.htech-lab.co.jp/covid19)を開き、連絡フォームから申し込んだ上で管理者パックをダウンロード。送信先メールアドレスを対象者に周知する流れとなる。

 また、アプリでは日々の歩数や体重、血圧、血糖なども入力でき、自発的な健康状態の記録や把握にも活用可能。詳細は前述の健康観察アプリページで確認を。

(2020年4月22日付紙面より)

健康フォローアップ特設ページ(新型コロナ健康観察ページ)
アプリ内に記録されたコロナ関連情報は、図のような形式のCSVでメール送付可能
2020年04月22日
82 「疫病はやりし時あらば」
 アマビエステッカー  (熊野速玉大社 )

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)の境内授与所で疫病退散祈願の「アマビエ」ステッカー=写真②=が販売されている。同大社が依頼し、熊野川町の芸術家・平野薫禮(ひらの・ぐれ)さんが作成したもの。新型コロナウイルスの災禍が去り、平穏な暮らしが戻るよう祈りを込めた。

 アマビエとは江戸時代の肥後国(現在の熊本県)に現れたとされる伝説上の生き物。夜ごと海中に光る物が現れ、正体を確かめに行くと「我は海中深く住むアマビエと申す。当年より六年は諸国で豊作が続くが、疫病もまたはやるゆえ、我の姿を描き早々人々に見せよ」との予言を残し、海に帰って行ったという。

 新型コロナの感染拡大に伴い会員制交流サイト(SNS)でイラストが投稿されるようになり、話題を呼んでいる。

 上野宮司は「熊本県も熊野神社の多い所。姿は諸説あるが、海から来たというところから魚の姿で、光り輝くという記述から優美なソデフリウオをモデルにした。新型コロナの終息を祈っています」と語った。

(2020年4月22日付紙面より)

ステッカーを持つ上野顯宮司=新宮市の熊野速玉大社

2020年04月22日
83 頂く生命の尊さ胸に刻む
 山の光工房で鳥獣などを供養  (古座川町 )

 古座川町月野瀬にある同町鳥獣食肉処理加工施設「KOZAGAWA GIBIER 山の光工房」で20日、供養祭があり関係者14人が生活に供した動物の冥福を祈るなどした。

 同施設が開所した平成27年2月、自然から頂く生命の尊さを忘れないため、敷地の南側に町内で供した諸々の動物を弔う鳥獣類・畜類・魚類供養塔を建立。以来年1回の頻度で法要を営み、供した生命への感謝を交えてその尊さを胸に刻む節目をつけている。

 前年度は諸事情で機を逸して営めなかったため、今回は約2年ぶりの実施となる。高池にある龍谷山霊巌寺の小原征雄住職を迎え、西前啓市町長を筆頭に関係者14人が新型コロナウイルス対策を取りながら参列。小原住職が般若心経を唱えた後、順次手にした線香を同碑に手向けて合掌し、感謝と冥福の祈りを注いだ。

 役場地域振興課の集計による前年度の有害駆除報告匹数は▽シカ1160匹▽イノシシ78匹▽サル126匹▽タヌキ21匹▽アライグマ17匹▽アナグマ8匹▽ハクビシン3匹。うちシカ375匹とイノシシ37匹を同施設で引き受けた。同施設は一定の条件を定めて町外近隣からも引き受けていて、前年度はシカ492匹、イノシシ120匹、計612匹を処理加工した。

 同施設は現在、通称を前面に押し出し持ち味を生かした販路開拓を進めていて、精肉「古座川ジビエ」や企業・法人限定の最高ランク精肉「古座川清流鹿 金もみじ」、加工肉「こころうたれるシリーズ」(ステーキ〈鹿肉〉、コロッケ〈イノシシ肉〉、ハンバーグ〈同〉、焼き肉〈同〉)やサラダジビエ「ビュートミートシリーズ」(スタンダードとプレミアムの2種)といった商材を提供。本年度から地域おこし協力隊としてドイツ公認の食肉マイスター資格を持つ森田裕三さん(34)が職員に加わり、さらなる開発に取り組む状況にあるという。

(2020年4月22日付紙面より)

鳥獣類・畜類・魚類供養塔に順次焼香する関係者=20日、古座川町月野瀬
2020年04月22日
84 森本達雄さんが剣道三段合格
 那智勝浦剣友会に所属  (伝達式 )
2020年04月22日
85 御浜町長からのお願い  新型コロナウイルスに関し  
2020年04月22日
86 町内18事業所にマスク寄贈  備蓄分1万2500枚を  (紀宝町社協 )
2020年04月22日
87 手作りケーキ、テークアウトで  Cafe de アプローチ  (紀宝町 )
2020年04月22日
88 市長が市民へ呼び掛け  新宮市防災行政放送  
2020年04月22日
89 令和4年春に開通へ  国道42号田辺西バイパス  
2020年04月22日
90 孫の成長願い泳ぐこいのぼり  那智勝浦町市屋、引地さん宅  
2020年04月22日
91 アキグミが銀色に輝く  宇久井ビジターで花が満開に  (那智勝浦町 )
2020年04月22日
92 中央公民館など使用停止  図書室は利用制限で対応  (古座川町 )
2020年04月22日
93 社会教育施設の利用停止  図書館は貸出返却のみ可  (串本町 )
2020年04月22日
94 福祉用途でマスクを寄贈  古座のCORVETTE  (串本町 )
2020年04月22日
95 県立学校4校の休校決まる  新宮・東牟婁地域  (和歌山県教委 )
2020年04月22日
96 ツツジが満開間近  新宮港第二期緑地帯で  
2020年04月22日
97 お悔やみ情報
  
2020年04月21日
98 大切な人の命守るため
 高校生が休校求めネットで署名活動  (新宮・東牟婁 )

 新型コロナウイルス感染症の拡大で、和歌山県が東牟婁地域の県立学校4校を除く県立学校に対し臨時休業措置を要請したことに対し、要請対象となっていない新宮高校の生徒が感染拡大防止のために4校(新宮・新翔・串本古座・みくまの)の休校を求め、署名活動を展開している。活動はキャンペーンサイト「Change.org」で実施されており、20日午前11時現在で477人の賛同を集めている。

 県教育委員会は16日、国の緊急事態宣言全国拡大措置を受け、県立4校を除く県立学校に5月6日(水・振休)までの休業措置を要請。新宮・東牟婁に関しては感染者が確認されていないことから、その対象外となっている。

 発信者の新宮高校3年の女子生徒は同サイトで「授業を再開している学校の中には特別支援学校も含まれており、医療的ケアを必要とする子どもたちもいる。医療体制が脆弱なため、感染者が一人でも出ると、瞬く間に医療崩壊につながる危険性がある」などと警鐘を鳴らしている。

 通学電車は3密の状態であり、教室は感染予防対策が十分になされておらず、また、万が一生徒の中に無症状の感染者がいた場合、地域全体に感染が広がり、高齢化率の高い当地域において重症化する人があふれ、医療崩壊につながる恐れがあるとも意見。

 「私たちは大切な人の命を守りたいです」と結び、5月6日までの休校を求めている。署名は21(火)正午に締め切り、同日夕方に県教育庁紀南教育事務所会に提出する予定だ。

  □     □

■休校求めストライキも



 茨城県では「教育崩壊を防ぐ」として、10市町に限定して県立高校に臨時休校を求めたことに対し、対象となっていない日立市の県立高校生徒有志らが、全県立高の休校や学習支援を求め、8日から10日にかけて登校せずにストライキを展開。反発を受け、同県の大井川和彦知事は方針転換。13日に県内全ての県立高校を5月6日まで休校にすると発表した。

(2020年4月21日付紙面より)

20日午前11時現在で477人の署名が集まっている
2020年04月21日
99 地道な手入れを得て開花
 滝の拝そばの藤棚見頃  (古座川町 )

 古座川町小川、滝の拝のそばにある藤棚が花の時期を迎えている。一本仕立てとしては町内屈指の大きさで、手入れする川端善行さん(69)によると24日(金)ごろが見頃のピークになりそうだという。

 この藤棚は古座川支流小川の右岸、集落中ほどの川沿いにある。継ぎ足し感がある棚は長さ約30㍍、幅約15㍍、高さ約2㍍で仕立てられ、枝はその全体に張って花房をつけている。

 川端さんは自然の花を愛好する中でこの藤棚を知ったが、最近になって手入れが追いつかない状況をもったいないと感じ、持ち主にボランティアでの協力を申し出た。植えられているのは山から持ち帰ったノダフジだそうで、推定樹齢は約70年。一時期手入れが追いつかなかったことで花の天敵・フジツボミタマバエがついてしまい、今時期は寄生したつぼみを摘んで取り除く手間を重ねている。

 「薬を使えば楽だろうが、ここは滝の拝のすぐそばだから」。寄生したつぼみは変形して花らしく咲くことなく落ちるそうで、放置して来年の寄生につなげることなく、寄生していないつぼみは残すなどの考え方で自宅がある串本町串本から通い、地道に手間をかけているという。

 寄生がほとんどない花房は19日現在で3割程度が咲いた状態。フジの花には大型のクマバチや小型のニホンミツバチがよく集まるが、危害を加えなければ蜜集めに夢中になる温厚な花蜂なので刺激をせずに観賞することが望ましい。

(2020年4月21日付紙面より)

広く張った枝先で咲く花=19日、古座川町小川
2020年04月21日
100 紀宝町役場で分散勤務
 新型コロナ感染防止対策  

 新型コロナウイルスの感染拡大防止対策として紀宝町は20日から、職員が別の建物で業務に当たる分散勤務を開始した。役場庁舎に隣接する防災拠点施設5階の防災研修室とフロアにワークスペースを設け、各課の職員約20人が業務に取り組んでいる。

 庁舎内の正規職員80人のうち、理事と課長を除く各課2人程度を同施設に移した。期間は6月19日(金)までの約2カ月で、2週間のローテーションで職員を入れ替える。

 同施設1階にタイムレコーダーを設置し、エレベーターを使用せず階段を使うなど密接を避ける工夫もした。

 本庁舎では窓口に飛沫感染防止のビニールカーテンを設置。職員はマスク着用、アルコール消毒、検温など健康管理マニュアルに沿った感染防止対策を取っている。

 また、町では新型コロナに対応した事前行動計画(タイムライン)を策定しており、担当課長は「現在、県内や近隣県で感染者が確認されたステージ3だが、引き続き、町内での発生に備えて対策を継続していく」と話している。

(2020年4月21日付紙面より)

紀宝町役場で分散勤務始まる=20日、紀宝町防災拠点施設
2020年04月21日
101 安全と大漁祈る
 目覚山水底神社で明神祭  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の目覚山水底(めさめやまみそこ)神社で19日、海上安全と大漁を祈願して明神祭が営まれた。

 同社は弘安9(1286)年鎮座と伝えられ、白蛇がご神体。文覚上人が帰依し、霊験あらたかとも伝えられる。元来、宇久井区や新宮市三輪崎の漁業関係者から厚い信仰を集めていた。

 1990(平成2)年の9月から10月、相次いで紀伊半島に上陸した台風で社殿が全壊し、92(平成4)年4月に再建された。95(平成7)年からは、宇久井区が祭事を執り行い4月の大潮の時期、日曜に催されるのが習わしとなっている。

 神前には、中路進宇久井総区長や漁業関係者らが参列。熊野那智大社から出仕の神職が神事を進め、宇久井青年会(柴原寬会長)が獅子舞を奉納した。

 玉串をささげた中路総区長は「一刻も早い新型コロナウイルス感染の終息を祈った」と話していた。

(2020年4月21日付紙面より)

宇久井青年会が神前で獅子舞を奉納した=19日、那智勝浦町宇久井
神事の後、参列者がそろい記念撮影
2020年04月21日
102 河内祭のジオラマを移設  南紀熊野ジオセンターへ  (串本町 )
2020年04月21日
103 国道沿いを「ミカン並木」に  3種類60本の苗木を植樹  (御浜町 )
2020年04月21日
104 新型コロナでチェーンメール  デマ拡散に注意  
2020年04月21日
105 村民1人にマスク10枚配布  北山村が新型コロナ対策  
2020年04月21日
106 事業者に消毒液配布  新宮市  
2020年04月21日
107 「商店街も頑張っている」  新型コロナに負けず営業継続  (那智勝浦町 )
2020年04月21日
108 「仏心の中を歩む」  横田南嶺老師が本出版  
2020年04月21日
109 県産30種の魅力をPR  日本酒マッピング図  (和歌山県 )
2020年04月21日
110 フレイル(虚弱)の進行を予防しよう  自宅でできる運動で筋肉維持を  (新宮市保健センター )
2020年04月21日
111 いつの時代も食は大切  みつの地域活性化協議会・南本安信さん  
2020年04月21日
112 レンゲソウが花盛り  那智勝浦町長井  
2020年04月21日
113 お悔やみ情報
  
2020年04月19日
114 熊野大花火大会、戦後初の中止に
 新型コロナウイルスの影響で  (熊野市 )

 全国で新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、熊野市の七里御浜海岸で8月17日に開催予定だった「熊野大花火大会」の中止が決まった。戦後初の中止で、17日に市文化交流センターで会見した花火実行委員会の中平孝之委員長は「協賛者や現場の学生ボランティアなど多くの方々に協力を頂き運営してきたが、全国に緊急事態宣言が出されたことを鑑み、つらい決断をした」と語り、苦渋の選択であったことを明かした。

 政府が出した「緊急事態宣言」の対象地域が全国に拡大されるなど、新型コロナの終息が見通せないことから、近隣市町の状況や花火師の準備を踏まえ実行委員会で判断した。追善供養は例年通り8月17日に行う予定だという。

 中平委員長は「市民からも多くの問い合わせがあったが、実行委員会で協議し、異論なく全会一致で決定した。こんな形で中止となり、市民の皆さんも残念だと思う」。一方で「来年は最高の花火大会にしたい」と語った。

 大会本部長の河上敢二市長は「つらい決断をしてもらった。市としても今年の中止はやむを得ないと考え、実行委員会の判断を尊重している。ご理解とご協力をお願いしたい」と述べた。市ではホームページを含めて広報紙などで情報発信する。

 熊野大花火は初盆供養として江戸時代から始まり、300年以上の歴史と伝統を誇る。全国屈指の花火大会として知られ、昨年は熊野古道世界遺産登録15周年と令和への改元を記念する打ち上げ花火や、呼び物の海上に直径600㍍の半円を描く「三尺玉海上自爆」、フィナーレの鬼ヶ城大仕掛けなど色とりどりに夜空を覆う花火が観衆を魅了した。

 昨年は高波の影響で26日に延期となったが8万人(主催者発表)が来場した。例年、17万~18万人が訪れ、今年は20万人の観客を予想していた。

(2020年4月19日付紙面より)

今年の熊野大花火大会中止を発表する中平孝之実行委員長(左)と河上敢二市長=17日、熊野市文化交流センター
昨年の熊野大花火大会の様子
2020年04月19日
115 コロナ対策し美化取り組む
 たばこ組合新宮支部  (那智勝浦町 )

 和歌山県たばこ商業組合新宮支部(塩崎伸一支部長)は16日、那智勝浦町の体育文化会館周辺で清掃活動に取り組んだ。

会員13人はマスクを身に着け、会員同士の距離を取るなどコロナ対策をしながらごみ拾いに汗を流した。

 清掃活動は同組合女性部(大谷敏子部長)を中心にたばこのポイ捨て禁止や、未成年者の喫煙防止などの呼び掛けを目的に実施。寒さの厳しい2月と猛暑の8月を除き、年間25回ほどのペースで取り組んでいる。

 会員らはオレンジ色のそろいのユニフォームを身に着け、のぼりを掲げながら同館敷地内やその周辺の歩道などでたばこの吸い殻やさまざまなごみを拾い、町内の美化に努めた。

 大谷部長は「コロナの感染拡大を考慮し、参加者は予防対策をしています。体調が優れない方には休んでいただいた」。

 塩崎支部長は「近年、マナーも良くなっているため、町もきれいになったと思う。今後も吸い殻だけじゃなく、ほかのごみもしっかり拾ってきれいにしていきたい」と語った。

 次回の清掃は新宮市の黒潮公園を予定しているという。

(2020年4月19日付紙面より)

町の美化に努めた=16日、那智勝浦町の体育文化会館
和歌山県たばこ商業組合新宮支部の皆さん
2020年04月19日
116 好きな形や色を選んで
 王子ヶ浜小で布マスク作り  (新宮市 )

 新宮市立王子ヶ浜小学校(山本眞也校長、児童342人)で16日、布マスク作りがあった。5、6年生が自分の好きな形や布を選んでマスクを縫った。

 必要なマスク数を確保するため、2学期の内容を繰り上げて実施。家庭科の「生活を豊かにソーイング」の一環で、家庭科専科の亀井郁子教諭が教えた。

 6年1組では5時間目に四角型、プリーツ型、立体型のマスクの形や特徴を学び、6時間目に作り始めた。

 亀井教諭は「5年生は針を持つのが初めての子もおり、玉結びや波縫いからスタートした。6年生はミシンと手縫いの両方で作れたらと思っている。初めは苦手でできないと言っていた子も、縫い始めたら楽しいと言ってくれた。家族の分も縫ってほしい」と話していた。

(2020年4月19日付紙面より)

マスクを作る6年1組の児童=16日、新宮市立王子ヶ浜小学校
2020年04月19日
117 全都道府県の緊急事態宣言受け  知事が県民へ呼び掛け  (和歌山県 )
2020年04月19日
118 尾鷲市で初の新型コロナ  愛知県の大学から帰省  (三重県 )
2020年04月19日
119 車検の有効期間を伸長  全国で6月1日まで  (国土交通省 )
2020年04月19日
120 6月に新曲をリリース  ご当地アイドル「Fun×Fam」  
2020年04月19日
121 図録「離れえぬ縁」発行 開館30周年を記念し (佐藤春夫記念館)
2020年04月19日
122 みんなの安全を守るため  「鯉のぼり祭り」中止で心境語る  (フラワーツーリズム協 )
2020年04月19日
123 大型連休中の外出控えて  西田町長が町民に要請  (紀宝町 )
2020年04月19日
124 来庁者に手作りマスク  窓口にビニールカーテンも  (紀宝署 )
2020年04月19日
125 移動系デジタル無線を整備  消防団や庁舎内に配備  (紀宝町 )
2020年04月19日
126 新宮・東牟婁の小中休校  緊急事態宣言の対象地域拡大を受け  
2020年04月18日
127 国や市の経済対策に対応
 別館に経済対策室設置  (新宮市 )

 国の緊急経済対策を踏まえ、新宮市は17日、市役所別館に「新型コロナウイルス感染症経済対策室」を設置した。市民に対して国などの緊急経済対策や市独自の経済対策に関する事務を行っていくほか、税金や各補助金などの相談を受け、関係機関や課につなぐ役割も担う。

 国は7日に「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」を決定。それを受け、市では全庁的に迅速、的確な経済対策を講じていく必要性を鑑み、市新型コロナウイルス感染症対策本部のもとに対策室の設置を計画した。

 対策室には、馬込克彦室長(選挙管理委員会事務局長兼監査事務局長)をはじめ職員7人を配置。設置場所は別館1階の第1会議室で開設時間は午前8時30分から午後5時15分(土・日・祝日含む)。電話相談(電話0735・29・7358/直通)のほか、窓口対応も行う。

 開設に当たり、田岡実千年市長は「国などの緊急経済対策に加え、それを補完・補強するような市独自の経済対策についても早急に検討し取り組んでもらうことになる」などと訓示。

 「対策室には市民の皆さんからいろいろな相談や問い合わせがあろうかと思いますが、大変な思いをされている市民の皆さんに寄り添って、きめ細やかな対応を」と呼び掛けた。

 訓示を受け、馬込室長は「緊急事態宣言の全国拡大を受け、より身が引き締まる思い。市の経済施策も進めていけるように一丸となって取り組んでいく」。国が打ち出す経済対策の方向性を見守るとともに、申請に対して速やかに案内できる体制を整えていきたいと決意を述べた。

(2020年4月18日付紙面より)

経済対策室設置に当たり、田岡実千年市長(左)が訓示をした=17日、新宮市役所別館
2020年04月18日
128 全体の復旧は令和3年度末
 動鳴気漁港の災害復旧工事  (串本町 )

 串本町古座にある動鳴気(どめき)漁港の令和元年台風19号に伴う災害復旧工事が先月26日から着工した。東西両防波堤同時着手で、全体の復旧は今から2年後の令和3年度末になる見込みだという。

 同漁港の東西両防波堤は昨年10月11日夜半から12日未明にかけて接近する台風に伴う波の影響を特に強く受け、各所で堤体にずれが生じた。とりわけ西防波堤の先端部約70㍍は、ずれが顕著で、国道42号沿いからでも痛々しく見て取れる状態になっている。

 同町産業課は、西防波堤と東防波堤を3分割した計4つの災害復旧工事を計画。うち契約金額が5000万円を超える西防波堤と東防波堤〈その3〉の2工事について同町議会3月定例会最終日(先月25日)で、同町議会の議決に付すべき契約および財産の取得または処分に関する条例に基づく工事請負契約の締結に対する議決を求め、承認を得た。

 承認を得た2工事は翌26日から着工となったが西防波堤の契約金額は6億8970万円、東防波堤〈その3〉の契約金額は1億9470万円と膨大で、いずれも工期が令和4年3月25日までとなっている。契約金額5000万円未満の東防波堤〈その1〉と同〈その2〉の工期は令和3年3月26日までだという。

 同19号は紀伊半島南東部を通り昨年10月12日午後に最接近。その前の最大瞬間風速30㍍弱の東風にあおられた波が満潮に乗って同町東岸部に強く打ち付けた。同漁港一帯では越波も多発し国道42号古座信号交差点付近では道をまたいで居住区にまで被害をもたらした。

 少し離れた同町姫地内では護岸崩壊に伴い国道42号が約70㍍にわたり陥没などの影響を受ける被害があり、先月16日から解除日なしの終日片側交互通行規制をしながらの本復旧工事が始まった。工事期間は暫定で9月30日(水)までとし、発注者の国土交通省紀南河川国道事務所は諸事情で期間変更する場合があるとしている。

(2020年4月18日付紙面より)

堤体がずれた状態の動鳴気漁港西防波堤(手前)や東防波堤(左奥)=16日、串本町古座
2020年04月18日
129 コロナ対策でビニールカーテン
 20日から職員の分散勤務も  (紀宝町 )

 新型コロナウイルスの感染防止対策として、紀宝町役場の窓口に透明のビニールカーテンが設置された。

 窓口への来庁者と職員の飛沫(ひまつ)感染防止を目的にしたもので、役場1階の福祉課地域包括支援センターや2階の教育委員会など全課窓口に順次設置し、カウンターには透明のアクリルボードも設ける。

 また、感染した場合に備え町民生活を維持するため20日(月)から6月19日(金)まで、職員の分散勤務を行う。庁舎内の正規職員80人のうち、理事と課長を除く各課2人程度(約20人)を防災拠点施設5階の研修室とフロアに移す。各班とも2週間のローテーションとし、必要に応じて延長も検討するという。

 同町では「窓口対応などを行う職員が平常時より少なくなる場合があります。町民の皆さまにご不便をおかけする場合がありますが、感染拡大防止のため、ご理解、ご協力をお願いします。引き続き、町民の皆さまにおかれましては不要不急の外出を控えてください」と呼び掛けている。

(2020年4月18日付紙面より)

庁舎内に設置したビニールカーテン=16日、紀宝町役場
2020年04月18日
130 新型コロナについて学ぶ  県理容組合が衛生講習会  (新宮市 )
2020年04月18日
131 水平線に沈む夕日観望  朝夕両推奨の地・潮岬  (串本町 )
2020年04月18日
132 交安運動中の事故は8件  紀宝警察署管内  
2020年04月18日
133 色とりどりの花咲き誇る  紀宝町神内・矢熊名良子さん  (趣味日和 ~生活に、彩りを。~ )
2020年04月18日
134 コロナ終息を祈願し斎行 本宮大社で春の例大祭 
2020年04月18日
135 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第10回】偏食改善のヒント  

 お子さんがいらっしゃるご家庭からのご相談で一番多いのが「偏食を治したい」というものです。無理やり食べさせるべきなのかどうか、悩む方も多いと思います。偏食は、3歳前後から現れるといわれています。でも、成長とともにほとんどの好き嫌いは改善されるともいわれているんです。栄養が偏るという心配も分かりますが、今は食料の種類がとっても豊富ですし、代替えはとっても簡単です。野菜が苦手であれば、ミネラルやビタミンは果物で摂取することができますし、魚が苦手でもタンパク質はお肉で取ることができます。しかしそうはいっても、栄養の面だけでなくいろんな食材の味を楽しめる子になってほしいですよね。今回はこの偏食改善のヒントをお伝えしようと思います。

 まず一つ目は「一緒に子どもと話をしながら食べよう!」です。いわゆる共食ですね。食事の問題は、その根本に「食事が楽しいかどうか」ということが大きく関わっています。まず最初の第一歩は「食事は楽しい!」と思わせてあげることだと思います。子どもの話をできるだけ聞いてあげて、楽しい雰囲気で食事をしてあげてください。子どもの偏食を研究した論文には「食事中の会話が大人中心の場合には嫌いなものが多くなる傾向にあった」と報告しているものもあります(東海女子短期大学紀要「偏食を生み出す要因に関する研究」、2000年)。「いただきます」などのあいさつをきちんとすることや、お箸の持ち方をきちんと教えることも、偏食を防ぐ要因になりうることが分かっています。

 二つ目は「声掛けをしましょう!」です。もちろん、皆さん声掛けをされていると思いますが、使うキーワードを意識していただきたいのです。声掛けについて研究した論文があります。この研究によると、最も偏食が少ないのは「感謝」の声掛けが多い家庭でした。「食べ物に感謝して食べようね」「食べ物にも命があるんだよ」などの食べ物への感謝です! しかも「食べないと大きくなれないよ」や「嫌いだったら食べなくていいよ」などの声掛けは、逆に偏食を促進するという結果になっているんです(京都女子大学発達教育学部紀要「食卓の雰囲気と母親の言葉かけの特徴が児童の偏食に及ぼす影響」、2012年)。

 子どもたちは、強制されたり叱られたりすることを苦痛に感じているのかもしれません。給食で食べ残しが許されず、食事という行為そのものが嫌いになってしまう子もいます。でも、「嫌いならいいよ」と簡単に許すのは、なんの解決にもなりません。ヒステリックに叱ったり、感情的にならず、優しく促してあげることが一番なんだと思うのです。とにかくポジティブに促すことを心掛けてください。そして、苦手なものを食べられたらたくさん褒めてあげてください。その食卓の雰囲気こそが、きっと子どもたちを前向きで明るい子に育ててくれるのだと思います。実は偏食改善のヒントは、思いがけないところに、まだまだたくさんあります。続きは次回にしたいと思います。まずは、「諦めない、叱らない」ことから意識してみてください。

(2020年4月18日付紙面より)

2020年04月17日
136 終息願い例大祭締めくくる 渡御祭や大護摩執り行う (熊野本宮大社)

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で13日から15日にかけて、例大祭が営まれた。新型コロナウイルス感染症の影響で一部中止、規模縮小となったが、最終日の15日の渡御祭(とぎょさい)では、御霊(みたま)を抱えた九鬼宮司と時代行列が社殿から旧社地の大斎原(おおゆのはら)まで練り歩いた。最後は熊野修験道による「採燈大護摩(さいとうおおごま)」も執り行われ、新型コロナ終息が祈願された。

  □     □

■本殿祭



 例大祭は、主祭神の家津美御子大神(けつみみこのおおかみ=スサノオノミコト)の故事に倣う祭典とされる一年の豊穣(ほうじょう)を願う祭り。

 15日午前は本殿前において神職や氏子総代など関係者のみが参列し、本殿祭が営まれた。

 この日は特別に新型コロナ終息を願い、疫病よけとして、力強く太鼓をたたきながらの「大祓詞(おおはらえのことば)」が唱えられた。

  □     □

■渡御祭と斎庭(さいてい)神事



 渡御祭では新型コロナの感染拡大防止の観点から、中学生による大和舞や巫女(みこ)舞、御田植神事なども中止となった。例年400人が参加した行列も40人ほどに縮小となったが、「挑花(ちょうばな)」と呼ばれるチョウを付けた菊の造花が祭りに花を添えた。

 また、御霊を移す神輿(みこし)も中止となっため、今回は「厨子(ずし)」と呼ばれるヒノキ製の箱に御霊を移し、九鬼宮司が抱え渡御した。この形式での渡御は初だという。大斎原に到着後は宮司が祝詞を奏上し、参列者らが玉串をささげた。

 その後、熊野修験道による「採燈大護摩」が行われ、参列者の家内安全や、コロナウイルスの終息が祈願された。

 九鬼宮司は「コロナにによって現在、国難といわれる状況になっている。飲食業や宿泊業などさまざまな業種の方々も生活が戻るように頑張っている。皆さま方の思いを受けながら今回の祭りは祈り一辺倒でさせていただいた」。

 来年の例大祭については「祭りは地域活性化につながる大きな行事。来年は今まで以上に力強い祭りにできれば」と語った。

(2020年4月17日付紙面より)

九鬼家隆宮司の手によって御霊が渡御された=15日、田辺市本宮町の熊野本宮大社
2020年04月17日
137 事業所などに希釈液配布明言
 総務建設委員会でコロナ対策  (新宮市議会 )

 新宮市議会の総務建設委員会(福田讓委員長、7人)が15日、市役所であった。4人の議員が出席し、全国的に猛威を振るう新型コロナウイルス感染症に対する市の対応などについて質問した。

 三栗章史委員は、市庁舎内で感染があった場合、部署が閉鎖になる可能性があるとし、対策について質問。当局は、職員から感染者が出た場合や濃厚接触者と判明した場合、所管事務が滞らないように業務を継続していくとしながらも、多数の感染者が出る可能性を想定し、課を2班に分けて勤務する準備を進める必要があるとした。

 市におけるマスク不足に対して当局は「市でも在庫がなく職員には個人で負担してもらっている。市民に配布できる備蓄もない」と理解を求めた。

 上田勝之委員は▽感染予防、防止▽感染者が発生した場合の対応▽経済的困窮者への支援―について質問した。感染防止の観点から、ゴールデンウイークに他府県から帰省する人に対して2週間の自宅待機を強く要請するメッセージを出すべきと提言。市長から簡潔に広く市民に訴えかけるべきとした。

 紀宝町の備蓄用マスクの配布や那智勝浦町の事業所に対する消毒液の配布などを挙げ「市からの発信が市民の不安解消につながるように早急な対応を」と求めた。

 生活困窮者に対する国の支援制度について「方向性が定まれば市役所は混乱するのではないか。支給に該当しないケースも出てくるし書類も煩雑する可能性がある」。これに対し田岡実千年市長は、17日から市役所別館に相談窓口を開設することを報告した。

 静岡県御殿場市が、損失額を保証した上で市内のバーなどに対し休業要請したことを例に挙げ「市として支援、助成のために思い切った対策を」と訴えた。田岡市長は「市内1800軒の商店、1000軒の飲食店に支援をするのは市の体力ではなかなか難しい」とし、国が打ち出す経済施策に期待したいと述べるにとどまった。

 固定資産税などの支払い猶予や減免を望む意見に対して、当局は国では地方税法の一部改正を予定しており、全ての地方税を対象に徴収猶予や減免措置が設けられるなどと説明した。田岡市長からは水道料金の支払期間の猶予を水道事業所に指示をしているとの報告があった。

 竹内弥生委員は、緊急事態宣言発令後の先週末、夜のまちに大勢の人が湧いていたと聞いたと危惧。「ストレスや自粛疲れなどで人があふれてくるのは必然。その第一波はゴールデンウイークで次はお盆時期と考える。他府県から帰省してきた人たちに対し、再度強く2週間の自宅待機を促すべき」と強く要望した。

 また、夜の飲食店において「飲食店は消毒液さえあれば工夫をしながらなんとかやっていけるが接近を伴う夜の店は難しい。お金があれば休業できるという個人事業主も多い」と述べ、相談窓口でのしっかりした誘導と、飲食店に対する消毒液の配布を求めた。

 福田委員長は「市民の安全を守るために相談窓口は土日いつでも対応できるようにしていただきたい」と要望し、市民に対する情報の発信を含め、できることは早急に対応をと呼び掛けた。

 委員らからの意見を受け、田岡市長は飲食店など市内事業所に対して、除菌効果のある次亜塩素酸ナトリウムの希釈液を配布すると明言。16日実施の市新型コロナウイルス感染症対策本部会議で方向性を定めるとした。

(2020年4月17日付紙面より)

総務建設委員会の様子=15日、新宮市役所
2020年04月17日
138 明神小児童に体験を提供
 本年度2回目のアユ放流  (古座川漁協 )

 古座川漁業協同組合(大屋敏治組合長)が16日、本年度2回目となる稚アユ放流に取り組み500㌔を管内流域各所へ分散して放った。

 この放流は、アユ資源の安定増強を目的とした県内水面漁業協同組合連合会委託事業の一環。同組合は例年並みの天然遡上(そじょう)に対し基準量1・5㌧を設定し、これを2回に分けて管内流域に放っている。

 2回目は古座川町内の児童に体験提供する形が恒例になっていて、事前に呼び掛けたところ新型コロナウイルス対応に伴う制約がかかる中、県道を挟んだ向かいにある清流・古座川を生かしたふるさと学習を計画する同町立明神小学校(速水和美校長、児童10人)が学習の足掛かりとするため提供を希望した。

 同校前の河原で組合員らと合流した児童は、井口一副組合長のあいさつを受け持参したバケツで体長10㌢弱のアユを預かって静かに川へ注ぎ放った。

 高学年はホースを使って行う放流も経験。大西泰平君(5年)は「今年のアユは前より大きかったけどあまり跳ねなくておとなしかった。元気に、健康に育ってほしい」と話し、川で群れるアユを見送った。

 本年度の天然遡上はここ数年では平年並みで、放流量は1・5㌧として今後の状況を見るという。児童は今後も同組合に釣りなどを教わる予定で、井口副組合長は「大きくなってまた古座川で遊ぶ時に『こういうことあったなー』という思い出をしっかりとつくってもらえれば。アユが遡上できる自然豊かでふるさとの誇りでもある古座川。これからも古座川漁協として引き続き保全に頑張っていきたい」と子どもの今後に期待しつつ語った。

 同漁協は本年度もアユ漁(友釣り漁)の解禁日を6月1日(月)と設定して準備を進めている。

(2020年4月17日付紙面より)

古座川にアユを放流する明神小の児童ら=16日、古座川町一雨
ホースを使った放流も体験
2020年04月17日
139 新型コロナの終息願い
 萩千取美惠さんが箏曲奉納  (熊野速玉大社 )

 新型コロナウイルス感染症の終息を願い、和歌山市在住の萩千取美惠(はぎちどり・みえ)さんが15日、新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で箏(そう)曲と唄を奉納した。

 萩千取さんは幼い頃から箏(こと)と三味線を習い、生田流京都當道(とうどう)会萩延(はぎのぶ)会の萩侑加代子さんに師事。世界平和を祈って熊野地方を中心に各地の神社で演奏し、古曲を伝承する活動を続けている。

 熊野地方を訪れたのは14日で、毎月15日の月次祭(つきなみさい)に合わせて飛び込みで奉納することとなった。「若菜献饌」「春の曲」「千鳥の曲」を演奏し「今日は周囲に人がおらず、自然と一体になり、神様が聴いてくださっていると感じることができた」と語った。

 上野宮司は「すがすがしく、素晴らしい演奏だった」と評し「人に聞かせるために演奏するのと、神様に奉納するのは全く次元の違うこと。この場所で演奏するのはひとしおで、熊野速玉大社は神気一体となり、魂をよみがえらせる地。われわれも新型コロナが終息するよう、祈っております」と感謝した。

(2020年4月17日付紙面より)

神前で箏曲と唄を奉納した=15日、熊野速玉大社
萩千取美惠さん
2020年04月17日
140 架空請求などの相談209件  新宮・東牟婁消費生活相談窓口  
2020年04月17日
141 戦没学徒慰霊で梛を植樹  久遠の平和と鎮魂祈念し  (神道青年近畿地区連絡協議会 )
2020年04月17日
142 上流側の壁面に伝承描く  守り犬の影が出現時期に  (古座川町 )
2020年04月17日
143 「くまの百まで体操」を放送  ZTVで6月30日まで  (熊野市 )
2020年04月17日
144 かわいい端午の節句飾り  新型コロナ対策を取り  (寺子屋広場 )
2020年04月17日
145 お悔やみ情報
  
2020年04月16日
146 第7勝丸がミンクを漁獲
 仲買人ら新鮮な鯨肉を入札  (太地町 )

 太地町漁業協同組合(脊古輝人組合長)の捕鯨船「第7勝丸」(32㌧、竹内隆士船長、乗組員5人)が商業捕鯨で漁獲したミンククジラの鯨肉の入札が14日、太地漁協地方卸売市場で行われた。地域の仲買人7業者が参加し、3業者が入札した。

 勝丸は5日から操業が開始された商業捕鯨に合わせ、3日夜に太地漁港を出発。天候の関係もあり、7日から漁を開始した。勝丸は宮城県や千葉県などほかの3隻と協力し、宮城県沖でこれまで3頭を漁獲している。

 そのうち1頭は11日に勝丸が単独で漁獲したもので、全長約5㍍の雄のミンククジラ。鯨肉は同町以外では仙台や鮎川、四国の市場などに運ばれた。

 太地漁協地方卸売市場では新鮮な赤身や畝須(うねす)、皮など約30㌔の鯨肉が競りにかけられ、入札された肉の一部は那智勝浦町のスーパーなどに並ぶという。

 同漁協は「新型コロナウイルスの影響を受けて鯨肉の価格が良くないが、地元売りは値段が良いと思う」と期待を込めた。東欣哉同漁協総務課長は「良い値段がついてよかった。商業捕鯨なので調査捕鯨の時と比較して肉質が良くなっている。全国発送する形にしているため、これでクジラの食文化が広がってくれたらうれしい。勝丸には今後もたくさん捕っていただき、より良い肉を提供していけたら」と語った。

(2020年4月16日付紙面より)

ミンククジラの鯨肉の入札が行われた=14日、太地漁協地方卸売市場
商業捕鯨により新鮮な鯨肉が並んだ
2020年04月16日
147 飲食店に「期限付酒類小売業免許」
 酒類のテークアウト販売可能に  (国税庁 )

 国税庁は9日、新型コロナウイルスの感染拡大で大きな影響を受けている飲食店に対し、在庫酒類を料理と一緒にテークアウトできるように、期限付きの酒類小売業免許を付与すると発表した。

 酒税法では、酒場、料理店その他酒類を自己の営業場で飲用に供する業を行う場合には販売業免許は必要ないが、テークアウト用など営業場以外の場所で飲用に供されるための酒類を販売する場合には、販売場ごとにその販売場の所在地の所轄税務署長から販売業免許を受ける必要がある。

 コロナウイルスの感染拡大と外出自粛を受け、客数や売り上げの大幅な減少が起きている飲食店では、テークアウトの強化などで売り上げ確保を図っている。

 これに起因し、国税庁は飲食店などが酒類小売業免許を取得しようとする場合、申請手続きの簡素化、免許処理の迅速化を図る観点から、一般の酒類小売業免許とは別に、新たに「期限付酒類小売業免許」を設け対応。飲食店のテークアウト用の酒類販売が可能となった。

 期限付酒類小売業免許は6月30日(火)までに提出のあった免許申請書に限る免許で、免許は付与されてから6カ月が期限。自治体などから各種の要請などがある場合、これに従うことが条件。また、期限付酒類小売業免許で販売できる酒類は、既存の在庫をはじめ既存の取引先からの仕入れの販売に限る。

 申請方法は国税庁ホームページ(https://www.nta.go.jp)から申請用紙をダウンロードし、住民票か登記事項証明書(法人の場合)とともに所轄の税務署へ提出する。

(2020年4月16日付紙面より)

(写真はイメージ)
2020年04月16日
148 建物部分ほぼ仕上がる
 津波避難総合センター  (古座川町 )

 古座川町高池の下部区内で建設中の津波避難総合センターの建物工事が完了間近となり、外観が見て取れるようになった。新型コロナウイルスの影響で工期が若干押しているが、外構工事も4月中に発注予定。同町総務課は新型コロナウイルスの影響でめどがつかない状況となっているが、一日も早い完成に努めるとしている。

 このセンターは同町複合センターそばに立地を得て昨年7月20日に建物部分の工事が着工。大地震に伴う津波の到達を前提にし、平成23年紀伊半島大水害時の浸水位も加味して2階部分を260人対応の避難場所とする形で設計されている。

 鉄筋コンクリート2階建て。13人乗りエレベーターや自家発電設備(20㌔㌾㌂、72時間想定)を備えるため屋上の一部が塔屋となっていて、残りは屋外階段と屋内階段の2系統で接続する避難フロアとしても利用できるようになっている。

 1階は洋室と調理室、2階は和室〈18畳〉2室と会議室とシステムキッチンなどがあり、延べ床面積は約548平方㍍。1階部分は複合センターの更新施設として建物工事と外構工事が完了次第常用を始めるとし、需要があれば2階の会議室も含めるとしている。

 建物部分の工期は当初今年3月25日までだったが、新型コロナウイルスの影響の一端で全国的に課題となっている便器不足に巻き込まれるなどし、やむなく工期を繰り越し延長して入荷を待つなどしている。

 3月下旬まで建物を覆っていた足場などが外され、現在は建物の外観が見られる状態。間もなく発注する外構工事の工期も影響の予測がつかずいつ完成とは言い難いという。

(2020年4月16日付紙面より)

足場などが外され、外観が見て取れるようになった津波避難総合センター=13日、古座川町高池
2020年04月16日
149 色とりどりのマスク寄贈
 婦人団体連絡協が寿楽荘に  (新宮市 )

 新宮市婦人団体連絡協議会(仲富美子会長)と新宮市新宮赤十字奉仕団(同委員長)の仲会長らは14日、同市木ノ川の市立養護老人ホーム「寿楽荘」(松畑理荘長)を訪れ「少しでも役に立てていただければ」と会員らが制作した手作りマスク80枚を寄付した。

 マスクは会員4人が2日間かけて制作したもの。ゴムひもやガーゼが品薄となっている中、自らのハンカチなどを使用し創意工夫を凝らして作り上げた。会員らは、やはり材料集めに苦労したとしながらも「少しでも喜んでいただけると作ったかいがあります」と笑顔で話す。

 「作っているとカラフルなマスクが増えていきうれしくなります」と会員。その言葉通り、贈られた中にはチェック柄や和柄、水玉柄など彩り豊かなマスクが並ぶ。

 仲会長は「こんな時だからこそ、せめて口元だけでも明るくなれば。そして、手作りマスクの輪が広がればいいですね」。

 松畑荘長は「ありがたい。なかなかマスクが購入できず困っていたところ大変助かりました」と感謝を示した。

(2020年4月16日付紙面より)

仲富美子会長(右から2人目)らが松畑理荘長(左)にマスクを手渡した=14日、新宮市木ノ川(寿楽荘提供)
色とりどりのマスクが並ぶ(同提供)
2020年04月16日
150 貸し出しが多かった本  新宮市立図書館に特設コーナー  
2020年04月16日
151 元気に登下校する姿  臨時休校明け新学期  (新宮市 )
2020年04月16日
152 バスやタクシーに使用  福祉乗車券交付開始  (那智勝浦町 )
2020年04月16日
153 温泉病院が面会禁止に  コロナウイルス対策で  (那智勝浦町 )
2020年04月16日
154 次期町長選への立候補表明  元町議会議員の矢本和久氏  (古座川町 )
2020年04月16日
155 動画でクラブ活動を紹介  1年生が各クラスで視聴  (矢渕中 )
2020年04月16日
156 一層、交通安全に努める  安全運転管理推奨像を伝達  (紀宝町社協へ )
2020年04月16日
157 スポーツ活動も自粛へ  小中学校の臨時休校受けて  
2020年04月16日
158 お悔やみ情報
  
2020年04月15日
159 優雅に浦安の舞奉納
 熊野那智大社で「桜花祭」  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)は14日、自然の恵みに感謝し、五穀豊穣(ほうじょう)を祈る「桜花祭(おうかさい)」を営んだ。桜の花のかんざしを挿した巫女(みこ)が那智の滝前で「浦安の舞」を優雅に奉納した。

 平安時代に花山法皇(968~1008年)が那智山で千日間の山ごもりをした際に、「木のもとをすみかとすればおのづから花見る人となりぬべきかな」と桜の美しさを詠んだという故事にちなんだ祭典。

 神事は本社拝殿と別宮飛瀧(ひろう)神社斎場でそれぞれ営まれた。宮司以下神職の烏帽子(えぼし)や巫女の髪飾りにはサクラの小枝が付けられ、長さ約1㍍のヤエザクラの枝を幣帛(へいはく)として奉献した。

 男成宮司は祝詞の終わりに新型コロナウイルスの一日も早い終息を祈願し「いろいろなところに大きな影響が出ていますが、季節はいつもと同じように新緑の美しい時季になりました。自然をめでる気持ちと希望を持ち、落ち着いた行動を取っていただければと思います」と話していた。神事の後、参列者には桜餅が振る舞われた。

(2020年4月15日付紙面より)

那智の滝前で浦安の舞を奉納する巫女=14日、那智勝浦町那智山
2020年04月15日
160 渋滞対策などを報告
 民間ロケット発射場周辺地域活性化協議会  (那智勝浦町 )

 串本町で建設が進む民間ロケット発射場「スペースポート紀伊」周辺の行政機関や関係団体などで組織される「民間ロケット発射場周辺地域活性化協議会」(会長・下宏副県知事)の第2回通常総会が13日、那智勝浦町の体育文化会館であった。17人が出席し、ロケット打ち上げ時における周辺地域の交通対策について中間報告が行われた。

 同協議会は初の打ち上げとなる2021年に向け、見学場の整備や想定される渋滞への対策について協議するため、昨年10月21日に設立された。

 総会には下会長をはじめ、田嶋勝正串本町長、堀順一郎那智勝浦町長らが出席。下会長は新型コロナウイルスに触れ、県の状況などを報告した。ロケットについては「令和3年中に1号機の打ち上げを計画している。見学場の設置や想定される渋滞対策について交通対策部会が議論している。今回は中間報告についてご意見を頂きたい」とあいさつした。

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■交通の課題は



 同協議会内には警察や国、町観光協会などのメンバーで構成される交通対策部会があり、これまで3回、課題解決に向け対策を協議してきた。鹿児島県肝付町でロケットが打ち上げられた際のデータを基に、串本町でのロケット1機目の打ち上げ時には2万人の来訪者と自動車8000台が訪れることを想定しているという。

 江住中学校前交差点(すさみ南IC出口)および、市屋交差点(那智勝浦新宮道路出口)を先頭に、両道路や国道42号では潮岬西入口と東入口交差点(大島入り口部分)から橋杭岩信号間の串本町の町中、ロケット射場と公式見学場付近での渋滞発生も課題となりそうだ。

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■対策について



 県では▽事前予約制で有料の公式見学場を用意する▽マイカーではなく、公共交通機関(鉄道)やパークアンドライドによる移動を前提とする▽公式見学場予約者以外のマイカー来訪者による渋滞緩和のため、看板や中継車などによる交通誘導を行い、「全体的な交通量の抑制」「42号線における来訪自動車の通過交通の円滑化」―などを対策として行う方針だ。

 県商工観光労働部企業政策局産業技術政策課の柴田和也課長によると、予約客以外の来訪者に対し、「渋滞緩和を目的に抑制しすぎるのは地域のためにならないという意見もあった」。「各地域の観光資源とどう組み合わせていくかが重要だが、問題となる渋滞対策を進める必要がある」と見解を示した。

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■公式見学場について



 有料の公式見学場については、現在那智勝浦町が旧浦神小学校の見学場整備を進めており、基本計画策定のために予算300万円を先月の町議会定例会で計上し可決された。

 県によると、見学場には来訪者が見学しやすく、輸送しやすい立地が必要だという。同町だけでなく、射場が建設される串本町でもロケットの見学に絡めたさまざまなオプションの検討や見学場の構想があると説明した。

(2020年4月15日付紙面より)

第2回通常総会が開かれた=13日、那智勝浦町の体育文化会館
2020年04月15日
161 「本マグロ、今こそ家庭で」
 300㌔超えの大物など55本水揚げ  (勝浦地方卸売市場 )

 国内有数のマグロはえ縄船の基地、那智勝浦町の勝浦地方卸売市場で13日、300㌔を超える大物を含めクロマグロ(本マグロ)55本が揚がった。前日分を合わせると30隻以上の入港船があった。

 同市場一日の水揚げでは、近年まれに見るクロマグロの本数となったものの、国が7日に発表した7都府県の緊急事態宣言の影響からか高級魚のクロマグロを筆頭に需要が冷え込んでいる。

 和歌山県漁業協同組合連合会(JF県漁連)勝浦市場の太田直久市場長は「全体の相場は4月初めまで安定していましたが、先週中頃から下がり出し、メバチ、キハダも安いですね」と話す。一方、スーパーなどで出回ることの多い大衆魚のビンチョウマグロは比較的高値で取引されている。

 クロマグロを買い付けた仲買人からは「歴史的な安値になった。質も良いのに料亭やすし屋が営業していないから売れない。ビンチョウと変わらない値段で出回るかも」などの声が多くあった。同市場関係者らは「せっかく漁師さんが苦労して釣ってくれた本マグロ。今こそ産地の家庭で食べてもらえれば」と地元での消費を呼び掛けている。

(2020年4月15日付紙面より)

市場に並ぶクロマグロなど=13日、那智勝浦町築地
2020年04月15日
162 補強予定の道路陥没
 御幸町全龍寺線で  (新宮市 )

 新宮市新宮の本廣寺近くの道路が13日午後、陥没した=写真。陥没直前にオートバイで現場脇を通過した40代男性は「通過して2、3秒後にドカーンとすごい音がして、振り返ったら大きな穴が開いていた。驚いた」と興奮混じりに話す。

 男性によると、通過中から道がへこんでいると感じたとのこと。道路が落ちる音に驚いた近隣住民が次々に家から飛び出してきたという。道は駐車場に面しており、車で道に出ようとしていた別の男性は「危ないとは思っていたがまさか道が落ちるとは」と驚きを隠せない。

 市によると、もともとアスファルトにクラック(ひび)があり地面が下がっていたことから、3月末から同所を通行止めにしていた。最近の調査で床版の亀裂が目立っていたことなどを受け、市は6月の補正予算に工事費を盛り込む計画を立てるとともに、鉄板で道の補強を予定していたという。

 現在のところ対応は決まっておらず、落ちたアスファルト片を早急に撤去するとともに、人が通行できるように処置を急ぐ方針だ。

(2020年4月15日付紙面より)


2020年04月15日
163 学んだ精神を子どもたちに
 拳武館新宮空手道スポーツ少年団代表・青山富男さん  
2020年04月15日
164 クマガイソウの花咲く  霊巌寺住職が育てる株  (古座川町 )
2020年04月15日
165 上流目指してアユ跳ねる  滝ノ拝そば魚道で滝越え  (古座川町 )
2020年04月15日
166 まもってくれてありがとう  通学路で初の取り組み  
2020年04月15日
167 5月6日まで臨時休校  3市町の全小中学校で  (熊野市・南牟婁郡 )
2020年04月15日
168 1位に佐古さん、垣本さん  写連紀南支部3月度例会  
2020年04月15日
169 タブノキが花盛り  新宮港緑地  
2020年04月15日
170 お悔やみ情報
  
2020年04月14日
171 春の例大祭始まる 湯登神事皮切りに (熊野本宮大社)

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)の例大祭が13日、始まった。今年は新型コロナウイルス感染症拡大の状況を鑑み、規模縮小、一部中止の上斎行。「湯登(ゆのぼり)神事」で厳かに幕を開けた。

 同社例大祭は、主祭神の家津美御子大神(けつみみこのおおかみ=スサノオノミコト)の故事に倣う祭典とされる一年の豊穣を願う祭り。毎年、地元住民や多くの観光客が参加・参列し、春の同町を盛大に彩る。

 祭りの始まりを告げる「湯登神事」は、湯の峰温泉で身を清めた稚児の頭に神を降ろす神事。和歌山県の無形民俗文化財の指定を受けている。額に神が降臨した証しである「大」という文字を書かれた稚児らをウマ役の父親が背負い、湯の峰での神事の後大日越えを果たす。

 今年は主人公の稚児の参加を見合わせ、神職や氏子総代、修験道ら約20人で実施。祭り斎行に当たり、九鬼宮司は「熊野は甦(よみがえ)りの地の意味合いの深い場所。コロナウイルスの及ぼすこの状況を打破し、笑いの絶えない平安な日が戻るように祈りたい」と願いを込め、同大社を出発した。

 行列は太鼓とほら貝に合わせ神歌を歌いながらまちを歩き大日越えを執り行った。

 祭りは15日(水)の渡御祭(とぎょさい)、採燈大護摩まで続く。

(2020年4月14日付紙面より)

湯登神事を皮切りに例大祭が幕を開けた=13日、田辺市本宮町の熊野本宮大社
2020年04月14日
172 田中太山さんら4コマ漫画開始
 「たなか家の日常」ユーチューブで発信  

 新型コロナウイルスにより深刻な被害を受けているアメリカ・ニューヨークから明るい話題が届いた。ニューヨークに移住し5年が経過した太地町出身で同町観光大使の書画家・田中太山さんが10日、ニューヨークを拠点に活動するアーティストらと共にYouTube(ユーチューブ)で4コマ漫画「たなか家の日常」の配信を始めた。

 制作メンバーは田中さんのほか、俳優・市村正親さんの弟子で自身も俳優の大久保全也さん、音楽家のTomoさん。田中さんが絵を、大久保さんが声を、Tomoさんが音楽をそれぞれ担当した。

 内容はブルックリンに住む家族の日常をほのぼのと描いたもの。田中さんは「明るい気持ちで人々が生き続ければ未来はきっと明るいものになる。そういう思いを込めてこの4コマ漫画を作りました。子どもから大人まで楽しめるこの4コマ漫画を通して見る人たちの心が明るくなればうれしい」と語った。

 なお、毎週土曜日午前8時に新しい漫画が配信されるという。

(2020年4月14日付紙面より)

「たなか家の日常」がスタート
QRコードをスマートフォンで読み込めばユーチューブで4コマ漫画が楽しめる
2020年04月14日
173 供養とともに終息を祈願
 那智山青岸渡寺で開山祭  (那智勝浦町 )

 西国第一番の観音札所である那智勝浦町の那智山青岸渡寺(髙木亮享住職)で12日、開山祭献茶法要会が営まれた。本尊の如意輪観世音菩薩を開帳し、同寺の開祖とされる裸形上人をしのび、髙木住職らが読経し茶が供えられた。また、この日は世界各地で影響を及ぼす新型コロナウイルスの終息もともに祈願した。

 開山祭は約1600年前にインドから渡来し、那智の滝で修行したと伝えられる裸形上人の遺徳をたたえるため、1949年に始まった。

 毎年、茶道愛好家の女性が多数参列し茶席も設けられるが、新型コロナの感染拡大予防から今回は中止となった。献茶式は表千家と裏千家が1年交代で奉仕しており、今年は茶道表千家流音無会(筑紫充代代表)の桝田ゆうさんが献炭と献茶を務めた。

 法要後、枡田さんは「お茶席が中止になってしまいさみしい。ウイルスが終息してほしいという思いを込め、務めさせていただきました」。

 髙木住職は「開山を記念して、献茶をしていただいた表千家には感謝している。今年は裸形上人の供養に加え、コロナウイルスの終息を祈願しました」と語った。

(2020年4月14日付紙面より)

開山祭が営まれた=12日、那智勝浦町の那智山青岸渡寺
裸形上人をしのび献茶
2020年04月14日
174 有形文化財登録証など伝達
 旧神田家別邸活用の2社に  (串本町 )

 串本町役場で13日、国登録有形文化財(建造物)の指定を受ける旧神田家別邸(稲村亭)に対する登録証とプレートの伝達式があった。同邸を所有する株式会社一樹の蔭(博多敏希代表取締役)と宿泊・飲食業で運用するwe株式会社(松岡庸一郞代表取締役)が田嶋勝正町長から伝達を受け、意気込みを新たにする節目をつけた。

 この登録は平成8年の文化財保護法改正に基づく近代建造物のための制度。築50年以上が経過し造形に優れ再建が容易でない建造物などを対象に登録をし、修理時の設計監理費用の半額を国が負担するなどの公的支援をする仕組みとなっている。

 同邸は明治7年建築。平成28年に元所有者の神田家が同町へ建物と土地を無償譲渡し、同町は活用を図るため30年に町域の古民家再生を担う株式会社一樹の蔭に建物は無償譲渡、土地は有償貸与の条件で引き継いだ。建物部分は現在、we株式会社(株式会社subLimeの分社)に貸し出し、内部改装を経て宿泊・飲食業(NIPPONIA HOTEL串本 熊野海道)で活用される状況にある。

 建物は不漁に苦しむ旧有田村救済の返礼として住民が託したスギ材を建材に取り入れた2間や桟瓦葺きの屋根など、当時の端正な造りを今も宿す点が特色。昨年7月の文化審議会文化財分科会で有形文化財(建造物)候補とされ、12月の官報告示で正式登録となった。

 伝達式には博多代表取締役と松岡代表取締役の代理で浅見和花さんが出席。田嶋町長は稲村亭を通して串本の良さを発信することを今後に期待し、博多代表取締役は「まさかこのような活用をされた後に登録されるとは想像していなかったのでうれしい」、浅見さんは「こういう雰囲気を楽しめるのがうれしいという言葉を頂いている。民話に含まれている点も掘り下げつつこれからも来る方々に魅力を伝えていきたい」とそれぞれ応えた。

 町内における有形文化財(建造物)の登録は、樫野埼灯台旧官舎に続き2例目となる。

(2020年4月14日付紙面より)

有形文化財(建造物)登録プレートの伝達を受ける浅見和花さん(左)=13日、串本町役場
2020年04月14日
175 熊野市が対策本部設置  新型コロナ拡大防止  
2020年04月14日
176 コロナ終息願い春季例大祭  マスク着用で舞を奉納  (阿田和神社 )
2020年04月14日
177 木工細工作り続けて10年  紀宝町井田・峯上等さん  (ホビッ人タイム ~趣味のある暮らし~ )
2020年04月14日
178 全町民に商品券を配布  27日から引き換え開始  (那智勝浦町 )
2020年04月14日
179 安心安全への尽力請う  那智勝浦町消防団任命式  
2020年04月14日
180 小中学校の授業を部分再開  串本町、古座川町  
2020年04月14日
181 緊急事態宣言経て客足激減  深刻さ極まる主要観光施設  (串本町 )
2020年04月14日
182 「明日から一緒に遊ぼうね」  丹鶴幼稚園に15人入園  (新宮市 )
2020年04月14日
183 お悔やみ情報
  
2020年04月12日
184 コロナの終息や世界平和願い
 熊野速玉大社でコカリナ奉納  (新宮市 )

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で10日、コカリナ奉納演奏があった。コカリナの第一人者・黒坂黒太郎さんと同市出身の歌手・矢口周美(かねみ)さん夫妻が新型コロナウイルス感染症で混乱する世界の安寧などを祈り、コカリナや歌、オートハープの優しい音色を境内に響かせた。

 コカリナはハンガリーの民族楽器を改良したもの。1995年に黒坂さんが日本に紹介し、黒坂さんと日本の木工家によって改良が加えられ、現在のコカリナが誕生した。黒坂さんはコカリナ奏者として国内外でコンサートを実施する傍ら、東日本大震災や紀伊半島大水害の支援コンサートを展開するなど、被災地支援にも積極的に取り組んでいる。

 夫妻は、この日、同市で開催される聖火リレー出発式典で演奏する予定だったが、オリンピックの延期に伴い式典も中止に。しかし「感染を防ぐために祈りをささげたい」との思いから、このたびの奉納に至った。

 黒坂さんは「来年はきっと事態も収束し、素晴らしいオリンピックが開催できるよう願っています」と思いを込め、国立競技場建設のために伐採された神宮の森の木で作ったコカリナなどで6曲を奉納した。聖火リレー出発式典で演奏する予定だった「世界中の友達に平和を」では、矢口さんが手話を交えて歌唱。美しい歌声が社殿に響いた。

 奉納を終え、矢口さんは「熊野の再生の神様の力が必要だと感じた。貧富も関係なく、世界中の人が同じように恐怖を感じている。生きている人や神様、総動員で力を結集して乗り越えていかなければならない」。

 上野宮司は「コロナウイルスの影響で重苦しい気を吹き飛ばすようなすがすがしく素晴らしい演奏でした」と感謝を述べ、「この木でコカリナを作ってください」と境内のナギの木から切り分けた枝を贈った。

(2020年4月12日付紙面より)

境内に美しい音色と歌声を響かせる黒坂黒太郎さん(左)と矢口周美さん=10日、熊野速玉大社
奉納前に正式参拝をした
2020年04月12日
185 独自の「感染拡大阻止緊急宣言」
 新型コロナウイルス対策  (三重県 )

 三重県は10日、県独自の新型コロナウイルス「感染拡大阻止緊急宣言」を出した。9日時点で、感染経路が不明な事例は確認されていないものの、これまで15人の感染が確認された。感染が拡大する近隣の愛知県、岐阜県と連携を強化し、取り組みを進める。

 県民の「命と健康」を最優先に考え、感染者数を抑えるとともに医療提供体制の確保と社会機能の維持を両立させることが狙い。「感染防止対策を徹底いただくとともに、感染はひとごとではなく、明日には自身や大切な家族にも起こり得る事態であるということを認識いただき、個人への偏見や差別につながる行為、人権侵害、誹謗(ひぼう)中傷などは絶対に行わないよう、ご協力をお願いいたします」と呼び掛けている。

 県では「オール三重」で次の対策に取り組む。

▽医療機関への通院や通勤など生活の維持に必要な場合を除き、生活・文化圏が重複する愛知県、岐阜県と「緊急事態宣言」が発出されている7都府県への移動の自粛。

▽広域の移動の多い県立学校、県立特別支援学校の臨時休業の早期検討。

▽入院医療提供体制の充実や軽症者の受け入れ検討、医療従事者の確保、施設設備の整備など医療提供体制の整備推進。

▽県としての追加的な対策を速やかに検討、実施。

(2020年4月12日付紙面より)

2020年04月12日
186 区画整備し利便性向上
 障害者用駐車場供用開始  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は9日、役場庁舎玄関前と付近駐車場に3台分の障害者用の駐車スペースを整備し、供用を開始した。

 障害者が役場を利用する際の利便性向上などを目的に、4日から駐車場内の区画整備を実施。役場横には元々、障害者用スペースが2台分あったが狭かったこともあり、和歌山県が定める基準に合わせて整備した。

 また、付近駐車場も3台分の駐車スペースを障害者用駐車場の2台分に整えた。整備作業は8日に終わり、9日から供用が開始された。

 同町では「障害者の方の駐車場の幅を広げ、駐車台数を増やしたので利便性の向上ができたと思います。役場に来られた際はぜひご利用ください」と話している。

(2020年4月12日付紙面より)

新たに整備された障害者用駐車場=8日、那智勝浦町役場
役場玄関前駐車場の整備作業時の様子
2020年04月12日
187 チーム一丸となって
 新宮サッカースポーツ少年団団長・津呂建二さん  
2020年04月12日
188 週明けから教育活動再開  新宮・東牟婁  
2020年04月12日
189 国公立大学に33人が合格  令和元年度の進路状況  (新宮高校 )
2020年04月12日
190 あいさつ・健康・勉強を大切に  北山村立小・中で入学式  
2020年04月12日
191 新1年生が学校生活スタート  太地町立小・中で入学式  
2020年04月12日
192 本紙エリアで6人が受章  第34回危険業務従事者叙勲  
2020年04月12日
193 紀南高校人事異動   
2020年04月12日
194 地震・津波への対応学ぶ  どんなときでも避難できるよう  (うどの幼稚園 )
2020年04月12日
195 移動式オービスで取り締まり  安全運転の意識向上を  (紀宝署 )
2020年04月12日
196 オンツツジが花の盛り  新宮市・浮島の森  
2020年04月12日
197 お悔やみ情報
  
2020年04月11日
198 海上安全や大漁願う
 孔島鈴島で例大祭  (新宮市 )

 新宮市三輪崎の孔島(くしま)嚴島(いつくしま)神社と鈴島蛭子(えびす)神社で10日、例大祭が営まれた。関係者ら約20人が出席。孔島・鈴島保護委員会の井上元和委員長や屋敷満雄三輪崎区長、田岡実千年市長らが航海の安全や大漁などを願い玉串をささげた。

 孔島嚴島神社の主祭神は海路を守護する神として信仰を集める市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)。鈴島蛭子神社の祭神は漁港を見守る大漁の神である蛭子命(ひるこのみこと)とされている。孔島と鈴島は南紀熊野ジオパークを構成するジオサイトに認定されており、孔島嚴島神社の石造物は、2017年に日本遺産「鯨とともに生きる」に追加登録されている。

 毎年、大勢の地域住民が参加している餅まきは、新型コロナウイルス感染症感染予防の観点から今年は中止。神事の後に参列者に護符とまんじゅうが配られた。

 井上委員長は「今年はコロナウイルスの関係で餅まきは中止になったが神事だけでも、と実施に至った。天候にも恵まれ、海上安全や大漁、家内安全などを祈願した」。

 大雨や台風など、近年の異常気象により同所にも流木などが多く流れ着いている現状を危惧し「特に世界的に問題になっているペットボトルなど海洋プラスチックごみに取り組んでいる。これからも、三輪崎の宝である孔島と鈴島を守るべく奉仕活動をしていきたい」と話していた。

 例大祭は毎年、旧暦の3月18日に営まれている。

(2020年4月11日付紙面より)

関係者や地域住民らが玉串を供えた=10日、新宮市三輪崎の嚴島神社(孔島)
蛭子神社(鈴島)の例大祭の様子
2020年04月11日
199 一潮待つも生育鈍く
 姫のヒジキ漁始まる  (串本町 )

 串本町姫の磯場で9日、ヒジキ漁が始まった。今年は全体的に生育がかなり鈍く、従事する姫ひじき採捕組合(山田隆一会長)は昨年以上の不漁を懸念しつつ作業を進めている。

 古くから長く、太く、柔らかいことで定評がある姫産ヒジキ。その年の収穫を和歌山東漁業協同組合経由で仕入れる姫ひじき生産組合による加工品「姫ひじき」の出荷により、地元はもちろん町内外にも広く親しまれるところとなっている。

 今年も3月下旬の大潮に合わせて収穫を始める予定だったがその時点での生育が著しく鈍く、直前で一潮遅らせる判断をした。この日収穫したヒジキの長さは20~40㌢。豊漁時の半分ほどしかないが、品質保持目的のめどとしている4月末の収穫完了から逆算してこれ以上は待てないため初漁に踏み切った。

 組合員18人が区域の北側にある磯場へ入り、手分けして波打ち際に揺れるヒジキを収穫。株元を傷めないように残して刈り、袋に詰めて磯から引き上げた。

 姫の漁場は区域の北側と南側の2カ所があり、今後も潮が大きく引くタイミングで収穫を進め4月末の完了を目指すそう。山田会長(77)は「一潮待った効果は若干あったと感じるが、県にアドバイスを頂きながら皆で漁場の管理に取り組んだ結果がこれでは大変頭が痛い。県からは黒潮が離れて冷たい水が入らなかったことが原因。潜る人からは貝も少なくイガミもやせているという話を聞いている。自然相手のことなのでどうしようもないが、去年に続いての不漁なので来年こそは状況が変わるのを祈るばかりだ」など状況を憂いながら初漁に臨んでいた。

 今期の全体終了は2㌧に届くかどうか、と山田会長は厳しい状況を見込んでいる。

(2020年4月11日付紙面より)

ヒジキの収穫に励む組合員=9日、串本町姫の磯場
2020年04月11日
200 マスク不足解消へ取り組み進む
 全ての児童生徒に配布  (紀宝町 )

 新型コロナウイルスの影響で全国的にマスク不足が深刻化する中、紀宝町では手作りマスクの取り組みが進んでいる。町教育委員会では町内各小中学校全ての児童生徒にマスクを配布するなど、普及への広がりを見せている。その取り組みを取材した。

  □     □

■寺子屋分校



 町福祉センターで8日に開かれた寺子屋分校「楽しい手芸教室」では、14人が自分や家族用の布マスクを作って持ち帰った。

 町民から布マスクの作り方を知りたいとの要望が多く寄せられ、植野洋子さんら7人が教えた。参加者は型紙に合わせて布を切り抜き、ミシンで縫っていった。顔の形に沿うよう鼻周りには針金を縫い込み、全国的に品切れが続いているゴムの代わりに長さを調節できるひもで代用した。

 乳幼児を連れた母親も多く参加し、野田美和さんは「社協だよりを見て、実際に作り方を習いたいと思って参加した。手作りの方が温かい感じがするし、キャラクターや車の模様の布で作れば、子どもたちも気に入って着けてくれる気がする」と語った。

 植野さんは4月中、毎週土曜午後1時から、鵜殿の長谷集会所で布マスク教室を開く予定にしている。

  □     □

■矢渕中学校



 町立矢渕中学校(竹原巧校長)では家庭科の授業を活用し、9日に1年生74人、10日に2年生77人、3年生86人がマスク作りに取り組んだ。

 マスクを作ることで、感染予防に対する意識を高め、作り方を理解することでマスク不足に対応することが狙い。教職員2人が企画し、各クラスの担任、副担任が作り方を学び、生徒に教えた。

 1年生は中学校生活の授業初日に取り組んだ。生徒は型紙に合わせて用意した布を表と裏の2枚に切り、重ね合わせて縫い込んだ。アイロンで形を整え、最後にゴムひもを付けて完成した。マスクは手洗いして何度でも使えるという。

 竹原校長は「新型コロナウイルスは飛散に注意が必要なため、少しでも感染防止になればとの思いでマスク作りを授業に取り入れた」と話していた。

  □     □

■マスク配布



 同町は新型コロナウイルスの感染を予防するため9日、町内各小中学校の全児童生徒1人につきマスク10枚を配布した。配布数は町内5小学校と2中学校を合わせて781人分の7810枚。品不足が続いているため、町が防災用に備蓄していた2万5000枚を取り崩した。

 町立鵜殿小学校(前田幸利校長、児童232人)では、新元明生特別参与からマスクを受け取った前田校長が「ありがたい。保護者も手に入らず、困っている子どももいたので、助かった」と喜び、感謝した。

 町では3月の卒業式前と今月の入学式前にも、各学校や町施設に消毒液を配布するなど感染防止に取り組んでいる。新元特別参与は今後の見通しについて、「どちらも入手困難な状況にある。どれだけ調達できるか。いろいろなネットワークを活用して努力したい」と述べた。

(2020年4月11日付紙面より)

マスクを作る参加者たち=8日、紀宝町福祉センター
布を縫い合わせる1年生=9日、紀宝町立矢渕中学校
新元明生特別参与(右)から前田幸利校長にマスクを伝達=9日、紀宝町立鵜殿小学校
2020年04月11日
201 自分の体は自分で守る  三輪崎区で布マスク教室  (新宮市 )
2020年04月11日
202 濱口太史県議が委員会で質問(終)  和歌山県議会2月定例会  
2020年04月11日
203 8人が新しいスタート  新宮高定時制で入学式  
2020年04月11日
204 町立小中学校13日は登校日  串本町教委  
2020年04月11日
205 新入生60人誓いを胸に  第一体育館で入学式営む  (串本古座高校 )
2020年04月11日
206 横断歩道は歩行者優先  署員が状況つくり印象づけ  (串本警察署 )
2020年04月11日
207 新入生310人を迎える 新宮市・那智勝浦町立中学校 
2020年04月11日
208 13日から面会禁止に  新宮市立医療センター  
2020年04月11日
209 お悔やみ情報
  
2020年04月10日
210 今日から新1年生 公立小中学校で入学式 

 新宮市、那智勝浦町、太地町、北山村の公立小中学校で9日、一斉に入学式が行われた。新型コロナウイルス感染症予防のため、各校でマスクの着用や時間短縮などの措置が取られる中、新入生らは期待と不安を胸に新生活をスタートさせた。

 新宮市立神倉小学校(藪中秀樹校長)では、59人の新1年生が歓迎を受けた。

 国歌斉唱の後、藪中校長が「笑顔いっぱいの皆さんの入学を、先生たちは楽しみに待っていました」とあいさつ。「分からないことがあれば、先生や先輩のお兄さん、お姉さんたちに聞いてください。きっと優しく教えてくれると思います。自分も友達も大切にできる子になって」と呼び掛けた。

 臨時休業措置に伴い入学式に参加できなかった在校生らが、前もって撮影した動画を通じて新入生を歓迎。児童会長の居軒希空(のあ)さん(6年)が「新しい友達、新しい教室。たくさんの初めてが皆さんを待っています。皆さんに会えるのを楽しみにしています」と述べ、同校合唱隊が「世界中のこどもたちが」を披露。「入学おめでとう。友達もすぐにできるよ」などと伝えた。

 那智勝浦町立下里中学校(久保敏晴校長)では、真新しい制服に身を包んだ新1年生16人が校門をくぐった。

 式には保護者、教職員、在校生代表、育友会長が出席し、拍手で新入生を迎えた。入学を許可した久保校長は「中学校生活を送る中で『確かな学力』を身に付けてください。学び方や学ぶ姿勢を大切にし、学ぼうとする心を育てましょう」と式辞を述べた。

 前年度生徒会役員で3年生の寺地鷗(かもめ)さんと太田真由さんが在校生を代表して「皆で支え合って明るく楽しい中学校生活をつくっていきましょう」と歓迎した。

 新入生代表の大下にこさんが「新しい仲間との出会いや学校行事など楽しみが多くあると期待しています。新入生一同は友達を信頼する心、感謝の心を大切にし、中学生としての責任、誇りを持って何事にも諦めず最後まで一生懸命頑張ることを誓います」と誓い、新たに始まる中学校生活に心を弾ませた。

(2020年4月10日付紙面より)

不安と期待を胸に抱き入学式に挑んだ=9日、新宮市立神倉小学校
入学式に臨む新1年生16人=同日、那智勝浦町立下里中学校
2020年04月10日
211 規模縮小しつつ信心注ぐ
 霊巌寺で法会「花まつり」  (古座川町 )

 古座川町高池にある龍谷山霊巌寺(小原征雄住職)が8日、法会「花まつり」を営んだ。新型コロナウイルスを鑑み、今年は規模を縮小。日中の甘茶供養受け入れと法要を勤めるにとどめ、混雑を避けてお参りするよう呼び掛けながら参拝者を迎えた。

 この法会は、仏教の開祖・釈迦(しゃか)の生誕日に徳をしのぶ機会として、宗派によらず多くの仏教寺院が営んでいる。小原住職は昨今の情勢を受けて悩んだが、この法会は別格と考え法要と甘茶供養だけは例年通りに勤めることを決断した。

 開祖が生まれた時に天が甘露を降らせて喜んだという言い伝えをなぞらえるのが甘茶供養で、同寺は本堂内に花御堂(はなみどう)を据えて中に甘茶を満たした器を置き、その中央に釈迦の誕生仏を安置。時間差で訪れた参拝者は器と一緒に用意された小さなひしゃくで誕生仏に甘茶をかけ、心静かに手を合わせて信心を注いだ。

 法要は午前10時に営み、般若心経や花まつり関係の御和讃を供して参列した10人が順次焼香。お砂踏みは縮小の一環で実施を見合わせ、本尊の祭陣を一周して法要を締めくくった。

 お寺に足を運ぶ機会を持ってほしいという願いを持って例年、この法会を初日にして期間実施している寺宝開帳とパッチワーク展も縮小の一環で今年は中止。小原住職は「この地区で感染者が出たときにどう対応するかが大切。手洗い、マスク着用は当たり前で、隣近所で出たときの対応も考えておかないといけない。よそでは村八分や子どもの差別もあるようだがこの地区ではそういうことは絶対に許されず、互いに優しく支え合うことが必要になる。自他の命を大切にするのが花まつりの趣旨だと念頭に置き、今後の生活に生かしてほしい」と決断に込めた思いを語りつつ、参拝者を迎えていた。

(2020年4月10日付紙面より)

釈迦の誕生仏に甘茶をかけて信心を注ぐ参拝者ら=8日、龍谷山霊巌寺
2020年04月10日
212 夢の実現に向けた一歩
 なぎ看護学校で入学式  (新宮市 )

 新宮市蜂伏の県立なぎ看護学校(塩路喜英校長)で8日、入学式が開かれ、新入生36人が看護師の夢への一歩を踏み出した。

 塩路校長は「看護の道の一歩を踏み出した皆さんを全力で応援します」と激励し▽看護師になるために学ぶという明確な目標を持つ▽相手を理解し共感するコミュニケーション能力を持つ▽自己管理をしっかり行う―の三つを求めた。

 在校生代表の前山和賀子さんは「看護という字は手と目で護(まも)ると書く。病気だけを観察するのではなく、患者さんの思いに耳を傾け、寄り添うことが大切であり、その人の人間性が看護へと現れる。人とのつながり、周囲の方々への感謝の気持ちを忘れず、共に支え合い夢を実現させましょう」と呼び掛けた。

 新入生を代表し松平祐佳さんが「看護師としてふさわしい優しさと思いやり、常に学び続ける姿勢を大切に何事にも全力で取り組んでいく所存です。三年後、どんな場面でも率先して行動ができ、誠実で信頼される看護師となれるよう日々努力することをここに誓います」と宣誓した。

 新型コロナウイルス感染症対策で来賓の祝辞はなかったが、田岡実千年市長、濱口太史県議会議員などから多くの祝電が寄せられた。

(2020年4月10日付紙面より)

式に臨む新入生たち=8日、新宮市の県立なぎ看護学校
2020年04月10日
213 堀順一郎町長がメッセージ発表  政府の緊急事態宣言を受け  (那智勝浦町 )
2020年04月10日
214 アルコールの安全な取り扱いを  火気のない所での使用など呼び掛け  (新宮市消防本部 )
2020年04月10日
215 専用ダイヤルを設置  緊急事態宣言を受け知事が呼び掛け  (和歌山県 )
2020年04月10日
216 「誕生仏」に甘茶を注ぐ  白龍山宝珠寺で花まつり  (新宮市 )
2020年04月10日
217 甘茶注ぎ終息を祈願  海翁禅寺で花まつり  (那智勝浦町 )
2020年04月10日
218 禍福は糾える縄のごとし  新翔高に98人が入学  (新宮市 )
2020年04月10日
219 自覚と誇りを胸に  木本、紀南高校で入学式  
2020年04月10日
220 釈迦の誕生を祝う花まつり  新型コロナの終息も願い  (東正寺 )
2020年04月10日
221 スーパームーンひときわ明るく  今年最大の大きさに  
2020年04月10日
222 お悔やみ情報
  
2020年04月09日
223 二河さんのデザイン採用
 飛鳥町小又の田んぼアート  (近大新宮高校 )

 熊野市の飛鳥地区まちづくり協議会が毎年実施している「飛鳥町小又田んぼアート」の11㌃の田んぼのデザインに近畿大学附属新宮高校美術部の二河さくらさん(3年)の「ハスとメダカ」をテーマにした作品が決定した。5㌃の田んぼは熊野市立飛鳥小学校の戸嶋かのんさんの「ねずみの三兄弟」に決まった。

 田んぼアートは地域活性化などを目的に実施され、ビオトープ小又が管理運営を行う。これまでに和歌山県立新宮高校の生徒のデザインも選ばれたことがある。

 アートは田んぼに「ゆきあそび」「黄大黒米」などの10種類の古代米を植えて描かれる。6月から8月中旬までが見頃で、田んぼの色が変化する光景を一目見ようと期間中は約2000人が来場するという。稲刈りは9月末に実施される。

 二河さんはデザインについて「近くにはメダカやハスがあると聞いていた。満開に咲くハスとその中を力強く泳ぐメダカたちのようにこの地域が発展することを願って1週間ほどでデザインしました。できるだけ多くの品種を使ったので、色の変化を楽しんでほしいです」と説明。

 「多くの色をどこに使うかを考えた。遠くから見てもはっきりと分かるように細かくなりすぎないように努力した。完成したら見に行きたいと思う」と語った。

 同協議会の小畑貞文さんは「良い作品です。うまいこと描いてくれている。田んぼアートに適している」と二河さんのデザインを評価した。

 事務局の杉本和巳さんは「全国的にも田んぼアートで古代米を10種類も使う所は少ないので小又のアートは色の評価も高い。二河さんのデザインは学生の新鮮な気持ちを表現してくれている。ありがたい」と語った。

(2020年4月9日付紙面より)

二河さくらさん(中央)のデザインが採用された=7日、新宮市の近畿大学附属新宮高校
2020年04月09日
224 差し込む陽光に万歳で歓喜
 雨嶋トンネル(仮称)が貫通  (すさみ串本道路 )

 現在建設中のすさみ串本道路雨嶋トンネル(仮称)が7日、約4カ月の掘削作業を経て貫通した。発注者・国土交通省紀南河川国道事務所の谷成二副所長ら担当職員もその瞬間に立ち会い、施工者・前田建設工業株式会社の現場作業員らと共に万歳三唱の声を上げて喜んだ。

 この道路は、すさみ町江住と串本町串本を結ぶ延長19・2㌔の自動車専用道路として平成26年度に事業化され、おととし秋には工事用道路の設置が始まり現在は用地取得が完了した区間から順次本体工事の発注をする段階に差し掛かっている。国土交通省が先月31日に発表した本年度予算内では直轄事業の一つに数えられ、事業費98億円を計上しているところでもある。

 同日現在の計画にあるトンネルの数は16本。うち8本が発注済みで、雨嶋トンネルと二色トンネル(仮称)の2本が先んじて掘削作業に差し掛かっていた。

 雨嶋トンネルの設計値は延長225㍍、幅員12㍍。昨年3月の発注以降、工事用道路や坑口の取り付けなど段取りを進めて12月に掘削作業へと入った。すさみ町里野方向から串本町和深方向を目指す片掘りで貫通を目指し、二色トンネルより若干早く貫通の瞬間を迎える形になった。

 この日の掘削作業は重機で実施。施工者と発注者が距離を取って見守る中、2分ほどの削岩を経て1㍍程度の貫通孔が開いた。坑内に陽光が差し込むや万歳三唱で歓喜し、ただちに清めの儀を営んで貫通を祝うなどした。

 雨嶋トンネルは今後も工程を進め、本年度中に道路としての形が仕上がる予定。他方、二色トンネルも貫通目前のところまできているという。同道路初となるトンネル貫通の瞬間を見届けた谷副所長は、このように道路としての形が見えてくる状況が今後の進み具合の好刺激になることを期待しつつ「まだ用地(取得)の部分が残っているので具体的にいつとはお知らせできないが、地元の皆さまのご期待に添えるよう一日でも早い開通を目指し、かつ安全に事業を進めていきたい」と思うところを語った。

(2020年4月9日付紙面より)

雨嶋トンネル貫通の瞬間=7日、串本町和深
2020年04月09日
225 新1年生に防災頭巾贈呈
 市内5小学校の187人へ  (新宮市土建協同組合 )

 新宮市土建協同組合(松根康隆理事長)は8日、市内5校の新小学1年生187人に防災頭巾220個を贈呈した。市役所別館で贈呈式が行われ、松根理事長らが「子どもたちの命を災害から守るために役立ててください」と速水盛康教育長に手渡した。

 市立の小学校では、かつて児童らは教科書を頭に乗せて守り、避難訓練に取り組んでいた。組合は2010(平成22)年5月に創立60周年記念で、逃げるときに両手を使うことができればより安全と市内小学校全児童に防災頭巾を贈呈。「さまざまな工事において、音やほこりなどで迷惑を掛けている市民に対して何かできることがあれば」との思いもあったという。小学校生活を通して使用できるようにと翌年から毎年新1年生に贈り続けており、今回で11年目になる。

 速水教育長は「今年は新型コロナウイルス感染症対策で学校が臨時休業になるなどのさなか、明るい話題を提供してくれた。われわれも防災に対して意識を高め、気を引き締めながら気持ちを新たにしていきたい」と感謝を述べた。

(2020年4月9日付紙面より)

速水盛康教育長(中央左)に防災頭巾を手渡す松根康隆理事長(中央右)=8日、新宮市役所別館
2020年04月09日
226 子ヤギのウメちゃん大人気   
2020年04月09日
227 期待を胸に踏み出す  矢渕、相野谷中学校で入学式  (紀宝町 )
2020年04月09日
228 濱口太史県議が委員会で質問②  和歌山県議会2月定例会  
2020年04月09日
229 元気な姿で登園  丹鶴幼で始業式  (新宮市 )
2020年04月09日
230 七朗桜が見頃に  十津川村上湯川  
2020年04月09日
231 校舎に子どもたちの声  小中学校で一斉に始業式  (新宮・東牟婁 )
2020年04月09日
232 3月定例会一般質問(終)  串本町議会  
2020年04月09日
233 町立小中学校始業は9日に  8、10日は臨休、以降未定  (古座川町 )
2020年04月09日
234 町立小中学校8日一斉始業 9、10日は臨休、以降未定 (串本町)
2020年04月09日
235 お悔やみ情報
  
2020年04月08日
236 お茶で自然の恵みをPR 熊野本宮大社で新茶祭 

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で7日、新茶祭が営まれた。大社裏の茶園で巫女(みこ)らが摘み取った特産品「音無茶(おとなしちゃ)」の新芽を神前に供え、自然の恵みに感謝するとともに産業の発展を祈った。

 音無茶は、平安時代に熊野を訪れた殿上人が植えたのが始まりといわれている。名前は大社近くを流れる音無川にちなんで付けられた。昭和30~40年代に栽培面積を増やし、現在は町内40戸約4・5㌶で栽培している。黄金色でスッキリとした味わいが特徴だ。

 茶葉はペットボトル飲料やアイスクリーム、お菓子などの加工品としても販売されているほか、最近では二番茶を使用したほうじ茶の需要が伸びている。昨年の一番茶の収穫量は、渇水の影響で約440㌔、製品化されたのは80㌔強と例年の3分の1程度だったいう。

 白衣に赤いたすき姿の巫女と大社敬神婦人会役員らが、祓戸(はらいど)王子近くの茶園(約10㌃)で新芽を摘み取った。大社は毎年、収穫した一番茶を皇室に献上している。本格的な茶摘みは4月下旬を予定。収穫量は1200㌔を見込んでいる。

 JAみくまの熊野川営農センターの内野智文センター長によると、今年は暖冬と降雨の影響で新芽の動きが活発。例年より収穫が2週間ほど早いという。「今年は品質が良く、おいしいお茶ができるのでは」。

 九鬼宮司は全国的に猛威を振るう新型コロナウイルス感染症の影響に言及。「13日から始まる本宮祭では、この国難の状況の中、一日も早い収束を願いながら祈願を中心に執り行いたい」と述べ、新茶祭の斎行に際して「音無茶を通して、多くの方々に熊野の自然の恵みを知ってもらえれば」と話していた。

(2020年4月8日付紙面より)

新茶を摘み取る巫女ら=7日、田辺市本宮町
2020年04月08日
237 釣りをするような形が特色
 ウラシマソウが花の時季に  (古座川町 )

 古座川町小川にある滝の拝周辺で今年も、ウラシマソウが花の時季を迎えている=写真

 ウラシマソウはサトイモ科テンナンショウ属の多年草。地中にある球茎が越冬し、春にやり型で波打つ小葉が放射状に広がる葉を出し次いでその葉で隠すような位置に花を咲かせる。

 筒状に見えるのは仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれる葉で、その中に肉穂花序(にくすいかじょ)と呼ばれる花の集まりがある。花序の先がさらに伸びて仏炎苞からしな垂れる形が浦島太郎のさお先の糸を思わせることから和名がついたといわれている。

 草丈は50㌢ほど。都道府県によっては絶滅危惧種に指定しているケースもあるなど、見かける機会が限られている野草となっている。写真は滝の拝橋右岸側駐車場の近くで撮影。周囲には葉が若々しくまだ花茎を出していない株もあり、しばらくは開花の様子を楽しめそうな状況だ。

 よく似た植物にナンゴクウラシマソウがあり、小葉がさらに細いやり型で波打たないなどの違いがある。他にもマムシグサやテンナンショウがあり、これらは葉よりも高い位置に花を咲かせウラシマソウのように花序が極端に伸びない。葉柄にマムシのような濃いまだら模様が伴うのがマムシグサ。やり型ではなく広卵型の幅広い小葉をつけるのがテンナンショウ、と区別ができる。

(2020年4月8日付紙面より)


2020年04月08日
238 新1年生が初登校
 町内全小学校で入学式  (紀宝町 )

 紀宝町内の全小学校で7日、入学式があり、真新しいランドセルを背負った新1年生が元気に初登校した。

 町内の新入生は鵜殿小35人(男子18、女子17)、井田小23人(男子12、女子11)、成川小9人(男子6、女子3)、神内小15人(男子11、女子4)、相野谷小7人(男子6、女子1)の計89人(男子53、女子36)。各校では新型コロナウイルスの感染防止のため、式の時間を短縮し、全員がマスクを着用した。

 井田小では、会場の体育館を花で飾り新入生を迎えた。高学年の児童と一緒に入場した新入生たちは、自分の名前が呼ばれると「はい」と元気よく返事した。

 石谷正秀校長は「一日も早く学校生活に慣れて、井田小学校を好きになってくださいね」と祝い、在校生は「入学おめでとう」と歓迎の言葉を贈り、「さんぽ」を歌った。

 新1年生は教材や学習道具などを受け取り、初めての学校生活をスタートさせた。

(2020年4月8日付紙面より)

入学式で元気よく返事する新1年生=7日、紀宝町立井田小学校
2020年04月08日
239 新入児24人迎える
 マリア保育園で入園礼拝  (新宮市 )

 新宮市野田のマリア保育園(三浦恒久園長)で7日、第50回入園礼拝が開かれ、教職員と在園児たちが新入児24人を温かく迎えた。

 三浦園長は「エフェソの信徒への手紙」5章1節を読み、「マリア保育園に春が来て、新しい家族が増えました。この家族をどうぞお守りください。神様がいつも一緒にいてくださいますように」と祈りをささげた。

 保護者会の林英明会長は「初めて子どもを手元から離す方もいると思うが、楽しく最高の先生ばかりなので、安心してお預けください」と話した。

 聖歌「ひかりのこらしく あるきなさい」を歌って閉会した後は、クラスごとに記念撮影をした。保護者たちは満開のサクラの木の前などでわが子の姿をカメラに収めていた。

(2020年4月8日付紙面より)

入園礼拝で聖歌を歌った=7日、新宮市のマリア保育園
2020年04月08日
240 3月定例会一般質問⑦  串本町議会  
2020年04月08日
241 放送や掲示で意識を喚起  春の全国交安運動始まる  (串本警察署 )
2020年04月08日
242 満開の桜を楽しむ  いきいきサロン牡丹  (紀宝町 )
2020年04月08日
243 交通ルールの周知呼び掛ける  自転車安全対策強化日に  (紀宝署 )
2020年04月08日
244 学校運営や医療センターなど  感染症対策について市が方針  (新宮市 )
2020年04月08日
245 充実した高校生活を  新宮高で入学式  (新宮市 )
2020年04月08日
246 明日から元気に登園してね  木の川認定こども園で入園式  (新宮市 )
2020年04月08日
247 ツール・ド・熊野中止  コロナウイルス感染症拡大防止対策のため  
2020年04月08日
248 栃の木のオープンガーデン見頃  柴田さん夫妻が手作り  (那智勝浦町 )
2020年04月07日
249 地域の安全のシンボルに
 大橋交番が開所  (新宮警察署 )

 新宮市の新宮警察署大橋交番(同市大橋通4丁目2番地)が先月31日に完成。6日に同所で開所式が行われた。小畑博昭署長、田岡実千年市長、大橋交番連絡協議会の大崎俊明会長をはじめとした委員らが出席し、新築された交番での勤務開始を祝った。

 同交番は老朽化により昨年10月31日から建て替え工事を実施。同交番配属の警察官は工事中、同市新宮にある広角警察官連絡所を拠点に勤務を行っていた。工事前の大橋交番は1974(昭和49)年に運用を開始。築45年が経過しており、新宮署管内で最も古い交番となっていた。

 開所に当たり、小畑署長は「大橋交番管内には熊野速玉大社や神倉神社などの世界遺産があり、高速道路の延伸などにより今後観光客の増加が見込まれる。今まで以上にまちの明かりとなり、地域住民や観光客の手助けができるよう、安心で安全なよりどころとなるように署員一丸となって治安向上に取り組んでいく」とあいさつ。

 来賓の田岡市長は「これまで以上に住民の安全を支え、安心を与えてくれると感じている。地域の皆さんの困り事などの相談の場として、大きな役割を果たしてくれることを期待しています」。大崎会長は「今まで以上に地域の安全のシンボルとなることを確信しています」などと祝辞を述べた。

 新交番は木造2階建て。敷地面積は231・41平方㍍で延べ床面積は89・78平方㍍。建物面積71・9平方㍍。12・53平方㍍のカーポートや5・35平方㍍の二輪車置き場などを備えている。1階には地域住民が交流できるコミュニティールーム、事情聴取室、防御板が装備されたカウンター、事務室などを配置。2階は仮眠室となっている。

 同交番には6人の警察官が配置。同日より原則2人態勢で勤務を開始していく。

(2020年4月7日付紙面より)

新しい交番の前で記念撮影を行った=6日、新宮市大橋通
2020年04月07日
250 ビンチョウの漁獲減少響く
 昨年度のマグロ類9億円のマイナス  (勝浦地方卸売市場 )

 国内有数のマグロはえ縄船の基地、那智勝浦町の勝浦地方卸売市場の2019(令和元)年度のマグロ類の取引高(カジキ含む)は、60億9179万円、前年比8億7685万円減(税抜き)となった。同市場を運営する和歌山県漁業協同組合連合会(JF県漁連)がまとめた。数量は㌧未満、金額は万円未満切り捨て。

 小物類を含む全体の取引高は66億6953万円(税込み)。14年度以降、初めて70億円台を下回った。水揚げ量は過去10年間で最も低く9380㌧にとどまった。昨年度初頭から続く同市場主要魚のビンチョウマグロの大幅な漁獲減少が大きく、クロマグロは数量、金額共に前年度を上回った。

 19年度末集計ではビンチョウマグロ706㌧、5億5897万円の減。キハダマグロ95㌧、2億8422万円減。メバチマグロ75㌧、7335万円減。カジキ類84㌧増、5550万円減。クロマグロは38㌧、9520万円増。同市場占有率の低さからも年度集計にマイナスの影響はなかった。

 新型コロナウイルス感染防止の自粛などについてJF県漁連勝浦市場は、宿泊施設や飲食店の需要は減っているものの全国のスーパーやデパートは機能しているとして、相場への影響は今のところはないとみている。

  □     □

■クロマグロの規制解除



 (一社)全国近海かつお・まぐろ漁業協会の2月2日の通達で、目的採捕停止となっていたクロマグロ大型魚の規制が今月1日に解除された。漁業関係者や仲買人の多くから「最盛期のクロマグロの取引は相場の変動も大きいがその年の不漁を挽回するチャンス。関係者全員が規制の解除を待ちに待っていた。コロナは心配だが鮮度の良いマグロと共に元気を届けたい」などの声があった。

 16年に同市場で417㌔の巨大クロマグロを揚げた第一海伸丸(宮崎県)の船頭、児玉博さんも「クロマグロ狙いで勝負をしているので値の良い時季の禁止は痛かった。コロナの影響もどうなるか見えないが5月いっぱい頑張りたい」と話していた。

(2020年4月7日付紙面より)

出荷準備が進むクロマグロ=2日、那智勝浦町築地


2020年04月07日
251 規模縮小し式典を営む
 中湊の稲荷神社で例祭  (串本町 )

 串本町中湊にある稲荷神社で5日、例祭があった。新型コロナウイルス感染予防のため、今年は式典のみ実施。神保圭志神社総代代表や中湊区の生熊和道区長ら約20人が参列して祭神への礼を尽くした。

 この神社は正法寺後背の山腹に鎮座する旧中湊村社(中湊の氏神社)。近年は周辺の伐採により中湊コミュニティセンター付近から鳥居などを見て取れる状態になっている。主祭神は倉持稲命だが例祭は2月の初午(はつうま)でなく4月3日に近い日曜日を期日としていて、近年は式典と厄よけ祈とうに加え青年会「英進社」による子どもみこしや縁日、餅まきなどの奉仕奉賛をして区内随一の祭礼として活気を見せている。

 今年は英進社の奉仕奉賛と区関係要職の来賓招待を見合わせ、祈とうも6人中2人を代表参列とし餅まきを行わない形として規模を縮小。参列者が例年の5分の1程度になる中、古座神社の石田保宮司を迎えて式典や厄よけ祈とうを営んだ。

 例祭に合わせるように満開を迎える傾向が強い境内の桜は今年も花盛り。時折吹き抜ける風が花びらを運ぶ中、今年も生熊区長のあいさつで開式し区内各団体の代表者が玉串をささげて祈願した。県神社総代会の世耕弘成会長から届いた祝電を披露し、神酒を頂いて今年の奉仕を締めくくった。

 生熊区長は「毎年快晴の下でにぎやかに営むのだが、今年は式典のみとなってしまい残念。本厄を迎えた皆さんは来年、後厄となるが改めて参列してほしい。区民の幸せと共に、中湊区からコロナの感染者が出ないことを願った」とコメント。

 英進社の谷端洋会長は「一年で一番の奉仕ができなかったのは本当に残念。英進社はこの祭りのほかに夏の盆踊りでも縁日を出すが、その頃には新型コロナウイルスが終息していてほしいし、その時は今回の分も含めて地域の盛り上げに頑張りたい」と思うところを語った。

(2020年4月7日付紙面より)

規模を縮小して営まれた稲荷神社の式典=5日、串本町中湊
開式のあいさつを述べる生熊和道区長(右)
2020年04月07日
252 教育や避難場所で地域貢献
 木の川認定こども園が開園  (新宮市 )

 社会福祉法人弘德(こうとく)会(西昭嘉理事長)は6日、新宮市木ノ川に新設した幼保連携型認定こども園「木の川認定こども園」(丸本知加子園長)の竣工(しゅんこう)を祝う落慶式を開いた。式では西理事長らが歓喜天(ガネーシャ神)を祭り読経。法人役員や各関係者ら約40人が出席し、市内で新たに誕生した施設の開園を祝った。

 同園は発生が予想される巨大地震や津波に備え、海抜約35㍍の高台で安全な保育環境を整えるとともに、三佐木蜂伏地区の待機児童解消を目指し、西理事長らが開園に向け取り組んできた。

 完成した施設は敷地面積が1767平方㍍、延べ床面積763・40平方㍍の鉄骨3階建て。建設工事費は約2億5000万円。設計監理は大阪市の株式会社チャイルド社が行い、同市佐野の有限会社中谷工務店が施工した。

 0~5歳児が対象で、幼児教育や幼児期の英語教育の充実を図り、延長保育や一時預かり保育、特定保育や未入園児の子育てクラブなどにも取り組む。初年度は41人が入園した。

 西理事長は「5年間かけて完成し、感無量の思い。各関係者の皆さまにお礼を申し上げます」と感謝。「幼児教育や英語教育に取り組み新宮市に貢献するとともに、高台の園舎を地域の方々の避難場所としてご活用いただければ」と語った。

 丸本園長は「どのお子さんも明るく元気に安心して過ごしていただけるように、また、初めての集団生活でこども園が楽しいと思ってもらえるように職員一同、頑張っていきたいです」と話した。

 なお、入園式は同日午後2時から開かれた。保護者の希望もあり、新型コロナウイルス感染症予防のため、2回に分けて行われた。

(2020年4月7日付紙面より)

高台に開園した木の川認定こども園=6日、新宮市木ノ川
竣工を祝う落慶式が開かれた
2020年04月07日
253 小中学校で新学期始まる  一斉に1学期始業式  (熊野・南牟婁 )
2020年04月07日
254 「幼稚園は楽しいよ」  うどの幼稚園で入園進級式  
2020年04月07日
255 遭難者想定して捜索訓練  団員40人が子ノ泊山で  (紀宝町消防団 )
2020年04月07日
256 スムーズな支払い可能に  「PayPay」の取り扱いを開始  (熊野御坊南海バス )
2020年04月07日
257 一緒に楽しく遊ぼうね  きたやま保で入園式  (北山村 )
2020年04月07日
258 楽しい園生活スタート  認定こども園白梅保で入園式  (新宮市 )
2020年04月07日
259 春の交通安全運動始まる  「集中レッドパトロール」で事故抑止  (新宮警察署 )
2020年04月07日
260 ブルーラインに案内板設置  海ルートやその支線対象に  (和歌山県 )
2020年04月07日
261 3月定例会一般質問⑥  串本町議会  
2020年04月07日
262 お悔やみ情報
  
2020年04月05日
263 第七勝丸が太地漁港を出港
 再開2年目の商業捕鯨  (太地町 )

 太地町漁業協同組合(脊古輝人組合長)の捕鯨船「第七勝丸」(32㌧、乗組員5人)が3日夜、再開され2年目となる商業捕鯨を行うため東北沖などを目指し太地漁港を出港した。駆け付けた家族らが漁の安全を願い船を見送った。

 昨年7月に31年ぶりの再開となった商業捕鯨。同船は漁が好調だったため、昨年10月に当初の見込みより早く帰港している。

 太地漁協によると、宮城県や千葉県の捕鯨船と協力し、5日から宮城県沖でミンククジラ漁を開始する予定。続いて青森県八戸沖でもミンククジラを、千葉県房総半島沖で国際捕鯨委員会(IWC)規制対象外のツチクジラを捕り、北海道網走沖で再びミンククジラを対象に操業を行う。漁期は11月までとなるが、水産庁が定めるミンククジラの漁獲枠100頭に達し次第、漁が終わる。一時的に太地沖に戻り、5、6月ごろにかけてマゴンドウとツチクジラを捕る予定だという。

 同漁協の〆谷(しめたに)和豊業務部長(53)は「大きいクジラが捕れて水揚げできればうれしい。安全第一に操業していただければ」。

 竹内隆士船長(41)は「今年は最初から商業捕鯨としての操業になる。今回は天候の関係もあり、安全な操業のため、夜の出航となった」と説明。

 「しっかりと漁獲枠を取り終えて、今後の枠の増加につなげていけるように頑張りたい」と抱負を述べた。

(2020年4月5日付紙面より)

第七勝丸が出航した=3日夜、太地町の太地漁港
家族や関係者が乗組員らを見送った
2020年04月05日
264 「うわさ、拡散しないで!」
 飲食業界も悲鳴  

 新型コロナウイルスの全国的な感染拡大を受け、当地方においても不要不急な外出を自粛する人が増え、客足が遠のいた飲食店が大きな打撃を受けている。そんなさなか、会員制交流サイト(SNS)などで「○○店でコロナ感染者が食事をしていた」「○○で感染者が出た」「感染者が○○に立ち寄った」などといったうわさやデマが流布。業界は悲鳴を上げている。

 新宮市内の飲食店経営者は「SNSではあり得ないようなうわさが拡散されており驚いている。営業していることがデマである何よりの証拠なのに」と困惑した表情。「当店だけの問題ではない」と憤りを見せる。

 新宮市料理飲食業組合(平見一雄組合長)も現状を問題視。「われわれもコロナウイルスの影響を鑑み、『ご来店ください』とは言えない中で、より一層厳しい状況になっている」と現状を語る。

 当地域でも営業を自粛する店舗や閉店、休業を選択した店舗、不安を抱えながらも営業を続ける店舗などさまざまだ。営業を続ける店舗では、普段以上に手洗いやアルコール除菌などを徹底し対策を取っていると強調。同組合は「それぞれに考えた上で下した結論。どの選択が正しいとかではない」と話す。

  □     □

■「和歌山モデル」



 先月、米紙「ワシントン・ポスト」に、和歌山県の新型コロナウイルス対策を絶賛する記事が掲載された。県は政府の反応を待たずに知事の強力なリーダーシップの下で迅速な検査と感染ルートの追跡を徹底した結果、封じ込めに成功したとたたえている。

 「和歌山モデル」と呼ばれるそれは、迅速な判断と行動によってウイルスの流行を抑制し、感染の連鎖を絶つことができるといった教訓をもたらした。

 2月の半ば、湯浅町の病院に勤める男性医師が陽性であることが判明。その後同病院において医師と患者3人に感染の疑いが持たれた。

 当時、国は医療機関を受診する目安として「中国・湖北省への渡航歴」や「37・5度以上の発熱が4日以上続く人」に限定。県は基準に当てはまらない人に対しても検査を実施。約3週間後、仁坂吉伸知事は安全宣言を出し、ウイルスの封じ込めに成功した。

 現在においても県では、ホームページ(https://www.pref.wakayama.lg.jp/index.html)上で発生状況や情報の更新を続けている。

  □    □

 新型コロナウイルスという見えない敵との戦いが長期化する中で、不安やストレスを抱える人は少なくない。しかし、出どころ不明なうわさを流布することは、飲食店のみならず商店を廃業に追い込むことも起こり得るという想像力が必要だ。また、不安感から帰国者・接触者相談センターに不要な問い合わせをすることは、本来検査や治療を受けるべき人が手遅れになってしまう危険性もある。県ホームページで状況を確認し、冷静な判断をする必要があるだろう。

 幸いにもまだ感染者が出ていない当地域において必要なのは、うわさの流布や真偽を検証することではなく、せきエチケットや手洗い・うがいの徹底を、私たち一人一人が心掛けることではないだろうか。

(2020年4月5日付紙面より)

SNSなどのうわさに惑わされないで
2020年04月05日
265 快適な利用目指して構築
 公式HPをリニューアル  (南紀熊野ジオパーク )

 南紀熊野ジオパーク推進協議会が3月31日、リニューアルした同パーク公式ホームページ(HP)の運用を始めた。

 同協議会は、2014年4月17日に旧HPを開設。以来約6年が経過し、昨今のインバウンド(訪日外国人観光客)の傾向も考慮に入れて、多くの観光客がいっそう快適に利用できる形を目指して内容を再構築したという。

 ページデザインを一新し、旧来の日本語、英語に中国語(簡体字)版を新たに追加。地域別一覧で紹介しているジオサイトをフリーワードでも検索できる機能を取り入れ、ジオパークガイド申し込みについて旧来の申込用紙をダウンロードして使用する形に加えて申し込みフォームも利用できるようにしたのが、今回のリニューアルの主なポイントだという。

 同ガイドが推奨するコース紹介を随時していたが、その内容をモデルコースとして紹介する要素も導入。旧来と同一アドレス(https://nankikumanogeo.jp)でリニューアル後のHP運用を始めていて、同協議会事務局は「ぜひご覧ください」と呼び掛けている。

 今回のリニューアルは、パソコン版とスマートフォン版の両方を対象としている。

(2020年4月5日付紙面より)

リニューアル後の公式ホームページ〈トップページ〉(南紀熊野ジオパーク推進協議会提供)
2020年04月05日
266 丹鶴城公園でサクラが開花
 新宮市  

 新宮市の丹鶴城公園(新宮城跡)のサクラが開花。3日現在で七分咲きとなっている=写真①。公園にはソメイヨシノ122、シダレザクラ21、ボタンザクラ5、ヤマザクラ5、カンヒザクラ3の計156本のサクラが植栽されている。

 同所は例年大勢の花見客でにぎわうが、今年は新型コロナウイルス感染症予防の観点から、恒例の夜桜ライトアップは中止。市は、日中のサクラ観賞は可能だが、公園内での飲食を控えるとともにせきエチケットの徹底などを呼び掛けている。

 文化複合施設建設が進む丹鶴小学校跡地のサクラも開花=写真②。現在八分咲きといったところだ。同所のサクラは建設工事に伴い撤去の案もあったが、地域住民の要望に応える形で保存されるようになったもの。春を待つ通行人やドライバーらの目を楽しませている。

(2020年4月5日付紙面より)



2020年04月05日
267 買い物お助けカタログ  新宮市が1000部発行  
2020年04月05日
268 濱口太史県議が委員会で質問①  和歌山県議会2月定例会  
2020年04月05日
269 UIわかやま就職ガイド  就活アプリを配信開始  (和歌山県 )
2020年04月05日
270 今日からみんなお友達  三輪崎保で入園式  (新宮市 )
2020年04月05日
271 66人が新生活スタート  保育所・こども園で入園式  (那智勝浦町 )
2020年04月05日
272 新型コロナ予防で面会禁止  必要最低限の際は手続きを  (紀南病院 )
2020年04月05日
273 伸び伸び楽しく練習再開  紀宝町の各スポーツ少年団  
2020年04月05日
274 日ト友好記念事業延期に  新型コロナ拡大鑑み判断  (串本町 )
2020年04月05日
275 白花開いて初夏告げる  シャガの花咲き始める  (古座川町 )
2020年04月05日
276 3月定例会一般質問⑤  串本町議会  
2020年04月04日
277 春の訪れを祝う
 新宮神社でさくら祭  (熊野速玉大社 )

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)境内にある新宮神社で3日、例祭(さくら祭)が執り行われた。大社崇敬会の杉本義和会長や敬神婦人会の久保あや子会長ら約30人が参列し、桜の枝を玉串として奉奠(ほうてん)した。

 新宮神社は明治40年、神社合祀(ごうし)令により、新宮町内にあった18社18柱の祭神を大社境内の金刀比羅(ことひら)宮に合祀したのが始まり。中でも最も位の高い渡御前(わたりごぜん)社の主祭神・神武天皇の例祭に合わせて、毎年4月3日に営まれている。同神社は昨年から御代(みよ)替わりの年の記念事業として修復工事を行っている。鬼瓦と拝所の瓦は、当時(江戸時代のものとされる)のものを利用しているという。

 祭典では、上野宮司による祝詞奏上の後、桜の小枝を髪に挿した巫女(みこ)たちが、桜の木を背に優雅に「浦安の舞」を奉納した。

 上野宮司は参列者らに対し「新型コロナウイルス感染症のことで気がめいるが、一人一人が食物を大切にし、しっかり栄養を取って体力をつけ、元気な気持ちを持って健康に留意を」と呼び掛けた。

 祝詞奏上では、コロナウイルスの早期の終息を願ったと話し「本来なら春で心麗しい時だがコロナ災禍で気を病んでいる人も多いのでは。そういった気を吹き飛ばし、一日でも早く心の底から花をめで、祭りを楽しむことができるようにお祈りをしました」と話していた。

 祭典終了後には、関係者らにより、参拝者や地域住民らに厄払いの餅が配られた。

(2020年4月4日付紙面より)

巫女たちが「浦安の舞」を奉納=3日、新宮市の熊野速玉大社
上野顯宮司や参列者が桜の枝をささげた
2020年04月04日
278 壁面のくぼみに白花揺れる
 一枚岩のセッコクが開花  (古座川町 )

 古座川町相瀬、一枚岩の壁面に根付くセッコクの開花が始まった。2日現在でごく一部が白い花を付けている状況。ここ数年では特に早いシーズンインとなっている。

 セッコクはラン科の多年草で、温帯域の岩や木に着生し複数本の節がある茎を伸ばして繁茂する。一枚岩には点々と小さな虫食い状のくぼみがあり、その一部に根付いている。

 草丈は20~30㌢、花は約3㌢。一枚岩の巨大な壁面に比べるとごく小さい存在だが、花盛りを迎えると対岸からでも咲いているのが見て取れるようになる。

 セッコクの花のシーズンは一般に約1カ月とされ、今年はゴールデンウイーク半ばが終盤にかかりそうなタイミング。19日(日)とその前後3日間の午後5時前は風物詩「一枚岩の守り犬の影」が上流側の壁面に映り込む時期で、天候が良ければ花と影を併せて観賞できる好機でもある。

 道の駅虫喰岩の施設は本年度から運営者が変わり5月1日(金)にcamp &Food「monolith」がオープン予定。先行して今月3日から30日(木)まで屋台の出店が始まっている。昨年まであった単眼鏡が今年はないので、セッコクを観賞するときは各自で望遠鏡を持参すると役立つ状況だ。

(2020年4月4日付紙面より)

一枚岩の壁面のくぼみで咲き始めたセッコクの花=2日、古座川町相瀬
2020年04月04日
279 和気あいあいとプレー楽しむ 新型コロナ対策取りながら (紀宝町)

 紀宝町鵜殿の讃寿会グラウンドゴルフ部(福本稔夫部長)は3日、鵜殿グラウンドで本年度最初の活動を実施した。部員約30人が参加し、和気あいあいと楽しんだ。

 新型コロナウイルス感染症対策を取りながら、健康維持のため毎週金曜日に活動を続けている。この日は桜を眺めながら8ホールを4周し、元気いっぱいにプレーした。

 女性最高齢の辻本ミサエさん(92)は「グラウンドゴルフが大好き。これが生きがい」。男性最高齢の中井清さん(90)は「これからも続けたい」と笑顔を見せていた。

 福本部長は「町の了解を得ながらグラウンドを使用し、部員の健康のために活動を続けている。皆さん、楽しんでくれていますよ」と話していた。

(2020年4月4日付紙面より)

グラウンドゴルフを楽しむ部員=3日、紀宝町の鵜殿グラウンド
2020年04月04日
280 まちなかの交流に貢献
 新宮市仲之町に就労支援センター開所  (NPO法人ぷろぼのくまの )

 新宮市仲之町で中高生向け「くまのチャレンジスクール」と社会人向け「くまのジョブトレスクール」を運営するNPO法人ぷろぼのくまの(柴田哲弥理事長)はこのほど、同町に新施設「くまの就労支援センターヨリドコ」を開所した。休校措置が終了し次第、社会人のパソコン(PC)スキルの獲得支援などを展開していく。

 開所に当たり、同法人は昨年9月13日から12月2日にかけて、改修資金を集めるために、インターネットを通じて資金調達するクラウドファンディング(CF)を実施。CFを通じ139万円の支援を受けたほか、203万円もの寄付が直接届けられたという。総額は342万円で目標金額の350万円をほぼ達成した。柴田理事長は「こんなに集まるとは思っていなかった。還元がない中でこれだけの寄付を頂き感謝しかないです」と話す。

 新型コロナウイルス感染症の影響で開所式はなし。小中学校の休校措置に伴い、利用者が体を動かせるようにと、3月上旬から改修工事と並行して空間の利用を開始した。バランスボールや小型トランポリンなどを配置し、夕方までのPC教室が終了次第、子どもたちが遊びや学びに利用している。

 同所での開所にこだわった理由は「まちなか」。「まちの真ん中で困っている人を受け入れ、社会性を身に付けてもらうために間口を広くした」と柴田理事長。「誰かのよりどころとなるように」との思いを込め「ヨリドコ」と命名した。道沿いに上がりスペースを設け、テーブルと座布団を配置。「生きづらさを感じている人限定ではなく、利用者、商店街を歩く人が交流できる施設になれば」と期待を寄せた。

(2020年4月4日付紙面より)

商店街内に開所した「くまの就労支援センターヨリドコ」=3月30日、新宮市仲之町
2020年04月04日
281 香波書道教室作品展  20日まで、新宮信用金庫本店  
2020年04月04日
282 「熊野姫旅手帳」vol.8発行  熊野三山観光協会  
2020年04月04日
283 令和元年度の合格状況  近大附属新宮高校  
2020年04月04日
284 感謝の気持ちを込めて  新翔高で離任式  (新宮市 )
2020年04月04日
285 すさみ串本道路に98億円  国の本年度予算が成立  
2020年04月04日
286 「どなたでも花を楽しんで」  佐藤さん宅のオープンガーデンが見頃  (那智勝浦町 )
2020年04月04日
287 新入児19人が登園  たづはら保で入園式  (新宮市 )
2020年04月04日
288 3月定例会一般質問④  串本町議会  
2020年04月04日
289 令和元年消防統計まとまる  町公式HPでPDFを公開  (串本町消防本部 )
2020年04月04日
290 交番と駐在所でも免許返納  利便性向上図り窓口拡大  (三重県警 )
2020年04月04日
291 九州・屋久島の風景描く  中川忠司さんによる個展  (熊野市紀和町 )
2020年04月04日
292 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第9回】今こそ食育のチャンス!  

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、さまざまな影響が広がっていますね。

 不安な状況が続いて、ご自宅で過ごす時間も増えているのではないでしょうか? そこで、私が今こそ提案したいのが、食育です! それどころじゃないよという声も聞こえてきそうですが、お子さんたちと過ごす時間が増える今こそ食育のチャンスだと思うんです。

 自宅で長い時間を過ごすとなると、ついついお子さんとご両親で別々の時間を過ごしてしまいがちですよね。でも、長い休校と春休みで、子どもたちも退屈していると思います。そんなときに、お料理をイベントにして、一緒に作るというのは、いかがでしょうか? クッキーやドーナツなどのスイーツを作るのも楽しそうですし、ギョーザを皮から作ったり、ピザを焼いてみたり。普段やらない手間のかかるお料理を一緒にするのは、本当にオススメです。

 一緒に作るときに、ぜひ心掛けていただきたいポイントが幾つかあります。一つ目は一緒に思い切り楽しむということです。上手くできないことを笑い合ったり、会話を楽しみながら作ってください。とにかく「お料理は楽しい!」と思ってくれるように、演出することが大切です。小学生の家庭での調理経験を研究した論文では、「食事を楽しんでいる児童ほど、調理や食事の準備をよく行っている」と報告されています(小学生高学年の食生活と学習態度や意欲との関連性、大阪教育大学紀要、2007)。お料理を楽しめる子は、食事を楽しめる子ということですね。また、「調理経験は自尊感情のうち【他者への思いやり】に最も強く影響を及ぼす」という論文もあります(小学生の家庭での調理経験が食事観、自尊感情、教科に対する関心に及ぼす影響、栄養学雑誌、2018)。つまり調理経験のある子どもは、人に優しい子になる可能性が高いということです。これは、人との関わりに大きく関連していると思うのですが、楽しい経験が優しさを生み出すという側面もあると考えています。

 もう一つのポイントは、とにかく褒めてあげてほしい!ということです。調理工程でもそうですが、一緒に食べて「おいしい!」「ありがとう!」と言ってあげてほしいのです。「自分で作ったものを家族や友達に食べてもらい、『おいしい』と言ってもらえたときの喜びは、【自分が大切なものである】という自尊感情につながる」(高学年児童の学校給食への関心と学習態度・意欲や健康状態との関連、日本食育学会誌、2018)という報告があるくらい、作ったものを褒めてもらうことは、子どもたちにプラスになるんです。

 最後のポイントは一緒に考える!です。お料理は大人とやると、指示されたことをする「お手伝い」になりがちです。私は、大人が子どもと一緒に「味どうかな?」「どうやったらおいしくなるかな?」と考えながら作ることで、子どもの思考力や自尊心の向上につながるのではと考えています。ぜひ、巣ごもり中の楽しいイベントの一つとして、お料理を取り入れてみてはいかがでしょうか。

(2020年4月4日付紙面より)

2020年04月03日
293 飼育動物の冥福祈る
 くじらの博物館で供養祭  (太地町 )

 太地町立くじらの博物館(林克紀館長)で2日、飼育中に死亡した鯨類や魚類などの冥福と飼育動物の長生きを祈る供養祭が営まれた。館内にある供養碑前で順心寺の関雄峰住職が読経を行い、職員約30人が静かに手を合わせた。

 供養祭は同館が開館した1969年4月2日の記念日に合わせ、41年前から毎年行っている。供養碑前にはサバ、ニシン、ホッケ、花が供えられた。

 同館には現在、鯨類がコビレゴンドウ、オキゴンドウ、ハナゴンドウ、バンドウイルカ、カマイルカ、スジイルカ、マダライルカ、カズハゴンドウ、シワハイルカの9種35頭おり、クエなどの魚類48種275匹、ミズクラゲなど無脊椎動物16種202匹を飼育展示している。また、ハナゴンドウのシロ(推定24歳)が飼育年数19年目と最も長いという。

 本年度より副館長となった稲森大樹さんによると、「今年は死亡数が少なかった。水温が暖かったことが、動物にとって良かったかもしれない」と説明した。

 林館長は「コロナウイルスがまん延しないように、それにより閉館しないように祈った。職員には不要不急の外出を控え、自覚や責任を持って行動してほしいと伝えた。新しい副館長を若い皆さんで支え合って一年間乗り切ってほしい」。

 「初心に帰り、動物に異常ないか健康管理など観察をしっかりと行うなど、基本を大切にしてストレスないように飼育していきたいと思う」と話した。

(2020年4月3日付紙面より)

供養祭が開かれた=2日、太地町立くじらの博物館
供養碑に祈りを捧げる職員ら
2020年04月03日
294 大災害に備えて
 ベテスタと備蓄用パンの供給協定  (太地町 )

 南海トラフ大地震など大規模災害の発生に備えて太地町は3月27日、同町役場で社会福祉法人ベテスタ(李在一(リ・ジェイル)理事長)=三重県松阪市=と災害時における食料供給に関する協定を結んだ。これにより、被災時には同法人が製造する備蓄用缶詰パンが優先的かつ速やかに町へ届けられる。

 同法人は障害者支援施設「こいしろの里」を開設し、2000年から施設入所や生活介護事業など幾つかの支援に取り組んでいる。缶詰パンもその一環として、就労継続支援B型事業所で製造している。5年間の長期保存ができるそうだ。昨年12月6日には、那智勝浦町とも同様の協定が結ばれている。両町とも松阪市に本店を置く第三銀行が仲介し、締結が実現した。

 締結式には漁野洋伸副町長、森尾伸総務課長、李理事長、第三銀行営業本部の清水久史地域振興課長、山本浩櫛田支店長、橋本勇紀勝浦支店長ら合わせて10人が出席。李理事長(60)は「知的障害があってもパン製造で社会に貢献でき、施設利用者の皆さんは喜んでいる。感謝以外ありません」と喜び、町総務課の下津公広主幹(47)は「缶詰パンは長く置けるし、コストダウンになる。備蓄数も増やしたい」と話した。

(2020年4月3日付紙面より)

協定書を掲げる漁野洋伸副町長(左)と李在一理事長=3月27日、太地町役場
2020年04月03日
295 心構え「一灯照隅」の一員に
 入社式開き新入5人迎える  (串本福祉会 )

 串本町や古座川町の多くの事業所が1日、新年度を迎えた。串本町二色にある社会福祉法人串本福祉会(和田利文理事長)は地元の串本古座高校新卒者を含む新入職員5人を迎えて入社式を営み、理念や社是を共有して第一歩を踏み出した。

 同法人は昨年度、同校魅力化プロジェクト関係で3年次選択科目「介護福祉」の外部講師を担当。130時間相当の授業や実習をし、介護職員初任者研修の修了者を育てた。同校からはそのうちの3人と未履修の1人が同法人への就職を希望し、本年度は5人を新規採用するに至ったという。

 式は完成間もない特別養護老人ホームにしき園本館1階ホールで、新型コロナウイルスの感染予防対策を講じながら実施。和田理事長は同法人の沿革と理念や行動規範を伝え、とりわけ笑顔を大切にして利用者の気持ちに寄り添い、串本福祉会の職員として親しまれるよう頑張ることを期待しながら辞令を交付。新入職員を代表して宮下清流(きよら)さん(18)は「未熟な社会人一年生でまだまだ分からないこともありますが、笑顔で心を込めた処遇に努めるという経営理念を忘れず精いっぱい頑張りたい」と決意を述べて応えた。

 同法人各施設の管理職あいさつを経て、和田吉男施設長は団塊の世代の後期高齢者入りに伴う近い将来の人材不足が懸念される中で5人の新入職員を迎えられたことに歓喜。自身が感じている介護職の職業観と理念を実現するために職員が意識している心構え「一灯照隅(いっとうしょうぐう)」の意味を説き、「それぞれの立場を照らして全体を明るくする、その一員になってほしい」と励まして入社を歓迎した。

(2020年4月3日付紙面より)

新入職員を代表して決意を述べる宮下清流さん=1日、串本町二色
ランタンで実感を高めつつ心構え「一灯照隅」を説く和田吉男施設長(右)
2020年04月03日
296 事業のさらなる発展目指し
 「じゃばらいず北山」がスタート  (北山村 )

 北山村の特産品であるじゃばら事業のさらなる発展と地域づくりに寄与することを目的に昨年10月29日に設立した「じゃばらいず北山」(池上輝幸代表取締役社長)が1日、民営化しスタートを切った。所在地は同村下尾井。資本金3000万円(同村が出資)。18人の従業員で、じゃばらのさらなるブランド価値の向上を図っていく。

 同村のじゃばらは、1982(昭和57)年にパイロット事業をスタートさせた。当時は赤字産業だったが2001(平成13)年度の花粉症のモニター調査を機に売り上げが増加。地域づくりの成功事例としてたびたび紹介されるまでに成長した。19年度の売り上げは約4億7000万円を見込んでいる。

 新会社名に込められた意味は「じゃばらが飛び立っていく、じゃばらは北山村のもの」。昨年9月の公募により決定した。今後はじゃばらのブランド化をより進めるために▽収穫量増加のため作付面積の拡大▽都市部の百貨店などでの取扱店舗の拡大▽よりおいしい、より機能性を追求した新商品の開発▽自社加工場でHACCP(ハサップ)の衛生管理導入▽大学と提携し機能性の研究調査▽ECサイトでの通販事業の拡大―などに取り組んでいく。

 また、来年秋の完成に向け同村七色に新工場の建設を予定しており、一層の生産性や安全性の向上を図っていく。

 設立に当たり、池上社長は「今までは予算や雇用制約などがあり動きが取りにくい部分があったが、民営化によって解消されるのでは」と期待を寄せる。

 新型コロナウイルス感染症の影響を受け、書き入れ時である3月の売り上げが減少。「荒波からのスタートとなりそう」としながらも、「波はあるとは思っているがみんなで協力して乗り切っていきたい。じゃばらは村の経済にとって大きな柱。高品質で安心安全、家族みんなで楽しめる『北山のじゃばら』を届けていけたら」と意気込みを語った。

 同社では設立を記念し、希釈タイプの皮入りじゃばらドリンク「北山村のじゃばらこまき」(500㍉㍑、税別1800円)を数量限定で販売している。インターネット(https://kitayama-jabara.jp)や電話(0120・928・933)で注文できる。限定品のため、なくなり次第終了。

(2020年4月3日付紙面より)

会社設立記念「北山村のじゃばらこまき」をPR=1日、北山村下尾井
2020年04月03日
297 3月度月例杯の結果
 那智勝浦ゴルフ倶楽部  
2020年04月03日
298 レスリングへの恩返しに
 新宮ジュニアレスリングクラブ代表・中川真一さん  
2020年04月03日
299 新団長に下地将仁さん  災害に強い消防団目指す  (那智勝浦町 )
2020年04月03日
300 﨑山(井上)美彌さんがウイメンズで優勝  ボディボード国際大会  
2020年04月03日
301 新入園児14人が登園  天満保育園で入園式  (那智勝浦町 )
2020年04月03日
302 3月定例会一般質問③  串本町議会  
2020年04月03日
303 みんなで歩んでいきたい  聖火ランナー・向井治さん  (紀宝町 )
2020年04月03日
304 お悔やみ情報
  
2020年04月02日
305 さあ、新年度がスタート
 官公庁で辞令交付式  

 官公庁で1日、辞令交付式があり、新年度がスタートした。熊野地方の各自治体の首長たちは、昇任した幹部職員や新規採用職員らを前に「地域活性化のために一丸となって職務に」などと奮起を促した。

 新宮市では、田岡実千年市長が課長以上の管理職員、医療職、新規採用職員などと分けて人事発令通知書を一人一人に手渡した。幹部職員には「極めて厳しい時期ではありますが、全ての職員が一致団結し、課題に向き合いまちづくりを推進していかなければならない。そのためには皆さんのリーダーシップが何より重要」と訓示。

 新規採用職員には「現場はあなた方の斬新な発想と、活気に満ちあふれた熱意を心待ちにしている」と激励し「大きな志を存分に発揮し、新宮市を元気なまちにしていきましょう」と呼び掛けた。

 新規採用職員を代表して宣誓書を読み上げたのは、就職氷河期世代の新規採用者である金澤愛さん(42)。昨年、同市は県内の市では初の取り組みとして、就職氷河期世代を対象に職員を追加募集していた。

 金澤さんは地元新聞社員を経て、市臨時職員や社協、市嘱託職員として勤務。職員試験に合格し、このたび正職員として採用となった。「嘱託職員の時に引き続き税務課での勤務になるが、正職員としてより踏み込んだ仕事ができれば」と意気込みを見せ、「市民の皆さんに分かりやすく、親しみの持てる税務行政を」と新年度の誓いを新たにした。

(2020年4月2日付紙面より)

田岡実千年市長(左)から人事発令通知書を受け取る新規採用職員たち=1日、新宮市役所
2020年04月02日
306 ネーティブに慣習教わる
 生徒にイースターを紹介  (ECC古座・串本教室 )

 ECCの古座教室(北本淑鈴指導員)と串本教室(名田真佐美指導員)が3月29日、串本町古座にある消防団拠点施設でイベント「イースターパーティー」を開いてネーティブとのコミュニケーションや慣習「イースター(イエス・キリストの復活祭)」に親しむ機会を生徒に提供した。

 このイベントは、培った英会話を生かして英語圏の文化に触れ感性を高めることが狙い。両教室が連携するのは2007年のイベント「ハロウィンパーティー」以来で、内容を準備する中でECCの県スピーチコンテスト審査員を務めるニュージーランド人、マシュー・ビッグスさん(通称・マット先生)をゲストに迎えることになったという。

 ビッグスさんは約16年にわたって県内に定住し、幼児教育を本業として生活している。両教室はネーティブと交流できる貴重な機会だが、昨今の新型コロナウイルス感染拡大抑止の観点で大人数を集められないことも考慮。普段は認めている一般参加を今回に限り見合わせ、ビッグスさんの得手を踏まえて教室生徒の乳幼児~児童のみに呼び掛ける制限をしつつ参加を呼び掛けた。

 当日は乳幼児~児童9人とその保護者5人が参加。窓を開けて換気を保ちながら開会し、ビッグスさんは自己紹介を経て色をテーマにした紙芝居やミニゲームで子どもと交流。その後に慣習「イースター」を紹介し、イースターエッグのイラストを着色して貼ったカードを作る形で文化の一端を体験するなどした。

 名田指導員は「日本ではクリスマス(イエス・キリストの生誕祭)がよく知られているが、イースターはまだまだ知られていない。対の文化としてこの機会に関心を持ってくれれば」と参加者の今後を期待。北本指導員は「マット先生の力で幼い子どもさんにも英語の楽しさがしっかりと伝えられれば」と願って参加者とビッグスさんのコミュニケーションの後押しに努めていた。

(2020年4月2日付紙面より)

紙芝居を使い英会話で参加者と交流するマシュー・ビッグスさん=3月29日、串本町古座
2020年04月02日
307 心新たに新年度迎える
 東正寺で子ども坐禅会  (紀宝町鵜殿 )

 紀宝町鵜殿の醫王山(いおうさん)東正寺(とうしょうじ、片野晴友住職)で、春休み恒例の「子ども坐禅(ざぜん)会」が開かれている。

 春休み中の子どもたちに規律正しい生活を送ってもらおうと39年前から毎年行われている。新年度が始まった1日には学年が一つ上がった小学生4人、中学生1人が参加した。

 雨の中、午前7時から始まり、ラジオ体操で体をほぐした後、坐禅堂に入堂した。合掌、互いに礼をしてから壁に向かって座り、約20分の坐禅を行った。

 坐禅後は本堂でお経をあげた。片野住職は「信仰を基盤とした青少年の健全育成を願って、毎年、春休み期間中に行っています。今年は新型コロナウイルスの影響で休校措置が取られている。子どもたちの生活リズムが狂わないよう、早寝早起きを心掛けてほしい」と話していた。

 保育所年長児から通い、本年度から中学生になる榎本健志君(12)は「中学校では勉強と部活を頑張りたい」と笑顔を見せていた。

 子ども坐禅会は坐禅堂や本堂の換気、アルコール消毒など新型コロナ感染防止対策を取りながら5日(日)まで行われる。午前7時から8時までで、対象は小中学生。会費は無料。

(2020年4月2日付紙面より)

坐禅に取り組む子どもたち=1日、紀宝町鵜殿の東正寺
姿勢を正して本堂でお経をあげる
2020年04月02日
308 道の駅なちにバス停を統合
 利便性を考慮し運用開始  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町のJR那智駅前やその周辺にあった3カ所のバス停留所(以降、バス停)が1日、「道の駅なち」に統合され運用が開始となった。地域住民や外国人観光客の利便性・安全性の向上を目的に整備したもので、民間と町営バスの円滑な利用が期待される。

 これまで那智駅舎前に熊野御坊南海バス那智山線と町営バス色川線・太田線が、国道42号を挟んで熊野御坊南海バス新勝線のバス停があった。国道は車両の通行も多く危険であることや、外国人観光客からバス停の利用が分かりにくいなどの意見があったという。

 各公共交通機関や国土交通省、和歌山県などで構成される「熊野外国人観光客交通対策推進協議会」の作成したガイドに従い、町はバス停を「道の駅なち」への1本化を検討。そのためには道の駅の駐車場を区画整備する必要があるため、町は県観光交流課と共に管轄元となる国へ要望活動を行い今日に至った。

 同町観光企画課は「バスや列車の交通拠点となる那智駅の整備を行った。民間や町営のバスを地元や観光客の方々に、より一層利用していただけたら幸いです」と話している。

(2020年4月2日付紙面より)

那智駅周辺のバス停が一つに統合された=1日、那智勝浦町の道の駅なち
2020年04月02日
309 高瀬会湯ごりの郷が優勝 第153回職場対抗ボウリング大会 
2020年04月02日
310 海にちなむ絵など飾る  特別展「黒洋画会展」  (串本海中公園 )
2020年04月02日
311 天満コミュニティー公園で役員会  長命会が4月の総会中止など決める  (那智勝浦町 )
2020年04月02日
312 感謝の気持ちと「真心」贈る  「お食事処きく」が義援金  (新宮市 )
2020年04月02日
313 感謝とねぎらいの言葉背に  新宮市退職者発令式  
2020年04月02日
314 新しい友達を歓迎  わかば保育園で入園式  (那智勝浦町 )
2020年04月02日
315 「希望を持ってより良い支援を」  美熊野福祉会が入社式・辞令交付式  (新宮市 )
2020年04月02日
316 19人が成長を誓う  キナングループ入社式  (新宮市 )
2020年04月02日
317 退職15人、新規採用5人  熊野市人事異動  
2020年04月02日
318 三重県教職員人事異動 熊野市・南牟婁郡小中学校 
2020年04月02日
319 災害時の停電復旧作業で連携  関西電力と三重県が協定締結  
2020年04月02日
320 町の振興発展に寄与  退職者辞令交付式  (紀宝町 )
2020年04月02日
321 ミツバツツジ鮮やかに  那智勝浦町太田川  
2020年04月02日
322 お悔やみ情報
  
2020年04月01日
323 7人に市長表彰 専修学校・各種学校優秀卒業生 (新宮市)

 令和元年度専修学校・各種学校優秀卒業生市長表彰式が3月30日、新宮市役所であった。新宮料理学院、萩原きもの総合学院の生徒たち7人に田岡実千年市長が表彰状と記念品を贈呈した。

 表彰は市内にある各種学校の模範となる卒業生を対象に毎年行われている。表彰式には向井雅男副市長や速水盛康教育長ら関係者も出席。田岡市長は受賞者の努力に敬意を表し、「習得した技能の成果は、これからの長い人生で必ず生かされて役に立ちます。これを契機として、さらに一層究めていけるよう頑張ってください」とあいさつ。

 「新型コロナウイルス感染症対策のため、多くのイベントが中止や延期を迫られています。市としては対策を十分に講じ、市民の健康・安全を第一に守っていくことが最も重要。一日も早い終息を祈念しています」と述べた。

 受賞者を代表し、新宮料理学院の谷雅美さんは「先生方には基礎からよりおいしくできる方法やこつを分かりやすく教えていただいています。受賞の喜びを胸に指導していただいたことを仕事や生活の中で生かし、人を笑顔にできる料理を作れるようにこれからも学び続けたいと思います」と謝辞を述べた。

(2020年4月1日付紙面より)

田岡実千年市長から表彰状を受け取る卒業生=3月30日、新宮市役所
表彰式に出席した皆さん
2020年04月01日
324 熊野を愛する全ての人へ
 青蓮さんが舞を奉納  (熊野那智大社 )

 和と洋を融合させた独自のパフォーマンスで国内外から注目を集める青蓮(せいれん)(時広真吾)さんが3月29日、那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)で舞を奉納。「古事記」などから着想を得た自作の衣装3着を身に着けて舞い、多くの参拝客が足を止めた。

 毎年、東京都の太子堂八幡神社(畑中一彦宮司)の祭りで舞を奉納しており、宮司同士の縁で今回の奉納に至った。

 太子堂八幡神社一同と共に参拝した青蓮さんは、長生殿で熊野の山々を背景に艶やかに舞った。大阪府から訪れた大谷ちえこさんは「フェイスブックで見た時広さんの衣装があまりに素晴らしく、友人2人と駆け付けた。気迫と優しさが感じられ、今の時世のことを祈ってくださったと感じる。途中で空が晴れ、周囲がキラキラとして美しかった」と語った。

 時広さんは1990年、オペラ「魔笛」で舞台衣装家デビューし、ミュージカル、劇場、鼓童など数々の舞台で活躍。詩人(中空一)、写真家(八雲浄麿)としても活動している。「『古事記』の衣装は戦に疲れ、病を得たヤマトタケルが能煩野(のぼの)の地で故郷をしのんで歌を詠むという場面に応えて現れたもの。音楽にもハワイ語の『ふるさと』を取り入れました。熊野の神々と熊野を愛する全ての人にささげます」と話していた。

(2020年4月1日付紙面より)

古事記の衣装で舞う青蓮さん=3月29日、那智勝浦町の熊野那智大社
参拝に訪れた皆さんと男成洋三宮司(前列右から4人目)
2020年04月01日
325 平和を築く気持ち高める
 記念講演会や第6回総会  (くしもと9条の会 )

 くしもと9条の会が3月29日、串本町文化センターで記念講演会や第6回総会を開いた。記念講演会は当初告知した内容を変更し、パキスタン~アフガニスタンで支援を展開する非政府組織「ペシャワール会」の活動内容に触れて平和を築く気持ちを高めるなどした。

 新規会員を得るきっかけとして、総会と対で取り組んでいる研修を一般公開する形で開いている同講演会。当初は第2次世界大戦時に父親を戦死で失った経験を持つ丸山雄史さんを講師に迎えて平和への思いを聞く内容で一般参加を呼び掛けたが、新型コロナウイルスの影響で社会的制約がかかり丸山さんが高齢であることにも配慮して内容を変更することとした。

 代替で準備したのは、平和の築き方を考える事例として近年、町内のイベント会場などで情報発信している話題。今回は資料展示と映像資料上映の2系統で活動内容に触れる場を整えた。当日は二胡(にこ)・ギター・マンドリンの三重奏を持ち味とするグループ「彌萬音(やまね)」(西玉博和さん・吉田新次さん・岩城伸一さん)のオープニング演奏で開会。映像資料「アフガニスタン用水路が運ぶ恵みと平和」を一通り鑑賞し、その前後で資料展示も見てもらったという。

 その後にくまの平和ネットワーク、市民連合わかやま・くまの、すさみ9条の会の各関係者を来賓に迎えて総会を開き、前年度と本年度の事業関係諸議案を審議。活動の在り方で質疑や意見を活発に交わしつつ承認した。

 役員改選もあり、現職全員留任とする事務局案を承認した。本年度も署名とスタンディングを活動の主軸とし、とりわけ署名活動は憲法9条を現政権による改正から守るためさらなる件数獲得を目指す必要があると意思統一。すさみ9条の会から活動報告や提言を受けて取り組む気持ちを高めるなどした。

(2020年4月1日付紙面より)

第6回総会。開会のあいさつを述べる末永博子共同代表=3月29日、串本町文化センター
2020年04月01日
326 「平岩桜」今年も満開
 水害に耐えたソメイヨシノ  (新宮市熊野川町 )

 新宮市熊野川町相須で2011年の紀伊半島大水害に耐えたソメイヨシノが満開を迎えている。約50年前に平岩明さん(82)が植えた2本のうちの1本で、水害後に知人の勧めで「平岩桜」と名付けた。「唯一生き残った『一本桜』。今年は一気に花が開いた」と笑顔を見せた。

 水害時、サクラも頂上まで濁流につかり、丸太などが引っかかって幹に多数の傷が残っていた。「もう1本は倒れてしまったが、川岸の補強用の蛇籠に根を張ったからか、こちらは無事だった。毎年花を咲かせてくれ、神様として祭らなければという気持ち」と語った。

 水害では地区のほとんどの家が床上浸水し、平岩さんの家も被害に遭った。裏手の山で雨に打たれながら一晩過ごした際、「雨が星みたいに見えた」と当時を振り返る。現在は自宅跡地をかさ上げした新しい家に妻のアツ子さん、水害後に飼い始めたプードル「元気」らと共に暮らしている。庭にはマンサクも濃いピンクの花を咲かせていた。

(2020年4月1日付紙面より)

平岩桜と平岩明さん=3月29日、新宮市熊野川町
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