熊野芸術文化セミナーに73人 (新宮市 )
「2019熊野芸術文化セミナー~伊作の心にふれる、創る~」(新宮市など主催、軽井沢ルヴァン美術館提携)の開講式が27日、新宮市役所別館であった。中学生から90代までの73人の参加者は2日間、軽井沢ルヴァン美術館や熊野美術協会、文化学院卒業生講師らの下、「版画を石膏(せっこう)に刷ってみよう」をテーマに作品作りに挑戦していく。
「生活を芸術として」という生涯を送った、文化学院創立者であり名誉市民の西村伊作(1884~1963年)。創立当時の文化学院の建物を再現し設立したルヴァン美術館と提携して開催されており、今年で18回目となる。
開講式で同セミナー実行委員長の清水雅昭さんは「台風で心配していたが多くの人にご参加いただいた。周りの人と助け合って相談しながら、講師の人にも気軽に声を掛けて。2日間楽しんでください」とあいさつ。福本良英・市文化振興課長が「2日間という限られた期間ではあるが、日々の生活に『文化奏でる潤いの時間』が流れ、すてきな出会いとにぎやかな交流がありますよう期待しています」と田岡実千年市長のあいさつを代読した。
第1回から講師を務めているルヴァン美術館評議員の上野秀一さん(元・文化学院総合芸術学科常勤講師)がスライドを使って版画を石膏に刷る方法を説明し、自身の生徒らの作品を紹介。「気持ちよく見てもらう、また見たいと思ってもらえる作品を目指してほしい。難しく考えないで楽に考えた方がいい作品になるのでは」と呼び掛けた。参加者らは真剣に聞き入り、想像力を膨らましていた。
初めて参加した紀宝町の太田講平さん(40)は「水彩画を始めようと思って水彩画セットを買ったばかりの初心者です。今回、清水さんのフェイスブックを見て参加を申し込みました。出来上がりが楽しみ」と話していた。
(2019年7月28日付紙面より)
高速道建設促進協が総会 (那智勝浦町 )
高速道路をつなぐ建設促進那智勝浦協議会(小阪三喜子代表)は26日、那智勝浦町役場で本年度の総会を開き、全6議案を承認した。昨年度新規事業化の「一般国道42号串本太地道路」が2025年大阪万博までに開通するよう8月8日(木)と9日(金)、国土交通省や地元選出国会議員に要望する。
同協議会は町の民間団体や観光、漁業、防災など関係24団体で組織。近畿自動車道紀勢線の那智勝浦延伸整備を当局に促すことが目的で、2014年に結成した。
総会で小阪代表は「悲願であった336㌔の紀伊半島一周高速道路が全線事業化となり、未整備区間のミッシングリンクではなくなった。皆さまの協力や陳情に向かう地元選出の国会議員、知事のおかげです。今後の目的は大阪万博までに太地串本間を開通していただき、一直線に大阪まで走れること。そのために全力で取り組んでいきたい」とあいさつした。
来賓の堀順一郎町長は「ミッシングリンクが解消されて事業化となったのは皆さま方のたゆまぬ要望活動の結果」と評価。県選出の国会議員や和歌山・三重の両県知事に対し、事業化の礼に向かったことに触れ「早く開通するためには地元の用地買収を進めていかなくてはならないと叱咤激励を受けた。皆さまには地元の用地買収などにご協力いただきたい。大阪万博に間に合うことを最高の目標と考え、要望活動を進めていきたい」と述べた。
本年度の事業計画は▽国など関係機関への要望▽会員相互や関係団体との連絡調整▽ボランティア活動への参加―など。収支予算は歳出歳入ともに55万2190円を計上した。そのほか「平成30年度に新規事業化となった『一般国道42号串本太地道路』の早期工事着手」「令和2年度予算に道路関係予算の必要額を確保すること」「紀伊半島一周高速道路の早期完成を目指し整備を確実に進めること」などを記した決議案を承認した。
(2019年7月28日付紙面より)
8月10日(土)に滋賀県で開幕する「全日本少年軟式野球クラブチーム選抜大会」(通称・びわこカップ)に和歌山・滋賀県代表として出場する新宮黒潮ベースボールクラブ(中本勝久代表兼監督、選手23人)が7月26日、新宮市役所を訪れ、田岡実千年市長に全国大会への出場を報告するとともに、健闘を誓った。
中本代表兼監督が予選の結果と全国大会の日程を報告すると、田岡市長が「全国の舞台で『新宮』という名を皆さんのおかげで出していただくことが、少しでも多くの方に新宮市を知っていただける機会にもなる。市長として本当にうれしく思う」と祝福。
「日頃からお世話になっている方への感謝の気持ちで一生懸命頑張れば、素晴らしい試合になると思う。頑張ってください」とエールを送った。
選手を代表し、清水康生主将が「全国大会でも優勝目指して頑張りますので、応援よろしくお願いします」と健闘を誓った。
(2019年7月28日付紙面より)
「喜寿の集い」に91人 (那智勝浦町 )
那智勝浦町と町社会福祉協議会(岡﨑晴賀会長)は11日、同町勝浦のホテル浦島で「第25回喜寿の集い」を開催した。本年度喜寿(77歳)の町民290人中91人が出席し、食事や余興を楽しみ祝福を受けた。
堀順一郎町長は「町の発展は戦後や高度成長期など激動の時代を生き抜いてきた皆さまのご努力、ご労苦の賜物(たまもの)。豊かな経験と知恵をまちづくりや地域社会の活性化のために大いに発揮いただきますようお願いします」とあいさつ。荒尾典男町議会議長が「皆さま方には深く敬意と感謝申し上げます。地域社会の良き助言者や指導者として後進の指導にもご尽力いただきたい」と話し、東牟婁振興局の東川智昭局長も祝辞を述べた。
招待者を代表し、柴田三彌子さんが「今日は神様がくれた特別な日。一日を大切に過ごしたいです。やる気、根気、元気の3本の木(気)を大切に育て100年時代に向って過ごしたい。地域社会のために頑張ることが恩返しだと思う」と述べた。
わかば保育園の園児ら16人は歌やダンスを披露し、会場を盛り上げた。手作りの首飾りを招待者全員にプレゼントし、「77歳おめでとうございます。これからも元気でいてください」と激励。同町社協の岡本美智子副会長が長寿を祝い乾杯の音頭を取った。
岡﨑会長は「皆さま方には地域の活性化にも先頭に立っていただきたい。今後もご壮健でご活躍くださいますようにお祈り申し上げます」と話した。
同町下里の上田桂三さん(76)は「今後もできる限り、さまざまなものに関わっていきたい。個人プレーには注意し、みんなと仲良くしていきたい」と笑顔を浮かべた。
その後は町区長連合会の大江清一会長が万歳三唱を行い、餅投げで締めくくられた。
(2019年7月13日付紙面より)
新宮市料理飲食業組合(平見一雄組合長、組合員60人)と新宮・東牟婁菓子商工組合(切畑屋伊和男組合長、組合員35人)はこのほど、外国人観光客向けの「英語版グルメマップ」を完成させた。11日に同市緑ヶ丘の東牟婁振興局で記者会見を開き、平見組合長は「一人でも多くの外国人観光客の方に見ていただきたい」と呼び掛けた。
グルメマップはA5版フルカラー16㌻。市内の飲食店48店舗と、新宮~那智勝浦町の和・洋菓子店21店舗の計69店舗の写真と情報が掲載されている。店の看板を見て一目で分かるように、日本語で屋号を併記するなど工夫を凝らした。今後、各店舗や観光協会、ホテル組合などに設置するほか、新宮港に入港するクルーズ船乗船客などにも配布していく。
当地方を訪れる外国人観光客が増えたことを受け、熊野三山をはじめとする観光スポットだけではなく、「おいしいもので胃袋を満たし、『食』でも楽しんでいただき、また訪れてもらいたい」との思いから作成に至った。約1年前から作成に取り組み、試行錯誤を重ねながら5000部の発行にこぎ着けた。
平見組合長は「飲食店を紹介する英語版のパンフレットが今までなかった。料理にしてもお菓子にしても、その店の一押しメニューを掲載しています。当地方にこれだけの飲食店があることが分かれば、『ここで食事を』というきっかけになるのでは」と期待を込める。
切畑屋組合長は「菓子業界は特に、写真で見て、食べたいと思ってもらえることが大事。海外にはお土産の習慣がないが、来ていただいて一度味わってもらいたい」。企画した倉本幹也さんは「今まではインターネットで検索しづらく、お店を見つけにくかった。歩きながらでも見られるグルメマップによって、『新宮市で食事をしよう』という流れになるのでは」と思いを語った。
里中陽互・市観光協会長は「これを機に、店舗側が外国人観光客に対しての心遣いや一歩踏み込んだおもてなしができることを期待します。地域一丸となってお客さんをおもてなしするために、積極的に組合に加入してくれる店舗も増えれば」と話していた。
(2019年7月13日付紙面より)
上浦海岸で清掃活動 (串本町 )
串本町串本にある上浦海岸で7日、串本・みんなの海をまもろう会(堀口一志会長)の呼び掛けによる海岸清掃活動があり、約300人で漂着したごみを回収するなどした。
この活動は、串本の海を愛する人々が一体になって美化活動を展開し、秀でた環境を守り続ける気持ちを高める目的で年1回実施。近年は串本地区南西にある上浦海岸を対象にして呼び掛けをしていて、本年度は当初6月30日に行う予定だったが、天候不良のため今月7日に延期する形となった。
参加者の内訳は▽柏木商店▽紀南農業協同組合串本支所▽きのくに信用金庫串本支店▽紀陽銀行串本支店▽串本海上保安署▽串本町役場産業課・教育課▽串本町商工会▽K―BAYサーフィンクラブ▽航空自衛隊串本分屯基地▽小森組▽新宮保健所串本支所▽和歌山東漁業協同組合▽個人有志―などの各関係者と合同参加する串本小育友会。当日は午前7時20分をめどに現地集合し、堀口会長と串本小の濵正和校長があいさつをして活動に取り掛かった。
同海岸は住民の散歩、サーファーの挑戦、近年は緩慢だがウミガメも産卵に訪れるなど幾重にも親しまれ、須賀漁港の設置で幾分縮小しているが約700㍍にわたり砂浜が広がる。他方、二色から潮岬にかけての大きな湾の一角にあり、ごみが漂着しやすいという状況も抱えている。
この日は1時間強の人海戦術で漂着ごみを一掃。町指定ごみ袋〈大袋〉換算で可燃ごみ470袋相当、不燃ごみ110袋相当を引き上げたほか、散在する流木も寄せ集めて砂浜を整えたという。終了時は同会から飲料を差し入れ、串本リリースタンプ会のエコポイント(100㌽分)引換券も贈って感謝した。
(2019年7月13日付紙面より)
紀宝町区長会が定例会
町内14区と町で組織する紀宝町区長会(会長・辰巳尚鵜殿区長)は11日、同町役場大会議室で定例会を開いた。役員改選に伴い会長に辰巳区長、副会長に猿口芳志神内区長を再任した。
年に1回の定例会で各地区の区長と西田健町長、各課課長らが出席した。あいさつで西田町長は「熊野川河口大橋を含む新宮紀宝道路は和歌山県側で橋の工事が行われ、三重県側も準備が進んでいる。用地は地権者の97%の方に協力をいただいている」と述べた。
また、2級河川神内川が特定大規模河川事業の指定を受けたことや、9月から県内の医療機関で未就学児が無償で診療を受けることができることなどを報告した。
辰巳会長は、デジタル防災行政無線の戸別受信機を各区で配布できないか提案し、各区長が了承した。
続いて各課の担当職員が町防災情報システム、町花火大会、空き家バンク、移動支所の利用状況、介護予防事業、獣害対策などについて説明した。
町花火大会は8月15日(木)午後7時から鵜殿港で開催を予定。追善供養に続き7時30分ごろから花火を打ち上げる。
空き家バンク事業は紀宝町に定住、移住を希望し、物件を探している人に売買や賃貸を紹介するもので、企画調整課が担当している。獣害対策は農地侵入防護柵の資材購入費補助や追い払い講習会、小型箱わなの貸し出しなどに取り組んでいる。
戸別受信機の配布率は約75%で、設置が進んでいない地区もあり、出席者からは「100%配布に向けて自主防災会で取り付けしては」「台風シーズンまでに配布を」との意見があった。
(2019年7月13日付紙面より)